説明

吸収体の製造装置

【課題】SAP等の液体吸収性粒状物を積層して吸収体を製造する装置であって、積層分布を均一にし易い製造装置を提供する。
【解決手段】落下する液体吸収性粒状物を吸着部に吸着して積層することにより吸収体を製造する装置である。表面に前記吸着部を有し、前記吸着部を所定の移動経路に沿って移動する吸着部材と、前記移動経路の所定範囲を囲って設けられるカバー部材と、前記カバー部材内の空間における前記移動経路の上方に設けられ、前記表面に向けて前記液体吸収性粒状物を落下供給する供給口と、を有する。前記カバー部材内の空間のうちで前記供給口の位置よりも前記移動経路に沿う方向の下流側の空間が、前記液体吸収性粒状物を前記吸着部に吸着する第1ゾーンと、該第1ゾーンの下流側に隣り合うとともに、前記液体吸収性粒状物を前記吸着部に吸着する第2ゾーンとに区画されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に係る吸収体の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
排泄液等の液体を吸収する吸収性物品の一例として使い捨ておむつや生理用ナプキン等が知られている。これらの吸収性物品は、通常、パルプ繊維を所定形状に成形してなる吸収体を備えているが、最近では、パルプ繊維等の液体吸収性繊維を用いずに、粒状の高吸収性ポリマー(以下、SAPとも言う)のみを用いて吸収体を構成する場合もある。
【0003】
そのような吸収体103を製造する装置110の一例が、特許文献1に開示されている。図1Aは同装置110の一部を破断して示す概略斜視図であり、図1B乃至図1Dは、同装置110の要部を拡大して示す中心縦断面図である。この装置110では、図1B及び図1Cに示すように、搬送方向に搬送される連続シート105上に、SAPを間欠的に落下供給して積層することにより吸収体103を形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63−283777号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、落下供給されたSAPは、通常、図1Bの連続シート105上の着地位置P0で即座に留まらずに、図1Dに示すように連続シート105上を跳ねる等して搬送方向の前方へと広範囲に飛散しようとする。
【0006】
一方、積層分布の制御性の観点からは、極力意図しない供給位置の発生を防ぐべきであり、また、SAPの供給が、搬送方向の広い範囲でなされるよりも、狭い範囲で集中的になされた方が、積層分布の制御性は良好になると考えられる。
【0007】
ところが、上述の装置110の場合には、図1Dに示すように、正規の供給位置P0の前方が、開放空間SP110となっていて、連続シート105上を跳ねたSAPが、搬送方向の前方へいくらでも飛散できるような構造になっている。このため、実質的には、当該開放空間SP110においても、SAPが供給されるようになっている。つまり、意図しない供給位置Pa,Pa…が上記開放空間SP110に生じてしまっているとともに、SAPの供給が搬送方向の広い範囲でなされるようになってしまっており、その結果、積層分布の制御性が悪く、積層分布を均一にし難いものと推察される。
【0008】
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、SAP等の液体吸収性粒状物を積層して吸収体を製造する装置であって、積層分布を均一にし易い製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための主たる発明は、
落下する液体吸収性粒状物を吸着部に吸着して積層することにより吸収体を製造する装置であって、
表面に前記吸着部を有し、前記吸着部を所定の移動経路に沿って移動する吸着部材と、
前記移動経路の所定範囲を囲って設けられるカバー部材と、
前記カバー部材内の空間における前記移動経路の上方に設けられ、前記表面に向けて前記液体吸収性粒状物を落下供給する供給口と、を有し、
前記カバー部材内の空間のうちで前記供給口の位置よりも前記移動経路に沿う方向の下流側の空間が、前記液体吸収性粒状物を前記吸着部に吸着する第1ゾーンと、該第1ゾーンの下流側に隣り合うとともに、前記液体吸収性粒状物を前記吸着部に吸着する第2ゾーンとに区画されていることを特徴とする吸収体の製造装置。
【0010】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、SAP等の液体吸収性粒状物を積層して吸収体を製造する装置であって、積層分布を均一にし易い製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1Aは従来の吸収体103の製造装置110の一部を破断して示す概略斜視図であり、図1B乃至図1Dは、同装置110の要部を拡大して示す中心縦断面図である。
【図2】図2Aは、尿取りパッドの吸収性本体1の平面図であり、図1Bは図1A中のB−B断面図である。
【図3】本実施形態に係る吸収体3の製造装置10の概略側断面図である。
【図4】回転ドラム20の概略斜視図である。
【図5】図5AはSAP供給装置30の拡大図であり、図5Bは、図5A中のB−B断面図である。
【図6】SAP供給装置30の要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0014】
落下する液体吸収性粒状物を吸着部に吸着して積層することにより吸収体を製造する装置であって、
表面に前記吸着部を有し、前記吸着部を所定の移動経路に沿って移動する吸着部材と、
前記移動経路の所定範囲を囲って設けられるカバー部材と、
前記カバー部材内の空間における前記移動経路の上方に設けられ、前記表面に向けて前記液体吸収性粒状物を落下供給する供給口と、を有し、
前記カバー部材内の空間のうちで前記供給口の位置よりも前記移動経路に沿う方向の下流側の空間が、前記液体吸収性粒状物を前記吸着部に吸着する第1ゾーンと、該第1ゾーンの下流側に隣り合うとともに、前記液体吸収性粒状物を前記吸着部に吸着する第2ゾーンとに区画されていることを特徴とする吸収体の製造装置。
【0015】
このような吸収体の製造装置によれば、供給口の位置よりも移動経路に沿う方向の下流側の空間を、第1ゾーンと第2ゾーンとに区画しているので、供給口から吐出された液体吸収性粒状物は、実質的には第1ゾーンにおいて集中して吸着部へ供給される。つまり、区画しない場合に比べて、液体吸収性粒状物の吸着部への供給は、移動経路に沿う方向の狭い範囲でなされるようになっている。よって、積層分布の制御性の向上を図れて、積層分布を均一にし易くなる。
また、上述のように第1ゾーンと第2ゾーンとに区画されているので、第1ゾーンに落下した液体吸収性粒状物が吸着部等を跳ねて第1ゾーン外へ飛散することも有効に抑制される。よって、意図しない供給位置は概ね発生せず、これによっても、積層分布の制御性の向上を図れて、積層分布を均一にし易くなる。
【0016】
かかる吸収体の製造装置であって、
前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの境界に仕切り部材が配置されることにより、前記カバー部材内の空間のうちで前記供給口の位置よりも前記移動経路に沿う方向の下流側の空間が、前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとに区画されており、
前記仕切り部材によって、前記第1ゾーンから前記第2ゾーンへの前記液体吸収性粒状物の飛散が規制されるのが望ましい。
【0017】
このような吸収体の製造装置によれば、仕切り部材によって第1ゾーンから第2ゾーンへの液体吸収性粒状物の飛散が規制される。よって、液体吸収性粒状物の吸着部への供給は、第1ゾーンにおいて確実になされるようになり、また、意図しない供給位置の発生も確実に防止され、積層分布を均一にし易くなる。
【0018】
かかる吸収体の製造装置であって、
前記第2ゾーンには、第2の仕切り部材が配置されており、
前記第2の仕切り部材によって、前記第2ゾーンは、前記移動経路に沿う方向の上流側のゾーンと下流側のゾーンとに区画されているのが望ましい。
【0019】
このような吸収体の製造装置によれば、第2の仕切り部材によって第2ゾーン内での液体吸収性粒状物の飛散が抑制される。
また、液体吸収性粒状物のカバー部材外への漏出も抑制される。
【0020】
かかる吸収体の製造装置であって、
前記供給口は、供給管の下端部に設けられており、
前記供給管に投入された前記液体吸収性粒状物は、該供給管の管路を落下するとともに、該管路に設けられた前記液体吸収性粒状物の落下速度を減速する管路部分を経て、前記下端部の前記供給口から吐出されるのが望ましい。
【0021】
このような吸収体の製造装置によれば、供給管内を落下する液体吸収性粒状物の落下速度は、前記管路部分を通過する際に減速される。これにより、落下速度が減速された後に、液体吸収性粒状物は同供給管の供給口から吐出され、そして、吸着部へ落下する。よって、吸着部に着地した際の液体吸収性粒状物の跳ね上がりは抑制されて、同粒状物の飛散や吸着部以外の部位への定着が抑制される。
【0022】
かかる吸収体の製造装置であって、
前記供給管の下端部には、前記供給管の管路を落下してきた前記液体吸収性粒状物が衝突する衝突板が設けられており、
前記衝突板に衝突することによって、前記液体吸収性粒状物は、その進行方向を前記移動経路に沿う方向の下流側へ向けられつつ、前記供給口から吐出されるのが望ましい。
【0023】
このような吸収体の製造装置によれば、供給口から吐出される液体吸収性粒状物の進行方向は、移動経路に沿う方向の下流側に向けられる。よって、同方向の上流側への液体吸収性粒状物の飛散を防ぐことができる。その結果、液体吸収性粒状物の吸着部への供給は、第1ゾーンで確実になされるようになり、積層分布を均一にし易くなる。
また、衝突板に衝突することにより、液体吸収性粒状物の落下速度は減速され、しかる後に、吸着部へ落下する。よって、吸着部に着地した際の液体吸収性粒状物の跳ね上がりは抑制されて、同粒状物の飛散は抑制される。
【0024】
かかる吸収体の製造装置であって、
前記吸着部は、前記移動経路に沿う方向に所定ピッチで設けられており、
前記吸着部は、前記移動経路に沿う方向に間欠的に形成された複数の吸着領域を有し、
前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの境界に仕切り部材が配置されることにより、前記カバー部材内の空間のうちで前記供給口の位置よりも前記移動経路に沿う方向の下流側の空間が、前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとに区画されており、
前記衝突板における前記移動経路に沿う方向の下流側の端縁と、前記仕切り部材の下端縁との間の距離は、前記吸着領域の前記移動経路に沿う方向の長さ以下であるのが望ましい。
【0025】
このような吸収体の製造装置によれば、各吸着領域に対して密実に液体吸収性粒状物を供給することができて、その積層分布の均一化を図ることができる。
【0026】
かかる吸収体の製造装置であって、
前記吸着部は、前記液体吸収性粒状物の通過を規制しながら吸気する複数の吸気孔を有し、
前記吸気孔の吸気によって、前記吸着部に前記液体吸収性粒状物が吸着されるのが望ましい。
【0027】
このような吸収体の製造装置によれば、吸気孔という簡易な構成を用いることで、液体吸収性粒状物を吸着部に積層して吸収体を形成するようにしており、これにより、装置構成が簡素化される。
【0028】
かかる吸収体の製造装置であって、
前記カバー部材が具備する壁部のうちで、前記移動経路に沿う方向の上流側に位置する壁部には、前記カバー部材内に空気を取り込む空気取り込み口が形成されており、
前記空気取り込み口と前記供給口との間の位置には、前記空気取り込み口から取り込まれた空気の流れを前記供給口へと誘導するガイド板が設けられており、
前記ガイド板によって、前記空気の流れは、前記移動経路に沿う方向の下流側を向いた流れとして前記供給口へ誘導されるのが望ましい。
【0029】
このような吸収体の製造装置によれば、空気取り込み口から取り込まれた空気は、ガイド板によって、移動経路に沿う方向の下流側を向いた流れを維持しつつ供給口に達する。よって、供給口から吐出された液体吸収性粒状物は、同下流側へ飛ばされ、これにより、供給口から吐出される液体吸収性粒状物を、移動経路に沿う方向の下流側に確実に誘導可能となる。
【0030】
===本実施形態===
本実施形態の吸収体3の製造装置10では、例えば、使い捨ておむつ用の尿取りパッドの吸収性本体1を製造する。
尿取りパッドは、使い捨ておむつの完成品に装着して使用されるものであり、主に尿等の液状排泄物を吸収する。そして、所定量を吸収後には、この使用済みの尿取りパッドだけを使い捨ておむつから取り外し、同おむつには、未使用の尿取りパッドが付け替えられる。
【0031】
尿取りパッドは、人体側に配置されて液状排泄物を吸収する略シート状の吸収性本体1と、吸収性本体1を人体側の逆側の面から覆いつつ同面に貼り合わせられる不図示の液不透過性の防漏シートと、を有している。
【0032】
図2A及び図2Bに、吸収性本体1の説明図を示す。図2Aは平面図であり、図2Bは図2A中のB−B断面図である。なお、図2A中では、尿取りパッドの製品に対応する吸収性本体1の一単位を二点鎖線で囲って示している。
【0033】
図2A及び図2Bに示すように、吸収性本体1の平面形状は、長手方向と幅方向とを有した略矩形状をなしている。また、厚み方向については略三層構造をなしている。より詳しくは、液体を吸収する吸収体3を、人体側たる表面側から表面シート5で覆うとともに、その逆側たる裏面側からは裏面シート7で覆っている。そして、これら表面シート5及び裏面シート7の間に吸収体3を挟んだ状態において、吸収体3の四辺から外側にはみ出した部分にて、表面シート5と裏面シート7とが額縁状に貼り合わされて、吸収性本体1は形成されている。
【0034】
表面シート5及び裏面シート7は、通気性を有した液透過性シートであり、例えば合成繊維等からなる10〜50(g/m)の坪量の不織布である。合成繊維としては、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレート等の鞘芯構造の複合繊維や単独繊維等が挙げられる。なお、裏面シート7は、液不透過性シートであっても良い。
【0035】
吸収体3は、例えば100〜800ミクロンの粒径の粒状の高吸収性ポリマー(液体吸収性粒状物に相当し、以下SAPと言う)を材料とし、これらSAPが100〜500(g/m)の坪量で積層されてなる。吸収体3は、長手方向及び幅方向に所定の積層パターンで区分された複数の島状の積層部分3a,3b…から構成される。図示例では、幅方向及び長手方向のそれぞれにつき3区分され、合計9つの積層部分3a,3b…を有している。なお、SAPの具体例としては、UG−840D(商品名:住友精化(株)製)等が挙げられる。
【0036】
図3は、吸収性本体1の製造装置10の概略側断面図である。この製造時点では、図2Aと同様、吸収性本体1は、未だ長手方向に製品単位に分断されていない連続体である。また、吸収性本体1の幅方向は、製造装置10の幅方向(図3の紙面を貫通する方向)に揃っており、以下では、この幅方向のことを「CD方向」とも言う。ちなみに、このCD方向は水平である。
【0037】
この製造装置10は、吸着部材として回転ドラム20を有している。回転ドラム20は、その外周面20a(表面に相当)が所定の円周経路Tr20(移動経路に相当)に沿って移動するように連続回転する。また、この連続回転中の回転ドラム20の外周面20aには、表面シート5の連続体(以下、単に表面シート5と言う)が所定の巻き付き角度で巻き付けられ、これにより同表面シート5は外周面20aと略一体となって搬送される。そして、この表面シート5が巻き付き状態の回転ドラム20の外周面20aに向けて、SAP供給装置30からSAPが落下供給され、これにより、これらSAPが、同外周面20aの吸着部21(図3中では不図示)に表面シート5越しに吸着されて吸収体3が積層される。そうしたら、最後に、回転ドラム20の外周面20aに裏面シート7が供給され、これにより、吸収体3が積層された表面シート5の上に裏面シート7が重ね合わせられて接合一体化され、以上をもって、上述の吸収性本体1の連続体が製造される。
なお、この例では、表面シート5に重ね合わせる前の裏面シート7には、予め接着剤塗布装置50によってホットメルト接着剤等の接着剤が塗布されていて、この接着剤によって上述の接合一体化を行っているが、この接合一体化の方法は何等これに限らない。
【0038】
図4に、回転ドラム20の概略斜視図を示す。回転ドラム20は、CD方向に沿った水平軸C20周りに駆動回転する円筒部材を本体とする。回転ドラム20の外周面20aはCD方向に関して水平であるとともに、同外周面20aには、吸着部21として吸収体3の成形型21が、回転ドラム20の周方向Dc(移動経路に沿う方向に相当)に所定ピッチで設けられている。各成形型21は、それぞれ、前述の積層パターンに基づいて吸着領域として複数の凹部21a,21b…を有しており、例えばこの例では成形型21ひとつにつき9つの凹部21a,21b…を有している。そして、各凹部21a,21b…の底部は、CD方向に関して略水平に形成されており、また、当該底部には多数の吸気孔(不図示)が形成されている。これらの吸気孔は、上述の円周経路Tr20のうちでSAP供給装置30(図3)が配置された回転角度範囲θを通過する際に、吸気動作をするように構成されており、また、その際、各吸気孔は、SAPの通過を規制しながら吸気する。よって、図3の回転角度範囲θを成形型21が通過する際には、同成形型21の各凹部21a,21b…には、表面シート5越しにSAPが吸着されて積層される。
【0039】
なお、上記回転角度範囲θにおいて吸気孔に吸気動作をさせる吸気機構としては、例えば以下の構成が挙げられる。先ず、吸気孔を、回転ドラム20の内周側空間に連通する貫通孔で構成し、そして、内周側空間における上記回転角度範囲θに対応する空間を他の空間から隔離する隔壁を設け、更に、当該回転角度範囲θに対応する空間から吸気すべく同空間にブロア等の負圧源を接続してなる構成を例示できる。
【0040】
図5AはSAP供給装置30の拡大図であり、図5Bは、図5A中のB−B断面図である。SAP供給装置30は、回転ドラム20の外周面20aの略頂部20tの上方を囲って配置されて、同外周面20aと協同して外周面20aの上方の空間SP31を区画する囲い部材31(カバー部材に相当)と、囲い部材31内にほぼ収容されてSAPを供給するSAP供給管34(供給管に相当)と、囲い部材31内の上記空間SP31のうちでSAP供給管34の供給口34kの位置よりも周方向Dcの下流側の空間SP31dを、第1ゾーンZ1と第2ゾーンZ2とに区画する仕切り板37(仕切り部材に相当)と、を有している。
【0041】
囲い部材31は、例えば、上面側の壁部及び下面側の壁部が無い略矩形断面の筒体(枠体)であり、それ以外の4面の壁部31f,31e,31s,31sについては有している。そして、囲い部材31は、その下面側を回転ドラム20の外周面20aの頂部20tに対向させて配置されている。よって、囲い部材31で囲まれることにより、周囲へのSAPの飛散は防止される。
【0042】
また、囲い部材31の4面の壁部31f,31e,31s,31sうちで周方向Dcの上流側の壁部31eには、空気取り込み口31kが貫通形成されている。よって、上述の成形型21の吸気孔から吸気される分の空気は、囲い部材31の上端開口部以外に、当該空気取り込み口31kからも囲い部材31内に取り込まれることになる。この空気取り込み口31kについては後述する。
【0043】
SAP供給管34は、その管軸方向C34が全体として略上下方向を向いた管部材であり、ここでは、矩形断面の角パイプが使用されている。そして、その上端部には、漏斗部34aがSAP供給管34の管路に連通して設けられ、下端部には供給口34kが同管路に連通して開口形成されている。漏斗部34aは、囲い部材31よりも上方に突出している。そして、この漏斗部34aの上方には、SAPを定量送りするスクリューフィーダ32が設けられており、漏斗部34aには、スクリューフィーダ32からSAPが、CD方向に略均等分布で落下供給される。そして、これらSAPは、SAP供給管34の管路を落下して下端部の供給口34kから吐出され、これにより、SAPを、回転ドラム20の外周面20aの略頂部20t又はその近傍へ供給する。なお、かかるSAP供給管34にあっては、その管路の一部がジグザグ状になっているなど幾つかの工夫がなされているが、当該工夫については後述する。
【0044】
仕切り板37は、SAPの積層分布を均一化する目的で、囲い部材31内の空間SP31のうちで供給口34kの位置よりも周方向Dcの下流側の空間SP31dに配置されている。
【0045】
すなわち、前述したように、SAP供給管34の供給口34kの吐出先の空間(供給口34kの周方向Dcの直近下流側の空間)が広すぎると、この落下供給されたSAPは、回転ドラム20上の表面シート5の着地位置で即座に留まらずに、同表面シート5を跳ねる等して周方向Dcの下流側へと広範囲に飛散する。そして、この飛散により、実質的に、表面シート5に向けてSAPを供給する供給位置が、正規位置P0の一箇所から意図しない複数箇所に増えてしまうこととなり、結果、均一な積層分布の吸収体3の形成が困難となる。また、SAPの供給が、周方向Dcの広い範囲でなされるよりも、狭い範囲で集中的に密実になされた方が、積層分布の制御性は良好になり、積層分布を均一にし易くなる。
【0046】
そこで、本実施形態では、仕切り板37を設けることにより、供給口34kよりも周方向Dcの下流側の空間SP31dを、第1ゾーンZ1と、第1ゾーンZ1の下流側に隣り合う第2ゾーンZ2とに区画している。その結果、第1ゾーンZ1に落下したSAPが回転ドラム20上の表面シート5を跳ねて第1ゾーンZ1外へ飛散することが抑制され、これにより、意図しない供給位置の発生は抑制される。また、供給口34kが隣り合う空間(第1ゾーンZ1のこと)のサイズが当該区画によって狭くなっているので、SAPを狭い範囲で密実に回転ドラム20上の表面シート5へ供給可能となる。そして、以上のことから、積層分布の制御性の向上を図れ、同分布を均一にし易くなる。
【0047】
かかる仕切り板37は、その上端縁37aが供給口34kの上端縁34kaよりも高い位置に配され、下端縁37bは、表面シート5との間に所定の隙間をもって対向するように配置される。そして、下端縁37bと表面シート5の上面との間の隙間は、例えば、3mm〜5mmに設定される。これにより、下端縁37bの表面シート5との干渉を回避しつつ、仕切り板37の前後(上下流)の過大な差圧を抑制し、当該隙間を通過して第2ゾーンZ2へ飛散するSAPの量を有効に抑制する。
【0048】
かかる仕切り板37は、例えば矩形平板であり、図5Bに示すように、囲い部材31がCD方向の両端に具備する一対の側壁部31s,31sに固定支持されている。すなわち、囲い部材31の一対の側壁部31s,31sには、仕切り板37のCD方向の両端縁37s,37sが隙間無く当接固定されている。そして、これによっても、SAPの第2ゾーンZ2への飛散が抑制される。
【0049】
ここで、望ましくは、図5Aに示すように、第2ゾーンZ2に対しても同様の仕切り板38(第2の仕切り部材に相当)を別途設け、これにより、第2ゾーンZ2を、周方向Dcの上流側のゾーンZ2aと下流側のゾーンZ2bとに区画すると良い。そうすれば、この仕切り板38によって第2ゾーンZ2内のSAPの飛散が抑制される。また、SAPの囲い部材31外への漏出も抑制される。なお、この仕切り板38も、前述の仕切り板37と同様、矩形平板であり、また、下端縁38bと表面シート5の上面との間の隙間は、例えば、3mm〜5mmに設定され、更には、仕切り板38のCD方向の両端縁38s,38sは、囲い部材31の一対の側壁部31s,31sに隙間無く当接固定されて支持されている(図5B)。なお、かかる仕切り板38を二枚以上設けることにより、第2ゾーンZ2を3ゾーン以上に分割しても良い。
【0050】
ところで、本実施形態では、上述の仕切り板37以外にも、SAPの積層分布を均一にするための幾つかの工夫を施しており、以下では、それらについて説明する。
先ず一つ目の工夫として、図5Aに示すようにSAP供給管34の管路の一部を、ジグザグ形状にしている。これにより、漏斗部34aを介してSAP供給管34へ投入されたSAPは、ジグザグ形状の管路部分の内壁面に衝突等することにより、落下速度が減速された後に、同供給管34の下端部の供給口34kから吐出されて、回転ドラム20上の表面シート5に落下する。すなわち、このジグザグ形状の管路部分は、SAPの落下速度を減速する機能を奏する。よって、この減速に基づき、SAPの表面シート5に着地した際のSAPの跳ね上がりは抑制されて、結果、SAPの飛散は抑制される。
【0051】
このジグザグ形状の管路部分の作り込みは、例えば、SAP供給管34の本体として管軸方向C34が直線状のストレート管を用いるとともに、同ストレート管の互いに対向する一対の内壁面34w1,34w2に、突部34p1,34p2…を互い違いに形成することで達成されている。
例えば、図5Aの例では、上記ストレート管における周方向Dcの上流側の内壁面34w1には、複数の突部34p1,34p1が管軸方向C34に所定ピッチで形成されており、また、同下流側の内壁面34w2にも、複数の突部34p2,34p2が管軸方向C34に所定ピッチで形成されており、更に、上流側の内壁面34w1の突部34p1の形成位置と、下流側の内壁面34w2の突部34p2の形成位置とは、管軸方向C34に上記所定ピッチの半分だけずれている。これにより、SAP供給管34の管路の一部はジグザグ状に形成されている。
【0052】
ここで、望ましくは、この上流側の内壁面34w1の突部34p1の頂部34p1tの位置と、下流側の内壁面34w2の突部34p2の頂部34p2tの位置とを、周方向Dcに関して互いに一致させるか、若しくは周方向Dcにオーバーラップさせると良い。そして、このようにすれば、管路を落下するSAPの突部34p1,34p2への衝突確率が高まって、SAPの落下速度を確実に減じることができる。ちなみに、図5Aの例では、上流側の内壁面34w1の突部34p1の頂部34p1tの位置と、下流側の内壁面34w2の突部34p2の頂部34p2tの位置とを、周方向Dcに関して一致させている。
【0053】
また、図示例では、突部34p1,34p2の縦断面形状を三角形にしているが、何等これに限るものではなく、矩形や台形などの多角形でも良いし、更には円弧形でも良い。ちなみに、この縦断面形状は、CD方向の全幅に亘って同形状に維持されており、これにより、CD方向についてもSAPの積層分布の均一化が図られている。
【0054】
二つ目の工夫としては、SAP供給管34の下端部に、管路を落下してきたSAPが衝突する衝突板39を設けており、更に、この衝突板39への衝突によって、SAPは、その進行方向を周方向Dcの下流側へ向けられつつ供給口34kから吐出されるように、衝突板39の向きが調整されている。よって、先ず、衝突板39への衝突によりSAPの落下速度は更に減速され、その結果、SAPの表面シート5に着地した際のSAPの跳ね上がりは抑制される。また、供給口34kから吐出されるSAPの進行方向は、周方向Dcの下流側に向けられるので、周方向Dcの上流側へのSAPの飛散を確実に防ぐことができる。その結果、SAPの表面シート5への供給は、ほぼ第1ゾーンZ1のみでなされるようになって、これにより、積層分布をより一層均一にし易くなる。
【0055】
ちなみに、衝突板39を上述のように機能させるべく、衝突板39の向きは次のような向きに設定されている。すなわち、図6の要部拡大図に示すように、水平方向に対して例えば35°〜45°の傾き角θ39でもって、衝突板39の周方向Dcの下流側の端縁39dが上流側の端縁39uよりも下方に位置するように、衝突板39は傾斜配置される。
また、衝突板39の下端縁たる上記周方向Dcの下流側の端縁39dと、表面シート5の上面との間の隙間は、例えば、1mm〜5mmに設定される。これにより、衝突板39と表面シート5との干渉は効果的に回避される。なお、この例では、衝突板39の下流側の端縁39dは、供給口34kの下端縁を構成していると言うこともできる。
【0056】
更に、望ましくは、同図6に示すように、第1ゾーンZ1の略下端部の周方向Dcの長さL1、すなわち、衝突板39おける周方向Dcの下流側の端縁39dと仕切り板37の下端縁37bとの距離L1を、成形型21の凹部21a,21b…の周方向Dcの長さ以下に設定すると良い。ここで、図4の凹部21a,21b…の周方向Dcの長さが複数サイズ有る場合には、複数サイズのうちの最小値以下に、上述の距離L1を設定すると良い。このようにすれば、各凹部21a,21b…に対してSAPを密実に供給することができて、積層分布の均一化を図ることができる。
【0057】
三つ目の工夫として、図5Aに示すように、囲い部材31内へ空気を取り込む空気取り込み口31kを、囲い部材31の壁部31f,31e,31s,31sのうちで周方向Dcの上流側の壁部31eに貫通形成し、また、当該空気取り込み口31kとSAP供給管34の供給口34kとの間の位置には、空気取り込み口31kから取り込まれた空気の流れを供給口34kへと誘導するガイド板40を設けている。そして、これにより、空気取り込み口31kから取り込まれた空気は、周方向Dcの下流側を向いた流れを維持しつつ供給口34kに達し、供給口34kから吐出されたSAPを、同下流側へ飛ばす。その結果、供給口34kから吐出されるSAPを、周方向Dcの下流側に確実に誘導可能となる。
【0058】
かかるガイド板40は、例えば平板であり、そのCD方向の両端縁40s,40sが囲い部材31の一対の側壁部31s,31sに隙間無く当接固定されて支持されている(図5B)。
また、ガイド板40の向きは、次のような向きに設定される。すなわち、図6に示すように、水平方向に対して例えば5°〜15°の傾き角θ40でもって、ガイド板40の周方向Dcの下流側の端縁40dが上流側の端縁40uよりも下方に位置するように、ガイド板40は傾斜配置される。その際には、ガイド板40の上流側の端縁40uの上下方向の位置が、空気取り込み口31kの上端縁31kaよりも下方に位置するように配置され、更に、ガイド板40の下流側の端縁40dは、衝突板39と回転ドラム20上の表面シート5との間の位置に介装配置され、且つ、同端縁40dは、衝突板39及び表面シート5の両者との間にそれぞれ間隔G39,G5(図6)を隔てつつ配置される。これにより、空気取り込み口31kから取り込まれた空気は、ガイド板40の上面に案内されて周方向Dcの下流側へと流れていき、そして、衝突板39とガイド板40との間の間隔G39を通って供給口34kに速やかに到達する。
【0059】
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形が可能である。
【0060】
上述の実施形態では、吸着部材として回転ドラム20を例示したが、何等これに限るものではない。例えば、吸着部材としてベルトコンベアのベルトを用い、当該ベルトに、吸着部としての成形型21を複数の凹部で構成するとともに、当該ベルトに、移動経路として所定の周回軌道を移動させても良い。
【0061】
上述の実施形態では、吸着部として、複数の凹部21a,21b…を有した成形型21を例示したが、当該吸着部を凹部で形成しなくても良い。例えば、回転ドラム20の外周面20aの平坦な所定領域に、複数の吸気孔を形成することのみによって吸着部を形成しても良い。
【0062】
上述の実施形態では、液体吸収性粒状物として高吸収性ポリマー(SAP)を例示したが、膨潤などして吸収した液体を離さない性質を有する粒状物であれば、何等高吸収性ポリマーに限らない。
【0063】
上述の実施形態では、回転ドラム20の外周面20aに表面シート5を巻き付けて、表面シート5越しに外周面20aの成形型21にSAPを吸着積層して吸収体3を成形していたが、何等これに限るものではない。例えば、回転ドラム20の外周面20aに表面シート5を巻き付けずに、外周面20aの成形型21にSAPを直接吸着して吸収体3を成形しても良い。
【0064】
上述の実施形態では、SAP供給管31の管路に、SAPの落下速度を減速する管路部分を設けるべく、SAP供給管31の内壁面に複数の突部34p1,34p2を設けていたが、突部34p1,34p2の数は複数に限るものではなく、一つでも良い。
【符号の説明】
【0065】
1 吸収性本体、3 吸収体、3a 積層部分、3b 積層部分、
5 表面シート、7 裏面シート、
10 製造装置、
20 回転ドラム(吸着部材)、
20a 外周面(表面)、20t 略頂部、
21 成形型(吸着部)、
21a 凹部(吸着領域)、21b 凹部(吸着領域)、
30 SAP供給装置、
31 囲い部材(カバー部材)、
31e 壁部、31f 壁部、31s 側壁部、
31k 空気取り込み口、31ka 上端縁、
32 スクリューフィーダ、
34 SAP供給管(供給管)、34a 漏斗部、
34k 供給口、34ka 上端縁、
34p1 突部、34p1t 頂部、34p2 突部、34p2t 頂部、
34w1 内壁面、34w2 内壁面、
37 仕切り板(仕切り部材)、37a 上端縁、37b 下端縁、37s 端縁、
38 仕切り板(第2の仕切り部材)、38b 下端縁、38s 端縁、
39 衝突板、39d 端縁、39u 端縁、
40 ガイド板、40d 端縁、40s 端縁、40u 端縁、
50 接着剤塗布装置、
SP31 囲い部材内の空間(カバー部材内の空間)、SP31d 下流側の空間、
Tr20 円周経路(移動経路)、Dc 周方向(移動経路に沿う方向)、
Z1 第1ゾーン、
Z2 第2ゾーン、Z2a 上流側のゾーン、Z2b 下流側のゾーン、
C20 水平軸、
G5 間隔、G39 間隔、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
落下する液体吸収性粒状物を吸着部に吸着して積層することにより吸収体を製造する装置であって、
表面に前記吸着部を有し、前記吸着部を所定の移動経路に沿って移動する吸着部材と、
前記移動経路の所定範囲を囲って設けられるカバー部材と、
前記カバー部材内の空間における前記移動経路の上方に設けられ、前記表面に向けて前記液体吸収性粒状物を落下供給する供給口と、を有し、
前記カバー部材内の空間のうちで前記供給口の位置よりも前記移動経路に沿う方向の下流側の空間が、前記液体吸収性粒状物を前記吸着部に吸着する第1ゾーンと、該第1ゾーンの下流側に隣り合うとともに、前記液体吸収性粒状物を前記吸着部に吸着する第2ゾーンとに区画されていることを特徴とする吸収体の製造装置。
【請求項2】
請求項1に記載の吸収体の製造装置であって、
前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの境界に仕切り部材が配置されることにより、前記カバー部材内の空間のうちで前記供給口の位置よりも前記移動経路に沿う方向の下流側の空間が、前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとに区画されており、
前記仕切り部材によって、前記第1ゾーンから前記第2ゾーンへの前記液体吸収性粒状物の飛散が規制されることを特徴とする吸収体の製造装置。
【請求項3】
請求項2に記載の吸収体の製造装置であって、
前記第2ゾーンには、第2の仕切り部材が配置されており、
前記第2の仕切り部材によって、前記第2ゾーンは、前記移動経路に沿う方向の上流側のゾーンと下流側のゾーンとに区画されていることを特徴とする吸収体の製造装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかに記載の吸収体の製造装置であって、
前記供給口は、供給管の下端部に設けられており、
前記供給管に投入された前記液体吸収性粒状物は、該供給管の管路を落下するとともに、該管路に設けられた前記液体吸収性粒状物の落下速度を減速する管路部分を経て、前記下端部の前記供給口から吐出されることを特徴とする吸収体の製造装置。
【請求項5】
請求項4に記載の吸収体の製造装置であって、
前記供給管の下端部には、前記供給管の管路を落下してきた前記液体吸収性粒状物が衝突する衝突板が設けられており、
前記衝突板に衝突することによって、前記液体吸収性粒状物は、その進行方向を前記移動経路に沿う方向の下流側へ向けられつつ、前記供給口から吐出されることを特徴とする吸収体の製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載の吸収体の製造装置であって、
前記吸着部は、前記移動経路に沿う方向に所定ピッチで設けられており、
前記吸着部は、前記移動経路に沿う方向に間欠的に形成された複数の吸着領域を有し、
前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとの境界に仕切り部材が配置されることにより、前記カバー部材内の空間のうちで前記供給口の位置よりも前記移動経路に沿う方向の下流側の空間が、前記第1ゾーンと前記第2ゾーンとに区画されており、
前記衝突板における前記移動経路に沿う方向の下流側の端縁と、前記仕切り部材の下端縁との間の距離は、前記吸着領域の前記移動経路に沿う方向の長さ以下であることを特徴とする吸収体の製造装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れかに記載の吸収体の製造装置であって、
前記吸着部は、前記液体吸収性粒状物の通過を規制しながら吸気する複数の吸気孔を有し、
前記吸気孔の吸気によって、前記吸着部に前記液体吸収性粒状物が吸着されることを特徴とする吸収体の製造装置。
【請求項8】
請求項7に記載の吸収体の製造装置であって、
前記カバー部材が具備する壁部のうちで、前記移動経路に沿う方向の上流側に位置する壁部には、前記カバー部材内に空気を取り込む空気取り込み口が形成されており、
前記空気取り込み口と前記供給口との間の位置には、前記空気取り込み口から取り込まれた空気の流れを前記供給口へと誘導するガイド板が設けられており、
前記ガイド板によって、前記空気の流れは、前記移動経路に沿う方向の下流側を向いた流れとして前記供給口へ誘導されることを特徴とする吸収体の製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−147957(P2012−147957A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−9077(P2011−9077)
【出願日】平成23年1月19日(2011.1.19)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】