説明

哺乳動物における関節痛または筋肉痛または筋骨格痛を軽減または抑制する、局所用途の治療薬

哺乳動物における関節痛、筋肉痛、または筋骨格痛を軽減または抑制する際の局所用途の治療薬が開示される。この治療薬は、哺乳動物の皮膚に適用される乾燥イラクサ植物体を含むか、または哺乳動物の皮膚に適用される液体イラクサエキスを含むか、または繊維布地(24)と、イラクサ植物体のエキスを含む治療薬組成物とを含む。哺乳動物における関節痛、筋肉痛、または筋骨格痛を軽減または抑制する方法は、哺乳動物の疼痛部位に隣接する皮膚域に乾燥イラクサ、液体イラクサエキス、または治療布を局所的に適用する段階を具備する。治療布を製造する方法は、イラクサ植物体のエキス(22)を含む液と繊維布地(24)とを接触させる段階、および該液の少なくとも一部分を取り除き、それによって治療布を形成させる段階を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くは疼痛を軽減するための組成物および方法に関し、より詳細には、乾燥イラクサまたはそのエキスを疼痛部位に隣接する皮膚に適用して、各種の炎症症状に伴う疼痛やその他の疼痛症状を軽減する組成物および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2005年2月11日出願の米国仮特許出願第60/652329号(発明の名称「Treatment Fabric for Topical Use in Alleviating or Inhibiting Joint Pain or Muscle Pain or Musculoskeletal Pain in a Mammal(哺乳動物における関節痛または筋肉痛または筋骨格痛を軽減または抑制する際の局所用途の治療布)」)の利益を請求するものであり、該出願はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
現代医薬の多くは、特定の植物と関係する昔からの伝統的治療から開発されてきた。植物の薬理作用は、単離され、精製され、多くの場合合成により再生された、特定の化合物によるものであることが明らかにされた。多くの良く知られている薬は、もとは植物から誘導された。例えば、アスピリンの前駆体であるサリチル酸は、もとはセイヨウシロヤナギ(white willow)の樹皮およびシモツケソウ(meadowsweet)の植物体から単離された。マラリアを治療するのに用いられるキニーネは、キナノキ(Cinchona)の樹皮から誘導された。ケシ(opium poppy)から誘導されるモルヒネは、今でも、新規の合成鎮痛薬を評価する際の基準薬となっている。
【0004】
現代の医者は、合成的につまり化学的に製造された薬を用いる治療に頼る傾向がある。薬理学者は、植物体全体または植物エキス全体を治療に用いるというよりむしろ植物体から活性化合物を同定し、単離し、抽出し、分離し、合成して治療で用いる傾向がある。しかし、この手法には欠点がある。植物中に存在している個々の薬理活性化合物に加えて、特定の植物の薬理作用を支持するうえで重要となり得るミネラル類、ビタミン類、オイル類、アルカロイド類、およびその他の物質も存在している。これらの補足的な物質は、精製されたまたは合成された活性化合物が単独で用いられる場合には見られない相乗効果をもたらし得る。
【0005】
アスピリンから非ステロイド抗炎症薬(NSAID)、コルチゾンまで各種の新しい薬および昔からの薬が炎症に伴う疼痛を治療するために開発されてきた。外傷後の炎症によって通例引き起こされる筋骨格痛は、自己治療および/または医者の診察を受ける一般的理由である。アスピリンやNSAIDなどの薬は最も一般的な治療薬である。関節炎は、1つの関節または複数の関節の炎症が伴う疾患に対する一般的な用語であり、百超もの異なる疾患が含まれ、多くは全く異なる原因で引き起こされる。関節炎の最も一般的な二つの形態である骨関節炎とリウマチ様関節炎は、人々の健康に最も大きな影響をもっている。「変形性関節症」または「摩耗と涙」の関節炎とも呼ばれる骨関節炎は、関節および周辺組織における身体的な変化から生じ、疼痛、圧痛、腫脹、機能低下などをもたらす。最も多く影響を受ける関節は、腰、膝、手である。リウマチ様関節炎は身体全体の自己免疫性炎症疾患であり、関節のみでなく、関節内壁特に身体結合組織の慢性炎症を特徴としている。
【0006】
二つの関節炎のタイプでは、多くの発現症状が似ている。関節は、1つであれ複数であれ、腫脹、ほてり、変形、こぶとなり得、多くの場合グロテスクな変形を呈し得る。多くの場合では、隣接の筋肉と腱や、その他の身体の結合組織も影響を受け、兆候である腫脹、疼痛、こりなどが症状発現する。同様に、筋肉離れや骨折などの筋骨格痛、および痔疾は、兆候である炎症、腫脹、および疼痛を特徴としている。
【0007】
関節炎、筋骨格痛、痔疾などの炎症症状を治療するために非常に大量の痛み止めや抗炎症薬を消費することは、多くの場合望ましくない長期の影響があり、これらの全身性薬の多くは、危険な副作用もある。これらの薬の用量は、慎重に処方指示されなければならないし、また管理された状態と状況下で投与されなければならない。
【0008】
一般名セイヨウイラクサ(stinging nettle)の刺毛は、炎症や関節炎の疼痛を治療するために、現代的な抗炎症薬の代わりとして用いられてきた。セイヨウイラクサ(Urtica dioica)は、5〜10フィートの高さに生長する遅展開性の多年草植物である。葉の周囲は粗い歯状となっており、葉の支持構造体である底面の大部分に亘って無数の小さな直立した刺毛をもっている。刺毛は、生長の後期には茎にも見られる。イラクサの葉の裏面および葉柄には小さな針様構造体がある。セイヨウイラクサは、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、オーストラリア、および南アメリカアンデス山脈、ならびに北アメリカに亘って天然に見られる種である。セイヨウイラクサは、小川に沿った湿地や、深い肥えた土壌に限られる。Urtica dioicaは、日当たりのよい地面や荒れた土壌でも見られる。また、セイヨウイラクサは根絶するのが難しく、触ると実際非常に痛いその刺毛ゆえにリクリエーションを楽しむ人にとってはまず厄介者となっている。用いることができる別種のセイヨウイラクサはUrtica urensである。イヌイラクサ(dog nettle)やニセイラクサ(false nettle)とも呼ばれるその種は、主に、小川に沿った日陰の湿地や、深い、肥えた、荒れていない土壌に限られる。
【0009】
古代のローマ人は、イラクサの刺毛を用いて蕁麻疹形成[urtication](外的に刺すまたは打つこと)により関節痛や筋肉痛を軽減した。ローマ人は、冬、暖かく保つためにもこれを行った。ブリティッシュコロンビア州にあるバンクーバー島のトンプソンインディアン(Thompson Indians)による関節炎の疼痛を治療するためのイラクサ蕁麻疹形成についての報告が、イギリス諸島およびアメリカ合衆国全体に亘って、見られたこともある。「Nettle Sting of Urtica dioica for joint pain - an exploratory study of this complementary therapy」、Randall C, Meethan K, Randall H, Dobbs f、Comp. Ther. Med、1999; 7: 125〜131頁。英国プリマス大学(University of Plymouth, U.K.)のDr. Colin Randallによる研究でも、一般名セイヨウイラクサの刺毛を用いて骨関節炎の疼痛および筋骨格痛を治療することが報告されている。「Randomized controlled trial of nettle sting for treatment of base-of-thumb pain」、Randall C, Randall H, Dobbs F, Hutton C, Sanders H、J R Soc Med. 2000: 93(6): 305〜309頁。
【0010】
セイヨウイラクサはその刺毛によって関節炎の疼痛を軽減することが知られているが、特定のイラクサエキスが皮膚の焼けと炎症の疼痛を軽減することができることも知られている。HoltとLaughlinによる米国特許第5854291号および米国特許第5856361号(発明の名称「痛み止めおよび使用の方法(Pain Reliever and Method of Use)」)には局所的に適用される炎症症状用のカプサイシン系痛み止めが開示されており、ここでは、カプサイシンによって引き起こされる皮膚の焼けと炎症の副作用を軽減する成分が求められている。この成分は、ポリオール、イラクサエキス、セイヨウノコギリソウ(yarrow)エキス、フキタンポポ(coltsfoot)エキス、カバノキ(birch)エキス、ローズマリー(rosemary)エキス、トクサ(horsetail)エキス、ショウガ(ginger)エキス、カモミル(chamomile)エキス、コンフリー(comfrey)エキス、ラベンダー(lavender)エキス、またはベルガモット(bergamot)エキスから選択される。
【0011】
また、関節炎を全身的に治療するためにイラクサを経口摂取することも知られている。米国特許第5916565号および米国特許第6344220号(発明の名称「脊椎動物における関節疾患を治療するための生成物および方法(Product and Method for Treating Joint Disorders in Vertebrates)」)でRoseらは、代謝前駆体、薬草植物化学物質、および好味剤を含む、脊椎動物における関節疾患および結合組織疾患を予防および治療できる経口投与型組成物を開示している。この組成物は、主に、イヌ、ウマ、およびネコによって摂取されることを意図するものである。薬草植物化学物質は、代謝前駆体であるグルコサミンおよびコンドロイチン硫酸との相乗効果を出すことを意図するものであり、これらとしては、カイエンヌ(cayenne)、ショウガ(ginger)、ウコン(turmeric)、ユッカ(yucca)、デビルズクロー(Devil's claw)、イラクサの葉(nettle leaf)、ブラックコホッシュ(Black Cohosh)、アルファルファ(alfalfa)、およびセロリの種(celery seeds)が挙げられている。
【0012】
上述したイラクサの使用はその特定の意図された目的に対しては十分なものとなり得るが、それぞれには欠点がある。したがって、関節炎および他種の炎症性疾患に伴う疼痛用の効果的な外用治療薬に対する実体的な必要性がなお存在する。また、刺創、疼痛、または皮疹を引き起こすことなく皮膚にセイヨウイラクサを適用できるそのような治療薬に対する必要性も存在する。
【特許文献1】米国仮特許出願第60/652329号
【特許文献2】米国特許第5854291号
【特許文献3】米国特許第5856361号
【特許文献4】米国特許第5916565号
【特許文献5】米国特許第6344220号
【非特許文献1】「Nettle Sting of Urtica dioica for joint pain - an exploratory study of this complementary therapy」、Randall C, Meethan K, Randall H, Dobbs f、Comp. Ther. Med、1999; 7: 125〜131頁
【非特許文献2】「Randomized controlled trial of nettle sting for treatment of base-of-thumb pain」、Randall C, Randall H, Dobbs F, Hutton C, Sanders H、J R Soc Med. 2000: 93(6): 305〜309頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明の目的は、関節炎性炎症、筋骨格炎症、および/または痔疾などの炎症状態、ならびにその他の腫脹、外傷、または高熱に伴う疼痛を効果的に軽減または抑制する代替手法を提供することである。本発明の別の目的は、疼痛部位への乾燥セイヨウイラクサまたはそのエキスの適用方法を提供することである。別の目的は、乾燥セイヨウイラクサ、好ましくは適用された場合もはや刺創や皮疹を引き起こさない形態に処理されたセイヨウイラクサを含む組成物を提供することである。さらなる目的は、炎症の痛み止めで使用するための乾燥イラクサを処理する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
炎症に伴う疼痛を軽減または抑制する本発明による方法は、この目的を達するために、疼痛部位に隣接する皮膚に乾燥セイヨウイラクサまたはそのエキスを適用する段階を具備する。これには、切り傷や火傷などの疼痛部位に直接適用することや、疼痛部位の近く例えば頭痛を治療するためには額に、または前立腺痛を治療するためには陰嚢に適用することも含まれ得る。炎症は、各種の身体の外傷や、例えば骨関節炎性炎症、筋骨格炎症、痔疾などの病態によっても引き起こされ得る。本発明の好ましい実施形態によれば、疼痛を軽減するためにはイラクサと他の薬剤を組み合せる必要がないので、本明細書に記載されている方法は、極めて有利なものである。
【0015】
本発明の実際の使用法に関する非限定的な例としては、炎症からの疼痛を感じている人は、乾燥イラクサ植物体、あるいは好ましくは乾燥イラクサの葉および/または芽からなる、その構成部分の乾燥混合物の少量を取り、該イラクサを疼痛域の上に広がる皮膚に直接適用することができる。好ましくは、適用されたイラクサは、この後、包帯などで付けた後、好ましくは少なくとも約12時間、より好ましくは少なくとも約72時間、所定位置に一時的に固定される。イラクサが乾燥形態で用いられる場合は、イラクサは粉や薄片の形態であってよい。包帯は、腕や脚用のストレッチラップのようなラップの形態であってもよいし、または身体の他の部分への適用用に接着部を具備している形態であってもよい。この後、イラクサは取り除かれ、そしてその人は疼痛からの解放を味わい得る。
【0016】
別の非限定的な例は、Urtica dioicaなどのイラクサ植物体のエキスを具備するものである。つまり、本発明の1つの態様は、哺乳動物における、例えば腫脹、外傷、または高熱などからくる関節痛、筋肉痛、または筋骨格痛を軽減または抑制する際の局所用途の治療布に関するものである。この治療布は、繊維布地と、Urtica dioicaのエキスを含む治療薬組成物とを具備している。
【0017】
本発明のこの非限定的な例の別の態様は、哺乳動物における関節痛、筋肉痛、または筋骨格痛を軽減または抑制する方法に関するものである。この方法は、哺乳動物の疼痛部位に隣接する皮膚域に治療布を局所的に適用する段階を具備する。これには、切り傷や火傷などの疼痛部位に直接適用することや、疼痛部位の近く例えば額に適用して頭痛を治療することまたは陰嚢に適用して前立腺痛を治療することが含まれ得る。この治療布は、繊維布地と、Urtica dioicaのエキスを含む治療薬組成物とを具備している。
【0018】
本発明のこの非限定的な例のさらなる態様は、哺乳動物における関節痛、筋肉痛、または筋骨格痛を軽減または抑制する際の局所用途の治療布を製造する方法に関するものである。この方法は、Urtica dioicaのエキスを含む液と繊維布地を接触させる段階と、該液の少なくとも一部を除去しそれによって繊維布地とUrtica dioicaのエキスとを具備してなる治療布を形成させる段階とを具備する。
【0019】
別の非限定的な例としては、イラクサ植物体(例えばUrtica dioica)のエキスを哺乳動物の皮膚に直接適用して、哺乳動物における関節痛、筋肉痛、または筋骨格痛を軽減または抑制するために用いることが挙げられる。
【0020】
本発明の本質と利点のさらなる理解は、本明細書の残りの部分と一緒にとると見えて来るであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
定義:本明細書で使用される次の用語は以下の意味をもつものとする。
【0022】
細胞完全性とは、セイヨウイラクサに適用される場合、顕微鏡的に完全、無損傷、および/または無傷の細胞構成と定義される。凍結、粉末化、または粉砕などの行為は細胞完全性を破壊し得る。
【0023】
構成部分とは、セイヨウイラクサ植物体の芽、葉、茎(柄)、根、および種子のうちのいずれか1つまたは複数と定義される。用語の芽、葉、茎、根、および種子は、単数か複数のどちらをも意味し得る。
【0024】
乾燥した(dried)または乾燥の(drying)とは、収穫されたセイヨウイラクサ植物体の物理的な状態であって、天然の水分と生命力を喪失した結果、植物体が枯れ、しなび、しわが寄り、および/または縮んだために、植物体が、悪名高いほどに痛いセイヨウイラクサに伴う刺創の誘発能をもはや有していない状態と定義される。一旦イラクサ植物体の葉や他の構成部分が収穫されると、刺毛は、ほとんど同時にしおれ始める。
【0025】
収穫されたとは、イラクサ植物体に関わる場合、地面などの生育培地または植物体の他の部分から集められた、引き離された、または抽出されたと定義される。
【0026】
炎症とは、一定の生理的な状態に対する局所的な反応と定義され、典型的には疼痛をもたらし、赤み、腫脹、および/または熱を伴うことがある。
【0027】
成熟または成熟のとは、セイヨウイラクサに関わる場合、開花後長く生長を許され、凍結の前の秋季のできるだけ遅くに収穫されたということと定義される。
【0028】
ミリング(milling)とは、セイヨウイラクサの処理に関わる場合、乾燥されたイラクサ植物体(1本または複数本)の1つまたは複数の構成部分を、その構成部分(複数個も)の細胞完全性を壊すことなく、好ましくは手作業で混合し、混ぜることと定義される。
【0029】
イラクサ(nettle)とは、セイヨウイラクサの系統に属する1本の植物体、複数本の植物体、および/またはその植物体(複数本も)の1つまたは複数の部分と定義される。セイヨウイラクサ植物体の好ましい系統としては、限定するものではないが、その科のUrtica dioica、Urtica urensなどが挙げられる。Urtica gracilisとも呼ばれるUrtica dioicaは、5〜10フィートの高さにまで生長する、細長い葉をもつ耐寒性の多年生植物である。Urtica urensは、より広い葉をもつ、より緑色をした、より低い一年生セイヨウイラクサ品種であり、2〜5フィートの高さにまで生長する。
【0030】
疼痛部位は、炎症に伴う疼痛を感じている個体の身体上の部分または場所と定義される。疼痛は、なかでも、外傷、腫脹、および/または高熱によっても起こり得る。これらの疼痛源は、単なる例示にすぎない。
【0031】
一部分は、イラクサ植物体のいずれかの部分と定義され、その範囲は、構成部分の1つの小さい部分から植物体全体にまで及ぶ。
【0032】
本発明は、例えば骨関節炎性炎症、筋骨格性炎症、痔疾などの各種の病態や、その他の外傷、腫脹、または高熱に伴う疼痛を軽減する方法に関するものである。1つの実施形態では、この方法は、疼痛部位の上に広がる皮膚に乾燥イラクサを適用することを含む。これには、切り傷や火傷などの疼痛部位に直接適用することや、疼痛部位の近く、例えば頭痛を治療するためには額に、または前立腺痛を治療するためには陰嚢に適用することも含まれ得る。好ましくは乾燥イラクサはもっぱらイラクサ植物体の葉と芽の組合せとするが、種子や茎などの他の構成部分も同じように適用することができる。しかし、イラクサと他の薬剤を組み合せる必要はない。イラクサは、包帯などで、好ましくは少なくとも約12時間、より好ましくは少なくとも約72時間、所定位置に保っておくことができる。いかなる理論にも縛られるものではないが、このように用いた場合、適用された乾燥イラクサは、疼痛に伴う腫脹と炎症を軽減し、アスピリン、NSAID、ステロイド注射、または他の慣用の薬剤や治療薬と比較した場合、比較的長期間、そのように働くと考えられる。イラクサは痛め止め薬と同時に利尿薬でもあり、それらを適用した部分に免疫系の成分と作用を引き付ける。利用薬としてのイラクサとしては、治療の後、哺乳動物の治療部分のところの皮膚に水を加えることで元に戻すのが有益であると思われる。
【0033】
本発明の別の態様は、例えば哺乳動物における関節痛、筋肉痛、または筋骨格痛を軽減または抑制する際の局所用途の治療布に関するものである。この治療布は、繊維布地と、Urtica dioicaなどのイラクサ植物体のエキスを含む治療薬組成物とを具備している。本発明の別の態様は、哺乳動物における関節痛、筋肉痛、または筋骨格痛を軽減または抑制する方法に関するものである。この方法は、哺乳動物の疼痛部位に隣接した皮膚域に治療布を局所的に適用する段階を含む。この治療布は、繊維布地と、Urtica dioicaのエキスを含む治療薬組成物とを具備している。本発明のさらなる態様は、哺乳動物における関節痛、筋肉痛、または筋骨格痛を軽減または抑制する際の局所用途の治療布を製造する方法に関するものである。この方法は、Urtica dioicaエキスを含む液と繊維布地を接触させる段階と、該液の少なくとも一部を除去しそれによって繊維布地とUrtica dioicaのエキスとを具備してなる治療布を形成させる段階とを含む。Urtica dioicaを用いることが上記および他の箇所でも記載されているが、Urtica urensなどの他のイラクサ植物体を用いてもよいことは当業者なら気が付くであろう。
【0034】
同じように作製した同じ治療布は、次のさらなる病態:前立腺肥大、頭痛、椎間板炎症、酸逆流、火傷、バレット病、胸膜炎、裂傷、繊維筋肉痛、いぼ、腫瘍、骨棘、ならびに膝や股関節の埋め込みなどの手術、および歯槽膿漏の治療などの口腔手術に伴う1つまたは複数の症状を軽減および/または抑制するためにも、同じように用いることができる。加えて、この治療布および方法は、炎症を軽減および/または抑制するため、ならびに炎症が関係または関与している病態の1つまたは複数の症状を軽減および/または抑制するために用いることができる。
【0035】
本発明の別の態様は、例えば哺乳動物における関節痛、筋肉痛、または筋骨格痛を軽減または抑制する際の局所用途の治療薬に関するものである。この態様は、Urtica dioicaなどのイラクサ植物体のエキスを含む治療薬組成物を具備している。この組成物を用いる方法は、該組成物を哺乳動物の疼痛部位に隣接する皮膚域に局所的に適用する段階を具備する。上述した治療布と同じく、Urtica dioica以外のイラクサ植物体を用いてもよい。エキスは、クリーム、ローション、軟膏や他の媒体などの媒体を用いずに直接皮膚に適用することができる。
【0036】
Urtica dioicaは、有利には、開花の後(Urtica dioicaは典型的には仲夏に開花する)長く生長させ、その後凍結がくる前の秋の晩くに収穫する。これは、成熟植物体はより薬効があり、またより長い作用期間をもつと思われるからである。しかし、イラクサ植物体の頂部のところの葉は、一般に、抽出されるべき成分の濃度がより高いので、成熟のより低い植物体からこれらを取って用いることもできる。有利には、莢の尻を茶色に変わり始めさせる。その後、茎の基部での切断、または根の引き抜きなどで、イラクサ植物体を収穫することができる。イラクサ植物体の生長の相当な部分の期間太陽に曝されていた植物体を選択するのが有利と思われる。さらに、イラクサ植物体は霜によってショックを受け(しかし枯れはしない)、凍結によって枯れる。イラクサの濃度はしかし、霜の後、増加する。このように、(霜の前に凍結が起こった場合に、イラクサ植物体が損害を受けることを避けるために)イラクサ植物体またはその一部は、霜の前に収穫することができる。しかし、一旦霜が降ると、収穫は、好ましくは迅速に行う。
【0037】
植物体は、この後、アルコール抽出の準備をすることができる。この段階では、所望であれば、Urtica dioicaは乾燥させることができる。あるいは、この乾燥工程は省くことができ、イラクサ植物体はアルコール抽出のためにさらに準備することができる。イラクサ植物体は、どのような適切な方法を用いても、乾燥させることができる。例えば、イラクサ植物体は、納屋などの良く換気された区域に逆さに吊るしておくことができる。さらに、このようにして吊るすことは、茎および/または根に存在し得る1つまたは複数の活性成分を葉および/または芽に移動させ得ると考えられる。あるいは、収穫植物体の周りに空気を循環させることで、その植物体から水分を取り除くことができる。例えば、所望であれば、大型換気ファンを用いて、収穫植物体から水分除去が起こっている場所の空気を循環させることができる。有利には、水分低減工程を助けるために、植物体を数時間毎に内転つまり回転させることができる。あるいは、上述した水分低減工程は、省くことができる。
【0038】
所望であれば、収穫されたUrtica dioica植物体全体を、アルコール抽出に付すことができる(このアルコール抽出の工程は、後でさらに詳しく述べる)。あるいは、植物体は処理して、植物体の1つまたは複数の構成部分を除外するか、または、後で抽出されることになる1つまたは複数の特定の構成部分の相対的比率(%)を大きくすることもできる。例えば、所望であれば、収穫された植物体全体をアルコール抽出に用いることができる。あるいは、茎と大きな柄を除外することができる。また、所望であれば、外観が茶色の植物体部分を除外することができる。あるいは、抽出に付される植物体部分の全部でなくとも大部分が、主として緑色の芽、種子、芽の「粉末」、および/または種子殻となるように、植物体を処理することができる。別の態様では、抽出工程に付される構成部分の全部でなくとも大半が、Urtica dioicaの葉および/または芽となるように、植物体を処理することができる。
【0039】
乾燥の後、イラクサ植物体は好ましくはミリングすることにより、イラクサ植物体のその構成部分への転換、分断、分離、および/または減縮を起こす。また、乾燥イラクサを、抽出に先立ち、続いてミリングするのが好ましい。疼痛部位には主に葉と芽だけを適用するのが好ましいので、ミリングされた構成部分からは茎を分け出して除外するのもまた好ましい。人によっては、種子を分け出して除外することもある。さらには、ミリング工程に先立ち、イラクサ植物体の大ロット同士を合わせ、そのバッチの薬効の一様性を確実なものにすることが好ましい。
【0040】
理論によって縛られるものではないが、イラクサ植物体を、その細胞を凍結も、粉砕も、損傷も、溶解もしない方式で、またはそうでなければ細胞完全性を壊さない方式で、処理するのが有利であると考えられる。これは、疼痛軽減効果を生じる活性物質(1種または複数種)は完全な細胞だけにあると考えられるからである。さらに、これらの活性物質(複数種も)は、成熟植物体で、より効力があり、また作用の持続時間もより長いと考えられる。したがって、収穫されたイラクサ植物体を処理している間は、凍結や粉末化などの作業は加えないことが重要であると思われる。なぜなら、これらは、構成部分特に葉と芽の細胞完全性を破壊し得るからである。
【0041】
抽出段階では、いずれの適切なアルコールも用いることができ、その例にはイソプロピルアルコール、エチルアルコールが含まれる。収穫されたUrtica dioicaおよび/または上述した収穫後処理を経て得られた選択した構成植物体部分は、アルコール抽出用の任意の適切な容器に入れることができる。典型的には、アルコール抽出用の液は、100%アルコールではなくて、アルコールと水との混合物である。用語「アルコール」は、本明細書で使用される場合、100%アルコールとアルコール/水混合物のどちらをも表すのに使用されている。抽出用アルコールは、収穫した植物体または構成部分(複数も)の添加前、最中、および/またはその後に容器に加えることができる。有利には、抽出工程の間中、容器には十分な量のアルコールを存在させて、抽出工程全体に亘って構成部分が液面の下に保たれているようにする。
【0042】
水分の積極的低減(例えば、ある期間空気乾燥することにより)がなされていないUrtica dioicaでは、抽出用アルコールは、有利には、約70〜約91重量%アルコールの効率的であるアルコール含有量を有することができ、残りは水である。あるいは、水分低減植物材料が用いられる場合は、所望であれば、アルコール/水混合物中のアルコール比率(%)が相対的に低い抽出用アルコールを用いることができる。例えば、効率的であるそのような抽出用アルコールは、約50〜約70重量%アルコールを含むことができ、残りの量は水である。1つの好ましい実施形態では、抽出用アルコールはわずかに50重量%を超えるアルコール、例えば51重量%アルコールを含むことができ、残りの量は水である。
【0043】
抽出のための時間も、有利には、アルコール抽出用容器中のUrtica dioica植物材料の水分含有量に応じて変えることができる。例えば、収穫された植物材料が乾燥されていて、植物体の水分含有量が相対的に低くなっている場合は、したがって、所望であれば、アルコール抽出は、約3日間の期間に亘って行うことができる。それにひきかえ、抽出用の液に新しく収穫された植物材料が配置される場合は(すなわち、植物体が相対的に高い水分含有量を有している)、したがって、有利には、抽出工程は、何日もの期間(何週間でさえも)に亘って行うことができ、1つの例は約21日である。
【0044】
1つの好ましい非限定的な方法では(図1参照)、抽出工程は、タンク10中で行うことができる。このタンクは、ステンレススチールなどの適切ならいずれの材料でできていてよい。イラクサ12と抽出用アルコール14(例えばおよそ51重量%アルコールの抽出用アルコール)は、タンク10内に配置することができる。タンク10の底の近くには、イラクサ12を載せるためのスクリーン16を配置することができる。このスクリーン16は、イラクサ12を抽出用アルコール14中に沈めることを可能にしているが、イラクサがタンク10の底に沈むのを防ぐものである。アルコールの蒸発を防ぐために、抽出用アルコール14の上であってタンク10内に、蒸気バリア18を配置することができる。タンク10は、抽出工程に適したどのような温度にも保つことができる。1つの実施形態では、この温度は50°Fであってもよい。タンク10はまた、光に対して不透過性であってもよい。さらにタンク10は、抽出工程が完了したらタンク10から液を取り出すためのバルブ20を具備していてもよい。取り出した液は、使用可能な形態に処理することができるし、またはあるいは取っておいて、(同じまたは異なるイラクサを用いた)2回目の抽出からのさらなる液と混ぜることもできる。この複数の抽出物を混ぜることは、イラクサエキス濃度の一様性を良くするためにも行うことができる。タンクからの液の取り出しでは、最初のエキスは、「スラッジ」としてバルブから流れると思われる。この「スラッジ」を捨ててからその液体エキスを治療薬組成物として用いることができるし、またはそれを布に適用して治療布を形成することもできる。
【0045】
この後、Urtica dioicaのエキス液は、いずれかの適切な装置と技術を用いて、さらに処理することができる。好ましい装置および/または方法(複数も)は、一般に、植物エキスの最終的に所望の物理形態に対応するものであり、大部分、所期の最終生成物によって決まるものである。例えば、植物エキスは液体形態のままにしておくことができるし、または液体を除去して、後に乾燥植物エキスを残することもできる。どちらの場合でも、所望であれば、所望されている特定の最終生成物および物理形態に応じて、植物エキスは、種々の活性および/または不活性成分のいずれとも組み合せることができる。例えば、植物エキスは、液剤、クリーム、または軟膏として、局所投与用に製剤化することができる。
【0046】
あるいは、Urtica dioicaエキス液は、繊維布地と接触するようにもっていくことができ、そのアルコールと水は、数多くある適切な方法のいずれによっても除去することができる。繊維布地自体は、適切ならいずれの布であってもよい。例としては、織布、ニット、フェルト、紙(例えば紙タオルを形成するのに用いられるであろうもの)などが挙げられる。有利には、繊維布地は、全天然糸(例えば全木綿糸)からできた織物であってよい。所望であれば、商業的に入手可能なオムツ布を用いることもできる。
【0047】
1つの例示的な実施形態では、適切な長さに作ってある全木綿製織布を、容器(例えば、トレイ)の底面に並べることができる。容器に一定量のUrtica dioicaエキス液を注ぎ入れ、これによって布に植物エキス液を吸収させることができる。あるいは、Urtica dioicaエキス液を、布に噴霧することもできる。所望される製造量にもよるが、それぞれに所定長さの布と植物エキス液が入っているいくつかの容器(すなわち、トレイ)を、同時に処理することもできる。所望であれば、強制空気循環を所定時間期間(例えば、約4時間〜8時間)行うことで、液が蒸発するのを助けることもできる。この後、液の大半が蒸発したら、強制空気循環は、所望であれば、より低い空気流速で続けることができる。この蒸発工程の間、有利には、容器を直射日光には曝さない。図2を参照するに、液が蒸発するにつれて、植物エキス22は、その特定の織物24の繊維の中に吸収され、その上に吸収され、および/またはそれと機械的に絡まる。多くの場合、しかも好ましくは、布は、Urtica dioicaエキスのために、濃厚な深緑色になるであろう。抽出液が蒸発し、繊維布地が乾いた後、得られた布は、所望する場合はさらに処理することができる。典型的には、この乾燥工程には約3〜約4日かかる。しかし、この時間長さは、例えば相対湿度などの種々の要因に依存するものである。それゆえ、除湿機などの装置を用いてもよい。
【0048】
乾燥工程の間、イラクサエキスは、一般に、布の上面に移行していくものである。それゆえ、布の上面は、その反対面よりも、より高いイラクサエキス濃度を呈する。結果として、布の上面は、「重い」治療には、哺乳動物の皮膚と直接接触させて配置することができる。あるいは、布の反対面は、「軽い」治療には、哺乳動物の皮膚と直接接触させて配置することができる。
【0049】
この時点で、Urtica dioicaエキス布は、局所投与用に用いることができる。あるいは、エキス含有布は、将来の使用用に取っておくことができる。もしそうであれば、布は、適当ならどのような方法を用いても貯蔵しておくことができる。例えば、布は、密閉型空気抵抗性バッグに入れて冷凍しておくことができる。布は、光に曝されないようにしておくこともでき、および/または布に防腐剤を加えておくこともできる。
【0050】
治療布が用いられているその特定の状態、および/または布が適用されているその皮膚部分の特定の場所に応じて、治療布を、多種の形状と大きさのうちのいずれか1つにカットするのが有益であると思われる。また、図3を参照するに、治療布24の小片を、接着性ストリップ26またはパッチまたは所定長さの伸縮自在型包帯式ラップ材に取り付けるのが有用であり得る。この包帯は、皮膚に対して治療布小片を取り外し可能に保持するうえで助けとなり得る。支持シート28(例えばワックス紙)を用いることで、布24が使用されるときまで接着部26を覆っておくことができる。使用する人は、したがって、ワックス紙を取り除き、その接着部を直接皮膚に適用することができる。あるいは、使用する人は、その接着面を衣服の内側に適用することもでき、これによって、その衣服が着用されると、治療布は、使用者の疼痛部位に隣接する皮膚に接触する。
【0051】
使用においては、治療布は、典型的には、約24〜約72時間の治療期間その皮膚域に装着されており、その後は、治療布は取り外してもよい。布が取り外されて、もし皮膚域が痒いかまたはそうでなければヒリヒリすれば、この後その部分をイソプロピルアルコール、その後水で、洗浄することができる。
【0052】
上記詳細な説明は、説明を意図するものであって限定を意図するものではないことは理解されるべきである。当業者が上記詳細な説明を見直せば、多くの実施形態が見えて来得る。例を挙げると、イラクサを所定位置に保つためには主に包帯またはラップを用いることについて、本発明をここまで説明してきた。しかし、イラクサと皮膚を接触させておくのには他の品目を用いることができることは容易に認められると思われる。本発明の範囲は、したがって、上記の詳細な説明によって決定されるべきでなく、代わって添付の特許請求の範囲によって、そのような特許請求の範囲が権利をもつその等価の全範囲と共に、決定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の原理に従う抽出方法の模式図である。
【図2】本発明の原理に従う、イラクサエキスが含浸された治療布の断面図である。
【図3】本発明の原理に従う、イラクサエキスが含浸された治療布を具備している包帯の断面図である。
【符号の説明】
【0054】
10 タンク
12 イラクサ
14 抽出用アルコール
16 スクリーン
18 蒸気バリア
20 バルブ
22 植物エキス
24 治療布
26 接着部
28 支持シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物における関節痛または筋肉痛または筋骨格痛を軽減または抑制する際の局所用途の治療布であって、
繊維布地と、
イラクサのエキスを含む治療薬組成物と
を具備してなる治療布。
【請求項2】
前記治療薬組成物が、Urtica dioicaであるイラクサのエキスから本質的に構成されている、請求項1に記載の治療布。
【請求項3】
前記繊維布地が全天然の繊維から本質的に構成されている、請求項1に記載の治療布。
【請求項4】
前記繊維布地が織布である、請求項1に記載の治療布。
【請求項5】
前記繊維布地がオムツ布である、請求項1に記載の治療布。
【請求項6】
哺乳動物における関節痛または筋肉痛または筋骨格痛を軽減または抑制する方法であって、該方法が、
哺乳動物の疼痛部位に隣接する皮膚域に治療布を局所的に適用する段階
を含み、該治療布が、
繊維布地と、
イラクサのエキスを含む治療薬組成物と
を具備してなる方法。
【請求項7】
前記治療薬組成物が、Urtica dioicaであるイラクサのエキスから本質的に構成されている、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記繊維布地が全天然の繊維から本質的に構成されている、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記治療布を皮膚域に約24〜約72時間の治療期間装着する段階をさらに具備する請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記治療期間後に治療布を除去する段階と、前記皮膚域にアルコールを適用する段階と、該皮膚域に水を適用する段階とをさらに具備する請求項9に記載の方法。
【請求項11】
哺乳動物における関節痛または筋肉痛または筋骨格痛を軽減または抑制する際の局所用途の治療布を製造する方法であって、
イラクサのエキスを含む液と繊維布地を接触させる段階と、
該液の少なくとも一部を除去し、それによって繊維布地とイラクサのエキスとを含む治療布を形成させる段階と
を具備する方法。
【請求項12】
Urtica dioicaであるイラクサのエキスを製造する段階をさらに具備する請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記製造段階が、Urtica dioicaのアルコール抽出を行う段階を含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記アルコール抽出が、アルコールが約50〜約90重量%の量で存在しているアルコール/水混合物を用いて行われる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記アルコール抽出が、アルコールが約51重量%の量で存在しているアルコール/水混合物を用いて行われる、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
哺乳動物における関節痛または筋肉痛または筋骨格痛を軽減または抑制する際の局所用途の治療薬組成物であって、イラクサのエキスを含む治療薬組成物。
【請求項17】
Urtica dioicaのエキスから本質的に構成されている請求項16に記載の治療薬組成物。
【請求項18】
前記イラクサのエキスが乾燥形態にある、請求項16に記載の治療薬組成物。
【請求項19】
前記イラクサのエキスが、イラクサのエキスを含む液の形態にある、請求項16に記載の治療薬組成物。
【請求項20】
哺乳動物における関節痛または筋肉痛または筋骨格痛を軽減または抑制する方法であって、該方法が、
哺乳動物の疼痛部位に隣接する皮膚域に治療薬組成物を局所的に適用する段階
を具備し、
該治療薬組成物がイラクサのエキスを含む方法。
【請求項21】
前記治療薬組成物がUrtica dioicaのエキスから本質的に構成されている、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記イラクサのエキスが乾燥形態にある、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記イラクサのエキスが、イラクサのエキスを含む液の形態にある、請求項20に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2008−530116(P2008−530116A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555254(P2007−555254)
【出願日】平成18年2月10日(2006.2.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/004760
【国際公開番号】WO2006/086648
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(507271684)
【Fターム(参考)】