説明

商品収納装置

【課題】コストの低減化を図りながら、商品収納コラムに収納された商品を1つずつ確実に取り出させることができる商品収納装置を提供すること。
【解決手段】商品収納通路33aに商品を一列に並ぶよう収納する商品収納コラム33と、常態においては商品収納通路33aに進出して最前の商品が取り出されることを規制し、商品収納通路33aから退避する場合には最前の商品が取り出されることを許容する第1ゲート部材51と、第1ゲート部材51が商品収納通路33aに進出する場合には商品収納通路33aから退避する一方、第1ゲート部材51が商品収納通路33aから退避する場合には、商品収納通路33aに進出して最前から2番目の商品が前方に移動することを規制する第2ゲート部材52を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を販売する自動販売機に適用される商品収納装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を販売する自動販売機には、商品収納コラムと、商品の搬送を行うバケットとを備えた商品収納装置を有するものが知られている。商品収納コラムは、複数の商品を整列した状態で収納するものである。この商品収納コラムは、搬出装置が駆動した場合にはその前端部から商品を1つずつ払い出すものである。
【0003】
バケットは、商品収納コラムから払い出される商品を受け入れるものである。このバケットは、バケット駆動手段により商品収納コラムの前方域を上下左右に移動可能に設けられている。バケット駆動手段は、バケットを左右方向に沿って移動させることが可能なX軸搬送機構と、このX軸搬送機構を含む上記バケットを上下方向に沿って移動させるY軸搬送機構とを備えて構成されている。
【0004】
このような商品収納装置では、利用者が所定額以上の金銭を投入して商品選択ボタンを操作することにより、バケット駆動手段が駆動してバケットを購入希望商品が収納された商品収納コラムの前まで移動させる。そして、商品収納コラムからバケットへの商品の払い出しが行われた後、バケットを商品取出口近傍まで移動させる。これにより、利用者は、商品取出口を通じて商品を取り出すことができる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−164050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した特許文献1に提案されているような商品収納装置では、商品の払い出しに際しバケット駆動手段を駆動させてバケットを移動させることが必須であり、しかもバケットの移動に種々の制御が必要とされている。そのため、上記商品収納装置では、部品点数が過大なものとなるだけでなく高価なセンサ等も必要としており、コストの増大化を招来していた。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みて、コストの低減化を図りながら、商品収納コラムに収納された商品を1つずつ確実に取り出させることができる商品収納装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る商品収納装置は、自身が画成した商品収納通路に商品を一列に並ぶよう収納する商品収納コラムと、前記商品収納通路に対して進退移動する態様で回動可能に設けられ、常態においては前記商品収納通路に進出して最も下流側にある最下流商品が取り出されることを規制する一方、前記商品収納通路から退避する場合には該最下流商品が取り出されることを許容する第1ゲート部材と、前記商品収納通路に対して進退移動する態様で前記第1ゲート部材に連係して回動可能に設けられ、前記第1ゲート部材が前記商品収納通路に進出する場合には前記商品収納通路から退避する一方、前記第1ゲート部材が前記商品収納通路から退避する場合には、前記商品収納通路に進出して前記最下流商品の上流側に隣接する商品が下流側に移動することを規制する第2ゲート部材とを備えた商品収納装置であって、常態においては基準位置に位置して前記第1ゲート部材が前記商品収納通路から退避することを規制する一方、前記基準位置から移動する場合には、前記第1ゲート部材をフリーな状態にする第1スライド部材と、常態においては付勢手段に付勢されることで前記商品収納通路から退避する第2ゲート部材に接する一方、前記第1ゲート部材が前記商品収納通路から退避するのに連係して前記第2ゲート部材が前記商品収納通路に進出した場合には、該第2ゲート部材の上方に移動して該第2ゲート部材を商品収納通路に進出した姿勢に保持するロック部材と、常態においては基準位置に位置して前記ロック部材をフリーな状態にする一方、前記基準位置から移動する場合には、前記ロック部材を前記付勢手段の付勢力に抗して移動させることで前記第2ゲート部材の上方から離脱させる第2スライド部材と、販売指令が与えられた場合には、前記第1スライド部材に当接して該第1スライド部材を前記基準位置から移動させる一方、解除指令あるいは補充指令が与えられた場合には、前記第1スライド部材及び前記第2スライド部材に当接して第1スライド部材及び第2スライド部材を基準位置から移動させる切替カム部材と、常態においては、前記切替カム部材、並びに基準位置に位置する第1スライド部材及び第2スライド部材の少なくとも1つに接することでカム付勢手段の付勢力に抗して非係合姿勢となる一方、前記切替カム部材が補充指令が与えられることによって第1スライド部材及び第2スライド部材を基準位置から移動させる場合には、前記カム付勢手段に付勢されて係合姿勢となり第1スライド部材及び第2スライド部材を基準位置から移動した状態に保持する補助カム部材とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の商品収納装置においては、第1スライド部材が常態においては基準位置に位置して第1ゲート部材が商品収納通路から退避することを規制するので、商品収納コラムに収納された商品が取り出されることを抑制することができる。また、販売指令が与えられた場合に、切替カム部材が第1スライド部材を基準位置から移動させるので、第1ゲート部材をフリーな状態にするとともに第2ゲート部材もフリーな状態にすることができる。この場合に利用者により商品収納通路の最下流商品が取り出されると、第1ゲート部材は商品収納通路から退避し、第2ゲート部材は商品収納通路に進出する。第2ゲート部材が商品収納通路に進出すると、ロック部材が該第2ゲート部材の上方に移動することから第2ゲート部材は商品収納通路に進出した姿勢に保持される。これにより最下流商品の上流側に隣接する商品が下流側に移動することが規制される。更に、解除指令が与えられた場合に、切替カム部材が第1スライド部材だけでなく第2スライド部材も基準位置から移動させるので、ロック部材を第2ゲート部材の上方から離脱させることができ、これにより第1ゲート部材を商品収納通路に進出させ、第2ゲート部材を商品収納通路から退避させることができる。このように商品の取出操作を利用者に委ねることで従来の自動販売機のようにバケットやバケット駆動手段を用いる必要がなくコストを低減させることができる。しかも第1ゲート部材が商品収納通路から退避しても第2ゲート部材が商品収納通路に進出することで商品収納コラムから商品を1つずつ取り出させることができる。従って、コストの低減化を図りながら、商品収納コラムに収納された商品を1つずつ確実に取り出させることができるという効果を奏する。また、補助カム部材が、常態においては、切替カム部材、並びに基準位置に位置する第1スライド部材及び第2スライド部材の少なくとも1つに接することでカム付勢手段の付勢力に抗して非係合姿勢となる一方、切替カム部材が補充指令が与えられることによって第1スライド部材及び第2スライド部材を基準位置から移動させる場合には、カム付勢手段に付勢されて係合姿勢となり第1スライド部材及び第2スライド部材を基準位置から移動した状態に保持するので、これら第1スライド部材及び第2スライド部材からのリターン負荷が切替カム部材に伝達して該切替カム部材の駆動源等に必要以上の負荷が作用してしまうことを防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の実施の形態である商品収納装置が適用された自動販売機を示す正面図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態である商品収納装置が適用された自動販売機の制御系を示すブロック図である。
【図3】図3は、図1に示した自動販売機の商品収納装置を示す斜視図であり、一部の構成要素を取り除いた状態で示している。
【図4】図4は、本体キャビネットの収納室の内部に設けられたラック支持側板を示す説明図である。
【図5】図5は、図1及び図3に示した商品収納コラムを構成するレール部材を示す斜視図である。
【図6】図6は、図5に示したレール部材の分解斜視図である。
【図7】図7は、商品ラックの要部を拡大して示す斜視図である。
【図8】図8は、図7に示す規制部材の構成を示す斜視図である。
【図9】図9は、規制部材の動作を説明するための断面側面図である。
【図10】図10は、規制部材の動作を説明するための断面側面図である。
【図11】図11は、図3に示した最上段の商品ラックの周辺構造の要部を拡大して示す斜視図であり、一部の構成要素を取り除いた状態で示している。
【図12】図12は、ラック選択機構を構成する第1スライド板及び第2スライド板を示す斜視図である。
【図13】図13は、図12に示した第1スライド板及び第2スライド板を分解して示す分解斜視図である。
【図14】図14は、右前側ラック支持側板の構成を示す斜視図である。
【図15】図15は、図14に示した支持ロッドに取り付けられた切替カム部材を示す斜視図であり、(a)は最上段の商品ラックに対応した切替カム部材、(b)は最上段から二段目の商品ラックに対応した切替カム部材、(c)は最上段から三段目の商品ラックに対応した切替カム部材、(d)は最下段の商品ラックに対応した切替カム部材について示すものである。
【図16】図16は、第1補助カム部材を示す斜視図である。
【図17】図17は、スライドベース部材とカムベース部材との係合関係を示す斜視図である。
【図18】図18は、「待機位置」におけるカム機構と、第1スライド板及び第2スライド板との関係を示す説明図である。
【図19】図19は、「60°回転位置」におけるカム機構と、第1スライド板及び第2スライド板との関係を示す説明図である。
【図20】図20は、「120°回転位置」におけるカム機構と、第1スライド板及び第2スライド板との関係を示す説明図である。
【図21】図21は、「180°回転位置」におけるカム機構と、第1スライド板及び第2スライド板との関係を示す説明図である。
【図22】図22は、「240°回転位置」におけるカム機構と、第1スライド板及び第2スライド板との関係を示す説明図である。
【図23】図23は、「300°回転位置」におけるカム機構と、第1スライド板及び第2スライド板との関係を示す説明図である。
【図24】図24は、図11に示した商品ラックを構成する商品収納コラムを模式的に示すもので、右側から見た場合を示す縦断面図である。
【図25】図25は、取出機構を示す斜視図である。
【図26】図26は、取出機構の主要素の分解斜視図である。
【図27】図27は、取出機構を右側から見た側面図である。
【図28】図28は、取出機構を左側から見た側面図である。
【図29】図29は、図3及び図11に示した商品収納装置を構成する規制手段を模式的に示す説明図である。
【図30】図30は、図2に示した制御手段が実施する販売制御処理の主な処理内容について示すフローチャートである。
【図31】図31は、第1スライド板が基準位置から左方に向けて移動した状態における取出機構の動作を示す斜視図である。
【図32】図32は、商品ラックを構成する商品収納コラムを右側から見た場合を示す縦断面図である。
【図33】図33は、第1スライド板が基準位置から左方に向けて移動した状態における取出機構の動作を示す斜視図である。
【図34】図34は、図2に示した制御手段が実施する補充制御処理の主な処理内容について示すフローチャートである。
【図35】図35は、商品ラックを構成する商品収納コラムを右側から見た場合を示す縦断面図である。
【図36】図36は、第1スライド板及び第2スライド板が基準位置から左方に向けて移動した状態における取出機構の動作を示す斜視図である。
【図37】図37は、第1スライド板及び第2スライド板が基準位置から左方に向けて移動した状態における取出機構の動作を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る商品収納装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
図1及び図2は、それぞれ本発明の実施の形態である商品収納装置が適用された自動販売機を示すものであり、図1は、正面図であり、図2は、制御系を示すブロック図である。ここで例示する自動販売機は、例えば缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を冷却、若しくは加熱した状態で販売するもので、本体キャビネット1を備えている。
【0013】
本体キャビネット1は、前面に形成された開口が外扉(扉体)2によって開閉される直方体状の筐体である。外扉2は断熱材が適宜用いられて構成されており、断熱ガラス等の透明板材を嵌め込んでなる窓部2aを有している。従って、当該自動販売機は外扉2の窓部2aを介して内部を視認することができるものである。また、外扉2の左端側の左側面の中央部には図示せぬ把手が設けられている。
【0014】
外扉2は、施解錠機構3により開閉移動が規制されるものであり、その開閉状態は扉スイッチ4により検出される。施解錠機構3は、施錠状態においては外扉2が開移動することを規制して本体キャビネット1における前面開口を閉じた状態に保持するものである。また、施解錠機構3は、解錠状態においては外扉2が開閉移動することを許容するものである。扉スイッチ4は、外扉2が本体キャビネット1の前面開口を閉じている場合にオン状態となる。その一方、外扉2が開移動して本体キャビネット1の前面開口を開いている場合には、扉スイッチ4はオフ状態となるものである。
【0015】
上記本体キャビネット1は、内部が上下2つに区画されており、上側が収納室1a、下側が機械室1bとなっている。収納室1aは、その内部を予め設定された温度状態に保持する室であり、該収納室1aを構成する壁部材はそれぞれ断熱材によって構成されている。また、収納室1aには、蒸発器等のような収納室1aの内部空気を冷却するための手段(図示せず)や、電熱ヒータ等のような収納室1aの内部空気を加熱するための手段(図示せず)が設けられている。一方、機械室1bには、上記蒸発器とともに冷凍サイクルを構成する冷凍機(図示せず)や各種の制御機器等(図示せず)が設けられている。
【0016】
このような本体キャビネット1における左側面の上方部位には、入力処理ユニット10が取り付けられている。入力処理ユニット10は、箱状のユニット本体11を備えている。このユニット本体11は、堅牢な構成を有している。ユニット本体11の前面には、硬貨投入口12やラック選択ボタン13等が設けられている。また、このユニット本体11の左側部は図示せぬユニット扉により開閉可能となっており、ユニット扉を開移動させるとモード選択ボタン14及び解除ボタン15が露出するよう設けられている。このユニット扉は、常時は図示せぬロック機構により開移動が規制されており、管理者等がロック機構を操作することにより開移動可能になるものである。更に、ユニット本体11の内部には、金銭処理装置16が設けられている。
【0017】
硬貨投入口12は、硬貨を投入するための開口である。ラック選択ボタン13は、複数(図示の例では4つ)あり、上下に並ぶよう設けられた押ボタンである。ラック選択ボタン13は、それぞれが後述する商品収納装置20を構成する商品ラック30a〜30dと関連づけられており、利用者に押下操作されることにより入力信号を制御手段100に与えるものである。また、それぞれのラック選択ボタン13には、例えばLED等の光源13aが内蔵されている。これら光源13aは、制御手段100から与えられる点灯指令に応じて点灯するものである。
【0018】
モード選択ボタン14は、管理者に押下操作されることにより、補充信号を制御手段100に与えるものである。解除ボタン15は、管理者に押下操作されることにより、解除信号を制御手段100に与えるものである。
【0019】
金銭処理装置16は、硬貨投入口12を通じて投入された硬貨の真偽と金種とを識別し、金種毎に硬貨を収容する金銭処理を行うものである。この金銭処理装置16は、硬貨投入口12を通じて投入された金額情報を制御手段100に与えるとともに、釣銭の払い出しを行うものである。釣銭の払い出しは、硬貨返却口17を通じて行う。尚、金銭処理装置16は、硬貨投入口12を通じて硬貨が投入された後に利用者により返却ボタン18が操作された場合にも、硬貨返却口17を通じて投入された硬貨の払い出しを行うものである。また、金銭処理装置16は、識別できなかった硬貨についても硬貨返却口17を通じて硬貨の払い出しを行うものである。
【0020】
上記本体キャビネット1における収納室1aには商品収納装置20が設けられている。図3は、図1に示した自動販売機の商品収納装置20を示す斜視図であり、一部の構成要素を取り除いた状態で示している。
【0021】
この図3にも示すように、商品収納装置20は、商品ラック30a〜30dと、ラック選択機構40と、取出機構50と、規制手段60とを備えて構成されている。
【0022】
商品ラック30a〜30dは、複数(図示の例では4つ)設けられている。商品ラック30a〜30dは、左右一対のラック支持側板31間に架け渡されるよう上下方向に沿って複数段設けられている。ラック支持側板31は、鋼板を屈曲加工することにより形成されたもので、図4に示すように、それぞれが上下方向に沿って延在する態様で収納室1aに設けられている。そして、左前側ラック支持側板31aと右前側ラック支持側板31bとで左右一対の関係を成しており、左後側ラック支持側板31cと右後側ラック支持側板31dとで左右一対の関係を成している。左後側ラック支持側板31c及び右後側ラック支持側板31dには、互いに対向する面から突出する態様で商品ラック30a〜30dを支持するための支持片31c1,31d1(図4参照)が設けられている。左前側ラック支持側板31a及び右前側ラック支持側板31bには、その前面31a1,31b1、すなわち本体キャビネット1の前面開口を臨む面に締結部材であるネジ部材Nが挿通可能なネジ孔31a2,31b2が複数形成されている。
【0023】
各商品ラック30a〜30dは、後方部位である後方水平部材321が支持片31c1,31d1に係止され、前方部位であるスライドベース部材322が左前側ラック支持側板31a及び右前側ラック支持側板31bの前面31a1,31b1に所定のネジ孔31a2,31b2にネジ部材Nが挿通することにより該ネジ部材Nに締結されることで取り付けられている。
【0024】
本実施の形態においては、各商品ラック30a〜30dは、ペットボトル入り飲料の商品を収納するものであって同一の構成を有している。ここで、ペットボトル入り飲料の商品は、図1に示すように、キャップ200が着脱可能に取り付けられるキャップ取付部200aから胴体部201までの間に括れ部分202を有する容器(ペットボトル)の内部に飲料が封入されたものである。
【0025】
それぞれの商品ラック30a〜30dは、複数(図示の例では5つ)の商品収納コラム33を左右方向に沿って並設することにより構成されている。これら商品収納コラム33は、それぞれレール部材34を備えて構成されている。レール部材34は、前後方向に沿って延在するもので商品収納通路33aを画成するものである。
【0026】
図5は、図1及び図3に示した商品収納コラム33を構成するレール部材34を示す斜視図であり、図6は、図5に示したレール部材34の分解斜視図である。これら図5及び図6に示すように、レール部材34は、レール基体341と、前端レール部342と、プッシャ部材343とを備えて構成されている。
【0027】
レール基体341は、鋼板を適宜屈曲して形成したものであり、前後方向が長手方向となる長尺状のものである。このレール基体341は、基部3411と左下延部3412と右下延部3413とが一体的に形成されることで、正面から見た場合に下方に開口するコ字状を成している。
【0028】
基部3411は、前後方向に沿って延在する水平部位である。この基部3411は、その後端部が後方水平部材321に支持され、かつ前端部がスライドベース部材322に支持されている。左下延部3412は、基部3411の左端部から下方に向けて延在するとともに、その延在端部が右方に向けて屈曲することで左側縁端部3412a(図24参照)が形成され、正面から見た場合にL字状を成している。右下延部3413は、基部3411の右端部から下方に向けて延在するとともに、その延在端部が左方に向けて屈曲することで右側縁端部(図示せず)が形成され、正面から見た場合に逆L字状を成している。
【0029】
これら左下延部3412及び右下延部3413は、左右一対となっており、互いの間隙で商品収納通路33aの一部を画成しており、その幅(左側縁端部3412aと右側縁端部との最小幅)は、対象商品(ペットボトル入り飲料)の括れ部分202の最大幅よりも大きく、かつ該商品のキャップ取付部200aの最大幅よりも小さいものである。
【0030】
前端レール部342は、樹脂材により形成したものであり、前端基部3421と前端左下延部3422と前端右下延部3423とが一体的に形成されることで、上記レール基体341と同様に正面から見た場合に下方に開口するコ字状を成している。
【0031】
前端基部3421は、前後方向に沿って延在する水平部位である。前端左下延部3422は、前端基部3421の左端部から下方に向けて延在するとともに、その延在端部が右方に向けて屈曲することで左側前端縁端部3422aが形成されている。前端右下延部3423は、前端基部3421の右端部から下方に向けて延在するとともに、その延在端部が左方に向けて屈曲することで右側前端縁端部3423aが形成されている。
【0032】
これら前端左下延部3422及び前端右下延部3423は、左右一対となっており、互いの間隙で商品収納通路33aの前端部(下流端部)を画成しており、その幅は対象商品(ペットボトル入り飲料)の括れ部分202の最大幅よりも大きく、かつ該商品のキャップ取付部200aの最大幅よりも小さいものである。また、前端左下延部3422に形成される左側前端縁端部3422a及び前端右下延部3423に形成される右側前端縁端部3423aは、前方に向かうに連れて漸次下方に向けて傾斜している。
【0033】
このような前端レール部342は、レール基体341の前端部に進入可能な大きさを有しており、該前端部に進入して所定部位が係止されることで、左側前端縁端部3422aが左側縁端部3412aに連続し、かつ右側前端縁端部3423aが右側縁端部に連続する態様で装着されている。このようにレール部材34は、前端部(下流側端部)が漸次下方に傾斜する態様で湾曲して成るものである。
【0034】
プッシャ部材343は、商品収納通路33aに進入した形態で設けられている。このプッシャ部材343は、左右一対のゼンマイバネ部材(図示せず)により常時前方に付勢されている。これらゼンマイバネ部材は、それぞれ先端部がレール基体341の前端部分に固定して設けられている。
【0035】
このようなレール部材34においては、前方より商品収納通路33aに商品の括れ部分202が挿入されるよう商品が起立した姿勢で投入されると、各縁端部(3412a等)に該商品のキャップ取付部200aの一部が載置する。これにより、レール部材34は、商品のキャップ取付部200aを支持することでこの商品を吊り下げた状態で支持するとともに、この商品を商品収納通路33aに前後方向に沿って並ぶよう収納させるものである。そして、プッシャ部材343がゼンマイバネ部材により常時前方に付勢される結果、商品収納通路33aに収納された商品は、前方に向けて押圧されて収納される。
【0036】
上記商品収納コラム33においては、取出検出センサ5(図2参照)が設けられている。取出検出センサ5は、商品収納通路33aに最前個所に設けられている。かかる取出検出センサ5は、例えば光センサのようなものであり、所定の監視域を商品が通過した場合にその旨を検出し、検出結果である検出信号を制御手段100に送出するものである。
【0037】
図7は、商品ラック30a〜30dの要部を拡大して示す斜視図である。この図7に示すように、各商品ラック30a〜30dには、それぞれの商品収納コラム33に対応して規制部材35が設けられている。規制部材35は、例えば樹脂材から形成されるものであり、各商品収納コラム33における商品収納通路33aの前端部(下流側端部)、つまり最も最前にある商品(最下流商品)よりも前側部位(下流側部位)に設けられている。この規制部材35について詳細に説明すると次のようになる。
【0038】
規制部材35は、図8に示すように、鋼板より形成して成る規制ベース部材351に回動可能に支持されている。規制ベース部材351は、左右方向が長手方向となる長尺状のものであり、その左右両端部351a,351bが左前側ラック支持側板31a及び右前側ラック支持側板31bの前面31a1,31b1に締結部材に締結されることで取り付けられている。この規制ベース部材351には、左右方向に延在する棒状の規制軸部352が架け渡されており、この規制軸部352に挿通される態様で規制部材35が設けられている。この規制部材35は、規制軸部352の中心軸回りに回動可能となっており、規制バネ部材353に付勢されることで、常態においては後端部35aが規制ベース部材351の規制開口351cを通過して商品収納通路33aに進出している。このような規制部材35は、規制バネ部材353に付勢されて後端部35aが商品収納通路33aに進出している場合には、図7に示すように、その上面は、前方に向かうに連れて漸次下方に傾斜する傾斜面となっている。
【0039】
このような規制部材35は、図9に示すように、後端部35aが商品収納通路33aに進出している状態においては、最前商品が起立姿勢のまま前方に向けて取り出されることを規制するものである。そして、図10に示すように、前方から進入した商品に押圧された場合には、規制バネ部材353の付勢力に抗して規制軸部352の中心軸回りに下方に向けて回動することで、後端部35aが商品収納通路33aから退避するものである。これにより該商品が商品収納通路33aに進入することを許容している。
【0040】
次にラック選択機構40について説明する。図11は、図3に示した最上段の商品ラック30aの周辺構造の要部を拡大して示す斜視図であり、一部の構成要素を取り除いた状態で示している。この図11にも示すように、ラック選択機構40は、第1スライド板41と、第2スライド板42と、ロック部材43と、支持ロッド44とを備えて構成されている。
【0041】
図12は、ラック選択機構40を構成する第1スライド板41及び第2スライド板42を示す斜視図であり、図13は、図12に示した第1スライド板41及び第2スライド板42を分解して示す分解斜視図である。
【0042】
これら図12及び図13に示すように、第1スライド板41は、各商品ラック30a〜30dにおいてそれぞれの商品収納コラム33の前方側上方域を左右方向に沿って延在するよう設けられている。第1スライド板41は、上下方向に沿って延在する第1スライド基部411と、この第1スライド基部411の下端より後方に屈曲して延在する第1スライド底部412と、この第1スライド底部412の後端より上方に屈曲して延在する第1スライド上延部413とを有している。
【0043】
この第1スライド底部412には、第1スライド基部411に形成された切欠411aに連続する切欠部412aが複数形成されている。ここで、第1スライド底部412に形成される切欠部412aの数は、商品ラック30a〜30dを構成する商品収納コラム33の数に一致していて5つである。また、第1スライド基部411には、上記切欠411aの左側下延部を構成する規制片411bが設けてある。
【0044】
このような第1スライド板41は、その右端に第1スライド当接部414が設けられており、かかる第1スライド当接部414は、第1スライドバネ部材415を介してスライドベース部材322に連結されている(図17参照)。これにより、第1スライド板41は、第1スライドバネ部材415により常時右方に向けて付勢されており、常態においては基準位置に位置している。
【0045】
第2スライド板42は、各商品ラック30a〜30dにおいてそれぞれの商品収納コラム33の前方側上方域を左右方向に沿って延在するよう設けられている。第2スライド板42は、上下方向に沿って延在する第2スライド基部421と、この第2スライド基部421の左右両端の下端より前方に屈曲して延在する第2スライド底部422と、この第2スライド底部422の前端より上方に屈曲して延在する第2スライド上延部423とを有している。
【0046】
このような第2スライド板42は、第1スライド板41の第1スライド基部411の後方側においてこの第1スライド板41と平行となるように設けられている。つまり、第2スライド板42は、第1スライド基部411と第1スライド上延部413との間における第1スライド底部412の上方域に自身の第2スライド底部422が載置されるよう設けられている。また、第2スライド板42における第2スライド基部421には、切欠部412aの数に対応した複数(例えば5つ)の挿通部421aが形成されている。
【0047】
かかる第2スライド板42は、その右端に第2スライド当接部424が設けられており、かかる第2スライド当接部424は、第2スライドバネ部材425を介してスライドベース部材322に連結されている(図17参照)。これにより、第2スライド板42は、第2スライドバネ部材425により常時右方に向けて付勢されており、常態においては基準位置に位置している。
【0048】
ロック部材43は、例えば樹脂材から形成されたものであり、前端部431、上部432、後端部433及び下部434が連続して形成されることで中空部435を有して成るものである。このロック部材43の前端部431には、前方に向けて突出する突出片431aが設けてある。このようなロック部材43は、図12に示すように、上部432が第2スライド板42の挿通部421aを挿通する態様で、自身の中空部435を第1スライド板41に貫通されることで設けてある。つまり、ロック部材43の前端部431は、第1スライド板41の第1スライド基部411の前方側にあり、ロック部材43の後端部433は、第1スライド板41の第1スライド上延部413の後方側にあり、ロック部材43の下部434は、第1スライド板41の第1スライド底部412の下方側にある。
【0049】
このようなロック部材43は、自身の後端部433がロックバネ部材436を介して第1スライド板41の第1スライド上延部413の後面に連結されており(図24参照)、かかるロックバネ部材436により右方に向けて付勢されている。
【0050】
支持ロッド44は、例えば六角柱状の棒状体であり、図14に示すように、右前側ラック支持側板31bに自身の中心軸回りに回転可能となるよう設けられている。より詳細には、支持ロッド44は、その上端部が右前側ラック支持側板31bの上端片31b3に支持され、その下端部が最下段の商品ラック30dの高さレベルに対応して設けられたカムベース部材441dに支持されて、自身の中心軸回りに回転可能となるよう設けられている。
【0051】
この支持ロッド44の上端部には連結ギヤ442が設けられている。連結ギヤ442は連係ギヤ443を介してモータMの出力ギヤ(図示せず)に噛合している。ここでモータMは、制御手段100(図2参照)から駆動指令が与えられることにより駆動する駆動源であり、出力ギヤを上方から見た場合にこの出力ギヤを時計回りに回転させるものである。これにより該出力ギヤに連係ギヤ443を介して歯合する連結ギヤ442も上方から見た場合に時計回りに回転することとなり、支持ロッド44も自身の中心軸を中心として時計回りに回転するものである。
【0052】
このような支持ロッド44には複数(例えば4つ)の切替カム部材45が取り付けられている。切替カム部材45は、後述する補助カム部材46とともにカム機構を構成するもので、自身の六角形状の貫通孔451が支持ロッド44に貫通されるよう取り付けられており、それぞれが各商品ラック30a〜30dの高さレベルに対応している。これら各切替カム部材45は、支持ロッド44と一体的に回転するものである。また、切替カム部材45は、支持ロッド44に貫通された状態で該支持ロッド44の延在方向(上下方向)に沿って変位可能であり、各商品ラック30a〜30dの高さレベルに応じて位置を変位させることができる。つまり、切替カム部材45は、各商品ラック30a〜30dの高さレベルに応じて追従することができる。
【0053】
図15は、図14に示した支持ロッド44に取り付けられた切替カム部材45を示す斜視図であり、(a)は最上段の商品ラック30aに対応した切替カム部材45(以下、第1切替カム部材45aともいう)、(b)は最上段から二段目の商品ラック30bに対応した切替カム部材45(以下、第2切替カム部材45bともいう)、(c)は最上段から三段目の商品ラック30cに対応した切替カム部材45(以下、第3切替カム部材45cともいう)、(d)は最下段の商品ラック30dに対応した切替カム部材45(第4切替カム部材45d)について示すものである。
【0054】
この図15に示すように、上記切替カム部材45には、基準位置となる待機部位452がそれぞれ形成されているとともに、第1突片45a1,45b1,45c1,45d1と、第2突片45a2,45b2,45c2と、第3突片45a3,45b3,45c3,45d3とがそれぞれ設けられている。第1突片45a1,45b1,45c1,45d1は、切替カム部材45の外周面の下方側において径外方向に向けて突出するよう設けられており、販売部位を構成するものである。この第1突片45a1,45b1,45c1,45d1は、切替カム部材45の中心軸(支持ロッド44の中心軸)を基準として時計回りに例えば60°にわたって形成されている。第2突片45a2,45b2,45c2は、第1突片45a1,45b1,45c1の端部より上方に向けて延在するよう形成されている。第4切替カム部材45dを除く切替カム部材45の第3突片45a3,45b3,45c3は、第2突片45a2,45b2,45c2から中心軸(支持ロッド44の中心軸)を基準として反時計回りに所定角度離隔した個所に設けられており、上下方向に沿って延在するものである。第4切替カム部材45dの第3突片45d3は、第1突片45d1の端部より上方に向けて延在するよう形成されている。つまり、第4切替カム部材45dには、第3突片45d3の形状により兼用しているため、第2突片が形成されていない。これら第3突片45a3,45b3,45c3は、補助部位を構成するものである。
【0055】
そして、支持ロッド44に取り付けられた各切替カム部材45は、第1突片45a1,45b1,45c1,45d1が互いに該支持ロッド44の中心軸回りに所定角度だけ離隔した態様で設けられており、待機部位452及び第3突片45a3,45b3,45c3,45d3は、互いに上下に一致するよう設けられている。
【0056】
ここで各切替カム部材45における第1突片45a1,45b1,45c1,45d1及び第3突片45a3,45b3,45c3,45d3の設置例について述べる。尚、ここで示すものは一例であり、本発明はこれに限定されないことはいうまでもない。
【0057】
第2切替カム部材45bにおいては、第1突片45b1が第1切替カム部材45aの第1突片45a1及び第2突片45a2に対して支持ロッド44の中心軸を基準として反時計回りに60°ずれて設けられている。
【0058】
第3切替カム部材45cにおいては、第1突片45c1が第2切替カム部材45bの第1突片45b1に対して支持ロッド44の中心軸を基準として反時計回りに60°ずれて設けられている。
【0059】
第4切替カム部材45dにおいては、第1突片45d1が第3切替カム部材45cの第1突片45c1に対して支持ロッド44の中心軸を基準として反時計回りに60°ずれて設けられている。
【0060】
そして、第1切替カム部材45aにおける第3突片45a3は、該第1切替カム部材45aにおける第1突片45a1から支持ロッド44の中心軸を基準として反時計回りに240°ずれて設けられている。第2切替カム部材45bにおける第3突片45b3は、該第2切替カム部材45bにおける第1突片45b1から支持ロッド44の中心軸を基準として反時計回りに180°ずれて設けられている。また、第3切替カム部材45cにおける第3突片45c3は、該第3切替カム部材45cにおける第1突片45c1から支持ロッド44の中心軸を基準として反時計回りに120°ずれて設けられており、第4切替カム部材45dにおける第3突片45d3は、該第4切替カム部材45dにおける第1突片45d1から支持ロッド44の中心軸を基準として反時計回りに60°ずれて設けられている。
【0061】
このように六角柱状の棒状体である支持ロッド44の一の側面には、複数の切替カム部材45の待機部位452が対応し、該支持ロッド44の他の側面には、複数の切替カム部材45の第3突片(補助部位)45a3,45b3,45c3,45d3が対応している。そして、支持ロッド44の残りの側面には、切替カム部材45の第1突片45a1,45b1,45c1,45d1が個別に対応している。
【0062】
これにより、支持ロッド44の各側面にそれぞれのポジションを対応させることで、支持ロッド44が360°回転する場合に、各ポジションを60°ずつ均等に配置させることができる。
【0063】
上記各切替カム部材45の近傍には補助カム部材46が設けられている。第1切替カム部材45aの近傍に設けられた補助カム部材46(以下、第1補助カム部材46aともいう)は、自身の貫通孔(図示せず)が支持ロッド44に貫通されるようにして最上段の商品ラック30aの高さレベルに対応したカムベース部材441aに支持されている。このカムベース部材441aは、鋼板を適宜屈曲して形成したものであり、ネジ等を用いて右前側ラック支持側板31bに取り付けられている。
【0064】
第2切替カム部材45bの近傍に設けられた補助カム部材46(以下、第2補助カム部材46bともいう)は、自身の貫通孔(図示せず)が支持ロッド44に貫通されるようにして最上段から二段目の商品ラック30bの高さレベルに対応したカムベース部材441bに支持されている。このカムベース部材441bは、鋼板を適宜屈曲して形成したものであり、ネジ等を用いて右前側ラック支持側板31bに取り付けられている。
【0065】
第3切替カム部材45cの近傍に設けられ補助カム部材46(以下、第3補助カム部材46c)は、自身の貫通孔(図示せず)が支持ロッド44に貫通されるようにして最上段から三段目の商品ラック30cの高さレベルに対応したカムベース部材441cに支持されている。このカムベース部材441cは、鋼板を適宜屈曲して形成したものであり、ネジ等を用いて右前側ラック支持側板31bに取り付けられている。
【0066】
第4切替カム部材45dの近傍に設けられた補助カム部材46(以下、第4補助カム部材46dともいう)は、上述したように支持ロッド44の下端部を支持するカムベース部材441dに支持されている。このカムベース部材441dは、鋼板を適宜屈曲して形成したものであり、上述したように最下段の商品ラック30dの高さレベルに対応した個所にネジ等を用いて右前側ラック支持側板31bに取り付けられている。
【0067】
図16は、第1補助カム部材46aを示す斜視図である。ここでは、図16を用いて第1補助カム部材46aについて説明する。尚、第2補助カム部材46b、第3補助カム部材46c及び第4補助カム部材46dは、第1補助カム部材46aと同様の構成を有しているため、それぞれの説明については割愛する。
【0068】
第1補助カム部材46aは、カムベース部材441aに自身の基端部分461が回転可能に支持されている。この第1補助カム部材46aには、舌片463が設けられている。また、この第1補助カム部材46aとカムベース部材441aとの間には、補助カムバネ部材464が介在している。これにより、第1補助カム部材46aは、フリーな状態となる場合には、補助カムバネ部材464に付勢されて舌片463がカムベース部材441aの上面に設けられたストップ片4411に当接することで先端部分462が左方を臨む姿勢(係合姿勢)となるものである。尚、図16に示すものでは、舌片463が第1切替カム部材45aに当接することで第1補助カム部材46aは、補助カムバネ部材464の付勢力に抗して先端部分462がやや前方を臨む姿勢となっている。
【0069】
このような第1補助カム部材46a〜46dを支持するカムベース部材441a〜441dの前端縁部には、案内凹部4412が形成されている。この案内凹部4412は、図17に示すように、スライドベース部材322に形成された案内凸部3221に適合する大きさを有している。カムベース部材441a〜441dは、案内凹部4412が案内凸部3221と嵌合することで、スライドベース部材322に係合している。このようにスライドベース部材322とカムベース部材441a〜441dとが係合することで、スライドベース部材322に支持される第1スライド板41及び第2スライド板42と、カムベース部材441a〜441dに支持されるカム機構(切替カム部材45及び補助カム部材46)との位置関係が適切なものに規定されることになる。
【0070】
上述した切替カム部材45の回転角度位置は、モード検出スイッチ6(図2参照)により検出される。モード検出スイッチ6は、モータMの出力ギヤに噛合するモードギヤ(図示せず)の状態を検出することで切替カム部材45の回転角度位置を検出するものである。かかるモード検出スイッチ6は、回転角度位置を検出すると、その旨を検出信号として制御手段100に与える。ここでモード検出スイッチ6が、検出する回転角度位置の一例について述べる。尚、ここで示すものは一例であり、本発明はこれに限定されないことはいうまでもない。
【0071】
モード検出スイッチ6が検出する回転角度位置は、「待機位置」、「60°回転位置」、「120°回転位置」、「180°回転位置」、「240°回転位置」、「300°回転位置」の6つである。
【0072】
「待機位置」は、基準となる位置であり、図18の(a)〜(d)に示すように、切替カム部材45の待機部位452が前方を臨んでいる。この場合には、いずれもが第1スライド板41及び第2スライド板42に当接しない位置である。このとき、補助カム部材46は、基準位置に位置する第1スライド板41の第1スライド当接部414の第1スライド突部414aと、基準位置に位置する第2スライド板42の第2スライド当接部424の第2スライド突部424aとに当接されて先端部分462が前方を臨む非係合姿勢となっている。
【0073】
「60°回転位置」は、「待機位置」から支持ロッド44が時計回りに60°回転した位置である。図19の(a)に示すように、かかる位置では、第1切替カム部材45aの第1突片45a1が最上段の商品ラック30aにおける第1スライド板41の第1スライド当接部414に当接してこれを左方に移動させる。このとき、第1補助カム部材46aは、基準位置に位置する第2スライド板42の第2スライド当接部424の第2スライド突部424aに当接されて先端部分462が前方を臨む非係合姿勢となっている。また、図19の(b)〜(d)に示すように、第2切替カム部材45b、第3切替カム部材45c及び第4切替カム部材45dはいずれも第1スライド板41や第2スライド板42に当接していない。
【0074】
「120°回転位置」は、「待機位置」から支持ロッド44が時計回りに120°回転した位置である。図20の(b)に示すように、かかる位置では、第2切替カム部材45bの第1突片45b1が最上段から二段目の商品ラック30bにおける第1スライド板41の第1スライド当接部414に当接してこれを左方に移動させる。このとき、第2補助カム部材46bは、基準位置に位置する第2スライド板42の第2スライド当接部424の第2スライド突部424aに当接されて先端部分462が前方を臨む非係合姿勢となっている。また、図20の(a)に示すように、「120°回転位置」に至る途中で、第1切替カム部材45aの第2突片45a2が第1スライド当接部414及び第2スライド当接部424に当接してこれらを左方に移動させることで、第1スライド当接部414の第1スライド突部414aと第2スライド当接部424の第2スライド突部424aとに当接されていた第1補助カム部材46aは、補助カムバネ部材464に付勢されて左方に向けて回動するが、舌片463が第1切替カム部材45aに接することで所定の大きさ以上回動することが規制される。更に、図20の(c)及び(d)に示すように、第3切替カム部材45c及び第4切替カム部材45dはいずれも第1スライド板41や第2スライド板42に当接していない。
【0075】
「180°回転位置」は、「待機位置」から支持ロッド44が時計回りに180°回転した位置である。図21の(c)に示すように、かかる位置では、第3切替カム部材45cの第1突片45c1が最上段から三段目の商品ラック30cにおける第1スライド板41の第1スライド当接部414に当接してこれを左方に移動させる。このとき、第3補助カム部材46cは、基準位置に位置する第2スライド板42の第2スライド当接部424の第2スライド突部424aに当接されて先端部分462が前方を臨む非係合姿勢となっている。また、図21の(b)に示すように、「180°回転位置」に至る途中で、第2切替カム部材45bの第2突片45b2が第1スライド当接部414及び第2スライド当接部424に当接してこれらを左方に移動させることで、第1スライド当接部414の第1スライド突部414aと第2スライド当接部424の第2スライド突部424aとに当接されていた第2補助カム部材46bは、補助カムバネ部材464に付勢されて左方に向けて回動するが、舌片463が第2切替カム部材45bに接することで所定の大きさ以上回動することが規制される。更に、図21の(a)及び(d)に示すように、第1切替カム部材45a及び第4切替カム部材45dはいずれも第1スライド板41や第2スライド板42に当接していない。
【0076】
「240°回転位置」は、「待機位置」から支持ロッド44が時計回りに240°回転した位置である。図22の(d)に示すように、かかる位置では、第4切替カム部材45dの第1突片45d1が最下段の商品ラック30dにおける第1スライド板41の第1スライド当接部414に当接してこれを左方に移動させる。このとき、第4補助カム部材46dは、基準位置に位置する第2スライド板42の第2スライド当接部424の第2スライド突部424aに当接されて先端部分462が前方を臨む非係合姿勢となっている。また、図22の(c)に示すように、「240°回転位置」に至る途中で、第3切替カム部材45cの第2突片45c2が第1スライド当接部414及び第2スライド当接部424に当接してこれらを左方に移動させることで、第1スライド当接部414の第1スライド突部414aと第2スライド当接部424の第2スライド突部424aとに当接されていた第3補助カム部材46cは、補助カムバネ部材464に付勢されて左方に向けて回動するが、舌片463が第3切替カム部材45cに接することで所定の大きさ以上回動することが規制される。更に、図22の(a)及び(b)に示すように、第1切替カム部材45a及び第2切替カム部材45bはいずれも第1スライド板41や第2スライド板42に当接していない。
【0077】
「300°回転位置」は、「待機位置」から支持ロッド44が時計回りに300°回転した位置である。かかる位置では、図23の(a)〜(d)に示すように、すべての切替カム部材45の第3突片45a3,45b3,45c3,45d3が各商品ラック30a〜30dにおける第1スライド板41の第1スライド当接部414及び第2スライド板42の第2スライド当接部424に当接してこれらを左方に移動させる。このとき、各補助カム部材46は、補助カムバネ部材464に付勢され、しかも舌片463が各切替カム部材45と接しないため、左方に向けて回動し、舌片463がストップ片4411に当接することで先端部分462が左方を臨む係合姿勢となる。かかる係合姿勢においては、先端部分462が第1スライド当接部414の第1スライド突部414a及び第2スライド当接部424の第2スライド突部424aに当接してこれら第1スライド板41及び第2スライド板42を基準位置から左方に向けて移動した状態に保持する。
【0078】
そして、かかる「300°回転位置」から再び「待機位置」まで支持ロッド44が回転すると、係合姿勢にある各補助カム部材46は、舌片463が各切替カム部材45に接することで、補助カムバネ部材464の付勢力に抗して前方に向けて回動することになる。これにより第1スライド板41及び第2スライド板42は、基準位置に戻ることになる。
【0079】
次に取出機構50について説明する。取出機構50は、図11に示すように、商品収納コラム33毎に設けられている。
【0080】
図24は、図11に示した商品ラック30aを構成する商品収納コラム33を模式的に示すもので、右側から見た場合を示す縦断面図である。図25は、取出機構50を示す斜視図であり、図26は、取出機構50の主要素の分解斜視図であり、図27は、取出機構50を右側から見た側面図であり、図28は、取出機構50を左側から見た側面図である。
【0081】
図24にも示すように、取出機構50は、商品収納コラム33毎に設けられている。取出機構50は、第1ゲート部材51と第2ゲート部材52とを備えて構成されている。
【0082】
第1ゲート部材51は、左右方向に沿って延在し、かつ最前商品の上方域に架設されたゲート軸部53に支持される第1基端部511と、この第1基端部511よりも前方側に向けて延在し、その途中から下方に向けて突出する形態を成す第1先端部512とを備えている。この第1先端部512の下方部位には湾曲面を構成する摺動部512aが設けられている。この第1ゲート部材51は、ゲート軸部53の中心軸を中心としてその中心軸回りに回動することが可能である。この第1ゲート部材51とゲート軸部53との間には、ゲートバネ部材54が介在されている。そのため、第1ゲート部材51は、ゲートバネ部材54に付勢されて下方に向けて回動した姿勢となっており、第1先端部512が商品収納通路33aに進出している。
【0083】
このように第1ゲート部材51の第1先端部512が商品収納通路33aに進出している場合には、かかる第1先端部512は最前商品の前方域に位置している。そして、第1ゲート部材51は、ゲートバネ部材54の付勢力に抗して上方に向けて回動すると、第1先端部512が商品収納通路33aから退避することになる。
【0084】
また、第1ゲート部材51は、後方に向けて突出する第1係合片513を有している。第1ゲート部材51の第1先端部512が商品収納通路33aに進出した姿勢であって、かつ第1スライド板41が基準位置に位置している場合には、かかる第1係合片513が規制片411bの上方域に位置している(図12参照)。これにより第1ゲート部材51は、上方に向けて回動しようとしても第1係合片513が規制片411bに当接することで上方に向けての回動が規制されている。
【0085】
第2ゲート部材52は、第1ゲート部材51よりも後方側に設けられており、上記第1基端部511に進入して上記ゲート軸部53に支持される第2基端部521と、この第2基端部521よりも後方側に延在し、かつその下端部が第2基端部521よりも下方に突出する第2先端部522とを備えている。この第2ゲート部材52は、ゲート軸部53の中心軸回りに回動することが可能である。つまり、第2ゲート部材52は、第1ゲート部材51と共通の軸部の中心軸回りに回動可能に配設されたものである。
【0086】
このような第2ゲート部材52は、第1ゲート部材51とコイルバネ部材55を介して連結されている。より詳細には、第1ゲート部材51の引掛溝516と第2ゲート部材52の引掛溝526との間にコイルバネ部材55が引っ掛けられることにより、該コイルバネ部材55に付勢されて、第1ゲート部材51と第2ゲート部材52との互いの位置関係が規定されている。
【0087】
これにより、第2ゲート部材52は、第1ゲート部材51の第1先端部512が商品収納通路33aに進出している場合には、自身の第2先端部522が商品収納通路33aから退避した姿勢となるものである。その一方、第1ゲート部材51の第1先端部512が商品収納通路33aから退避する場合には、第2先端部522が商品収納通路33aに進出した姿勢となるものである。このように第2先端部522が商品収納通路33aに進出している場合には、かかる第2先端部522は、最前から2番目の商品の前方域に位置している。
【0088】
また、第2ゲート部材52は、左方に向けて突出する第2係合片523を有している。この第2係合片523は、第1ゲート部材51における第1係合片513の前方側の凹みに進入して係止している。
【0089】
このような第2ゲート部材52は、第1ゲート部材51とコイルバネ部材55を介して連結されるものなので、基本的には第1ゲート部材51と一体的に回動するものである。しかしながら、第2ゲート部材52は、第2先端部522に対して商品収納通路33aから退避させるような力が作用したときには、該コイルバネ部材55の付勢力に抗して上方に回動するものである。
【0090】
図29は、図3及び図11に示した商品収納装置20を構成する規制手段60を模式的に示す説明図である。規制手段60は、ガイド部材61と駒部材62とを備えて構成されている。ガイド部材61は、各商品ラック30a〜30dにおいてそれぞれの商品収納コラム33の前方側上方域を左右方向に沿って延在するよう設けられている。
【0091】
駒部材62は、複数設けられている。これら駒部材62は、ガイド部材61の収容域61aにそれぞれが左右方向に沿ってスライド移動可能に収容されている。そして、このような規制手段60において収容域61aに形成されるスペースS1,S2の合計幅は、取出機構50を構成する第1ゲート部材51の突部512bの幅よりも僅かに大きいものである。
【0092】
従って、図29の(b)に示すように、各商品収納コラム33に配設された取出機構50のうち、いずれか1つの第1ゲート部材51の突部512bが収容域61aに進入した場合には、該収容域61aには他の取出機構50の第1ゲート部材51の突部512bが進入できるスペースが存在しない。
【0093】
このように規制手段60は、商品の取出操作に応じて商品収納通路33aから退避する1つの第1ゲート部材51における第1先端部512の突部512bが収容域61aに進入した場合に、他の取出機構50における第1ゲート部材51の第1先端部512の突部512bが該収容域61aに進入することを阻止して他の取出機構50における第1ゲート部材51の上方への回動を規制するものである。
【0094】
図30は、図2に示した制御手段100が実施する販売制御処理の主な処理内容について示すフローチャートである。かかる販売制御処理を説明しながら、上記商品収納装置20を備えた自動販売機の動作について説明する。
【0095】
かかる販売制御処理において制御手段100は、金銭処理装置16から与えられた投入額(金額情報)が商品価格以上となる場合(ステップS101:Yes)、該当するラック選択ボタン13を有効なものとする(ステップS102)。
【0096】
有効なものとしたラック選択ボタン13のうち最上段の商品ラック30aに関連付けられたラック選択ボタン13が押下操作された場合(ステップS103:Yes)、制御手段100は、押下操作されたラック選択ボタン13に内蔵される光源13aを所定のパターンに従って点灯させる(ステップS104)。このステップS104では、光源13aを常時点灯させるものとする。そして、制御手段100は、かかるステップS104を実施した後、販売指令が与えられたものとしてモータMを駆動させる(ステップS105)。
【0097】
モード検出スイッチ6により「60°回転位置」が検出された場合(ステップS106:Yes)、制御手段100は、モータMを駆動停止にするとともに、上記ステップS104で常時点灯させた光源13aを所定のパターンに従って例えば点滅点灯させる(ステップS107,ステップS108)。
【0098】
そして、制御手段100は、かかるステップS108を実施した後、施解錠機構3を駆動させて解錠状態にさせる(ステップS109)。これにより利用者は、外扉2を開移動することができる。
【0099】
また、「60°回転位置」で停止させたので、支持ロッド44は「待機位置」から60°時計回りに回転し、第1切替カム部材45aの第1突片45a1が第1スライド板41の第1スライド当接部414に当接する。これにより、第1スライド板41は、図31に示すように、第1スライドバネ部材415の付勢力に抗して左方に向けて移動する。
【0100】
このように第1スライド板41が左方に向けて移動すると、第1スライド板41の規制片411bが第1ゲート部材51の第1係合片513の下方域から離脱して切欠部412aが位置し、第1係合片513の下方域は開放されることになる。これにより最上段の商品ラック30aにおける各取出機構50の第1ゲート部材51は、ゲートバネ部材54に付勢されているもののフリーな状態となって上方に向けて回動することが可能になる。
【0101】
ところで、最上段の商品ラック30a以外の商品ラック30b〜30dでは、それぞれの商品ラック30b〜30dに対応する高さレベルに取り付けられた切替カム部材45(第2切替カム部材45b、第3切替カム部材45c、第4切替カム部材45d)が第1スライド当接部414に当接していない(図18参照)。従って、最上段以外の商品ラック30b〜30dでは、各商品収納コラム33に配設された取出機構50の第1ゲート部材51が第1スライド板41により規制されている。そのため、これらの商品ラック30b〜30dでは、各商品収納コラム33に収納された商品を取り出すことを防止している。
【0102】
このようにラック選択機構40は、待機状態においては、すべての商品ラック30a〜30dを商品の取り出しを規制する状態にする一方、販売指令が与えられた場合には指定された段の商品ラック30aのみ商品の取り出しを許容する状態にする。
【0103】
そして、利用者が商品ラック30aの例えば右から1番目の商品収納コラム33に収納された最前商品を前方に引き出す取出操作を行うと、取出機構50は次のように動作する。図32に示すように、第1ゲート部材51は、ゲートバネ部材54の付勢力に抗して第1先端部512が商品収納通路33aから退避するよう上方に向けて回動する。この場合、第2ゲート部材52も第1ゲート部材51と一体的に第2先端部522が商品収納通路33aに進出するよう下方に向けて回動する。これにより、第2ゲート部材52の第2先端部522は、取り出される最前の商品と最前から2番目の商品との間に位置する。
【0104】
このように第2ゲート部材52が下方に向けて回動すると、図33に示すように、第1ゲート部材51が上方に向けて回動しロック部材43がロックバネ部材436に付勢されて右方に向けて移動する。そして、ロック部材43の突出片431aが第2ゲート部材52の第2係合片523の上方に位置し、これにより第2ゲート部材52は、下方に向けて回動した姿勢に保持される。これにより、第1ゲート部材51も上方に向けて回動した姿勢に保持される。従って、最前から2番目の商品より後方側に収納された商品を前方に向けて移動させることができず、同一の商品収納コラム33において複数の商品が前方に取り出されることを規制することができる。
【0105】
また、上方に向けて回動した第1ゲート部材51は、第1先端部512の突部512bが規制手段60を構成するガイド部材61の収容域61aに進入することになる。これにより最上段の商品ラック30aにおける他の商品収納コラム33に配設された取出機構50の第1ゲート部材51は、突部512bが駒部材62の存在によりガイド部材61の収容域61aに進入することが阻止され、結果的に上方に向けて回動することができない。従って、同一の商品ラック30aにおいて他の商品収納コラム33から商品が取り出されることを抑制することができる。
【0106】
ここで最前の商品は、次のような姿勢で取り出されることになる。上述したように、レール部材34は、前端部(下流側端部)が漸次下方に傾斜する態様で湾曲して成るものであり、しかも後端部35aが商品収納通路33aに進出する態様で規制部材35が設けられている。これにより、最前の商品は、起立姿勢を維持したまま取り出されることなく、図32に示すように、前傾姿勢になって取り出されることになる。つまり、規制部材35は、最前商品よりも前方側において商品収納通路33aの下方域に設けられ、最前商品が起立姿勢のまま取り出されることを規制して前傾姿勢で取り出されることを許容するものである。
【0107】
このようにして利用者により所定の商品収納コラム33から最前の商品が取り出されると、該商品収納コラム33に配設された取出検出センサ5がその旨を検出し、制御手段100に検出信号を与えることとなる。
【0108】
取出検出センサ5から検出信号が与えられ、かつその後に外扉2が閉移動されて扉スイッチ4がオフ状態からオン状態に切り替わると(ステップS110:Yes,ステップS111:Yes)、制御手段100は、商品が取り出された後に本体キャビネット1の前面開口が閉成されたことを認識することができる。
【0109】
かかる認識をした制御手段100は、施解錠機構3を駆動させて施錠状態にさせた後、点滅点灯させていた光源13aを消灯する(ステップS112,ステップS113)。その後、制御手段100は、金銭処理装置16に取出指令出力を与えるとともに、解除指令をモータMに与えて駆動させる(ステップS114,ステップS115)。
【0110】
かかる制御手段100より取出指令出力が与えられた金銭処理装置16では、釣銭がある場合には釣銭を硬貨返却口17に払い出すとともに、商品価格に相当する金銭を金種毎に収容する。
【0111】
また、モータMを駆動させることで、支持ロッド44を所定の停止位置である「待機位置」まで時計回りに回転させる。
【0112】
この支持ロッド44の回転により、第1切替カム部材45aは、第1突片45a1に連続する第2突片45a2が、第2スライド板42の第2スライド当接部424にも当接する。これにより第2スライド板42は、第2スライドバネ部材425の付勢力に抗して左方に移動することになる。この第2スライド板42が左方に向けて移動することで、ロック部材43もロックバネ部材436の付勢力に抗して左方に向けて移動し、第2ゲート部材52の上方から離脱する。これにより第2ゲート部材52の上方域は開放される。これによりゲートバネ部材54に付勢されて第1ゲート部材51が下方に向けて回動するとともに、第2ゲート部材52も上方に向けて回動する。そして、第1ゲート部材51の第1先端部512が商品収納通路33aに進出し、第2ゲート部材52の第2先端部522が商品収納通路33aから退避する。商品収納通路33aに収納された商品は、プッシャ部材343に押圧されて前方側に寄せられる。
【0113】
その後、支持ロッド44の回転により第1切替カム部材45aの第2突片45a2と、第1スライド当接部414及び第2スライド当接部424との当接が解除されると、第1スライド板41及び第2スライド板42は、第1スライドバネ部材415及び第2スライドバネ部材425に付勢されてそれぞれ右方に向けて移動して元の状態に戻る。そうすると、第1ゲート部材51の第1係合片513の下方には第1スライド板41の規制片411bが位置することとなる。よって、第1ゲート部材51は、上方に向けて回動することができない。
【0114】
そして、モード検出スイッチ6により所定位置、すなわち「待機位置」が検出された場合(ステップS116:Yes)、制御手段100は、モータMを駆動停止にさせ(ステップS117)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。これによれば、利用者が選択した1つの商品を販売することができる。
【0115】
一方、上記ステップS110において、取出検出センサ5から検出信号が与えられないで扉スイッチ4がオフ状態からオン状態に切り替わると(ステップS110:No,ステップS118:Yes)、制御手段100は、商品が取り出されずに本体キャビネット1の前面開口が閉成されたことを認識することができる。
【0116】
かかる認識をした制御手段100は、施解錠機構3を駆動させて施錠状態にさせた後、点滅点灯させていた光源13aを消灯する(ステップS119,ステップS120)。その後、制御手段100は、金銭処理装置16に未取出指令出力を与える(ステップS121)。かかる制御手段100より未取出指令出力が与えられた金銭処理装置16は、投入硬貨を硬貨返却口17に払い出す。
【0117】
そして、未取出指令出力を与えた制御手段100は、解除指令を与えてモータMを駆動させ(ステップS122)、その後に上述したステップS117及びステップS118の処理を行ってから手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
【0118】
次に、上記自動販売機において商品を補充する場合について説明する。図34は、図2に示した制御手段100が実施する補充制御処理の主な処理内容について示すフローチャートである。かかる補充制御処理を説明しながら、上記商品収納装置20を備えた自動販売機において商品を補充する場合について説明する。
【0119】
かかる補充制御処理において制御手段100は、管理者によりモード選択ボタン14が押下操作された場合(ステップS103:Yes)、補充指令が与えられたものとしてモータMを駆動させる(ステップS132)。
【0120】
モード検出スイッチ6により所定の位置として「300°回転位置」が検出された場合(ステップS133:Yes)、制御手段100は、モータMを駆動停止にするとともに、施解錠機構3を駆動させて解錠状態にさせる(ステップS134,ステップS135)。これにより管理者は、外扉2を開移動することができる。
【0121】
ここで「300°回転位置」では、図23を用いて説明したように、すべての切替カム部材45の第3突片45a3,45b3,45c3,45d3が各商品ラック30a〜30dにおける第1スライド板41の第1スライド当接部414及び第2スライド板42の第2スライド当接部424に当接してこれらを左方に移動させた後、係合姿勢に回動した補助カム部材46の先端部分462が第1スライド当接部414の第1スライド突部414a及び第2スライド当接部424の第2スライド突部424aに当接してこれら第1スライド板41及び第2スライド板42を基準位置から左方に向けて移動した状態に保持している。
【0122】
このように第1スライド板41及び第2スライド板42を基準位置から左方に向けて移動した状態に保持されるので、取出機構50の第1ゲート部材51は、上方に向けて回動することが可能になる。
【0123】
そして、図35に示すように、前方側より商品収納通路33aに補充商品を進入させる。図10を用いて説明したように、規制部材35は、前方から進入した商品に押圧された場合には、規制バネ部材353の付勢力に抗して規制軸部352の中心軸回りに下方に向けて回動することで、後端部35aが商品収納通路33aから退避するものである。よって、補充商品は、起立姿勢の状態で商品収納通路33aに進入させることが可能である。
【0124】
このように起立姿勢で補充商品を商品収納通路33aに進入させると、この補充商品のキャップ200が第1ゲート部材51の第1先端部512における摺動部512aに当接して摺動することとなる。この場合において、第1ゲート部材51は、自身の摺動部512aが湾曲面を構成していることから、かかる補充商品に押圧されることで上方に向けて回動する。これにより第2ゲート部材52は、第1ゲート部材51の回動に応じて下方に回動する。
【0125】
よって、進入された商品は、図36に示すように、第2ゲート部材52の第2先端部522に当接することとなるが、かかる第2ゲート部材52は、ロック部材43によりその回動が規制されているわけではないので、図37に示すように、コイルバネ部材55の付勢力に抗して上方に向けて回動し第2先端部522が商品収納通路33aから退避する。よって、商品収納コラム33の前方域から所定本数の商品を進入させて補充を行うことができる。
【0126】
このようにして管理者により所定本数の商品の補充が行われた後に、管理者により解除ボタン15が押下操作された場合(ステップS136:Yes)、制御手段100は、施解錠機構3を駆動させて施錠状態にさせた後、解除指令をモータMに与えて駆動させる(ステップS137,ステップS138)。
【0127】
そして、モード検出スイッチ6により所定位置、すなわち「待機位置」が検出された場合(ステップS139:Yes)、制御手段100は、モータMを駆動停止にさせ(ステップS140)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
【0128】
以上説明したように本発明の実施の形態である自動販売機においては、ラック選択機構40は、待機状態においてはすべての商品ラック30a〜30dを商品の取り出しを規制する状態にする。そして、ラック選択機構40は、販売指令が与えられた場合には指定された段の商品ラック(30a)のみ商品の取り出しを許容する状態にする。商品収納コラム33毎に配設された取出機構50は、常態においては該商品収納コラム33に収納された商品が取り出されることを規制する一方、該商品収納コラム33を有する商品ラック(30a)がラック選択機構40により商品の取り出しを許容された場合には、商品の取出操作に応じて動作して最前の商品のみが取り出されることを許容する。商品ラック(30a)毎に配設された規制手段60は、自身が設けられた商品ラック(30a)がラック選択機構40により商品の取り出しが許容された場合には、いずれか1つの取出機構50が動作することを許容し、該商品ラック(30a)における他の取出機構50が動作することを規制する。これにより、従来の自動販売機のようにバケット駆動手段を用いなくても利用者に希望の商品を購入させることができる。しかも、無人で商品を販売するという自動販売機本来の機能を保持させることができる。従って、部品点数の削減等を行うことでコストの低減化を図ることができる。
【0129】
上記自動販売機を構成する商品収納装置20においては、第1スライド板41が常態においては基準位置に位置して第1ゲート部材51が商品収納通路33aから退避することを規制するので、商品収納コラム33に収納された商品が取り出されることを抑制することができる。また、切替カム部材45が第1スライド板41を基準位置から移動させることで、第1ゲート部材51及び第2ゲート部材52をフリーな状態にすることができる。この場合に利用者により商品収納通路33aの最前の商品が取り出されると、第1ゲート部材51は商品収納通路33aから退避し、第2ゲート部材52は商品収納通路33aに進出する。第2ゲート部材52が商品収納通路33aに進出すると、ロック部材43が該第2ゲート部材52の第2係合片523の上方に移動することから第2ゲート部材52は商品収納通路33aに進出した姿勢に保持される。これにより最前から2番目の商品が前方に向けて移動することが規制される。更に、切替カム部材45が第1スライド板41だけでなく第2スライド部材も基準位置から移動させることで、ロック部材43を第2ゲート部材52の第2係合片523の上方から離脱させることができ、これにより第1ゲート部材51を商品収納通路33aに進出させ、第2ゲート部材52を商品収納通路33aから退避させることができる。このように商品の取出操作を利用者に委ねることで従来の自動販売機のようにバケットやバケット駆動手段を用いる必要がなくコストを低減させることができる。しかも第1ゲート部材51が商品収納通路33aから退避しても第2ゲート部材52が商品収納通路33aに進出することで商品収納コラム33から商品を1つずつ取り出させることができる。従って、コストの低減化を図りながら、商品収納コラム33に収納された商品を1つずつ確実に取り出させることができる。
【0130】
上記自動販売機を構成する商品収納装置20においては、各商品収納コラム33を構成するレール部材34が、商品のキャップ取付部200aを支持することにより該商品を起立姿勢に吊り下げた状態で商品収納通路33aに収納させるので、胴体部201がフラット形状等の異形容器に収容された商品についても商品詰まりを発生させずに良好に収納することができる。
【0131】
上記自動販売機を構成する商品収納装置20においては、規制手段60が商品の取出操作に応じて上方に向けて回動する1つの第1ゲート部材51の突部512bが収容域61aに進入した場合に、他の取出機構50における第1ゲート部材51の突部512bが該収容域61aに進入することを阻止して他の取出機構50における第1ゲート部材51の退行移動を規制する。これにより、1つの商品ラック30a〜30dから複数の商品が取り出されることを確実に防止することができる。
【0132】
上記自動販売機を構成する商品収納装置20においては、商品を起立姿勢の状態で商品収納通路33aに収納させるので、例えば特公昭50−27749号公報等に記載の従来技術のように商品を横倒姿勢で収納させ、かつキャップ200側から商品を視認させている場合に比して、商品全体を利用者に視認させることができ、しかも利用者に購入商品を直接見て触れさせることができ、利用者に安心感を与えることができる。
【0133】
また、上記自動販売機及び商品収納装置20では、次のような作用効果を奏することができる。
【0134】
商品収納装置20における規制部材35が、最前商品が起立姿勢のまま取り出されることを規制して前傾姿勢で取り出されることを許容するものであるので、商品の取出姿勢を制御することができ、これにより利用者により任意の姿勢で取り出されることを抑制し、任意の姿勢で取り出されることにより誘発される故障等の発生を防止することができる。特にレール部材34の前端部(下流側端部)が漸次下方に傾斜する態様で湾曲して成るものであることで、かかるレール部材34に吊り下げた状態で収納される商品も確実に前傾姿勢で取り出させることができる。
【0135】
上記補充制御処理においては、管理者がモード選択ボタン14を押下操作した場合の一例として、商品補充を行うことについて説明したが、本実施の形態である自動販売機では、各商品収納コラム33に商品が既に補充されている状態で管理者によりモード選択ボタン14が押下操作されることで、自動販売機としてではなく、冷蔵ショーケースとしての機能を発揮することができる。すなわち、モード選択ボタン14が押下操作されると、施解錠機構3により外扉2が開閉可能となるとともに、すべての商品ラック30a〜30dにおいて商品の取り出しが許容される。これにより、利用者は、外扉2を開移動させて希望する商品を取り出すことができる。
【0136】
商品収納装置20の取出機構50における第1ゲート部材51と第2ゲート部材52とは、共通のゲート軸部53の中心軸回りに回動可能となっており、しかもゲート軸部53は最前商品の上方域に設けられている。これにより第1ゲート部材51の第1先端部512とゲート軸部53との距離、並びに第2ゲート部材52の第2先端部522とゲート軸部53との距離を短くすることができ、第1ゲート部材51及び第2ゲート部材52の回動距離を十分に確保することができる。また、第1ゲート部材51は、商品収納通路33aに進出した状態に保持されることが解除された場合において、商品収納通路33aに進出した状態で自身の摺動部512aが商品収納通路33aの前方側より進入した商品に摺動しながら押圧されたときには、商品収納通路33aから退避して該商品の進入を許容するので、管理者は、両手を使わずに片手のみで商品補充を行うことが可能になり、作業効率を向上させることができる。
【0137】
商品収納装置20においては、第1スライド板41及び第2スライド板42を支持するスライドベース部材322と、カム機構を支持するカムベース部材441a〜441dとは、一方に形成された案内凸部3221と他方に形成された案内凹部4412とが互いに嵌合することで係合しているので、スライドベース部材322に支持される第1スライド板41及び第2スライド板42と、カムベース部材441a〜441dに支持されるカム機構(切替カム部材45及び補助カム部材46)との位置決めを十分に高い精度で行うことができる。
【0138】
商品収納装置20においては、「300°回転位置」にする場合に、補助カム部材46が係合姿勢となって第1スライド板41及び第2スライド板42を基準位置から左方に向けて移動した状態に保持しているので、これら第1スライド板41及び第2スライド板42からのリターン負荷が切替カム部材45に伝達してモータM等に必要以上の負荷が作用してしまうことを防止することができる。
【0139】
自動販売機においては、上記販売制御処理において、押下操作されたラック選択ボタン13に内蔵された光源13aを所定のパターンに従って点灯させていたので、利用者に対して選択した商品ラック30a〜30dを認識させるだけでなく、購入過程を視覚を通じて訴えることができ、購買意欲を喚起させることができる。
【0140】
自動販売機においては、支持ロッド44の各側面に切替カム部材45の待機部位、販売部位、補充部位のポジションを対応させることで、支持ロッド44が360°回転する場合に、各ポジションを60°ずつ均等に配置させることができ、これによりポジショニングの精度を向上させることができるとともに、現在のポジションを容易に認識させることができる。
【0141】
自動販売機においては、商品ラック30a〜30dが、本体キャビネット1の収納室1aに設けられたラック支持側板31のうち前面開口を臨む面(前面)に締結部材であるネジ部材Nにより締結されることで取り付けられているので、作業者は、外扉2を開移動させて本体キャビネット1の前面開口を開いた状態にし、かかる前面開口を通じて前方から商品ラック30a〜30dの着脱作業を行うことができる。よって、当該自動販売機が設置される場所において商品ラック30a〜30dの着脱、その他の作業を容易に行うことができる。
【0142】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
【0143】
上述した実施の形態では、1つの本体キャビネット1に1つの入力処理ユニット10が取り付けられて自動販売機を構成していたが、本発明においては、入力処理ユニットと、入力処理を備えていない複数の本体キャビネットとを通信可能に接続することで、1つの入力処理ユニットと複数の本体キャビネットとが接続して自動販売機を構成するようにしても構わない。これによっても利用者の希望商品を1つだけ販売することが可能であり、しかも多種多様の商品の販売が可能となる。
【0144】
また、一つの商品ラックに収納された商品は同一価格のものであってもよいが、これに限られず、一つの商品ラックに収納された商品は、商品収納コラム毎に価格が異なっていてもよい。これによれば、一つの商品ラックにおいても複数価格の商品を販売することが可能になり、自動販売機全体としてコンパクトでありながら販売商品のバリエーションを増やすことができる。
【0145】
上述した実施の形態では、外扉2の窓部2aを介して本体キャビネット1の内部を視認することができるものであった。本発明においては、扉体(外扉)だけに限られず、自動販売機本体(本体キャビネット)が透明な断熱ガラス材によって形成されることで、該自動販売機本体に窓部が形成されても良い。これによれば、扉体にだけに限られず、自動販売機本体の窓部を介して内部を視認することができる。
【産業上の利用可能性】
【0146】
以上のように、本発明に係る商品収納装置は、例えば缶入り飲料やペットボトル入り飲料を販売する自動販売機に有用である。
【符号の説明】
【0147】
1 本体キャビネット
1a 収納室
2 外扉(扉体)
2a 窓部
3 施解錠機構
4 扉スイッチ
10 入力処理ユニット
11 ユニット本体
12 硬貨投入口
13 ラック選択ボタン
14 モード選択ボタン
15 解除ボタン
16 金銭処理装置
20 商品収納装置
30a 商品ラック
30b 商品ラック
30c 商品ラック
30d 商品ラック
31 ラック支持側板
33 商品収納コラム
33a 商品収納通路
34 レール部材
343 プッシャ部材343
40 ラック選択機構
41 第1スライド板
415 第1スライドバネ部材
42 第2スライド板
425 第2スライドバネ部材
43 ロック部材
44 支持ロッド
45 切替カム部材
46 補助カム部材
50 取出機構
51 第1ゲート部材
511 第1基端部
512 第1先端部
512a 摺動部
512b 突部
513 第1係合片
52 第2ゲート部材
522 第2先端部
523 第2係合片
55 コイルバネ部材
60 規制手段
61 ガイド部材
62 駒部材
100 制御手段
M モータM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自身が画成した商品収納通路に商品を一列に並ぶよう収納する商品収納コラムと、
前記商品収納通路に対して進退移動する態様で回動可能に設けられ、常態においては前記商品収納通路に進出して最も下流側にある最下流商品が取り出されることを規制する一方、前記商品収納通路から退避する場合には該最下流商品が取り出されることを許容する第1ゲート部材と、
前記商品収納通路に対して進退移動する態様で前記第1ゲート部材に連係して回動可能に設けられ、前記第1ゲート部材が前記商品収納通路に進出する場合には前記商品収納通路から退避する一方、前記第1ゲート部材が前記商品収納通路から退避する場合には、前記商品収納通路に進出して前記最下流商品の上流側に隣接する商品が下流側に移動することを規制する第2ゲート部材と
を備えた商品収納装置であって、
常態においては基準位置に位置して前記第1ゲート部材が前記商品収納通路から退避することを規制する一方、前記基準位置から移動する場合には、前記第1ゲート部材をフリーな状態にする第1スライド部材と、
常態においては付勢手段に付勢されることで前記商品収納通路から退避する第2ゲート部材に接する一方、前記第1ゲート部材が前記商品収納通路から退避するのに連係して前記第2ゲート部材が前記商品収納通路に進出した場合には、該第2ゲート部材の上方に移動して該第2ゲート部材を商品収納通路に進出した姿勢に保持するロック部材と、
常態においては基準位置に位置して前記ロック部材をフリーな状態にする一方、前記基準位置から移動する場合には、前記ロック部材を前記付勢手段の付勢力に抗して移動させることで前記第2ゲート部材の上方から離脱させる第2スライド部材と、
販売指令が与えられた場合には、前記第1スライド部材に当接して該第1スライド部材を前記基準位置から移動させる一方、解除指令あるいは補充指令が与えられた場合には、前記第1スライド部材及び前記第2スライド部材に当接して第1スライド部材及び第2スライド部材を基準位置から移動させる切替カム部材と、
常態においては、前記切替カム部材、並びに基準位置に位置する第1スライド部材及び第2スライド部材の少なくとも1つに接することでカム付勢手段の付勢力に抗して非係合姿勢となる一方、前記切替カム部材が補充指令が与えられることによって第1スライド部材及び第2スライド部材を基準位置から移動させる場合には、前記カム付勢手段に付勢されて係合姿勢となり第1スライド部材及び第2スライド部材を基準位置から移動した状態に保持する補助カム部材と
を備えたことを特徴とする商品収納装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2013−65174(P2013−65174A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203066(P2011−203066)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】