説明

哺乳類の細胞における遺伝子発現を調節するための、二本鎖RNAまたは二本鎖ハイブリッド核酸の送達を増強するための方法および組成物

コレステロール部分を二本鎖RNA、好ましくは小さな干渉(si)RNAもしくはdsハイブリッドの特定の末端に連結する。このdsハイブリッドは、DNAから成る一本鎖およびRNAから成る一本鎖を有する。好ましくはセンス鎖がdsハイブリッドのDNA鎖であり、アンチセンス鎖がRNA鎖である。本発明は、コレステロール部分をsiRNAのセンス鎖またはアンチセンス鎖の特定の末端(1つまたは複数)に連結した場合に、対応する非複合体化siRNAと比較して、その標的メッセージに対して方向付けられたsiRNAの送達およびサイレンシングの効率を、コレステロール部分が増強することができる、という発見に基づく。本発明の複合体化したsiRNAおよびdsハイブリッドは、所望により第2の送達増強物質、例えば送達増強ペプチドと共に製剤化、または組み合わせて投与して、複合体化したsiRNAおよびdsハイブリッドの細胞内への送達および取り込みを増強する。


【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
RNA干渉は、標的mRNAの一部分と配列の相同である二本鎖RNA(dsDNA)により惹起される、細胞における配列特異的な転写後の遺伝子サイレンシングの過程である。dsRNAの細胞内への導入は、このdsRNAと同じ配列を共有する内在するRNAの破壊をもたらす。dsRNA分子は、ダイサーと呼ばれるRNaseIIIファミリーのヌクレアーゼにより、19−23ヌクレオチド(nt)長である短い干渉(short-interfering)RNA(siRNA)に開裂される。siRNAは多成分のヌクレアーゼコンプレックス(RISC、RNA誘発型サイレンシングコンプレックス(RNA-induced silencing complex)中に組み込まれ、このコンプレックスがmRNAとsiRNAとの相同性により基質のmRNAを同定し、結合し、標的mRNAを破壊する。哺乳類の細胞において、30塩基対より長いdsRNAは、通常インターフェロンにより誘発されるdsRNA依存性キナーゼであるPKR、および2’−5’−オリゴアデニレート合成酵素を活性化し得る。合成siRNAはその小さなサイズのために、インターフェロンの応答の活性化を回避している。活性化されたPKRは、翻訳因子である真核生物の開始因子2α(eIF2α)のリン酸化により全般的な翻訳を阻害し、一方2’−5’−オリゴアデニレート合成酵素はRNaseLの活性化を介して、非特異的なmRNAの分解を引き起こす。
【0002】
長いdsRNAの非特異的な効果とは対照的に、siRNAは哺乳類のシステムにおいて選択的な遺伝子サイレンシングを仲介することができる。短いループおよび19から27塩基対のステム構造を有するヘアピンRNAもまた、二本鎖ステムの配列と相同である遺伝子の発現を選択的にサイレンシングする。哺乳類の細胞は、短いヘアピンRNAをsiRNAに変換して、選択的な遺伝子サイレンシングを仲介することができる。
【0003】
RISCは、siRNA二本鎖のアンチセンス鎖に相補的な配列を有する一本鎖RNAの開裂を仲介する。標的RNAの開裂は、siRNA二本鎖のアンチセンス鎖に相補的な領域の中央部で起こる。
【0004】
複数の研究から、21ヌクレオチドsiRNA二本鎖は、2ヌクレオチドの3’ 突出型を含有する時に最も活性であることが示された。さらにsiRNA鎖の一方または双方を、2’−デオキシ(2’−H)ヌクレオチドまたは2’−O−メチルヌクレオチドで完全に置換すると、RNAi活性が完全に失われるのに対して、3’ 末端siRNAの突出するヌクレオチドのデオキシヌクレオチド(2’−H)での置換は、許容されることが示された。
【0005】
複数の研究から、2ヌクレオチドの3’ 突出を有する21マーのsiRNA二本鎖の3’ 突出部分の、デオキシリボヌクレオチドでの置換は、RNAi活性へのマイナスの効果を持たないことが示された。デオキシリボヌクレオチドによるsiRNAの各末端上の4ヌクレオチドまでの置換は充分に許容されるのに対して、デオキシリボヌクレオチドによる完全な置換は、RNAiの不活性化に至ることが報告された。
【0006】
RNA干渉は、特異的な遺伝子産物の発現を低減するための有望な手段として明らかになってきており、そのためウイルス感染、癌、自己免疫疾患、およびmRNA発現のダウンレギュレーションによる治療を受け入れられるその他の疾患および状態を治療するための治療薬の開発に有用であると思われる。しかし、特異的な組織および細胞を標的とする治療に関するものを含む、治療ツールとしてのsiRNAをデザイン、生成、製剤化、送達、および使用するためのさらなるツールおよび方法に関する当該分野における重要な必要性は残されたままである。
【発明の開示】
【0007】
発明の例示としての態様の説明
本発明は、コレステロール部分と複合体化した二本鎖核酸を提供して、選択された標的細胞または組織内への核酸の送達を促進することによりこれらの必要性を満たし、さらなる目的および利点をも満足させる。特に本発明は、哺乳動物の所望の組織内への二本鎖RNAのトランスフェクションが行われるように、哺乳動物に二本鎖リボ核酸を投与するための方法および組成物に照準を合わせている。ある種の態様において、二本鎖RNAは30またはそれより少ないヌクレオチドを有し、短い干渉RNA(siRNA)である。
【0008】
siRNAのセンス鎖および/またはアンチセンス鎖の選択された末端で、siRNAにコレステロール部分を選択的に複合体化することで、標的mRNAのサイレンシングを増加することが、驚くことに発見された。例えば以下のsiRNA/コレステロール部分のコンストラクト:
1.センス鎖の5’ 末端およびアンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そして他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
2.アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
3.センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
4.センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
5.センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;および
6.アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト
は、複合体化したコレステロールを有していないsiRNAと比較して、標的mRNAのサイレンシング効果を増加する。
【0009】
このように上に列記したコンストラクト、並びに、ds核酸がセンス鎖がDNA分子であるsiハイブリッド(siHybrid)であるコンストラクトも、本発明の態様である。
【0010】
以下のコンストラクト:
1.センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
2.アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
3.センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
4.センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
5.センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてセンス鎖の3’ 末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
6.センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてアンチセンス鎖の5’ 末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
7.センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてアンチセンス鎖の3’ 末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
8.センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてセンス鎖の5’ 末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクト;
9.センス鎖の5’ 末端の1つのコレステロール部分、センス鎖の3’ 末端の1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端の1つのコレステロール部分、そしてアンチセンス鎖の5’ 末端の1つのコレステロールを有するsiRNAコンストラクト
は、その末端のいずれにも連結したコレステロール部分を有していないsiRNAと比較して、標的mRNAのサイレンシングが順次減少することを示した。
【0011】
(定義)
本明細書において使用する場合“逆方向反復”という用語は、反復が転写される場合にセンスエレメントおよびアンチセンスエレメントが二本鎖siRNAを形成することができるように位置した、それらエレメントを包含する1つの核酸配列をいう。逆方向反復は所望により、反復の2つのエレメントの間にリンカーまたは非相同な配列、例えば自ら開裂するリボザイムを含んでもよい。逆方向反復のエレメントは、二本鎖RNAを形成するのに十分な長さを有する。典型的には逆方向反復の各エレメントは、約15から約100ヌクレオチド長、好ましくは約20−30塩基のヌクレオチド、好ましくは約20−25ヌクレオチド長、例えば20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30ヌクレオチド長である。
【0012】
“サイレンシング”は、細胞内の標的とした遺伝子発現の阻害を通しての部分的または完全な機能の喪失をいい、“ノックダウン”といってもよい。検討する環境および生物学的問題に依存して、部分的に遺伝子発現を低減することが好ましいかもしれない。あるいはできる限り多くの遺伝子発現を低減することが、好ましいこともあるだろう。サイレンシングの程度は、当該分野において公知のいかなる方法により決定してもよく、それら方法のいくつかは、国際特許第WO99/32619号にまとめられている。アッセイに依存して、遺伝子発現の定量化は、阻害の様々な量、例えば10%、33%、50%、90%または99%より大きいという検出を可能にする。
【0013】
“標的遺伝子の発現を阻害すること”という表現は、標的遺伝子の遺伝子サイレンシングを惹起する本発明のsiRNAの能力をいう。遺伝子サイレンシングの程度を調べるため、特定のコンストラクトを発現する培養中の対象有機体または細胞のサンプルまたはアッセイを、コンストラクトを発現しないコントロールのサンプルと比較する。コントロールのサンプル(コンストラクトを発現しない)を、相対値100%とする。標的遺伝子の発現の阻害は、コントロールと比較しての検査値が、約90%、好ましくは50%、より好ましくは25−0%である場合に達成される。適切なアッセイには、例えば当業者に公知の技術、例えばドットブロット、ノーザンブロット、in situハイブリダイゼーション、ELISA、免疫沈降法、酵素機能法、ならびに当業者に公知の表現型のアッセイを用いての、タンパク質レベルまたはmRNAレベルの検査を含む。
【0014】
“核酸”は、一本鎖または二本鎖の形のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドおよびそれらのポリマーをいう。この用語は、合成された、天然に生成される、および天然には生成されない、基準の核酸と類似の結合特性を有する、そして基準のヌクレオチドと類似の様式で代謝される、公知のヌクレオチド類似体または修飾された骨格残基または連結を含有する核酸を包括的に含む。そのような類似体の例として非限定的に、ホスホロチオネート、ホスホロアミデート、ホスホン酸メチル、キラルのメチルホスホネート、2−O−メチルリボヌクレオチド、ペプチド−核酸(PNA)を含む。
【0015】
“大きな二本鎖RNA”は、約40塩基対(bp)より大きい、例えば100bpより大きい、またはより特定すれば300bpより大きいサイズを有するあらゆる二本鎖RNAをいう。大きなdsRNAの配列は、mRNAのセグメントまたはmRNA全体を表してよい。大きなdsRNAの最大のサイズは、本明細書においては限定されない。二本鎖RNAは、修飾がリン酸糖骨格またはヌクレオシドにあってよい修飾された塩基を含んでよい。そのような修飾は、窒素もしくはイオウのヘテロ原子、または当該分野において公知のあらゆる他の修飾を含んでよい。
【0016】
二本鎖の構造は、ヘアピンRNAまたはミクロRNAについて起こるような自己相補的(self-complementary)RNA鎖により、または2つの別個の相補的RNA鎖のアニーリングにより形成されてよい。
【0017】
“オーバーラップ”は、2つのRNAフラグメントが、一本鎖上に複数のヌクレオチドが重複する配列を有する場合をいい、その場合複数のヌクレオチドの数は、2−5ヌクレオチド程度のわずかなもの、または5−10ヌクレオチドだけまたはそれより多くである。
【0018】
“1つまたはそれより多くのdsRNA”は、配列の塩基が互いに異なるdsRNAをいう。
【0019】
“標的遺伝子または標的mRNA”は、対象のあらゆる遺伝子またはmRNAをいう。遺伝学によりまたはシーケンシングにより予め同定されたいずれの遺伝子も標的とされ得る。標的遺伝子または標的mRNAは、発生遺伝子および調節遺伝子、ならびに代謝遺伝子または構造遺伝子または酵素をコードする遺伝子を含むことができる。標的遺伝子は、表原型が調べられている細胞において、または表原型の特徴に直接的または間接的に影響を与える様式で有機体において発現されてよい。標的遺伝子は、内在するものでも外来のものでもよい。そのような細胞は、生殖体含む、成体または胎仔期もしくは胎生期の動物または植物の体内のあらゆる細胞、あるいは不死の細胞株もしくは初代細胞培養において産生されるようなあらゆる単離細胞を含む。
【0020】
本明細書および添付の請求項において、“a”、“an”および“the”の単数形は、文脈で明確に他に記述していなければ複数の表示を含む。
【0021】
“siRNA”は、哺乳類の細胞において毒性でない短い二本鎖RNAである、小さな干渉(small interfering)RNAを意味する。長さは21から23bp長に限定されない。毒性を示さない限り、siRNAの長さにおいて特定の限定はない。“siRNA”は、例えば15から49bp、好ましくは15から35bp、そしてより好ましくは21から30bpの長さであることができる。あるいは発現されるsiRNAの最終的な転写産物の二本鎖RNA部分は、例えば15から49bp、好ましくは15から35bp、そしてより好ましくは21から30bpの長さであることができる。2本のRNA鎖がペアを組むsiRNAの二本鎖RNA部分は、相補的なペアのものに限定されず、ミスマッチ(対応するヌクレオチドが相補的でない)、バルジ(一本鎖上の対応する相補的ヌクレオチドにおける欠損)等によるペアでない部分を含有してよい。ペアでない部分は、それらがsiRNAの形成の妨げとならない程度まで含有することができる。本明細書において使用する “バルジ”は、好ましくは1から2のペアでないヌクレオチドを包含し、そして2本のRNA鎖がペアを組むsiRNAの二本鎖RNA領域は、好ましくは1から7、より好ましくは1から5のバルジを含有する。加えて本明細書において使用する“ミスマッチ”は、2本のRNA鎖がペアを組むsiRNAの二本鎖RNA領域に、好ましくは1から7、より好ましくは1から5個を含有する。好ましいミスマッチにおいて、ヌクレオチドの1つはグアニンであり、他はウラシルである。そのようなミスマッチは、センスRNAをコードするDNAにおけるCからTへ、GからAへ、またはそれらの混合の変異によるが、特にそれらに限定されない。さらに本発明において、2本のRNA鎖がペアを組むsiRNAの二本鎖RNA領域は、バルジおよびミスマッチの双方を含有してよく、それらは合計して好ましくは1から7、より好ましくは1から5個である。
【0022】
siRNAの末端構造は、siRNAがそのRNAi効果により標的遺伝子の発現をサイレンシングすることができる限り、平滑または付着(突出)のいずれでもよい。付着(突出)末端の構造はTuschlら(同文献)により報告されたような3’ 突出型のみに限定されず、5’ 突出構造もそれがRNAi効果を誘発することができる限り含めてよい。加えて、突出するヌクレオチドの数は、報告された2または3に限定されず、突出型がRNAi効果を誘発することができる限りいかなる数であることもできる。例えば突出型は1から8、または2から4のヌクレオチドであってよい。本明細書において、付着末端構造を有するsiRNAの全体の長さは、ペア形成する二本鎖部分の長さおよび両末端の突出している一本鎖を包含してのペアの長さの合計として表す。例えば19bpの二本鎖RNA部分が両末端に4ヌクレオチドの突出を伴う場合、全体の長さは23bpとして表す。さらにこの突出配列は標的遺伝子に対して低い特異性を有するため、標的遺伝子配列に対して必ずしも相補的(アンチセンス)または同一(センス)でなくてよい。さらにsiRNAが標的遺伝子におけるその遺伝子サイレンシング効果を維持することができる限り、siRNAは、例えばその1つの末端の突出部分に低分子量のRNA(天然のRNA分子 例えばtRNA、rRNAもしくはウイルスRNAでも、または人工的なRNA分子であってもよい)を包含してよい。
【0023】
加えて“siRNA”の末端構造は、必ずしも上に記載したように両末端で切断された構造でなくてもよく、二本鎖RNAの一方の末端にリンカーRNAが接続するステム−ループ構造を有していてもよい。二本鎖RNA領域(ステム−ループ部分)の長さは、例えば15から49bp、好ましくは15−35bp、そしてより好ましくは21から30bpの長さである。あるいは発現されるsiRNAの最終的な転写産物である二本鎖RNA領域の長さは、例えば15から49bp、好ましくは15から35bp、そしてより好ましくは21から30bpの長さである。さらにリンカーがステム部分のペア形成を妨げないような長さを有する限り、その長さに特定の限定はない。例えばステム部分の安定なペア形成、およびステム部分をコードするDNA間の組換えの抑制のため、リンカー部分はクローバーリーフtRNA構造を有してもよい。リンカーがステム部分のペア形成を妨げる長さを有している場合でさえ、例えばイントロンが前駆体RNAから成熟RNAへのプロセシングの間に切断され、それによりステム部分のペア形成を可能にするようなイントロンを含むようにリンカー部分を構成することは可能である。ステム−ループsiRNAの場合、ループ構造を持たないRNAのいずれかの末端(頭部または尾部)が、低分子量のRNAを有してもよい。上に記載したようにこの低分子量のRNAは、天然のRNA分子 例えばtRNA、rRNAもしくはウイルスのRNAでも、または人工的なRNA分子であってよい
“アンチセンスRNA”は、標的遺伝子mRNAに相補的な配列を有し、そして標的遺伝子mRNAとの結合によりRNAiを誘発すると考えられるRNAである。“センスRNA”は、アンチセンスRNAと相補的な、そしてその相補的なアンチセンスRNAとアニーリングしてsiRNAを形成する配列を有する。これらのアンチセンスRNAおよびセンスRNAは、RNA合成機を用いて従来法により合成されている。
【0024】
本明細書で使用する場合、“RNAiコンストラクト”という用語は、小さな干渉RNA(siRNA)、ヘアピンRNA、およびin vivo で開裂されてsiRNAを形成することのできるその他のRNA種を含むために、本明細書を通して使用する一般的用語である。本明細書においてRNAiコンストラクトはまた、細胞内でdsRNAまたはヘアピンRNAを形成する転写物、および/またはin vivoでsiRNAを産生することのできる転写物を生じることのできる発現ベクター(RNAi発現ベクターともいう)を含む。所望によりsiRNAは、siRNAの一本鎖または二本鎖を含む。
【0025】
siハイブリッド分子は、siRNAと類似の機能を有する二本鎖核酸である。二本鎖RNA分子の代わりに、siハイブリッドはRNA鎖およびDNA鎖から成る。好ましくはこのRNA鎖が、標的mRNAに結合する鎖であるアンチセンス鎖である。DNA鎖およびRNA鎖のハイブリダイゼーションにより作成されるsiハイブリッドは、ハイブリダイゼーションする相補的な部分、および好ましくは少なくとも1つの3’ 突出末端を有する。
【0026】
コレステロール部分は、コレステロール分子、ステロール、または以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール(stimastanol)、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン(predison)、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体(米国特許第6,331,524号を参照のこと)を含むコレステロールから誘導されたあらゆる化合物である。
【0027】
以下の例示としてのコレステロール−RNAコンストラクトは、本発明の様々な態様を説明する:すなわち
1.センス鎖の5’ 末端およびアンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そして他の末端にはコレステロール部分を有していないsiRNAまたはsiハイブリッドのコンストラクト;
2.アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖またはsiハイブリッド鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAまたはsiハイブリッドのコンストラクト;
3.センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖またはsiハイブリッド鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAまたはsiハイブリッドのコンストラクト;
4.センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖またはsiハイブリッド鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAまたはsiハイブリッドのコンストラクト;
5.センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖またはsiハイブリッド鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAまたはsiハイブリッドのコンストラクト;および
6.アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖またはsiハイブリッド鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAまたはsiハイブリッドのコンストラクト、が挙げられる。
【0028】
本発明のより詳細な態様において、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドは、哺乳類の細胞内へのコレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドの送達を高めるためにさらに有効である、1つまたはそれより多くの第2の送達増強物質と共に製剤化(配合)する、またはそれらとの組み合わせ投与の方法で送達する。典型的には第2の送達増強物質(1つまたは複数)は、標的の哺乳類の細胞の原形質膜を通って、そして細胞質内への、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドの送達を促進するために有効である。標的細胞は、遺伝子発現の制御のため細胞内への、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドの送達が所望される、あらゆる細胞であってよい。本文脈における例示としての標的細胞として、肺の肺胞細胞またはその他の気道細胞、皮膚細胞、肝細胞、腎細胞、膵細胞、内皮細胞、有核血液細胞(例えばリンパ球、単球、マクロファージ、または樹状細胞)、筋細胞(例えば心筋細胞または平滑筋細胞)、乳腺細胞、末梢神経系または中枢神経系(CNS)の細胞、胃または腸管の細胞、腫瘍細胞、および本発明の方法および組成物に従っての治療目的に関する遺伝子発現制御を受け入れられるその他の細胞を含む。
【0029】
1つの例示としての態様において、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドを、粘膜上皮細胞、例えば鼻粘膜上皮細胞への送達のため標的に向かわせる。
【0030】
本発明のこれらおよび関連する側面の範囲内において、第2の送達増強物質(1つまたは複数)は以下の1つまたはあらゆる組み合わせから選択してよい:すなわち
(a)凝集阻害剤;
(b)電荷修飾剤;
(c)pHコントロール剤;
(d)分解酵素阻害剤;
(e)粘膜溶解剤または粘膜清浄剤;
(f)ciliostatic agent(繊毛静止剤);
(g)膜透過増強物質であって、(i)界面活性剤、(ii)胆汁酸塩、(iii)リン脂質添加剤、混合ミセル、リポソーム、もしくは担体、(iv)アルコール、(v)エナミン、(vi)NO供与化合物、(vii)長鎖両親媒性分子、(viii)小さな疎水性透過増強物質、(ix)サリチル酸ナトリウムもしくはサリチル酸誘導体、(x)アセト酢酸のグリセロールエステル、(xi)シクロデキストリンもしくはベータ−シクロデキストリン誘導体、(xii)中鎖脂肪酸、(xiii)キレート剤、(xiv)アミノ酸もしくはその塩、(xv)N−アセチルアミノ酸もしくはその塩、(xvi)選択された膜成分の分解酵素(enzyme degradative to a selected membrane component)、(xvii)脂肪酸合成の阻害剤、または(xviii)コレステロール合成の阻害薬;あるいは(xix)(g)(i)−(xix)に列挙した膜透過増強物質のあらゆる組み合わせ、より選択されるもの;
(h)送達増強ペプチド;
(i)血管拡張剤;
(j)選択的輸送増強物質;および
(k)送達を安定化するビヒクル、担体、支持体、またはコレステロール複合体化したsiRNAもしくはsiハイブリッドを共に効率的に組み合わせ、会合し、含有し、カプセル化し、または結合して、増強された送達のためのsiRNAもしくはsiハイブリッドの安定化をもたらすコンプレックスを形成する種、が挙げられる。
【0031】
本発明の付加的な側面において、送達増強物質(1つまたは複数)は、(a)−(k)に列挙した前述の送達増強物質のいずか1つ、またはそれらの2つもしくはそれより多くのあらゆる組み合わせを包含し、そしてコレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドの送達増強物質との製剤は、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドによる遺伝子制御のため、標的細胞の細胞質内へのコレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドの増加した送達を提供する。
【0032】
前述の第2の送達増強物質のいずれか1つまたはあらゆる組み合わせを、本明細書において記載したようなコレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドを包含する医薬組成物に添加して、第2の送達増強物質(1つまたは複数)を含まないコレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドの細胞内への送達と比較して、より高い送達の増強を提供するコンビナトリアル製剤を得てよい。
【0033】
本発明の組み合わせ投与の方法の範囲内において、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドは、組み合わせ投与のプロトコルにおいて1つまたはそれより多くの第2の送達増強物質と組み合わせて、標的の細胞、組織、または個体に投与する。これらの組み合わせ投与の方法の範囲内において、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドは、以下の物質のいずれか1つまたはあらゆる組み合わせより同様に選択してよい第2の送達増強物質(1つまたは複数)の投与前、投与時、投与後に、第2の送達増強物質(1つまたは複数)と同一の細胞、組織、または個体に投与する。そのような物質として:
(a)凝集阻害剤;
(b)電荷修飾剤;
(c)pHコントロール剤;
(d)分解酵素阻害剤;
(e)粘膜溶解剤または粘膜清浄剤;
(f)ciliostatic agent;
(g)以下より選択される膜透過増強物質、すなわち(i)界面活性剤、(ii)胆汁酸塩、(iii)リン脂質添加剤、混合ミセル、リポソーム、もしくは担体、(iv)アルコール、(v)エナミン、(vi)NO供与化合物、(vii)長鎖両親媒性分子、(viii)小さな疎水性透過増強物質、(ix)サリチル酸ナトリウムもしくはサリチル酸誘導体、(x)アセト酢酸のグリセロールエステル、(xi)シクロデキストリンもしくはベータ−シクロデキストリン誘導体、(xii)中鎖脂肪酸、(xiii)キレート剤、(xiv)アミノ酸もしくはその塩、(xv)N−アセチルアミノ酸もしくはその塩、(xvi)選択された膜成分の分解酵素、(xvii)脂肪酸合成の阻害剤、または(xviii)コレステロール合成の阻害薬;あるいは(xix)(g)(i)−(xix)に列挙した膜透過増強物質のあらゆる組み合わせ;
(h)送達増強ペプチド;
(i)血管拡張剤;
(j)選択的輸送増強物質;および
(k)送達を安定化するビヒクル、担体、支持体、またはコレステロール複合体化したsiRNAもしくはsiハイブリッドを効率的に組み合わせ、会合し、含有し、カプセル化し、もしくは結合して、増強された送達のためのsiRNAもしくはsiハイブリッドの安定化をもたらすコンプレックスを形成する種、が挙げられる。コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッド、および第2の送達増強物質(1つまたは複数)との組み合わせ投与は、標的細胞の細胞質内へのコレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドの増加した取り込み、典型的には遺伝子制御の増強(例えばmRNAの翻訳のノックダウンを増加し、それにより標的細胞内の1つまたはそれより多くの選択されたタンパク質(1つまたは複数)、例えばTNF−αの発現を低減する)を提供する。
【0034】
本発明の範囲内において使用するための、第2の送達増強物質に関連するさらなる詳細な記載は、例えば米国仮特許出願:2004年9月21に提出された第60/612,121号;2005年4月1日に提出された第60/667,835号;2004年9月21日に提出された第60/612,285号;2005年4月1日に提出された第60/667,871号;2004年9月27日に提出された第60/613,416号;および2005年4月1日に提出された第60/667,833号において提供されており、各文献を本明細書において参照として援用する。
【0035】
本発明の例示としての態様の範囲内において、送達増強ペプチドを第2の送達増強物質として使用する。送達増強ペプチドを、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドと共に複合体化、コンビナトリアルにより製剤化、または組み合わせて投与して、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドの細胞内への取り込みを増強し、それにより達成される遺伝子制御を改善してよい。本文脈における送達増強ペプチドは、天然または合成の、治療的または予防的に活性なペプチド(2つまたはそれより多くの共有結合により連結したアミノ酸から成る)、タンパク質、ペプチドまたはタンパク質のフラグメント、ペプチドまたはタンパク質の類似体、ペプチドまたはタンパク質のミメテッィク、および活性なペプチドまたはタンパク質の化学的に修飾された誘導体または塩を含んでよい。したがって本明細書において使用する場合“送達増強ペプチド”という用語はしばしば、これらの活性な種のすべて、すなわちペプチドおよびタンパク質、ペプチドおよびタンパク質のフラグメント、ペプチドおよびタンパク質の類似体、ペプチドおよびタンパク質のミメテッィク、ならびに活性なペプチドまたはタンパク質の化学的に修飾された誘導体および塩を包括的に含むことを意図するものとする。しばしばこの送達増強ペプチドは、天然に発生するまたはネイティブな(例えば野生型、天然に発生する変異体、または対立遺伝子のバリアントの)ペプチドまたはタンパク質の配列(例えば天然に発生する “細胞透過ペプチド”またはネイティブタンパク質のペプチドフラグメント、例えば密着結合(tight junction)タンパク質)内の、アミノ酸の部分的な置換、付加、または欠失により容易に得られる変異タンパク質を包含する。加えて天然のペプチドまたはタンパク質の生物学的に活性なフラグメントも含む。そのような変異体の誘導体およびフラグメントは、対応するネイティブなペプチドまたはタンパク質の所望の細胞透過活性またはその他の送達増強活性を実質的に保持する。糖鎖を有するペプチドまたはタンパク質の場合、これらの糖鎖の種の変化により特徴付けられる生物学的に活性なバリアントもまた、本発明の範囲内に含む。
【0036】
本発明の方法および組成物の範囲内で使用するための送達を増強するペプチド、タンパク質、類似体およびミメテッィクを、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドと共に複合体化または製剤化して、送達を増強するペプチド、タンパク質、類似体またはミメテッィクの送達増強の有効量(すなわちコレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドの細胞内への送達を検出可能レベルで増強するのに充分なペプチドの量)を含む医薬組成物を得てよい。
【0037】
本発明の方法および組成物の範囲内において使用するための例示としての送達増強ペプチドは、以下のペプチド:
【0038】
【化1】

【0039】
もしくはその活性なフラグメント、それらの変異タンパク質、複合体、またはコンプレックスのいずれか1つまたはあらゆる組み合わせを含む。
【0040】
本発明の送達増強ペプチドはさらに、例えば対象のペプチドの電荷、膜透過能、半減期、分解の潜在性、反応性(例えば複合体を形成する)、免疫原性、またはその他の所望の特性を修飾するための、当該分野において公知の多様な修飾を含んでよい。本文脈における例示としての修飾された送達増強ペプチドは、例えば1つまたはそれより多くの選択されたアミノ末端またはカルボキシ末端の化学的修飾を組み込むことにより修飾されたペプチドを含んでよい。例えばアミノ末端および/またはカルボキシ末端のアミド基、BrAc基、またはマレイミド基を、表1に示した修飾された送達増強ペプチドにて例示するように含んでよい。
【0041】
【表1−1】

【0042】
列記したペプチドに関して表1に示した+および−の記号は、――経上皮電気抵抗値(TEER)におけるペプチドを介しての電荷の測定により決定した場合の――上皮単層を通っての透過を増強するペプチドの活性に関する。+記号は、対象のペプチドがマクロ分子の上皮透過を増強することを示す。透過増強活性を示したペプチドは、本明細書における方法に従って検査および選択して、遺伝子制御を増強するための標的細胞の細胞質への、コレステロール複合体化したsiRNAまたはsiハイブリッドの送達の増強に関する、それらの有用性を決定することができる。
【0043】
上の開示は本発明を全般的に記載しているが、これをさらに以下の実施例により例示する。これらの実施例は単に説明を目的として記載しており、本発明の範囲を限定する意図はない。本明細書において特定の用語および値を使用したが、そのような用語および値も同様に、例示としてであって本発明の範囲を限定するものではないことと理解されたい。
【実施例】
【0044】
実施例1
コレステリル標識siRNAの合成および精製
(未修飾siRNAの合成)
未修飾siRNAは、固相オリゴヌクレオチド合成に関する一般的な方法に従って合成した。合成は3’ から5’ の方向に進めた[current protocols in nucleic acid chemistry, chapter 3]。最初のステップは、モノヌクレオシド/モノヌクレオチドを、不溶性固体支持体の表面に共有結合により付着させることを伴う。本明細書において記載するすべての未修飾siRNAは、CPG−結合デオキシチミジン(Glen Research, Sterling VAより購入)を用いて開始して合成した。チミジンヌクレオシドは、塩基に不安定なリンカーを用いて3’ ヒドロキシル基を通して固体支持体に共有結合により付着されている。ヌクレオシドの末端保護基(ジメトキシトリチル、DMT)をはずした後、DNA鎖の伸長を進めることができるようになる。この脱保護で、次のヌクレオチドユニットが付加することのできるフリーの5’−OH基を暴露させる。過剰の試薬を使用して、できるだけ多くの固定したヌクレオチド上でカップリング反応を起こさせる。カップリング反応後、過剰の試薬を洗い流す。続いて非延長部位を防御するためのキャッピングステップ、および酸化ステップの反応を行う。その後末端保護基の除去および鎖の延長のプロセスを、異なる塩基を用いて所望の配列が組み立てられるまで繰り返す。一部またはすべての保護基は所望によりはずしてよく、その後支持体との共有結合を加水分解して生成物を放出させる。保護基の除去は、濃縮アンモニア:エタノールの3:1の混合液にて行った。いかなる残存する保護基も除去した後、オリゴヌクレオチドは精製および使用の準備が整う。
【0045】
RNA合成は、標準的なホスホラミダイト化学を用いて、Applied Biosystems 3400により行った。対応するビルディングブロックである、5’−ジメトキシトリチル−N−ベンゾイルアデノシン−2’−O−(t-ブチルジメチルシリル)−3’−[(2−シアノエチル)-(N,N’−ジイソプロピル)]−ホスホラミダイト(Bz−A−CEホスホラミダイト) (I),5’−ジメトキシトリチル−N−ジメチルホルムアミジン−グアノシン、2’−O−(t-ブチルジメチルシリル)−3’−[(2−シアノエチル)-(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホラミダイト(dmf−G−CEホスホラミダイト) (II)、5’−ジメトキシトリチル−N−アセチルシチジン−2’−O−(t-ブチルジメチルシリル)−3’−[(2−シアノエチル)-(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホラミダイト(Ac−C−CEホスホラミダイト) (III)、5−ジメトキシトリチルウリジン−2’−O−(t-ブチルジメチルシリル)−3’−[(2−シアノエチル)-(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホラミダイト(U−CEホスホラミダイト) (IV)、および5’−ジメトキシトリチル−2’−デオキシチミジン−3’−[(2−シアノエチル)-(N,N−ジイソプロピル)]−ホスホラミダイト(V)は、Glen Research Inc. (Sterling VA)より購入した。未修飾配列に関して合成は、0.2から1.0μmolスケールのデオキシチミジン(VI)を結合したコントロールされた多孔質ガラス(Controlled Pore glass、CPG)(Applied Biosystems, Foster City, CA)上で開始した。他の試薬および溶媒は、Glen Research (Sterling, VA)および/またはApplied Biosystems (Foster City, CA)より購入した。
【0046】
【化2】

【0047】
(3’−コレステリル標識siRNAの合成)
3’−コレステリル標識siRNAの合成は、修飾した支持体の方法を用いて行った。この方法において、新規に修飾した固相合成支持体を、ach3'−レポーター基または複合体用に調製しなければならない。オリゴヌクレオチドの3' 末端にコレステリル基を付着するものに関する固相支持体は、市販により入手できる。3’−コレステリル標識オリゴヌクレオチドの合成は、1−ジメトキシトリチルオキシ−3−O−(N−コレステリル−3−アミノプロピル)−トリエチレングリコール−グリセリル−2−O−スクシノイル−長鎖アルキルアミノ−CPG (VII、Glen Research, Sterling VA)を用いて達成した。次にデザインした21ヌクレオチド配列を、この修飾した固体支持体上で、本明細書において上に記載したようなRNA合成に関する標準的なホスホラミダイトのプロトコルを用いて組み立てた。
【0048】
(5’−コレステリル標識siRNAの合成)
固体支持体に固定された5’ 末端にフリーのヒドロキシ基を有する保護されたオリゴヌクレオチドは、本明細書において上に記載したいずれかの方法を用いての固相合成により容易に得てよい。その後5’ 末端のヒドロキシルをホスホラミダイトを用いて反応させることができる。ヒドロキシルの官能性を有する分子からしばしば得られるホスホラミダイトは、酸化および脱保護の後、官能基またはリガンドを鎖に直接導入することを可能にする。siRNA分子の5’ 末端に組み込まれたコレステリル基のため、ジメトキシトリチルオキシ−3−O−(N−コレステリル−3−アミノプロピル)−トリエチレングリコール−グリセリル−2−O−(2−シアノエチル)−(N,N,−ジイソプロピル)−ホスホラミダイト(VIII)をGlen Research (Sterling, VA)より購入した。最後のヌクレオシド/ヌクレオチドが組み込まれた後、siRNAの固体支持体合成の間に、5’−ジメトキシトリチル保護基を開裂し、延長された鎖にVIIIをカップリングさせた。
【0049】
【化3】

【0050】
【化4】

【0051】
(3’ および5’−ジコレステリル標識siRNAの合成)
3’ および5’−ジコレステリル標識siRNAの合成は、上に記載した方法を組み合わせて達成した。そのような分子の合成は、“修飾した固体支持体”としてVIIを用いて開始し、伸長および5’−コレステリル部分の組み込みは、上に記載したように行った。
【0052】
実施例2
コレステロールにより増強されたsiRNAの取り込み、およびベータ−ガラクトシダーゼmRNAの発現のサイレンシング
(9L/LacZ細胞のトランスフェクション:)
第0日:
a)T75フラスコから飽和9L/LacZ培養液を取り、10ml 完全培地(DMEM、1xPS、1xピルビン酸ナトリウム、1xNEAA)中で細胞を引き離し、希釈する。
【0053】
b)さらに細胞を1:15に希釈し、各96ウェル中に100μl播種する。これによりトランスフェクションのための翌日には50%コンフルエンスの細胞が得られるはずである。忘れずに端のウェルは空とし、250μl 水で満たし、インキュベータ内でプレートを重ねないこと。
【0054】
c)37℃、5%COのインキュベータで一晩インキュベーションする。
【0055】
第1日:
a)Opti−MEM中のトランスフェクション混合液(complex)、各ウェル50μlを調製する。
【0056】
b)プレート中の培地を一度に捨て、200μl PBSまたはOpti−MEMで一度各ウェルを洗浄する。
【0057】
c)逆さにしてプレートが完全に乾くようにティッシュに吸わせる。
【0058】
d)トランスフェクション混合液(50μl/ウェル)を各ウェルに加え、端のウェル中にはウェルの乾燥を予防するため250μlの水を加える。
【0059】
e)37℃、5%COのインキュベータで少なくとも3時間インキュベーションする。
【0060】
f)トランスフェクション混合液を一度に捨て、100μl 完全培地(DMEM、1xPS、1xピルビン酸ナトリウム、1xNEAA)を代わりに加える。
【0061】
(96ウェルフォーマットにおけるβ−Gal/BCAアッセイ)
[細胞の溶菌]
a)培地を一度に捨て、200μl PBSで一度洗浄し、逆さにしてプレートが乾くように吸わせる。
【0062】
b)β−Galキットの30μl 溶菌バッファーを各ウェルに加える。
【0063】
c)細胞を2回凍結−解凍して、溶菌液を作成する。
【0064】
[β−Galアッセイ]
a)アッセイ混合液(50μl 1xバッファー、17μl ONPG、各ウェル)を調製する
b)新しいプレートを取り、各ウェルに65μl アッセイ混合液を加える。
【0065】
c)各ウェルに10μl 細胞溶菌液を加える。バックグラウンドの活性を差し引くためブランクのウェルがなければならない。
【0066】
d)37℃で約20分間インキュベーションする。すべてのONPGを使い切って、高レベルの発現に偏ってしまう長時間のインキュベーションは避ける。
【0067】
e)100μl 反応停止溶液を加える。
【0068】
f)420nmでODを測定する。
【0069】
[BCAアッセイ]
a)BSAスタンダード(1ウェル当り150μl)を調製する。各々のポイントは各プレート上でダブルで測定しなければならない。
【0070】
b)145μl 水を各ウェルに入れ、細胞溶菌液 5μlを各ウェルに加える。
【0071】
c)使用直前にアッセイ試薬(A:B:C:25:24:1)を調製、混合する。
【0072】
d)アッセイ試薬 150μlを各ウェルに加える。
【0073】
e)37℃で約20分間インキュベーションする。
【0074】
f)562nmでODを測定する。
【0075】
(FITC/FAM複合体化siRNAのフローサイトメトリー測定)
a)トランスフェクション後、少なくとも3時間細胞をインキュベーションする。
【0076】
b)200μl PBSで洗浄する。
【0077】
c)15μl TEで細胞を引き離し、37℃でインキュベーションする。
【0078】
d)5つのウェルを、30μl FACS溶液(0.5%BSAおよび0.1%アジ化ナトリウムを含むPBS)にて再度懸濁する。
【0079】
e)5つのウェルすべてを試験管中に合わせる。
【0080】
f)PI 5μlを各チューブ中に加える。
【0081】
g)BD FACスキャン装置を用いて製造元の説明書に従って、蛍光活性化細胞選別(fluorescence activated cell sorting、FCAS)により細胞を分析する。
【0082】
結果
(siRNAのコレステロール複合)
9L/ベータ−gal細胞においてリポフェクタミン(Invitrogen)を用いて、基準のsiRNAまたはコレステロール複合体化siRNAのいずれかにて、トランスフェクションを行った。siRNAは、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAを特異的にノックダウンするようにデザインしたものであり、活性はコントロール(リポフェクタミンのみによりトランスフェクションした細胞)からのベータ−gal活性のパーセントとして表す。
【0083】
1.コレステロール複合体化siRNAのsiRNA配列および構造の情報
【0084】
【化5】

【0085】
(コレステロール複合体化siRNAの呼称)
A.基準のセンス鎖またはアンチセンス鎖
B.5’ 末端を標識したセンス鎖
C.3’ 末端を標識したセンス鎖
D.両末端を標識したセンス鎖
E.5’ 末端を標識したアンチセンス鎖
F.3’ 末端を標識したアンチセンス鎖
G.両末端を標識したアンチセンス鎖
【0086】
【化6】

【0087】
【化7】

【0088】
【表1−2】

【0089】
上の表1は、上に記載したセンス鎖およびアンチセンス鎖を用いて作成したsiRNAコンストラクトを用いての、トランスフェクションおよびmRNAサイレンシングの実験の結果を提供する。トランスフェクションおよびサイレンシングのアッセイの結果は、本発明の例示としてのsiRNAのコレステロールにより増強された送達を示し、コレステロール複合体化siRNAによるベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを実証する。“活性(コントロールに対する%)”は、トランスフェクション後に残存するベータ−ガラクトシダーゼ活性を示す。パーセントの値が低い程、siRNAの効能が高い。2つの文字は二本鎖siRNAを表す。したがって例示したコンストラクトのBE、AF、BA、CA、CF、およびAEは、本発明のコレステロール複合体化dsRNAの性質および活性の代表例である。これらのコンストラクトは、対応する非複合体化siRNAより高いサイレンシングの効能を示す。siRNAコンストラクトのCE、AG、BF、DA、BG、DF、DE、CGおよびDGは、非複合体化siRNAコンストラクトAAより低い効能を示した。
【0090】
AAは、センスRNA鎖またはアンチセンスRNA鎖のいずれの末端にも複合体化したコレステロールを伴わないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の23.12%が残るような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。
【0091】
BEは、センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、およびアンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNAの他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の10.27%しか残らないような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。この結果は、非複合体化siRNAより予想外にまさっている。
【0092】
AFは、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の11.99%しか残らないような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。この結果は、非複合体化siRNAより予想外にまさっている。
【0093】
BAは、センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の12.09%しか残らないような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。この結果は、非複合体化siRNAより予想外にまさっている。
【0094】
CAは、センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の16.18%しか残らないような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。この結果は、非複合体化siRNAより予想外にまさっている。
【0095】
CFは、センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、およびアンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の16.76%しか残らないような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。この結果は、非複合体化siRNAより予想外にまさっている。
【0096】
AEは、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の19.02%しか残らないような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。この結果は、非複合体化siRNAより予想外にまさっている。
【0097】
以下に列記するコンストラクトは、対応する非複合体化siRNAについて決定されたものより、ベータ−ガラクトシダーゼレポーターのサイレンシングのより低い能力を示した。
【0098】
CEは、センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の27.62%が残っているような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。このサイレンシング効果は、対応する非複合体化siRNAについて観察された値より低かった。
【0099】
AGは、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の29.87%が残っているような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。このサイレンシング効果は、対応する非複合体化siRNAについて観察された値より低かった。
【0100】
BFは、センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の32.02%が残っているような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。このサイレンシング効果は、対応する非複合体化siRNAについて観察された値より低かった。
【0101】
DAは、センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてsiRNA鎖の他の末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の33.99%が残っているような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。このサイレンシング効果は、対応する非複合体化siRNAについて観察された値より低かった。
【0102】
BGは、センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてセンス鎖の3’ 末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の46.39%が残っているような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。このサイレンシング効果は、対応する非複合体化siRNAについて観察された値より低かった。
【0103】
DFは、センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてアンチセンス鎖の5’ 末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の65.40%が残っているような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。このサイレンシング効果は、対応する非複合体化siRNAについて観察された値より低かった。
【0104】
DEは、センス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、そしてアンチセンス鎖の3’ 末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の77.12%が残っているような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。このサイレンシング効果は、対応する非複合体化siRNAについて観察された値より低かった。
【0105】
BGは、センス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端に連結した1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の5’ 末端に連結した1つのコレステロール部分を有し、センス鎖の5’ 末端には連結したコレステロール部分を有していないsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の77.80%が残っているような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。このサイレンシング効果は、対応する非複合体化siRNAについて観察された値より低かった。
【0106】
DGは、センス鎖の5’ 末端の1つのコレステロール部分、センス鎖の3’ 末端の1つのコレステロール部分、アンチセンス鎖の3’ 末端の1つのコレステロール部分、およびアンチセンス鎖の5’ 末端の1つのコレステロール部分を有するsiRNAコンストラクトである。このコンストラクトを細胞内にトランスフェクションした結果、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAの活性の98.84%が残っているような、ベータ−ガラクトシダーゼmRNAのサイレンシングを得た。このサイレンシング効果は、対応する非複合体化siRNAについて観察された値より低かった。
【0107】
実施例3
コレステロールにより増強されたsiRNAの取り込みの血清による阻害、および付加的な送達増強物質によるコレステロールによる取り込みの増強の救済
(ヒト単球の単離および精製)
健康なドナー由来のヒト鮮血をGolden West Biologicals (Temecula, CA)より購入した。単球を単離するため、血液サンプルを受け取った後直ちにPBSで1:1の比率で希釈した。末梢血単核細胞(PBMC)をFicoll (Amersham, CA, USA)勾配により最初に全血から単離した。次にMiltenyi CD14ポジティブ選択キット(MILTENYI BIOTEC GmbH, Germany)を用いて製造元の説明書に従って、PBMCからさらに単球を精製した。単球の純度は、抗CD14抗体 (BD Biosciences, CA)を用いて染色したフローサイトメトリーにより判定したところ、95%より高かった。誘発およびノックダウンのアッセイの前に、精製ヒト単球を完全培地中で一晩維持した。
【0108】
(フローサイトメトリー)
蛍光抗体法(Fluorescsncs activated cell sorting、FACS)分析は、Beckman Coulter FC500 細胞分析装置(Fullerton, CA)を用いて行った。この装置を、使用する蛍光プローブ(siRNAについてはFAMまたはCy5、そしてCD14についてはFITCおよびPE)に従って調整した。ヨウ化プロピジウム(Fluka, St Lois, MO)およびアネキシンV(R&D systems, Minneapolis, MN)を、細胞の生存度および細胞毒性に関する指示薬として使用した。
【0109】
siRNAの取り込みの分析のため、細胞をPBSで洗浄し、トリプシンで処理(付着した細胞のみ)した後、フローサイトメトリーにより分析した。上に記載したBAをデザインしたsiRNAの取り込みについてはまた、細胞内のCy5またはFAMの蛍光の強度により測定し、そして細胞の生存度は、ヨウ化プロピジウムまたはアネキシンV−PEを加えることにより評価した。蛍光標識siRNAの膜挿入からの細胞への取り込みを識別するため、トリパンブルーを使用して細胞膜表面上の蛍光を消去した。
【0110】
【表2】

【0111】
表2のデータは、血清の存在が、本発明に従ってのコレステロール部分と複合体化したsiRNAの細胞への取り込みを有意に低減することを示した。血清はまた、例示としての送達増強ペプチドであるPN73:
【0112】
【化8】

【0113】
の存在下における非複合体化siRNAの取り込みもまた阻害するが、コレステロール複合体化siRNAに対して認められた阻害よりその程度は低かった。
【0114】
図1および2は、透過性ペプチド送達増強物質であるPN73を含むコンプレックス中の本発明に従ってのコレステロール複合体化siRNA(コレステロールsiRNA+PN73)の細胞への取り込み、およびPN73を含むコンプレックス中の非複合体化siRNA(siRNA+PN73)の取り込みにおける、5%血清の効果を示す。これらおよび関連する取り込みのアッセイのため、コレステロール複合体化siRNA/PN73ッコンプレックスおよびsiRNA/PN73コンプレックスを、固定濃度または多様な濃度で加えた血清を含む上に記載したようなOpti−MEM(登録商標)培地 (Invitrogen)中のヒト単球内にトランスフェクションした。コレステロールおよびコンプレックスの双方に関するsiRNAの最終濃度は0.2μMであった。取り込みの効率および平均蛍光強度を、フローサイトメトリーにより評価した。図1および2に示した細胞への取り込みの値は、固定した5%血清濃度の存在下においてPN73濃度を変化させて決定した。
【0115】
図3および4は、フローサイトメトリーにより決定した場合の、第2の送達増強物質であるリポフェクタミンの存在下または不在下におけるコレステロール複合体化siRNAの細胞への取り込みにおける、様々な濃度の血清の効果を示す。
【0116】
前述の研究は、siRNAのコレステロール複合がそれらの細胞への取り込みを有意に増強することができることを実証する。しかしコレステロール複合体化siRNAの取り込みは、血清の存在により実質的に減少、または抹消さえされ得る。これはコレステロール部分の血清タンパク質との結合――標的細胞に入るコレステロールと結合したsiRNAの能力を阻害すること――によると思われる。選択された送達増強物質であるリポフェクタミンの存在下において、コレステロール−siRNAの取り込みにおけるこの血清の阻害効果を、効率的に減少することができる。加えて、透過性ペプチドPN73により例示した、異なる種類の送達増強物質の存在もまた、血清により妨げられたsiRNAの送達の救済を仲介することができる。より具体的には、コレステロール部分と複合体化したsiRNAを包含する送達製剤への透過性ペプチドの添加が、コレステロール−siRNAの取り込みにおける血清の阻害効果を、用量に依存する様式で低減する。この発見は、siRNAとのコレステロール複合体のみではsiRNAの送達を最適化しないと思われるが、リポフェクタミンおよびPN73を含むがこれに限定されない付加的な送達増強物質が、in vitro およびin vivoにおける哺乳類の細胞および組織へのsiRNAの送達をさらに増強することができることを指摘する。
【0117】
前述の本発明は、理解を明確にする目的で実施例という方法により詳細に記載してきたが、非限定的な説明という方法により提示する添付の請求項の範囲内において、ある種の変更および修飾を行ってよいことは、当業者には明らかであろう。本文脈において様々な公開および他の参考文献を、記載の簡略化のため前述の開示の範囲内で引用した。これらの各参考文献を、すべての目的に関してその全内容において本明細書にて参照として援用する。しかし本明細書において考察した多様な公開は、それらの開示が本出願の提出日に先行することに対してのみ援用するのであって、本発明者らは、先行する発明の価値によりそのような開示に先行する権利を保有することを明記する。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】図1は、送達増強物質(透過性ペプチドであるPN73を包含する)を含むコンプレックス中のコレステロール複合体化siRNAの細胞への取り込みにおける血清の効果、およびPN73を含むコンプレックス中の非複合体化siRNAにおける血清の効果を――取り込みのパーセントとして表して――示す。
【図2】図2は、PN73を含むコンプレックス中のコレステロール複合体化siRNAの細胞への取り込みにおける血清の効果、およびPN73を含むコンプレックス中の非複合体化siRNAにおける血清の効果を――平均蛍光強度(MFI)として表して――示す。
【図3】図3は、第2の送達増強物質であるリポフェクタミンの存在下または不在下でのコレステロール複合体化siRNAの細胞への取り込みにおける血清の濃度増加の効果を――取り込みのパーセントとして表して――示す。
【図4】図4は、第2の送達増強物質であるリポフェクタミンの存在下または不在下でのコレステロール複合体化siRNAの細胞への取り込みにおける血清の濃度増加の効果を――MFIとして表して――示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センス鎖およびアンチセンス鎖を有し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドであって、1つのコレステロール部分がセンス鎖の5’ 末端に連結し、1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の5’ 末端に連結し、鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記dsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項2】
dsRNAまたはdsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項1に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項3】
センス鎖がDNA鎖である、請求項1に記載のdsハイブリッド。
【請求項4】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項1に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項5】
センス鎖およびアンチセンス鎖を有し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドであって、1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の3’ 末端に連結し、鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記dsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項6】
dsRNAまたはdsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項5に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項7】
センス鎖がDNA鎖である、請求項5に記載のdsハイブリッド。
【請求項8】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項5に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項9】
センス鎖およびアンチセンス鎖を有し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドであって、1つのコレステロール部分がセンス鎖の5’ 末端に連結し、鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記dsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項10】
dsRNAまたはdsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項9に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項11】
センス鎖がDNA鎖である、請求項9に記載のdsハイブリッド。
【請求項12】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項9に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項13】
センス鎖およびアンチセンス鎖を有し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドであって、1つのコレステロール部分がセンス鎖の3’ 末端に連結し、鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記dsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項14】
dsRNAまたはdsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項13に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項15】
センス鎖がDNA鎖である、請求項13に記載のdsハイブリッド。
【請求項16】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項13に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項17】
センス鎖およびアンチセンス鎖を有し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドであって、1つのコレステロール部分がセンス鎖の3’ 末端に連結し、1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の3’ 末端に連結し、鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記dsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項18】
dsRNAまたはdsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項17に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項19】
センス鎖がDNA鎖である、請求項17に記載のdsハイブリッド。
【請求項20】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項17に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項21】
センス鎖およびアンチセンス鎖を有し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドであって、1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の5’ 末端に連結し、鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記dsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項22】
dsRNAまたはdsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項21に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項23】
センス鎖がDNA鎖である、請求項21に記載のdsハイブリッド。
【請求項24】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項21に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項25】
センス鎖およびアンチセンス鎖を有し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドであって、センス鎖の3’ 末端がアンチセンス鎖の5’ 末端にループにより接続し、1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の3’ 末端に連結し、鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記dsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項26】
dsRNAまたはdsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項25に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項27】
センス鎖がDNA鎖である、請求項25に記載のdsハイブリッド。
【請求項28】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項25に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項29】
センス鎖およびアンチセンス鎖を有し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドであって、センス鎖の3’ 末端がアンチセンス鎖の5’ 末端にループにより接続し、1つのコレステロール部分がセンス鎖の5’ 末端に連結し、鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記dsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項30】
dsRNAまたはdsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項29に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項31】
センス鎖がDNA鎖である、請求項29に記載のdsハイブリッド。
【請求項32】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項29に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項33】
RNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の5’ 末端に連結し、そして1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の5’ 末端に連結し、そして二本鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項34】
dsRNAが19から21塩基対の長さを有する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
RNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の3’ 末端に連結し、そしてその場合二本鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項37】
dsRNAが19から21塩基対の長さを有する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
RNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の5’ 末端に連結し、そしてsiRNA鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項40】
dsRNAが19から21塩基対の長さを有する、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
RNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の3’ 末端に連結し、そしてsiRNA鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項43】
dsRNAが19から21塩基対の長さを有する、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項42に記載のdsRNAまたはdsハイブリッド。
【請求項45】
RNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の3’ 末端に連結し、1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の3’ 末端に連結し、そしてsiRNA鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項46】
dsRNAが19から21塩基対の長さを有する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
RNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の5’ 末端に連結し、そしてdsRNA鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項49】
dsRNAが19から21塩基対の長さを有する、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
RNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAを生成するための方法であって、その場合センス鎖の3’ 末端がアンチセンス鎖の5’ 末端にループという手段により接続し、そしてその場合1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の3’ 末端に連結し、そしてその場合dsRNA鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項52】
dsRNAが19から21塩基対の長さを有する、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
RNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含する二本鎖(ds)RNAを生成するための方法であって、その場合センス鎖の3’ 末端がアンチセンス鎖の5’ 末端にループという手段により接続し、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の5’ 末端に連結し、そしてdsRNA鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項55】
dsRNAが19から21塩基対の長さを有する、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
DNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)ハイブリッドを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の5’ 末端に連結し、そして1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の5’ 末端に連結し、そしてその場合二本鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項58】
dsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
DNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)ハイブリッドを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の3’ 末端に連結し、そしてその場合二本鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項61】
dsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項60に記載の方法。
【請求項63】
DNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)ハイブリッドを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の5’ 末端に連結し、そして二本鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項64】
dsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
DNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)ハイブリッドを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の3’ 末端に連結し、そして二本鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項67】
dsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
DNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)ハイブリッドを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の3’ 末端に連結し、1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の3’ 末端に連結し、そして二本鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項70】
dsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
DNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)ハイブリッドを生成するための方法であって、その場合1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の5’ 末端に連結し、そしてdsRNA鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項73】
dsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
DNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)ハイブリッドを生成するための方法であって、その場合センス鎖の3’ 末端がアンチセンス鎖の5’ 末端にループという手段により接続し、そしてその場合1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の3’ 末端に連結し、そしてその場合dsハイブリッドの二本鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項76】
dsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項75に記載の方法。
【請求項78】
DNAセンス鎖およびRNAアンチセンス鎖を合わせてハイブリダイズすることを包含する二本鎖(ds)ハイブリッドを生成するための方法であって、その場合センス鎖の3’ 末端がアンチセンス鎖の5’ 末端にループという手段により接続し、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の5’ 末端に連結し、そしてdsハイブリッド鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない前記方法。
【請求項79】
dsハイブリッドが19から21塩基対の長さを有する、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項78に記載の方法。
【請求項81】
以下の物質:
[センス鎖およびアンチセンス鎖を有し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドであって、その場合1つのコレステロール部分がセンス鎖の5’ 末端に連結し、そして1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の5’ 末端に連結し、そしてその場合二本鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない、前記dsRNAまたはdsハイブリッド;ならびに
以下の送達増強物質:
(a)凝集阻害剤;
(b)電荷修飾剤;
(c)pHコントロール剤;
(d)分解酵素阻害剤;
(e)粘膜溶解剤または粘膜清浄剤;
(f)ciliostatic agent;
(g)膜透過増強物質であって、(i)界面活性剤、(ii)胆汁酸塩、(iii)リン脂質添加剤、混合ミセル、リポソーム、もしくは担体、(iv)アルコール、(v)エナミン、(vi)NO供与化合物、(vii)長鎖両親媒性分子、(viii)小さな疎水性透過増強物質、(ix)サリチル酸ナトリウムもしくはサリチル酸誘導体、(x)アセト酢酸のグリセロールエステル、(xi)シクロデキストリンもしくはベータ−シクロデキストリン誘導体、(xii)中鎖脂肪酸、(xiii)キレート剤、(xiv)アミノ酸もしくはその塩、(xv)N−アセチルアミノ酸もしくはその塩、(xvi)選択された膜成分の分解酵素(xvii)脂肪酸合成の阻害剤、または(xviii)コレステロール合成の阻害薬;あるいは(xix)(g)(i)−(xix)に列挙した膜透過増強物質のあらゆる組み合わせ、より選択されるもの;
(h)送達増強ペプチド;
(i)血管拡張剤;
(j)選択的輸送増強物質;および
(k)送達を安定化するビヒクル、担体、支持体、またはコレステロール複合体化したsiRNAもしくはsiハイブリッドを効率的に共に組み合わせ、会合し、含有し、カプセル化し、もしくは結合して、siRNAの安定化をもたらすコンプレックスを形成する種、より選択される、コレステロール部分と連結した二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドの、標的細胞の細胞質内への送達を増強するための有効量の、1つまたはそれより多くの第2の送達増強物質]
を包含する、二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドの、哺乳類の標的細胞の細胞質内への送達を増強するための医薬組成物。
【請求項82】
dsRNAまたはdsハイブリッドが19から21塩基対の長さである、請求項81に記載の医薬組成物。
【請求項83】
センス鎖がDNA鎖である、請求項81に記載の医薬組成物。
【請求項84】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項81に記載の医薬組成物。
【請求項85】
第2の送達増強物質(1つまたは複数)が送達増強ペプチドを含む、請求項81に記載の医薬組成物。
【請求項86】
送達増強ペプチドが以下:
【化1】

より選択されるアミノ酸配列を包含する、請求項85に記載の医薬組成物。
【請求項87】
送達増強ペプチドを、コレステロール部分と連結した二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドと組み合わせる、または複合体化させる、請求項85に記載の医薬組成物。
【請求項88】
肺の肺胞細胞、皮膚細胞、肝細胞、腎細胞、膵細胞、内皮細胞、有核血液細胞、筋細胞、乳腺細胞、末梢神経系もしくは中枢神経系(CNS)の細胞、消化管細胞、または腫瘍細胞より選択される標的の哺乳類の細胞に、コレステロール部分と連結した二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドを送達するために有効である、請求項81に記載の医薬組成物。
【請求項89】
以下の物質:
[センス鎖およびアンチセンス鎖を有し、各鎖が5’ 末端および3’ 末端を有する二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドであって、その場合1つのコレステロール部分がアンチセンス鎖の3’ 末端に連結し、そしてその場合二本鎖の他の末端にはコレステロール部分が連結していない、前記dsRNAまたはdsハイブリッド;ならびに
以下の送達増強物質:
(a)凝集阻害剤;
(b)電荷修飾剤;
(c)pHコントロール剤;
(d)分解酵素阻害剤;
(e)粘膜溶解剤または粘膜清浄剤;
(f)ciliostatic agent;
(g)膜透過増強物質であって、(i)界面活性剤、(ii)胆汁酸塩、(iii)リン脂質添加剤、混合ミセル、リポソーム、もしくは担体、(iv)アルコール、(v)エナミン、(vi)NO供与化合物、(vii)長鎖両親媒性分子、(viii)小さな疎水性透過増強物質、(ix)サリチル酸ナトリウムもしくはサリチル酸誘導体、(x)アセト酢酸のグリセロールエステル、(xi)シクロデキストリンもしくはベータ−シクロデキストリン誘導体、(xii)中鎖脂肪酸、(xiii)キレート剤、(xiv)アミノ酸もしくはその塩、(xv)N−アセチルアミノ酸もしくはその塩、(xvi)選択された膜成分の分解酵素、(xvii)脂肪酸合成の阻害剤、または(xviii)コレステロール合成の阻害薬;あるいは(xix)(g)(i)−(xix)に列挙した膜透過増強物質のあらゆる組み合わせ、より選択されるもの;
(h)送達増強ペプチド;
(i)血管拡張剤;
(j)選択的輸送増強物質;および
(k)送達を安定化するビヒクル、担体、支持体、またはコレステロール複合体化したsiRNAもしくはsiハイブリッドを効率的に共に組み合わせ、会合し、含有し、カプセル化し、もしくは結合して、siRNAの安定化をもたらすコンプレックスを形成する種、より選択される、コレステロール部分と連結した二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドの、標的細胞の細胞質内への送達を増強するための有効量の、1つまたはそれより多くの第2の送達増強物質]
を包含する、二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドの、哺乳類の標的細胞の細胞質内への送達を増強するための医薬組成物。
【請求項90】
dsRNAまたはdsハイブリッドが19から21塩基対の長さである、請求項89に記載の医薬組成物。
【請求項91】
センス鎖がDNA鎖である、請求項89に記載の医薬組成物。
【請求項92】
コレステロール部分が、コレステロール、ステロール、以下の化合物、すなわちコレステロール、コレスタノール、エルゴステロール、スチマスタノール、スチグマステロール、メチルリトコール酸、コルチゾール、コルチコステロン、Δ−プレグネノロン、プロジェステロン、デオキシコルチコステロン、17−OH−プレグネノロン、17−OH−プロジェステロン、11−ジオキシコルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン、デヒドロエピアンドロステロンスルフェート、アンドロステンジオン、アルドステロン、18−ヒドロキシコルチコステロン、テトラヒドロコルチゾール、テトラヒドロコルチゾン、コルチゾン、プレドニソン、6α−メチルプレジソン、9α−フルオロ−16α−ヒドロキシプレドニソロン、9α−フルオロ−16α−メチルプレドニソロン、9α−フルオロコルチゾール、テストステロン、ジヒドロテストステロン、アンドロステンジオール、アンドロステンジオン、アンドロステンジオン、3α,5α−アンドロスタンジオール、エストロン、エストラジオール、エストロゲン、スペルミジンコレステロールカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリルカルバメート二HCl塩、N−スペルミジン−7デヒドロコレステリルカルバメート、N4−スペルミンコレステリルカルバメート、N,Nビス(3−アミノプロピル)コレステリルカルバメート、N,Nビス(6−アミノヘキシル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンジヒドロコレステリルカルバメート、N−スペルミジンリトコリックカルバメートメチルエステル、N,N−ビス(3−アミノプロピル−N−スペルミジンジコレステリルカルバメート、N(N−3アミノプロピルスペルミジン)コレステリルカルバメート、N,N−ビス(4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N−スペルミジンコレステリル尿素、N−スペルミンコレステリル尿素、N−スペルミジンジヒドロコレステリル尿素、N−スペルミンジヒドロコレステリル尿素、N,N−ビス(N'−3−アミノプロピル−N”4−アミノブチル)コレステリルカルバメート、N4スペルミジンコレステリルカルボキサミド、およびN−[N,N,N−トリス(3−アミノプロピル)スペルミジン]コレステリルカルバメート、ルミステロール、コール酸、デソキシコール酸、ケノデソキシコール酸、およびリトコール酸、ならびにそれらの誘導体より誘導されたあらゆる化合物、から成る群より選択される、請求項89に記載の医薬組成物。
【請求項93】
第2の送達増強物質(1つまたは複数)が送達増強ペプチドを含む、請求項89に記載の医薬組成物。
【請求項94】
送達増強ペプチドが以下:
【化2】

より選択されるアミノ酸配列を包含する、請求項93に記載の医薬組成物。
【請求項95】
送達増強ペプチドを、コレステロール部分と連結した二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドと組み合わせる、または複合体化させる、請求項93に記載の医薬組成物。
【請求項96】
肺の肺胞細胞、皮膚細胞、肝細胞、腎細胞、膵細胞、内皮細胞、有核血液細胞、筋細胞、乳腺細胞、末梢神経系もしくは中枢神経系(CNS)の細胞、消化管細胞、または腫瘍細胞、より選択される標的の哺乳類の細胞に、コレステロール部分と連結した二本鎖(ds)RNAまたはdsハイブリッドを送達するために有効である、請求項89に記載の医薬組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−533323(P2007−533323A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−509522(P2007−509522)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/012653
【国際公開番号】WO2006/019430
【国際公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(506352407)ナステック・ファーマシューティカル・カンパニー・インコーポレーテッド (3)
【Fターム(参考)】