説明

吸収性物品と使い捨て拭き取り用品の間の相乗効果の提供及び伝達

少なくとも1つの吸収性物品製品と少なくとも1つの拭き取り用品製品との間の相乗効果を伝達する方法及びシステム。消費者に、吸収性物品製品と拭き取り用品製品の特定の組み合わせを選択させるようにすることができる、前記方法及びシステム。少なくとも1つの吸収性物品製品と少なくとも1つの拭き取り用品製品とを包含し、前記少なくとも1つの拭き取り用品製品が、前記少なくとも1つの吸収性物品製品との相乗効果を有する、前記方法及びシステム。前記相乗効果からの利益を得られるように、前記少なくとも1つの吸収性物品製品と前記少なくとも1つの拭き取り用品製品との特定の組み合わせを、消費者に選択させるための伝達を包含する前記方法及びシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品と使い捨て拭き取り用品との間の相乗効果を提供し伝達する方法及び製品構成に関する。より具体的には、本発明は、特定の要求に対する吸収性物品と拭き取り製品の適切な組み合わせを消費者が選択できるように、吸収性物品と使い捨て拭き取り用品の間の相乗効果を提供し伝達する方法及び製品構成に関する。
【背景技術】
【0002】
使い捨ておむつなどの吸収性物品は良く知られている。使い捨て乳児用拭き取り用品などの拭き取り用品も良く知られている。更に、多様な種類の吸収性物品と拭き取り用品両方の製品を店舗の棚に提供することも良く知られている。例えば、吸収性レベル、香料のタイプ、ローションのタイプ、着用特性などが異なる、多様な吸収性物品が販売されてもよい。同様に、香料のタイプ、ローションのタイプなどが異なる、多様な拭き取り用品が販売されてもよい。
【0003】
しかしながら、特定の吸収性物品及び拭き取り用品が、適切な組み合わせが選択された場合、肯定的な相乗効果を有することがあるという技術的事実は、多くの消費者に知られていない。更に、吸収性物品と拭き取り用品の特定の属性は、適切な組み合わせが選択された場合、特定の効果を提供するように調整することができる。同様に、特定の吸収性物品及び拭き取り用品は、不適切な組み合わせが選択された場合、否定的な、又は無効にする効果を有することがある。残念なことに、利用可能な吸収性物品と拭き取り用品の組み合わせの多数は、消費者により多くの選択肢(例えば、複数の銘柄、複数の製品の種類)を提供するが、適切な吸収性物品と拭き取り用品の組み合わせの選択は、より困難な場合が多い。更に、適切な吸収性物品と拭き取り用品の組み合わせを達成するための、積極的な製品の推奨が不足していることも、適切な相乗効果が実現される可能性を減少させる。吸収性物品と拭き取り用品が、類似の特性を有する(例えば、両方とも「無香料」)か、関連する個々の製品の利益を有する(例えば、「かぶれ防止」と記された吸収性物品と「敏感肌用」と記された拭き取り用品)ことを単に伝達するだけでは、適切な相乗効果の重要性又は効果を無効にする可能性は、十分に明確に表現及び伝達されない。この問題は、特に育児の分野において、使い捨て吸収性物品と使い捨て拭き取り用品の使用がますます一般的になることにより、また、吸収性物品及び拭き取り用品の分野において、更に多数の利益範囲を提供する多様な製品の選択肢により、更に悪化する。具体的には、「かぶれ防止」おむつと、「敏感肌用」拭き取り用品又は「新生児用」拭き取り用品の上述の例は、全て特定の利益を提示する製品の例であり、あるいは特定の使用状況のためのものとして言及される。
【0004】
しかしながら、これらの製品の説明は、個々の吸収性物品又は拭き取り用品を、それぞれ対応する拭き取り用品又は吸収性物品と共に使用することによって起こり得る性能のレベルが改善及び/又は変更される可能性を、消費者に対して十分に説明していないという点で不完全である。
【0005】
肯定的な相乗効果の第1の例では、特定の皮膚の敏感さを有する新生児は、最初に、低刺激性乳化剤の清浄システムとより高いpHの緩衝剤システムとを有する拭き取り用品で適切に清浄されてもよい。低刺激性乳化剤の清浄システムは、(おむつのトップシートからの移動によって)既に適用されたローションを新生児の皮膚から著しく除去することなく、適切に清潔にするので、継続する皮膚の利益を提供する。より高いpHの緩衝剤システムは、おむつローション中に存在する皮膚衛生成分を相乗的に増強する。次に、皮膚衛生成分を有するローションを含有する吸収性物品は、特に前記pH緩衝剤の存在下で、更なる皮膚の利益のために適用されてもよい。この例は好ましい一例であるが、積極的な製品の推奨が不足しているため、常に繰り返されるわけではなく、その結果、以下の例が生じることも多い。
【0006】
無効になる相乗効果の第2の例では、同じ新生児が、より強い乳化剤の清浄システムとより低いpHの緩衝剤システムとを有する(又は緩衝剤を全く有さない)拭き取り用品で清潔にされてもよい。この特定の例では、より強い乳化剤の清浄システムは、優れた清浄化を提供することができるが、おむつから皮膚に移動された有益なローションの一部も除去する。より低いpHの緩衝剤システムは、ローション中に存在する皮膚衛生成分を増強しないことがあり、実際には、前記皮膚衛生成分のほとんどは最初の清浄化によって除去されてしまう。次に、同じ吸収性物品が適用されることがあるが、ローションの一部は除去され、必要な緩衝剤システムもないので、同じ吸収性物品の利益は十分に実現できない。この特定の例では、消費者は、吸収性物品が良好に働かないと不適当に非難することがあるが、欠陥は、実際にはその2つの製品を組み合わせて使用したことによるものである。結果として、消費者は、前記吸収性物品、あるいは製品の銘柄全体の購入を止めることがある。この例は、単に製品の不適当な組み合わせを使用することによるものなので、非常に起こり易い。製品の前記不適当な組み合わせを所有することは、販売の時点で積極的な製品の推奨がなければ、特に同時販売又は割引券を考慮に入れると起こり易い。
【0007】
第3の例では、同じ新生児は、低刺激性乳化剤の清浄システムとより高いpHの緩衝剤システムとを有する元の拭き取り用品で清浄されてもよい。この特定の例では、低刺激性乳化剤の清浄システムは、既に適用されたおむつローションを新生児の皮膚から著しく除去することなく適切に清潔にし、その結果、継続的な皮膚の利益を提供する。より高いpHの緩衝剤システムは、おむつローション中に存在し、使用時に皮膚に移動する皮膚衛生成分を相乗的に増強する。次に、香料を含有し、ローションを含有しない吸収性物品が不適切に適用されることがあるので、香料が敏感肌にかぶれを生じさせ、ローションが存在しないことで、非常に求められる皮膚のコンディショニングが不足する結果となる。この特定の例では、消費者は、拭き取り用品が良好に働かないと不適当に非難することがあり、その結果、消費者はやはり、前記拭き取り用品、あるいは製品の銘柄全体の購入を止めることがある。この例は、単に異なる吸収性物品製品を使用することによるものなので、非常に起こり易い。前記異なる吸収性物品製品を所有することは、特に同時販売又は割引券を考慮に入れた販売の時点での積極的な製品の推奨がなければ起こり易い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
必要とされているのは、一定の相乗性能を達成するように調整されたレジメンが規定されるように、吸収性物品と拭き取り用品の間の肯定的且つ意図的な相乗効果を伝達し作成する方法及び製品構成である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
少なくとも1つの吸収性物品製品と少なくとも1つの拭き取り用品製品との間の相乗効果を伝達する方法。この方法は、吸収性物品製品と拭き取り用品製品の特定の組み合わせを消費者に選択させることができる。この方法は、相乗効果を有する少なくとも1つの吸収性物品製品と少なくとも1つの拭き取り用品製品とを包含してもよい。この方法は、また、吸収性物品製品と拭き取り用品製品の特定の組み合わせを、それらの相乗効果から利益を得るように、消費者に選択させる伝達を包含してもよい。この方法は、また、消費者から情報を獲得し、伝達をそのような情報に基づくものとする工程を包含してもよい。この方法は、また、伝達の中に関連する販売のための能力(例えば、割引券)を提供する工程を包含してもよい。
【0010】
少なくとも1つの吸収性物品製品と少なくとも1つの拭き取り用品製品との間の、少なくとも1つの意図的で繰り返し可能な相乗効果を提供する製品構成。製品構成は、吸収性物品製品と拭き取り用品製品の特定の組み合わせを消費者に選択させることができる。製品構成は、相乗効果を有する少なくとも1つの吸収性物品製品と少なくとも1つの拭き取り用品製品とを包含してもよい。製品構成は、吸収性物品製品と拭き取り用品製品の特定の組み合わせを、それらの相乗効果から利益を得るように、消費者に選択させる伝達を包含してもよい。伝達は、消費者に情報を提供してもよく、それにより、消費者が、所与の要求に対する吸収性物品製品と拭き取り用品製品の適切な組み合わせを選択するため、この情報に依存してもよい。製品構成は、所与の要求に対する吸収性物品製品と拭き取り用品製品の適切な組み合わせに関して、消費者に伝達を行うため、消費者に対して少なくとも1つの質問を提示することができる、ユーザインターフェースを有してもよい。製品構成は、また、伝達の中に少なくとも1つの関連する販売のための能力(例えば、割引券)を包含してもよい。製品構成は、第1の吸収性物品製品と第2の吸収性物品製品とを有してもよい。第1の吸収性物品製品は、第2の吸収性物品製品とは異なる少なくとも1つの特性を有してもよい。異なる特性は、香料の存在、香料の量、香料のタイプ、吸収性レベル、サイズ、適合性、色、性別に基づく特徴、皮膚衛生成分の存在、皮膚衛生成分の量、皮膚衛生成分のタイプ、皮膜形成剤の存在、皮膜形成剤の量、皮膜形成剤のタイプ、洗浄剤の存在、洗浄剤の量、洗浄剤のタイプ、乳化剤、皮膚軟化剤、粘度調整剤、隔離剤、可溶化剤、防腐剤、消泡剤、抗菌剤、酸化防止剤、還元剤、酸化剤、生物学的添加物、pH調整剤及び緩衝剤、着色剤、化粧用収れん剤、化粧用殺生物剤、皮膜形成剤、芳香剤成分、保湿剤、不透明化剤、皮膚コンディショニング剤、皮膚保護剤、溶媒、日焼け止め剤、植物成分、吸収剤、収れん剤、エマルション安定化剤、懸濁剤、起泡増進剤、ヒドロトロープ、及び紫外光吸収剤から成る群から選択されてもよい。
【0011】
相乗効果の伝達は、着用者の皮膚のタイプに基づいてもよい。相乗効果の伝達は、着用者の年齢に基づいてもよい。伝達は、ポスター、パンフレット、割引券、売店、個人宛の挨拶状、インターネットウェブサイト、コンピュータシステム、及び任意の他の好適な伝達デバイスから成る群から選択された形態で提示されてもよい製品構成は、複数の吸収性物品製品を包含してもよく、前記複数の吸収性物品製品は、乳児の成長段階のマーケティングモデル内の対応する分類によって陳列され区分されてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
定義
本明細書では、用語「吸収性物品」は、身体排出物を吸収し収容するデバイスを指し、より具体的には、着用者の身体に接して又はその近傍に配置されて、身体から排出される様々な排出物を吸収し収容する、失禁用ブリーフ、失禁用下着、吸収性挿入物、おむつホルダー及びライナー、女性用生理衣類などのデバイスを指す。前記吸収性物品は、衣類面と身体面を有する吸収性コアと、前記吸収性コアの前記身体面に隣接して配置された液体透過性トップシートと、前記吸収性コアの前記衣類面に隣接して配置された液体不透過性バックシートとを有してもよい。
【0013】
本明細書では、用語「使い捨て」は、洗濯、又は他の方法で吸収性物品として修復若しくは再使用することを一般に意図しない(即ち、その物品を、1回の使用後に廃棄するか、好ましくはリサイクルするか、堆肥化するか、そうでなければ環境に適応した方法で処分することを意図する)吸収性物品を説明するのに使用される。
【0014】
本明細書では、用語「おむつ」は、乳幼児及び失禁者が胴体下部の周囲に一般に着用する吸収性物品を指す。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語「パンツ」は、乳幼児又は成人の着用者のために設計された腰部開口部及び脚部開口部を有する使い捨て衣類を指す。パンツは、着用者の脚を脚部開口部に挿入し、パンツを着用者の胴体下部の周囲の適所に滑らせることにより、着用者の定位置に配置されてもよい。パンツは、物品の一部を再締結可能及び/又は再締結不能な結合(例えば、縫い目、溶接、接着剤、粘着性結合、締結具など)を用いて互いに接合させることが挙げられるが、それらに限定されない、いずれかの好適な技術によって、予備形成されてもよい。パンツは、物品の周囲に沿ったいずれかの箇所に予備形成されてもよい(例えば、側面固定、前側腰部固定)。本明細書では用語「パンツ」が使用されるが、パンツは、一般に、「閉鎖型おむつ」、「予備締結されたおむつ」、「プルオンおむつ」、「トレーニングパンツ」、及び「おむつ型パンツ」とも称される。好適なパンツは、1993年9月21日付けでハッセ(Hasse)らに発行された米国特許第5,246,433号、1996年10月29日付けでブエル(Buell)らに発行された米国特許5,569,234号、2000年9月19日付けでアシュトン(Ashton)に発行された米国特許第6,120,487号、2000年9月19日付けでジョンソン(Johnson)らに発行された米国特許第6,120,489号、1990年7月10日付けでヴァン・ゴンペル(Van Gompel)らに発行された米国特許第4,940,464号、1992年3月3日付けでノムラ(Nomura)らに発行された米国特許第5,092,861号、2002年6月13日出願の「高可撓性及び低変形性の締結装置(Highly Flexible And Low Deformation Fastening Device)」という発明の名称の米国特許出願第10/171,249号、1999年4月27日付けでクライン(Kline)らに発行された米国特許第5,897,545号、1999年9月28日付けでクラインらに発行された米国特許第5,957,908号に開示されている。
【0016】
本明細書では、用語「縦方向(MD)」又は「長手方向」は、物品及び/又は締結材料の最大直線寸法に平行に走る方向を指し、且つ長手方向の±45°以内の方向を包含する。
【0017】
本明細書では、用語「横断方向(CD)」、「横」又は「横断」は、長手方向に直交する方向を指し、且つ横又は横断方向の±45°以内の方向を包含する。
【0018】
用語「接合した」は、1つの要素を他の要素に直接固着することによりその要素が他の要素に直接固定される構成と、1つの要素を中間部材(類)に固着し、次に中間部材(類)を他の要素に固着することにより、その要素が他の要素に間接的に固定される構成とを包含する。
【0019】
本明細書では、用語「相乗効果」は、全体の効果が個々の効果を合計したものよりも大きくなるような、2つ又はそれ以上の品目の相互作用を指す。
【0020】
本明細書では、用語「製品構成」は、製品間の相乗効果を伝達するための伝達と共に陳列される、2つ又はそれ以上の異なる製品の列を指す。
【0021】
用語「乳児」は、新生児から約2〜7歳の範囲の人を説明するためのものである。若年小児は、よちよち歩きの小児、就学年齢前の子供、又は就学年齢に達した子供など、様々に称されることが多く、全てこの定義の中に含まれる。本明細書で使用するとき、乳児の定義は、話すことができ、より若年の乳児よりも(例えば、新生児に比べて)大きな器用さ、運動能力などを有する年齢の小児を包含すると特に考えられる。そのようなより大きな乳児(本明細書で使用される用語として)は、乳児用ウェットタオル製品を自分自身で使用することができるが、より若年の乳児は製品を自身に使用するのに介護人を必要とすることがある。乳児(本明細書でその用語が使用されるとき)には単一の年齢の上限はなく、乳児は、様々な速度で成長段階を経て成長するものと認識される。段階及び状況の特性(以下により詳細に記載される)は、そのような段階及び状況に関連付けられた典型的な年齢範囲よりも顕著なことがある。年齢範囲は、当然、平均及び一般論である。状況及び段階(厳密に年齢を参照せずに決定される)に基づいて本発明の製品構成が対象にする能力は、その利益の1つである。乳児に対する特定の年齢の上限はないが、構成の特定の製品に関して最終的に購入を決定するのは、典型的には、上記で定義した意味の範囲内の乳児ではない。換言すれば、より大きな乳児は、自身の段階及び使用状況に対する乳児用拭き取り用品の使用及び購入に関与することがあるが、自分自身では全体的な購入の決定を行わないことが多い(一例として、5歳の子供は、どの製品が欲しいかを親に知らせるかも知れないが、最終的には、購入するか否かは親が判断する)。
【0022】
説明
図1は、本発明の第1の非限定的な代表的実施形態を示す。より具体的には、この特定の実施例は、第1の棚98に陳列されている、第1の拭き取り用品製品10及び第2の拭き取り用品製品20を示す。更に、この実施例は、第2の棚99に陳列されている、第1の吸収性物品製品70及び第2の吸収性物品製品80を示す。当業者であれば、前記製品は、同じ又は異なる場所(例えば、同じ又は異なる棚)に配置されてもよいが、全ての製品が出来るだけ互いに近接して配置されることが好ましい場合があることを理解するであろう。この特定の実施例に提示されるように、消費者には、少なくとも4つの拭き取り用品と吸収性物品の組み合わせ、すなわち、拭き取り用品10と吸収性物品70から成る第1の組み合わせ1070、拭き取り用品10と吸収性物品80から成る第2の組み合わせ1080、拭き取り用品20と吸収性物品70から成る第3の組み合わせ2070、並びに拭き取り用品20と吸収性物品80から成る第4の組み合わせ2080が提示される。拭き取り用品と吸収性物品の組み合わせはそれぞれ、特定の消費者の状況的必要性に特異的な異なる相乗効果を有しても有さなくてもよい。前記相乗効果のいくつかは、最適な相乗効果の利益を提供してもよく、他の相乗効果はそれを提供しなくてもよい。また、従来の店頭の棚は、以前から複数の拭き取り用品及び吸収性物品を収容するが、本発明は、対応する相乗効果が対処する状況的必要性(1つ又は複数)に関して、消費者が前記効果の情報を得て、所望の相乗効果を繰り返し達成すると共に、状況的必要性が変わったときに異なる組の製品を繰り返し且つ正しく選択できるようにするため、どの製品を購入するかに関する適切な指示を得られるように、消費者に伝達を提供する点で新規である。
【0023】
例えば、1つの代表的実施形態では、様々な使い捨て吸収性物品及び様々な使い捨て拭き取り用品の陳列は、消費者を、相乗的な皮膚に対する利益に基づいて、状況的必要性を満たすような一対の製品に向けることができる伝達と共に提供されてもよい。そのような皮膚に関連した相乗効果を提供するのに、様々な組成物が使用されてもよい。例えば、第1の拭き取り用品製品10は、本質的に水性のローション組成物を有する使い捨て拭き取り用品を含有してもよい。更に、前記ローションは、好ましくは10重量%以下の活性物質を含有してもよい。更に、前記ローションは、乳化剤、皮膚軟化剤、粘性剤、隔離剤、可溶化剤、及び防腐剤が挙げられるが、それらに限定されない他の成分を含有してもよい。組成物に添加することが考慮される他の成分としては、消泡剤、抗菌剤、酸化防止剤、還元剤、生物学的添加物、pH調整剤及び緩衝剤、着色剤、化粧用収れん剤、化粧用殺生物剤、皮膜形成剤、芳香剤成分、保湿剤、不透明化剤、皮膚コンディショニング剤、皮膚保護剤、溶媒、日焼け止め剤、ヒドロトロープ、及び紫外光吸収剤が挙げられる。第1の拭き取り用品製品10は、前記第2の拭き取り用品製品20の乳化剤システムに比べて、より優れた洗浄を提供するように設計された乳化剤システムを有してもよい。20の前記乳化剤システムとしては、低刺激性の両性(例えば、コカミドプロピルベタイン)及び非イオン性乳化剤を挙げることができるが、それらに限定されない。そのような代表的な両性及び非イオン性乳化剤の混合物は、着用者の皮膚に対して低刺激性であるはずである。更に、特に第1の拭き取り用品製品10の場合、皮膚に低刺激性且つ有効な洗浄システムを作成するため、コカミドプロピルベタインは、非イオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン20ソルビタンモノオレエート)と組み合わされてもよい。また、アニオン性乳化剤は、一般に皮膚に対してより刺激性であるが、典型的には、非イオン性及び両性乳化剤よりも有効な洗浄剤である。興味深いことに、アニオン性乳化剤と両性ベタインの組み合わせは、その低刺激性且つ有効な洗浄能力のため、乳児用シャンプーに用いられている。ラウリル硫酸ナトリウムとイミダゾリニウム又はアルキルアミドタイプのベタインの組み合わせは、皮膚に対して低刺激性であると共に有効な洗浄作用を提供する点で有効である。したがって、第1の拭き取り用品製品10の別の代表的な洗浄システムは、ラウリル硫酸ナトリウム及び3−ココアミドプロピルジメチルベタインを包含してもよく、そのような乳化剤システムは、皮膚に対して低刺激性であると共に、やはり有効な洗浄を提供する。
【0024】
更に第1の拭き取り用品製品10に言及すると、前記製品は、そのより優れた洗浄性能を強調するため、刺激性香料を包含してもよい。代表的な刺激性香料としては、柑橘系香料(例えば、全てジボダン(Givaudan)(フランス、パリ(Paris))から入手可能な、リナリルプロピオネート、リモニル、及びテトラヒドロリナリルアセテート)が挙げられるが、それらに限定されない。
【0025】
それに加えて、第1の拭き取り用品製品10は、皮膚の天然のpHと一致させ、後述されるおむつローション中の「前香料(pro-perfumes)」を活性化するため、pH緩衝剤システム(例えば、pH約5.5を達成するように設計された、酢酸:酢酸ナトリウム、安息香酸:安息香酸ナトリウム、クエン酸:クエン酸ナトリウム、及びフタル酸水酸カリウム:水酸化ナトリウムなど)を包含してもよい。前香料(pro-perfumes)としては、アセタールタイプの有機化合物、ケタールタイプの有機化合物、及びオルトエステルタイプの有機化合物を挙げることができるが、それらに限定されない。前記前香料(pro-perfumes)は、典型的には、ほぼ中性のpHにおいて、又は無水環境中で安定であるが、酢酸性又は塩基性のpHでは加水分解し、崩壊する。この加水分解により、結合が壊れ、結果として揮発性香料部分が放出される。無水のおむつローション(後述)に配合された前香料(pro-perfumes)により、第1の拭き取り用品製品10に配合された酢酸性のpH緩衝剤が皮膚に移動して、pH5.5以下におけるその緩衝能力が増強される。このpH緩衝剤が多少皮膚上にあることで、おむつローションを介して皮膚に移動された前香料(pro-perfumes)の加水分解崩壊反応が増強される。より低い又は高いpHの緩衝剤システムを、拭き取り用品製品10に使用して、無水のおむつローション(後述)中における前香料(pro-perfumes)の加水分解崩壊を増強することもできる。pH緩衝剤によってもたらされたpHは、前香料(pro-perfumes)を有効に加水分解すると共に有効な皮膚の健康も提供するため、最適化されなければならないことがある。
【0026】
次に、第2の拭き取り用品製品20に言及すると、前記第2の拭き取り用品製品は、本質的に水性のローション組成物を有する使い捨て拭き取り用品を含有してもよい。更に、前記ローションは、好ましくは10重量%以下の皮膚衛生成分を含有してもよい。更に、前記ローションは、乳化剤、皮膚軟化剤、粘度調整剤、隔離剤、可溶化剤、及び防腐剤などが挙げられるが、それらに限定されない他の成分を含有してもよい。第2の拭き取り用品製品20は、前記第1の拭き取り用品製品10の乳化剤システムに比べて中程度の洗浄を提供するように設計された乳化剤システムを有してもよい。例えば、前記第2の乳化剤システムは、おむつローション(後述)を介して皮膚に移動された皮膜形成剤がある場合に、それを僅かしか、又は全く除去しないように設計されてもよい。前記第2の乳化剤システムとしては、両性界面活性剤(例えば、コカミドプロピルベタイン)及び非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノアルキレート類、エトキシ化長鎖アルコール類、及びソルビタンモノアルキレート類)を挙げることができるが、それらに限定されない。
【0027】
第1の拭き取り用品製品10のpH緩衝剤とは異なり、第2の拭き取り用品製品20は、前香料(pro-perfumes)活性化剤を含有しなくてもよい。正確には、第2の拭き取り用品製品20は、おむつローションによっては(例えば、後述される吸収性物品80)見出される活性物質の性能を増強するとともに、おむつローションによっては(例えば、後述される吸収性物品70)見出される前香料(pro-perfumes)を活性化しないため、より中性のpH緩衝剤(例えば、pH約7.5)を含有してもよい。当業者であれば、前記皮膚衛生成分の性能を相乗的に増強するため、他の任意成分が使用されてもよいことを理解するであろう。これらの任意成分としては、カチオン性又はアニオン性イオン類、酸類、塩基類、還元剤、酸化剤、金属類、触媒、酵素、無機化合物、有機金属化合物、生物学的成分、有機化合物を挙げることができるが、それらに限定されない。最後に、第2の拭き取り用品製品20は、鎮静性の香りを発する香料を含有してもよい。
【0028】
次に、第1の吸収性物品製品70に言及すると、前記製品は、本質的に非水性のおむつローション組成物を有する吸収性物品を含有してもよい。更に、前記ローションは、親油性成分(例えば、皮膚軟化剤、皮膚コンディショニング剤)、粘度調整剤、香料、乳化剤、任意成分(例えば、酸化亜鉛)、及びそれらの混合物を含有してもよい。別の任意成分は、尿及び糞便中に見られる刺激物から皮膚を保護するため、おむつから皮膚に移動する皮膜形成剤であってもよい。更に、前記皮膜形成剤は、着用者の皮膚の手触りを改善してもよい。更に、前記皮膜形成剤は、全体的な洗浄性能を改善するため、表面張力及び摩擦力などの皮膚の特性を変更してもよい。乳児の皮膚への皮膜形成剤の移動は、摩擦力を介して、身体の熱によって溶融して、また、乳化剤を含有するおむつローションが皮膚上の水分と接触することによる乳化を介しての放出などであるが、それらに限定されない様々な方法で生じてもよい。この水分は、皮膚の天然の水分、多湿環境からの水分の凝縮、拭き取り用品などの洗浄用具から堆積された残留水分、又は糞便若しくは尿排泄物から堆積された水分などであるが、それらに限定されない複数の発生源から生じてもよい。そのような好適な皮膜形成剤としては、ポリアルケンタイプ(例えば、ポリエチレン類、ポリイソブチレン類、水素添加ポリイソブテン類、及びポリデカン類)、ビニルピロリドンのコポリマー類(例えば、PVP)、長鎖αオレフィン類(例えば、インターナショナル・スペシャルティ・プロダクツ(International Specialty Products)(ニュージャージー州ウェイン(Wayne))製のGanex V−220及びGanex WP−660)、親油性を増強するため長いアルキル鎖を有するアクリルコポリマー類(例えば、ナショナル・スターチ(National Starch)製のDermacryl 70及びLTなどのアクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー類)、オレフィン/イソプロピルマレイン酸塩/無水マレイン酸コポリマー類(例えば、ニュー・フェーズ・テクノロジーズ(New Phase Technologies)(ニュージャージー州ピスカタウェイ(Piscataway))製のPerforma V1608、皮膜形成剤及び他の機能性成分の包括的な構成は、「CTFA化
粧品成分ハンドブック(CTFA Cosmetic Ingredients Handbook)」、第2版、J.A.ウェニンガー(J. A. Wenninger)及びG.N.マキウェン(G. N. McEwen)編、トイレ化粧品・香料工業協会(The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association)発行、1992年に列挙されている)が挙げられるが、それらに限定されない。最後に、前記皮膜形成剤は、スロット塗布機、噴霧アプリケータなどを使用しておむつのトップシートに適用することが挙げられるが、それらに限定されない様々な形で、おむつ組成物の単一の構成成分又は下位構成成分として第1の吸収性物品70に適用されてもよい。
【0029】
更に第1の吸収性物品製品70に言及すると、前記製品は少なくとも2つの香料を含有してもよい。より具体的には、前記第1の吸収性物品製品70は、無水のおむつローションに溶解し、その高い揮発性によって後に放出される、第1の香料を含有してもよい。前記第1の吸収性物品製品70は、また、上述したような前香料(pro-perfumes)タイプの第2の香料を含有してもよい。好適な前香料(pro-perfumes)としては、アセタール(例えば、ヘリオトロピンエチレングリコールアセタール)、ケタール(例えば、イオノンジメチルケタール)、及びオルトエステル(例えば、トリエチルオルトフェニルアセテートのオルトエステル)タイプを挙げることができるが、それらに限定されない。前記前香料(pro-perfumes)は、親油性及び無水のおむつローションにおけるそれらの可溶性を増強するように、本質的に有機的で、電荷的に中性であってもよい。上述したように、前香料(pro-perfumes)は、第1の拭き取り用品製品10内の、代表的なpH5.5の緩衝剤システムによって供給される低pH環境と接触した後、加水分解し崩壊する。低pH(例えば、約5.5)における前香料(pro-perfumes)のそのような加水分解により、揮発性で心地よい香り及び刺激性の香料雰囲気の形成が得られる。
【0030】
次に、第2の吸収性物品製品80に言及すると、前記製品は、香料成分を含有しないローション組成物を有する吸収性物品を含有してもよい。任意に、前記ローションは、微生物活動を制御又は低減するのに有用な抗菌剤、及び酵素又はプロテアーゼを結合又は制御する酵素阻害剤を包含してもよい。好適な抗菌剤又は酵素阻害剤としては、ヘキサミジン並びにその塩類及び誘導体類(例えば、ヘキサミジンジイセチオネート)、ペンタアミジン並びにその塩類及び誘導体類、ベンズアミジン並びにその塩類及び誘導体類、グアナジノ安息香酸並びにその塩類及び誘導体類、並びに酸化亜鉛(ZnO)が挙げられるが、それらに限定されない。更に、ヘキサミジン部類のものなどのジアミジン化合物の抗菌特性は、高められたpHレベルにおいて増強される。したがって、第2の吸収性物品80のおむつローション組成物中のヘキサミジン活性物質は、第2の拭き取り用品製品20の緩衝剤(例えばpH7を達成する緩衝剤)によってもたらされるより高いpHで最も有効に働いてもよい。
【0031】
次に、これらの代表的な吸収性物品及び拭き取り用品の、意図的且つ繰り返し可能な相乗効果に言及すると、第1の相乗効果1070は、第1の拭き取り用品製品10及び第1の吸収性物品製品70を使用することによって得られてもよい。前記第1の相乗効果1070は、おむつかぶれ、又は発赤若しくは掻痒などの他の皮膚の病気を示すことがほとんどない、正常な皮膚の小児向けに特に設計されてもよい。この小児の皮膚は、頑丈な、丈夫な、並びに強いと説明されてもよい。この第1の意図的且つ繰り返し可能な相乗効果1070は、その状況的必要性が皮膚洗浄性能の究極を包含する介護人に対して販売されてもよい。前記第1の拭き取り用品製品10は、皮膚上の尿、糞便物質、及び他の汚染物質を有効に除去するための、より優れた洗浄を提供するように配合される。上述したように、前記第1の拭き取り用品製品10の乳化剤システムは、また、有効な洗浄のため、アニオン性乳化剤を含有してもよい。場合によっては、炎症が起こる可能性を緩和すると共に依然として有効な洗浄を提供する目的で、アニオン性のものを両性乳化剤と組み合わせることが望ましいことがある。
【0032】
第1の相乗効果1070の洗浄性能の知覚を増幅するため、前記第1の拭き取り用品製品10は、清潔で新鮮な香りを発する香料(例えば、ジボダン(Givaudan)(フランス、パリ(Paris))製のステモン(stemone))を含有してもよい。それに加えて、前記第1の拭き取り用品製品10は、第1の吸収性物品70のおむつローションを介して皮膚に送達される前香料(pro-perfumes)を活性化するため、前香料(pro-perfumes)活性化剤(例えば、酸、塩基、アルカリ性、又は酸性のpH緩衝剤システムの形態)を包含してもよい。同様に、前香料(pro-perfumes)も清潔で新鮮な香りを発してもよい。本質的に、第1の拭き取り用品製品10を、第1の吸収性物品製品70と組み合わせて使用することにより、3つの香料が利用可能であってもよい(すなわち、拭き取り用品からの刺激性香料、おむつローションからの別の刺激性且つ補完的な前香料(pro-perfumes)、及びおむつローションからの追加の鎮静性香料)。おむつの鎮静性香料は、2つの刺激性香料によって制圧されるが、相乗効果2070のために包含することが重要である。それらの香料の主要な機能は、糞便及び尿の悪臭の有効な悪臭遮蔽の利益を包含する、新鮮で有効な洗浄の知覚を平行移動させることである。したがって、有効な悪臭の遮蔽は相乗効果1070の使用によって生じてもよい。
【0033】
また相乗効果1070を検討すると、第1の吸収性物品製品70のおむつローション組成物を介して皮膜形成剤が提供される。このおむつローションの皮膜形成剤は、皮膚を刺激物から保護し、最も重要なことには、刺激物及び汚染物質の皮膚からの有効な除去を改善する。第1の拭き取り用品製品10のその乳化剤システムの有効性により、皮膜形成剤は、毎回の洗浄後に実質的に除去される。上述したように、第1の拭き取り用品製品10を第1の吸収性物品70と組み合わせて使用することの主な利益は、有効な乳化剤洗浄システムと、刺激物及び汚染物質が皮膚に接触するのを防止する皮膜形成剤との使用により、優れた洗浄が可能になることである。そのような優位性は、洗浄の知覚を増強し、及び悪臭を遮蔽のする複数の香料の使用によって強調されると共に、皮膜形成剤がおむつから移動されると、介護人の拭き取り動作が容易になる。
【0034】
次に、第1の拭き取り用品製品10と第2の吸収性物品製品80を使用することによる、第2の意図的且つ繰り返し可能な相乗効果1080に言及する。この実施例では、有効な洗浄のために設計された第1の拭き取り用品製品10は、そのおむつローション組成物を介して皮膚衛生利益をもたらすように設計された第2の吸収性物品製品80と組み合わされる。そのような第2の相乗効果1080は、かぶれやすい皮膚を有する乳児に使用するのに特に望ましい。一例として、皮膚から刺激物を非常に有効に洗浄することを求め、且つ/又は皮膚上の汚染物質が自分の乳児のおむつかぶれを生じさせていると疑う介護人は、それらの汚染物質を皮膚から有効に除去するため、前記第1の拭き取り用品製品10を選択することがある。それに加えて、おむつ80の組成物中に前香料(pro-perfumes)が存在しない場合であっても、第1の拭き取り用品製品10のpH5.5の活性化剤は、ほとんどの乳児の正常な皮膚のpHに近く、有効な皮膚のpH緩衝をもたらすので、依然として魅力的なものであってもよい。第2の吸収性物品製品80の皮膚衛生剤(1つ又は複数)は、第1の拭き取り用品製品10のより低いpHにおいても、依然としてある程度の活性を有することが予期されるが、活性の程度は、消費者の状況的必要性が低いことに応じて低減されることに留意されたい。
【0035】
第1の拭き取り用品製品10によって提供される有効な洗浄と併せて、おむつローション組成物を有する第2の吸収性物品80を使用することで、何らかの香料を添加することなく、おむつかぶれ防止がある程度提供されてもよい。第2の拭き取り用品製品20(後述)と組み合わせた場合ほど有効ではないが、前記第2の吸収性物品80は、皮膚に移動されるローションにより、依然としてある程度のかぶれ防止を提供する。そのようなおむつローションは、また、刺激物が皮膚に直接接触するのを妨げる。そのような保護は、前記第1の拭き取り用品製品10の有効な洗浄システムによって除去される。いずれにしても、良好な洗浄拭き取り用品と皮膚衛生成分を含有するおむつローションを送達する吸収性物品との主要な望ましい利益は確実にもたらされる。
【0036】
次に、第2の拭き取り用品製品20と第1の吸収性物品製品70を使用することによる、第3の意図的且つ繰り返し可能な相乗効果2070に言及する。この実施例では、相乗効果は敏感肌のために設計される。より具体的には、第2の拭き取り用品製品20は、低刺激性の乳化剤システムを含有するが、著しい前香料(pro-perfumes)活性化剤は含有しない。第2の拭き取り用品製品20に前香料(pro-perfumes)活性化剤が存在しないことで、第1の吸収性物品製品70の前香料は、活性化及び認識されない。任意に、前記第2の拭き取り用品製品20は、鎮静性の香りを含有してもよいが、前記鎮静性の香りは、皮膚に対するその低刺激性に基づいて選択されるべきである。
【0037】
第1の吸収性物品製品70によって提供される皮膜形成剤は、皮膚を刺激物から保護し、第2の拭き取り用品製品20の低刺激性の乳化剤によって有効に除去されない。それに加えて、皮膜形成剤の第2の利益は、洗浄中の拭き取り動作によって誘発され得るあらゆる刺激を低減するため、摩擦係数を低減することであってもよい。これは、特に敏感肌に関与する状況的必要性に対して魅力的な第2の利益であり得る。
【0038】
次に、第4の意図的且つ繰り返し可能な相乗効果2080に言及すると、前記相乗効果は、第2の拭き取り用品製品20及び第2の吸収性物品製品80を使用することによって得られる。提示される実施形態では、この製品の組み合わせは、(例えば、状況的必要性がかぶれやすい皮膚の小児を包含する介護人を対象とした、相乗効果1080と対比して)状況的必要性が、既に生じているかぶれの状態又は他の皮膚障害の発生源を包含する消費者を対象とする。この実施例では、皮膚障害を有する小児の介護人は典型的には香料を望まないので、第2の吸収性物品80を介して著しい香料は送達されない。むしろ、第2の吸収性物品製品80は、皮膚衛生成分(例えば、アラントイン、水酸化アルミニウム、カラミン、ジメチコン、カオリン、酸化亜鉛、ヘキサミジン)を有するおむつローションを含有する。更に、前記ローションは、また、皮膚保護剤(例えば、ワセリン、鉱物油、シリコーン、及び他の皮膜形成剤)を含有してもよい。第2の吸収性物品製品80には著しい前香料(pro-perfumes)は配合されないので、第2の拭き取り用品製品20は、前香料活性化剤を含有する必要がない。
【0039】
前記第2の拭き取り用品製品20は、更に、有効な洗浄性能と共に何よりもまず低刺激性であるように設計された、乳化剤システムを含有するように配合されてもよい。それに加えて、この拭き取り用品の乳化剤は、皮膚衛生成分及び/又は皮膚保護剤が吸収性物品製品80から送達されると、皮膚への放出を助けるように設計されてもよい。更に、第2の拭き取り用品製品20は、第2の吸収性物品80のおむつローション組成物中の皮膚衛生成分の活性を増強するため、活性化剤を含有するように配合されてもよい。例えば、前記皮膚衛生成分(例えば、ヘキサミジン、ZnO)の性能を増強するため、pH7の緩衝剤が、前記第2の拭き取り用品製品20に包含されてもよい。
【0040】
引き続き図1を参照すると、特定の消費者の状況的必要性(例えば、異なる皮膚状態)に適切な相乗効果1070、1080、2070、又は2080を選択することが重要であるが、前記消費者の適切な相乗効果の選択が、繰り返し可能であることも重要である。繰り返される適正な購入を達成するため、本発明は、消費者がそれを正確に行うことができるようにする、様々な伝達技術の使用を教示する。例えば、この非限定的な代表的実施形態では、包装上の伝達(例えば、異なる形状の像、影付きの像、着色された像、動物の形の像、数字、文字、及び製品の名前)が使用されて、所望の相乗効果に対する適正な連関が提供されてもよい。更に、陳列(例えば、棚のディスプレイ、売店など)も、前記連関を提供するために使用されてもよい。この実施例に示されるように、第1の稲妻17が前記第1の拭き取り用品製品10上に図示され、類似の第2の稲妻77が前記第1の吸収性物品製品70上に図示される。この連関は、消費者にこれらの2つの品目を購入させ、「正常な」皮膚用に設計されたその個々の相乗効果1070を達成させるためのものである。同様に、第1の笑顔18も前記第1の拭き取り用品製品10上に図示され、類似の笑顔87が前記第2の吸収性物品製品80上に図示される。この連関は、消費者にこれらの2つの品目を購入させ、「かぶれやすい」皮膚用に設計されたその個々の相乗効果1080を達成させるためのものである。同様に、第1の斜線付きの円27が前記第2の拭き取り用品製品20上に図示され、類似の斜線付きの円78が前記第1の吸収性物品製品70上に図示される。この連関は、消費者にこれらの2つの品目を購入させ、「敏感」肌用に設計されたその個々の相乗効果2070を達成させるためのものである。同様に、第1のハート28が前記第2の拭き取り用品製品20上に図示され、類似のハート88が前記第2の吸収性物品製品80上に図示される。この連関は、消費者にこれらの2つの品目を購入させ、「かぶれを起こしている」皮膚用に設計されたその個々の相乗効果2080を達成させるためのものである。
【0041】
別の代表的な実施形態では、消費者が、自身の状況的必要性に最も適した相乗効果を認識するのを助けるため、棚のディスプレイ100などが提供されてもよい。消費者を適切な相乗効果に向けさせる棚のディスプレイの非限定的な実施例としては、ポスター、パンフレット、割引券、売店、個人宛の挨拶状、インターネットウェブサイト、コンピュータシステム、及び任意の他の好適な伝達デバイスを挙げることができるが、それらに限定されない。
【0042】
次に図2を参照すると、本発明の第2の非限定的な代表的実施形態が示される。より具体的には、この特定の実施例は、第1の棚98に陳列された第1の拭き取り用品製品12、第2の拭き取り用品製品22、及び第3の拭き取り用品製品32を示す。更に、この実施例は、第2の棚99に陳列された第1の吸収性物品製品72、第2の吸収性物品製品82、及び第3の吸収性物品製品92を示す。当業者であれば、前記製品は、同じ又は異なる場所(例えば、同じ又は異なる棚)に配置されてもよいことが理解されるであろう。この特定の実施例に提示されるように、消費者には、少なくとも9つの拭き取り用品と吸収性物品の組み合わせ、すなわち、拭き取り用品12と吸収性物品72から成る第1の組み合わせ1272、拭き取り用品12と吸収性物品82から成る第2の組み合わせ1282、拭き取り用品12と吸収性物品92から成る第3の組み合わせ1292、拭き取り用品22と吸収性物品72から成る第4の組み合わせ2272、拭き取り用品22と吸収性物品82から成る第5の組み合わせ2282、拭き取り用品22と吸収性物品92から成る第6の組み合わせ2292、拭き取り用品32と吸収性物品72から成る第7の組み合わせ3272、拭き取り用品32と吸収性物品82から成る第8の組み合わせ3282、及び拭き取り用品32と吸収性物品92から成る第9の組み合わせ3292が提示される。拭き取り用品と吸収性物品の組み合わせはそれぞれ、異なる相乗効果を有しても有さなくてもよい。前記相乗効果のいくつかは最適な相乗効果の利益を提供してもよく、他の相乗効果はそれを提供しなくてもよい。
【0043】
例えば、1つの代表的な実施形態では、様々な使い捨て吸収性物品及び様々な使い捨て拭き取り用品の陳列は、消費者の乳児の成長段階(”baby stage of development”、以下「BSOD」)に適切な相乗効果を強調することができる伝達と共に提供されてもよい。そのようなBSOD相乗効果を提供するのに、様々な組成物が使用されてもよい。例えば、第1の拭き取り用品製品12及び第1の吸収性物品製品72の新生児向け相乗効果は、0〜9ヶ月の範囲の乳児の状況的必要性に特化された相乗効果1272を提供するように設計されてもよい。新生児の場合、拭き取り用品基材及び関連する製剤が皮膚に対して低刺激性であることが必須である。天然成分は、低刺激性と関連付けられることが多いので、新生児用製品のこの相乗効果は、低刺激で清浄する、刺激物から皮膚を保護するために堆積された天然の皮膜形成剤を提供するため、天然成分の使用と関連する効果、また、天然由来の皮膚軟化油及び鎮静性の低刺激の知覚を介護人に伝える天然香料の使用を特徴としてもよい。更に、第1の拭き取り用品製品12の場合、天然繊維をある程度組み込むこと、例えば拭き取り用品基材に綿を添加することが望ましいことがある。更に、基材の質感及び外見も、柔らかく優しい外観を伝えると共に、皮膚をこすらないように、特に設計されてもよい。キルトの質感及び外見は、多くの消費者がこの外観を低刺激性及び優しさと関連付けるので適切なことがある。第1の拭き取り用品製品12に包含される代表的な水系のローション処方は、低刺激性の乳化剤システムであってもよい。前記低刺激性の乳化剤システムとしては、天然乳化剤、レシチン、コメヌカ抽出物、及びホスファチジルコリンを挙げることができるが、それらに限定されない。天然成分から合成された乳化剤も使用されてもよい。天然乳化剤システムによって提供されるような低刺激性の清浄化に加えて、天然皮膚軟化剤が、有益な肌触り及び可能な皮膜形成剤の利益を提供するために組み込まれてもよい。代表的な天然皮膚軟化剤としては、アーモンド油、コーン油、マツヨイグサ油、シアバター、オリーブ油、ルリチシャ油、オメガ魚油、ホホバビーンオイル、ピーナッツオイル、サフラワー種子油、ベニバナ油、ゴマ油、大豆油、ひまわり油、小麦胚芽油、及びスクアレンが挙げられるが、それらに限定されない。最後に、低刺激性であるという所望の相乗効果を依然としてもたらしながら、天然由来の香料及び防腐剤が用いられてもよい。
【0044】
更に、第1の吸収性物品製品72は、拭き取り用品基材に外観が類似したトップシートの設計及び質感を有してもよい。このようにして、拭き取り用品の柔軟性及び低刺激性の知覚はおむつにも反映される。更に、両方の製品の低刺激性の知覚は消費者の心理に連関してもよい。そのような連関は、また、類似の天然香料を両方の製品に使用することによって増幅することができる。更に、第1の吸収性物品製品72は、天然成分で作られた無水ローションでコーティングされたトップシートを有してもよい。上述したものと類似の皮膚軟化油も、皮膚上に皮膜を形成して保護する、天然ワックスから成る基部に用いられてもよい。ワックスは、また、ローションの融点を上昇させて、おむつのトップシート上におけるその安定性を増強してもよい。可能な天然ワックスとしては、蜜蝋、カルナウバワックス、羊毛油、キャンデリラワックス、麻布ワックス、和蝋、並びに根及び樹皮の両方に由来するワックスが挙げられるが、それらに限定されない。皮膚に移動した後、ワックスは、尿及び糞便中の刺激物から皮膚を保護する。最後に、第1の吸収性物品製品72及び第1の拭き取り用品製品12は、連関を更に強調するように、類似の任意成分(例えば、ビタミンE、カモミール、ラベンダー、又はアロエ)を含有してもよい。
【0045】
BSOD製品の提供を促進する際、第2の拭き取り用品製品22及び第2の吸収性物品製品82の幼児向けの相乗効果2282は、9〜36ヶ月の範囲の小児用に設計され、幼児の状況的必要性に対する相乗効果の利益を提供してもよい。前記幼児向けの相乗効果は、有効な乳化剤洗浄システムと組み合わせた皮膚衛生剤を包含してもよい。この年齢層に対する有効な洗浄は、粘着性で洗浄するのが困難な排泄物が頻発し発現するため重要である。皮膚衛生成分もまた、小児の食事がより多様な食物を包含し始め、炎症を起こす機会が増加することがあるため、重要であり得る。更に、第2の拭き取り用品製品22の界面活性剤システムは、第1の拭き取り用品製品12に関して上述した界面活性剤と同様の、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムとイミダゾリニウムのベタインの組み合わせであってもよく、又は、アルキルアミドタイプが、皮膚に対して低刺激性であるとともに、有効な洗浄作用を提供するのに有効である。第2の拭き取り用品製品22の別の有効な洗浄システムは、ラウリル硫酸ナトリウム及び3−ココアミドプロピルジメチルベタインを包含してもよい。そのような乳化剤システムは、皮膚に低刺激性であるとともに、依然として非常に良好な洗浄を提供する。それに加えて、第2の拭き取り用品製品22は、乳児の皮膚本来の約pH5.5にpH緩衝されてもよい。皮膚をその本来のpH約5.5に緩衝するため、拭き取り用品中に、次の緩衝システムを用いることができる:酢酸:酢酸ナトリウム、クエン酸:クエン酸ナトリウム、及びフタル酸水素カリウム:水酸化ナトリウム、並びに他の潜在的な緩衝システムを用いることができる。更に、第2の吸収性物品製品82は、皮膚上の塩基性の尿汚染物質を中和して、その本来のpH約5.5を維持するために有機酸を含有してもよい、おむつローションを含有してもよい。更に、前記第2の拭き取り用品製品22に配合されてもよい皮膚衛生成分としては、皮膚保護剤モノグラフ(Skin Protectant Monograph)(48 Fed. Reg.6820、1983年2月15日)に引用されているような成分、アラントイン、水酸化アルミニウム、カラミン、カカオバター、ジメチコン、グリセリン、カオリン、ワセリン、サメ肝油、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、及びヘキサミジンを挙げることができるが、それらに限定されない。ヘキサミジンは、また、防腐特性を有するので、拭き取り用品の処方において、(1)処方の防腐、及び(2)皮膚衛生利益特性という、二重に働く機能性を有することができる。
【0046】
第2の吸収性物品製品82に関して、前記吸収性物品は、皮膚衛生成分を含有するローション(例えば、トップシート上に堆積される)を含有してもよい。同様の、又は異なる皮膚衛生成分が、特定の相乗効果利益を調節するように、前記拭き取り用品及び前記吸収性物品中に使用されてもよい。確かに、各製品中の皮膚衛生成分が、皮膚上で組み合わされて使用されるときに増幅された効果を有する場合に、有利になることがある。更に、前記おむつローションは、ワセリン及び/又はワックス若しくは長鎖アルコールなどの硬化剤、又は他の有効な硬化剤を含有してもよい。硬化剤は、ローションの融点を上昇させ、高い保管温度においてコア内への早過ぎる拡散が生じないように、トップシート上でそれを安定化させてもよい。おむつローションは、また、拭き取り用品の包装又は基材の配色と一致させるため、油溶性の染料で着色されてもよい。それに加えて、おむつの包装、トップシート、バックシート、又はいずれかの部分に、拭き取り用品に使用されるのと同様のキャラクター、模様、色などを印刷して、2つの製品間の連関を発展させることができる。
【0047】
代表的な無水おむつローションでは、前記ローションは、無水システムが水分と接触した後、皮膚上に移動するのを促進するため、エトキシ化アルコール乳化剤を包含してもよい。水分は、皮膚、拭き取り用品を使用した後にもたらされる残留水分、又は尿若しくは糞便からの水分から得ることができる。この無水ローションの皮膚上での乳化は、上述した皮膜形成材料、皮膚保護剤、又は皮膚衛生成分の送達を助けてもよい。それに加えて、有機酸(例えば、アルキルリン酸塩の遊離酸)が、無水ローションに配合されて、尿若しくは糞便によって皮膚上に作られる塩基性環境を中和するため、皮膚に送達されてもよい。この有機酸は、皮膚上の本来のpH約5.5を維持し、拭き取り用品からのpH緩衝剤システムと相乗的に働くように使用されてもよい。
【0048】
最後に、この小児向け相乗効果の連関は、恐らくは前記拭き取り用品の使用中に皮膚衛生利益も伝達しながら、香料、特定の触感の選択、並びに、活力、発見及び活気を伝達する美観的特徴を使用することによって更に強調されてもよい。それに加えて、基材は、このより大きな小児の段階に訴えかけるため、染色されるか、又はキャラクターを印刷されてもよい。
【0049】
BSOD製品の提供を促進する際、第3の拭き取り用品製品32及び第3の吸収性物品製品92のよちよち歩きの幼児向けの相乗効果は、24ヶ月〜7歳の範囲の小児向けに設計され、相乗効果3292を提供してもよい。前記よちよち歩きの幼児向けの相乗効果は、前記使い捨て吸収性物品の代表的な形態として、トレーニングパンツの使用を包含してもよい。更に、前記よちよち歩きの幼児向けの相乗効果は、第3の拭き取り用品製品32の高発泡性界面活性剤システムと、第3の吸収性物品製品92によって送達される摩擦低減構成成分とを包含してもよい。前記第3の拭き取り用品製品32からの高発泡性エマルションシステムは、小児が楽しんで洗浄体験を行うようにしてもよく、一方、皮膚軟化剤は、トレーニングパンツローションから送達されると、摩擦を低減することにより、小児が製品を身に着けるのをより容易にする。例えば、前記高発泡性界面活性剤システムは、高発泡性髭剃り石鹸に使用されるのに非常に類似した長鎖脂肪酸を含有してもよい。別の実施例では、前記高発泡性界面活性剤システムは、高発泡性シャンプーに使用されるのに非常に類似したラウリルエーテル硫酸ナトリウムを含有してもよい。更に、発泡作用は、アニオン性界面活性剤、アルカノールアミド類、脂肪族アルコールスルフェート類のアルカノールアミン塩類、及びアルキルベンゼンスルホン酸塩類が挙げられるがそれらに限定されない発泡剤を添加することによって更に増強されてもよい。脂肪族アルコールスルフェート類は、炎症の可能性が低くクリーミー泡特性という追加の利益を提供する。脂肪族アルコールエーテルスルフェートは、介護人が拭き取り後に小児に泡が残っているかを観察することを望まない場合に重要であり得る、より瞬間的な泡を有するという追加の利益を提供する。更に、スルホコハク酸類も、皮膚又は粘膜に刺激を与える傾向が低いので、発泡性界面活性剤として使用されてもよい。最後に、シリコーン類などの皮膚軟化剤が、皮膚上の泡を抑制して、前記拭き取り用品で清浄にした後のその寿命を低減するのを助けるために使用されてもよい。
【0050】
第3の拭き取り用品製品32もまた、皮膚本来のpH(約5.5)を達成するため、緩衝剤システムを包含するように配合されてもよい。しかしながら、いくつかの界面活性剤の発泡はpHの影響を受ける場合があるので、当業者であれば、緩衝と発泡の特性を平衡させる必要性を理解するであろう。そのような平衡及び最適化は、他の性能特性に必要なことがある。更に、第3の拭き取り用品製品32は、小児に「楽しさ」を伝達するとともに、皮膚に刺激がない香料を含有してもよい。更に、前記拭き取り用品は、フラッシャブルであって、小児に訴えかけるキャラクターが印刷されてもよい。最後に、小児が洗浄効果を判断する信号を有するようにするため、前記拭き取り用品の任意の色インジケータシステムが使用されて、皮膚上に残っている尿汚染物質が強調されてもよい。
【0051】
第3の吸収性物品92は、同様に、拭き取り用品と一致し、小児及び介護人の両方に訴えかける、キャラクターが印刷されてもよい。それに加えて、前記第3の拭き取り用品製品32の香料と類似の、又はそれを補完する「楽しい」香料が、前記吸収性物品に組み込まれてもよい。更に、前記第3の吸収性物品は、小児の排泄トレーニング計画を増強するため、「感じて学ぶ」トップシート層を組み込んだトレーニングパンツであってもよい。更に、小児の皮膚の衛生を増強するため、前記第3の拭き取り用品製品32内のpH緩衝剤と一致するように、pH約5.5の緩衝剤が前記「感じて学ぶ」トップシート層に適用されてもよい。
【0052】
第3の吸収性物品92は、また、皮膚保護添加物を皮膚に送達するローション(例えば、トップシートに適用される)を包含してもよい。前記皮膚保護添加物としては、それに限定されないが、次の利益を提供可能なシリコーン流体を挙げることができる:(a)皮膚を刺激から保護し、(b)皮膚保護剤として作用し、(c)皮膚上の泡の抑制を最適化し、且つ(d)トレーニングパンツの着用の容易性が増強されるように皮膚上の摩擦を低減する。更に、前記組成物を硬化させることによってトップシート上の組成物を安定化させるため、シリコーンワックスが前記シリコーン流体に添加されてもよい。最後に、前記ローションは、追加の乳化剤、皮膚軟化剤、粘度調整剤、及び当業者には周知の他の化粧用材料を包含してもよい。
【0053】
当業者であれば、製品の相乗効果1272、2282、及び3292の上述の説明が、彼らの小児が乳児の成長段階を経て成長するに従って介護人が予期する必要性を満たすものとして記載されていることを理解するであろう。これらの「垂直方向の」相乗効果は、小児が吸収性物品72から吸収性物品82へ、また吸収性物品92へと進み、それと同時に拭き取り用品12から拭き取り用品22へ、また拭き取り用品32へと進むことを予期している。そのような進行は消費者には一般的であるが、必ずしもそうではなく、「重複する」相乗効果(例えば、1282、1292、2272、2292、3272、3282)もまた、消費者の状況的必要性のより完全な範囲に対処するために必要なことがある。例えば、新生児段階から幼児段階又はよちよち歩きの段階へ進行する、皮膚が敏感な又はかぶれやすい小児は、吸収性物品72から吸収性物品82へ、次に吸収性物品92へと合理的に進行するものの、このプロセス全体にわたって拭き取り用品12を使用することにより、依然として最良の利益を受け続けることがある。そのような小児の介護人は、小児が成長するに従って、相乗効果1282及び1292に最も良好に向けられる。同様に、特に高い洗浄の必要性を有する新生児は、その新生児の皮膚が必要以上に敏感でなければ、相乗効果2272によって最良の利益を受けることがある。更に別の実施例では、小児は、排泄トレーニングの準備が十分にできる前に、トレーニングパンツを使用する段階に進行することがある。この場合、相乗効果2292が最適であり、小児は次に、排泄トレーニングの開始時に相乗効果3292に進行する。
【0054】
同様に、例えば、介護人が最初により優れた洗浄性能を有する第1の拭き取り用品を使用して、乳児の排出物をきれいにしてもよい、「水平方向の」相乗効果も考えられることがある。この同じ洗浄作業の間、介護人は、次に、低刺激性ローション及び/又は皮膚衛生成分を有する第2の拭き取り用品を使用して、最終的な洗浄を行い、有益な皮膚衛生成分を前記乳児の皮膚に堆積させてもよい。別の実施例では、吸収性物品間での水平方向の相乗効果が考えられることがある。例えば、増加された吸収性を有する第1の吸収性物品が夜間に使用されてもよく、排泄トレーニング機構を有する第2の吸収性物品が日中使用されてもよい。別の例では、皮膚衛生成分を有する、より高価な可能性がある吸収性物品が夜間に使用されてもよく、皮膚衛生成分を含有しない、より安価な可能性がある吸収性物品が日中使用されてもよい。
【0055】
次に図3a及び3bを参照すると、像16、26、36、76、86、96を有する図2に示された製品が、代表的な相乗効果の伝達と共に示される。より具体的には、この実施例は、棚98、99の近くに配置された、コンピュータ化されたユーザインターフェースを示す。そのような実施例は、介護人がそこで、小児の成長段階を対象とする質問1003に回答するようにさせる、コンピュータ表示画面を包含してもよい。これらの質問に対する回答に基づいて、コンピュータ表示画面は、小児の成長による必要性に最も適した相乗効果を、予め定められた基準に基づいて集計し、適切な拭き取り用品及び吸収性物品の製品の推奨1005を提供する。この実施例では、コンピュータ表示画面は、前記製品の画像を示し、前記製品を棚の上で見つけるための伝達を提供する。他の関連するマーケティング機構が提供されてもよい。そのような機構としては、割引券印刷ボタン1007が挙げられるが、それに限定されない。
【0056】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に関して先行技術であることを容認するものとして解釈すべきではない。
【0057】
本発明の特定の実施形態が例示及び説明されてきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【0058】
例えば、記載された実施形態は、変動する皮膚衛生成分、香料、皮膜形成剤などの存在について論じているが、当業者であれば、複数の変更が組み込まれてもよいことを理解するであろう。例えば、特に乳児の身体的特性に応じて、吸収性物品のサイズ及び/又は適合性の変更が使用されてもよい。別の例では、特に状況的必要性に応じて、吸収性物品の吸収性の変更が使用されてもよい。更に別の例では、特に小児の年齢及び/又は性別に応じて、拭き取り用品及び吸収性物品の両方の設計の変更が使用されてもよい。
【0059】
例えば、記載された実施形態は、乳児に関する相乗効果をもたらすため、吸収性物品製品及び拭き取り用品製品を使用することを論じているが、当業者であれば、本発明にしたがって、他の製品の形態及び/又は送達が使用されてもよいことを理解するであろう。そのような代表的実施形態の1つは、乳児に関する相乗効果を達成するため、第1の乳児に関する製品(例えば、スプレー式製品、擦り込み式製品など)を、第2の乳児に関する製品(例えば、拭き取り用品、吸収性物品など)と関連して使用して、皮膚衛生成分を送達することを包含してもよい。別のそのような代表的実施形態は、乳児に関する相乗効果を達成するため、第1の乳児に関する製品(例えば、スプレー式製品、擦り込み式製品など)を、第2の乳児に関する製品(例えば、拭き取り用品、吸収性物品など)と関連して使用して、香料の利益(匂いマスキング、アロマテラピーなど)を送達することを包含してもよい。
【0060】
本明細書は、本発明と見なされる主題を特定して指摘し明確に請求する特許請求の範囲をもって結論とするが、本発明は、添付の図面と関連させた次の説明から更によく理解されると考えられる。いずれの図面も必ずしも一律の縮尺に従っていない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】消費者を特定の相乗効果に向けるための伝達と併せた、吸収性物品製品及び拭き取り用品製品の代表的な陳列の概略図。
【図2】吸収性物品製品及び拭き取り用品製品の別の代表的な陳列の概略図。
【図3a】消費者に質問を行うユーザインターフェースと併せた、図2からの陳列の概略図。
【図3b】消費者を特定の相乗効果に向けるための伝達を提供するユーザインターフェースと併せた、図3aからの陳列の概略図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの吸収性物品製品と少なくとも1つの拭き取り用品製品の間の少なくとも1つの意図的且つ繰り返し可能な相乗効果を提供する製品構成であって、前記製品の構成は、吸収性物品製品と拭き取り用品製品の特定の組み合わせを消費者に選択させることができ、
少なくとも1つの吸収性物品製品(70)、
少なくとも1つの拭き取り用品製品(10)であって、前記少なくとも1つの吸収性物品製品との相乗効果を有する前記少なくとも一つの拭き取り用品製品、及び
前記相乗効果(1070)から利益を得るように、前記少なくとも1つの吸収性物品製品と前記少なくとも1つの拭き取り用品製品の特定の組み合わせを消費者に選択させる伝達(100)によって特徴付けられる製品構成。
【請求項2】
前記伝達(1000)は、前記消費者に情報を提供し、それにより、前記消費者が、所与の要求に対する前記吸収性物品製品(70)と前記拭き取り用品製品(10)の適切な組み合わせを選択するため、前記情報に依存してもよい、請求項1に記載の製品構成。
【請求項3】
ユーザインターフェースによって更に特徴付けられ、前記ユーザインターフェースは、前記消費者に対して少なくとも1つの質問を提示することができ、前記ユーザインターフェースは、所与の要求に対する前記吸収性物品製品と前記拭き取り用品製品の前記適切な組み合わせに関して、前記消費者に前記伝達を行うため、前記少なくとも1つの質問に対する少なくとも1つの回答を使用することができる、請求項2に記載の製品構成。
【請求項4】
前記伝達内の少なくとも1つの関連する販売のための能力によって更に特徴付けられる、請求項2に記載の製品構成。
【請求項5】
前記関連する販売のための能力は、割引券(1007)の提供である、請求項4に記載の製品構成。
【請求項6】
前記少なくとも1つの吸収性物品製品は、第1の吸収性物品製品(70)と第2の吸収性物品製品(80)とを備え、前記第1の吸収性物品製品は、前記第2の吸収性物品製品とは異なる少なくとも1つの特性を有する、請求項1に記載の製品構成。
【請求項7】
前記特性は、香料の存在、香料の量、香料のタイプ、吸収性レベル、サイズ、適合性、色、性別に基づく特徴、皮膚衛生成分の存在、皮膚衛生成分の量、皮膚衛生成分のタイプ、皮膜形成剤の存在、皮膜形成剤の量、皮膜形成剤のタイプ、洗浄剤の存在、洗浄剤の量、洗浄剤のタイプから成る群から選択されてもよい、請求項6に記載の製品構成。
【請求項8】
前記少なくとも1つの拭き取り用品製品は、第1の拭き取り用品製品(10)と第2の拭き取り用品製品(20)とを備え、前記第1の拭き取り用品製品は、前記第2の拭き取り用品製品とは異なる少なくとも1つの特性を有する、請求項1に記載の製品構成。
【請求項9】
前記特性は、香料の存在、香料の量、香料のタイプ、吸収性レベル、サイズ、適合性、色、性別に基づく特徴、皮膚衛生成分の存在、皮膚衛生成分の量、皮膚衛生成分のタイプ、皮膜形成剤の存在、皮膜形成剤の量、皮膜形成剤のタイプ、洗浄剤の存在、洗浄剤の量、洗浄剤のタイプ、乳化剤、皮膚軟化剤、粘度調整剤、隔離剤、可溶化剤、防腐剤、消泡剤、抗菌剤、酸化防止剤、還元剤、酸化剤、生物学的添加物、pH調整剤及び緩衝剤、着色剤、化粧用収れん剤、化粧用殺生物剤、皮膜形成剤、芳香剤成分、保湿剤、不透明化剤、皮膚コンディショニング剤、皮膚保護剤、溶媒、日焼け止め剤、植物成分、吸収剤、収れん剤、エマルション安定化剤、懸濁剤、起泡増進剤、ヒドロトロープ、並びに紫外光吸収剤から成る群から選択されてもよい、請求項8に記載の製品構成。
【請求項10】
前記少なくとも1つの吸収性物品製品は、複数の吸収性物品製品を備え、前記複数の吸収性物品製品は、乳児の成長段階のマーケティングモデル内の対応する分類によって陳列され区分される、請求項1に記載の製品構成。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【公表番号】特表2008−531116(P2008−531116A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557031(P2007−557031)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【国際出願番号】PCT/US2006/003486
【国際公開番号】WO2006/093610
【国際公開日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】