説明

向上したCaAlSiN光変換材料を有する発光デバイス

第一の光を放射するための光源と、580から1000nmの波長範囲において光に対する10%から80%の透過率を有するCaAlSiN光変換材料を含んだ、第一の光の少なくとも一部を第二の光に変換するための光変換層を有する発光デバイス。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、発光デバイス、とりわけLEDの分野に向けられる。
エレクトロルミネッセント光源、及び光源から放射された光を少なくとも部分的に吸収して、より長い波長を有する第二の光を再放射するための光変換素子を含んだ、いわゆる蛍光体変換発光デバイスが、当業者に公知である。最近、CaAlSiN光変換蛍光体材料を含むLEDの範囲が調査され、この関係において、このような材料がLEDで使用できることが見出された。例は、例えばEP05101834.9において記載され、これは参照により取り込まれる。
しかしながら、この文献で記載された蛍光体材料は良好な光学特性を示すが、LED、とりわけ自動車で使用するLEDに対する要望は、ほとんどの用途においてより高い有効性及び温度安定性を要求される。
【0002】
本発明の目的は、向上した有効性及び温度安定性を有したCaAlSiN光変換材料を含んだ、発光デバイスを提供することである。
この目的は、第一の光を放射する光源、及び第一の光の少なくとも一部を第二の光に変換する、580から1000nmの波長範囲の光に対して10%から80%の透過率を有するCaAlSiN光変換材料を含んだ光変換層を有する発光デバイスにより解決される。従って、発光デバイス、とりわけLEDが提供され、該デバイスは、580から1000nmの波長領域の光に対して10%から80%の透過率を有するCaAlSiN光変換材料を含む。光源は、無機LED、有機LED又は半導体レーザーの群からの1以上の光源であっても良い。
【0003】
用語“CaAlSiN光変換材料”は、とりわけ以下の材料、加えてセラミック加工の間に添加しても良い添加剤を有するこれら材料の混合物から成り及び/又はこれらを含む:
(Ca1-x-y-zSrxBayMgz)1-nAl1-a+bBaSi1-bN3-bOb:Mn
(式中、0≦x,y,z≦1、0≦a≦1、0≦b<1、0≦n≦1、及びMは金属であり、本発明の態様により、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu又はこれらの混合物を含む群から選択される。)。これら添加剤は、最終的な材料の全部又は一部に取り込んでも良く、次いで、いくつかの化学的に異なる種の複合材料(わずかに異なる組成のガラス状のマトリックスに埋め込まれたCaAlSiN結晶)であってよく、及び特にフラックス(flux)として本技術で公知であるこのような種を含んでも良い。適切なフラックスは、アルカリ土類金属酸化物又はアルカリ金属酸化物及びフッ化物、SiO2等を含む。
本発明の意味において用語“透過率”は、とりわけ、ある波長の入射光の10%以上、本発明の態様により20%以上、本発明の態様により30%以上、本発明の態様により40%以上かつ80%以下が、材料により吸収できず、大気中の垂直入射で試料を透過することを意味する。この波長は、本発明の態様により、580nmから1000nmの範囲にある。
【0004】
このようなCaAlSiN光変換材料を用いた場合、発光デバイスの特徴は、ほとんどの用途において非常に進歩するであろう(いくつかの用途に対するものが以下に記載されるであろう)。
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、590nmから700nmの波長で最大強度を有する、赤の可視光波長領域における第二の光を放射する。これは、進歩した特性を有する発光デバイスの構築を可能にする。本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、最大が600nmから680nm、本発明の態様により620nmから670nmである赤の可視光の波長領域における放射帯を有する。
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、50nmから150nmの半値幅を有する波長分布を有する第二の光を放射する。これは、シャープな放射をもたらし、発光デバイスのさらなる進歩を可能とする。本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、60nmから110nmの半値幅を有する波長分布を有する第二の光を放射する。
【0005】
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、理論上の単結晶密度(single crystal density)の97%から100%の密度を有する。そうすることにより、CaAlSiN光変換材料は、より低い密度を有する材料と比較して、非常に進歩した機械的及び光学的な特性を示す。本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、理論上の単結晶の密度の98%から100%、本発明の態様により理論上の単結晶の密度の99%から100%の密度を有する。
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、多結晶の材料である。
本発明の意味において用語“多結晶の材料”は、とりわけ、80%より大きい単結晶ドメインから成る、主な構成物質の90%より大きい容積密度を有し、各ドメインが直径において0.5μmより大きく及び異なる結晶配向(crystallograpohic orientation)を有する材料を意味する。単結晶ドメインは、アモルファス又はガラス質の材料により又は付加的な結晶成分で結合して良い。
【0006】
本発明の態様により、CaAlSiN変換材料は、セラミック材料である。
本発明の意味において、用語“セラミック材料”は、とりわけ、制御された量の細孔を有する又は細孔がない、結晶質又は多結晶の小型の材料又は複合材料を意味する。
本発明の態様により、セラミック材料の厚さDは、30μmから5000μm、本発明の態様により60μmから2000μm、及び本発明の態様により80μmから1000μmである。
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料の赤の可視光波長領域における、第二の発光の最大のシフト及び/又は半値幅は、50℃から150℃の全ての温度範囲に対して、20nm以下である。そうすることにより、発光デバイスは、実行する間、例えば自動車で使用する場合に、安定した動作を示す。
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料の赤の可視光波長領域における、放射帯の最大のシフト及び/又は半値幅は、0℃から200℃、本発明の態様により-40℃から250℃の温度範囲の全体に対して、0nmから20nmである。
【0007】
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料の赤の可視光波長領域における、第二の発光における最大のシフト及び/又は半値幅は、50℃から150℃、本発明の態様により0℃から200℃、及び本発明の態様により-40℃から250℃の温度範囲全体に対して、5nmから18nmである。本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料の赤の可視光波長領域における、第二の発光における最大のシフト及び/又は半値幅は、50℃から150℃、本発明の態様により0℃から200℃、及び本発明の態様により-40℃から250℃の温度範囲全体に対して、10nmから15nmである。
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、(Ca1-x-y-zSrxBayMgz)1-nAl1-a+bBaSi1-bN3-bOb:REn(式中、0≦x,y,z≦1、0≦a≦1、0≦b<1、 0≦n≦1、及びREはEu、Ce又はこれらの混合物を含む群より選択される)を含む材料から選択される。
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、(Ca1-x-y-zSrxBayMgz)1-nAl1-a+bBaSi1-bN3-bOb:Mn(式中、0≦x,y,z≦1、0≦a≦1、0≦b<1、0.002≦n≦0.2、及びMは金属であり、本発明の態様により、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu又はこれらの混合物を含む群から選択される)を含む材料から選択される。
【0008】
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、(Ca1-x-y-zSrxBayMgz)1-nAl1-a+bBaSi1-bN3-bOb:REn(式中、0≦x,y,z≦1、0≦a≦1、0≦b<1、0.002≦n≦0.2、及びREはEu、Ce又はこれらの混合物を含む群より選択される)を含む材料から選択される。
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、((Ca1-x-y-zSrxBayMgz)1-0.5*k*nREk+n)1-a(Al1-mBm)bSi2-bN3-oOo(式中、0≦x,y,z≦1、0≦m≦1、0.002≦n≦0.2、b<o+1、a=0.5(1-o+b)、0≦o≦1, k =2又は3であり、REは、Eu、Ce又はこれらの混合物より選択される)を含む材料から選択される。
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、((Ca1-x-y-zSrxBayMgz)1-0,5*k*nREk+n)1-a(Al1-mBm)bSi2-bN3-oOo(式中、0≦x,y,z≦1、0≦m≦1、0.002≦n≦0.2、b<o+1、a=0.5(1-o+b)であり、REは、Eu、Ce又はこれらの混合物から選択され、0≦o≦0.15であり;他の好ましい態様により0≦o≦0.01であり、第三の好ましい態様により0≦o≦0.02である)を含む材料から選択される。
【0009】
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料は、((Ca1-x-y-zSrxBayMgz)1-0,5*k*nREk+n)1-a(Al1-mBm)bSi2-bN3-oOo(0≦x,y,z≦1、0≦m≦1、0.002≦n≦0.2、b<o+1、a=0.5(1-o+b)、REはEu、Ce又はこれらの混合物を含む群から選択され、0≦o≦0.15であり;他の好ましい態様により0.01≦o≦0.15であり、第三の好ましい態様により0.02≦o≦0.1である)を含む材料から選択される。
本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料のガラス相比(glass phase ratio)は、2容積%から5容積%、本発明の態様により3容積%から4容積%である。このようなガラス相比を有する材料が、本発明に対して有利かつ望まれる、向上した特性を示すことが実施において示された。用語“容積%”は、パーセンテージで与えられる体積分率である。
【0010】
本発明の意味において、用語“ガラス相”は、とりわけ、非結晶質の粒界相を意味し、走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡により検知されるであろう。
本発明の好ましい態様により、CaAlSiN光変換材料の表面の表面粗度RMS(表面の平面性の途絶;表面外観の最も高いところと最も深いところの間の差異の相乗平均として測定される)は、0.001μmから100μmである。本発明の態様により、CaAlSiN光変換材料の表面の表面粗さは、0.01μmから10μm、本発明の態様により0.1μmから5μm、本発明の態様により0.15μmから3μm、及び本発明の態様により0.2μmから2μmである。
本発明の好ましい態様により、CaAlSiN光変換材料構造の具体的な表面積は、10-7m2/gから1m2/gである。
【0011】
更に本発明は、焼結工程を含んだ、本発明による発光デバイスのためのCaAlSiN光変換材料の製造方法に関する。
本発明の意味において用語“焼結工程”は、とりわけ、焼結した材料の主な構成物質が液体になることなく、一軸の又は平衡の圧力を組み合わせても良い熱の影響下での前駆体粉末の緻密化を意味する。
本発明の態様により、焼結工程を、環境圧力、好ましくは減圧下又は不活性な環境下で行う。
本発明の態様により、更に、方法は、CaAlSiN前駆体材料を、焼結する前にその理論上の単結晶密度の50%から70%、本発明の態様により55%から60%まで圧縮する工程を含む。本発明で記載するように、この工程がほとんどのCaAlSiN光変換材料に対する焼結工程を向上させることが、実施において示された。
【0012】
発明の態様により、本発明による発光デバイスのためのCaAlSiN光変換材料の製造方法は、以下の工程を含む:
(a)CaAlSiN光変換材料の前駆体材料を混合する工程;
(b)任意に、前駆体材料を、好ましくは1300℃から1800℃の温度で焼いて、揮発性の材料(例えばカーボネートを使用する場合はCO2)を除去する工程;
(c)任意に粉砕する工程及び洗浄する工程;
(d)第一の圧縮工程、好ましくは所望の形状(例えば、棒又はペレットの形状)の型を備えた適切な粉末圧縮器具を用いて、10kN以上での一軸圧縮工程及び/又は好ましくは3MPaから3.5MPa(3000barから3500bar)での冷間静水圧プレスする工程;
(e)環境圧力で1500℃から2200℃で焼結する工程;
(f)ホットプレスする工程、好ましくは、好ましくは0.1MPaから2.5MPa(100barから2500bar)で、かつ好ましくは1500℃から2000℃の温度で熱間等静圧圧縮成形する工程及び/又は好ましくは0.1MPaから2.5MPa(100barから2500bar)で、かつ好ましくは1500℃から2000℃の温度で熱一軸加圧成形する工程;
(g)任意で、不活性環境又は大気下で、1000℃より高く1700℃より低い温度で、ポストアニール(post annealing)する工程。
【0013】
本発明の態様により、発光デバイスは、発光ダイオード(LED)を含み、本発明の態様によりLEDは、エレクトロルミネッセント材料としてAlInGaN材料に基づく。
本発明の態様により、発光デバイスは、第一の光変換材料を含み、本発明の態様により、セラミックの第一の光変換材料及び第二の光変換材料を含む。
本発明の態様により、この第二の光変換は、YAG:Ce材料を含む。これら材料は、これら自身が本発明の範囲内の多くの適用に対して適切であることを実施において証明した。
本発明の態様により、発光デバイスは、2726.84℃から4726.84℃(3000Kから5000K)、本発明の態様により3226.84℃から3276.84℃(3500Kから4000K)の色温度を有する。
【0014】
本発明は、以下の工程を含む、本発明による発光デバイスの調製方法を含む:
(a)CaAlSiN第一の光変換材料及び少なくとも上記のような第二のルミネッセントカラーコンバーターを含んだ、少なくともLEDを準備する工程;
(b)発光デバイスの色温度を測定する工程;
(c)発光デバイスの色温度を調整する工程;
ここで、工程(b)及び(c)は、適宜繰り返しても良い。
この方法は、ほとんどの適用に対して、望まれるものとして発光デバイスの色温度を定義することを許容し、及びほとんどの適用に対して製造後でさえ発光デバイスの色温度を調整することを許容する。
【0015】
本発明の態様により、工程c)を、CalAlSiN材料及び/又は第二のルミネッセンスカラーコンバーター材料の摩耗により行う。
本発明の態様により、工程c)を、CaAlSiN光変換材料及び第二の光変換材料の量の比率を変更することにより行う。
本発明の態様により、これは、LEDチップの発光領域の側面に沿って配置された、CaAlSiN光変換材料及び第二のルミネッセントカラーコンバーター材料のプレート又はストリップを用いることにより行う。色の調整を、第二の光変換材料のプレート又はストリップに対するCaAlSiN光変換材料のプレート又はストリップの比率を変更することにより行う。
本発明の態様により、色の調整は、ある異なった割合のCaAlSiN光変換材料及び第二のルミネッセントカラーコンバーター材料を含んだ、または該2つの材料の内の1の材料のみを含んだ、いくつかの作成済みのLEDチップを用いることにより行い、調整を、発光デバイス中の異なるLEDチップの輝度、又はある種のLEDチップの量を変更することにより行って良い。第一の理論は、色彩の調和したデバイスをもたらすであろう。
【0016】
更に、色温度を、CaAlSiN光変換材料と第二のルミネッセントカラーコンバーター材料のどちらかにおけるドーピングレベルの変更、又はCaAlSiN光変換材料と第二の光変換材料のどちらかのホスト格子を変更することにより設定して良い(例えば、YAG材料の場合においてGa、Gd又はLuを添加することにより及び/又はCaAlSiN光変換材料の場合におけるSr、Ba、Mg又はOの添加により)。これらの測定は、単独で、又は上記方法との組み合わせにおいて使用して良い。
【0017】
本発明の発光デバイス、加えて本発明の方法で製造するものとしてのCaAlSiN光変換材料は、以下の1以上の、幅広いシステム及び/又は用途で使用するものであって良い:
−オフィス照明システム
−家庭用用途システム
−店舗照明システム
−家屋照明システム
−アクセント照明システム
−スポット照明システム
−劇場照明システム
−光ファイバー用途システム
−投射系システム
−自己照明ディスプレイシステム(self-lit display system)
−画素化したディスプレイシステム(pixelated display system)
−セグメント化したディスプレイシステム(segmented display system)
−危険信号システム
−医療照明システム
−標識サインシステム、及び
−装飾照明システム
−携帯システム
−自動車用途
−グリーンハウス照明システム。
【0018】
前記構成要素、加えて請求された構成要素及び記載された態様で本発明に従って使用されるべき構成要素は、それらのサイズ、形状、材料の選択及び技術概念に関係したいかなる特別な例外に向けられること無く、関係する分野において公知の選択基準が、制限無しに適用できる。
本発明の目的のさらなる詳細、特徴及び利点が、サブクレーム、図並びに以下の図及び例のそれぞれの説明で開示され、典型的な方法において、本発明の発光デバイスにおいて使用するためのCaAlSiN光変換材料の態様を示す。
【0019】
例I:
図1は、以下のように製造した(Ca0.95Sr0.05)0.98AlSiN3:Eu0.02(例I)に言及する:
(Ca0.95Sr0.05)0.98AlSiN3:Eu0.02を、6.894 gのCa3N2(Alfa Aesar, Karlsruhe, Germany)、 710 mgのSrN2(Cerac, Milwaukee, WI, USA)、6.148 gのAlN(Nanoamor, Los Alamos, NM, USA)、7.364 gのアモルファスのSiN(Alfa Aesar)及び627mgのEuF3(Aldrich, Taufkirchen, Germany)から合成した。粉末を、陶器製のすり鉢中で混合し、モリブデンのるつぼに充填し、フォーミングガス環境下の1450℃で4時間焼いた。結果得られた赤色の粉末を酢酸、水及び2-プロパノールで洗浄し、副生成物及びより細かい粒子を除去した。
得られた粉末を、ペレットに圧縮し、冷間静水圧的に3.2MPa(3200bar)で圧縮し、フォーミングガス環境下の1700℃で4時間焼結した。結果得られたペレットは密封気孔率を示し、次いで2MPa(2000bar)の1700℃で熱間等静圧的に圧縮して、理論上の密度の98%より高い密度を有する密度の高いセラミックを得た。
【0020】
結果として、製造された(Ca0.95Sr0.05)0.98AlSiN3:Eu0.02 は、450nmの波長を有するエレクトロルミネッセント材料としてAlInGaNを用いたルミネセンス変換層(638nmのピーク波長、200μmの(Ca0.93Sr0.05Eu0.02)AlSiN3プレート)の形態にある、発光デバイスに取り込まれた。
図1は、このLEDの発光スペクトルを示す。カラーポイント(colour point)は、x=0.615、y=0.384である。
【0021】
上記態様における要素及び特徴の特別な組み合わせは、例示目的のみである;本出願及び参照により取り込まれた特許/出願における他の教示を有するこれら教示の交換及び置換は、同様に明確に意図される。当業者が認識するであろうように、明細書で記載する内容の変更、変形及び他の実施は、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、当業者が想起できる。従って、前記は、例示目的のみであり、制限するものとして意図されない。発明の範囲は、以下の請求の範囲及びその均等範囲で定義される。更に、明細書及び請求の範囲で使用した引用符号は、請求されるものとして本発明の範囲を制限しない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本発明の例IのCaAlSiN光変換材料を含んだLEDの発光スペクトル(emission spectra)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の光を放射するための光源と、第一の光の少なくとも一部を第二の光に変換するための、580から1000nmの波長範囲において光に対する10%から80%の透過率を有するCaAlSiN光変換材料を含んだ、光変換層を有する発光デバイス。
【請求項2】
CaAlSiN光変換材料が、590nmから700nmの波長で、最大強度を有する、赤色の可視光波長範囲で第二の光を放射する、請求項1に記載の発光デバイス。
【請求項3】
CaAlSiN光変換材料が、50nmから150nmの半値幅を有する波長分布で、第二の光を放射する、請求項1又は2に記載の発光デバイス。
【請求項4】
CaAlSiN光変換材料が、理論上の単結晶密度の97%から100%の密度を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の発光デバイス。
【請求項5】
CaAlSiN光変換材料の赤の可視光波長範囲における、第二の発光の最大のシフト及び/又は半値幅が、50℃から150℃の全ての温度範囲に対して、20nm以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載の発光デバイス。
【請求項6】
CaAlSiN光変換材料が、(Ca1-x-y-zSrxBayMgz)1-nAl1-a+bBaSi1-bN3-bOb:Mn(式中、0≦x,y,z≦1、0≦a≦1、0≦b<1、0.002≦n≦0.2、及びMは金属であり、本発明の態様により、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu又はこれらの混合物を含む群から選択される)を含む材料から選択される、請求項1から5のいずれか1項に記載の発光デバイス。
【請求項7】
CaAlSiN光変換材料のガラス相の割合が、2容積%から5容積%である、請求項1から6のいずれか1項に記載の発光デバイス。
【請求項8】
焼結工程を含んだ、請求項1から7のいずれか1項に記載の発光デバイス用のCaAlSiN光変換材料を製造する方法。
【請求項9】
更に、焼結工程の前に、その理論上の密度の50%から70%まで、CaAlSiN前駆体材料を圧縮する工程を含む、請求項8に記載のCaAlSiN光変換材料の製造方法。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか1項に記載の発光デバイス及び/又は請求項8又は9に記載の方法で製造されたCaAlSiN光変換材料を含んだシステムであって、以下の用途の1以上において使用されるシステム:
−オフィス照明システム
−家庭用用途システム
−店舗照明システム
−家屋照明システム
−アクセント照明システム
−スポット照明システム
−劇場照明システム
−光ファイバー用途システム
−投射系システム
−自己照明ディスプレイシステム(self-lit display system)
−画素化したディスプレイシステム(pixelated display system)
−セグメント化したディスプレイシステム(segmented display system)
−危険信号システム
−医療照明システム
−標識サインシステム、及び
−装飾照明システム
−携帯システム
−自動車用途
−グリーンハウス照明システム。

【図1】
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【公表番号】特表2009−515333(P2009−515333A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−538472(P2008−538472)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【国際出願番号】PCT/IB2006/053969
【国際公開番号】WO2007/052200
【国際公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】