説明

商品荷揃えシステム及び方法

【課題】購入者による商品の運搬、店による商品の補填並びに携帯端末の準備及び管理のいずれも必要としないシステム及び方法を提供する。
【解決手段】購入者情報と購入する商品の商品情報とを含む購入商品情報を獲得する購入商品情報獲得装置を商品を展示する商品展示場所から操作可能な場所に備え、1つまたはそれ以上の購入商品情報に基づいて購入者が購入する全ての商品の一覧である購入商品一覧を得る。商品に付された電子タグに書き込まれる購入者情報、または、購入商品情報を保持する商品データベースを利用して、商品荷揃えを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれの購入者について購入した商品を荷揃えする、商品荷揃えに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケット等のレジカウンタでは、購入した商品を特定して購入代金を計算するために購入者がレジカウンタまで運搬した商品のすべてについて商品に付されたバーコードを読み込む等の処理がされており、購入者1人あたりの所要時間が長い。このため、購入者は、自分よりも前にレジカウンタに並んだ他の購入者の処理が終了して自分の順番になるまで待たねばならないことが多い。
特許文献2には、商品に電子タグを付しショッピングカートに電子タグを読み取る装置を備えることで、ショッピングカートに商品を投入した時点で購入した商品を特定する技術が開示されている。また、特許文献4には、商品及び購入者の体(例えば手首)に電子タグを付し商品が棚から取り出された時点で電子タグを読み取って購入した購入者及び商品を特定する技術が開示されている。これらの技術によれば、レジカウンタにおいて商品に付されたバーコードを読み込む等の処理を行う必要がなくなり、購入者1人あたりの所要時間が短縮される。
しかし、電子タグの付された商品を購入者自身が棚から取り出すまたはショッピングカートに投入することが要求され、米、ビール等の重い商品についても、購入者自身がレジカウンタまで運搬する必要がある。また、店は商品棚等に十分な数の商品が陳列されるように商品を商品棚等に補填する必要がある。
【0003】
上記の問題を解決する技術として、特許文献1及び特許文献3には、購入者が携帯端末を持ち商品棚においてバーコードを読み取る等の手段で購入商品のデータを入力する技術が開示されている。この技術によれば、購入者が商品をレジカウンタまで運搬する必要はなく、また、レジカウンタにおいて購入代金を計算する処理は上記と同様に短時間で可能である。
しかし、店は、購入者が使用する携帯端末を多数準備しかつ管理せねばならず、このコストが大きい。また、購入者が商品を運搬することに替えて店員が商品を荷揃えして購入者に渡す必要があり、このための店員の労力が大きい。
【特許文献1】特開2002−342683号公報
【特許文献2】特開2003−256520号公報
【特許文献3】特開2005−157872号公報
【特許文献4】特開2006−331069号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のように、背景技術によれば、購入者による商品の運搬及び店による商品の補填、または、店による携帯端末の準備及び管理のいずれかが必要となってしまう。本発明は、この問題点を解決しようとするものであり、購入者による商品の運搬、店による商品の補填並びに携帯端末の準備及び管理のいずれも必要としないものである。
【0005】
本発明は、購入者が商品を運搬しない場合におけるもう一つの問題点、すなわち店員による荷揃えの労力が大きい点についても解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、購入者による商品の運搬並びに携帯端末の準備及び管理のどちらも要求されないようにするため、以下に述べる構成により、購入者が、携帯端末を持たずに、システムに購入する商品の情報を読み取らせることを可能にする。
【0007】
本発明の商品荷揃えシステム及び方法は、購入者情報と購入する商品の商品情報とを含む購入商品情報を獲得する購入商品情報獲得装置を前記商品展示場所から操作可能な場所に備え、1つまたはそれ以上の前記購入商品情報に基づいて購入者が購入する全ての商品の一覧である購入商品一覧を得る。
【0008】
本発明の商品荷揃えシステム及び方法は、さらに、前記購入商品情報獲得装置は電子タグ読取装置と電子タグ書込装置とを備え、該電子タグ読取装置は購入者情報を読み取り、該電子タグ書込装置は読み取られた該購入者情報を商品に付された電子タグに書き込むことができる。
【0009】
本発明の商品荷揃えシステム及び方法は、また、前記購入商品情報獲得装置はバーコード読取装置または電子タグ読取装置のうち少なくとも一つの読取装置を備え、該読取装置は購入者情報を読み取り、かつ、購入対象の商品に付されたバーコードまたは電子タグに記録された商品情報を読み取ることもできる。
【0010】
本発明の商品荷揃えシステム及び方法は、また、前記購入商品情報獲得装置は指紋情報、静脈情報その他の人体識別情報読み取り装置を備え、該人体識別情報読取装置が読み取る人体識別情報に基づいて購入者情報を求めることもできる。
【0011】
本発明の商品荷揃えシステム及び方法は、さらに、前記購入商品一覧を印刷する印刷手段、前記購入商品一覧をディスプレイに表示する表示手段のうち少なくとも一つの手段を備えることができる。
【0012】
本発明の商品荷揃えシステム及び方法は、さらに、商品情報を管理する商品データベースを備え、前記購入商品情報に基づいて該商品データベースの該商品情報に購入者情報を付加することができる。
【0013】
本発明は、以下に述べる構成により、店員による荷揃えの労力を軽減する。
【0014】
本発明の商品荷揃えシステム及び方法は、購入者情報または商品情報に基づいて商品を分別して搬送する商品搬送装置を備えることができる。
【0015】
本発明の商品荷揃え方法は、さらに、店員が前記商品搬送装置に前記購入者情報を読み取らせ、前記分別して搬送された商品を購入者毎の配送先に配送することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の商品荷揃えシステム及び方法は、購入者にとっては、システムに購入する商品の情報を読み取らせることにより、米、ビール等の重い商品を自身で運搬する必要がなく、かつ、レジカウンタで長時間待たされることがないという利点がある。店にとっては、購入者が商品陳列場所から移動した商品を補填するための労力が軽減されるという効果がある。
なお、下記実施例6に示すとおり、購入者がレジカウンタに行かなくてもよいようにすることも、本発明によって可能となった。
【0017】
また、本発明の商品荷分けシステム及び方法は、購入者が携帯端末を持たないため、店にとっては、小さなコストで上記の利便性を購入者に供与することができるという効果がある。
【0018】
また、本発明の商品荷分けシステム及び方法は、商品搬送装置を備えるため、店員による荷揃えの労力が軽減されるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
実施例の説明に先立ち、共通に用いられる用語について、明確化する。
【0020】
「購入者情報」とは、購入代金の計算に当たり、1または複数の商品についてその商品を購入し代金を支払うべき者(購入者)を同定するための情報である。例えば、スーパーマーケットの会員制のポイントカードに磁気的にまたはバーコードとして記録された会員番号、購入者が所有する電子マネーカードのID、購入者が所有するクレジットカードの番号、購入者が所有する携帯電話の番号、指紋や静脈等の人体識別情報、スーパーマーケットが購入者同定のために入店者に配布するカードにバーコードとして印刷された番号が「購入者情報」に該当する。
【0021】
「商品情報」とは、購入代金の計算に当たり、購入者によって購入の意思が表示された商品、すなわち荷揃えにおいてピッキングされ購入者に引き渡されるべき商品を表す情報である。典型的には、多くのスーパーマーケットにおいて商品に付されているバーコードに表された情報が「商品情報」に該当する。「商品情報」には、例えばビールの同一銘柄の同一容量の商品のように規格品であれば区別なく同一の「規格商品」に係る商品規格情報と、例えば個体毎にパックされ陳列された鮮魚のように個別の商品間に差異のある「個別商品」に係る商品個体情報とがある。商品情報が「商品規格情報」である場合には、陳列された商品そのものでなくとも同一規格の商品を購入者に引き渡すことができる。一方、商品情報が「商品個体情報」である場合には、購入者は陳列された商品そのものを選択しており、陳列された商品そのものを購入者に引き渡すことが要求される。
【0022】
「商品展示場所」とは、店が購入者に展示するために商品または商品の看板等を陳列している場所である。例えば、商品を陳列している商品棚、商品説明のためのパネルを展示している場所が、「商品展示場所」に該当する。
「商品展示場所から操作可能な場所」とは、電子タグ読取装置、バーコード読取装置等の各装置の能力に応じて、「商品展示場所」においてその商品の購入を意図した購入者がその場で装置を操作可能な装置の設置場所である。電子タグ読取装置の場合には、商品展示場所において電子タグを移動させることにより当該移動を検出可能な電子タグ読取装置の設置場所が「商品展示場所から操作可能な場所」に該当する。バーコード読取装置の場合には、陳列または展示された商品等に印刷されたバーコードを購入者が自然に読み取らせることができるように当該バーコード読取装置を置いておく場所が「商品展示場所から操作可能な場所」に該当する。
【0023】
「商品データベース」とは、商品情報と購入者情報とを関連付けて保存し、与えられた購入者に関連付けられた商品を検索可能なデータベースである。商品データベースには、商品情報、購入者情報の他の情報、例えば商品の在庫数量に関する情報や価格に関する情報を含ませることができる。
なお、「商品データベース」は、商品情報と購入者情報とを関連付けて保存し、与えられた購入者に関連付けられた商品を検索することができればよく、必ずしもデータベースソフトウェアでなくともよい。例えば、商品情報と購入者情報を1つのレコードとし、レコードを購入者情報によってソートして格納したファイルであってもよい。
【0024】
「商品搬送装置」とは、指定された商品または指定された条件に合致する商品をピッキングし、ベルトコンベア等によってその終端部に搬送する装置である。本発明においては、商品搬送装置のうち特に「与えられた購入者情報によって同定される購入者によって購入された商品」を前記「指定された条件」として用いるものを利用する。
【0025】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0026】
図1は、実施例1に係る商品荷揃えシステムの構成を示す図である。店舗2には、例えばマグロの刺身のように購入者によって個別に選択される個別商品の個別商品展示場所21及び例えばビールのように規格のある規格商品の規格商品展示場所22が設けられている。商品展示場所21及び22には、それぞれ購入商品情報獲得装置(個別)212及び購入商品情報獲得装置(規格)222が備えられている。個別商品展示場所21の傍に搬送用ベルトコンベア31が設けられている。
搬送用ベルトコンベア31は、商品を倉庫3に搬送する。倉庫3には、搬出用ベルトコンベア32と結合し分別用電子タグ書込装置322を備えた商品ストック321、分別用ベルトコンベア33、購入者別商品保管場所34及び商品引渡装置35が設けられている。分別用ベルトコンベア33の傍には分別用電子タグ読取装置331及び分別装置332が備えられている。分別装置332は、商品引渡装置35に接続されている。購入者別商品保管場所34は、購入者毎の商品を保管する複数の区画に分けられている。
ドライブスルー4には、受取用電子タグ読取装置41が設けられ、商品引渡装置35に接続されている。
レジカウンタ1には、表示手段11、印刷手段12及び精算用電子タグ読取装置13が設けられている。
コンピュータシステム5は、CPU51及び商品データベース52を備え、CPU51は購入商品情報獲得装置(個別)212、購入商品情報獲得装置(規格)222、精算用電子タグ読取装置13、商品ストック321及び分別用電子タグ書込装置322に接続されている。
【0027】
購入者は、個別商品展示場所21において個別商品211の購入を決定し、下記の個別商品購入意思表示を行う。その後、購入者は個別商品211を搬送用ベルトコンベア31に置く。
【0028】
図2は、購入商品情報獲得装置(個別)212の構成を示す図である。個別商品購入意思表示は以下のとおりに行われる。
購入者は、電子タグ読取装置2121に店の会員に配布された会員カードを近づける。会員カードに付された購入者電子タグ61には購入者情報が記録されており、電子タグ読取装置2121はその購入者情報を読み取って購入者情報バッファ2124に記録する。
その後、購入者は、電子タグ書込装置2122に商品211を近づける。電子タグ書込装置2122は商品211に付された商品電子タグ62に購入者情報を書き込む。
以上により、個別商品購入意思表示が完了する。
書込検出装置2123は、商品電子タグ62を読み取って購入者情報が書き込まれたことを検出すると、その電子タグに記録されている商品情報を読み取り商品情報バッファ2125に記録する。
書込検出装置2123が商品情報バッファ2125に商品情報を書き込むと、通信装置2126は、購入者情報バッファ2124に記録された購入者情報及び商品情報バッファ2125に記録された商品情報からなる購入商品情報をCPU51に送信する。
ここで、電子タグ読取装置2121及び電子タグ書込装置2122は、購入者が電子タグを近づけて操作するものであり、商品展示場所の近くに設け、誤動作を防ぐために電子タグ検知の感度を調整することが好ましい。書込検出装置2123は、購入者による操作がなく、商品展示場所から離れた場所に設けること及び電子タグ検知の感度を十分に高くすることができる。
【0029】
購入商品情報獲得装置(個別)212から購入商品情報を受信したCPU51は、商品データベース52に個別商品211が購入者によって購入された旨の情報を追加する。
【0030】
購入者は、規格商品展示場所22において規格商品221の購入を決定し、下記の規格商品購入意思表示を行う。
【0031】
図3は、購入商品情報獲得装置(規格)222の構成を示す図である。規格商品購入意思表示は以下のとおりに行われる。
購入者は、電子タグ読取装置2221に会員カードを近づける。電子タグ読取装置2221は、会員カードに付された購入者電子タグ61に記録された購入者情報を読み取って購入者情報バッファ2222に記録する。
その後、購入者は、電子タグ読取装置2221に商品221を近づける。電子タグ読取装置2221は、商品221に付された商品電子タグ62に記録された商品情報を読み取って商品情報バッファ2223に記録する。
以上により、規格商品購入意思表示が完了する。
電子タグ読取装置2221が商品情報を商品情報バッファ2223に記録すると、通信装置2224は購入者情報バッファ2222に記録された購入者情報及び商品情報バッファ2223に記録された商品情報からなる購入商品情報をCPU51に送信する。
【0032】
購入商品情報獲得装置(規格)222から購入商品情報を受信したCPU51は、商品データベース52に規格商品221が購入者によって購入された旨の情報を追加する。
合わせて、CPU51は、規格商品221を保管している商品ストック321に商品情報を、商品ストック321に供えられた分別用電子タグ書込装置322に購入者情報を送信する。
CPU51から商品情報を受信した商品ストック321は、その商品情報に相当する規格商品221を、搬出用ベルト32コンベアに載せる。分別用電子タグ書込装置322は、搬出用ベルトコンベアに載せられる規格商品に付された電子タグにCPU51から受信した購入者情報を記録する。
【0033】
商品購入の意思表示を終えた購入者は、レジカウンタ1に行き、精算用電子タグ読取装置13に会員カードを近づける。精算用電子タグ読取装置13は、会員カードに付された購入者電子タグ61に記録された購入者情報を読み取り、CPU51に送信する。
精算用電子タグ読取装置13から購入者情報を受信したCPU51は、商品データベース52から購入者が購入意思表示をした商品を検索し、購入商品一覧を求める。CPU51は、購入商品一覧を表示装置11及び印刷装置12に送信する。
CPU51から購入商品一覧を受信した表示装置11は、それをディスプレイに表示する。店員は、ディスプレイにより購入商品一覧及び合計金額を確認する。
CPU51から購入商品一覧を受信した印刷装置12は、それを印刷する。購入者は合計金額を支払い、店員は印刷された紙をレシートとして購入者に渡す。
【0034】
搬送用ベルトコンベア31及び搬出用ベルトコンベア32に載せられた商品は、合流して分別用ベルトコンベア33に載せられる。分別用電子タグ読み取り装置331は分別用ベルトコンベア33上の商品に付された電子タグに記録された購入者情報を読み取り、分別装置332は商品を読み取られた購入者情報毎に分流させて購入者別商品保管場所34に搬出する。購入者別商品保管場所は、生鮮食品、冷凍食品等の品質が保管時に劣化しないよう、低温に保つことが好ましい。分別装置332は、購入者別商品保管場所34の複数の区画のうちどの区画にどの購入者の購入商品を分流したかについての情報(購入者別区画情報)を商品引渡装置35に送信する。
【0035】
レジカウンタ1で支払いを済ませた購入者は、ドライブスルー4に行き、受取用電子タグ読取装置41に会員カードを近づける。受取用電子タグ読取装置41は、会員カードに付された電子タグに記録された購入者情報を読み取って商品引渡装置35に送信する。
電子タグ読取装置41から購入者情報を受信した商品引渡装置35は、購入者別区画情報に基づいて、その購入者の購入した商品が保存された区画の商品を取り出す。これが、購入者に引き渡される。
【0036】
本実施例1によれば、購入者は、会員カードのみを持ち、購入商品情報獲得装置を利用して商品購入意思表示を行い、レジカウンタでは会員カードを読み取らせることのみで短時間に支払いを済ませることができる。そして、商品を運搬することなくドライブスルーで購入商品を受け取ることができる。
店は、携帯端末の準備および管理を行う必要がない。そして、購入者毎の購入商品が購入者別商品保管場所に自動的に荷揃えされるので店員が荷揃えを行う必要がない。
購入商品情報獲得装置211及び分別用電子タグ書込み装置322によって商品に付された電子タグに購入者情報が書き込まれるので、分別装置は書き込まれた購入者情報に基づいて商品を分別することができ、分別のために商品の購入者を決定するための特別な処理を必要としない。
【実施例2】
【0037】
図4は、実施例2に係る商品荷揃えシステムの構成を示す図である。本実施例は実施例1と共通の部分があり、実施例1と共通のものには同一の番号を付してある。以下、実施例1との相違点を中心にシステム構成を説明する。
【0038】
店舗2に供えられた購入商品情報獲得装置213及び購入商品情報獲得装置223は、図5に示す同じ構成であり、電子タグ読取装置に替えてバーコード読取装置が備えられている。
倉庫3には、分別用電子タグ読取装置に替えて分別用バーコード読取装置333備えられている。また、倉庫3に設けられた商品ストック321には分別用電子タグ書込装置が設けられておらず、これに替えて、分別用バーコード読取装置333及び分別装置332がCPU51に接続されている。
ドライブスルー4には、受取用電子タグ読取装置に替えて受取用バーコード読み取り装置42が設けられている。
レジカウンタ1には、精算用電子タグ読取装置に替えて精算用バーコード読み取り装置14が設けられている。
【0039】
購入者は、個別商品展示場所21において個別商品211の購入を決定し、下記の個別商品購入意思表示を行う。その後、購入者は個別商品211を搬送用ベルトコンベア31に置く。
【0040】
図5は、購入商品情報獲得装置(個別)13及び購入商品情報獲得装置(規格)223の構成を示す図である。個別商品購入意思表示は以下のとおりに行われる。
購入者は、バーコード読取装置2131に会員カードに印刷された購入者バーコード63を読み取らせる。バーコード読取装置2131は、購入者バーコー
ド63に記録されている購入者情報を購入者情報バッファ2132に記録する。
その後、購入者は、バーコード読取装置2131に個別商品211に付された商品バーコード64を読み取らせる。バーコード読取装置2131は、商品バーコード64に記録されている商品情報を商品情報バッファ2133に記録する。
以上により、個別商品購入意思表示が完了する。
バーコード読取装置2131が商品情報バッファ2133に商品情報を記録すると、通信装置2134は、購入者情報バッファ2132に記録された購入者情報及び商品情報バッファ2133に記録された商品情報からなる購入商品情報をCPU51に送信する。
【0041】
購入商品情報獲得装置(個別)213から購入商品情報を受信したCPU51は、商品データベース52に個別商品211が購入者によって購入された旨の情報を追加する。
【0042】
購入商品情報獲得装置(規格)223も、購入商品情報獲得装置(個別)213と同じ図5に示される構成である。購入者は、規格商品展示場所22において規格商品221の購入を決定し、規格商品購入意思表示を個別商品購入意思表示と同様に行う。購入商品情報がCPUに送信される。
【0043】
購入商品情報獲得装置(規格)223から購入商品情報を受信したCPU51は、商品データベース52に規格商品221が購入者によって購入された旨の情報を追加する。
合わせて、CPU51は、商品ストック321に商品情報を送信する。CPU51から商品情報を受信した商品ストック321は、その商品情報に相当する商品を、搬出用ベルトコンベア32に載せる。
【0044】
商品購入の意思表示を終えた購入者は、レジカウンタ1に行き、精算用バーコード読取装置14に会員カードに印刷された購入者バーコード63を読み取らせる。精算用バーコード読取装置14は、購入者バーコード63に記録されている購入者情報をCPU51に送信する。
精算用バーコード読取装置14から購入者情報を受信したCPU51は、商品データベース52から購入者が購入意思表示をした商品を検索し、購入商品一覧を求める。CPU51は、購入商品一覧を表示装置11及び印刷装置12に送信する。
表示装置11及び印刷装置12の処理は、実施例1と同様である。
【0045】
搬送用ベルトコンベア31及び搬出用ベルトコンベア32に載せられた商品は、合流して分別用ベルトコンベア33に載せられる。分別用バーコード読取装置333は、分別用ベルトコンベア上の商品に付されたバーコードを読み取り、そこに記録された商品情報をCPU51に送信する。分別用バーコード読取装置333から商品情報を受信したCPU51は、商品データベース52を参照してその商品を購入した購入者を求め、その購入者に対応する購入者情報を分別装置332に送信する。分別装置332は商品を受信した購入者情報毎に分流させて購入者別商品保管場所34に搬出し、購入者別区画情報を商品引渡装置35に送信する。
【0046】
レジカウンタ1で支払いを済ませた購入者は、ドライブスルー4に行き、受取用バーコード読取装置42に会員カードに印刷された購入者バーコード63を読み取らせる。受取用バーコード読取装置42は、購入者バーコード63に記録されている購入者情報を商品引渡装置35に送信する。
受取用バーコード読取装置42から購入者情報を受信した商品引渡装置35は、購入者別区画情報に基づいてその購入者の購入した商品が保存された購入者別商品保管場所34の商品を取り出す。これが、購入者に引き渡される。
【0047】
本実施例2においても、実施例1と同様に、購入者は、会員カードのみを持ち、購入商品情報獲得装置を利用して商品購入意思表示を行い、レジカウンタでは会員カードを読み取らせることのみで短時間に支払いを済ませることができる。そして、商品を運搬することなくドライブスルーで購入商品を受け取ることができる。かつ、店は、携帯端末の準備および管理を行う必要がない。そして、購入者毎の購入商品が購入者別商品保管場所34に自動的に荷揃えされるので店員が荷揃えを行う必要がない。
分別用バーコード読取装置333及び分別装置332がCPU51に接続され、商品情報に基づいて購入者情報を求める処理を経て購入者毎の荷揃えが行われる。したがって、商品に購入者情報を書き込むための電子タグを付する必要がなく、商品情報をバーコードとして記録することができる。電子タグに商品情報が記録される実施例1と比較して低コストでの実施が可能である。
【実施例3】
【0048】
図6は、実施例3に係る商品荷揃えシステムの構成を示す図である。実施例1と共通のものには同一の番号を付してある。本実施例は、実施例1においては会員カードから読み取っていた購入者情報を、購入者の指紋から読み取るようにするものである。以下、実施例1との相違点を中心にシステム構成を説明する
【0049】
レジカウンタ1及びドライブスルー4には、精算用電子タグ読取装置及び受取用電子タグ読取装置に替えて精算用指紋読取装置15及び受取用指紋読取装置43が備えられ、CPU51に接続されている。
店舗2に供えられた購入商品情報獲得装置(個別)214及び購入商品情報獲得装置(規格)224には、図7及び図8に示すとおり、電子タグ読取装置に替えて指紋読取装置が備えられている。
【0050】
実施例1では、個別商品購入意思表示、規格商品購入意思表示、レジカウンタ及びドライブスルーにおいて、購入者が電子タグ読取装置に会員カードを近づけることにより購入者情報を入力する。本実施例は、この部分が以下のとおりに指紋を読み取らせることにより購入者情報を入力することに替わる。他は実施例1と同様であるので、記載を省略する。
【0051】
購入者は、個別商品購入意思表示では図7に示す指紋読取装置2141に、規格商品購入意思表示では図8に示す指紋読取装置2241に、レジカウンタでは精算用指紋読取装置15に、ドライブスルーでは指紋読取装置43に指紋を読み取らせる。指紋読取装置15、2141、2241または43は、指紋データをCPU51に送信する。指紋読取装置15、2141、2241または43から指紋データを受信したCPU51は、以下の指紋データから購入者情報を求める処理により購入者情報を求め、これを実施例1において電子タグ読取装置から受信した購入者情報と同様に取扱い、合わせて指紋読取装置2141、2241または43に送信する。指紋読取装置2141、2241または43は、CPU51から購入者情報を受信し購入者情報バッファ2144または2243に記録若しくは商品引渡装置35に送信する。なお、精算用指紋読取装置15は購入者情報の処理を行わないので、CPU51からの購入者情報の送信は不要である。
【0052】
図9は、指紋データから購入者情報を求める処理を示す図である。分析された指紋データは、指紋データが一致した場合に購入者情報を求めることができるように、購入者情報と関連付けられて登録されている。
CPU51は、入力された指紋データを分析して登録された指紋データと一致するか否かを判定する。登録された指紋データの中に入力された指紋データに一致するものが発見された場合には、その登録された指紋データに関連付けられた購入者情報が、指紋を読み取らせた購入者を示す「一致購入者情報」である。
登録された指紋データの中に入力された指紋データに一致するものが発見されない場合には新たな購入者であるので、新たな購入者情報を割り当て、割り当てた購入者情報を「一致購入者情報」として取扱う。将来に同じ購入者の指紋を処理する場合に備えて、入力された指紋データと割り当てた購入者情報とを関連づけて登録する。
「一致購入者情報」が、求めるべき購入者情報であるので、これを出力する。
【0053】
本実施例3によれば、指紋を読み取ることによって購入者情報を求めるので、購入者は会員カードを持たずに、すなわち何も持たずに、商品購入意思表示を行い、短時間に精算を済ませ、商品を運搬することなくドライブスルーで購入商品を受け取ることができる。
【実施例4】
【0054】
図10は、実施例4に係る商品荷揃えシステムの構成を示す図である。実施例2と共通のものには同一の番号を付してある。本実施例は、実施例2においては購入者がドライブスルーにおいて会員カードを読み取らせて購入商品を受け取っていたところを、店員が配送品出荷場において購入商品を受け取り、その購入商品を購入者の自宅に配送するものである。以下、実施例2との相違点を中心にシステム構成を説明する
【0055】
ドライブスルー4に替えて配送品出荷場7が設けられている。
ドライブスルーに備えられた受取用バーコード読取装置に替えて、配送品出荷場に購入者特定装置71が備えられて、CPU51に接続されている。
【0056】
実施例2では、購入者が受取用バーコード読取装置に会員カードを近づけることにより購入者情報を入力する。本実施例は、この部分が以下のとおりに店員が購入者特定装置を用いて購入者情報を入力することに替わる。他は実施例2と同様であるので、記載を省略する。
【0057】
図11は、購入者特定装置71の構成を示す図である。
店員は、バーコード読取装置711に、購入者バーコード63または商品バーコード64を読み取らせる。
【0058】
店員がバーコード読取装置711に購入者バーコードを読み取らせた場合、バーコード読取装置711は、読み取ったバーコードに記録された購入者情報を購入者情報バッファ713に記録する。
なお、店員がバーコード読取装置711に読み取らせるための購入者バーコード63を得る方法としては、例えば、自宅への配送を希望する購入者については、印刷装置12がレシートを印刷する際に、購入者に渡すレシートに加えて店員用に購入者バーコードを印刷するようにすればよい。
【0059】
しかし、購入者バーコードは購入者の所有する会員カードに付されたものであり、店員が入手してバーコード読取装置711に読み取らせることができない場合も多い。この場合、店員は購入者が購入した商品のうちの一つの商品バーコード64をバーコード読取装置711に読み取らせる。店員は、店が販売する商品すべてのバーコードが印刷された紙を所持することができるので、商品バーコード64をバーコード読取装置711に読み取らせることは常に可能である。
バーコード読取装置711は、商品バーコードに記録された商品情報をCPU51に送信する。
バーコード読取装置711から商品情報を受信したCPU51は、商品データベース52を参照して、その商品を購入した購入者一覧をバーコード読取装置711に送信する。
CPUから購入者一覧を受信したバーコード読取装置711は、購入者が1名の場合には、その購入者の購入者情報を購入者情報バッファ713に記録する。購入者が複数の場合には、購入者一覧を選択表示装置712に送信する。
バーコード読取装置711から購入者一覧を受信した選択表示装置712は、購入者一覧をディスプレイに表示する。店員は、表示された購入者の中から、購入商品を自宅に配送する購入者を選択する。この選択は、例えば、購入者一覧を表示する際に購入者に番号を付して表示し、店員がキーボードから番号を入力することによって行える。選択表示装置712は、選択された購入者の購入者情報を購入者情報バッファ713に記録する。
【0060】
購入者情報バッファに購入者情報が記録されると、通信装置714は、その購入者情報を商品引渡装置35に送信する。
【0061】
商品引渡装置35から購入商品が引き渡されるので、店員はその購入商品を購入者の自宅に配送する。
【0062】
本実施例4によれば、購入者毎の購入商品を店員が受け取ることができるので、ドライブスルーで購入者に商品を引き渡すことに替えて、購入者の自宅に購入商品を配送することができる。
【実施例5】
【0063】
図12は、実施例5に係る商品荷揃えシステムの構成を示す図である。本実施例は実施例1と共通の部分があり、実施例1と共通のものには同一の番号を付してある。以下、実施例1との相違点を中心にシステム構成を説明する。
【0064】
倉庫3に設けられた商品ストック321には、分別用電子タグ書込装置が設けられていない。搬出用ベルトコンベア32の商品ストック321と反対側の終端は、分別用ベルトコンベアに替えて商品引渡装置35に結合されている。
ドライブスルー4に設けられた受取用電子タグ読取装置41は、CPU51に接続されている。
【0065】
実施例1では、個別商品、規格商品共に分別装置によって購入者毎に分別されて購入者別商品保管場所に保管される。本実施例は、この部分が以下のとおりに規格商品については商品ストックから直接に商品引渡装置に搬出されることに替わる。
【0066】
購入者は、個別商品展示場所21において個別商品211の購入を決定し、実施例1と同様に個別商品購入意思表示を行う。購入商品情報獲得装置(個別)212は、購入商品情報をCPU51に送信する。購入者は個別商品211を搬送用ベルトコンベア31に置く。
購入商品情報獲得装置(個別)212から購入商品情報を受信したCPU51は、商品データベース52に個別商品211が購入者によって購入された旨の情報を追加する。
【0067】
購入者は、規格商品展示場所22において規格商品221の購入を決定し、実施例1と同様に規格商品購入意思表示を行う。購入商品情報獲得装置(規格)222は、購入商品情報をCPU51に送信する。
購入商品情報獲得装置(規格)222から購入商品情報を受信したCPU51は、商品データベース52に規格商品221が購入者によって購入された旨の情報を追加する。
【0068】
商品購入の意思表示を終えた購入者はレジカウンタ1に行き、実施例1と同様の精算処理が実行される。
【0069】
搬送用ベルトコンベア31に載せられた個別商品は分別用ベルトコンベア33に載せられ、分別装置332は購入者情報毎に分流させて購入者別商品保管場所34に搬出する。実施例1と異なり、購入者別商品保管場所34には個別商品のみが保管され、規格商品は保管されない。
【0070】
レジカウンタ1で支払いを済ませた購入者は、ドライブスルー4に行き、受取用電子タグ読取装置41に会員カードを近づける。受取用電子タグ読取装置41は、会員カードに付された電子タグに記録された購入者情報を読み取って商品引渡装置35及びCPU51に送信する。
受取用電子タグ読取装置41から購入者情報を受信したCPU51は、商品データベース52から購入者が購入意思表示をした規格商品を検索する。ここで、商品データベース52は、それぞれの商品について個別商品であるか規格商品であるかを判別する情報を保持している。CPU51は、検索された規格商品のそれぞれについて、その規格商品を保管している商品ストック321に商品情報を送信する。CPU51から商品情報を受信した商品ストック321は、その商品情報に相当する規格商品を搬出用ベルトコンベア32に載せる。搬出用ベルトコンベア32に載せられた商品は、商品引渡装置35に送られる。
受取用電子タグ読取装置41から購入者情報を受信した商品引渡装置35は、購入者別区画情報に基づいて、その購入者の購入した個別商品が保存された区画の個別商品を取り出し、搬出用ベルトコンベア32から送られた規格商品と合わせて、購入者に引き渡す。
【0071】
本実施例5においても、実施例1と同様に、購入者は、会員カードのみを持ち、購入商品情報獲得装置を利用して商品購入意思表示を行い、レジカウンタでは会員カードを読み取らせることのみで短時間に支払いを済ませることができる。そして、商品を運搬することなくドライブスルーで購入商品を受け取ることができる。かつ、店は、携帯端末の準備および管理を行う必要がない。そして、店員が荷揃えを行う必要がない。
規格商品は、商品ストック32から直接に商品引渡装置35に送られ、購入者別商品保管場所34には個別商品のみが保管される。米やビールのように体積の大きな商品が規格商品に多いことに鑑み、実施例1と比較して購入者別商品保管場所を小さなものとすることが可能である。
【実施例6】
【0072】
図13は、実施例6に係る商品荷揃えシステムの構成を示す図である。本実施例は実施例1と共通の部分があり、実施例1と共通のものには同一の番号を付してある。以下、実施例1との相違点を中心にシステム構成を説明する。
【0073】
会員カードは、電子マネーカードであり、電子決済機能を持ち、電子タグ読取装置との通信手段が電子マネーの手続きに準じている。
レジカウンタ1は設けられていない。
ドライブスルー4に設けられた受取用電子タグ読取装置41は、CPU51に接続されている。また、ドライブスルー4に印刷手段44が設けられ、CPU51に接続されている。
【0074】
実施例1では、購入者がレジカウンタにて精算していた。本実施例は、この部分が以下のとおりに電子マネーカードを用いた商品購入意思表示によって決済されることに替わる。他は実施例1と同様であるので、記載を省略する。
【0075】
購入者が個別商品購入意思表示または規格商品購入意思表示を行ったことにより、実施例1と同様に、CPU51は、購入商品情報を受信する。
購入商品情報を受信したCPU51は、実施例1の処理に加えて、その購入商品の購入代金を電子マネーカードにより決済する処理を実行する。
【0076】
購入者は、レジカウンタ1での支払いをせずにドライブスルー4に行き、受取用電子タグ読取装置41に会員カードを近づける。受取用電子タグ読取装置41は、購入者情報を読み取って商品引渡装置35及びCPU51に送信する。
受取用電子タグ読取装置41から購入者情報を受信したCPU51は、商品データベース52から購入者が購入意思表示をした商品を検索し、購入商品一覧を求める。CPU51は、購入商品一覧を印刷装置44に送信する。CPU51から購入商品一覧を受信した印刷装置12は、それを印刷する。購入者は、印刷された紙を電子マネーカードの利用控として受け取る。
【0077】
本実施例6においても、実施例1と同様に、購入者は、会員カードのみを持ち、購入商品情報獲得装置を利用して商品購入意思表示を行うことができ、商品を運搬することなくドライブスルーで購入商品を受け取ることができる。店は携帯端末の準備および管理を行う必要がなく、店員が荷揃えを行う必要がない。
購入代金の決済は、電子マネーカードを用いて、購入者による商品購入意思表示の際に行われる。したがって、購入者はレジカウンタにおける精算が不要である。
(実施例の拡張)
【0078】
本発明の実施形態は上記実施例に限定されるものではなく、上記実施例を拡張した他の実施形態も可能である。以下に、かかる拡張の例を示す。
実施例1において、個別購入商品に係る購入商品情報獲得装置には書込み検出装置を設けているが、これに替えて、商品に付された電子タグに商品情報を事前に記録しておき、電子タグ書込み装置が購入者情報の書込みの際に商品情報を読み取ってCPUに送信することとしてもよい。
実施例1において、規格購入商品に係る購入者情報獲得装置には電子タグ書込装置及び書込検出装置が設けられていないが、この装置を設け、個別購入商品に係る購入商品情報獲得装置と同様の処理としてもよい。
実施例2において、バーコードを用いているが、バーコードに替えて、QRコード他の光学的に読み取り可能なコード、または、電子タグ等の電磁気的に読み取り可能なコードを用いてもよい。
実施例2において、購入者情報を実施例3と同様に指紋、静脈等の人体識別情報に基づいて求めてもよい。
実施例1及び2において、会員カードを用いているが、会員カードに替えて、クレジットカード、Suica、携帯電話、店の入り口で購入者に配布するカード等、購入者情報を取得する他の手法を用いてもよい。
購入者情報及び商品情報について、実施例1では電子タグに記録し、実施例2ではバーコードに記録しているが、一部を電子タグ、他の部分をバーコードに記録してもよい。例えば、購入者情報をバーコードとして会員カードに印刷し、商品情報を商品に付された電子タグに記録してもよい。
実施例3において指紋を用いているが、これに替えて、静脈等の他の人体識別情報を用いてもよい。
実施例3は実施例1に対して人体識別情報に基づいて購入者情報を求める処理を適用するものであるが、人体識別情報に基づいて購入者情報を求める処理は、実施例1でなく、実施例2または本節に述べる実施例の変形に対して適用してもよい。
実施例1、2及び3においてレジカウンタにおいて購入者情報を読み取って購入商品が購入者別商品保管場所に搬送されることとしているが、これに替えて、ドライブスルーにおいて購入者情報を読み取った後に購入商品が購入者別商品保管場所に搬送されることとしてもよい。
実施例4において、バーコードを用いているが、実施例2と同様に、バーコードに替えて、QRコード他の光学的に読み取り可能なコード、または、電子タグ等の電磁気的に読み取り可能なコードを用いてもよい。
実施例4は実施例2に対して必ずしも購入者情報を保持しない店員による荷揃え及び配送を適用するものであるが、必ずしも購入者情報を保持しない店員による荷揃え及び配送は、実施例2でなく、実施例1または本節に述べる実施例の変形に対して適用してもよい。
実施例5は実施例1に対して規格商品を商品ストックから商品引渡装置に直接送る手法を適用するものであるが、規格商品を商品ストックから商品引渡装置に直接送る手法は、実施例1でなく、実施例2、3、4または本節に述べる実施例の変形に対して適用してもよい。
実施例6において、商品購入意思表示の際に購入代金を決裁しているが、商品購入意思表示に替えて、商品受取のために会員カードを受取用電子タグ読取装置に読み込ませた際に決済してもよい。
実施例6は実施例1に対して会員カードとして電子マネーカードを用いてレジカウンタにおける精算を省略する手法を適用するものであるが、会員カードとして電子マネーカードを用いてレジカウンタにおける精算を省略する手法は、実施例1でなく、実施例2、3、4、5または本節に述べる実施例の変形に対して適用してもよい。
実施例1、2、3、5及び6において購入者が商品を受け取る場所をドライブスルーとしているが、ドライブスルーでなく、駐車場の近くに設けられた引渡場所、倉庫の近くに設けられた引渡場所、レジカウンタの脇、その他任意の場所であってよい。
全ての実施例において購入者が個別商品購入意思表示の後に商品を搬送用ベルトコンベアに置くこととしているが、これに替えて、購入者は商品を搬送用ベルトコンベア以外の場所に置き(商品棚と別の場所に置く、商品棚に戻す等)、ピッキングロボットによって搬送用ベルトコンベアに移動させてもよい。
複数の商品展示場所を設け、実施例1、2、3、5及び6の方法並びに上記の変形に示された方法を併用し、商品展示場所によって異なる方法を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明の商品荷揃えシステム及び方法は、購入者にとっては重い商品を自身で運搬する必要がなく、かつ、レジカウンタで長時間待たされることがないという利点があり、店にとっては、購入者が品列場所から移動した商品を補填するための労力が軽減されるという効果があるため、スーパーマーケットにおいて利用することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】商品荷揃えシステムの構成を示した説明図である。(実施例1)
【図2】購入商品情報獲得装置(個別)の構成を示した説明図である。(実施例1)
【図3】購入商品情報獲得装置(規格)の構成を示した説明図である。(実施例1)
【図4】商品荷揃えシステムの構成を示した説明図である。(実施例2)
【図5】購入商品情報獲得装置の構成を示した説明図である。(実施例2)
【図6】商品荷揃えシステムの構成を示した説明図である。(実施例3)
【図7】購入商品情報獲得装置(個別)の構成を示した説明図である。(実施例3)
【図8】購入商品情報獲得装置(規格)の構成を示した説明図である。(実施例3)
【図9】指紋データから購入者情報を求める処理を示す説明図である。(実施例3)
【図10】商品荷揃えシステムの構成を示した説明図である。(実施例4)
【図11】購入者特定装置の構成を示した説明図である。(実施例4)
【図12】商品荷揃えシステムの構成を示した説明図である。(実施例5)
【図13】商品荷揃えシステムの構成を示した説明図である。(実施例6)
【符号の説明】
【0081】
1 レジカウンタ
11 表示手段
12 印刷手段
13 精算用電子タグ読取装置
14 精算用バーコード読取装置
15 精算用指紋読取装置
2 店舗
21 個別商品展示場所
211 個別商品
212、213、214 購入商品情報獲得装置(個別)
22 規格商品展示場所
221 規格商品
222、223、224 購入商品情報獲得装置(規格)
3 倉庫
31 搬送用ベルトコンベア
32 搬出用ベルトコンベア
321 商品ストック
322 分別用電子タグ書込装置
33 分別用ベルトコンベア
331 分別用電子タグ読取装置
332 分別装置
333 分別用バーコード読取装置
34 購入者別商品保管場所
35 商品引渡装置
4 ドライブスルー
41 受取用電子タグ読取装置
42 受取用バーコード読取装置
43 受取用指紋読取装置
44 印刷手段
5 コンピュータシステム
51 CPU
52 商品データベース
61 購入者電子タグ
62 商品電子タグ
63 購入者バーコード
64 商品バーコード
65 購入者指紋
7 配送品出荷場
71 購入者特定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入者情報と購入する商品の商品情報とを含む購入商品情報を獲得する購入商品情報獲得装置を前記商品を展示する商品展示場所から操作可能な場所に備え、1つまたはそれ以上の前記購入商品情報に基づいて購入者が購入する全ての商品の一覧である購入商品一覧を得ることを特徴とする、商品荷揃えシステム。
【請求項2】
前記購入商品情報獲得装置は電子タグ読取装置と電子タグ書込装置とを備え、該電子タグ読取装置は購入者情報を読み取り、該電子タグ書込装置は読み取られた該購入者情報を商品に付された電子タグに書き込むことを特徴とする、請求項1に記載の商品荷揃えシステム。
【請求項3】
前記購入商品情報獲得装置はバーコード読取装置または電子タグ読取装置のうち少なくとも一つの読取装置を備え、該読取装置は購入者情報を読み取り、かつ、購入対象の商品に付されたバーコードまたは電子タグに記録された商品情報を読み取ることを特徴とする、請求項1に記載の商品荷揃えシステム。
【請求項4】
前記購入商品情報獲得装置は指紋情報、静脈情報その他の人体識別情報読み取り装置を備え、該人体識別情報読取装置が読み取る人体識別情報に基づいて購入者情報を求めることを特徴とする、請求項1に記載の商品荷揃えシステム。
【請求項5】
前記購入商品一覧を印刷する印刷手段、前記購入商品一覧をディスプレイに表示する表示手段のうち少なくとも一つの手段を備えることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の商品荷揃えシステム。
【請求項6】
商品情報を管理する商品データベースを備え、前記購入商品情報に基づいて該商品データベースの該商品情報に購入者情報を付加することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の商品荷揃えシステム。
【請求項7】
購入者情報または商品情報に基づいて商品を分別して搬送する商品搬送装置を備えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の商品荷揃えシステム。
【請求項8】
購入者情報と購入する商品の商品情報とを含む購入商品情報を獲得する購入商品情報獲得装置を前記商品を展示する商品展示場所から操作可能な場所に備え、1つまたはそれ以上の前記購入商品情報に基づいて前記購入商品一覧を得ることを特徴とする、商品荷揃え方法。
【請求項9】
前記購入商品情報獲得装置は電子タグ読取装置と電子タグ書込装置とを備え、該電子タグ読取装置は購入者情報を読み取り、該電子タグ書込装置は読み取られた該購入者情報を商品に付された電子タグに書き込むことを特徴とする、請求項8に記載の商品荷揃え方法。
【請求項10】
前記購入商品情報獲得装置は電子タグ読取装置またはバーコード読取装置のうち少なくとも一つの読取装置を備え、該読取装置は購入者情報を読み取り、かつ、購入対象の商品に付されたバーコードまたは電子タグに記録された商品情報を読み取ることを特徴とする、請求項8に記載の商品荷揃え方法。
【請求項11】
前記購入商品情報獲得装置は指紋情報、静脈情報その他の人体識別情報読み取り装置を備え、該人体識別情報読取装置が読み取る人体識別情報に基づいて購入者情報を求めることを特徴とする、請求項8に記載の商品荷揃え方法。
【請求項12】
前記購入商品一覧を印刷する印刷手段、前記購入商品一覧をディスプレイに表示する表示手段のうち少なくとも一つの手段を備えることを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の商品荷揃え方法。
【請求項13】
商品情報を管理する商品データベースを備え、前記購入商品情報に基づいて該商品データベースの該商品情報に購入者情報を付加することを特徴とする、請求項8〜12のいずれか1項に記載の商品荷揃え方法。
【請求項14】
購入者情報または商品情報に基づいて商品を分別して搬送する商品搬送装置を備えることを特徴とする、請求項8〜13のいずれか1項に記載の商品荷揃え方法。
【請求項15】
店員が前記商品搬送装置に前記購入者情報を読み取らせ、前記分別して搬送された商品を購入者毎の配送先に配送することを特徴とする、請求項14に記載の商品荷揃え方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−113391(P2010−113391A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−282949(P2008−282949)
【出願日】平成20年11月4日(2008.11.4)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(508329335)株式会社ライドウェーブコンサルティング (3)
【Fターム(参考)】