説明

吸収性物品

【課題】吸収性物品を長時間着用しても、吸収体がよれにくく、かつ着用者の肌への接触感触が良好である吸収性物品を提供する。
【解決手段】本発明は、透液性の表面シート10と、表面シートと対向する位置に設けられた不透液性の裏面シート20と、表面シートおよび裏面シートの間に設けられた吸収体30と、表面シートの幅方向の両側に設けられ、表面シートおよび吸収体と重なる領域を有するサイドシート40とを備え、吸収体はエアレイド層32と粉砕パルプ層34とを含む吸収性物品1であり、粉砕パルプ層は表面シート側に設けられ、エアレイド層は裏面シート側に設けられ、表面シート、サイドシートおよび吸収体をピンエンボス加工により形成された複数の凹部ならびに表面シートおよび吸収体をピンエンボス加工により形成された複数の凹部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナ、失禁パッド、失禁ライナなどの吸収性物品に関し、とくに薄型の吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
吸収性物品は、気温の高い環境下で使用しても、装着時の暑苦しさを感じないようにするために、より薄くすることが求められている。吸収性物品をより薄くするために、吸収層をエアレイド不織布で構成し、エンボス加工により表面層から吸収層に至る複数の凹部を形成した吸収性物品が従来技術として知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−291234号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
繊維同士が接合されたエアレイド不織布は、一般に吸収層として使用される粉砕パルプに比べて、長時間使用してもよれにくい。しかし、エアレイド不織布を用いた吸収層は、着用者の肌に対するクッション性が低いという問題点があった。本発明は、表面シートから吸収体に至る複数の凹部がエンボス加工により形成されている吸収性物品について、長時間使用しても吸収性物品の吸収体がよれにくく、かつ着用者の肌へのクッション性がさらに良好である吸収性物品を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決すため、以下の構成を採用した。
すなわち、本発明は、透液性の表面シートと、表面シートと対向する位置に設けられた不透液性の裏面シートと、表面シートおよび裏面シートの間に設けられた吸収体と、表面シートの幅方向の両側に設けられ、表面シートおよび吸収体と重なる領域を有するサイドシートとを備え、吸収体は、バインダで繊維を接合して形成されたエアレイド層と、粉砕パルプ層とを含む吸収性物品であって、粉砕パルプ層は、吸収体の表面シート側に設けられ、エアレイド層は、吸収体の裏面シート側に設けられ、表面シート、サイドシートおよび吸収体をピンエンボス加工により厚み方向に圧縮して形成された複数の凹部ならびに表面シートおよび吸収体をピンエンボス加工により厚み方向に圧縮して形成された複数の凹部を有する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、吸収性物品を長時間着用しても、吸収体がよれにくく、かつ着用者の肌へのクッション性が良好である吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、本発明の一実施形態の吸収性物品を説明するための図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態の吸収性物品の中央部の凹部を説明するための図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態における吸収性物品の製造方法を説明するための図である。
【図4】図4は、本発明の一実施形態における吸収性物品を製造するときに使用するエンボス加工装置の上段ローラおよび下段ローラを説明するための図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態における吸収性物品の変形例を説明するための図である。
【図6】図6は、本発明の一実施形態における吸収性物品の変形例に設けられた凹部、高圧搾部および低圧搾部を説明するための図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態における吸収性物品の変形例に設けられた凹部を形成するために使用したエンボス加工装置の上段ローラを説明するための図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態における吸収性物品の変形例に設けられた高圧搾部および低圧搾部を形成するために使用したエンボス加工装置の下段ローラを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図を参照して本発明の一実施形態の吸収性物品を説明する。本発明の一実施形態の吸収性物品は、薄型の生理用ナプキンである。
図1は、本発明の一実施形態の吸収性物品を説明するための図である。図1(a)は、本発明の一実施形態における吸収性物品の平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A断面図である。本発明の一実施形態における吸収性物品1は、透液性の表面シート10と、表面シート10と対向する位置に設けられた不透液性の裏面シート20と、表面シート10および裏面シートの間に設けられた吸収体30と、表面シート10の幅方向の両側に設けられ、幅方向に突出するサイドシート40を備える。なお、サイドシート40が幅方向に突出していなくてもよい。裏面シート20の表面シート10と対向する面の反対の面の上に粘着部50が設けられている。吸収体30は、バインダで繊維を接合して形成されたエアレイド層32と、粉砕パルプ層34とを含む。エアレイド層32は吸収体30の裏面シート20側に設けられ、粉砕パルプ層34は吸収体30の表面シート10側に設けられている。表面シート10および吸収体30は、ピンエンボス加工により厚み方向に圧縮して形成された、表面シート10から吸収体30の内部に至る複数の凹部60,70を有する。ここで、ピンエンボス加工とは、ローラに設けられたピンを使用して行うエンボス加工である。また、図1の符号42の範囲内の吸収性物品1の領域においては、表面シート10とサイドシート40と吸収体30とが重なっている。したがって、符号42の範囲の領域内の複数の凹部70は、表面シート10からサイドシート40を経て吸収体30の内部に至る凹部である。図1で、吸収性物品1の幅方向が、x軸方向であり、長手方向がy軸方向である。図1以外の他の図の場合も吸収性物品1の幅方向が、x軸方向であり、長手方向がy軸方向である。
【0009】
表面シート10は、吸収性物品の着用時に着用者の肌に接するシートである。表面シート10には、主に不織布が使用されるが、液体を透過するシートであれば、とくに限定されない。たとえば、織布、有孔プラスチックシートまたはメッシュシートなどを表面シート10に用いてもよい。表面シート10に用いる不織布には、天然繊維および化学繊維のいずれも使用できる。表面シート10に用いる天然繊維の例には、粉砕パルプ、コットンなどのセルロースが挙げられる。表面シート10に用いる化学繊維の例には、レーヨン、フィブリルレーヨンなどの再生セルロース、アセテート、トリアセテートなどの半合成セルロース、熱可塑性疎水性化学繊維、および親水化処理を施した熱可塑性疎水性化学繊維などが挙げられる。熱可塑性疎水性化学繊維の例には、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの単繊維、ポリエチレンとポリプロピレンをグラフト重合してなる繊維および芯鞘構造などの複合繊維が挙げられる。
【0010】
表面シート10に用いる不織布を作製する方法には、乾式の方法(たとえば、カード法、スパンボンド法、メルトブローン法およびエアレイド法)または湿式の方法が用いることができる。乾式法と湿式法との両方の方法を組み合わせてもよい。また、サーマルボンディング、ニードルパンチ、ケミカルボンディングなどの方法で表面シート10に用いる不織布を作製してもよい。しかし、不織布を作製する方法は、上述の方法に限定されず、他の方法で作製してもよい。
【0011】
表面シート10に用いる不織布には、たとえば、水流交絡法によりシート状に形成したスパンレースを用いることもできる。また、表面シート10に用いる不織布には、不織布の上層側に凹凸を付けた不織布、またはウェブ形成時にエアーを当てることにより不織布に目付ムラを設けた凹凸不織布を用いることもできる。不織布の表面に凹凸を形成する場合、体液が表面シート10を透過する前に表面シート10の表面を伝わって拡散することを軽減できる。
【0012】
裏面シート20は、吸収体30で吸収した着用者からの体液が外側に漏れるのを抑制するためのシートである。裏面シート20には、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを主体としたフィルム、通気性の樹脂フィルム、スパンボンドまたはスパンレースなどの不織布に通気性の樹脂フィルムを接合したシートなどを用いることができる。裏面シート20は、着用時に着用者に対して違和感を生じさせない程度の柔軟性を有することが好ましい。
【0013】
吸収体30は、吸収性物品1の長手方向の両端まで延びている。なお、吸収体30は、吸収性物品1の長手方向の両端に達していなくてもよい。
【0014】
吸収体30のエアレイド層32は、エアレイド不織布で構成される。エアレイド不織布は、たとえば、親水性繊維と熱可塑性樹脂繊維とを混合したものを空気中に分散させ、金網、細孔を有するスクリーンを通過させ、その下を走行するワイヤ上に落下させた後、水溶性バインダを噴霧し、加熱処理を施して、熱可塑性樹脂繊維と親水性繊維とを熱溶着させることで製造される。なお、水溶性バインダを使用せずに、熱可塑性樹脂繊維の表面を親水性繊維に融着させて熱可塑性樹脂繊維と親水性繊維とを熱溶着させてもよい。この場合、熱可塑性樹脂繊維の表面が熱可塑性樹脂繊維と親水性繊維とを熱溶着させるバインダとなる。
【0015】
たとえば、エアレイド不織布に、親水性繊維であるパルプと、芯部がPET(ポリエチレンテレフタレート)で鞘部がPE(ポリエチレン)の複合熱可塑性樹脂繊維(2.2dtex、繊維長さ5mm)とを、ビニルアルコール系エマルジョン接着剤で噴霧し、加熱処理することによって接着させた不織布を用いることができる。
【0016】
親水性繊維としては、木材パルプ、レーヨン、アセテートレーヨン、パルプ以外の天然セルロース繊維、マーセル化パルプ、クロスリンクパルプのいずれか1種または2種以上が混合されたものが使用される。また熱溶着性の熱可塑性樹脂繊維としては、上述の複合熱可塑性樹脂繊維の他に、芯部がPP(ポリプロピレン)で鞘部がPEの複合熱可塑性樹脂繊維、またはPE、PP、PETの単繊維を使用することができる。
【0017】
吸収体30の粉砕パルプ層34は、粉砕パルプを主に含む層、または粉砕パルプからなる層である。たとえば、粉砕パルプは、パルプシートを粉砕機により粉砕することによって作製される。粉砕されたパルプ同士は、接着剤などで接合されていない。
【0018】
なお、吸収体30は、エアレイド層32と粉砕パルプ層34との間に他の層を有していてもよい。また、吸収体30は、エアレイド層32の粉砕パルプ層34側とは反対側の面に他の層を有していてもよい。
【0019】
エアレイド層32を吸収体30の裏面シート20側に設け、粉砕パルプ層34を吸収体30の表面シート10側に設けることにより、良好なクッション性と耐久性を有する吸収体30を形成することができる。
【0020】
表面シート10は、吸収体30と、たとえばホットメルト型接着剤を用いて接合される。ホットメルト型接着剤の表面シート10または吸収体30への塗布パターンには、幅方向に所定の間隔を開けて平行に並んでいる、長手方向に延びる平行線パターン、幅方向に平行に並んでいる、長手方向に延びる帯状パターン、振幅が幅方向であり長手方向に延びる波線が幅方向に平行に並んでいる波状パターン、長手方向延びるらせんを幅方向に並べたらせん状パターンなどがある。接着剤の塗布坪量は1〜10g/m2であることが好ましい。これにより、ホットメルト型接着剤が全体に分布されて、なおかつホットメルト型接着剤が存在することによる吸収性物品1の硬質感を減少することができ、吸収性物品1の使用感が良好になる。
【0021】
サイドシート40は、着用者からの体液が吸収性物品1の幅方向に流れて外部に漏れるのを抑制するためのシートである。たとえば、サイドシート40には、表面シート10と同様の材料が用いられる。また、サイドシート40を越えて着用者の体液が外側へ流れることを防止するためには、サイドシート40の材料は疎水性または撥水性を有することが好ましい。サイドシート40には、たとえば、スパンボンド不織布およびSMS不織布などを用いることができる。サイドシート40は、着用者の肌と接するので、肌への擦れ刺激を低減するためには、エアスルー不織布を用いることが好ましい。
【0022】
表面シート10、裏面シート20およびサイドシート40の周縁が、ヒートエンボス加工、超音波加工、またはホットメルト型接着剤のいずれか1つの方法もしくは複数の方法を組み合わせることにより接合される。
【0023】
表面シート10および吸収体30に形成された凹部60,70ならびに表面シート10、吸収体30およびサイドシート40に形成された凹部70は、上述したようにピンエンボス加工により形成される。凹部60,70は、千鳥状に配置されている。凹部60,70の平面方向の開口部分の形状は円形である。なお、複数の凹部には、2種類以上の凹部の平面方向の形状があるようにしてもよい。これにより、エンボス加工により凹部が形成された吸収性物品1の吸収体30の剛性および厚みをさらに制御することができる。たとえば、吸収性物品の中央部の凹部の平面方向の形状を正方形とし、吸収性物品の周辺部の凹部の平面方向の形状を円形とするようにしてもよい。なお、吸収性物品の凹部の形状は、円形および正方形に限定されず、たとえば、長方形、三角形などの他の多角形、星形、楕円形状などにしてもよい。この場合の凹部の平面方向の直径は、凹部の平面方向の部分に内接する円の直径とする。また、複数の凹部には、少なくとも2種類の凹部の平面方向の大きさおよび少なくとも2種類の凹部の平面方向の形状があるようにしてもよい。これにより、エンボス加工により凹部が形成された吸収性物品の吸収体のクッション性および厚みをさらに制御することができる。
【0024】
吸収性物品1が薄い場合、2つの凹部60,70の間の平面方向(xy方向)の距離は、3mm以上、20mm以下であることが好ましい。2つの凹部60,70の間の平面方向の距離が3mm未満であると、吸収性物品1のクッション性が弱まり、吸収性物品1が硬くなる場合がある。2つの凹部60,70の間の平面方向の距離が20mmを超えると凹部60,70間の粉砕パルプが偏りやすくなり、そこを起点として吸収体30がよれる場合がある。また、着用者の肌に対する吸収性物品1の接触面積が大きくなり、吸収体30が体液を吸収した時に着用者は、吸収性物品1に対してべたべたした感触を受ける場合がある。
【0025】
吸収性物品1が薄い場合、凹部60,70の平面方向の直径(凹部60,70の最も大きな開口部分の直径)は0.5mm以上、6.0mm以下であることが好ましい。凹部60,70の平面方向の直径が0.5mm未満であると、凹部60,70によって、粉砕パルプ層34をエアレイド層32に十分固定できず、吸収性物品1のよれを防止することができない場合がある。凹部60,70の平面方向の直径が6.0mmを超えると、肌に接触する剛性部分が多くなり、着用者は、吸収性物品1Aに体圧がかかったときに硬さを感じる場合がある。
【0026】
吸収性物品1全体がある程度の柔軟性を有し、かつ、よれなどが生じない耐久性を有するようにするために、凹部60,70の平面方向の総面積の割合は、吸収性物品1の平面方向の全面積に対しての3〜30%であることが好ましく、5〜10%であることがさらに好ましい。
【0027】
着用者の股ぐりにおける違和感を抑制もしくはなくすようにするため、吸収性物品1の着用者の凹部60,70が形成されている領域の幅は、長手方向の略中央で狭くなっている。
【0028】
図1に示すように、サイドシート40が表面シート10および吸収体30と重なる領域42の長手方向の端部近傍にも、表面シート10、サイドシート40および吸収体30を厚み方向に圧縮して形成されている凹部71がある。
【0029】
図1に示すように、吸収性物品1に設けられた凹部60,70には、2種類の凹部の平面方向の大きさがある。とくに、吸収性物品1の長手方向および幅方向における略中央の領域である中央部における凹部60の平面方向の大きさは、中央部の周りの周辺部における凹部70の平面方向の大きさよりも大きいことが好ましい。また、吸収性物品1の中央部における単位面積当たりの凹部60の数が、中央部の周りの周辺部における単位面積当たりの凹部70の数よりも少ないことが好ましい。
【0030】
図2(a)は、吸収性物品1の中央部の凹部60の平面図であり、図2(b)は、図2(a)のB−B断面図である。図2に示すように、吸収性物品1の中央部の凹部60は、厚み方向の深さが異なる高圧搾部62と低圧搾部64とを含む。高圧搾部62の厚み方向の深さは、低圧搾部64の厚み方向の深さよりも大きい。1つの凹部60に4つの高圧搾部62が設けられている。高圧搾部62の平面方向の形状は円形である。なお、吸収性物品1の周辺部の凹部70にも高圧搾部と低圧搾部とを設けるようにしてもよい。また、高圧搾部62の平面方向の形状は円形に限定されず、四角形、三角形などの多角形形状または星形などにしてもよい。また、1つの凹部に設けられる4つの高圧搾部の数は4つに限定されず、1つ、2つ、3つ、または5つ以上であってもよい。
【0031】
図2に示すように、吸収性物品1の中央部の凹部60の底部に表面シート10が存在するが、凹部60の底部に表面シート10が存在しなくてもよい。また、吸収性物品1の周辺部の凹部70の底部に表面シート10が存在してもしなくてもよい。
【0032】
粘着部50は、裏面シート20の表面シート10と対向する面の反対の面(非肌当接面)と接するシーツなどの下着に吸収性物品1を固定するための粘着層である。粘着部50は、裏面シート20の非肌当接面に粘着剤を塗布するか、あるいは、全面を剥離処理した包装シートに粘着剤を塗布した後、裏面シート20の非肌当接面上に塗布した粘着剤を転写することにより形成される。接着部50の平面方向の形状は、吸収性物品1の長手方向に延びる矩形形状である。接着部50は、吸収性物品1の幅方向に並んで配置されている。吸収性物品1の使用前では、接着部50は不図示の剥離シートで表面が覆われている。
【0033】
粘着部50を形成するための粘着剤には、たとえば、スチレン系ブロックポリマーなどの熱可塑性高分子、天然樹脂系または合成樹脂系の粘着付与剤樹脂、パラフィン系オイルなどの可塑性材料がある。粘着部50に用いられるスチレン系ブロックポリマーには、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)などが挙げられる。天然樹脂系の粘着付与剤樹脂には、αピネン、βピネンもしくはジペンテンの共重合体であるテルペン系樹脂、ガムロジン、トール油ロジンもしくはウッドロジンであるロジン系樹脂、またはこれらの水添物やエステルなどが挙げられる。また、合成樹脂系の粘着付与剤樹脂には、脂肪族系(C5系)石油樹脂、芳香族系(C9系)石油樹脂、共重合系石油樹脂、水素添加石油樹脂、DCPD系石油樹脂、ピュアーモノマー系石油樹脂等が挙げられる。また、可塑性材料には、粘度を下げるパラフィンオイル系、タック性を上げるナフテンオイル、凝集力を下げたり色や臭いを付与したりするアロマオイルが挙げられる。
【0034】
粘着部50における粘着剤の塗布坪量は10〜100g/m2であり、好ましくは20〜50g/m2である。塗布量が10g/m2よりも小さいと、吸収性物品1の粘着力が弱すぎてしまい、吸収性物品1がショーツなどの下着に張り付かなかったり、吸収性物品1が使用時に落ちたりズレたりしてしまい、着用者に不快感を抱かせてしまう場合がある。また、塗布量が100g/m2よりも大きいと、吸収性物品1の接着力が強すぎてしまい、ショーツなどの下着から吸収性物品1を剥がすときに吸収性物品1が破れて、吸収性物品1の一部がショーツなどの下着に貼り付いて剥がせなくなる場合があり、好ましくない。
【0035】
次に、図3を参照して、本発明の一実施形態における吸収性物品1の製造方法を説明する。エアレイド不織布が巻き込まれているエアレイド不織布ロール210から帯状のエアレイド不織布212が供給される。不図示の粉砕パルプ供給装置から粉砕パルプ222をパターンドラム220に供給する。パターンドラム220の外周部には粉砕パルプを詰める型として凹部224が形成されている。パターンドラム220の内部は吸引226されており、パターンドラム220に供給された粉砕パルプ222は、凹部224の中に吸い込まれ、圧縮される。そして、凹部224の中で成形された粉砕パルプ層228はエアレイド不織布212の上に積層され、ホットメルト粘着材で接合され、エアレイド不織布212と粉砕パルプ層228とからなる吸収体が作製される。吸収体232は、吸収体前後カッタ240により、吸収体232の前後を切断することにより、個別の吸収体234となる。
【0036】
表面シートロール250から供給された表面シート252で吸収体234を覆い、ホットメルト接着剤を使用して表面シート252を吸収体234に接合する。さらにサイドシートロール260から供給されたサイドシート262を、表面シート252の両側に、表面シート252と一部重なるように配置する。次にエンボス加工装置270を使用して、厚み方向に圧縮して、表面シート252から吸収体234の内部に至る複数の凹部ならびに表面シート252からサイドシート262を経て吸収体234の内部に至る複数の凹部を、表面シート252、サイドシート262および吸収体234からなる積層体236に形成する。図4を参照して、エンボス加工装置270の上段ローラ272および下段ローラ274を説明する。図4(a)に示すように、上段ローラ272には、吸収性物品1に設けられた凹部60,70(図1参照)に対応する位置にピン276が設けられている。ピンの形状は、円錐形の先端部を除いて平らにしたものの形状である。図4(b)に示すように、吸収性物品1の中央部の凹部60に対応するピン276の先端には、凹部60の高圧搾部62(図2参照)を形成するための突起部278が設けられている。ピン276の先端の直径は0.5〜6.0mmの範囲が好ましく、吸収性物品1の剛性と柔らかさとのバランスから1.0〜2.5mmの範囲がさらに好ましい。ピン276の先端の直径が0.5mmよりも小さいと、積層体236を十分に圧搾することができず、また、6.0mmよりも大きいと積層体236を圧搾しすぎてしまい、積層体236が硬すぎてしまう場合がある。図4(c)に示すように、下段ローラ274には、ピンなどの突起部は形成されていない。
【0037】
図3に示す裏面シートロール280から供給された裏面シート282が、エンボス加工された積層体236の表面シート側とは反対側の面に重ねられて接着され、吸収性物品の連続体238を形成する。カッタ290を使用して吸収性物品の連続体238を吸収性物品の形状となるように切断して吸収性物品1が作製される。なお、以上の工程では、吸収体前後カッタ240により、吸収体232の前後を切断することにより、個別の吸収体234となるようにした。しかし、吸収体前後カッタ240を使用せずに、カッタ290を使用して吸収性物品の連続体238を吸収性物品の形状となるように切断した結果、個別の吸収体になるようにしてもよい。
【0038】
以上の本発明の一実施形態の吸収性物品1では、次のような作用効果が奏する。
(1)透液性の表面シート10と、表面シート10と対向する位置に設けられた不透液性の裏面シート20と、表面シート10および裏面シート20の間に設けられた吸収体30と、表面シート10の幅方向の両側に設けられ、表面シート10および吸収体30と重なる領域を有するサイドシート40とを備え、吸収体30は、バインダで繊維を接合して形成されたエアレイド層32と、粉砕パルプ層34とを含む吸収性物品1であって、粉砕パルプ層34は、吸収体30の表面シート10側に設けられ、エアレイド層32は、吸収体30の裏面シート20側に設けられ、表面シート10、サイドシート40および吸収体30をピンエンボス加工により厚み方向に圧縮して形成された複数の凹部70ならびに表面シート10および吸収体30をピンエンボス加工により厚み方向に圧縮して形成された複数の凹部60,70を有するようにした。これにより、吸収性物品1が体液を吸収した後、着用者が長時間動いた場合でも吸収体30がよれたり割れたりせず、かつ着用者の肌へのクッション性が良好である吸収性物品1を提供することができる。また、粉砕パルプ層34中のそれぞれの粉砕パルプは移動しやすいので、エンボス加工装置270のピン276が吸収体232に突入しやすく、このため、ピンエンボス加工により容易に凹部60,70を形成することができる。
【0039】
(2)複数の凹部60,70の少なくとも一部の凹部60は、厚み方向の深さが異なる高圧搾部62と低圧搾部64とを含み、高圧搾部62の厚み方向の深さは、低圧搾部64の厚み方向の深さよりも大きくなるようにした。これにより、凹部60の底部に吸収体30の疎密の勾配ができ、吸収性物品1の着用者の体液の吸収がよくなる。また、エンボス加工装置260の上段ローラ262のピン266の形状を、吸収体30に噛み込み入り易い形状にすることができるため、耐久性のある吸収性物品1を作製することができる。ここで、高圧搾部62および低圧搾部64の厚み寸法は、たとえば、以下のような測定方法で測定することができる。試料の吸収性物品を、液体窒素に含浸させて凍結させた後、剃刀でカットし、常温に戻した後、電子顕微鏡(たとえば、キーエンス社VE7800)を用いて、50倍の倍率で厚み寸法を測定する。試料の吸収性物品を凍結させる理由は、剃刀によるカット時の圧縮により厚み寸法が変動するのを防ぐためである。
【0040】
(3)吸収性物品1の長手方向および幅方向における略中央の領域である中央部における単位面積当たりの凹部60の数が、該中央部の周りの周辺部における単位面積当たりの凹部70の数よりも少ないようにし、中央部における凹部60の平面方向の大きさは、周辺部における凹部70の平面方向の大きさよりも大きくするようにした。これにより、エンボス加工により凹部が形成された吸収性物品1において、着用者の体液を吸収する吸収性物品1の中央部分を中高にし、吸収性物品1の周辺部を薄くするようにすることができる。さらに、吸収性物品1の中央部を柔らかな感触にして、着用者の吸収性物品1の装着感を良好にすることができるとともに、周辺部では耐久性を持たせることができる。また、エンボス加工により凹部が形成された中高構造の吸収性物品1では、中央部の目付の高いところで、粉砕パルプ層を固定できるとともに、柔らかな感触を与えることできる。さらに、平面方向の大きさが大きい凹部60は、吸収性物品1を正確な位置に装着するための目印となることができる。
【0041】
(4)サイドシート40が表面シート10および吸収体30と重なる領域の長手方向の端部近傍に、表面シート10、サイドシート40および吸収体30を厚み方向に圧縮して形成されている凹部71があるようにした。これにより、長時間の使用により吸収性物品1がよれるのをさらに抑制することができる。さらに、吸収性物品が幅方向に延びるウイングを備える場合、ウイングを下着に巻き込む際に吸収体の一部が折れ曲がり、吸収体が割れてしまうことを低減することができる。
【0042】
(5)粉砕パルプ層34を、表面シート10に隣接して設けるようにした。これにより、エンボス加工する際に、粉砕パルプに突入したピンの周辺の粉砕パルプが脇へ移動して凹部が形成しやすいため、深い凹部を形成できる。このため、吸収体30が着用者の体液を吸収して湿潤状態になった場合でも、表面シート10、粉砕パルプ層34およびエアレイド層32が強固に固定され、吸収性物品1が長時間使用されたときの耐久性を高めることができる。
【0043】
(6)凹部60,70が千鳥状に配置されるようにした。これにより、4つの凹部60,70で囲まれた領域が盛り上がり、吸収性物品1の柔らかな感触がさらに強くなる。また、4つの凹部60,70に囲まれることに形成される盛り上がり領域を吸収性物品1に均一に存在させることができ、吸収性物品1の剛性の偏りが生じにくくなる。
【0044】
以上の本発明の一実施形態の吸収性物品1を次のように変形することができる。
(1)以上の一実施形態の吸収性物品1では、エアレイド層32の平面方向の大きさは、粉砕パルプ層34の平面方向の大きさと同じであった。しかし、図5に示す吸収性物品1Aのように、粉砕パルプ層34Aの平面方向の大きさをエアレイド層32Aの平面方向の大きさよりも小さくし、粉砕パルプ層34Aの平面方向の領域が、エアレイド層32Aの平面方向の領域の中に含まれるようにし、エアレイド層32Aは、吸収性物品1Aの長手方向の両端まで延びているようにしてもよい。着用者の体液は、エアレイド層32Aよりも、平面方向の大きさが小さい粉砕パルプ層34Aにより多く吸収されるので、上記構成にすることにより、着用者の体液の平面方向の拡散を抑制することができる。そして、長時間の使用により吸収性物品1Aがよれるのを抑制することができる。また、吸収性物品1Aの長手方向の端部(図5のラウンドシール部80A)に厚みを持たせることができるので、使用中に吸収性物品1Aの長手方向の端部がめくれて肌に当たっても、肌が痛くなることがない。
【0045】
(2)図5に示す吸収性物品1Aのように、粉砕パルプ層34Aの平面方向の領域は、エアレイド層32Aの平面方向の領域の中に含まれるようにし、エアレイド層32Aの幅方向の辺は平行であり、粉砕パルプ層34Aの幅方向の辺は内側にくびれているようにしてもよい。これにより、上記と同様に、着用者の体液の平面方向の拡散を抑制することができるとともに、着用者の股ぐりにおける違和感を抑制もしくはなくすようにすることができる。
【0046】
(3)図5に示す吸収性物品1Aのように、吸収性物品1Aの長手方向の両端にランドシール部80Aを形成するようにし、ラウンドシール部80Aにもエンボス加工による凹部70Aが形成されるようにしてもよい。ラウンドシール部とは、表面シートと、サイドシートと、吸収体と、裏面シートとを一緒に接合するための熱圧着された部分である。これにより、長時間の使用により吸収性物品1Aがよれるのをさらに抑制することができる。
【0047】
(4)図5に示す吸収性物品1Aのように、エアレイド層32Aと粉砕パルプ層34Aとを含む領域と、エアレイド層32Aを含むが粉砕パルプ層34Aを含まない領域との間の境界36Aをまたいで、複数の凹部70Aが吸収体30Aに形成されるようにしてもよい。エアレイド層32Aと粉砕パルプ層34Aとを含む領域と、エアレイド層32Aを含むが粉砕パルプ層34Aを含まない領域との間の境界36Aは、吸収体30Aの密度が急激に変わる箇所であるので、境界36Aが、吸収性物品1Aが折れ曲がる基点となる場合がある。しかし、上述のような凹部70Aを吸収体30Aに設けることにより、境界36Aにおける吸収体30Aの密度の変化の程度を緩和させることができ、境界36Aが、吸収性物品1Aが折れ曲がる基点となるのを抑制することができる。
【0048】
(5)粉砕パルプ層の平面方向の大きさをエアレイド層の平面方向の大きさよりも大きくし、エアレイド層の平面方向の領域は、粉砕パルプ層の平面方向の領域の中に含まれるようにしてもよい。これにより、吸収性を高める方向に吸収体の吸収性を制御することができる。また、柔らかい粉砕パルプ層が、剛性の高いエアレイド層よりも長手方向および幅方向に広がるため、着用者の股ぐりにおける違和感を抑制もしくはなくすことができる。さらに、長時間使用する必要のない着用者に対しては、吸収性物品の耐久性はそれほど必要ではないので、長時間使用する必要のない着用者向きの吸収性物品については、吸収体の剛性を小さくして、吸収体の柔軟性を高めるように制御することができる。
【0049】
(6)以上の一実施形態の吸収性物品1では、複数の凹部60,70の少なくとも一部の凹部60に厚み方向の深さが異なる高圧搾部62と低圧搾部64とを設けた。しかし、図6に示すように、吸収体30Bの表面シート10B側の反対側の面における、複数の凹部60Bと対向する位置に圧搾部92Bが設けられるようにしてもよい。図6(a)は、圧搾部92Bの平面図であり、図6(b)は、図6(a)のC−C断面図である。これにより、凹部60Bの底部に吸収体30Bの疎密の勾配ができ、吸収性物品の着用者の体液の吸収がよくなる。また、凹部60Bの内部の表面に凹凸がないので、粘度の高い着用者の体液も良好に吸収することができる。なお、吸収体30Bの表面シート10B側の反対側の面における、複数の凹部60Bと対向する位置の一部の位置に圧搾部92Bを設けるようにしてもよい。
【0050】
図7および図8を参照して、表面シート10Bおよび吸収体30Bに凹部60Bを形成し、吸収体30Bに圧搾部92Bを形成するためのエンボス加工装置の上段ローラおよび下段ローラを説明する。図7(a)は、上段ローラを示す図であり、図7(b)は、上段ローラにも受けられたピンの断面図である。図7(a)に示すように、上段ローラ272Bには、吸収性物品に設けられた凹部に対応する位置にピン276Bが設けられている。図7(b)に示すように、ピンの形状は、円錐形の先端部を除いて平らにしたものの形状である。一実施形態の吸収性物品1で使用したエンボス加工装置270の上段ローラ272と異なり、ピンの先端には、凹部の高圧搾部を形成するための突起部278が設けられていない。
【0051】
図8(a)は下段ローラを示す図であり、図8(b)は、下段ローラに設けられた格子状の溝を詳細に示す図であり、図8(c)は図8(b)のD−D断面図である。図8(a)に示すように、下段ローラ274Bには、格子状の溝310Bが設けられている。図8(b)および(c)に示すように、格子状の溝310Bにより、底面の形状が正方形である角錐の先端部を除いて平らにしたものの形状である突起部320Bが形成される。一実施形態の吸収性物品1で使用したエンボス加工装置270の上段ローラ272のピンの先端に設けられた突起部278に比べて、この突起部320Bは、下段ローラ274Bに一様に設けられているため、欠けたり削れたりすることが少ない。なお、平面方向の断面が円形や正方形以外の多角形である突起部を一様に設けた下段ローラを使用して、圧搾部を形成するようにしてもよい。
【0052】
(7)以上の一実施形態の吸収性物品1は、生理用ナプキンであったが、パンティライナ、失禁パッド、失禁ライナなどの他の吸収性物品に対しても本発明を適用することができる。本発明はとくに薄型の吸収性物品に好適である。
【0053】
実施形態と変形例の一つ、もしくは複数を組み合わせることも可能である。変形例同士をどのように組み合わせることも可能である。
【0054】
以上の説明はあくまで一例であり、発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。
【符号の説明】
【0055】
1 吸収性物品
10 表面シート
20 裏面シート
30 吸収体
32 エアレイド層
34 粉砕パルプ層
40 サイドシート
50 粘着部
60,70,71 凹部
62 高圧搾部
64 低圧搾部
210 エアレイド不織布ロール
220 パターンドラム
240 吸収体前後カッタ
250 表面シートロール
260 サイドシートロール
270 エンボス加工装置
272 上段ローラ
274 下段ローラ
280 裏面シートロール
290 カッタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透液性の表面シートと、
前記表面シートと対向する位置に設けられた不透液性の裏面シートと、
前記表面シートおよび前記裏面シートの間に設けられた吸収体と、
前記表面シートの幅方向の両側に設けられ、前記表面シートおよび前記吸収体と重なる領域を有するサイドシートとを備え、
前記吸収体は、バインダで繊維を接合して形成されたエアレイド層と、粉砕パルプ層とを含む吸収性物品であって、
前記粉砕パルプ層は、前記吸収体の前記表面シート側に設けられ、
前記エアレイド層は、前記吸収体の前記裏面シート側に設けられ、
前記表面シート、前記サイドシートおよび前記吸収体をピンエンボス加工により厚み方向に圧縮して形成された複数の凹部ならびに前記表面シートおよび前記吸収体をピンエンボス加工により厚み方向に圧縮して形成された複数の凹部を有する吸収性物品。
【請求項2】
前記複数の凹部の少なくとも一部の凹部は、厚み方向の深さが異なる高圧搾部と低圧搾部とを含み、
前記高圧搾部の厚み方向の深さは、前記低圧搾部の厚み方向の深さよりも大きい請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記吸収性物品の長手方向および幅方向における略中央の領域である中央部における単位面積当たりの前記凹部の数が、該中央部の周りの周辺部における単位面積当たりの前記凹部の数よりも少なく、
前記中央部における前記凹部の平面方向の大きさは、前記周辺部における前記凹部の平面方向の大きさよりも大きい請求項1または2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記サイドシートが前記表面シートおよび前記吸収体と重なる領域の長手方向の端部近傍に、前記表面シート、前記サイドシートおよび前記吸収体を厚み方向に圧縮して形成されている凹部がある請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記粉砕パルプ層の平面方向の領域は、前記エアレイド層の平面方向の領域の中に含まれており、
前記エアレイド層は、前記吸収性物品の長手方向の両端まで延びている請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記粉砕パルプ層の平面方向の領域は、前記エアレイド層の平面方向の領域の中に含まれており、
前記エアレイド層の幅方向の辺は平行であり、
前記粉砕パルプ層の幅方向の辺は内側にくびれている請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記エアレイド層と前記粉砕パルプ層とを含む領域と、前記エアレイド層を含むが前記粉砕パルプ層を含まない領域との間の境界をまたいで、前記複数の凹部が前記吸収体に形成されている請求項5または6に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記粉砕パルプ層は、前記表面シートに隣接して設けられている請求項1〜7に記載の吸収性物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−75629(P2012−75629A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−223059(P2010−223059)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】