説明

吐水装置

【課題】外観の向上と、めっき処理を含む製造工程の容易化とを共に図ることのできる吐水装置を提供すること。
【解決手段】略筒状の吐水管3と、吐水管3内に吐水管3の先端開口10側から挿入される略筒状で前端側が閉塞されたベース部4及びこのベース部4に内部連通する状態で設けられる突出筒部5を有する流路形成部材6と、突出筒部5の外側に装着される装着部材7とを備え、吐水管3に先端開口10から延びる欠落部11が設けられ、欠落部11には、突出筒部5に装着される装着部材7が挿通可能な挿通部分11aと、挿通部分11aを挿通する状態の装着部材7が先端開口10側に移動することを規制する規制部分11bとが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば湯水混合水栓等の水栓に適用可能である吐水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、湯水混合水栓において、熱湯のみを吐出しているときの吐水管の先端部に触れて火傷する事故等を未然に防止するために、吐水管の先端部に断熱キャップを設けることが行われている。そして、特許文献1には、図5に示すように、外周面が吐水管50の外周面とほぼ面一となるキャップ本体51と、このキャップ本体51の下面側に設けられる吐水口部52とからなる断熱キャップを備えた吐水管50において、吐水管50の先端部の内側に挿入可能な小径部53をキャップ本体51の後端部に設け、この小径部53の外面に金属製の係止部材54を装着し、この係止部材54を吐水管50に設けた貫通孔50aに係止させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−262649号公報(図1、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術を用いれば、吐水管50に対する断熱キャップの着脱を容易に行うことができ、また、断熱キャップを取り付けた状態の吐水管50の外観をスマートで洗練されたものとすることができる。
【0005】
しかし、上記技術を用いた断熱キャップを製造するに際して、キャップ本体51にめっきを施す場合、キャップ本体51における通水部分(主にキャップ本体51の内壁面)にめっきが施されてしまうと、そのめっきの材料が溶出し、吐水中に混入して人体等に影響を及ぼす恐れがあるため、通水部分にマスキング処理を行わなければならないが、キャップ本体51の通水部分に対するマスキング処理には非常に手間が掛かるという問題がある。
【0006】
また、上記技術を用いる場合、吐水管50に貫通孔50aを設ける必要があり、プレス加工によって吐水管50における貫通孔50aが形成された部分の内側にバリが発生し、これを除去するのに手間が掛かるという問題もある。
【0007】
本発明は上述の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、外観の向上と、めっき処理を含む製造工程の容易化とを共に図ることのできる吐水装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る吐水装置は、
略筒状の吐水管と、
前記吐水管内に該吐水管の先端開口側から挿入される略筒状で前端側が閉塞されたベース部及びこのベース部に内部連通する状態で設けられる突出筒部を有する流路形成部材と、
前記突出筒部の外側に装着される装着部材とを備え、
前記吐水管に前記先端開口から延びる欠落部が設けられ、該欠落部には、前記突出筒部に装着される前記装着部材が挿通可能な挿通部分と、該挿通部分を挿通する状態の前記装着部材が前記先端開口側に移動することを規制する規制部分とが設けられている(請求項1)。
【0009】
上記吐水装置において、前記突出筒部は、前記ベース部を前記吐水管内に挿入したときに前記挿通部分から前記吐水管の外側に突出した状態となるように構成されていてもよい(請求項2)。
【0010】
上記吐水装置において、前記ベース部に該ベース部の前端部側からカバー部材が装着され、該カバー部材は前記吐水管の前記先端開口及び前記欠落部を覆うように構成されていてもよい(請求項3)。
【0011】
上記吐水装置において、前記突出筒部に対する前記装着部材の装着が、前記突出筒部の外周面に設けられた雄ねじと、前記装着部材に設けられた雌ねじとの螺着によって行われてもよい(請求項4)。
【発明の効果】
【0012】
請求項1〜4に係る発明では、外観の向上と、めっき処理を含む製造工程の容易化とを共に図ることのできる吐水装置が得られる。
【0013】
すなわち、めっき処理を施すに際して、図5に示す従来の断熱キャップでは、キャップ本体51の通水部分にマスキング処理を行わなければならず、このマスキング処理に非常に手間が掛かるのは上述した通りである。しかし、請求項1〜4に係る発明の吐水装置では、通水部分を有する流路形成部材へのめっき処理は不要であると共に、通水部分を有しない(非通水部である)装着部材には、マスキング処理せずにめっき処理を容易に施すことができる。しかも、吐水管の外面のみがめっきされた状態とするのではなく、吐水管と同様に外部に露出する装着部材の外面もめっきされた状態とすることにより、吐水装置の先端部の外観を、一体感がありスマートで洗練されたものとすることができる。
【0014】
さらに、請求項1〜4に係る発明の吐水装置では、流路形成部材の内部を通過する湯水の熱によって非通水部である装着部材が膨張・収縮するということが無く、上記膨張・収縮に起因する装着部材に施しためっきの剥離を効果的に防止することができる。
【0015】
その上、請求項1〜4に係る発明の吐水装置では、吐水管の先端部にプレス加工により切り欠きを入れ、この切り欠きを欠落部とすることができるのであって、このとき、欠落部の縁に沿って吐水管の内側にバリが生じたとしても、このバリは吐水管の先端側の位置で形成されるものであり、しかも欠落部自体が吐水管の先端開口から延びるものであるので、上記バリの除去は容易かつ確実に行うことができる。
【0016】
請求項2に係る発明の吐水装置では、突出筒部に装着部材を装着する際に、突出筒部が挿通部分を挿通して吐水管の外側に突出しているので、上記装着を極めて容易に行うことができる。
【0017】
請求項3に係る発明の吐水装置では、非通水部であるカバー部材にもマスキング処理せずにめっき処理を容易に施すことができ、この場合、吐水装置の先端部の外観を一層向上させることができる。
【0018】
さらに、請求項3に係る発明の吐水装置では、吐水管の先端部においては湯水が吐水管に接触せず、吐水管内に設けた流路形成部材の内部を通るのであり、この流路形成部材は吐水管の先端部と装着部材とカバー部材とによって覆われていわば二重構造(断熱構造)を呈する状態となるので、断熱効果が良好に得られ、熱湯のみを吐出しているときの吐水管の先端部に触れて火傷する事故等を確実に防止することができる。
【0019】
請求項4に係る発明の吐水装置では、吐水管に対して流路形成部材のベース部を挿入した後、突出筒部に対して装着部材を螺着するだけで流路形成部材が吐水管に装着された状態となるのであり、これら一連の組立てを非常に簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施の形態に係る吐水装置を備えた水栓の構成を概略的に示す 斜視図である。
【図2】上記吐水装置の要部の構成を概略的に示す分解斜視図である。
【図3】(A)及び(B)は、上記吐水装置の要部の構成を概略的に示す縦断面図 及び底面図である。
【図4】(A)乃至(D)は、上記吐水装置の流路形成部材の構成を概略的に示す 正面図、縦断面図、背面図及び底面図である。
【図5】従来の断熱キャップを備えた吐水管の構成を概略的に示す分解斜視図であ る。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0022】
本発明の一実施の形態に係る吐水装置1は、図1に示すように、水栓2に設けられており、この水栓2は、例えば、吐出する湯水の混合比と吐出流量の調整をレバーハンドル2aによって行えるシングルレバー式の湯水混合水栓である。
【0023】
そして、吐水装置1は、図2に示すように、略筒状(本実施形態では略楕円筒状)の吐水管3と、ベース部4及び突出筒部5を有する流路形成部材6と、突出筒部5の外側に装着される装着部材7及び整流器8と、ベース部4に装着されるカバー部材9とを備えている。
【0024】
次に、吐水装置1の組立て方法について、吐水装置1のより具体的な構成にも言及しながら説明する。
【0025】
(1)まず、吐水管3内に、吐水管3の先端開口10側から、流路形成部材6のベース部4を所定深さ(本実施形態では図3(A)に示す位置)まで挿入(内嵌)する(図2参照)。
【0026】
ここで、流路形成部材6は、合成樹脂(例えばABS樹脂)製の部材である。そして、この流路形成部材6を構成するベース部4は、図2に示すように、吐水管3の内壁に沿うように構成された略筒状(本実施形態では略楕円筒状)を呈し、その前端側は閉塞され、後端側は開放されている(図4(A)〜(C)参照)。また、ベース部4の下面中央部に略円筒状の突出筒部5を連設してあり、ベース部4と突出筒部5は内部が相互に連通している(図4(B)参照)。そして、突出筒部5の基端部には、他の部分よりも左右幅が狭い幅狭部分(本実施形態では、他の部分よりも径が小さい小径部分となっている)5aを設けてある(図4(B)及び(C)参照)。
【0027】
一方、吐水管3は、金属製の管(例えば黄銅管)を曲げ加工して表面にめっき処理を施したものであり、先端部の下面には先端開口10から延びる切り欠き状の欠落部11を設けてある(図2参照)。すなわち、欠落部11は、吐水管3内にベース部4を挿入する際に、突出筒部5が吐水管3の管壁に当接することを避けるために設けたものであり、本実施形態では、吐水管3内にベース部4を挿入する際に、突出筒部5の幅狭部分5aが欠落部11の左右縁の内側を移動するようにしてある。
【0028】
(2)ベース部4が先端開口10から吐水管3内に所定深さ挿入された状態の流路形成部材6の突出筒部5の外側に装着部材7を装着する(図2、図3(A)参照)。
【0029】
ここで、装着部材7は金属(例えば黄銅)製で略リング状の部材であり、突出筒部5に対する装着部材7の装着は、突出筒部5の外周面に設けられた雄ねじ5bと、装着部材7に設けられた雌ねじ7aとの螺着によって行われる(図2、図3(A)参照)。
【0030】
そして、突出筒部5に装着部材7を装着する際に、装着部材7が吐水管3の管壁に当接してその装着が妨げられることを回避するために、欠落部11には、突出筒部5に装着される装着部材7が挿通可能な挿通部分11aを設けてある(図2参照)。さらに、欠落部11における挿通部分11aから先端開口10までの部分には、装着部材7の外径よりも小さい幅(本実施形態では17.4mm)を有し、これにより、挿通部分11aを挿通する状態の装着部材7が先端開口10側に移動することを規制する規制部分11bを設けてある(図2参照)。
【0031】
すなわち、本実施形態では、ベース部4が先端開口10から吐水管3内に所定深さ挿入されたときに(図3(A)参照)、突出筒部5が欠落部11の挿通部分11aに対応する位置にあるようにしてあり、しかも本実施形態では、このときの突出筒部5が挿通部分11aを挿通して吐水管3の外側(下側)に突出した状態となるようにしているので、突出筒部5に対する装着部材7の装着を極めて容易に行うことができる。
【0032】
また、突出筒部5に装着部材7を装着した後は、装着部材7が挿通部分11aを挿通した状態となるので、上述したように、欠落部11の規制部分11bによって装着部材7が先端開口10側に移動することが規制されるのであり、このとき、流路形成部材6自体が吐水管3から抜けなくなる。すなわち、本実施形態の吐水装置1では、吐水管3に対して流路形成部材6のベース部4を挿入した後(上記工程(1))、突出筒部5に対して装着部材7を螺着するだけで(本工程(2))、流路形成部材6が吐水管3に装着された状態となるのであり、これら一連の組立ては非常に簡単に行うことができる。
【0033】
ここで、例えば、装着部材7の上部外周面に上向きのテーパ(上側ほど細くなるテーパ、図示していない)を設け、装着部材7を突出筒部5に装着する際に、この装着部材7の上記テーパが欠落部11の挿通部分11aの縁に接触し、センタリング機能を発揮するようにしておけば、ベース部4を先端開口10から吐水管3内に挿入したときに突出筒部5が欠落部11の挿通部分11aに対応する位置から若干ずれることがあっても、その位置ずれを簡単かつ自動的に修正することができる。また、ベース部4を先端開口10から吐水管3内に所定深さ挿入し、突出筒部5が欠落部11の挿通部分11aに対応する位置にくるようにする工程を容易に行えるようにするために、例えば、図3(A)に仮想線で示すように、吐水管3の内壁に位置決め用の突起3aを設け、この突起3aに当接するまでベース部4を吐水管3内に押し込めばベース部4が吐水管3内に所定深さ挿入された状態となるように構成してあってもよい。
【0034】
尚、図3(A)に示すように、ベース部4の後端部(吐水管3に対し欠落部11がある位置よりも奥側に挿入される部分)の外側には、ベース部4の外周面と吐水管3の内壁面との間のシール性を確保するためのシール部材(例えばOリング)12が予め装着されている。
【0035】
(3)装着部材7が装着されている流路形成部材6の突出筒部5の外側に、さらに整流器8を装着する(図2、図3(A)参照)。
【0036】
ここで、突出筒部5に対する整流器8の装着は、突出筒部5の外周面に設けられた雄ねじ5bと、整流器8に設けられた雌ねじ8aとの螺着によって行われる(図2、図3(A)参照)。尚、整流器8の構成としては公知のものを採用可能であり、整流器8についてのより詳細な説明については省略する。
【0037】
(4)ベース部4にこのベース部4の前端部側(図3(A)では右側)からカバー部材9を装着する。
【0038】
ここで、カバー部材9は、金属(例えば黄銅)製で、吐水管3の先端開口10及び欠落部11(規制部分11b)を覆うように構成された部材であり(図2、図3(A)及び(B)参照)、ベース部4に対するカバー部材9の装着は、ベース部4の前端部に設けられた被係止部としての凹入部分4aと、カバー部材9に設けられた係止部としての係止爪9aとの係合によって行われる(図2、図3(A)、図4(B)及び(D)参照)。
【0039】
尚、このベース部4にカバー部材9を装着する工程(4)は、適宜のタイミングで行えばよく、例えば、上記工程(1)の前に行うこともできる。
【0040】
以上の工程(1)乃至(4)により、吐水装置1の組立て方法は完了する。そして、組立て後の吐水装置1では、水栓2の上流側から吐水管3内に至った湯水は、吐水管3の先端部(下流部)の内側に配置された流路形成部材6内に入った後は、この流路形成部材6内を通り、整流器8によって整流されて吐出されることになる。すなわち、前記湯水が、吐水管3の先端部や、装着部材7、カバー部材9に接触することはない。
【0041】
本実施形態の吐水装置1では、吐水管3の先端部においては湯水が吐水管3に接触せず、吐水管3内に設けた流路形成部材6の内部を通ることになり、また、この流路形成部材6は、吐水管3の先端部と装着部材7と整流器8とカバー部材9とによってその全体が覆われていわば二重構造(断熱構造)を呈する状態となるので(図3(A)参照)、断熱効果が良好に得られ、熱湯のみを吐出しているときの吐水管3の先端部に人が触れて火傷する事故等を確実に防止することができる。
【0042】
そして、めっき処理を施すに際しても、図5に示す従来の断熱キャップでは、キャップ本体51の通水部分にマスキング処理を行わなければならず、このマスキング処理に非常に手間が掛かるという問題があるのは上述した通りである。しかし、本実施形態の吐水装置1では、通水部分を有する流路形成部材6へのめっき処理は不要であると共に、装着部材7やカバー部材9は通水部分を有していない(非通水部である)のでマスキング処理せずにめっき処理を容易に施せるというメリットがある。しかも、吐水管3の外面のみがめっきされた状態とするのではなく、吐水管3と同様に外部に露出する装着部材7とカバー部材9との外面もめっきされた状態とすることにより、吐水装置1の先端部の外観を、一体感がありスマートで洗練されたものとすることができる。
【0043】
さらに、本実施形態の吐水装置1では、流路形成部材6内を通過する湯水の熱は装着部材7やカバー部材9に伝達され難くなっているので、装着部材7とカバー部材9とに施しためっきが装着部材7やカバー部材9自体の膨張や収縮によって剥離することは効果的に防止される。
【0044】
その上、本実施形態の吐水装置1では、吐水管3の先端部にプレス加工により切り欠きを入れ、この切り欠きを欠落部11(図2参照)とすることができるのであって、このとき、欠落部11の縁に沿って吐水管3の内側にバリが生じたとしても、このバリは吐水管3の先端側の位置で形成されるものであり、しかも欠落部11自体が図5に示す貫通孔50aよりも大きく、先端開口10から延びるものであるので、上記バリの除去は容易かつ確実に行うことができる。
【0045】
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
【0046】
水栓2は、シングルレバー式の湯水混合水栓に限らず、例えば、所謂ツーバルブ式の湯水混合水栓等であってもよい。
【0047】
突出筒部5は、略筒状のベース部4における前後両端部以外の部位(側壁)から前後方向以外の方向(側方)に向けて突出していればよく、ベース部4の下面中央部に連設されている上記実施形態の構成に限定されない。
【0048】
上記実施形態において、突出筒部5の基端部に幅狭部分5aを設けてあるのは、吐水管3内にベース部4を挿入する際に、突出筒部5の幅狭部分5aが欠落部11の左右縁の内側を移動するようにして、突出筒部5が欠落部11に接触することを回避させるためである。従って、欠落部11の左右縁の間隔を、突出筒部5が接触しない程度に十分大きくした場合等には、突出筒部5に幅狭部分5aを設けなくてもよい。
【0049】
また、吐水管3にベース部4を挿入した際に、突出筒部5が欠落部11から吐水管3の外方に突出しないように構成されていてもよく、突出筒部5に装着した装着部材7が欠落部11の規制部分11bによって先端開口10側に移動することが規制されるように構成されていればよい。
【0050】
装着部材7は、突出筒部5に対して着脱自在であることが好ましいが、着脱自在でなくてもよく、突出筒部5に対する装着部材7の装着は、螺着以外の方法によって行われてもよい。
【0051】
装着部材7を整流器8と一体的に設けてあってもよい。さらに言えば、整流器8に代えて泡沫器等を突出筒部5に装着するようにしてもよく、このように突出筒部5に整流器8や泡沫器等の部材を装着する場合であって、その部材の上部が装着部材7としての役割を担うことができるのであれば、装着部材7を設けなくてもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 吐水装置
3 吐水管
4 ベース部
5 突出筒部
6 流路形成部材
7 装着部材
9 カバー部材
10 先端開口
11 欠落部
11a 挿通部分
11b 規制部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略筒状の吐水管と、
前記吐水管内に該吐水管の先端開口側から挿入される略筒状で前端側が閉塞されたベース部及びこのベース部に内部連通する状態で設けられる突出筒部を有する流路形成部材と、
前記突出筒部の外側に装着される装着部材とを備え、
前記吐水管に前記先端開口から延びる欠落部が設けられ、該欠落部には、前記突出筒部に装着される前記装着部材が挿通可能な挿通部分と、該挿通部分を挿通する状態の前記装着部材が前記先端開口側に移動することを規制する規制部分とが設けられている吐水装置。
【請求項2】
前記突出筒部は、前記ベース部を前記吐水管内に挿入したときに前記挿通部分から前記吐水管の外側に突出した状態となるように構成されている請求項1に記載の吐水装置。
【請求項3】
前記ベース部に該ベース部の前端部側からカバー部材が装着され、該カバー部材は前記吐水管の前記先端開口及び前記欠落部を覆うように構成されている請求項1または2に記載の吐水装置。
【請求項4】
前記突出筒部に対する前記装着部材の装着が、前記突出筒部の外周面に設けられた雄ねじと、前記装着部材に設けられた雌ねじとの螺着によって行われる請求項1〜3の何れか一項に記載の吐水装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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