説明

吸収性物品

【課題】ギャザーの起立安定性が良好で、横漏れ防止効果に優れた吸収性物品を提供すること。
【解決手段】吸収性物品は、表面シートを有する表面層と、裏面シートを有する裏面層と、これら両者間に配置される液保持性の吸収体を有する吸収層と、を備える縦長状の本体と、前記本体における長手方向の両側部に互いに離間して形成され、シート状部材により中空部を有するように構成される一対の防漏ギャザーと、を備える縦長状であって、前記一対の防漏ギャザーそれぞれは、前記シート状部材が、該吸収性物品の肌当接面側に凸となるような立体形状部を有し、該立体形状部は、前記中空部を構成するようにして形成され、前記防漏ギャザーは、前記吸収性物品の長手方向における中央部と、前方部及び/又は後方部側との幅方向の断面形状が異なると共に、前記中央部における高さが、前記前方部及び/又は前記後方部における高さよりも高い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生理用ナプキン等の吸収性物品として、液透過性の表面層、液不透過性の裏面層及び該表面層と該裏面層との間に配置された液保持性の吸収層を有し、長手方向両側部に一対のウイングを備えた縦長状の吸収性物品が知られている。このような吸収性物品は、通常、着用時に一対のウイングを折り返してショーツ等のクロッチ部の外面に止着して使用される。
また、吸収性物品の両側部における防漏性を向上させるために、吸収性物品の両側部に着用者の肌側に起立する立体ギャザーを形成することも知られている。
一対のウイング及び一対の立体ギャザーを備えた吸収性物品として、特許文献1には、一対のウイングを、立体ギャザーの起立面の外面であって且つ該立体ギャザーの基端部から先端部までの間を基点として設けている吸収性物品が提示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−210525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の吸収性物品は、一対のウイングを折り返す時に生じる幅方向外方に引っ張られる力により、ウイングに連設している立体ギャザーが内側に倒れることを防止している。
しかし、特許文献1記載の吸収性物品においては、ウイングを折り返す際のウイングを引っ張る力の強さによっては、立体ギャザーが逆に外側に倒れてしまい、立体ギャザーが外側に倒れた状態で吸収性物品が装着されることがあり、これが横漏れの原因となっていた。
【0005】
従って、本発明は、ギャザーの起立安定性が良好で、横漏れ防止効果に優れた吸収性物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、表面層と、裏面層と、これら両者間に配置される吸収層と、前記表面層における長手方向の両側部に互いに離間して形成され、シート状部材により中空部を有するように構成される一対のギャザーと、前記表面層及び/又は前記裏面層が前記吸収層の幅方向外方に延出して形成された一対のウイングとを備える縦長状の吸収性物品であって、前記一対のギャザーそれぞれは、前記シート状部材が立体形状部を有した状態で、該吸収性物品の長手方向に延びるように形成された接合部により前記表面層及び/又は裏面層に接合されると共に、前記立体形状部が前記中空部を構成するようにして形成され、前記接合部は、前記立体形状部における幅方向内方側の端部を形成する第1接合端部と、該立体形状部における幅方向外方側の端部を形成する第2接合端部とを含み、前記第1接合端部は、前記表面層における前記吸収体が配置される領域上に位置し、前記第2接合端部は、少なくとも前記一対のウイングが配されている領域においては、前記表面層及び/又は裏面層における前記吸収体の外縁よりも前記幅方向外方の領域上に位置している吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである。
より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
【0007】
(1) 少なくとも一部が液透過性の表面シートを有する表面層と、液不透過性の裏面シートを有する裏面層と、これら両者間に配置される液保持性の縦長状の吸収体を有する吸収層と、前記表面層における長手方向の両側部に互いに離間して形成され、シート状部材により中空部を有するように構成される一対のギャザーと、前記表面層及び/又は前記裏面層が前記吸収層の幅方向外方に延出して形成された一対のウイングとを備える縦長状の吸収性物品であって、前記一対のギャザーそれぞれは、前記シート状部材が、該吸収性物品の肌当接面側に凸となるような立体形状部を有し、該立体形状部は、該吸収性物品の長手方向に延びるように形成された接合部により前記表面層及び/又は前記裏面層に接合されると共に、前記中空部を構成するようにして形成され、前記接合部は、前記立体構造部における幅方向内方側の端部を形成する第1接合端部と、該立体構造部における幅方向外方側の端部を形成する第2接合端部とを含み、前記第1接合端部は、前記表面層における前記吸収体が配置される領域上に位置し、前記第2接合端部は、少なくとも前記一対のウイングが配されている領域においては、前記表面層及び/又は前記裏面層における前記吸収体の外縁よりも前記幅方向外方の領域上に位置している吸収性物品。
【0008】
(2) 前記吸収性物品の長手方向両端部近傍における前記接合端部間距離は、該吸収性物品の長手方向中央部における該接合端部間距離よりも大きく、前記一対のウイングは、該長手方向中央部に配されている(1)記載の吸収性物品。
【0009】
(3) 前記一対のウイングは、少なくともその前記表面層側の面が前記シート状部材により形成されている(1)又は(2)記載の吸収性物品。
【0010】
(4) 前記一対のギャザーそれぞれは、複数の弾性部材を有し、該複数の弾性部材は、前記シート状部材の表面又は内部に配置されると共に、前記長手方向に沿うように配置される(1)〜(3)のいずれかに記載の吸収性物品。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ギャザーの起立安定性が良好で、横漏れ防止効果に優れた吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態としての生理用ナプキンの自然状態における斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す生理用ナプキンを自然状態において、その表面シート側からみた平面図である。
【図3】図3は、図2におけるX−X線断面図である。
【図4】図4は、図3の部分拡大図である。
【図5】図5は、図2におけるY−Y線断面図である。
【図6】図6は、図1に示す吸収性物品における第1接合部、第2接合部及び第3接合部の配置を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態としての生理用ナプキンの自然状態における斜視図である。図2は、図1に示す生理用ナプキンを自然状態において、その表面シート側からみた平面図である。図3は、図2におけるX−X線断面図である。図4は、図3の部分拡大図である。図5は、図2におけるY−Y線断面図である。図6は、図1に示す吸収性物品における第1接合部、第2接合部及び第3接合部の配置を示した図である。
【0014】
以下、本発明の吸収性物品の好ましい一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の生理用ナプキン1は、図1〜図3に示すように縦長の形状を有しており、表面層としての液透過性の表面シート2と、裏面層としての液不透過性の裏面シート3と、これら両者間に介在配置される液保持性の吸収層としての吸収体4とを具備する。生理用ナプキン1の表面シート2側における長手方向の両側部には互いに離間して形成され、シート状部材9により中空部を有するように構成される一対のギャザー5,5が配されている。一対のギャザー5,5は、吸収体4の側縁近傍において、肌当接面側に起立している。また、生理用ナプキン1の長手方向の両側部には、幅方向外方に延出する一対のウイング6,6が形成されている。
【0015】
表面層とは、吸収性物品の着用時に着用者の肌に当接する側の面を構成する層であり、本実施形態においては、表面層は、表面シート2及びシート状部材9からなる。また、表面層には、表面シートと吸収体との間に配されるセカンドシート(図示せず)も含まれる。
裏面層とは、吸収性物品の非肌当接面側の面を構成する層であり、本実施形態においては、裏面層は裏面シート3からなる。
吸収層は、吸収体4及び該吸収体4を被覆するコアラップ材(図示せず)等を含むものである。
【0016】
生理用ナプキン1は、図2に示すように、その着用時に着用者の排泄部に対向する部位である中央部Aと、着用時に中央部Aよりも着用者の腹側に配される前方部Bと、着用時に中央部Aよりも背側に配される後方部Cとを有している。
【0017】
表面シート2は、図2及び図3に示すように、吸収体4の上面の全域を被覆している。裏面シート3は、吸収体4の下面の全域を被覆している。裏面シート3は、中央部Aの位置において吸収体4の側縁から幅方向外方に延出して一対のウイング6,6の一部を形成している。また裏面シート3は、後方部Cにおいても吸収体4の側縁から幅方向外方に延出して一対の後方フラップ7,7の一部を形成している。中央部A及び後方部Cにおいては、後述する一対のギャザー5,5を形成するシート状部材9がそれぞれ幅方向外方に延出して、一対のウイング6,6及び一対の後方フラップ7,7の一部を形成している。即ち、一対のウイング6,6及び一対の後方フラップ7,7は、シート状部材9と裏面シート3とからなり、両者が接合されて形成されている。表面シート2及び裏面シート3は、それぞれ吸収体4の前後端から延出し、その延出部分において互いに接合されている。
【0018】
一対のウイング6,6における裏面シート3の下面側には、図3及び図4に示すように、それぞれウイング粘着部14,14が設けられている。また、生理用ナプキン1の本体部分(吸収体4が配されている領域)における裏面シート3の下面側には、本体粘着部15が設けられている。本体粘着部15は、生理用ナプキン1の長手方向に延びるように2列設けられている。
ウイング粘着部14及び本体粘着部15は、裏面シート3の下面側にホットメルト粘着材を塗布することにより形成されている。
【0019】
吸収体4の表面シート側には、図3に示すように、吸収体4と表面シートとが一体的に圧密化されて形成された防漏溝8が設けられている。上述した一対のギャザー5,5は、図2に示すように、防漏溝8の幅方向外方に位置している。防漏溝8は、生理用ナプキン1の縦中心線(図示せず)にほぼ対称な形状となっている。本実施形態においては、防漏溝8は、前方部Bから後方部Cに亘って設けられた第1防漏溝8a及び後方部Cに設けられた第2防漏溝8bからなる。第1防漏溝8aは、縦長の環状形状を有している。また、第1防漏溝8aは、図2に示すように、中央部Aにおいて、幅方向外方に凸状に湾曲した形状を有している。第2防漏溝8bは、第1防漏溝8aの外方に設けられており、後方に向けて凸に湾曲した形状を有している。第2防漏溝8bの前端は、それぞれ第1防漏溝8aの近傍に位置しているが、第1防漏溝8aとは連結されていない。
【0020】
生理用ナプキン1の両側部に配されている一対のギャザー5,5は、図3及び図4に示すように、シート状部材9から形成されている。一対のギャザー5,5は、シート状部材9が、生理用ナプキン1における肌当接面側である厚さ方向の外面側に凸となるような立体形状部10を有し、生理用ナプキン1の長手方向に延びるように形成された接合部11により表面層及び/又は裏面層に接合されている。そして、この立体形状部10は、その内部に中空部を有するように構成されており、立体形状を有するギャザー5を形成している。
【0021】
接合部11は、図4に示すように、立体形状部10における幅方向内方側の端部を形成する第1接合端部10aと、立体形状部における幅方向外方側の端部を形成する第2接合端部10bとを含んでいる。そして、第1接合端部10aは、表面層における吸収体4が配置される領域上に位置し、第2接合端部10bは、少なくとも一対のウイング6,6が配されている領域においては、吸収層及び/又は裏面層における吸収体4の外縁よりも幅方向外方の領域上に位置している。
本実施形態においては、第2接合端部10bは、生理用ナプキン1の長手方向の略全域に亘って、吸収体4の長手方向の側縁よりも幅方向外方における裏面シート3上の領域に位置する。第2接合端部10bが裏面シート3上の領域に位置するとは、第2接合端部10bが、シート状部材9と裏面シート3との接合で形成されている場合のみならず、第2接合端部10bが、裏面シート3の上面に配されているシート状部材9、あるいはその他のシートとシート状部材9との接合により形成されている場合も含むものである。
【0022】
第1接合端部10aが位置する表面層における吸収体4が配置される領域は、厚みのある吸収体4の存在により剛性の高い領域となっている。一方、第2接合端部10bが位置する領域には、吸収体4が配置されていないため、第1接合端部10aが位置する領域に比して剛性が低い領域となっている。
【0023】
また、接合部11は、図3及び図4に示すように、生理用ナプキン1における幅方向の内方に形成される第1接合部11aと、該第1接合部よりも幅方向の外方に形成される第2接合部11bとからなる。そして、第1接合端部10aは第1接合部11aに形成され、第2接合端部10bは第2接合部11bに形成されている。
第1接合部11aは、熱エンボス加工によりシート状部材9と表面シート2とが接合されて形成されている。第2接合部は、折り返されたシート状部材9同士がホットメルト接着剤によって接合されて形成されている。
【0024】
本実施形態においては、立体形状部10における第1接合端部10aから第2接合端部10bまでの長さL1と、第1接合端部10aと第2接合端部10bとの間の距離である接合端部間距離L2との比(L1/L2)が、好ましくは2以上、更に好ましくは2〜15、最も好ましくは5〜11となっている。
そして、ギャザー5は、図4に示すように、その幅方向における断面形状が、接合端部間距離L2よりもギャザー5の立体形状における最大幅L3の方が大きい略Ω形状を有している。
本明細書においては、略Ω形状とは、中空の立体形状を有するギャザーの幅方向の断面において、その下端部における幅よりも、ギャザーの最大幅の方が広い形状を含み、例えばギャザーの断面形状が幅方向の外方や内方に倒れるように傾いたΩ状の形状も含むものである。
【0025】
立体形状部10における第1接合端部10aから第2接合端部10bまでの長さL1が、第1接合端部10aと第2接合端部10bとの間の距離である接合端部間距離L2に対して2未満の場合には、ギャザー5が十分な中空部を有する立体形状を形成できなくなり、良好な横漏れ防止効果を得ることができなくなるおそれがある。
【0026】
生理用ナプキン1の長手方向両端部側における接合端部間距離L2bは、生理用ナプキン1の長手方向中央部Aにおける接合端部間距離L2aよりも大きくなされている(図6参照)。具体的には、ギャザー5の起立安定性を高める観点から、生理用ナプキン1の長手方向両端部側における接合端部間距離L2bは、生理用ナプキン1の長手方向中央部Aにおける接合端部間距離L2aよりも1〜26mm大きいことが好ましい。
【0027】
一対のギャザー5,5のそれぞれにおける長手方向の両端部には、図5に示すように、接合部11よりも外方においてシート状部材9を表面層又は裏面層に接合する第3接合部12が形成されている。そして、第3接合部12における外側端部12aと第1接合端部10aとの間の距離L4は、生理用ナプキン1の長手方向中央部Aにおける接合端部間距離L2aよりも長くなされている(図6参照)。本実施形態においては、第3接合部12は、図5に示すように、第2接合部11bよりも幅方向外方においてシート状部材9同士がホットメルト接着剤によって接合されて形成されている。
【0028】
本実施形態においては、一対のギャザー5,5は長手方向の前端部及び後端部において、第3接合部12により表面層に接合されているため、前端部及び後端部においては、一対のギャザー5,5は起立せず、立体形状を有していない。即ち、生理用ナプキン1の長手方向の両端部においては、一対のギャザー5,5は、平面状となっている。そして、第3接合部12が設けられていない生理用ナプキン1の長手方向の前端部と後端部との間の領域において、一対のギャザー5,5は、肌当接面側に起立して中空の立体形状を形成している。
【0029】
第3接合部12が形成されている範囲は、生理用ナプキン1の長手方向両端部側における接合端部間距離L2bを有する領域と略一致している。
生理用ナプキン1の長手方向両端部側における接合端部間距離L2bを有する範囲、即ち第3接合部が形成されている範囲は、生理用ナプキン1の前方部Bにおいては、前端から40〜70mmの範囲であることが好ましい。また、後方部Cにおいては、後端から70〜120mmの範囲であることが好ましい。
【0030】
第3接合部12が形成されている範囲が、生理用ナプキン1の前方部Bにおいて前端から40mm未満の場合、及び後方部Cにおいて後端から70mm未満の場合には、立体形状を有するギャザー5の起立部分の長さが長くなり、ギャザー5が倒れやすくなるおそれがある。また、後方部Cにおいて、立体形状を有するギャザー5が着用者の臀部にあたって違和感を与えるおそれがある。
第3接合部12が形成されている範囲が、生理用ナプキン1の前方部Bにおいて前端から70mmを超える場合、及び後方部Cにおいて後端から120mmを超える場合には、立体形状を有するギャザー5における起立部分の長さが短くなり、ギャザー5の起立性が低下し、延いては着用時のフィット性が低下するおそれがある。
【0031】
また、図6に示すように、生理用ナプキン1の長手方向中央部Aにおける接合部11の幅方向における中心S1は、第3接合部12における外側端部12aと第1接合端部10aとの間の中心S2よりも幅方向の内方に位置している。具体的には、接合部11の幅方向における中心S1は、第3接合部12における外側端部12aと第1接合端部10aとの間の中心S2よりも0.5〜13mm程度幅方向内方に位置することが好ましい。
【0032】
一対のギャザー5,5には、それぞれ複数の弾性部材13が配されている。複数の弾性部材13は、シート状部材9の表面又は内部に、生理用ナプキン1の長手方向に沿うように所定間隔をあけて配されている。複数の弾性部材13は、伸張状態でホットメルト接着剤を用いてシート状部材9に接合されている。複数の弾性部材13をシート状部材9に接合する際には、ホットメルト接着剤の塗布面積を少なくし、肌触りを良好にする観点から、複数の弾性部材13にホットメルト接着剤を塗布して、シート状部材9に接合することが好ましい。
【0033】
本実施形態においては、複数の弾性部材13は、図3〜図5に示すように、一対のギャザー5,5のそれぞれに6本ずつ配されており、複数の弾性部材13のそれぞれは、シート状部材9に幅方向に略等間隔で長手方向に沿って配されている。そして、複数の弾性部材は、図4に示すように、一対のギャザー5,5の立体形状における内側側部5a、頂部5b、及び外側側部5cのすべてに配されている。
【0034】
外側側部5cに配されている複数の弾性部材13のうち、第2接合端部10bに最も近い位置に配置される第1弾性部材13aは、第1弾性部材13aに隣接する第2弾性部材13bよりも生理用ナプキン1の幅方向内方に位置している。また、第2弾性部材13bに隣接する第3弾性部材13cは、第2弾性部材13bよりも生理用ナプキン1の幅方向内方に位置している。即ち、第2弾性部材13bは、最も幅方向の外方に位置しており、第2弾性部材13bに隣接する第1弾性部材13a及び第3弾性部材13cが、その内方に位置している。
【0035】
外側側部5cにおいて、複数の弾性部材13がこのように配されることにより、本実施形態の生理用ナプキン1は、ギャザー5の略Ω形状を安定的に保つことができる。
また、第2弾性部材13bの両側に隣接する第1弾性部材13a及び第3弾性部材13cの両者が第2弾性部材13bの幅方向の内方に位置することで、本実施形態のギャザー5は幅方向からの力に対する抵抗が大きくなる。従って、生理用ナプキン1が幅方向の力を受けた際にも、立体形状を有するギャザー5が倒れにくくなる。
【0036】
本実施形態の生理用ナプキン1は、伸張状態でシート状部材9に配された複数の弾性部材13の収縮力により、自然状態においては、長手方向において、肌当接面側に凹状に湾曲した形状を有する。尚、自然状態とは、生理用ナプキン1に重力以外の外力が働いていない状態をいう。
【0037】
尚、複数の弾性部材13は、ギャザー5の立体形状を安定的に保つ観点から、それらのうちの少なくとも一部が、一対のギャザー5,5それぞれの側部である内側側部5a又は外側側部5cに配置されることが好ましい。
また、複数の弾性部材13のそれぞれの間隔は、ギャザー5の立体形状を良好に保つ観点から、好ましくは3〜10mm、更に好ましくは4〜7mmである。
シート状部材9に配される複数の弾性部材の本数は、ギャザー5の立体形状を安定的に保つ観点から、好ましくは4〜10本である。弾性部材13の本数が3本以下である場合には、略Ω形状を形成しにくく、横もれ防止効果を発揮しにくくなるおそれがある。弾性部材13の本数が11本以上の場合には、ギャザー5の剛性が大きくなり、肌触りが悪くなるおそれがある。
【0038】
複数の弾性部材13をシート状部材9に配設する際の張力は、立体形状を有するギャザー5における頂部5bから内側側部5a及び外側側部5cに向かうにつれて漸次強くすることが好ましい。頂部5bから内側側部5a及び外側側部5cに向かうにつれて漸次強くすることにより、幅方向の力に対してより倒れにくいギャザー5を構成することができる。
また、配設される複数の弾性部材13の張力の差は、300gf/25mm以内であることが好ましい。
【0039】
複数の弾性部材13それぞれは、有彩色を有すると共に、複数の弾性部材13それぞれにおける有彩色は、シート状部材9を透過して視認可能となされている。本実施形態においては、複数の弾性部材13のそれぞれは、有彩色としての青色のものを用いている。複数の弾性部材13の色としては、白以外の色であれば特に制限はないが、視認性と共に清潔感を発揮する色であることが好ましい。
また、弾性部材13の有彩色が、シート状部材9を透過して視認可能としやすくする観点から、シート状部材9の色は透明、半透明、白色等の有彩色を透過しやすい色であることが好ましい。
【0040】
このように、立体形状を有するギャザー5において、有彩色を有する複数の弾性部材13がシート状部材9を透過して視認可能となされていることにより、本実施形態のような自由端部が形成されていないギャザーでも使用前の着用者に肌当接面側に凸状の三次元構造の立体感が伝達されるため、生理用ナプキン1の側部に対する安心感(横漏れに対する安心感)を与えることができ、結果として着用者に対して、生理用ナプキン1そのものへの安心感を与えることができる。
【0041】
一対のギャザー5,5のそれぞれは、図4に示すように、シート状部材9を折り返して形成した2層構造部分を有している。そして、複数の弾性部材13は、2層構造部分における外層9aと内層9bとの間に挟みこまれるようにして配置されている。
本実施形態においては、2層構造部分は、ギャザー5における内側側部5a全域、頂部5b全域及び外側側部5cの上方側に亘って形成されている。そして、6本の弾性部材13はすべて2層構造部分における外層9aと内層9bとの間に挟みこまれるようにして配されている。外層9aと内層9bとは複数の弾性部材13に塗布されたホットメルト接着剤を介して接合されている。
【0042】
シート状部材9及び複数の弾性部材13を含むギャザー5は、その中空の立体形状を安定的に保ち且つ良好な装着感を得る観点から、適度な剛性を有することが好ましいが、剛性が高すぎると着用時の装着感が悪化するおそれがある。
【0043】
また、ギャザー5の伸縮物性は、ギャザー5を生理用ナプキン1の長手方向に5〜50%伸張したときの応力が、好ましくは50〜500gf/25mm幅、更に好ましくは100〜300gf/25mm幅である。応力が50gf/25mm幅未満の場合には、ギャザー5の伸縮力が弱く、ギャザー5の起立性が悪くなるおそれがある。応力が500gf/25mm幅を超えた場合には、生理用ナプキン1の長手方向における湾曲が強くなり、着用者の身体とのフィット性が低下するおそれがある。
【0044】
次に、本実施形態の生理用ナプキンの各構成における好ましい数値範囲について説明する。
立体形状部10における第1接合端部10aから第2接合端部10bまでのシート状部材9の長さL1は、ギャザー5の起立高さを確保する観点から、好ましくは16〜58mm、更に好ましくは30〜58mmである。ギャザー5の起立高さは、好ましくは10〜30mm、更に好ましくは15〜25mmである。ギャザー5の起立高さTが10mm未満の場合には、横漏れ防止効果が低下するおそれがあると共に、着用者に対して、十分な横漏れ防止機能を有するとの安心感を与えられないおそれがある。ギャザー5の起立高さTが30mmよりも高くなると、ギャザー5による着用者の身体へのフィット性が過度に強くなり、吸収体4と着用者の身体とのフィット性が低下するおそれがある。
【0045】
第1接合端部10aと第2接合端部10bとの間の距離である接合端部間距離L2は、起立性に優れたギャザー5を形成する観点から、好ましくは5〜20mm、更に好ましくは5〜15mmである。接合端部間距離L2が3mm未満の場合には、生理用ナプキン1の幅方向から加わる力によってギャザー5が倒れやすくなるおそれがある。このようにギャザー5が倒れた場合には、倒れたギャザー5によって吸収体4の吸収面を覆ってしまうおそれがある。接合端部間距離L2が20mmを超えるとギャザー5に中空部が形成されにくくなると共に、ギャザー5と着用者の身体との間に隙間が生じやすくなり、防漏効果が低下するおそれがある。ギャザー5の立体形状における最大幅L3は、生理用ナプキン1の幅方向から加わる力によってギャザー5が容易に変形するのを防止する観点から、第1接合端部10aと第2接合端部10bとの間の距離である接合端部間距離L2よりも大きいことが必要であり、具体的には好ましくは5〜38mm、更に好ましくは6〜30mmである。
【0046】
第3接合部12における外側端部12aと第1接合端部10aとの間の距離L4は、好ましくは25〜35mmである。第3接合部12における外側端部12aと第1接合端部10aとの間の距離L4が35mmを超える場合には、ギャザー5を構成するシート状部材9と着用者の肌との接触面積が広くなり、装着感が悪化してしまうおそれがある。
【0047】
本実施形態の生理用ナプキン1の構成材料について説明する。
表面シート2としては、例えば有孔又は無孔の不織布や多孔性プラスティックシートを用いることができる。裏面シート3としては、例えば、疎水性の不織布、不透水性のプラスティックフィルム、不織布と不透水性プラスティックフィルムとのラミネートシートを用いることができる。また、裏面シート3として、耐水性の高いメルトブローン不織布や強度の強いスパンボンド不織布で挟んだSMS不織布を用いることもできる。
【0048】
吸収体4としては、例えばフラッフ状パルプやエアレイド不織布と、高吸収ポリマーとからなるものを用いることができる。
吸収体4に用いられるフラッフ状パルプとしては、例えば、化学パルプ、セルロース繊維、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維が挙げられる。エアレイド不織布としては、パルプと合成繊維とを熱融着させ又はバインダーで固着させたものが挙げられる。高吸収ポリマーしては、デンプン系、アクリル酸系、アミノ酸系の粒子状又は繊維状のポリマーが挙げられる。
【0049】
シート状部材9としては、撥水性又は疎水性を有するものが好ましく用いられ、具体的には、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布、メルトブローン不織布、ニードルパンチ不織布、エアースルー不織布等の各種不織布を用いることができる。不織布を構成する素材繊維としてはポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる
【0050】
弾性部材13としては、細長く、伸び縮みする材料であればよく、天然ゴムからなる糸状ゴム、平ゴム等や、ウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、PE等の熱可塑性エラストマーを用いることができる。更に具体的には、熱可塑性エラストマーとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−αオレフィン共重合体等を糸状に成形するか又はフィルムに成型し細幅にスリットしたものが挙げられる。
【0051】
上記構成を有する本実施形態の生理用ナプキン1は、その縦長状の本体部分をショーツ等の下着におけるクロッチ部の内面に配置し、一対のウイング6,6をクロッチ部の外面側に折り返して下着に固定される。生理用ナプキン1と下着とは、本体部分の下面に設けられた本体粘着部15がクロッチ部の内面に止着され、一対のウイング6,6の下面に設けられたウイング粘着部14,14がクロッチ部の外面に止着されることにより固定される。
【0052】
本実施形態の生理用ナプキン1によれば、ギャザー5を形成する立体形状部10における第1接合端部10aが、高剛性領域である表面層における吸収体4が配置される領域に位置し、第2接合端部10bが、少なくとも一対のウイング6,6が配されている領域においては、低剛性領域である表面層及び/又は裏面層における吸収体4の外縁よりも幅方向外方の領域上に位置している。このように、第1接合端部10aが高剛性領域に位置し、第2接合端部10bが低剛性領域に位置することにより、本実施形態の生理用ナプキン1は、中空部を有する立体形状のギャザー5の起立安定性が向上する。
【0053】
生理用ナプキン1の着用時には、該生理用ナプキン1には様々な力が加わる。特に、ウイング6を折り返してショーツ等のクロッチ部の外面に止着する際には、ウイング6は幅方向外方に引っ張られるため、生理用ナプキン1にも、幅方向外方に強い力が加わる。このように幅方向外方に向けて強い力が加わった際に、本実施形態の生理用ナプキン1によればギャザー5における第1接合端部10a側に位置する内側側部5aは、第1接合端部10aが高剛性領域に位置するため、幅方向に加わる力の影響を受けにくくなっている。
一方、第2接合端部10b側に位置する外側側部5cは、第2接合端部10bが低剛性領域に位置するため、幅方向に加わる力に対して容易にその形状を変化させる等して、加わった力を吸収する。
【0054】
このように、ギャザー5の外側側部5cが変形しやすく、一方で内側側部5aが生理用ナプキン1に加わる力の影響を受けにくくなされていることにより、幅方向外方への強い力が加わった際にも、中空部を有するギャザー5全体が幅方向外方に倒れにくくなっており、ギャザー5の起立安定性が向上し、延いては横漏れ防止効果が向上している。
また、生理用ナプキン1に対して幅方向内方への力が加わった際には、上記と同様の作用により、ギャザー5全体が幅方向内方に倒れにくくなっている。
【0055】
これに対し、従来のギャザーでは、幅方向外方に引っ張られる力により、ギャザーが外方に倒れてしまうことがしばしばあった。そして、ギャザーが倒れた状態で着用者の身体に装着されてしまうことがあり、横漏れの原因となっていた。
【0056】
特に、ウイング6及び立体形状を有するギャザー5を備えた生理用ナプキン1において、1枚のシート状部材9からギャザー5及びウイング6を形成した場合には、ウイング6を折り返す際にウイング6を幅方向外方へ引っ張る力が、ウイング6と一体的に形成されているギャザー5へと伝わりやすく、ギャザー5が幅方向外方へと倒れやすくなるが、本実施形態の生理用ナプキン1によれば、1枚のシート状部材9からギャザー5及びウイング6を形成した場合にも中空部を有する立体形状のギャザー5は、倒れにくく、起立安定性に優れる。
【0057】
更に、ギャザー5の立体形状の内部は中空となっているため、ギャザー5が着用者の身体に面状にフィットすると共に着用者の身体の動きに対してもギャザー5の立体形状が柔軟に追従することができ、生理用ナプキン1の幅方向からの漏れを効果的に防ぐことができる。また、生理用ナプキン1に幅方向の力が加わった場合には、中空部を有する立体形状のギャザー5が、加わる力を吸収、緩衝し、吸収体4に加わる力を低減できる。その結果、吸収体4は変形しにくく、生理用ナプキン1の着用者の身体へのフィット性が向上する。
【0058】
また、接合部11は、生理用ナプキン1おける幅方向の内方に形成される第1接合部11aと、該第1接合部11aよりも幅方向の外方に形成される第2接合部11bとからなり、第1接合端部10aが第1接合部11aに形成され、第2接合端部10bが第2接合部11bに形成されている。このように、第1接合端部10aと第2接合端部10bとが、互いに異なる(離間した)接合部に形成されることにより、ギャザー5の内側側部5aは、幅方向に加わる力の影響をより受けにくくなり、ギャザー5はより倒れにくくなり、また、横漏れの防止効果も向上する。
【0059】
また、ギャザー5を形成する立体形状部10における第1接合端部10aから第2接合端部10bまでの長さL1と、第1接合端部10aと第2接合端部10bとの間の距離である接合端部間距離L2との比が2以上であることにより、一対のギャザー5,5の立体形状が安定的に形成され、生理用ナプキン1に幅方向から力が加わった際にも、ギャザー5が倒れにくい。
【0060】
また、ギャザー5は、その幅方向における断面形状が、接合端部間距離L2よりもギャザー5の立体形状における最大幅L3の方が大きい略Ω形状を有しているため、ギャザー5の起立性が向上する。
【0061】
また、生理用ナプキン1の長手方向両端部近傍における接合端部間距離L2bは、生理用ナプキン1の長手方向中央部における接合端部間距離L2aよりも大きくなされているため、ギャザー5には、中央部から両端部に向かうにつれて幅方向に引っ張られる力が強く加わる。そのため、立体形状のギャザー5の長手方向中央部における起立安定性がより向上し、ギャザー5が倒れにくくなる。更に、本実施形態においては、起立安定性の高い長手方向中央部に一対のウイング6,6が設けられているため、生理用ナプキン1の装着時に一対のウイング6,6に対して幅方向外方に向けて力が加わった際にも、ギャザー5が外側に倒れにくい。
【0062】
また、一対のギャザー5,5のそれぞれにおける長手方向の両端部には、接合部よりも幅方向外方においてシート状部材を表面層又は裏面層に接合する第3接合部12が形成され、第3接合部12における外側端部と10a第1接合端部との間の距離L4は、生理用ナプキン1の長手方向中央部における接合端部間距離L2aよりも長くなるように形成されていることにより、ギャザー5は中央部から両端部に向かうにつれて幅方向に引っ張られる力が更に強く加わる。そのため、立体形状のギャザー5の起立安定性がより向上し、ギャザー5はより倒れにくくなる。
【0063】
また、接合部11の幅方向における中心が、第3接合部12における外側端部と第1接合端部10aとの間の中心よりも幅方向の内方に位置することにより、ギャザー5の立体形状は、その下端部から上端部にむけて幅方向外方に傾いた略Ω形状を有する。即ち、一対のギャザー5,5は、逆ハの字状となる。一対のギャザー5,5が逆ハの字状の形状を有することにより、生理用ナプキン1の横漏れ防止効果が向上する。
【0064】
また、一対のギャザー5,5のそれぞれは、複数の弾性部材13を有し、複数の弾性部材13は、シート状部材9の表面又は内部に配置されると共に、長手方向に沿うように配置されることにより、ギャザー5の中空部を有する立体形状を安定的に維持できる。
【0065】
また、複数の弾性部材13における全部又は一部が、一対のギャザー5,5それぞれの側部に配置されることによりギャザー5の中空部を有する立体形状をより安定的に維持できる。
【0066】
また、一対のギャザー5,5それぞれは、シート状部材9を折り返して形成した2層構造部分を有し、複数の弾性部材13は、2層構造部分の層間に挟みこまれるようにして配置されることにより、複数の弾性部材13が配されたギャザー5が、適度な剛性を有するため、ギャザー5の起立安定性が向上する。
【0067】
また、防漏溝8が、中央部Aにおいて幅方向外方に凸状に湾曲した形状を有していることにより、生理用ナプキン1の幅方向から力を受けたときに、排泄部対向領域である中央部Aにおいてギャザー5の起立安定性がより向上し、横漏れ防止効果が向上する。更には、幅方向から受けた力により吸収体4が着用者の肌当接面側に隆起しやすくなり、吸収体4と着用者の排泄部との密着性が向上するという効果も奏する。
【0068】
本発明は、上述した実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
例えば、第2接合端部10bは、本実施形態においては、生理用ナプキン1の長手方向の略全域に亘って、吸収体4の長手方向の側縁よりも幅方向外方における裏面シート3上の領域に形成されているが、少なくとも排泄部が対向する部位である中央部A、即ちウイング6が配されている領域、において吸収体4の長手方向の側縁よりも幅方向外方に配されていればよい。
【0069】
また、一対のギャザー5,5は、本実施形態においては、シート状部材9に複数の弾性部材13を配していたが、複数の弾性部材13を用いずにシート状部材9として、伸縮性を有するシート等を用いてもよい。また、一対のギャザー5,5は伸縮性を有さないシート状部材により形成されていてもよい。
【0070】
また、本実施形態においては、ギャザー5及びウイング6は、1枚のシート状部材9により一体的に形成されているが、ウイング6は、ギャザー5を構成するシート状部材とは異なるシートから構成されていてもよい。
【0071】
本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、失禁パッド、パンティライナー、使い捨ておむつ等であってもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 生理用ナプキン
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 ギャザー
6 ウイング
7 後方フラップ
8 防漏溝
9 シート状部材
10 立体形状部
11 接合部
12 第3接合部
13 弾性部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面シートを有する表面層と、裏面シートを有する裏面層と、これら両者間に配置される液保持性の吸収体を有する吸収層と、を備える縦長状の本体と、前記本体における長手方向の両側部に互いに離間して形成され、シート状部材により中空部を有するように構成される一対の防漏ギャザーと、を備える縦長状の吸収性物品であって、
前記一対の防漏ギャザーそれぞれは、前記シート状部材が、該吸収性物品の肌当接面側に凸となるような立体形状部を有し、該立体形状部は、前記中空部を構成するようにして形成され、
前記防漏ギャザーは、前記吸収性物品の長手方向における中央部と、前方部及び/又は後方部側との幅方向の断面形状が異なると共に、前記中央部における高さが、前記前方部及び/又は前記後方部における高さよりも高い吸収性物品。
【請求項2】
前記立体形状部は、前記防漏ギャザーの一部に折込み部を有している請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記シート状部材は、前記裏面シートにおける前記吸収体の側縁部分より幅方向外方に延出した部分に接合されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−173026(P2011−173026A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135410(P2011−135410)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【分割の表示】特願2007−172429(P2007−172429)の分割
【原出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】