説明

噴射可能インク

印刷方法は、紫外線硬化性噴射可能インクを基材上に噴射してマーキングを提供する工程であって、該紫外線硬化性インクは、着色剤、光開始系、および陽イオン性試薬を含む、工程;ならびに該マーキングを、少なくとも2秒間後に紫外線に暴露する工程;を包含する。この陽イオン性試薬としては、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、およびネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルからなる群より選択されるエポキシ試薬が挙げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権主張)
本願は、2004年3月3日出願の米国特許出願第60/549,645号(この内容全体は、本明細書に参考として援用される)に対して米国特許法第119条(e)項に基づいて優先権を主張する。
【0002】
(背景技術)
本発明は、インクジェット印刷のための噴射可能インクに関する。
【背景技術】
【0003】
インクジェット印刷の間に、インクは、一般に高温で、プリントヘッドの構成要素(例えば、一連のノズル)を通じて、基板へと噴射される。いくらかの場合において、噴射の後に、流れを制御する手段として硬化工程が行われる。硬化の一方法は、UV照射に曝されると重合する反応性試薬を含むインクを、紫外線(UV)照射に曝す工程を包含する。代表的には、そのインクは、基板にプリントしてミリ秒以内でUV照射に曝される。このUV照射への迅速な曝露は、ドット増大を制御するためにさらに使用され、ピン止め(pinning)として公知である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(要旨)
一般に、本発明は、陽イオン性試薬(例えば、陽イオン性モノマー)を含むUV硬化性噴射可能インクに関する。用語「陽イオン性試薬」は、本明細書で使用される場合、UV照射された陽イオン性光開始系に曝されると、重合する化学物質である。
【0005】
一局面において、本発明は、印刷方法を特徴とする。この方法は、着色剤および陽イオン性試薬から構成されるUV硬化性インクを基板にインクジェット印刷して、マーキングを得る工程、ならびにこのマークを少なくとも2秒間後にUV照射に暴露してこの印刷されたインクを硬化する工程を包含する。従って、この方法は、UV硬化性噴射可能インク(これは、ピン止めを使用する必要性を避ける)を印刷する手段を提供し、一連の印刷および硬化とともに使用されうる。用語「マーク」は、本明細書で使用される場合、インクジェット印刷といわれる、複数のインクジェットノズルによって送達されるインクによって引き起こされた印刷、画像、またはグラフィックである。
【0006】
具体的実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を包含し得る。このマーキングは、UV照射にわずか5秒後、例えば、10秒後、20秒後、30秒後、1分後、5分後、10分後、30分後、60分後、90分後、5時間後、10時間後、16時間後、または24時間後に曝される。いくらかの場合、そのマーキングは、複数の、例えば、2個、5個、10個、25個、50個の基板に関わるバッチ硬化プロセスの一部として硬化される。その基材は、プリント回路基板(PCB)(例えば、回路基板(例えば、Brattleboro,VTのVermont Circuits,Inc.製、部品番号 5454))であり得る。
【0007】
別の局面において、本発明は、UV硬化性噴射可能インクを特徴とし、このインクは、着色剤および陽イオン性試薬を含み、プリント回路基板に対して少なくとも2H(例えば、少なくとも3Hまたは少なくとも4H)であるASTM3363鉛筆硬度試験値を有する。
【0008】
別の局面において、本発明は、UV硬化性噴射可能インクを特徴とし、このインクは、着色剤および陽イオン性試薬を含み、ブルックフィールド粘度計を用いて測定された場合に、約65℃〜約72℃で約9センチポイズ〜約15センチポイズ(例えば、約68℃で約10センチポイズ〜約12センチポイズ)の粘性を有する。噴射温度において、最適な噴射粘度は、一般に、使用されるプリントヘッドに基づき、代表的には、プリントヘッド製造業者によって特定される。
【0009】
別の局面において、インクは、20s−1の剪断速度および約20℃で約170センチポイズから約500センチポイズ未満の間の粘度を有する。さらに、このインクは、1000s−1の剪断速度および20℃の温度で約100センチポイズ〜270センチポイズの間の粘度を有する(TA Instruments AR2000ETC、試験は以下に記載される)。
【0010】
別の局面において、本発明は、着色剤、陽イオン性試薬、および流動性改変添加剤を含むUV硬化性噴射可能インク組成物を特徴とし、この流動性改変添加剤は、ヒドロキシ部分部分を含む(例えば、ステアリルアルコール;または1,10−デカンジオール(例えば、Cognis Corp.USA(Cincinnati,OH)から市販されているSpeziol C10/2)、1,12−ステアリルジオール(例えば、Cognis Corp.USA(Cincinnati,OH)から市販されているSpeziol C18/2)のようなジオール、獣脂グリセリド(例えば、Watertown,CTのKoster Keunen,Inc.から市販されているTallow Glyceride 060))。
【0011】
インクの具体的実施形態は、以下の特徴のうちの1つ以上を包含し得る。陽イオン性試薬は、エポキシモノマー(例えば、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート(例えば、Midland,MIのDow Chemical Co.製のUVR 6128)、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、またはネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル)であり得る。そのインクは、例えば、1種より多くの陽イオン性試薬(例えば、2種、3種または3種以上)を含みうる。そのインクは、例えば、流動性改変添加剤を含みうる、流動性改変添加剤の例としては、硬化ひまし油および蜜蝋が挙げられる。いくらかの場合において、この流動性改変添加剤は、陽イオン性試薬(例えば、エポキシモノマー)の重合プロセスにおいて利用し得るヒドロキシ部分を含みうる。ヒドロキシ含有流動性改変添加剤のいくつかの例としては、ステアリルアルコールなどのアルコールおよびグリセリルベヘネート、ならびに多価アルコール(例えば、1,10−デカンジオール、1,12−ステアリルジオール、Tallow Glyceride 060のようなジオール)が挙げられる。そのインクは、好ましくは、光開始系(例えば、光酸発生剤)を含む。光酸発生剤としては、例えば、Union Carbide(Dow Chemical Companyの子会社)から市販されているもののようなトリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート塩の混合物(Cyracure UVI−6992)が挙げられる(光開始剤UVI6992に対して言及されるが、これは、UVI6990(わずかに異なる、低コストプロセスを用いて生成される)と化学的に同じである)。この光開始系は、増感剤(例えば、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、またはペリレンのようなUV増感剤)ありまたはなしで処方されうる。そのインクは、約60重量%〜約90重量%の陽イオン性試薬、約3重量%〜約7.5重量%のヒドロキシ含有流動性改変添加剤(例えば、ヒドロキシ含有流動性改変剤)、および約0.5重量%〜約30重量%の着色剤を含む。いくらかの場合において、その陽イオン性試薬は、着色料を分散するために使用される。
【0012】
別の局面において、本発明は、上記のインクのうちの1つを印刷する方法を包含する。
【0013】
本発明はまた、上記のインクのうちの1つから得られるマークを有するPCB(例えば、Vermont Circuit Board)のような基板を包含する。
【0014】
本発明の他の特徴、目的および利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
好ましいインクの例は、UV照射に曝すと重合する陽イオン性エポキシ含有試薬、流動性改変添加剤、着色剤、および光開始系を含む。
【0016】
(陽イオン性試薬)
試薬は、モノマーおよび/またはオリゴマーまたはポリマー鎖上の反応性側鎖基(例えば、エポキシ側鎖基)を含み得る。エポキシ含有モノマーは、少なくとも1つのエポキシド基を含む部分である。多くの場合において、このエポキシ含有モノマーは、2つ以上のエポキシド基を含む。エポキシ含有モノマーの例としては、脂環式エポキシ化合物(例えば、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘキシル−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、および7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボン酸7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプト−3−イルメチルエステル)が挙げられる。エポキシ含有モノマーとしてはまた、エーテル誘導体が挙げられ、このエーテル誘導体としては、ジオール誘導体(例えば、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルおよびネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル)が挙げられる。他のエポキシ含有エーテル誘導体としては、グリシジルエーテル(例えば、n−ブチルグリシジルエーテル、蒸留ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、C8−C10脂肪族グリシジルエーテル、C12−C14脂肪族グリシジルエーテル、O−クレジルグリシジルエーテル、P−三級ブチルフェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリグリコールジグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(trimethylopropane)、ひまし油トリグリシジルエーテル、プロポキシル化グリセリントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ネオデカン酸のグリシジルエステル)、およびグリシジルアミン(例えば、エポキシ化メタ−キシレンジアミン)が挙げられる。
【0017】
このエポキシモノマーは、例えば、約125原子質量単位(a.m.u.)〜約500a.m.u.の分子量、および約25℃の温度で例えば、約1.1センチポイズ〜約20,000センチポイズの間の粘度を有し得る。好ましくは、より低分子量のモノマーとブレンドされる場合に、より高分子量の別のモノマーもまた使用されうる(例えば、10,000a.m.u.の分子量を有するモノマーは、125a.m.u.のモノマーとブレンドされる)。本明細書での全ての分子量は、a.m.u.で示され、全ての粘度は、ブルックフィールドDV−II粘度計、SC418スピンドル、温度制御のためのブルックフィールドサーモセルを用いて、60RPM、30RPM、または12RPMのスピンドル速度で一般に、測定され、これは、試験されるサンプルの粘度に依存する。
【0018】
いくつかの実施形態において、そのインクは、2種以上のエポキシモノマーを含み、各々は、異なる粘度を有する。低粘度モノマーは、そのインクについての望ましい流動性プロフィールを提供するために、より高粘度のモノマーとともに希釈剤として使用されうる。2種のエポキシモノマーが使用される場合、第1のモノマーの粘度は、例えば、25℃で、約0.1〜約19センチポイズの間であり得る。そして第2のエポキシモノマーの粘度は、例えば、25℃で、約19センチポイズ〜約20,000センチポイズの間であり得る。より低粘度のモノマーの例としては、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、およびCVC Specialty ChemicalsからErisys GE−5として市販されているn−ブチルグリシジルエーテルが挙げられる。
【0019】
好ましいインクは、少なくとも約40重量%、より好ましくは、約60重量%〜約90重量%のエポキシモノマーを含む。いくつかの実施形態において、そのインクは、約50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、または80重量%以上のエポキシモノマーを含む。いくつかの実施形態において、そのインクは、約95重量%以下のエポキシモノマーを含む。
【0020】
(流動性改変添加剤)
流動性改変添加剤の例としては、陽イオン性試薬(例えば、モノマー)のUV重合の間に関与し得る添加剤が挙げられる。流動性改変添加剤の例としては、硬化ひまし油、蜜蝋、およびヒドロキシ含有部分(例えば、一価アルコール、ジオール、およびグリセリル)を含む他の添加剤が挙げられる。一価アルコールの例としては、ステアリルアルコール(Aldrich Chemical(Milwaukee,WI)から市販されている)およびUnilin 350(Petrolite(Sugar Land,Texas)から市販されている)が挙げられる。ジオールの例としては、1,12−ステアリルジオール(Cognis Corp.(USA Cincinnati,OH)からSpeziol 18/2として市販されている)、1,10−デカンジオール(Cognis Corp.(USA Cincinnati,OH)からSpeziol 10/2として市販されている)、またはジ−トリメチロールプロパンが挙げられる。グリセリルの例としては、獣脂グリセリド(tallow glyceride)が挙げられる。ヒドロキシ官能性流動性改変剤を使用すると、インク中の非反応性物質量を減少することができ、潜在的に、最終的な塗膜特性を改善することができる。
【0021】
流動性改変添加剤の他の例としては、エルシルステアロアミドおよびエチレングリコールジステアレートのような化合物が挙げられる。
【0022】
一般に、インクは、例えば、1%〜30%まで、例えば、3%〜7%の流動性改変剤を含み得る。
【0023】
(着色料)
着色料は、顔料または染料であり得る。好ましいインクは、例えば、約0.5重量%〜約30重量%、より好ましくは、約3重量%〜約20重量%の着色料を含み得る。適用法に応じて、そのインクは、光学密度を提供するために最小量の着色料を含み得る。
【0024】
広く種々の有機顔料および無機顔料が、単独でまたは組み合わせで、インクにおける使用のために選択され得る。その顔料粒子は、好ましくは、インクジェットプリントデバイスを通じてインクの自由な流動を可能にするに十分小さい。その粒径は、好ましくは、良好な分散安定性を提供するように選択される。
【0025】
その顔料は、黒、シアン、マゼンタ、黄色、赤、青、緑、茶、またはこれらの混合物であり得る。適切な顔料の例としては、顔料 黒7、カーボンブラック、黒鉛;および 顔料 二酸化チタン白が挙げられる。さらなる例は、例えば、米国特許第5,389,133号(これは、本明細書に参考として援用される)に開示される。この顔料はまた、例えば、酸素含有官能基のような、その表面の修飾基(例えば、カルボキシル基またはフェノール基)を有し得る。
【0026】
白色インクは、二酸化チタン分散物を用いて作製され得る。この二酸化チタン分散物としては、例えば、約8〜約14平方メートル/gの間の表面積を有する二酸化チタン粒子のブレンドが挙げられ得る。この二酸化チタンの主な粒径は、約190〜約410nmの間であり得る。この二酸化チタン粒子は、好ましくは、モノマーと、分散助剤としての分散剤との組み合わせを用いて、濃縮物に分散され、このことによって、例えば、約60重量%〜約70重量%の二酸化チタンが生じ得る。しかし、他の濃度はまた、例えば、約50重量%の二酸化チタン濃度が適切であり得る。
【0027】
代わりに、または顔料に加えて、そのインクは、染料を含み得る。適切な染料としては、Orasol Pink 5BLG、Black RLI、Blue 2GLN、Red G、Yellow 2GLN、Blue GN、Blue BLN、Black CN、およびBrown CR(全てCiba−Geigy,Inc.(Mississauga,Ontario)から市販されている);Morfast Blue 100、Red 101、Red 104、Yellow 102、Black 101、およびBlack 108(全てMorton Chemical Company(Ajax,Ontario)から市販されている);ならびにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。さらなる例としては、例えば、米国特許第5,389,133号(これは、本明細書に参考として援用される)に開示されるものが挙げられる。
【0028】
必要であれば、顔料の混合物、染料の混合物、および1種以上の顔料と1種以上の染料との混合物を含め、着色料の混合物が、使用され得る。
【0029】
(光開始システム)
光開始システム(例えば、陽イオンを生成し得るブレンド)は、UV照射すると、光重合を開始する。この光開始システムは、一般に、カチオン性反応(例えば、エポキシ部分の開環)を開始して、別の反応性化学種(例えば、エポキシモノマー)を攻撃かつ開く反応性カチオン化学種を形成する。
【0030】
この光開始システムは、光増感剤とともに、または光増感剤を含まずに、光開始剤を含み得る。一般に、各成分は、上記のモノマーおよび/または希釈剤中に十分に可溶性である。この光開始剤は、UV曝露すると、強酸を発生させる。光開始剤の例としては、混合されたトリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートまたはヘキサフルオロホスフェートのようなアリールスルホニウム塩(例えば、UVI 6992およびUVI 6974)、ヨードニウム塩(例えば、Deuteron GmbH(Achim Germany)から市販されているDeuteron UV 2275;Rhodia(Lyon,France)から市販されているRhodorsil 2076;General Electric(Waterford,NY)から市販されているUV9385C;Stratford,CTのHampford Research,Inc.から市販されているビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート);およびSwitzerlandのCiba Specialty Chemicals Corp.から市販されているIrgacure 250 Basel)、フェロセニウム塩、ならびにジアゾニウム塩が挙げられる。
【0031】
二酸化チタンルチル(これは、白色インクおよびコーティングにおいて一般的に使用される)は、UV照射スペクトル全体を通して非常に強く吸収するので、そのコーティングの中へ深くUVが照射されることから保護する。このことにより、光酸発生のエネルギーが非常に少なくなる。光酸発生剤の有効範囲は、感光性物質を使用することによって、より長い波長へと拡大し得る。
【0032】
増感剤は、エネルギーを吸収して、そのエネルギーを光酸発生剤へと移動させる分子である。この増感剤は、光開始重合反応の速度を増すかまたはその重合反応が起きる波長をシフトするかのいずれかである物質であり得る。光増感剤の例としては、ペリレン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、およびイソプロピルチオキサントンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
例として、噴射可能インク組成物は、0.5〜3重量%の光開始剤および約0.01〜1.0重量%の光増感剤(例えば、約2重量%の光開始剤および約0.1重量%の光増感剤)を含み得る。
【0034】
(他の成分)
この着色された噴射可能インクはまた、ポリマー性分散剤を含み得る。このポリマー性分散剤は、この噴射可能インク中の顔料を安定化することを補助し得る。この分散剤は、例えば、顔料の凝集を防止し得る。このインクは、約1重量%〜約10重量%の間の分散剤、例えば、約3重量%〜約8重量%の間の分散剤を含み得る。必要とされる分散剤の量は、一般に、顔料のg/平方メートルに基づく。
【0035】
分散剤の例としては、Solsperse 13,650、13,940、17,000、24,000;Byk 108;Tego Dispers 700;UNIQEMA 5543;およびEFKA 5244、5207、6750(これらは全て、それぞれ、Avecia;Byk Chemie;Tego Chemie;Zephryn Uniquema;およびEFKA additivesから市販されている)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
分散剤の選択は、ビヒクルおよび顔料を含むインク組成物に依存する。この選択された分散剤は、ビヒクル中に可溶性であり得、高温(例えば、120℃)で揮発性を欠き得、かつ顔料に対して良好な親和性を有し得る。この分散剤はまた、分散を補助する相乗剤を包含し得る。
【0037】
分散剤に加えて、または分散剤の代わりに、界面活性化合物が使用され得る。この界面活性化合物は、そのインクの表面張力を変化させるように作用し得、陰イオン性界面活性化合物、陽イオン性界面活性化合物、非イオン性界面活性化合物または両性界面活性化合物(例えば、McCutcheon’s Functional Materials,North American Edition,Manufacturing Confectioner Publishing Co.,Glen Rock,NJ.,pp.110−129(1990)に記載されているもの)であり得る。界面活性剤の例としては、Silwet L−7604(Crompton,OSi Specialties divisionから市販されている)を含め、コポリマー(例えば、SILWET(登録商標)コポリマー)が挙げられる。これらのコポリマーは、一般に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、および/またはシリコーンから構成される。界面活性剤の他の例としては、St.Paul,MNの3Mから市販されている3M FC430およびWilmington,DEのDuPont Chemicalsから市販されているF50−100が挙げられる。
【0038】
(インク特性)
このインクは、インクジェットプリンターがインクを噴射することを可能にする粘性を有する。このインクの粘性は、一般に、プリント温度において、約1センチポイズ〜約50センチポイズ(例えば、約5センチポイズ〜約45センチポイズ、または約7センチポイズ〜約35センチポイズ)の範囲であり得る。
【0039】
好ましいインクは、ASTM 3363鉛筆硬度試験値(例えば、少なくとも2H、好ましくは、3H、より好ましくは、4H)を有する。この適用の目的のために、この試験は、Brattleboro,VTのVermont Circuits,Inc.によって生成される回路基板部品番号5454、または等価な回路基板を用いて行われるべきである。モデル3363 鉛筆引っかき硬度試験機(Paul N.Gardner Company,Inc(Pompano Beach,FL)製)は、2つのローラーに保持された鉛筆先導ホルダーを備え、その重量は、平坦な鉛筆先導によって働く圧力が約300gであるように準備される。試験基板は、堅い水平表面の上に置かれ、次いで、鉛筆は、45°の角度でハンダマスクにしっかりと保持される。4B(軟らかい)〜9H(硬い)までの鉛筆等級が、その硬化したマスクの硬度を等級付けするために使用され得る。
【0040】
好ましいインクは、Paul N.Gardner 65th Anniversary catalog(Garner Company of Pompano Beach,Florida)の65〜66頁に概説される手順に従う、断面線粘着試験に合格する。この手順は、ASTM D3359のガイドラインに従い、使用されるテープは、3M CorporationのScotch Brand 600である。
【0041】
好ましいインクはまた、Model 4000ボールベアリング引っかき試験に合格する。この試験は、以下の工程を用いて行われる。20ミクロンの厚みを超えないインクマーキングが、基材にプリントされ、硬化される。次いで、このマーキングは、AATCCクロックメーターに装着されている1/4インチのボールベアリング取り付け具の下で試験される。200gの塊を、ボールベアリングの直ぐ下にあるクロックメーターのアームに固定する。このマーキングを、多数回の二重引っかきに供する。各二重引っかきは、静止位置から始まり、静止位置に戻るクロックメーターの完全サイクルである。各二重引っかきは、粘着不良の最初の目に見える痕跡が認められるまで、または代わりに、50回に達するまで数えられる。一般に、通過引っかき線を受けるマーキングは、粘着不良の目に見える痕跡が現れる前に少なくとも20回の二重引っかき(すなわち、摩擦)に供され得る。一般に、そのボールベアリング引っかき試験は、各基材につき三連で行われ、二重引っかき(すなわち、摩擦)の回数が平均される。
【0042】
好ましいインクはまた、日本工業規格の第8.6.1節において記載される剥離強度テープ試験(peel strength tape test)、すなわち、プリント配線基板試験法(test methods for printed writing boards)、JIS C 5012(1993)(その内容全体が、本明細書に参考として援用される)に合格する。一般に、その試験は、マーキングが塗布されるプリント基板上で行われる。そのテープの付着表面は、気泡が何ら残らないようにテープを圧着することによって、50mm以上の長さにわたるインクマーキングのきれいにした表面に接着される。次いで、そのテープは、約10秒経過した後に、プリント基板に対して垂直な方向に素早く剥がされる。マーキングは、目視検査または拡大鏡のいずれかを利用して、そのマークがテープに付着しているか否かを決定するために試験される。
【0043】
(流動性測定)
種々の剪断速度での粘性測定を、40mm平行プレート(部品番号511400.901、シリアル番号984068)、および取り外し可能サンプルプレート:Peltier(部品番号531051.901、シリアル番号2506025B)を利用する、TA Instruments AR2000 ETC(P/N:543301.901 シリアル番号AR2ETC0123)を用いて行った。その温度を、以下のような剪断手順を用い、22℃に保持した:5.00分間にわたって10.00/秒での事前調整、ピーク保持工程1−1.00分間にわたって20.00/秒での剪断を保持、ピーク保持工程2−1.00分間にわたって1000/秒での剪断を保持、ピーク保持工程3−5.00分間にわたって10.00/秒での剪断を保持。
【0044】
(インク調製)
UV硬化性液体組成物を調製するために、組成成分の全てを合わせ、得られた配合物を加熱し、必要であれば、粉砕し得る。
【0045】
いくらかの場合には、そのインクは、流動性改変剤と顔料濃縮物とを除いた全ての成分をブレンドすることによって調製される。各透明なサンプルと流動性改変剤とを、80℃に加熱する。次いで、その流動性改変剤を、液体としてその混合物に添加して可溶性について調べ、溶解性の問題が認められない場合、次いで、その顔料濃縮物を添加する。
【0046】
いくつかの実施形態において、照射硬化性噴射可能インク組成物を調製するために、光開始システム成分を除いた成分を合わせる;得られた配合物を、加熱し、粉砕する。光開始システム成分を、液化した配合物と混合し;その混合物を濾過する。
【0047】
着色インクジェット用インクを調製するために、1種以上のインク原料において選択された顔料の濃縮物を調製することが好ましい。顔料濃縮物に関する2つの利点は、顔料の粉砕が容易であることと、処理時間が短縮されることである。
【0048】
その顔料濃縮物において、顔料粒子の総数が増大され、ことことによって、より多くの粒子−粒子衝突および粒子−粉砕媒体衝突が可能になり、次には、所望の粒径に達するために必要とされる時間量が減少する。さらに、濃縮物においては、粒子は、分散剤/界面活性分子と接触するようになる見込みが高くなる。これらの材料は、好ましくは、例えば、凝集に起因して、小さくなった粒径が大きくならない様に、粒子の表面で吸着する。粒子−分散剤衝突の見込みを増大させることによって、粉砕時間が短縮され得、粒径の安定性が増大され得る。
【0049】
カーボンブラック顔料濃縮物を調製するために、濃縮物に必要とされる分散剤の量が計算される(この計算は、望ましい顔料粒径、計算された顔料表面積(顔料製造業者によって提供される)、またはその両方に基づき得る);流体ビヒクルおよび分散剤の計算された量が適切な容器に充填される;ビヒクルおよび分散剤が完全にブレンドされるまで混合される(分散剤が固体である場合は、幾分かの穏やかな加熱が必要であり得る);そのビヒクル/分散剤混合物は、高剪断ミキサーに移される;顔料がゆっくりと充填される;そしてそのように得られた顔料濃縮物が粉砕される。
【0050】
液体インクについては、全ての液体モノマーおよびオリゴマーが混合され、光開始剤がその混合物に添加される。その光開始剤が固体であれば、これらは、好ましくは、その混合物中に完全に溶解される。次いで、その顔料濃縮物が添加されて、液体インクが得られる。必要であれば、そのインクは、1μmフィルタを通して濾過される。
【0051】
固体インクについては、全てのモノマーおよびオリゴマーが加熱され、混合され、そして光開始剤がその液化混合物に添加される。その光開始剤が固体であれば、これらは、好ましくは、その混合物中に完全に溶解される。次いで、その顔料濃縮物が添加されて、インクが得られる。必要であれば、そのインクは、加熱され、濾過される。
【0052】
(プリント法および硬化法)
インク画像をプリント、例えば、インクジェットプリント、および硬化する方法は、上記のUV硬化性インク組成物を、基板の上にプリントして、マーキングを形成する工程、およびそのマーキングを、UV照射に曝すことによって硬化させる工程を包含する。多くの場合、そのマーキングは、UV照射に少なくとも2秒間(例えば、少なくとも5秒間、少なくとも30秒間、少なくとも1分間、少なくとも5分間、少なくとも30分間、少なくとも90分間、少なくとも16時間、または少なくとも24時間)曝されない。いくらかの場合において、そのマーキングは、バッチプロセスにおいて硬化される。
【0053】
照射源は、照射に曝される一定の面積を提供するために使用され得る。この照射源は、紫外線ランプ(例えば、Fusion UV Inc.、Dランプおよび半分のアルミニウム反射板を備えるF300照射)を備え得る。他の適切なプリント手段および硬化手段も使用され得る(例えば、Leach,R.H.,Pierce,R.J.,The Printing Ink Manual,Blueprint(Chapman & Hall),第5版,1993に記載されるプリント法)。プリントシステムの例は、Markem Corp.(NH)から市販されているMarkem 4000システムである。
【0054】
以下の具体的な実施例は、例示であって、限定するとは解釈されない。本明細書で引用される全ての刊行物、特許、特許出願、および参考文献は、その全体が本明細書に参考として援用される。
【実施例】
【0055】
(実施例1:流動性改変剤としての硬化ひまし油を含むエポキシインク)
UV硬化性陽イオン性モノマーを含むインク組成物を、各サンプルの成分を、シンチレーションバイアル中でブレンドし、そのバイアルを80℃に均一に加熱することによって調製した。このことにより、硬化ひまし油が溶け、他の材料と混合されることになる。全てのサンプルは、相溶性であった。手での展色を、小さなプリント回路基板部品上で#18ワイヤを巻き付けたロッドを用いて準備し、5fpmで硬化した(Fusion F300、D−バルブ、1/2 楕円形アルミニウム反射板)。そのインクの処方を、以下の表1に示す。
【0056】
【表1】

全てのサンプルは、UV曝露直後に粘着性はなく、表面のしわは認められなかった。硬化したサンプルを、Model 4000引っかきボールベアリング試験を用いて、接着性について試験した。試験時間において、20回の二重摩擦を優秀、10回以上を良好、9回以下を劣悪とみなした。サンプルAおよびDは、優秀な引っかき能を有し、サンプルBは、良好な引っかき能を有した。サンプルBは、わずか3回の二重摩擦後になくなった。
【0057】
(実施例2:ヒドロキシ含有流動性添加剤を含むエポキシインク)
ヒドロキシ官能基を有する4種の流動性添加剤を、エポキシモノマーインク処方物において評価するために、選択した:ステアリルアルコール、Speziol C10/2、Speziol C18/2、およびジ−トリメチロールプロパン。ヒドロキシル基は、連鎖移動を介してエポキシのUV重合に関与する。さらに、ヒドロキシ官能性流動改変剤を用いると、インク中の非反応性材料の量を減らすことができ、潜在的に、最終的な塗膜特性を改善することができる。ヒドロキシル含有流動性添加剤を含むインクの処方を、表2に示す。
【0058】
【表2】

各サンプルを、流動性改変剤および顔料濃縮物を除く全ての成分をブレンドすることによって調製した。次いで、各透明なサンプルと流動性改変剤を、80℃に加熱した。その後、その流動性改変剤を液体としてその混合物に添加して可溶性を調べ、溶解性の問題が認められない場合、、着色料を添加した。サンプル2A、2Bおよび2Cは、溶解しないという問題は示さなかった。しかし、サンプル2Dは、完全には溶けなかった。
【0059】
サンプル2A、2B、および2Cを、Vermont Circuit PCB基板の上に、#18ワイヤを巻き付けたロッド(Paul N.Gardner Company,Inc(Pompano Beach,FL)製)を用いて、各々展色した。2Aは、直ぐに「ゲル化」を示し、2Bは、「ゲル化」を示さず、2Cは、「ゲル化」を示したが、2Aよりはゆっくりとした速度であった。ゲル化は、高温での噴出粘性から室温での粘性までのコーティング/インクが移行するプロセスを記載するために本明細書で使用される。
【0060】
2Aのさらなる展色を準備し、硬化させ、4000引っかきボールベアリング試験を用いて性能について試験した。消失に達するまでに15〜20回の二重摩擦の値が記録された。
【0061】
(実施例3:流動性改変剤の%を増大させる)
インク組成物3Aを、Nova(300dpi)プリントヘッド(Spectra Corporation,Hanover,New Hampshire)に充填し、68℃で噴出させた。前の実施例に対して、流動性改変剤の量を増大させると、より高品質の画像が得られた。
【0062】
【表3】

3Aのいくつかのマークを、完全な接着試験が行われ得るように、PCB上に作製した。ここで3Aは、性能試験に合格した。
【0063】
(実施例4:流動性改変剤としてグリセリルベヘネートを含む陽イオン性モノマーインク)
別の流動性添加剤(例えば、グリセリルベヘネート(Comptrol 888としてGattefosseから市販される))をさらに調査するために、表4のインク処方物を調製した。
【0064】
【表4】

4Aおよび4B両方のいくつかのサンプルは、プリント品質の低下は何ら見られないものの、約16時間では硬化しないままであった。
【0065】
5Cは、65℃で、13.4センチポイズの粘性を示した。
【0066】
(実施例5:さらなるインク処方物)
上記のインク処方物に加えて、他の例示的なインク処方物を以下に提供する。以下に提供される全ての数字は、重量%で言及される。
【0067】
一例では、インク処方物は、41.67% Cyracure 6128、37.75% Erisys GE−21、3.25% UVI 6992、13.33% TiO分散物、0.50% 9,10−ジエトキシアントラセン、0.5% Silwet L−7604、および3.00% Tallow Glycerides 060を含む。
【0068】
別の例では、インク処方物は、40.24% Cyracure 6128、36.43% Erisys GE−21、6.00% UVI 6992、13.33% TiO分散物、0.50% 9,10−ジエトキシアントラセン、0.50% Silwet L−7604、および3.00% Tallow Glycerides 060を含む。
【0069】
別の例では、インク処方物は、39.32% Cyracure 6128、35.60% Erisys GE−21、3.25% UVI 6992、13.33% TiO分散物、0.50% 9,10−ジエトキシアントラセン、0.50% Silwet L−7604、および7.50% Speziol C18/2を含む。
【0070】
別の例では、インク処方物は、41.68% Cyracure 6128、37.74% Erisys GE−21、3.25% UVI 6992、10.83% TiO分散物、0.50% 9,10−ジエトキシアントラセン、3.00% Silwet L−7604および以下の流動性添加剤:Compritol 888、Compritol HD5、またはTallow Glycerides 060、のうちの1つを3.00%を含む。
【0071】
他の実施形態は、添付の特許請求の範囲内にある。例えば、エポキシモノマーに加えて、他の陽イオン性モノマーは、インク中で使用され得る。例としては、ビニルエーテルまたはビニルエーテルとエポキシモノマーとの組み合わせが挙げられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェット印刷する方法であって、該方法は、
インクジェットプリンターから、紫外線硬化性インクを基材上に噴射してマーキングを提供する工程であって、該紫外線硬化性インクは、着色剤、光開始系、および陽イオン性試薬を含む、工程;ならびに
該マーキングを、少なくとも2秒間後に紫外線に暴露する工程;
を包含する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記基材は、プリント回路基板である、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、前記マーキングは、印刷後の少なくとも30秒間、紫外線には暴露されない、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、前記マーキングは、複数の前記基材を含むバッチ硬化プロセスの一部として硬化される、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、前記陽イオン性試薬は、エポキシ試薬である、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、前記インクは、第二のエポキシ陽イオン性試薬をさらに含む、方法。
【請求項7】
請求項5に記載の方法であって、前記エポキシ試薬は、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、およびネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルからなる群より選択されるモノマーである、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、前記インクは、ヒドロキシ部分を含む流動性改変添加剤をさらに含む、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、前記流動性改変添加剤は、ステアリルアルコールおよびグリセリルベヘネートからなる群より選択される、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法であって、前記流動性改変添加剤は、ジオールである、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、前記ジオールは、1,12−ステアリルジオール、1,10−デカンジオール、および獣脂グリセリドからなる群より選択される、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、前記光開始系は、開始剤およびUV増感剤を含む、方法。
【請求項13】
紫外線硬化性インクジェットインクであって、該インクは、着色剤、光開始系、および陽イオン性試薬を含み、該インクは、少なくとも2HであるASTN3363鉛筆硬度試験値を有する、インク。
【請求項14】
請求項13に記載のインクであって、該インクは、少なくとも4HであるASTN3363鉛筆硬度試験値を有する、インク。
【請求項15】
請求項13に記載のインクであって、前記陽イオン性試薬は、エポキシ試薬である、インク。
【請求項16】
請求項15に記載のインクであって、前記エポキシ試薬は、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、およびネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルからなる群より選択されるモノマーである、インク。
【請求項17】
請求項15に記載のインクであって、該インクは、第二のエポキシ陽イオン性試薬をさらに含む、インク。
【請求項18】
請求項13に記載のインクであって、該インクは、ヒドロキシ部分を含む流動性改変添加剤をさらに含む、インク。
【請求項19】
請求項18に記載のインクであって、前記流動性改変添加剤は、ステアリルアルコールおよびグリセリルベヘネートからなる群より選択される、インク。
【請求項20】
請求項18に記載のインクであって、前記非ドロキシ部分は、ジオールである、インク。
【請求項21】
請求項13に記載のインクであって、前記光開始系は、開始剤およびUV増感剤を含む、インク。
【請求項22】
請求項13に記載のインクであって、該インクは、
約60重量%〜約90重量%の陽イオン性試薬;
約3重量%〜約5重量%のヒドロキシ含有流動性改変添加剤;および
約10重量%〜約20重量%の着色剤;
を含む、インク。
【請求項23】
印刷する方法であって、該方法は、
紫外線硬化性噴射可能インクを基材上に噴射してマーキングを提供する工程であって、該インクは、着色剤、光開始系、および陽イオン性試薬を含み、該インクは、少なくとも4HであるASTN3363鉛筆硬度試験値を有する、工程;ならびに
該マーキングを紫外線に暴露して、該マーキング中の該インクを硬化する工程;
を包含する、方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、前記基材は、プリント回路基板である、方法。
【請求項25】
請求項23に記載の方法であって、前記インクは、少なくとも2秒間紫外線に暴露されない、方法。
【請求項26】
紫外線硬化性噴射可能インク組成物であって、該組成物は、着色剤、光開始系、陽イオン性試薬、および流動性改変剤を含み、該流動性改変剤は、ヒドロキシ部分を含む、組成物。
【請求項27】
請求項26に記載のインクであって、前記陽イオン性試薬は、エポキシ試薬である、インク。
【請求項28】
請求項27に記載のインクであって、該インクは、第二のエポキシ陽イオン性試薬をさらに含む、インク。
【請求項29】
請求項26に記載のインクであって、前記ヒドロキシ部分は、ステアリルアルコールおよびグリセリルベヘネートからなる群より選択される、インク。
【請求項30】
請求項26に記載のインクであって、前記ヒドロキシ部分は、ジオールである、インク。
【請求項31】
請求項26に記載のインクであって、該インクは、
約60重量%〜約90重量%の陽イオン性試薬;
約3重量%〜約5重量%のヒドロキシ含有流動性改変添加剤;および
約10重量%〜約20重量%の着色剤;
を含む、インク。
【請求項32】
印刷する方法であって、該方法は、
紫外線硬化性噴射可能インクを基材上に噴射してマーキングを提供する工程であって、該噴射可能インクは、着色剤、光開始系、陽イオン性試薬、および流動性改変添加剤を含み、該流動性改変添加剤は、ヒドロキシ部分を含む、工程;ならびに
該マーキングを紫外線に暴露して、該マーキング中の該インクを硬化する工程;
を包含する、方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法であって、前記基材は、プリント回路基板である、方法。
【請求項34】
請求項32に記載の方法であって、前記インクは、少なくとも2秒間紫外線に暴露されない、方法。

【公表番号】特表2007−527459(P2007−527459A)
【公表日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501805(P2007−501805)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/004709
【国際公開番号】WO2005/091811
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(593005080)マーケム コーポレーション (12)
【氏名又は名称原語表記】Markem Corporation
【Fターム(参考)】