説明

噴射剤としてTG227ea又はTG134aを含むエアロゾル懸濁液製剤

本発明は、薬物が噴射剤としてのTG227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン)及び/又はTG134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン)中で懸濁されて製剤化されている、投薬エアロゾルのための加圧ガス製剤、及び薬物を製造するためのそれらの使用に関する。エアロゾルは吸入エアロゾルであることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は薬物が噴射剤としてのTG227ea(1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロプロパン)及び/又はTG134a(1,1,1,2-テトラフルオロエタン)中の懸濁液として製剤化される、計量投薬エアロゾルのための加圧ガス製剤、及び薬物を調製するためのその使用に関する。好ましくは、本発明は吸入可能なエアロゾルに関する。
【背景技術】
【0002】
噴射剤ガスTG227ea又はTG134aが吸入可能なエアロゾルのためのクロロフルオロカーボンの代替噴射剤ガスとして使用し得ることが1990年代早期以降に知られていた。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
驚くべきことに、活性物質の懸濁粒子並びに噴射剤としてのTG227ea及び/又はTG134aを含む噴射剤ガス製剤は、特別な表面活性物質(表面活性剤)が使用される場合に懸濁液中の活性物質の低減された分離を示すことが今わかった。
本発明の噴射剤製剤について、TG227ea及び/又はTG134aが、必要により、好ましくはプロパン、ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル、CHClF2、CH2F2、CF3CH3、イソブタン、イソペンタン及びネオペンタンの中から選ばれた、一種以上のその他の噴射剤ガスと混合して、噴射剤ガスとして使用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
本発明の好ましい懸濁液は噴射剤ガスとしてTG227eaのみ又はTG134aのみを含む懸濁液である。
噴射剤ガスTG227ea及びTG134aの混合物が本発明の懸濁液製剤中に使用される場合、これらの2種の噴射剤ガス成分が使用し得る重量比率は自由に変化し得るが、TG227eaが存在する必要がある。
プロパン、ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル、CHClF2、CH2F2、CF3CH3、イソブタン、イソペンタン及びネオペンタンの中から選ばれた、一種以上のその他の噴射剤ガスとの混合物中で、このその他の噴射剤ガス成分の比率は好ましくは60%未満、好ましくは40%未満、最も好ましくは30%未満である。
使用される活性物質はそれらの粒子構造中に一つ以上の水分子をとり込み、又は結合する活性物質であることが好ましい。水が活性物質の粒子と物理的に混合されているにすぎないものではない。好ましくは、活性物質の粒子が結晶であり、かつ水が結晶水又は錯体結合された水又はそれ以外に化学的に結合されている水、例えば、水和物である。水とり込みのこの形態がまた以下に化学的に結合された水と称される。これらの場合に、水がまた一般に活性物質分子の結晶構造に影響する。
吸入により有効である化合物が使用されることが好ましく、その結果、本発明の懸濁液製剤が吸入に意図されることが好ましい。
【0005】
以下にリストされる化合物がそれら自体で、又は組み合わせて本発明の装置中で使用されてもよい。以下に挙げられる化合物において、Wは薬理学的活性物質であり、(例えば)ベータミメチックス、アンチコリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4-インヒビター、LTD4-アンタゴニスト、EGFR-インヒビター、ドーパミンアゴニスト、H1-坑ヒスタミン薬、PAF-アンタゴニスト及びPI3-キナーゼインヒビターの中から選ばれる。更に、Wの二重もしくは三重の組み合わせが合わされて、本発明の装置中で使用されてもよい。Wの組み合わせは、例えば、下記のものであってもよい:
−Wはアンチコリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4-インヒビター、EGFR-インヒビター又はLTD4-アンタゴニストと組み合わされた、ベータミメチックスを表し、
−Wはベータミメチックス、コルチコステロイド、PDE4-インヒビター、EGFR-インヒビター又はLTD4-アンタゴニストと組み合わされた、アンチコリン作用薬を表し、
−WはPDE4-インヒビター、EGFR-インヒビター又はLTD4-アンタゴニストと組み合わされた、コルチコステロイドを表し、
−WはEGFR-インヒビター又はLTD4-アンタゴニストと組み合わされた、PDE4-インヒビターを表し、
−WはLTD4-アンタゴニストと組み合わされた、EGFR-インヒビターを表す。
【0006】
ベータミメチックスとして使用される化合物はアルブテロール、アルホルモテロール、バムブテロール、ビトルテロール、ブロキサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモール、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレロール、オルシプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメファモール、サルメテロール、ソテレノール、スルホンテロール、テルブタリン、チアラミド、トルブテロール、ジンテロール、CHF-1035、HOKU-81、KUL-1248並びに
−3-(4-{6-〔2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-フェニル)-エチルアミノ〕-ヘキシルオキシ}-ブチル)-ベンジル-スルホンアミド
−5-〔2-(5,6-ジエチル-インダン-2-イルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル〕-8-ヒドロキシ-1H-キノリン-2-オン
−4-ヒドロキシ-7-〔2-{〔2-{〔3-(2-フェニルエトキシ)プロピル〕スルホニル}エチル〕-アミノ}エチル〕-2(3H)-ベンゾチアゾロン
−1-(2-フルオロ-4-ヒドロキシフェニル)-2-〔4-(1-ベンゾイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ〕エタノール
−1-〔3-(4-メトキシベンジル-アミノ)-4-ヒドロキシフェニル〕-2-〔4-(1-ベンゾイミダゾリル)-2-メチル-2-ブチルアミノ〕エタノール
−1-〔2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル〕-2-〔3-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ〕エタノール
【0007】
−1-〔2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル〕-2-〔3-(4-メトキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ〕エタノール
−1-〔2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル〕-2-〔3-(4-n-ブチルオキシフェニル)-2-メチル-2-プロピルアミノ〕エタノール
−1-〔2H-5-ヒドロキシ-3-オキソ-4H-1,4-ベンゾキサジン-8-イル〕-2-{4-〔3-(4-メトキシフェニル)-1,2,4-トリアゾール-3-イル〕-2-メチル-2-ブチルアミノ}エタノール
−5-ヒドロキシ-8-(1-ヒドロキシ-2-イソプロピルアミノブチル)-2H-1,4-ベンゾキサジン-3-(4H)-オン
−1-(4-アミノ-3-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル)-2-tert.-ブチルアミノ)エタノール
−6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-〔2-(4-メトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ〕-エチル}-4H-ベンゾ〔1,4〕オキサジン-3-オン
−6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-〔2-(エチル4-フェノキシ-アセテート)-1,1-ジメチル-エチルアミノ〕-エチル}-4H-ベンゾ〔1,4〕オキサジン-3-オン
−6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-〔2-(4-フェノキシ-酢酸)-1,1-ジメチル-エチルアミノ〕-エチル}-4H-ベンゾ〔1,4〕オキサジン-3-オン
−8-{2-〔1,1-ジメチル-2-(2,4,6-トリメチルフェニル)-エチルアミノ〕-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ〔1,4〕オキサジン-3-オン
−6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-〔2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ〕-エチル}-4H-ベンゾ〔1,4〕オキサジン-3-オン
−6-ヒドロキシ-8-{1-ヒドロキシ-2-〔2-(4-イソプロピル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ〕-エチル}-4H-ベンゾ〔1,4〕オキサジン-3-オン
−8-{2-〔2-(4-エチル-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ〕-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ〔1,4〕オキサジン-3-オン
−8-{2-〔2-(4-エトキシ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ〕-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ〔1,4〕オキサジン-3-オン
−4-(4-{2-〔2-ヒドロキシ-2-(6-ヒドロキシ-3-オキソ-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ〔1,4〕オキサジン-8-イル)-エチルアミノ〕-2-メチル-プロピル}-フェノキシ)-酪酸
−8-{2-〔2-(3,4-ジフルオロ-フェニル)-1,1-ジメチル-エチルアミノ〕-1-ヒドロキシ-エチル}-6-ヒドロキシ-4H-ベンゾ〔1,4〕オキサジン-3-オン
【0008】
−1-(4-エトキシ-カルボニルアミノ-3-シアノ-5-フルオロフェニル)-2-(tert-ブチルアミノ)エタノール
−2-ヒドロキシ-5-(1-ヒドロキシ-2-{2-[4-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-フェニル]-エチルアミノ}-エチル)-ベンズアルデヒド
−N-[2-ヒドロキシ-5-(1-ヒドロキシ-2-{2-[4-(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-フェニル]-エチルアミノ}-エチル)-フェニル]-ホルムアミド
−8-ヒドロキシ-5-(1-ヒドロキシ-2-{2-[4-(6-メトキシ-ビフェニル-3-イルアミノ)-フェニル]-エチルアミノ}-エチル)-1H-キノリン-2-オン
−8-ヒドロキシ-5-[1-ヒドロキシ-2-(6-フェネチルアミノ-ヘキシルアミノ)-エチル]-1H-キノリン-2-オン
−5-[2-(2-{4-[4-(2-アミノ-2-メチル-プロポキシ)-フェニルアミノ]-フェニル}-エチルアミノ)-1-ヒドロキシ-エチル]-8-ヒドロキシ-1H-キノリン-2-オン
−[3-(4-{6-[2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ヘキシルオキシ}-ブチル)-5-メチル-フェニル]-尿素
−4-(2-{6-[2-(2,6-ジクロロ-ベンジルオキシ)-エトキシ]-ヘキシルアミノ}-1-ヒドロキシ-エチル)-2-ヒドロキシメチル-フェノール
−3-(4-{6-[2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ヘキシルオキシ}-ブチル)-ベンジルスルホンアミド
−3-(3-{7-[2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-フェニル)-エチルアミノ]-ヘプチルオキシ}-プロピル)-ベンジルスルホンアミド
【0009】
−4-(2-{6-[4-(3-シクロペンタンスルホニル-フェニル)-ブトキシ]-ヘキシルアミノ}-1-ヒドロキシ-エチル)-2-ヒドロキシメチル-フェノール
−N-アダマンタン-2-イル-2-(3-{2-[2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチル-フェニル)-エチルアミノ]-プロピル}-フェニル)-アセトアミド
(必要によりこれらのラセミ体、鏡像体、ジアステレオマーの形態また必要によりこれらの薬理学上許される酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態)の中から選ばれた化合物であることが好ましい。本発明によれば、ベータミメチックスの酸付加塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸水素塩、リン酸水素塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、マレイン酸水素塩、ヒドロ酢酸塩、クエン酸水素塩、フマル酸水素塩、酒石酸水素塩、シュウ酸水素塩、コハク酸水素塩、安息香酸水素塩及びヒドロ-p-トルエンスルホネートの中から選ばれることが好ましい。
【0010】
使用されるアンチコリン作用薬はチオトロピウム塩、好ましくはその臭化物塩、オキシトロピウム塩、好ましくはその臭化物塩、フルトロピウム塩、好ましくはその臭化物塩、イプラトロピウム塩、好ましくはその臭化物塩、グリコピロニウム塩、好ましくはその臭化物塩、トロスピウム塩、好ましくはその塩化物塩、トルテロジンの中から選ばれた化合物であることが好ましい。上記塩中で、陽イオンが薬理学的活性成分である。陰イオンとして、上記塩は好ましくは塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、硝酸イオン、マレイン酸イオン、酢酸イオン、クエン酸イオン、フマル酸イオン、酒石酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオン、安息香酸イオン又はp-トルエンスルホン酸イオンを含んでもよく、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、メタンスルホン酸イオン又はp-トルエンスルホン酸イオンが対イオンとして好ましい。全ての塩のうち、塩化物、臭化物、ヨウ化物及びメタンスルホン酸塩が特に好ましい。
その他の好ましいアンチコリン作用薬は式AC-1の塩の中から選ばれる。
【0011】
【化1】

式中、X-は単一の負の電荷を有する陰イオン、好ましくはフッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、硝酸イオン、マレイン酸イオン、酢酸イオン、クエン酸イオン、フマル酸イオン、酒石酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオン、安息香酸イオン及びp-トルエンスルホン酸イオンの中から選ばれた陰イオン、好ましくは単一の負の電荷を有する陰イオン、特に好ましくはフッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、メタンスルホン酸イオン及びp-トルエンスルホン酸イオンの中から選ばれた陰イオン、特に好ましくは臭化物イオン(必要によりこれらのラセミ体、鏡像体又は水和物の形態)を表す。式AC-1-enの鏡像体を含むこれらの医薬組み合わせが特に重要である。
【0012】
【化2】

(式中、X-は上記意味を有してもよい)
その他の好ましいアンチコリン作用薬は式AC-2の塩から選ばれる。
【0013】
【化3】

(式中、Rはメチル又はエチルを表し、かつX-は上記意味を有してもよい)
別の実施態様において、式AC-2の化合物はまた遊離塩基AC-2-塩基の形態で存在してもよい。
【0014】
【化4】

その他の特定化合物は
−トロペノール2,2-ジフェニルプロピオネートメトブロミド
−スコピン2,2-ジフェニルプロピオネートメトブロミド
−スコピン2-フルオロ-2,2-ジフェニルアセテートメトブロミド
−トロペノール2-フルオロ-2,2-ジフェニルアセテートメトブロミド
−トロペノール3,3',4,4'-テトラフルオロベンジレートメトブロミド
−スコピン3,3',4,4'-テトラフルオロベンジレートメトブロミド
−トロペノール4,4'-ジフルオロベンジレートメトブロミド
−スコピン4,4'-ジフルオロベンジレートメトブロミド
−トロペノール3,3'-ジフルオロベンジレートメトブロミド
−スコピン3,3'-ジフルオロベンジレートメトブロミド
−トロペノール9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド
−トロペノール9-フルオロ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド
【0015】
−スコピン9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド
−スコピン9-フルオロ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド
−トロペノール9-メチル-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド
−スコピン9-メチル-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド
−シクロプロピルトロピンベンジレートメトブロミド
−シクロプロピルトロピン2,2-ジフェニルプロピオネートメトブロミド
−シクロプロピルトロピン9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド
−シクロプロピルトロピン9-メチル-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド
−シクロプロピルトロピン9-メチル-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド
−シクロプロピルトロピン9-ヒドロキシ-フルオレン-9-カルボキシレートメトブロミド
−シクロプロピルトロピンメチル4,4'-ジフルオロベンジレートメトブロミド
−トロペノール9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド
−スコピン9-ヒドロキシ-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド
−トロペノール9-メチル-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド
−スコピン9-メチル-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド
−トロペノール9-エチル-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド
−トロペノール9-ジフルオルメチル-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミド
−スコピン9-ヒドロキシメチル-キサンテン-9-カルボキシレートメトブロミドである。
上記化合物はまた本発明の範囲内で、メトブロミドに代えて、塩メト-X(式中、XはX-について先に示された意味を有してもよい)が使用される、塩として使用されてもよい。
【0016】
コルチコステロイドとして、ベクロメタゾン、ベータメタゾン、ブデソニド、ブチキソコルト、シクレソニド、デフラザコルト、デキサメタゾン、エチプレドノール、フルニゾリド、フルチカゾン、ロテプレドノール、モメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、ロフレポニド、トリアムシノロン、RPR-106541、NS-126、ST-26並びに
−(S)-フルオロメチル6,9-ジフルオロ-17-〔(2-フラニルカルボニル)オキシ〕-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオネート
−(S)-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3S-イル)6,9-ジフルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-3-オキソ-17-プロピオニルオキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17-カルボチオネート、
−シアノメチル6α,9α-ジフルオロ-11β-ヒドロキシ-16α-メチル-3-オキソ-17α-(2,2,3,3-テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ-アンドロスタ-1,4-ジエン-17β-カルボキシレート
(必要によりこれらのラセミ体、鏡像体又はジアステレオマーの形態、また必要によりこれらの塩及び誘導体、これらの溶媒和物及び/又は水和物の形態)の中から選ばれた化合物を使用することが好ましい。ステロイドについてのあらゆる言及は存在し得るこれらのあらゆる塩もしくは誘導体、水和物又は溶媒和物についての言及を含む。ステロイドの可能な塩及び誘導体の例はアルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩又はカリウム塩、スルホ安息香酸塩、リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、ジクロロ酢酸塩、プロピオン酸塩、リン酸二水素塩、パルミチン酸塩、ピバル酸塩又はフロン酸塩であってもよい。
【0017】
使用し得るPDE4インヒビターはエンプロフィリン、テオフィリン、ロフルミラスト、アリフロ(シロミラスト)、トフィミラスト、プマフェントリン、リリミラスト、アロフィリン、アチゾラム、D-4418、Bay-198004、BY343、CP-325,366、D-4396(Sch-351591)、AWD-12-281(GW-842470)、NCS-613、CDP-840、D-4418、PD-168787、T-440、T-2585、V-11294A、CI-1018、CDC-801、CDC-3052、D-22888、YM-58997、Z-15370並びに
−N-(3,5-ジクロロ-1-オキソ-ピリジン-4-イル)-4-ジフルオロメトキシ-3-シクロプロピルメトキシベンズアミド
−(-)p-〔(4aR*,10bS*)-9-エトキシ-1,2,3,4,4a,10b-ヘキサヒドロ-8-メトキシ-2-メチルベンゾ〔s〕〔1,6〕ナフチリジン-6-イル〕-N,N-ジイソプロピルベンズアミド
−(R)-(+)-1-(4-ブロモベンジル)-4-〔(3-シクロペンチルオキシ)-4-メトキシフェニル〕-2-ピロリドン
−3-(シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)-1-(4-N'-〔N-2-シアノ-S-メチル-イソチオウレイド〕ベンジル)-2-ピロリドン
−シス〔4-シアノ-4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)シクロヘキサン-1-カルボン酸〕
−2-カルボメトキシ-4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシ-フェニル)シクロヘキサン-1-オン
−シス〔4-シアノ-4-(3-シクロプロピルメトキシ-4-ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン-1-オール〕
【0018】
−(R)-(+)-エチル〔4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-イリデン〕アセテート
−(S)-(-)-エチル〔4-(3-シクロペンチルオキシ-4-メトキシフェニル)ピロリジン-2-イリデン〕アセテート
−9-シクロペンチル-5,6-ジヒドロ-7-エチル-3-(2-チエニル)-9H-ピラゾロ〔3,4-c〕-1,2,4-トリアゾロ〔4,3-a〕ピリジン
−9-シクロペンチル-5,6-ジヒドロ-7-エチル-3-(tert-ブチル)-9H-ピラゾロ〔3,4-c〕-1,2,4-トリアゾロ〔4,3-a〕ピリジン
(必要によりこれらのラセミ体、鏡像体又はジアステレオマーの形態、また必要によりこれらの薬理学上許される酸付加塩、これらの溶媒和物及び/又は水和物の形態)の中から選ばれた化合物であることが好ましい。本発明によれば、PDE4インヒビターの酸付加塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸水素塩、リン酸水素塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、マレイン酸水素塩、ヒドロ酢酸塩、クエン酸水素塩、フマル酸水素塩、酒石酸水素塩、シュウ酸水素塩、コハク酸水素塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩の中から選ばれることが好ましい。
【0019】
使用されるLTD4-アンタゴニストはモンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC-847(ZD-3523)、MN-001、MEN-91507(LM-1507)、VUF-5078、VUF-K-8707、L-733321並びに
−1-(((R)-(3-(2-(6,7-ジフルオロ-2-キノリニル)エテニル)フェニル)-3-(2-(2-ヒドロキシ-2-プロピル)フェニル)チオ)メチルシクロプロパン-酢酸、
−1-(((R)-3(3-(2-(2,3-ジクロロチエノ〔3,2-b〕ピリジン-5-イル)-(E)-エテニル)フェニル)-3-(2-(1-ヒドロキシ-1-メチルエチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン酢酸
−〔2-〔〔2-(4-tert-ブチル-2-チアゾリル)-5-ベンゾフラニル〕オキシメチル〕フェニル〕酢酸
(必要によりこれらのラセミ体、鏡像体又はジアステレオマーの形態、また必要によりこれらの薬理学上許される酸付加塩、溶媒和物及び/又は水和物の形態)の中から選ばれた化合物であることが好ましい。本発明によれば、これらの酸付加塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸水素塩、リン酸水素塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、マレイン酸水素塩、ヒドロ酢酸塩、クエン酸水素塩、フマル酸水素塩、酒石酸水素塩、シュウ酸水素塩、コハク酸水素塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩の中から選ばれることが好ましい。LTD4-アンタゴニストが必要により生成し得る塩又は誘導体は、例えば、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩又はカリウム塩、アルカリ土類金属塩、スルホ安息香酸塩、リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、リン酸二水素塩、パルミチン酸塩、ピバル酸塩又はフロン酸塩を意味する。
【0020】
使用し得るEGFR-インヒビターはセツキシマブ、トラスツズマブ、ABX-EGF、Mab ICR-62並びに
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(N,N-ジエチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
−4-〔(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ〕-6-{〔4-(モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{〔4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{〔4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-〔(S)-(テトラヒドロフラン-3-イル)オキシ〕-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{〔4-((R)-2-メトキシメチル-6-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
【0021】
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-〔2-((S)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ〕-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-({4-〔N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ〕-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン
−4-〔(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ〕-6-{〔4-(N,N-ビス-(2-メトキシ-エチル)-アミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
−4-〔(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ〕-6-({4-〔N-(2-メトキシ-エチル)-N-エチル-アミノ〕-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
【0022】
−4-〔(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ〕-6-({4-〔N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ〕-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
−4-〔(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ〕-6-({4-〔N-(テトラヒドロピラン-4-イル)-N-メチル-アミノ〕-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロプロピルメトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-((R)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-({4-〔N-(2-メトキシ-エチル)-N-メチル-アミノ〕-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(N-シクロプロピル-N-メチル-アミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-シクロペンチルオキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-〔(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ〕-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-〔(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ〕-キナゾリン
−4-〔(3-エチニル-フェニル)アミノ〕-6,7-ビス-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-7-〔3-(モルホリン-4-イル)-プロピルオキシ〕-6-〔(ビニルカルボニル)アミノ〕-キナゾリン
【0023】
−4-〔(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ〕-6-(4-ヒドロキシ-フェニル)-7H-ピロロ〔2,3-d〕ピリミジン
−3-シアノ-4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(N,N-ジメチルアミノ)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-エトキシ-キノリン
−4-{〔3-クロロ-4-(3-フルオロ-ベンジルオキシ)-フェニル〕アミノ}-6-(5-{〔(2-メタンスルホニル-エチル)アミノ〕メチル}-フラン-2-イル)キナゾリン
−4-〔(R)-(1-フェニル-エチル)アミノ〕-6-{〔4-((R)-6-メチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-{〔4-(モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-7-〔(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ〕-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロフェニル)アミノ〕-6-({4-〔N,N-ビス-(2-メトキシ-エチル)-アミノ〕-1-オキソ-2-ブテン-1-イル}アミノ)-7-〔(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ〕-キナゾリン
−4-〔(3-エチニル-フェニル)アミノ〕-6-{〔4-(5,5-ジメチル-2-オキソ-モルホリン-4-イル)-1-オキソ-2-ブテン-1-イル〕アミノ}-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-〔2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ〕-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-〔2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ〕-7-〔(R)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ〕-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-7-〔2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ〕-6-〔(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ〕-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{2-〔4-(2-オキソ-モルホリン-4-イル)-ピペリジン-1-イル〕-エトキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
【0024】
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-〔1-(tert.-ブチルオキシカルボニル)-ピペリジン-4-イルオキシ〕-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(トランス-4-アミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(トランス-4-メタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(テトラヒドロピラン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(モルホリン-4-イル)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(メトキシメチル)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(ピペリジン-3-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-〔1-(2-アセチルアミノ-エチル)-ピペリジン-4-イルオキシ〕-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-((S)-テトラヒドロフラン-3-イルオキシ)-7-ヒドロキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
【0025】
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{トランス-4-〔(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ〕-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{トランス-4-〔(モルホリン-4-イル)カルボニルアミノ〕-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{トランス-4-〔(モルホリン-4-イル)スルホニルアミノ〕-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-アセチルアミノ-エトキシ)-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-(2-メタンスルホニルアミノ-エトキシ)-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(ピペリジン-1-イル)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(1-アミノカルボニルメチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(シス-4-{N-〔(テトラヒドロピラン-4-イル)カルボニル〕-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(シス-4-{N-〔(モルホリン-4-イル)カルボニル〕-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(シス-4-{N-〔(モルホリン-4-イル)スルホニル〕-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(トランス-4-エタンスルホニルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-エトキシ-キナゾリン
【0026】
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-〔1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ〕-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(シス-4-アセチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-エチニル-フェニル)アミノ〕-6-〔1-(tert.-ブチルオキシカルボニル)-ピペリジン-4-イルオキシ〕-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-エチニル-フェニル)アミノ〕-6-(テトラヒドロピラン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(シス-4-{N-〔(ピペリジン-1-イル)カルボニル〕-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(シス-4-{N-〔(4-メチル-ピペラジン-1-イル)カルボニル〕-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{シス-4-〔(モルホリン-4-イル)カルボニルアミノ〕-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔2-(2-オキソピロリジン-1-イル)エチル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(モルホリン-4-イル)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
【0027】
−4-〔(3-エチニル-フェニル)アミノ〕-6-(1-アセチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-エチニル-フェニル)アミノ〕-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-エチニル-フェニル)アミノ〕-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(1-メチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-(2-メトキシ-エトキシ)-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(1-イソプロピルオキシカルボニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
【0028】
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(シス-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{シス-4-〔N-(2-メトキシ-アセチル)-N-メチル-アミノ〕-シクロヘキサン-1-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-エチニル-フェニル)アミノ〕-6-(ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-エチニル-フェニル)アミノ〕-6-〔1-(2-メトキシ-アセチル)-ピペリジン-4-イルオキシ〕-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-エチニル-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(モルホリン-4-イル)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(シス-2,6-ジメチル-モルホリン-4-イル)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(2-メチル-モルホリン-4-イル)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(S,S)-(2-オキサ-5-アザ-ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト-5-イル)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(N-メチル-N-2-メトキシエチル-アミノ)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(1-エチル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
【0029】
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(2-メトキシエチル)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-{1-〔(3-メトキシプロピル-アミノ)カルボニル〕-ピペリジン-4-イルオキシ}-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-〔シス-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ〕-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-〔シス-4-(N-アセチル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ〕-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(トランス-4-メチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-〔トランス-4-(N-メタンスルホニル-N-メチル-アミノ)-シクロヘキサン-1-イルオキシ〕-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(トランス-4-ジメチルアミノ-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(トランス-4-{N-〔(モルホリン-4-イル)カルボニル〕-N-メチル-アミノ}-シクロヘキサン-1-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-〔2-(2,2-ジメチル-6-オキソ-モルホリン-4-イル)-エトキシ〕-7-〔(S)-(テトラヒドロフラン-2-イル)メトキシ〕-キナゾリン
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(1-メタンスルホニル-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
【0030】
−4-〔(3-クロロ-4-フルオロ-フェニル)アミノ〕-6-(1-シアノ-ピペリジン-4-イルオキシ)-7-メトキシ-キナゾリン
(必要によりこれらのラセミ体、鏡像体、ジアステレオマーの形態、また必要によりこれらの薬理学上許される酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態)の中から選ばれた化合物であることが好ましい。本発明によれば、これらの酸付加塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸水素塩、リン酸水素塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、マレイン酸水素塩、ヒドロ酢酸塩、クエン酸水素塩、フマル酸水素塩、酒石酸水素塩、シュウ酸水素塩、コハク酸水素塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩の中から選ばれることが好ましい。
【0031】
使用されるドーパミンアゴニストはブロモクリプチン、カベルゴリン、アルファ-ジヒドロエルゴクリプチン、リスリド、ペルゴリド、プラミペキソール、ロキシンドール、ロピニロール、タリペキソール、テルグリド及びビオザン(必要によりこれらのラセミ体、鏡像体、ジアステレオマーの形態、また必要によりこれらの薬理学上許される酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態)の中から選ばれた化合物であることが好ましい。本発明によれば、これらの酸付加塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸水素塩、リン酸水素塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、マレイン酸水素塩、ヒドロ酢酸塩、クエン酸水素塩、フマル酸水素塩、酒石酸水素塩、シュウ酸水素塩、コハク酸水素塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩の中から選ばれることが好ましい。
使用し得るH1-抗ヒスタミン薬はエピナスチン、セチリジン、アゼラスチン、フェキソフェナジン、レボカバスチン、ロラタジン、ミゾラスチン、ケトチフェン、エメダスチン、ジメチンデン、クレマスチン、バミピン、セクスクロルフェニラミン、フェニラミン、ドキシラミン、クロロフェノキサミン、ジメンヒドリネート、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、エバスチン、デスロラチジン及びメクロジン、(必要によりこれらのラセミ体、鏡像体、ジアステレオマーの形態、また必要によりこれらの薬理学上許される酸付加塩、溶媒和物又は水和物の形態)の中から選ばれた化合物であることが好ましい。本発明によれば、これらの酸付加塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸水素塩、リン酸水素塩、ヒドロメタンスルホン酸塩、ヒドロ硝酸塩、マレイン酸水素塩、ヒドロ酢酸塩、クエン酸水素塩、フマル酸水素塩、酒石酸水素塩、シュウ酸水素塩、コハク酸水素塩、ヒドロ安息香酸塩及びヒドロ-p-トルエンスルホン酸塩の中から選ばれることが好ましい。
【0032】
EP1003478に開示された吸入可能な巨大分子をまた含む、あらゆる吸入可能な化合物が、医薬有効物質、製剤又は物質の混合物として使用されてもよい。好ましくは、吸入により投与される物質、製剤又は物質の混合物が呼吸器の病気を治療するのに使用されてもよい。
加えて、化合物は麦角アルカロイド誘導体、トリプタン、CGRP-アンタゴニスト、ホスホジエステラーゼ-Vインヒビター(必要によりこれらのラセミ体、鏡像体又はジアステレオマーの形態、必要によりこれらの薬理学上許される酸付加塩、溶媒和物及び/又は水和物の形態)の群からのものであってもよい。
麦角アルカロイド誘導体の例はジヒドロエルゴタミン及びエルゴタミンである。
完成製剤中の懸濁薬物の比率は0.001〜5%、好ましくは0.005〜3%、特に0.01〜2%である(%=重量%)。
イプラトロピウムブロミド一水和物の場合、本発明の懸濁液は好ましくは0.001〜1%、特に0.005〜0.5%のイプラトロピウムを含む。本発明によれば、0.001〜0.1%のイプラトロピウムを含む懸濁液が特に好ましい。
サルブタモール及びその塩の場合、本発明の懸濁液は好ましくは0.005〜5%、特に0.025〜2.5%のサルブタモールを含む。本発明によれば、0.05〜1%のサルブタモールを含む懸濁液が特に好ましい。
チオトロピウムブロミド一水和物の場合、本発明の懸濁液は好ましくは0.001〜1%、特に0.0012〜0.8%のチオトロピウムを含む。本発明によれば、0.002〜0.5%、特に好ましくは0.008〜0.4%のチオトロピウムを含む懸濁液が好ましい。
【0033】
全ての活性物質、例えば、チオトロピウム又はイプラトロピウムは、夫々の場合に遊離アンモニウム陽イオンを意味し、サルブタモールはサルブタモール塩基を意味する。
本発明の噴射剤ガス懸濁液はそれらが結晶性一水和物の形態のチオトロピウム又はイプラトロピウムを含むことを特徴とする。それ故、本発明は結晶性チオトロピウムブロミド一水和物又はイプラトロピウムブロミド一水和物を含む懸濁液に関することが好ましい。
本発明の範囲内で明記された%量は常に質量%である。チオトロピウムについての量(質量基準)が質量%として表される場合、本発明の範囲内で使用されることが好ましい結晶性チオトロピウムブロミド一水和物についての相当する値は変換係数1.2495を掛けることにより得られてもよい。同じことがイプラトロピウムに当てはまる。
本発明の噴射剤含有吸入可能なエアロゾル又は懸濁液製剤はまたその他の成分、例えば、表面活性剤、アジュバント、酸化防止剤又は風味料を含んでもよい。
本発明の懸濁液に含まれる表面活性剤はポリエチレングリコール(PEG)及び/又はポリビニルピロリドン(PVP、ポビドン)及び/又はミリスチン酸イソプロピルの中から選ばれることが好ましい。上記懸濁アジュバントのうち、PEG200、PEG400及び/又はポリビニルピロリドンK25及び/又はミリスチン酸イソプロピルが使用されることが好ましい。
本発明の懸濁液が表面活性剤を含む場合、これらは好ましくは0.005-5%、特に好ましくは0.01-1%の量で使用される。
無水噴射剤ガスが使用される場合、少量の水が本発明に従ってそれらに添加される。しかしながら、含水噴射剤ガス(これらは使用される場合に特定の含水量を有するべきである)を使用することがまた本発明によれば可能である。完成懸濁液製剤に添加され、又はその中に存在するこの水は活性物質又は賦形剤の一種中に化学的に結合されている水とは異なる。この化学的に結合されていない水はまた遊離水と称され、それを活性物質に分子的又は化学的に結合されている水から区別する。
【0034】
活性物質の懸濁粒子は含水量が低すぎる場合に変化することがわかった。一方、粒子サイズは含水量が高すぎる場合にまた変化することがわかった。最適含水量は夫々の物質について個々に決められてもよい。噴射剤ガスTG227ea又はプロパン、ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル、CHClF2、CH2F2、CF3CH3、イソブタン、イソペンタン及びネオペンタンの中から選ばれた噴射剤ガスとTG227eaの混合物中の水の好ましい量は、一般に10〜1000ppm、特に好ましくは50〜500ppmであり、水の量は100〜450ppmであることが最も好ましいことがわかった。
噴射剤ガスTG227eaとともにイプラトロピウムブロミド一水和物を含む製剤の場合、その製剤の最も好ましい含水量は20〜500ppmであり、その含水量は特に50〜350ppmである。
チオトロピウムブロミド一水和物の場合、好ましい含水量はイプラトロピウムブロミド一水和物のそれに匹敵する。最も好ましい範囲は50〜230ppmである。
また、噴射剤ガスTG134a又はプロパン、ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル、CHClF2、CH2F2、CF3CH3、イソブタン、イソペンタン及びネオペンタンの群からの噴射剤ガスとTG134aの混合物中の水の好ましい量は、30〜4000ppm、特に好ましくは150〜2000ppm、最も特に好ましくは350〜1700ppmであることがわかった。
噴射剤ガスTG134aとともにイプラトロピウム一水和物を含む製剤の場合、その製剤の最も好ましい含水量は70〜1800ppmであり、特にその含水量は180〜1300ppmである。
チオトロピウム一水和物の場合、好ましい含水量はイプラトロピウムブロミドのそれと同様である。最も好ましい範囲は180〜900ppmである。
噴射剤ガスTG134a及びTG227eaの混合物が使用される場合、好ましい含水量はその2種の噴射剤ガスの混合比から得られる。
本発明によれば、噴射剤ガス、噴射剤ガス混合物又は製剤が活性物質に化学的に結合された水に加えて水(遊離水)を含まない場合、これらの量の水が噴射剤ガス又は完成エアロゾル懸濁液に添加される。その方法では、医薬懸濁液が調製される前に水が噴射剤ガスに既に添加されていてもよく、又は医薬懸濁液が最初に無水噴射剤ガス又は噴射剤ガス混合物で調製されてもよく、次いで相当する量の水が添加される。
ppmで示される量は基準の大きさとしての液化噴射剤を基準とする。
【0035】
本発明の範囲内で、懸濁液製剤という用語が懸濁液という用語に代えて使用されてもよい。二つの用語は本発明の範囲内で均等物と見なされるべきである。
吸入による投与に鑑みて、微細な形態の活性物質を用意することが必須である。この目的のために、活性物質が粉砕(微粉砕)することにより、又は従来技術に知られているその他の方法(例えば、沈殿、噴霧乾燥)を使用することにより微細な形態で得られる。活性物質を微粉砕する方法が当業界で知られている。好ましくは、微粉砕後に、活性物質が0.1〜10μm、好ましくは0.5〜6μm、特に好ましくは1〜5μmの平均粒子サイズを有する。
本発明の懸濁液は当業界で知られている方法を使用して調製されてもよい。このために、製剤の成分が(必要により低温で)一種以上の噴射剤ガスと混合され、好適な容器に充填される。
本発明の上記噴射剤含有懸濁液は当業界で知られている吸入器(pMDI=加圧計量投薬吸入器)を使用して投与されてもよい。それ故、別の局面において、本発明はこれらの懸濁液を投与するのに適した一つ以上の吸入器と組み合わされた前記懸濁液の形態の医薬組成物に関する。更に、本発明は、吸入器が前記本発明の噴射剤含有懸濁液を含むことを特徴とする、吸入器に関する。
また、本発明は含水量に関して使用前に調節される好適な弁を取り付けられている容器(例えば、カートリッジ)に関する。
容器は好適な吸入器中で使用されてもよく、本発明の上記噴射剤含有懸濁液の一種を含む。好適な容器(例えば、カートリッジ)及びこれらのカートリッジに本発明の噴射剤含有懸濁液を充填する方法は当業界で知られている。
アンチコリン作用薬の医薬活性に鑑みて、本発明はまた吸入又は鼻投与のための医薬組成物を調製するため、好ましくはアンチコリン作用薬が治療上の利益を発生し得る疾患の吸入治療又は鼻治療のための医薬組成物を調製するための本発明の懸濁液の使用に関する。
特に好ましくは、本発明はまた呼吸器の病気、好ましくは喘息、COPD、膵臓線維症、膵のう胞性繊維症、そしてまた全身性の病気、例えば、痛み、片頭痛、高血圧、勃起障害の吸入治療のための医薬組成物を調製するための本発明の懸濁液の使用に関する。
以下の実施例は例として、本発明を更に詳しく説明するのに利用できるが、本発明をそれらの内容に限定しない。
【0036】
[実施例]
製剤の実施例
実施例中の製剤は夫々詳しくリストされる成分に加えて100〜350ppmの水を含む。
【実施例1】
【0037】

【実施例2】
【0038】

【実施例3】
【0039】

【実施例4】
【0040】

【実施例5】
【0041】

【実施例6】
【0042】

【実施例7】
【0043】

【実施例8】
【0044】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学的に結合された水を含む活性物質の粒子、少なくとも85重量%の噴射剤ガス又はTG227ea及び/又はTG134aとの噴射剤ガス混合物もしくはプロパン、ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル、CHClF2、CH2F2、CF3CH3、イソブタン、イソペンタン及びネオペンタンの中から選ばれた少なくとも一種のその他の噴射剤ガスと混合した噴射剤ガス混合物を含む噴射剤含有エアロゾル懸濁液であって、そのエアロゾル懸濁液がポリエチレングリコール及び/又はポリビニルピロリドン及び/又はミリスチン酸イソプロピルの中から選ばれた一種以上の表面活性物質を含むことを特徴とする噴射剤含有エアロゾル懸濁液。
【請求項2】
エアロゾル懸濁液がPEG200、PEG400、ポリビニルピロリドンK25及び/又はミリスチン酸イソプロピルを含むことを特徴とする、請求項1記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項3】
活性物質がベータミメチックス、アンチコリン作用薬、ステロイド、抗アレルギー薬、麦角アルカロイドの誘導体、トリプタン、CGRP-アンタゴニスト、ホスホジエステラーゼ-Vインヒビター、ホスホジエステラーゼ-IVインヒビター、LTD4-アンタゴニスト、EGFR-キナーゼインヒビター、及びこのような活性物質の組み合わせの中から選ばれることを特徴とする、請求項1又は2記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項4】
懸濁液が活性物質としてアンチコリン作用薬、好ましくはイプラトロピウム塩又はチオトロピウム塩、更に好ましくはイプラトロピウムブロミド又はチオトロピウムブロミド、特に好ましくはイプラトロピウムブロミド一水和物又はチオトロピウムブロミド一水和物を含むことを特徴とする、請求項3記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項5】
懸濁液が更に活性物質としてベータミメチックス、好ましくはサルブタモール又はフェノテロール(夫々の場合に塩基又は塩として)、特に好ましくはサルブタモール硫酸塩又はフェノテロール臭化水素酸塩を含むことを特徴とする、請求項4記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項6】
活性物質の量が0.001〜5%、好ましくは0.005〜3%、特に0.01〜2%であることを特徴とする、請求項1から5の1項記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項7】
噴射剤ガス227ea又はこの噴射剤ガスとの混合物について、水の量が10〜1000ppm、特に好ましくは50〜500ppm、最も特に好ましくは100〜450ppmであることを特徴とする、請求項1から6の1項記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項8】
噴射剤ガス134a又はこの噴射剤ガスとの混合物について、水の量が30〜4000ppm、特に好ましくは150〜2000ppm、最も特に好ましくは350〜1700ppmであることを特徴とする、請求項1から7の1項記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項9】
エアロゾル懸濁液が更なる成分として表面活性物質(表面活性剤)、アジュバント、酸化防止剤及び/又は風味料を含むことを特徴とする、請求項1から8の1項記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項10】
エアロゾル懸濁液がアジュバントとしてアラニン、アルブミン、アスコルビン酸、アスパルテーム、ベタイン、システイン、リン酸、硝酸、塩酸、硫酸及びクエン酸の中から選ばれた一種以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項1から9の1項記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項11】
エアロゾル懸濁液が酸化防止剤としてアスコルビン酸、クエン酸、エデト酸ナトリウム、エデト酸、トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール及びアスコルビルパルミテートの中から選ばれた一種以上の化合物を含むことを特徴とする、請求項1から10の1項記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項12】
エアロゾル懸濁液が活性物質、水及び一種以上の噴射剤ガスに加えてその他の成分を含まないことを特徴とする、請求項1から11の1項記載のエアロゾル懸濁液。
【請求項13】
医薬組成物を調製するため、好ましくはアンチコリン作用薬が治療上の利益を与え得る疾患の、吸入又は鼻経路による、治療のための医薬組成物を調製するための請求項1から12の1項記載のエアロゾル懸濁液の使用。
【請求項14】
疾患が呼吸器の病気、好ましくは喘息、COPD、膵臓線維症又は膵のう胞性繊維症であることを特徴とする、請求項13記載の使用。
【請求項15】
疾患が全身性の病気、好ましくは痛み、片頭痛、高血圧又は勃起障害であることを特徴とする、請求項1から13の一つ以上に記載の使用。
【請求項16】
水を含む噴射剤ガス又は噴射剤ガス混合物を使用してエアロゾル懸濁液を調製することを特徴とする、請求項1から12の1項記載のエアロゾル懸濁液の調製方法。
【請求項17】
エアロゾル懸濁液を無水噴射剤ガス又は噴射剤ガス混合物で調製し、次いで水を添加することを特徴とする、請求項1から12の1項記載のエアロゾル懸濁液の調製方法。
【請求項18】
請求項1から12の一つ以上に記載の噴射剤含有エアロゾルによる充填のための容器であって、その容器が使用前にその含水量に関して調節される好適な弁を含むことを特徴とする前記容器。

【公表番号】特表2009−533379(P2009−533379A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504699(P2009−504699)
【出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【国際出願番号】PCT/EP2007/053333
【国際公開番号】WO2007/118802
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(503137975)ベーリンガー インゲルハイム ファルマ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト (129)
【Fターム(参考)】