説明

呼接続予約システム及び呼接続予約方法

【課題】既存の通信サービスを同時通信するために複数の情報通信端末間で相互に情報を伝送する呼接続予約システム及び呼接続予約方法を提供する。
【解決手段】発信側情報通信端末101を利用する発信側利用者による通信操作を契機に、当該発信側情報通信端末101から着信側情報通信端末102へ同期型通信の開始に伴う割込みの可否を問い合せる呼接続予約要求を送出し、着信側情報通信端末102は、呼接続予約要求を受信し、着信側情報通信端末102を利用する利用者に対して呼接続要求とは独立に呼接続予約要求の内容を表示し、着信側情報通信端末102を利用する着信側利用者による通信操作を契機に、着信側情報通信端末102から発信側情報通信端末101へ割込みの可否を回答する呼接続予約回答を送出し、発信側情報通信端末101は、呼接続要求回答の内容が可である場合にのみ呼接続要求の送出を行うよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば電話やインスタントメッセージ等の通信サービスを利用して複数の情報通信端末間で相互に情報を伝送する通信技術に関し、特に、複数の情報通信端末が同時に通信を行う同期型通信における呼接続予約システム及び呼接続予約方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子メールやインスタントメッセージを始めとする非同期型通信、即ち、発信側情報通信端末の利用者の操作と独立に着信側情報通信端末の利用者の操作を契機として情報が伝達される通信サービスが普及している。
【0003】
電話(音声通話)等の同期型通信、即ち、発信側情報通信端末の利用者と着信側情報通信端末の利用者が同時に通信を行うために着信側情報通信端末の利用者の通信操作へ割込む形で開始される通信については、通信の開始が通信先の相手に迷惑をかける割込みとなる可能性が利用者の精神的な敷居を高めている。事前に非同期型通信によって発信側情報通信端末の利用者から着信側情報通信端末の利用者へ割込みの可否を問合せて確認した上で、同期型通信を開始する利用形態も現れている(例えば、非特許文献1,2参照)。しかしながら、前段の非同期型通信による問合せを迅速に完了するための仕組みや、後段の同期型通信へシームレスに移行するための仕組みは無い。
【0004】
一方、着信側利用者が応答できない状態にある時に発信側情報通信端末から同期型通信の開始要求(以下、「呼接続要求」と称する)が行われる場合を考慮し、この場合の着信側情報通信端末の利用者の事後の通信操作を支援する仕組みが一般的になっている。携帯電話の着信履歴画面がその代表例であり、着信側情報通信端末の利用者は未応答の呼接続要求を当該要求の発信側情報通信端末の利用者の氏名等とともに確認でき、同画面から続けてコールバックすることも可能である。更には、呼接続要求の付帯情報として要件等を表示し、着信側情報通信端末の利用者によるコールバックの要否判断を支援する技術も実現されている(例えば、特許文献1,2参照)。しかしながら、コールバックを実施しようとする時点での発信側情報通信端末の利用者への割込みの可否について確認する仕組みは無い。
【0005】
また、近年の通信サービスでは、一人の利用者が複数の情報通信端末を、利用者自身や通信先の相手の状態に応じて使い分ける利用形態が増加している。固定電話と携帯電話の使い分けが典型的な例である。このような利用形態も考慮して、情報通信端末毎に、応答の可否等の利用者の意図及び状態を「プレゼンス情報」として複数利用者間で共有する技術、更にはこのプレゼンス情報に基づいて呼接続要求を着信させる情報通信端末を選択する技術も実現されている(例えば、特許文献3参照)。プレゼンス情報を共有・参照することにより、割込みの可否を推定することも可能である。しかしながらプレゼンス情報と実態とが乖離する場合も想定され、その時点での割込みの可否を明確に確認する仕組みには至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−307730号公報
【特許文献2】特開昭62−281549号公報
【特許文献3】特開2005−202789号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】“改めて確認しておきたい電話の掛け方5パターン”、スゴレン、[online]、[2010年5月13日検索]、インターネット〈http://www.sugoren.com/report/post_13.php〉
【非特許文献2】“IMの便利な使い方(その2)、英語力のカバー、ちょっといいですか?”、ITpro、[online]、[2010年5月13日検索]、インターネット〈http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20071207/288962/〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の呼接続方法では、以下に挙げる6つの問題に起因して、通信相手が望まない割込みを確実に回避すること、事前の割込み可否の確認を効率的に完了すること、及び、割込み可否の確認完了後に呼接続要求へシームレスに移行すること、ができなかった。
【0009】
(問題点1)呼接続要求時に着信側利用者への割込みの可否が発信側利用者から不明であること。
(問題点2)割込み可否の確認と呼接続を個別に実施する必要があること。
(問題点3)着信側利用者が着信履歴および割込みに関する問合せを確認するのに時間を要する場合があること。
(問題点4)着信履歴に残る未応答の呼接続要求がコールバックを要するものであるか不明確なこと。
(問題点5)コールバックを実施しようとする時点での発信側利用者への割込みの可否が不明であること。
(問題点6)コールバック実施時に通信サービスの料金が当初の着信側利用者に課金されること。
【0010】
そこで、本発明の目的は、上述の問題に鑑みて、複数の情報通信端末が同時に通信を行う同期型通信における呼接続予約システム及び呼接続予約方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、以下に挙げる動作を実現する呼接続予約システム及び呼接続予約方法を提供することで前述の1つ以上の問題点を解決するものである。
【0012】
(1)呼接続要求に先立って、発信側利用者から着信側利用者へ、呼接続予約要求として、割込みの可否を確認する問合せを実施(問題点1を解決)。
(2)呼接続予約要求を呼接続要求と別信号で送受信し、受信側情報通信端末において、両者の受信履歴を独立に管理して着信側利用者へ表示(問題点4を解決)。
(3)呼接続予約要求が着信した旨を着信側利用者の周囲にある情報通信端末と独立の外部表示装置から利用者に対して表示し、回答操作へ誘導(問題点3を解決)。
(4)発信側利用者の操作および発信側情報通信端末の状態変化を契機に、呼接続予約要求の内容変更/削除を実施(問題点5を解決)。
(5)呼接続予約要求の付帯情報として、予約元、即ち、発信側利用者および発信側情報通信端末の状態、特に割込みの可否について、着信側利用者へ表示(問題点5を解決)。
(6)着信側利用者への割込み可否の確認完了を契機として呼接続を自動的に実施(問題点2を解決)。
(7)呼接続に伴う通信サービスの料金を予約元に課金(問題点6を解決)。
【0013】
即ち、本発明の呼接続予約システムは、既存の通信サービスを同時通信するために複数の情報通信端末間で相互に情報を伝送する呼接続予約システムであって、前記複数の情報通信端末は、発信側情報通信端末及び着信側情報通信端末を含み、前記発信側情報通信端末は、当該発信側情報通信端末から前記着信側情報通信端末へ呼接続要求を送出する前に、前記発信側情報通信端末を利用する発信側利用者による通信操作を契機に、当該発信側情報通信端末から前記着信側情報通信端末へ同期型通信の開始に伴う割込みの可否を問い合せる呼接続予約要求を送出する手段を有し、前記着信側情報通信端末は、前記呼接続予約要求を受信し、当該着信側情報通信端末を利用する利用者に対して呼接続要求とは独立に前記呼接続予約要求の内容を表示する手段と、前記着信側情報通信端末を利用する着信側利用者による通信操作を契機に、当該着信側情報通信端末から前記発信側情報通信端末へ割込みの可否を回答する呼接続予約回答を送出する手段とを有し、前記発信側情報通信端末は、さらに、前記呼接続要求回答の内容が可であるか否かを判別する手段と、前記呼接続要求回答の内容が可である場合にのみ、前記呼接続要求の送出を行うよう制御する手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の呼接続予約方法は、既存の通信サービスを同時通信するために複数の情報通信端末間で相互に情報を伝送する呼接続予約方法であって、前記複数の情報通信端末は、発信側情報通信端末及び着信側情報通信端末を含み、前記発信側情報通信端末の処理手順は、当該発信側情報通信端末から前記着信側情報通信端末へ呼接続要求を送出する前に、前記発信側情報通信端末を利用する発信側利用者による通信操作を契機に、当該発信側情報通信端末から前記着信側情報通信端末へ同期型通信の開始に伴う割込みの可否を問い合せる呼接続予約要求を送出するステップを含み、前記着信側情報通信端末の処理手順は、前記呼接続予約要求を受信し、当該着信側情報通信端末を利用する利用者に対して呼接続要求とは独立に前記呼接続予約要求の内容を表示するステップと、前記着信側情報通信端末を利用する着信側利用者による通信操作を契機に、当該着信側情報通信端末から前記発信側情報通信端末へ割込みの可否を回答する呼接続予約回答を送出するステップとを含み、前記発信側情報通信端末の処理手順は、さらに、前記呼接続要求回答の内容が可であるか否かを判別するステップと、前記呼接続要求回答の内容が可である場合にのみ、前記呼接続要求の送出を行うよう制御するステップと、を含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による一実施例の呼接続予約システムの概略図である。
【図2】本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける発信側情報通信端末の概略図である。
【図3】本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける着信側情報通信端末の概略図である。
【図4】本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける信号仲介装置の概略図である。
【図5】本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける呼接続予約回答の内容が可の場合の呼接続のシーケンスを示す図である。
【図6】本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける呼接続予約回答が不可の場合の呼接続のシーケンスを示す図である。
【図7】本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける呼接続予約回答の内容が可の場合の呼接続の別のシーケンスを示す図である。
【図8】本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける呼接続予約回答の内容が可の場合の呼接続の更に別のシーケンスを示す図である。
【図9】本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける呼接続予約回答の内容が可の場合の呼接続の更に別のシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明による一実施例の呼接続予約システムを説明する。本発明に係る呼接続予約方法は、本実施例の呼接続予約システムの説明から明らかになる。
【0017】
〔システム構成〕
図1は、本発明による一実施例の呼接続予約システムの概略図である。本実施例の呼接続予約システムは、複数の情報通信端末が同時に通信を行う同期型通信システムである。
【0018】
発信側利用者の発信側情報通信端末101と着信側利用者の着信側情報通信端末102,112は、双方の利用者が、固定電話網や携帯電話網、IP網等の通信ネットワークを介して、音声通話やテレビ電話等の同期型通信を行うのに用いる端末であり、携帯電話やソフトフォン(PC上のアプリケーション)等がある。以下、簡便のため、着信側利用者に関して、着信側情報通信端末102についてのみ説明するが、着信側情報通信端末112は着信側情報通信端末102と同等である。
【0019】
呼接続制御サーバ201は、通信サービスを提供するサーバであり、発信側情報通信端末101から着信側情報通信端末102への呼接続要求に応じて、発信側情報通信端末101と着信側情報通信端末102との間の呼接続を双方の端末に対してそれぞれ指示し、課金する既存のサーバである。このような要求・指示の伝達に用いる通信プロトコルにはSIP(Session Initiation Protocol)等がある。
【0020】
発信側情報通信端末101から着信側情報通信端末102への「呼接続予約要求」(図1にて破線で示す)は、発信側情報通信端末101から着信側情報通信端末102へ着信側利用者の割込み可否を確認する問合せに用いる信号である。呼接続予約要求は、問合せの付帯情報として、発信側利用者の用件(自由文字列)、割込みの可否、氏名、住所、電話番号/SIP−URI、メールアドレス、ブログ(blog)のURL、現在地のGPS情報等を運んでもよい。図1に例示したように、呼接続制御サーバ201が発信側情報通信端末101から着信側情報通信端末102への呼接続予約要求を仲介する構成や、発信側情報通信端末101と着信側情報通信端末102との間で直接送受信する構成や、専用の仲介装置として信号仲介装置502を介して送受信する構成もある。
【0021】
図1に示すシステム構成では、発信側情報通信端末101の発信側利用者が、宛先として着信側情報通信端末102を指定した呼接続予約要求は、発信側情報通信端末101から呼接続制御サーバ201へ送信する。この割込み可否についての問合せを伝達する通信プロトコルとしてSIPを用いる場合、呼接続を指示するINVITEメソッドとは別の信号を用いるとよく、MESSAGEメソッド等がある。この呼接続予約要求を運ぶ手段は、着信側利用者の操作無しに着信側情報通信端末102が受信でき、且つ着信側情報通信端末102が呼接続予約要求を表す信号であることが識別できるものであれば如何なるものでもよい。
【0022】
着信側情報通信端末102から発信側情報通信端末101への「呼接続予約回答」(図1にて実線で示す)は、着信側情報通信端末102から発信側情報通信端末101へ着信側の利用者の割込み可否について回答を運ぶ信号である。回答の内容は少なくとも可と不可の2値があり、双方の情報通信端末が解釈できる書式で表す必要がある。例えば、書式には単純なビット列やHTML、XML等がある。この呼接続予約回答も回答の付帯情報として、着信側利用者の氏名、住所、メールアドレス、ブログ(blog)のURL、現在地のGPS情報等を運んでもよい。呼接続予約要求の場合と同様に、呼接続制御サーバ201が仲介する構成や、発信側情報通信端末101と着信側情報通信端末102との間で直接送受信する構成や、専用の仲介装置として信号仲介装置502を介して送受信する構成もある。また、この呼接続予約回答を運ぶ手段は、着信側利用者の操作無しに着信側情報通信端末102が受信でき、且つ着信側情報通信端末102が呼接続予約回答を表す信号であることが識別できるものであれば如何なるものでもよい。
【0023】
信号仲介装置502は、呼接続制御サーバ201を始めとする通信サービスを提供するサーバから受信した信号を着信側利用者の端末及び装置(例えば、図1に示す着信側情報通信端末102,112及び着信側外部表示装置612)へ配信し、配下の端末及び装置(例えば、図1に示す着信側情報通信端末102,112)から受信した信号を宛先のサーバ(例えば、図1に示す呼接続制御サーバ201及びプレゼンスサーバ701)へ転送する装置である。信号の仲介処理はこれらの端末及び装置やサーバから各種設備を介して行われる。例えば、着信側利用者の宅内あるいは職場に設置されたHGW(Home Gateway)やL7スイッチ等を用いて、後述する内部構成を有する信号仲介装置502を配備することで実現される。
【0024】
着信側外部表示装置602,612は、着信側利用者の周囲に設置され、発信側情報通信端末101及び各種サーバ(例えば、図1に示す呼接続制御サーバ201及びプレゼンスサーバ701)から(図1に示す例では、信号仲介装置502を介して)受信した信号の内容を着信側利用者に提示する画面を有する装置である。例えば、着信側外部表示装置602,612には、通信機能付きのフォトフレームや時計、テレビ等がある。以下、簡便のため、着信側外部表示装置602についてのみ説明するが、着信側外部表示装置612は着信側外部表示装置602と同等である。
【0025】
プレゼンスサーバ701は、発信側情報通信端末101や着信側情報通信端末102の状態を表すプレゼンス情報、あるいは発信側利用者や着信側利用者の状態を表すプレゼンス情報を登録し、配下の情報通信端末群に配信するサーバである。登録及び配信に用いる通信プロトコルにはSIPやHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等がある。プレゼンスサーバ701は、発信側情報通信端末101や着信側情報通信端末102から受信したプレゼンス情報の新規登録及び変更を監視する機能を有し、さらに、登録及び変更時に配下の情報通信端末郡へ当該プレゼンス情報を配信する機能を有する。プレゼンス情報の配信を受信する情報通信端末郡は、所望のプレゼンス情報を事前にプレゼンスサーバ701へ要求する。通信プロトコルにHTTP等のPULL型通信のみを行うものを用いる場合、登録/変更されたプレゼンス情報を即座に対象の端末郡へ配信するには、AJAX等を応用して擬似的にPUSH型通信を実現する必要がある。
【0026】
着信側情報通信端末102から提示されるプレゼンス情報は、着信側利用者の操作及び着信側情報通信端末102の状態変化に基づいて設定された、着信側利用者の着信側情報通信端末102に関するプレゼンス情報である。プレゼンス情報の例としては、応答可能/通信中/多忙/不在/通信不能などがある。図1に例示するように、プレゼンスサーバ701へプレゼンス情報を登録する構成や、発信側情報通信端末101と着信側情報通信端末102との間で直接送受信する構成もある。尚、図1では簡便のため、プレゼンスサーバ701から発信側情報通信端末101へプレゼンス情報を配信する部分を省略している。また、同じく簡便のため、割込み可否確認(呼接続予約要求と呼接続予約回答の送受)の後に送受する呼接続要求についての図示も図1では省略している。
【0027】
次に、図2〜図4を参照して、本発明に係る構成要素について図示した発信側情報通信端末101、着信側情報通信端末102及び信号仲介装置502について説明する。
【0028】
図2は、本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける発信側情報通信端末の概略図である。図3は、本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける着信側情報通信端末の概略図である。図4は、本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける信号仲介装置の概略図である。簡便のため、図2〜図4は、それぞれ発信側と受信側の処理、及び仲介処理に必要な部分のみ抜粋している。
【0029】
図2を参照するに、発信側情報通信端末101は、呼接続制御サーバ201へ呼接続予約要求を送信する呼接続予約要求部1012と、呼接続制御サーバ201から呼接続予約回答を受信する呼接続予約回答受信部1013と、呼接続制御サーバ201に対して呼接続要求を送受して通話を開始する呼接続制御部1015と、プレゼンスサーバ701へプレゼンス情報を登録する機能と、プレゼンスサーバ701へプレゼンス情報を要求した後にプレゼンスサーバ701から配信されるプレゼンス情報を受信する機能とを有する端末状態送受信部1017と、発信側情報通信端末101に関するプレゼンス情報を管理する端末状態管理部1016と、発信側利用者とのマン・マシンインタフェースを実現する情報表示・操作入力部1011とを備える。
【0030】
発信側情報通信端末101において、呼接続予約要求と呼接続要求をそれぞれ送信するためのインタフェースは独立である。例えば、双方とも宛先の着信側情報通信端末102を電話番号の入力で指定する場合、呼接続要求については着信側情報通信端末102の電話番号のみ、呼接続予約要求については所定の数桁の特殊番号に続けて着信側情報通信端末102の電話番号を入力する、とすることができる。
【0031】
図3を参照するに、着信側情報通信端末102は、呼接続制御サーバ201から呼接続予約要求を受信する呼接続予約受信部1022と、発信側情報通信端末101からの呼接続予約要求を始めとする呼接続予約要求の受信履歴を蓄積する呼接続予約履歴管理部1025と、呼接続予約要求を着信側外部表示装置602へ転送する外部装置連携部1028と、呼接続制御サーバ201へ呼接続予約回答を送信する呼接続予約回答送信部1023と、呼接続制御サーバ201に対して呼接続要求を送受して通話を開始する呼接続制御部1024と、発信側情報通信端末101から着信側情報通信端末102への呼接続要求を始めとする呼接続要求の受信履歴を蓄積する着信履歴管理部1026と、呼接続要求を受付ける相手の端末を管理する呼接続相手管理部1027と、プレゼンスサーバ701へプレゼンス情報を登録する機能と、プレゼンスサーバ701へプレゼンス情報を要求した後にプレゼンスサーバ701から配信されるプレゼンス情報を受信する機能とを有する端末状態送受信部1029と、着信側情報通信端末102に関するプレゼンス情報を管理する端末状態管理部1030と、着信側利用者とのマン・マシンインタフェースを実現する情報表示・操作入力部1021とを備える。
【0032】
着信側情報通信端末102において、呼接続予約要求と呼接続要求をそれぞれ表示するためのインタフェースは独立である。この表示には視覚的なものに限らず聴覚的なものもあり、例えば、呼接続要求の着信時はベルを鳴動させて利用者に応答操作を促す一方で、呼接続予約要求の着信時は鳴動させない、とすることができる。
【0033】
外部装置連携部1028は、転送する信号の種別と転送先の装置の対応は着信側利用者の操作によって設定される。
【0034】
呼接続相手管理部1027は、発信側利用者の操作及び呼接続予約回答送信部1023からの指示により、呼接続要求を受付ける相手の端末を登録する。呼接続要求の要求元の端末が呼接続相手管理部1027に登録されていない場合、呼接続制御部1024は当該呼接続要求を自動的に拒絶する。
【0035】
呼接続予約回答送信部1023は、割込み可の呼接続予約回答を送信した場合、当該呼接続予約回答の宛先の端末を登録するよう呼接続相手管理部1027へ指示する。更に呼接続相手管理部1027は、所定の回数の呼接続要求処理後あるいは所定の時間経過後に、登録した端末を削除する。
【0036】
図4を参照するに、信号仲介装置502は、端末、装置又はサーバから信号を受信する信号受信部5022と、受信した信号を宛先の端末、装置又はサーバへ転送する信号送信部5023と、受信した信号の宛先と当該信号の一つ以上の転送先の対応を管理する配信先管理部5025と、仲介した信号を一時的に蓄積する信号蓄積部5024と、仲介した信号を解釈して配下の端末郡のプレゼンス情報を管理する端末状態管理部5026と、着信側利用者とのインタフェースを実現する情報表示・操作入力部5021とを備える。
【0037】
信号仲介装置502において、受信した信号の宛先と転送先の対応は、着信側利用者の操作、あるいは他の端末・装置から受信する信号によって設定される。
【0038】
信号送信部5023は、配信先管理部5025が指示する転送先の端末のプレゼンス情報が通信不能の場合に、端末状態管理部5026と協調して当該端末が通信可能な状態に復帰したことを契機に信号を転送する。
【0039】
次に、図5及び図6を参照して、図1に示すシステム構成における呼接続のシーケンスについて説明する。
【0040】
図5は、本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける呼接続予約回答の内容が可の場合の呼接続のシーケンスを示す図である。発信側情報通信端末101及び着信側情報通信端末102は、それぞれ、事前に互いのプレゼンス情報をプレゼンスサーバ701へ要求しているものとする。発信側情報通信端末101及び着信側情報通信端末102は、始めに、それぞれのプレゼンス情報をプレゼンスサーバ701へ登録する(ステップS1,S3)。
【0041】
プレゼンスサーバ701は、着信側情報通信端末102からのプレゼンス情報を発信側情報通信端末101に配信し、発信側情報通信端末101からのプレゼンス情報を着信側情報通信端末102に配信する(ステップS2,S4)。発信側情報通信端末101及び着信側情報通信端末102の双方の利用者は、それぞれの相手のプレゼンス情報から相手の状態を推測することができ、相手のプレゼンス情報が多忙や通信不能等を示す場合に呼接続要求を取り止めるシーケンスも考え得るが、ここでは双方のプレゼンス情報は応答可能を表すものとする。
【0042】
発信者利用者は、発信側情報通信端末101を操作して、宛先が着信側情報通信端末102の呼接続予約要求を、呼接続制御サーバ201を介して着信側情報通信端末102に送信し(ステップS5,S6)、呼接続予約回答の受信を待つ。この呼接続予約要求は、着信側情報通信端末102から着信側外部表示装置602に転送され(ステップS7)、着信側利用者へ通知される。通知の際、ベルを鳴動させる等を行って着信側利用者における応答操作を半ば強制的に促すことはせず、着信側利用者の視野に着信側情報通信端末102あるいは着信側外部表示装置602に当該呼接続予約要求の着信が入って気付かれるのを待つ。
【0043】
着信側利用者は、着信側情報通信端末102あるいは着信側外部表示装置602の表示に気付いた後、着信側情報通信端末102を操作して、当該呼接続予約要求が付帯情報として運んだ情報、例えば用件も確認した上で内容が可の呼接続予約回答を発信側情報通信端末101へ回答し(ステップS8,S9)、呼接続要求の着信を待つ。
【0044】
発信側利用者は、発信側情報通信端末101を操作して、呼接続予約回答の内容を確認した上で宛先が着信側情報通信端末102の呼接続要求を送信し(ステップS10,S11)、呼が確立するのを待つ。
【0045】
着信側利用者は、着信側情報通信端末102を操作して、着信した呼接続要求に応答し、発信側利用者端末101との同期型通信を開始する(ステップS12)。
【0046】
図6は、本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける呼接続予約回答が不可の場合の呼接続のシーケンスを示す図である。ステップS1〜S7の動作は、図5に示すものと同様であり、その説明は省略する。
【0047】
着信側利用者は、着信側情報通信端末102を操作して、内容が不可の呼接続予約回答を、呼接続制御サーバ201を介して発信側情報通信端末101に回答する(ステップS20,22)。その際、着信側利用者は、着信側情報通信端末102を操作して、図示した通り、多忙を表すプレゼンス情報をプレゼンスサーバ701へ自動的に登録してもよい(ステップS21)。
【0048】
次に、図7及び図8を参照して、図1に示すシステム構成における呼接続の別のシーケンスについて説明する。
【0049】
図7は、本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける呼接続予約回答の内容が可の場合の呼接続の別のシーケンスを示す図である。ステップS1〜S4の動作は、図5に示すものと同様であり、その説明は省略する。
【0050】
発信側利用者は、発信側情報通信端末101を操作して、宛先が着信側情報通信端末102の呼接続予約要求と呼接続要求を呼接続制御サーバ201に送信し(ステップS5,S5a)、呼が確立するのを待つ。
【0051】
呼接続制御サーバ201は、図5のシーケンスと同様に、呼接続予約要求のみを着信側情報通信端末102及び着信側外部表示装置602へ着信させ(ステップS6,S7)、内容が可の呼接続予約回答を受信するまで呼接続要求を保持し続ける。
【0052】
着信側利用者は、着信側情報通信端末102を操作して、図5のシーケンスと同様に内容が可の呼接続予約回答を発信側情報通信端末101へ回答し(ステップS30)、呼接続要求の着信を待つ。
【0053】
呼接続制御サーバ201は、呼接続予約回答を受信し、内容を解釈して呼接続要求を着信側情報通信端末102へ着信させる(ステップS31)。
【0054】
着信側利用者は、着信側情報通信端末102を操作して、図5のシーケンスと同様に、着信した呼接続要求に応答し、発信側利用者端末101との同期型通信を開始する(ステップS32)。
【0055】
図7に示すシーケンスを採ることにより、図5の場合と異なり、発信側利用者における発信側情報通信端末101の操作を省くことが可能となる。一方で、発信側利用者は、発信側情報通信端末101を操作して、宛先が着信側情報通信端末102の呼接続予約要求と呼接続要求を呼接続制御サーバ201に送信した後(ステップS5,S5a)、当該呼の確立を待ち続ける必要がある。
【0056】
図8は、本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける呼接続予約回答の内容が可の場合の呼接続の更に別のシーケンスを示す図である。ステップS1〜S4の動作は、図5に示すものと同様であり、その説明は省略する。
【0057】
発信者利用者は、発信側情報通信端末101を操作して、宛先が着信側情報通信端末102の呼接続予約要求を、呼接続制御サーバ201を介して着信側情報通信端末102に送信し(ステップS5,S6)、着信側情報通信端末102からの呼接続要求を、呼接続制御サーバ201を介して着信するのを待つか、又は図6のシーケンスと同様に、内容が不可の呼接続予約回答を受信するのを待つ。尚、図8では、発信側情報通信端末101が着信側情報通信端末102からの呼接続要求を待つ例を示している。
【0058】
尚、呼接続予約要求は、付帯情報として、コレクトコールについての可否を運んで着信側利用者にコレクトコールを選択肢として提示してもよい。
【0059】
本例では、着信側利用者は、着信側情報通信端末102を操作して、内容が可の呼接続予約回答を発信側情報通信端末101へ回答する代わりに、宛先が発信側情報通信端末101の呼接続要求を発信する(ステップS40,S41)。その際、コレクトコールが可能である場合は自動的にコレクトコールとして発信してもよいし、着信側利用者の操作に基づいてコレクトコールとして発信するか否か設定してもよい。
【0060】
発信側利用者は、発信側情報通信端末101を操作して、着信した呼接続要求に応答し、着信側利用者との同期型通信を開始する(ステップS42)。
【0061】
図8に示すシーケンスを採ることにより、図5の場合と異なり、発信側利用者における発信側情報通信端末101の操作を省くことが可能となり、さらに、図7の場合と異なり、発信側利用者は、発信側情報通信端末101を操作して、宛先が着信側情報通信端末102の呼接続予約要求を呼接続制御サーバ201に送信した後(ステップS5)、当該呼の確立を待ち続ける必要がない。
【0062】
図9は、本発明による一実施例の呼接続予約システムにおける呼接続予約回答の内容が可の場合の呼接続の更に別のシーケンスを示す図である。ステップS1〜S7の動作は、図5に示すものと同様であり、その説明は省略する。
【0063】
発信側利用者は、発信側情報通信端末101を操作して、事前に送信した呼接続予約要求を取消す、あるいは呼接続予約要求の内容を変更する旨の呼接続予約変更要求を、呼接続制御サーバ201を介して着信側情報通信端末102へ送信し(ステップS51,S52)、呼接続要求の受信を待つ。この呼接続予約変更要求は、着信側情報通信端末102から着信側外部表示装置602に転送され(ステップS53)、着信側利用者へ通知される。
【0064】
本例では、着信側利用者は、着信側情報通信端末102を操作して、内容が可の呼接続予約回答を発信側情報通信端末101へ回答する代わりに、宛先が発信側情報通信端末101の呼接続要求を発信する(ステップS54,S55)。その際、コレクトコールが可能である場合は自動的にコレクトコールとして発信してもよいし、着信側利用者の操作に基づいてコレクトコールとして発信するか否か設定してもよい。
【0065】
発信側利用者は、発信側情報通信端末101を操作して、着信した呼接続要求に応答し、着信側利用者との同期型通信を開始する(ステップS56)。
【0066】
図9に示すシーケンスを採ることにより、発信側利用者端末101の利用者は、呼接続予約回答の受信/呼の確立/呼接続要求の着信を待つ間に生じた、端末の利用者の意図や端末の状態の変化を呼接続予約要求の際に、明示的に反映することが可能となる。変化の例としては、同期型通信の要否の他、呼接続予約要求が付帯情報として運ぶ割込みの可否等の変化等が挙げられる。一方の着信側利用者端末102の利用者は、呼接続予約要求及び呼接続予約変更要求の内容に基づいて、現時点での発信側利用者の割込み可否等が確認できる。
【0067】
呼接続予約要求の送信から所定の時間が経過した後に、タイムアウト処理として呼接続予約要求を取消す呼接続予約変更要求を自動的に着信側情報通信端末102へ送信するシーケンスも可能である。
【0068】
従って、本発明に係る呼接続予約システムは、包括的には、既存の通信サービスを同時通信するために複数の情報通信端末間で相互に情報を伝送する呼接続予約システムとして構成され、複数の情報通信端末は、発信側情報通信端末101及び着信側情報通信端末102を含み、発信側情報通信端末101は、発信側情報通信端末101から着信側情報通信端末102へ呼接続要求を送出する前に、発信側情報通信端末101を利用する発信側利用者による通信操作を契機に、発信側情報通信端末101から着信側情報通信端末102へ同期型通信の開始に伴う割込みの可否を問い合せる呼接続予約要求を送出する手段を有し、着信側情報通信端末102は、この呼接続予約要求を受信し、着信側情報通信端末102を利用する利用者に対して呼接続要求とは独立に呼接続予約要求の内容を表示する手段と、着信側情報通信端末102を利用する着信側利用者による通信操作を契機に、着信側情報通信端末102から発信側情報通信端末101へ割込みの可否を回答する呼接続予約回答を送出する手段とを有し、発信側情報通信端末101は、呼接続要求回答の内容が可であるか否かを判別する手段と、呼接続要求回答の内容が可である場合にのみ、自動的に、前記呼接続要求の送出を行うよう制御する手段とを有するように構成される。
【0069】
また、本発明に係る呼接続予約システムにおいて、着信側情報通信端末102は、内容が可である呼接続予約回答を送出する代わりに、呼接続要求を送出する手段を有し、発信側情報通信端末101は、該呼接続要求の受信をもって呼接続要求回答の内容が可であると判断して、呼接続要求の送出を行うよう制御する手段を有するように構成することができる。
【0070】
また、本発明に係る呼接続予約システムにおいて、発信側情報通信端末101及び着信側情報通信端末102間を仲介するサーバ(例えば、呼接続制御サーバ201)を備えており、このサーバは、着信側情報通信端末102が送出する呼接続要求に伴う通信サービスの料金について、呼接続予約要求を送出した発信側情報通信端末102の発信側利用者に対して課金する手段を有するように構成することができる。
【0071】
また、本発明に係る呼接続予約システムにおいて、着信側情報通信端末102は、予め呼接続要求を受付ける相手の情報通信端末を登録して管理する手段と、未登録の情報通信端末からの呼接続要求を自動的に拒絶する手段と、内容が可である呼接続予約回答を回答した発信側情報通信端末101を、呼接続要求を受付ける相手の情報通信端末として登録して管理する手段と、所定の回数の呼接続要求処理後、又は所定の時間経過後に該登録した相手の情報通信端末の情報を削除する手段と、を有するように構成することができる。
【0072】
また、本発明に係る呼接続予約システムにおいて、呼接続予約要求が、付帯情報として発信側利用者の状態及び発信側情報通信端末101の状態を表すプレゼンス情報を運ぶ要求からなるように構成することができる。
【0073】
また、本発明に係る呼接続予約システムにおいて、発信側情報通信端末101は、発信側情報通信端末101が呼接続予約要求を送出した後に、発信側利用者の操作、又は発信側情報通信端末101の状態変化を契機に、呼接続予約要求を取消すか、又は呼接続予約要求の内容を変更する旨を表す呼接続予約変更要求を送出する手段を有するように構成することができる。
【0074】
また、本発明に係る呼接続予約システムにおいて、着信側利用者が視聴可能な、着信側情報通信端末102とは別の外部表示装置602を備えており、着信側情報通信端末は、呼接続予約要求又は呼接続予約変更要求を受信して外部表示装置602に転送する手段と、外部表示装置602が呼接続予約要求および呼接続予約変更要求を着信側利用者に対して表示するように構成することができる。
【0075】
また、本発明に係る呼接続予約システムにおいて、着信側情報通信端末102が送受する信号を仲介する信号仲介装置502を備えており、信号仲介装置502は、着信側情報通信端末102から着信側利用者の状態及び着信側情報通信端末102の状態を表すプレゼンス情報を逐次取得して管理する手段と、着信側情報通信端末102を宛先とする信号を仲介する際に、該プレゼンス情報にしたがって、該着信側情報通信端末102が通信不能な状態で受信したか否かを判別し、通信不能な状態で受信したと判別した場合に、当該仲介すべき信号を一時的に蓄積して管理する手段と、プレゼンス情報にしたがって、着信側情報通信端末102が通信可能な状態に復帰したか否かを判別し、通信可能な状態に復帰したと判別したことを契機に、仲介すべき信号を宛先の着信側情報通信端末102に送出する手段と、を有するように構成することができる。
【0076】
また、本発明に係る呼接続予約システムにおいて、信号仲介装置502は、仲介すべき信号を、宛先の着信側情報通信端末102以外の予め登録された他の情報通信端末112及び外部表示装置612にも配信する手段を有するように構成することができる。
【0077】
前述した実施例では、特定の形態について説明したが、本発明は、前述した実施例に限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、上述の実施例では、NAPT(Network Address Port Translation)の使用を想定しているが、本発明をそのままNAT(Network Address Translation)使用状況下で利用することが可能である。従って、前述した実施例に限定されるものではなく、その主旨を逸脱しない範囲において多くの変形例を実現することができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明によれば、通信相手が望まない割込みを確実に回避し、事前の割込み可否の確認を効率的に完了させ、割込み可否の確認完了後に呼接続要求へシームレスに移行することができるため、例えば電話やインスタントメッセージ等の通信サービスを利用して複数の情報通信端末間で相互に情報を伝送する用途に有用である。
【符号の説明】
【0079】
101 発信側情報通信端末
102,112 着信側情報通信端末
201 呼接続制御サーバ
502 信号仲介装置
602,612 着信側外部表示装置
701 プレゼンスサーバ
1011 情報表示・操作入力部
1012 呼接続予約要求送信部
1013 呼接続予約回答受信部
1014 呼接続予約履歴管理部
1015 呼接続制御部
1016 端末状態管理部
1017 端末状態送受信部
1021 情報表示・操作入力部
1022 呼接続予約受信部
1023 呼接続予約回答送信部
1024 呼接続制御部
1025 呼接続予約履歴管理部
1026 着信履歴管理部
1027 呼接続相手管理部
1028 外部装置連携部
1029 端末状態送受信部
1030 端末状態管理部
5021 情報表示・操作入力部
5022 信号受信部
5023 信号送信部
5024 信号蓄積部
5025 配信先管理部
5026 端末状態管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存の通信サービスを同時通信するために複数の情報通信端末間で相互に情報を伝送する呼接続予約システムであって、
前記複数の情報通信端末は、発信側情報通信端末及び着信側情報通信端末を含み、
前記発信側情報通信端末は、
当該発信側情報通信端末から前記着信側情報通信端末へ呼接続要求を送出する前に、前記発信側情報通信端末を利用する発信側利用者による通信操作を契機に、当該発信側情報通信端末から前記着信側情報通信端末へ同期型通信の開始に伴う割込みの可否を問い合せる呼接続予約要求を送出する手段を有し、
前記着信側情報通信端末は、
前記呼接続予約要求を受信し、当該着信側情報通信端末を利用する利用者に対して呼接続要求とは独立に前記呼接続予約要求の内容を表示する手段と、
前記着信側情報通信端末を利用する着信側利用者による通信操作を契機に、当該着信側情報通信端末から前記発信側情報通信端末へ割込みの可否を回答する呼接続予約回答を送出する手段とを有し、
前記発信側情報通信端末は、さらに、
前記呼接続要求回答の内容が可であるか否かを判別する手段と、
前記呼接続要求回答の内容が可である場合にのみ、前記呼接続要求の送出を行うよう制御する手段と、
を有することを特徴とする呼接続予約システム。
【請求項2】
請求項1に記載の呼接続予約システムにおいて、
前記着信側情報通信端末は、
内容が可である前記呼接続予約回答を送出する代わりに、呼接続要求を送出する手段を有し、
前記発信側情報通信端末は、
該呼接続要求の受信をもって前記呼接続要求回答の内容が可であると判断して、前記呼接続要求の送出を行うよう制御する手段を有することを特徴とする呼接続予約システム。
【請求項3】
請求項2に記載の呼接続予約システムにおいて、
前記発信側情報通信端末及び前記着信側情報通信端末間を仲介するサーバを備え、
該サーバは、
前記着信側情報通信端末が送出する呼接続要求に伴う通信サービスの料金について、前記呼接続予約要求を送出した前記発信側情報通信端末の発信側利用者に対して課金する手段を有することを特徴とする呼接続予約システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の呼接続予約システムにおいて、
前記着信側情報通信端末は、
予め呼接続要求を受付ける相手の情報通信端末を登録して管理する手段と、
未登録の情報通信端末からの呼接続要求を自動的に拒絶する手段と、
内容が可である前記呼接続予約回答を回答した発信側情報通信端末を、呼接続要求を受付ける相手の情報通信端末として登録して管理する手段と、
所定の回数の呼接続要求処理後、又は所定の時間経過後に該登録した相手の情報通信端末の情報を削除する手段と、
を有することを特徴とする呼接続予約システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の呼接続予約システムにおいて、
前記呼接続予約要求が、付帯情報として発信側利用者の状態及び前記発信側情報通信端末の状態を表すプレゼンス情報を運ぶ要求からなることを特徴とする呼接続予約システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の呼接続予約システムにおいて、
前記発信側情報通信端末は、
前記発信側情報通信端末が呼接続予約要求を送出した後に、前記発信側利用者の操作、又は前記発信側情報通信端末の状態変化を契機に、前記呼接続予約要求を取消すか、又は前記呼接続予約要求の内容を変更する旨を表す呼接続予約変更要求を送出する手段を有することを特徴とする呼接続予約システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の呼接続予約システムにおいて、
前記着信側利用者が視聴可能な、前記着信側情報通信端末とは別の外部表示装置を備え、
前記着信側情報通信端末は、
呼接続予約要求又は呼接続予約変更要求を受信して前記外部表示装置に転送する手段と、
前記外部表示装置が呼接続予約要求および呼接続予約変更要求を着信側利用者に対して表示する手段と、
を有することを特徴とする呼接続予約システム。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の呼接続予約システムにおいて、
前記着信側情報通信端末が送受する信号を仲介する信号仲介装置を備え、
当該信号仲介装置は、
前記着信側情報通信端末から前記着信側利用者の状態及び前記着信側情報通信端末の状態を表すプレゼンス情報を逐次取得して管理する手段と、
前記着信側情報通信端末を宛先とする信号を仲介する際に、該プレゼンス情報にしたがって、該着信側情報通信端末が通信不能な状態で受信したか否かを判別し、通信不能な状態で受信したと判別した場合に、当該仲介すべき信号を一時的に蓄積して管理する手段と、
前記プレゼンス情報にしたがって、前記着信側情報通信端末が通信可能な状態に復帰したか否かを判別し、通信可能な状態に復帰したと判別したことを契機に、前記仲介すべき信号を前記宛先の着信側情報通信端末に送出する手段と、
を有することを特徴とする呼接続予約システム。
【請求項9】
請求項8に記載の呼接続予約システムにおいて、
前記信号仲介装置は、
前記仲介すべき信号を、前記宛先の着信側情報通信端末以外の予め登録された他の情報通信端末及び外部表示装置にも配信する手段を有することを特徴とする呼接続予約システム。
【請求項10】
既存の通信サービスを同時通信するために複数の情報通信端末間で相互に情報を伝送する呼接続予約方法であって、
前記複数の情報通信端末は、発信側情報通信端末及び着信側情報通信端末を含み、
前記発信側情報通信端末の処理手順は、
当該発信側情報通信端末から前記着信側情報通信端末へ呼接続要求を送出する前に、前記発信側情報通信端末を利用する発信側利用者による通信操作を契機に、当該発信側情報通信端末から前記着信側情報通信端末へ同期型通信の開始に伴う割込みの可否を問い合せる呼接続予約要求を送出するステップを含み、
前記着信側情報通信端末の処理手順は、
前記呼接続予約要求を受信し、当該着信側情報通信端末を利用する利用者に対して呼接続要求とは独立に前記呼接続予約要求の内容を表示するステップと、
前記着信側情報通信端末を利用する着信側利用者による通信操作を契機に、当該着信側情報通信端末から前記発信側情報通信端末へ割込みの可否を回答する呼接続予約回答を送出するステップとを含み、
前記発信側情報通信端末の処理手順は、さらに、
前記呼接続要求回答の内容が可であるか否かを判別するステップと、
前記呼接続要求回答の内容が可である場合にのみ、前記呼接続要求の送出を行うよう制御するステップと、
を含むことを特徴とする呼接続予約方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−259213(P2011−259213A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−131971(P2010−131971)
【出願日】平成22年6月9日(2010.6.9)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】