説明

周囲のビデオコンテンツに基づくクローズキャプション・テキストの適合

ビデオに関連するクローズキャプション・テキスト(116)を表示する方法が提供される。本方法は、前記クローズキャプション・テキストを表示するための前記ビデオの一部における位置を決定するステップと、前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性を検出するステップと、前記検出された前記ビデオの1以上の属性に基づいて、前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性を調節するステップと、を有する。前記方法は、前記調節された1以上の属性を用いて、前記ビデオの一部において前記クローズキャプション・テキストを表示するステップを更に含んでも良い。前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び内容から成るリストから選択されても良い。前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び透明度から成る群から選択されても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的にはクローズキャプション・テキストを含むビデオコンテンツの表示(代替として「クローズキャプショニング」と呼ぶ)に係り、さらに詳細には周囲のビデオコンテンツに基づいてクローズキャプション・テキストを適合させる装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
クローズキャプション・テキスト(close-captioned text)は、表示されているビデオコンテンツ(video content)のオーディオ部分に対応するテキストを表示するために、テレビジョン及び他のモニタにおいて利用される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
クローズキャプション・テキストの属性(例えば色、明るさ、コントラスト等)は、該クローズキャプション・テキストの周囲のビデオコンテンツの属性にかかわらず固定されている。このことは、クローズキャプション・テキストの周囲のビデオコンテンツが、該クローズキャプション・テキストと同じ色である場合に、とりわけ問題となる。他の状況においては、クローズキャプション・テキストの弱いコントラストが好適となり得る。例えば、暗い場面における非常に明るい白いテキストは、観測者にとって気を散らすもの又は妨害するものとなり得る。コントラスト、明るさ、及びクローズキャプション・テキストの位置における前景オブジェクトの存在のような、クローズキャプション・テキストの周囲のビデオコンテンツの他の属性は、更なる問題をもたらす。
【0004】
それ故本発明の目的は、先行技術に関連するこれらの及び他の欠点を克服する方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従って、ビデオに関連するクローズキャプション・テキストを表示する方法が提供される。本方法は、前記クローズキャプション・テキストを表示するための前記ビデオの一部における位置を決定するステップと、前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性を検出するステップと、前記検出された前記ビデオの1以上の属性に基づいて、前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性を調節するステップと、を有する。
【0006】
本方法は、前記調節された1以上の属性を用いて、前記ビデオの一部において前記クローズキャプション・テキストを表示するステップを更に有しても良い。
【0007】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び内容から成るリストから選択されても良い。
【0008】
前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び透明度から成る群から選択されても良い。
【0009】
前記検出するステップは、前記位置の周囲の前記ビデオにおける所定の数の画素を走査するステップと、ルックアップテーブルを用いて前記画素の属性を確認するステップと、前記画素の前記確認された属性を、前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性とするステップと、を有しても良い。
【0010】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は色であり、前記ルックアップテーブルは色ルックアップテーブルであっても良い。
【0011】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は色であっても良く、前記調節するステップは前記クローズキャプション・テキストの別の色を選択するステップを有しても良い。
【0012】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は明るさ及びコントラストのうちの少なくとも一方であっても良く、前記調節するステップは前記明るさ及びコントラストのうちの少なくとも一方を所定のファクタだけ調節するステップを有しても良い。前記所定のファクタはユーザによって変更可能であっても良い。前記所定のファクタは50%であっても良い。
【0013】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は前記位置の周囲の前記ビデオの内容であっても良く、前記調節するステップは前記クローズキャプション・テキストの透明度を所定のファクタだけ変更するステップを有しても良い。
【0014】
同様に提供されるものは、ビデオに関連するクローズキャプション・テキストを表示する装置である。本装置は、前記クローズキャプション・テキストの表示のための前記ビデオの一部における位置を決定し、前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性を検出し、前記検出された前記ビデオの1以上の属性に基づいて前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性を調節するプロセッサを有する。
【0015】
前記装置は、前記ビデオを表示するための表示装置を更に有しても良く、前記プロセッサは更に前記調節された1以上の属性を用いて前記ビデオの前記一部において前記クローズキャプション・テキストを表示しても良い。
【0016】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び内容から成るリストから選択されても良い。
【0017】
前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び透明度から成る群から選択されても良い。
【0018】
前記装置は、テレビジョン、モニタ、セットトップボックス、VCR及びDVDプレイヤから成るリストから選択されても良い。
【0019】
同様に提供されるものは、本発明の方法を実行するためのコンピュータプログラム、及び前記コンピュータプログラムの保存のためのプログラム記憶装置である。
【0020】
本発明の装置及び方法のこれらの及び他の特徴、態様及び利点は、以下の説明、添付される請求項及び添付図面に関してより良く理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明は多くの及び種々のタイプの表示装置に提供可能であるが、テレビジョンの環境において特に有用であることが分かっている。それ故、本発明の適用可能性をテレビジョンに限定することなく、本発明は斯かる環境において説明される。当業者は、コンピュータのモニタ、携帯電話の表示装置、パーソナル・ディジタル・アシスタントの表示装置のような、ビデオ及びクローズキャプション・テキストを表示する他のタイプの表示装置が、本発明の方法において及び本発明の装置を用いて利用されることができることを理解するであろう。
【0022】
ここで図1を参照すると、ビデオと関連するクローズキャプション・テキストを表示する第1の装置が示されている。前記第1の装置は、テレビジョン100として構成される。前記テレビションは、CRT及びLCD又は投影画面のような表示画面102を持つ。テレビジョン100は更に、ビデオコンテンツ(以下単に「ビデオ」と呼ぶ)入力信号106を受信するプロセッサ104を持つ。ビデオ入力信号106は、ケーブル、放送テレビジョン、衛星、又はチューナ、VCR、DVD若しくはセットトップボックスのような外部ソースといった、本分野において知られたいずれのソースからのものであっても良い。プロセッサ104は更に、テレビジョン100の通常の機能及び本発明の方法を実行するためのデータ、設定及び/又はプログラム命令を保存するための記憶装置108に実施上接続されている。単一の記憶装置108として示されているが、本分野において知られた多くの種々のタイプの記憶装置のうちのいずれかであっても良い、幾つかの別個の記憶装置で同様のことが実装されても良い。
【0023】
プロセッサ104は、本分野において知られているように、ビデオ入力信号106を受信し必要に応じて処理し、表示画面102に対応するフォーマットで前記表示画面に信号110を出力する。表示画面102は、ビデオ入力信号106のビデオ部分を表示する。ビデオ入力信号106のオーディオ部分112は、同様にプロセッサ104に実施上接続された1以上のスピーカ114において再生される。1以上のスピーカ114は、図1に示されるようにテレビジョン100に一体化されていても良く、又はテレビジョン100から分離されていても良い。ビデオ入力信号106は、表示画面102の一部にクローズキャプション・テキスト116を再生するためのクローズキャプション・テキスト部分を含む。本分野において知られているように、クローズキャプション・テキスト116を表示するようにユーザインタフェースを介してユーザがテレビジョン100をプログラムしても良い。ユーザはまた、ユーザインタフェースを用いて、言語及び表示画面102におけるクローズキャプション・テキスト116の位置をプログラムしても良い。斯かるプログラムがない場合、クローズキャプション・テキスト116は一般にデフォルトで、英語及び表示画面102の底部、といったような一定の言語及び位置に設定される。クローズキャプション・テキスト116の使用は、聴覚の不自由な人々のために非常に有用であり、またバー又はスポーツクラブのようにテレビジョンが主たる対象でなくバックグラウンドで観られる場所のような、オーディオが不適当である状況において非常に有用である。
【0024】
ここで図2を参照すると、ビデオと関連するクローズキャプション・テキスト116を表示する第2の装置116が示されている。前記第2の装置は、セットトップボックス、チューナ、コンピュータ、DVD又はVCRのような外部ソースとして構成される。前記外部ソースは、ここでは一般的に参照番号150によって示され、一般にテレビジョン100のような表示装置にビデオ入力信号を供給するいずれかの装置を指す。図2の構成においては、テレビジョン100は、図1において構成されたようなものであっても良いし、又は単に外部ソース150に含まれるプロセッサ152の制御下にあるモニタであっても良い。従って、図2に示されるように、外部ソース150のプロセッサ152からの入力ビデオ信号106は、表示画面102に直接入力されても良いし、又はテレビジョンのプロセッサ104を介して前記表示画面に入力されても良い。プロセッサ152は、1以上の別個の記憶装置として実装される記憶装置154に実施上接続される。記憶装置154は、前記外部ソース及び/又はテレビジョン100の通常の動作及び本発明の方法を実行するためのデータ及び設定並びにプログラム命令を含む。
【0025】
以下に議論されるように、前記装置の構成に依存して、プロセッサ104及び152は、クローズキャプション・テキスト116の表示のための前記ビデオの一部における位置を決定し、前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性を検出し、前記検出された前記ビデオの1以上の属性に基づいてクローズキャプション・テキスト116の1以上の属性を調節する。以上に議論されたように、クローズキャプション・テキスト116の位置は、デフォルト設定によって割り当てられても良いし、又はユーザによって設定されても良い。いずれの場合においても、該位置は、斯かる設定が保存された記憶装置108及び154における場所にアクセスすることにより決定され得る。更に、ビデオの属性の検出は、所望の位置における前記ビデオを構成する画素を分析することによる色、明るさ、コントラスト、及び前記ビデオの内容の決定のように、本分野においては良く知られている。最後に、色、明るさ、コントラスト及び透明度のような前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性の調節もまた、同様に記憶装置108及び154に保存された、適切なルックアップテーブルから取得され得る適切な値にクローズキャプション・テキストを構成する画素の割り当てのように、本分野では良く知られている。クローズキャプション・テキスト116の1以上の属性の調節が為された後、プロセッサ104及び152は更に、前記調節された1以上の属性を用いて前記ビデオの一部におけるクローズキャプション・テキスト116を表示する。
【0026】
ここで図3を参照すると、ビデオに関連するクローズキャプション・テキストを表示する方法が説明される。ステップ200において、ビデオ入力信号が受信される。以上に議論されたように、前記ビデオ入力信号は、前記ビデオのオーディオ部分に対応するクローズキャプション・テキストを含む。前記ビデオ信号は、ケーブル、テレビジョン放送、衛星、チューナ、DVD又はVCRからのように、本分野において知られたいずれの手段によって受信されても良い。ステップ202において、クローズキャプショニングがユーザによって又は装置のデフォルトとして必要とされているか否かが決定される。クローズキャプショニングが必要とされていない場合、本方法はステップ204に進み、前記ビデオはクローズキャプション・テキストなしで表示画面102に表示される。クローズキャプショニングが必要とされていると決定された場合、本方法はステップ206に進み、クローズキャプション・テキスト116の位置が決定される。一般に、クローズキャプション・テキスト116の位置は予め定義され、記憶装置108及び154のようなメモリに保存されている。ステップ208において、クローズキャプション・テキスト116の位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性が検出される。以上に議論されたように、斯かる属性は色、明るさ、コントラスト及び前記ビデオの内容であっても良い。前記ビデオの内容は、クローズキャプション・テキスト116の位置の周囲の前記ビデオにおけるオブジェクトの検出を指す。例えば、クローズキャプション・テキスト116の周囲の位置において人物の頭部が表示されていること、及び該人物の頭部が前記ビデオにおいて最も目立つ頭部であることが検出されても良い。クローズキャプション・テキスト116の周囲の前記ビデオの1以上の属性の検出は連続的であっても良いし、所定の間隔又はフレーム毎にサンプリングされても良い。
【0027】
ステップ210において、クローズキャプション・テキスト116の周囲の前記ビデオの前記検出された属性に基づいて、該クローズキャプション・テキストの1以上の属性が調節される必要があるか否かが決定される。クローズキャプション・テキスト116の1以上の属性が調節される必要がないと決定された場合、本方法はステップ214に進み、前記ビデオ及び(調節されていない)クローズキャプション・テキストが表示される。ステップ214の後、本方法はステップ208に戻り、クローズキャプション・テキスト116の周囲の前記ビデオが連続的に検出され監視される。以上に議論されたように、該決定は連続的に為されても良いし、一定の所定の間隔又はフレーム毎に為されても良い。ステップ208における決定は、クローズキャプション・テキスト116が新たなテキストによって置き換えられようとするときにのみ為されても良い。更に、ステップ208における決定は、前記ビデオの或るフレームから別のフレームへの動きベクトルが、設定された閾値を超えているか否かを解析し、或るビデオクリップ又は一部の終了及び他のビデオクリップ又は一部の開始を表示することを含んでも良い。動きの検出及びビデオクリップの先頭及び末尾の検出のための手法は、本分野において良く知られている。
【0028】
前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性が調節される必要があると決定された場合、本方法はステップ212に進み、クローズキャプション・テキスト116の周囲の前記ビデオの前記検出された属性に基づいて、クローズキャプション・テキスト116の1以上の属性が調節される。前記クローズキャプション・テキストの属性は、記憶装置108及び154の設定部に保存されているといったように、該装置に一般に知られている。以上に議論されたように、クローズキャプション・テキスト116の属性は、一般に前記装置によって設定されるが、ユーザインタフェースを介してユーザによって変更されても良い。
【0029】
ステップ210における決定は一般に、クローズキャプション・テキスト116の属性を、クローズキャプション・テキスト116の周囲の前記ビデオの属性と比較することを含む。クローズキャプション・テキスト116の調節が必要であるか否かの決定のために、本分野において知られた方法が幾らでも利用されても良い。例えば、クローズキャプション・テキスト116の1以上の属性が、前記クローズキャプション・テキストの周囲の前記ビデオの対応する属性と、所定の閾値よりも低い値だけ異なる場合、例えば、前記クローズキャプション・テキストの色が、クローズキャプション・テキスト116の周囲の前記ビデオの色値の少なくとも一部の色値と非常に類似した色値を持つ場合、本方法はクローズキャプション・テキスト116の色の調節が必要であると決定しても良い。同様の決定が、コントラスト及び明るさのような他の属性に関して為されても良い。前記クローズキャプション・テキストの周囲の前記ビデオの属性が前記ビデオの内容である場合には、ステップ212において、前記クローズキャプション・テキストは、ユーザがクローズキャプション・テキスト116を通してオブジェクトを観測ることが可能となるように該クローズキャプション・テキストの透明度を変更するように調節されても良い。以上説明された例においては、観測者は透明なクローズキャプション・テキスト116を通して前記ビデオ中の目立つ人物を見ることができる。
【0030】
ステップ210における決定は、クローズキャプション・テキスト及び周囲のビデオ全体又はその一部を考慮して為されても良い。例えば前記決定は、クローズキャプション・テキスト116における各文字又は単語毎に、及び各文字又は単語の周囲の対応するビデオについて為されても良い。代替として、ステップ210における決定は、クローズキャプション・テキスト全体について、例えば或る瞬間に表示されるべきクローズキャプション・テキスト全てについて為されても良い。ステップ210における決定がクローズキャプション・テキスト116の選択された部分について為される場合、クローズキャプション・テキスト116の属性に対して為されるいずれの調節も、前記部分のそれぞれにおける調節の間に滑らかな遷移が為されるようなものであるべきである。ステップ210における決定がクローズキャプション・テキスト116全体に対して為される場合、前記クローズキャプション・テキストの属性に対して為されるステップ212におけるいずれの調節も、前記クローズキャプション・テキストの周囲の前記ビデオの全体に基づいて為されるべきである。例えば、前記クローズキャプション・テキストの周囲の前記ビデオが赤、緑及び青の画素を含む場合、前記クローズキャプション・テキストの色を調節するための決定は、赤、緑又は青のいずれかの色への変更に等しい変更を含むべきではない。斯かる状況においては、クローズキャプション・テキスト116は赤、緑及び青の全てと異なる色に変更されるべきである。代替として、クローズキャプション・テキスト116の色の変更は、所定のファクタだけ変更された類似の色であっても良い。例えば、クローズキャプション・テキスト116の周囲の前記ビデオの色と、クローズキャプション・テキストの色との両方が、同じ色又は同じ色の所定の閾値内である場合(例えば両方とも赤、又は非常に類似した赤)、クローズキャプション・テキスト116の色は所定のファクタ内の他の赤に変更されても良い(例えば鮮紅色の代わりに赤レンガ色)。同様に、クローズキャプション・テキスト116の周囲の前記ビデオの1以上の属性が明るさ及び/又はコントラストであり、且つステップ210においてクローズキャプション・テキスト116のコントラスト及び/又は明るさが調節される必要があると決定された場合には、前記クローズキャプション・テキストの明るさ及び/又はコントラストは、50%のような所定のファクタだけ調節されても良い。例えば、クローズキャプション・テキスト116の周囲の前記ビデオが非常に暗く、クローズキャプション・テキスト116が高い明るさを持つ場合には、クローズキャプション・テキスト116の明るさが50%又は他の所定のファクタだけ減少させられても良い。前記所定のファクタは、適切なユーザインタフェースによってユーザによって変更可能であっても良い。
【0031】
クローズキャプション・テキスト116の属性のいずれかを変更する際には、前記ビデオの知覚品質が失われないように注意が払われるべきであることに留意することは重要である。例えば、クローズキャプション・テキスト116の位置の周囲の前記ビデオの色が白である場合、クローズキャプション・テキスト116の色が濃い赤色に変更されると、ユーザは前記クローズキャプション・テキストに引き寄せられ、前記ビデオの全体のビューを失うか又は注意を逸らされ得る。従って、ユーザが前記ビデオを失う又は前記ビデオから注意を逸らされることを防ぐため、クローズキャプション・テキスト116にはより淡い色が選択されるべきである。
【0032】
ステップ212においてクローズキャプション・テキスト116の1以上の属性に対する調節が為された後、本方法は214に進み、前記調節された属性を持つクローズキャプション・テキスト116が、対応するビデオと共にビデオ画面102上の選択された位置に表示される。次いで本方法は、クローズキャプション・テキスト116の周囲の前記ビデオの1以上の属性を検出及び監視するステップ208に戻る。
【0033】
本発明の方法は、コンピュータソフトウェアプログラムによって実行されるのに特に適している。斯かるコンピュータソフトウェアは好ましくは、本方法の個々のステップに対応するモジュールを含む。斯かるソフトウェアは勿論、集積回路又は周辺装置のような、コンピュータ読み取り可能な媒体において実施化されても良い。
【0034】
本発明の好適な実施例と考えられるものが示され説明されたが、勿論本発明の精神から逸脱することなく、形態又は詳細における種々の変形及び変更が容易に為され得ることは理解されるであろう。それ故、本発明は記載され説明された通りの形態に限定されることを意図したものではなく、添付される請求項の範囲内である多くの変更を範囲に含むものと解釈されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の方法を実行する第1の装置の図を示す。
【図2】本発明の方法を実行する第2の装置の図を示す。
【図3】本発明による好適な方法のフロー図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオに関連するクローズキャプション・テキストを表示する方法であって、
前記クローズキャプション・テキストを表示するための前記ビデオの一部における位置を決定するステップと、
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性を検出するステップと、
前記検出された前記ビデオの1以上の属性に基づいて、前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性を調節するステップと、
を有する方法。
【請求項2】
前記調節された1以上の属性を用いて、前記ビデオの一部において前記クローズキャプション・テキストを表示するステップを更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び内容から成るリストから選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び透明度から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記検出するステップは、前記位置の周囲の前記ビデオにおける所定の数の画素を走査するステップと、
ルックアップテーブルを用いて前記画素の属性を確認するステップと、
前記画素の前記確認された属性を、前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性とするステップと、
を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は色であり、前記ルックアップテーブルは色ルックアップテーブルである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は色であり、前記調節するステップは前記クローズキャプション・テキストの別の色を選択するステップを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は明るさ及びコントラストのうちの少なくとも一方であり、前記調節するステップは前記明るさ及びコントラストのうちの少なくとも一方を所定のファクタだけ調節するステップを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記所定のファクタはユーザによって変更可能である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記所定のファクタは50%である、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は前記位置の周囲の前記ビデオの内容であり、前記調節するステップは前記クローズキャプション・テキストの透明度を所定のファクタだけ変更するステップを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
ビデオに関連するクローズキャプション・テキストを表示する装置であって、前記クローズキャプション・テキストの表示のための前記ビデオの一部における位置を決定し、前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性を検出し、前記検出された前記ビデオの1以上の属性に基づいて前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性を調節するプロセッサを有する装置。
【請求項13】
前記ビデオを表示するための表示装置を更に有し、前記プロセッサは更に前記調節された1以上の属性を用いて前記ビデオの前記一部において前記クローズキャプション・テキストを表示する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び内容から成るリストから選択される、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び透明度から成る群から選択される、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記装置は、テレビジョン、モニタ、セットトップボックス、VCR及びDVDプレイヤから成るリストから選択される、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
ビデオに関連するクローズキャプション・テキストを表示するための、コンピュータ読み取り可能な媒体において実施化されるコンピュータプログラムであって、
前記クローズキャプション・テキストの表示のための前記ビデオの一部における位置を決定するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコード手段と、
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性を検出するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコード手段と、
前記検出された前記ビデオの1以上の属性に基づいて、前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性を調節するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコード手段と、
を有するコンピュータプログラム。
【請求項18】
前記調節された1以上の属性を用いて、前記ビデオの一部において前記クローズキャプション・テキストを表示するためのコンピュータ読み取り可能なプログラムコード手段を更に有する、請求項17に記載のコンピュータプログラム。
【請求項19】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び内容から成るリストから選択される、請求項17に記載のコンピュータプログラム。
【請求項20】
前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び透明度から成る群から選択される、請求項17に記載のコンピュータプログラム。
【請求項21】
ビデオに関連するクローズキャプション・テキストを表示するための方法ステップを実行するための機械によって実行可能な命令のプログラムを具現化する、機械によって読み取り可能なプログラム記憶装置であって、前記方法は、
前記クローズキャプション・テキストの表示のための前記ビデオの一部における位置を決定するステップと、
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性を検出するステップと、
前記検出された前記ビデオの1以上の属性に基づいて、前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性を調節するステップと、
を有するプログラム記憶装置。
【請求項22】
前記方法は更に、前記調節された1以上の属性を用いて、前記ビデオの一部において前記クローズキャプション・テキストを表示するステップを有する、請求項21に記載のプログラム記憶装置。
【請求項23】
前記位置の周囲の前記ビデオの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び内容から成るリストから選択される、請求項21に記載のプログラム記憶装置。
【請求項24】
前記クローズキャプション・テキストの1以上の属性は、明るさ、コントラスト、色及び透明度から成る群から選択される、請求項21に記載のプログラム記憶装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−511159(P2007−511159A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539044(P2006−539044)
【出願日】平成16年11月8日(2004.11.8)
【国際出願番号】PCT/IB2004/052340
【国際公開番号】WO2005/046223
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】