説明

商品陳列装置

【課題】多様な販促表示物の形態を実現可能とする商品陳列装置を提供する。
【解決手段】キャスター10を有し、移動自在な商品陳列棚11と、商品陳列棚11に取り付けられた販売促進用の複数の販促表示物12A,12B,12C,12D,12E,12Fと、商品陳列棚11に取り付けられたソーラーパネル13と、ソーラーパネル13で発電した電力を複数の系統に分配する分配器25とを備え、分配器25によって分配された電力によって作動または発光する発光ダイオード20が販促表示物12A,12B,12C,12D,12E,12Fに設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動自在な商品陳列棚と、商品陳列棚に取り付けられた販売促進用の複数の販促表示物を備えるに関する商品陳列装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の商品陳列装置は、商品陳列棚と、商品陳列棚に取り付けられた販売促進用の複数のPOP(Point Of Purchase advertising:販促表示物)とを備えてなる。POPには電球を備えてこれを発光させたり、モータを備えてPOPをスイングさせたりして、商品に対する購買意欲をいっそう促進させている。電球やモータの電源は、内蔵された電池やバッテリーまたは店内に据付のコンセントから供給される。
【0003】
近年、消費者の環境意識の向上から、POP向けの電源にソーラーパネルを備えることが提案されている(例えば、特許文献1)。このソーラーパネルは、それぞれのPOPに備えられ、電球を発光させたり、モータを駆動させたりしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−13165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、このような商品陳列装置では、POPにソーラーパネルを備えるので、ソーラーパネルを大きくすることができず、POPに供給できる電力の発電量が小さい。このため、POPに複数の電球を備えてこれらを発光させたり、POPにモータを備えてPOPをスイングさせたりすることができず、POPの形態が限定されてしまうという問題があった。
【0006】
そこでこの発明の目的は、多様な販促表示物の形態を実現可能とする商品陳列装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため請求項1に記載の発明は、商品陳列棚と、
該商品陳列棚に取り付けられた販売促進用の複数の販促表示物と、
前記商品陳列棚に取り付けられたソーラーパネルと、
該ソーラーパネルで発電した電力を前記複数の販促表示物に分配する分配手段とを備え、
該分配手段によって分配された電力によって作動または発光する電気部が前記販促表示物に設けられたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の商品陳列装置において、制御部を備え、該制御部によって前記電気部の作動または発光のパターンを制御することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の商品陳列装置において、前記ソーラーパネルの角度が自在に変更可能であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の商品陳列装置において、前記ソーラーパネルが伸縮自在の支持フレームを介して前記商品陳列棚に取り付けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、商品陳列棚と、商品陳列棚に取り付けられた販売促進用の複数の販促表示物と、商品陳列棚に取り付けられたソーラーパネルと、ソーラーパネルで発電した電力を複数の販促表示物に分配する分配手段とを備え、分配手段によって分配された電力によって作動または発光する電気部が販促表示物に設けられる。よって、従来に比べて、大型のソーラーパネルを用いることができ、十分な電力を供給することができる。これにより、販促表示物に複数の電球(電気部)を備えてこれらを発光させたり、モータ(電気部)を備えてこれを作動さえたりすることができる。したがって、多様な販促表示物の形態を実現可能とする商品陳列装置を提供することができる。また、販促表示物自体にバッテリーを備えていないので、バッテリーが発火する危険性がなく安全である。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、制御部を備え、制御部によって電気部の作動または発光のパターンを制御するので、いっそう多様な販促表示物の形態を実現可能とする商品陳列装置を提供することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、ソーラーパネルの角度が自在に変更可能であるので、光源に対してソーラーパネルを最適な位置に傾けることができる。したがって、ソーラーパネルの発電能力を最大限に活用可能な商品陳列装置を提供することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、ソーラーパネルが伸縮自在の支持フレームを介して商品陳列棚に取り付けられているので、商品陳列装置を配置するスペースに自在に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明の商品陳列装置の一例を示す斜視図である。
【図2】(a)〜(f)は各種の販促表示物を示す図である。
【図3】商品陳列棚の正面図である。
【図4】(a)はソーラーパネルと支持フレームの拡大側面図、(b)はソーラーパネルと支持フレームとの取り付けを説明するための図、(c)〜(e)は支持フレームの要部拡大図である。
【図5】(a)は支持フレームと商品陳列棚との取付部分近傍の背面図、(b)は販促表示物と発光ダイオードとの取り付けを説明するための図である。
【図6】この発明の別の例を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。図1には、この発明の商品陳列装置の一例を示す。商品陳列装置1は、下部にキャスター(車輪)10の取り付けられた移動自在な商品陳列棚11と、商品陳列棚11に取り付けられた販売促進用の各種複数の販促表示物(POP)12A,12B,12C,12D,12E,12Fとを備える(なお、商品陳列棚11はキャスター10を備えなくてもよい)。そして、商品陳列棚11の上部には、伸縮自在の支持フレーム14を介して取り付けられたソーラーパネル13を備える。ソーラーパネル13の両側には制御部ケース15を備え、制御部ケース15内には制御部を内蔵してなる。なお、この図では、商品陳列棚11に各種の商品を陳列している。
【0017】
図2(a)には販促表示物12Aを示す。販促表示物12Aは販売什器POPと呼ばれ、商品陳列棚11の上に載置されるものである。販促表示物12Aは、台座部12A1、側部12A2、背部12A3から構成される。台座部12A1には、商品PA1,PA2,PA3を載置するために、適宜、孔などが形成される。また、背部12A3の上部には、5つの孔が形成され、その各孔にそれぞれ発光ダイオード(電気部)20が備えられる。図2(b)には販促表示物12Bを示す。販促表示物12BはフェイスPOPと呼ばれ、商品陳列棚11の棚板の前面に取り付けられる。販促表示物12Bは矩形に形成され、その左下隅には、孔が形成され、その孔にそれぞれ発光ダイオード20が備えられる。
【0018】
図2(c)には販促表示物12Cを示す。販促表示物12CはサイドPOPと呼ばれ、商品陳列棚11の側部に取り付けられる。販促表示物12Cは、水平部12C1と、これに連続して直角に設けられる表示部12C2とからなる。表示部12C2の左下部には、縦に3つの孔が形成され、その各孔にそれぞれ発光ダイオード20が備えられる。販促表示物12Cは、水平部12C1が商品陳列棚11の棚板上に重なるように配置する。そして、水平部12C1に商品を載置したり、水平部12C1をテープ貼りするなどして、販促表示物12Cを商品陳列棚11に固定する。
【0019】
図2(d)には販促表示物12Dを示す。販促表示物12DはスイングPOPと呼ばれ、商品陳列棚11の棚板の前面に貼り付けられる。販促表示物12Dは円形の表示部12D1と、それに連続して形成される連結部12D2、そして、連結部12D2に連続して設けられる取付部12D3とからなる。表示部12D1の下部には5つの孔が形成され、その各孔にそれぞれ発光ダイオード20が備えられる。連結部12D2は可撓性ある材料(フィルムなど)で形成され、微風などによって表示部12D1が揺れる(スイングする)ように構成される。取付部12D3は両面テープなどを介して商品陳列棚11の棚板の前面などに固定される。
【0020】
図2(e)には販促表示物12Eを示す。販促表示物12Eは仕切りPOPと呼ばれ、商品陳列棚11の棚板上に載置され、商品を種類ごとに仕切るためのものである。販促表示物12Eは、水平部12E1と、これに連続して直角に設けられる側部12E2と、側部12E2の前端に連続して形成される表示部12E3とからなる。表示部12E3の上部には、縦に3つの孔が形成され、その各孔にそれぞれ発光ダイオード20が備えられる。販促表示物12Eは、水平部12E1が商品陳列棚11の棚板上に重なるように配置する。そして、水平部12E1に商品を載置したり、水平部12E1をテープ貼りするなどして、販促表示物12Eを商品陳列棚11に固定する。
【0021】
図2(f)には販促表示物12Fを示す。販促表示物12FはハンガーPOPと呼ばれ、商品陳列棚11の側部のフックに紐12F1を掛けて吊り下げる。販促表示物12Fは矩形の板状に形成され、上部の左右に、それぞれ横方向に3つの孔が形成され、その各孔にそれぞれ発光ダイオード20が備えられる。発光ダイオード20よりも下方には、鉄棒のフック12F3が2つ突設され、このフック12F3に商品PFを複数引っ掛けて吊るす。
【0022】
これら販促表示物12A,12B,12C,12D,12E,12Fは、板紙、紙を主体とした複合シート、プラスチックシートなどで形成される。特に、販促表示物12A,12C,12Eは、折曲性に優れた材料で形成される。また、販促表示物12Dは、可撓性にすぐれた材料で形成される。さらに、販促表示物12Fは、厚紙など、商品を複数つる下げたときにフックを支持することができる材料で形成される。また、販促表示物12A,12B,12C,12D,12E,12Fには、印刷が適宜施される。
【0023】
図3,4を用いて、商品陳列棚11とソーラーパネル13についてさらに詳しく説明する。商品陳列棚11は、最下段に位置する下部棚板21と、その下部棚板21から上方に向けて起立して設けられた主柱22,22と、主柱22,22の中間部分に取り付けられた中間棚板23A、さらに、主柱22,22の上端近傍に取り付けられた上部棚板23B、下部棚板21の下側に取り付けられたキャスター(車輪)10、主柱22,22間で、かつ、商品陳列棚11の後面側に略全面に取り付けられた金属製の格子27などで構成される。なお、符号24は、商品の落下防止のための防止柵である。商品陳列棚11の上には、ソーラーパネル13を備える(図3中ではソーラーパネル13は水平に配置されている)。ソーラーパネル13の両端には制御部ケース15,15を取り付ける。制御部ケース15の下には、支持フレーム14,14の上端を取り付ける。支持フレーム14の下端には、取付手段14Aを備え、この取付手段14Aを介してソーラーパネル13が商品陳列棚11の上部に取り付けられている。
【0024】
制御部ケース15の下端には一対のブラケット15A,15Aが一体に形成されている。ブラケット15Aは略三角形板状に形成され、その下部には貫通孔が形成されている。一方、支持フレーム14は調節部14Cを境として、上部フレーム14Dと下部フレーム14Eとに分割されている。上部フレーム14Dと下部フレーム14Eとはいずれも金属製で角筒状に形成され、下部フレーム14E内に上部フレーム14Dがスライド自在となるように形成される。調節部14Cは樹脂製で、下部フレーム14Eの上端に嵌めつめるようにして固設される。調節部14Cには調節ツマミH2を回転自在に保持し、この調節ツマミH2をネジ締めることで、上部フレーム14Dの位置を固定することができる(したがって、下部フレームの、調節ツマミH2が入り込む部分には貫通孔が形成されている)。
【0025】
上部フレーム14Dの上端には連結部14Bを固設する。連結部14Bは樹脂製で、下端部を上部フレーム14Dの上端に嵌めつける。一方、連結部14Bの上部は幅狭で、かつ、貫通孔が形成されている。そして、連結部14Bの上部を一対のブラケット15A,15Aの間に配置し、固定ツマミH1A,H1Bをブラケット15Aの貫通孔および、連結部14Bの貫通孔に貫通させ、固定ツマミH1Aを固定ツマミH1Bにネジ付けて固定する。なお、下部フレーム14Eの下部には、支持部14Fを嵌めつける。支持部14Fは樹脂製の短い角筒で下部フレーム14Eの表面上に設けられる。支持部14Fは、下部フレーム14Eの下端よりもやや上側に嵌めつけられる。なお、下部フレーム14Eの下端部には貫通孔が形成されている。
【0026】
下部フレーム14Eの下部は、取付手段14Aに移動自在に取り付けられる。取付手段14Aは樹脂製で、所定の間隔を隔てて配置される逆L字状の一対の板片14A2,14A2と、それらを連結する矩形の板状の連結部14A3とを一体に形成してなる。板片14A2,14A2の上部にはそれぞれ水平方向に向けて長孔14A1が形成される。また、一方の板片14A2の下部には貫通孔が形成され、固定ツマミH4がネジ付けられる。
【0027】
長孔14A1と下部フレーム14Eの下端部の貫通孔とを合わせ、固定ツマミH3のネジ部を貫通させて下部フレーム14Eを取付手段14Aに移動自在に取り付ける(固定ツマミH3のネジ部分は長孔14A1中を移動自在である)。なお、このとき、支持部14Fの下端は取付手段14Aの板片14A2の上端に沿って摺動可能に配置される。この支持部14Fは、取付手段14Aに当接することで下部フレーム14Eが直立を維持することを補助するためのものである。また、固定ツマミH4は取付手段14Aを商品陳列棚11に固定するためのものである。すなわち、取付手段14Aをフレーム23B1の一部を上から挟み込むようにして載置した後、固定ツマミH4を締め付けて、取付手段14Aを上部棚板23Bに固定する。なお、フレーム23B1は上部棚板23Bの背面側にある。このようにして、取付手段14Aを介して、ソーラーパネル13を商品陳列棚11に取り付ける。なお、支持フレーム14は左右対称に形成されている。
【0028】
制御部ケース15には、制御部15Cが内蔵されている。制御部15Cは、発光ダイオード20の点滅間隔(点滅間隔を0に設定して点灯とすることもできる)や点滅パターンなどを制御するものであり、設定を自在に変更することができる。制御部15CからはコードCが延びており、このコードCは、上部フレーム14D、下部フレーム14E内を通って、下部フレーム14Eの下部に形成された貫通孔(この位置には、支持部14Fがあり、したがって、支持部14Fにも同様の貫通孔が形成される)から外に伸び、後述する分配器25に入力されている。なお、コードC内には後述する所定の本数の銅線が配置されている。
【0029】
なお、ソーラーパネル13は、左右の固定ツマミH1,H1を緩めることでa方向またはb方向(図4(a))に傾きを自在に変更できる。したがって、光源Lに対して最適な傾きを選択することができる。また、支持フレーム14は固定ツマミH2を緩めることで上下方向(c方向またはd方向)に伸縮自在である。したがって、商品陳列棚11を設置する周囲の状況に応じてソーラーパネル13の高さを調節することができる。さらに、支持フレーム14は、取付手段14Aによって、商品陳列棚11から分離することができる。
【0030】
図5に示すように、商品陳列棚11の後面側には、電気を分配する分配器(分配手段)25を3つ備える(分配器25の数はこれに限定されるものではない)。分配器25には左右両端に貫通孔25A,25Aをそれぞれ備え、その貫通孔25A,25Aに固定バンド28をそれぞれ通して、格子27の1つの縦棒に巻き留める。このようにして、分配器25を格子27に固定する。分配器25は、制御部15Cを介して届いたソーラーパネル13からの電力を複数の系統に分配するものである。分配器25には、それぞれ4つの出力端子があり、ここに適宜ケーブル線を差し込むことができるようになっている。なお、ケーブル線26Aは販促表示物12Aの発光ダイオード20に接続するためのものであり、同様に、ケーブル線26B,26C,26D,26E,26Fはそれぞれ、販促表示物12B,12C,12D,12E,12Fの発光ダイオード20に接続するためのものである。
【0031】
例えば、販促表示物12Cでは、ケーブル線26Cの端部に6つの発光ダイオード20が並列に連結されている。仮に、販促表示物12A〜12Fの中で、販促表示物12Cに備える発光ダイオード20の数が最も多いとすると、コードCの中には6つの発光ダイオード20を点滅させるのに必要な7本の銅線が配置されることになる(この7本の銅線の内訳は、6本の陽極線と1本の陰極線である)。制御部15Cは、6つの発光ダイオード20がそれぞれ所定の時間差をもって発光するように6本の陽極線に電流を送り出す(なお、陰極線は6つの発光ダイオード20に共有される)。分配器25では、この6系統の陽極線を各ケーブル線に分配する。このとき、販促表示物12Cには6つの発光ダイオード20を備えるので、この6系統の陽極線全てを6つの発光ダイオード20にあてがうことになる(すなわち、6系統の陽極線と1本の陰極線をケーブル線26Cに割り当てる)。一方、例えば、販促表示物12Bには1つの発光ダイオード20しか備えていないので、6系統の陽極線のうち、1系統だけを用いることになる(すなわち、1系統の陽極線と1本の陰極線をケーブル線26Bに割り当てる)。このように、制御部15Cから分配器25までの間には6系統の電流が流れている一方、分配器25の下流側、すなわち、各ケーブル線26A〜26Fには必要な系統数の電流のみが流れるように構成されている。
【0032】
なお、商品陳列装置1の底部にはキャスター10を備えるので、店内を自在に移動することができる。この際、電源は、ソーラーパネル13を用いるので、従来のように、コンセントにコードを差して電源を確保する必要がない。したがって、商品陳列装置1を場所的な規制なく、所望の位置に移動させることができる。ソーラーパネル13は、店内の照明を光源として発電することができるし、商品陳列装置1を店頭に配置して太陽光を光源とすることもできる。このソーラーパネル13は、固定ツマミH1を緩めることで傾斜角度を変更することができるし、固定ツマミH2を緩めることで高さを調節することができるため、商品陳列装置1の配置状況や光源の位置に応じて、ソーラーパネル13を最適な位置に配置することができる。また、商品陳列装置1を店内に配置する場合には、店内の照明を切ると、ソーラーパネル13が発電することができなくなる。したがって、商品陳列装置1にスイッチを設けて発光ダイオード20への電源を遮断する必要がなく、電源の切り忘れなどを回避することができる。
【0033】
このように、この例の商品陳列装置1では、販促表示物12A,12B,12C,12D,12E,12Fのそれぞれに電池やバッテリーを備えるものではないので、電池が加熱して販促表示物12A〜12Fを燃やすなどの危険がない。また、電池を交換する必要もなく、手間とコストを削減することができる。また、販促表示物12A〜12Fの電球として発光ダイオード20を用いているので、消費電力が少なく省エネルギーであるばかりか、発熱量も少ないので、発火の可能性も低く安全である。このように、商品陳列装置1では、ソーラーパネル13を用いたり、発光ダイオード20を用いたりしていることから、消費者に対する環境意識の啓発にも役立つ。
【0034】
なお、商品陳列装置は、図6に示すように、ソーラーパネル13と制御部15Cとの間にバッテリーBTを備えるようにしてもよい。このバッテリーBTとしてはコンデンサを用いることもできる。バッテリーBTを配置すると、照度の足りない店内であっても、必要量の電力を確保することができる。なお、バッテリーBTは、商品陳列装置1に適宜配置するものとする。
【0035】
さらに、発光ダイオード20に代えて、モータを取り付けてもよい。例えば、販促表示物(スイングPOP)12Dの表示部12D1にモータを取り付けて、表示部12D1をモータによってスイングさせるように構成してもよい。モータの電源にも、ケーブル線26Dを用いるものとする。
【0036】
また、上述の例では、ソーラーパネル13を商品陳列棚11の上方に配置したが、この発明はこれに限定されるものではなく、支持フレームを介して商品陳列棚11の後方に配置するようにしてもよい。さらに、支持フレームを介して商品陳列棚11の側方に配置するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 商品陳列装置
10 キャスター
11 商品陳列棚
12A,12B,12C,12D,12E,12F 販促表示物
13 ソーラーパネル
14 支持フレーム
15C 制御部
20 発光ダイオード(電気部)
25 分配器(分配手段)
26A,26B,26C,26D,26E,26F ケーブル線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品陳列棚と、
該商品陳列棚に取り付けられた販売促進用の複数の販促表示物と、
前記商品陳列棚に取り付けられたソーラーパネルと、
該ソーラーパネルで発電した電力を前記複数の販促表示物に分配する分配手段とを備え、
該分配手段によって分配された電力によって作動または発光する電気部が前記販促表示物に設けられたことを特徴とする、商品陳列装置。
【請求項2】
制御部を備え、該制御部によって前記電気部の作動または発光のパターンを制御することを特徴とする、請求項1に記載の商品陳列装置。
【請求項3】
前記ソーラーパネルの角度が自在に変更可能であることを特徴とする、請求項1に記載の商品陳列装置。
【請求項4】
前記ソーラーパネルが伸縮自在の支持フレームを介して前記商品陳列棚に取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の商品陳列装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−55431(P2012−55431A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200155(P2010−200155)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】