説明

噴流層装置での殺有害生物剤粒剤の製造

本発明は、殺有害生物剤を含む粒剤を製造する方法であって、噴流層装置のほぼ環状の気体/材料流の領域で殺有害生物剤含有噴霧液を材料の粒子表面に吹き付けるステップと、前記気体流中での乾燥及び造粒のステップとを含む方法に関する。さらに、本発明は、前記方法によって入手できる、少なくとも0.85の真円度を有する、殺有害生物剤を含む粒剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺有害生物剤を含む粒剤を製造する方法であって、噴流層装置のほぼ環状の気体/材料流の領域で殺有害生物剤含有噴霧液を材料の粒子表面に吹き付けるステップと、前記気体流中での乾燥及び造粒のステップとを含む方法に関する。さらに、本発明は、前記方法によって入手できる、少なくとも0.85の真円度(roundness)を有する、殺有害生物剤を含む粒剤に関する。他の好ましい特徴との好ましい特徴の組合せは、本発明に包含される。
【背景技術】
【0002】
殺有害生物剤を含む粒剤は、一般に知られている:
WO2007/048851は、液体又は低融点のポリアルコキシレート及び比較的高分子量のスルホネートに基づく担体を含む、流動床粒剤の形態の固体作物保護組成物を開示している。
【0003】
WO2008/065051は、殺有害生物剤及びマトリックス補助剤の溶液を噴霧することによって、難溶性殺有害生物剤の粒状固体の溶液を製造する方法であって、流動床噴霧造粒を乾燥のために用いることができる方法を開示している。
【0004】
DE2627065は、除草剤水溶液を固体希釈剤粒子の流動床に導入する、固体除草剤粒剤の製造方法を開示している。
【0005】
米国特許第5,883,047号は、水溶液又は分散液を流動床造粒に供することによって、作物保護組成物の粒剤を製造する方法を開示している。
【0006】
流動床法によって粒剤を製造する既知の方法は、様々な欠点を有する。低嵩密度のあまり密でない粒剤が形成される。粒剤は凝集塊様であり、あまり耐摩耗性でない粉状の製剤をもたらす。ピラクロストロビンなどの熱感受性の殺有害生物剤は損傷を受ける。生産性(単位時間あたりの粒剤のkg数)は、経済的生産のためには十分に高くない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO2007/048851
【特許文献2】WO2008/065051
【特許文献3】DE2627065
【特許文献4】米国特許第5,883,047号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、前記の欠点を克服することができる粒剤の製造方法を見出すことが、本発明の目的であった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本目的は、殺有害生物剤を含む粒剤を製造する方法であって、噴流層装置のほぼ環状の気体/材料流の領域で殺有害生物剤含有噴霧液を材料の粒子表面に吹き付けるステップと、気体流中での乾燥及び造粒のステップとを含む方法によって達成された。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施例1における比較実験C(図1A)及び実験3(図1B)からの粒剤の走査電子顕微鏡写真を示す。
【図2】実施例2における比較実験C(図2A)及び実験3(図2B)からの粒剤の走査電子顕微鏡写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
噴流層装置は一般に、例えばDE 10 2004 024 681、WO2004/101132、US2005/0152815、又はEP1325775から知られている。それらは、例えばGlatt Ingenieurtechnik GmbH、WeimarからモデルシリーズProCellとして市販されている。参照により本明細書に組み込まれるWO2007/017159の図1で開示されるような噴流層装置が好ましい。この噴流層装置のカスタムモードの機能は、7ページ4行から12ページ20行に記載され、参照により本明細書に組み込まれる。WO2004/101132は、噴流層装置の固体流に液体を導入するための一般方法を開示しており、液体はノズルを通して噴流層に導入される。
【0012】
ほぼ環状の気体/材料流は、好ましくはほぼ円筒形である。ほとんどの場合、この流れはここでは、好ましくは噴流層装置の一つ又は複数のギャップ開口部にほぼ平行である縦軸のまわりを流れる。
【0013】
殺有害生物剤含有噴霧液の造粒のために、必要な量の処理気体が、少なくとも一つの(好ましくは一つだけであるが)流入空気室(大部分はほぼ長方形の断面及び制限側壁を有する)を通して導入される。導入される処理気体(空気又は窒素など)は、-20℃から250℃の範囲の温度を有する。流入空気室では、処理気体は分配されて、一つ又は複数の(特に二つの)(好ましくは長方形の、横軸にほぼ平行の)ギャップ開口部を通して、一つ又は複数の(好ましくは二つの)気体噴流の形で処理空間に入る。
【0014】
ギャップ開口部に好ましくは水平に入る処理気体の流れは、一つ又は複数の(好ましくは二つの)方向転換セクション(方向転換セクションは調節可能であってよく、且つ、噴流層装置の縦断面にほぼ垂直な流入流領域からその縦断面の方向に、少なくとも一つのギャップ形のギャップ開口部を通って、縦断面にほぼ平行の流出流領域(処理空間への出入り口領域)に上向きに処理気体の曲線を提供するように好ましくは設計される)によって処理空間中に好ましくは上向きに方向転換され、いずれの場合にも、一種の自由噴流として装置に流れ込む。逆流ゾーンの側壁によって減速され、側面において気体流に入る粒子によって逆流が起こる場合には特に、この配置は特に一様な粒子流を確立することを可能にする。
【0015】
さらに、処理気体流の速度が上に向かって着実に減速されるように、装置断面は拡張ゾーンにおいて任意選択で拡張することができる。気体は、少なくとも一つの除塵設備、例えば一つ又は複数のフィルターカートリッジ及び/又は布フィルターエレメントなどを任意選択で組み込むことができる流出空気セクションを経て、拡張ゾーンより上でオフガスとして装置から出ていく。
【0016】
処理空間には、処理気体噴流によって上向きに同伴される一定量の殺有害生物剤含有粒子(「材料」)が存在する。処理空間の上部領域、及びこの上方に位置する拡張ゾーンでも気体速度は低下し、その結果、上向きに流れる粒子は側面の気体噴流から出て、処理空間に落下して戻る。処理空間は、一つ又は好ましくは複数の(ここでは二つの)傾斜した側壁によって下部領域が制限される。この側面傾斜の結果、粒子は気体吸気口ギャップ(複数可)の方向に逆流ゾーンを通して重力作用の下に運ばれ、そこで、次にそれらは処理気体によって処理空間中に再び同伴される。好ましくは、プロセス要件に対応する好ましいスリット状気体吸気口ギャップによって差圧を確立でき、したがって、気体流入の一様性及び存在し得る死角の減少を達成できる。確立される流入横断面は、好ましくは先行技術より小さくてもよく、このことは、流動化条件をより正確に調節できることを意味する。
【0017】
この機構の結果、一つ又は複数の(好ましくは二つの)ほぼ環状の(好ましくは概ねほぼ円筒形、すなわち円筒形若しくは概ね円筒形の)気体/材料流に、非常に一様な固体循環が形成される。ここでは、ほぼ環状の気体/材料流はいずれも、上向き流及び処理気体流入の方向の逆流からなる。したがって、処理空間中の粒子量が非常に少ない場合であっても、各方向転換セクションより上方のコアゾーンに高粒子密度が存在する。この領域に、一つ又は複数の噴霧ノズルが配置され、それが、処理気体噴流と同じ向きに作用して、殺有害生物剤含有噴霧液を上向きに噴霧し、導入する役目を果たす。気体/材料流の温度は、ほとんどの場合、最高で、殺有害生物剤の融点より1℃低く、好ましくは最高で、殺有害生物剤の融点より5℃低く、特に最高で、殺有害生物剤の融点より10℃低い。さらなる実施形態では、気体/材料流中の温度は、ほとんどの場合25から150℃、好ましくは30から120℃である。
【0018】
コアゾーンへの高い粒子負荷は、霧化ゾーンでの熱伝達及び物質移動に非常に有利な条件をもたらす。また、液体が粒子の上に可能な限り沈着し、したがって粒子表面が一様に湿潤されることも保証する。一様な湿潤により、霧化領域と逆流ゾーン(複数可)との間の同時に高い固体循環と相まって、非常に一様な液体フィルムが材料粒子の上に確実に形成される。固化工程の結果、液体が硬化し、固体は粒子表面に残る。したがって、粒剤は非常に一様で均一に成長し、それは非常に狭い粒径分布及び均一な粒子構造につながる。
【0019】
処理空間に導入された処理気体は、粒子の一部並びにまた微粉材料及び粉塵を、固体を含む流出空気として処理空間から排出できる。これらの粒子を分離するために、除塵設備としての流出空気セクションに任意選択で組み込まれた少なくとも一つのフィルターシステム、又は装置の下流に接続される一つ若しくは複数の他の種類の除塵設備を用いることができる。組み込まれた除塵設備の場合、例えば圧縮空気パルスを用いて、保持された粒子を分離固体として処理空間に戻すことができる。
【0020】
フィルター設備が組み込まれた流動床装置とは異なり、上向きに誘導された処理気体の流れが実質的に局在化し、結果として、戻される粒子が気体噴流の外側に確実に落下できることによって、粉塵を戻すことがより容易になる。気体吸気口ギャップの近くの吸引作用が、この機構をさらに促進する。或いは、流出空気から分離された粒子を、処理空間に戻すことができる。このために、非常に多様な性質の一種又は複数の供給材料を、傾斜した側面壁の下部領域に配置することができる。気体吸気口ギャップ(複数可)の近くの処理気体噴流の速度が速い結果として、微粒子は吸い込まれて霧化ゾーンに運ばれ、そこで液体で湿潤され、成長プロセスに関与する。
【0021】
好ましい実施形態では、一つ又は複数の(好ましくは二つの)任意選択で組み込まれたガイドプレート(好ましくはギャップ開口部(複数可)にほぼ平行の)が、気体噴流を支持し、吸引効果を増加させ、霧化ゾーンへの固体の供給を向上させることができる。霧化ゾーンでは非常に速い流速、したがって流動床の場合より強い分離力が発生するので、生じるいかなる凝集効果も最小化される。したがって、粒子は分離され、成長して、非常に球状の粒剤を生じる。また、処理空間での処理気体の流動プロファイルの結果、微粒子は、任意選択で組み込まれたフィルター設備によって処理空間に戻され、落下によって霧化ゾーンに戻ることはない。このため、微粒子の付着及びそれによる凝集塊形成プロセスが阻止される。
【0022】
連続プロセス制御のために、装置は、固体用の一つ又は複数の異なる供給システムを任意選択で備えることができる。その結果、例えば過剰に大きな粒剤の粉砕によって得ることができる粒子及び/又は過度に小さい粒剤からなる粒子をプロセスに導入することが、例えば可能である。その場合には、これらの粒子は、造粒の種としての、又は始動時間を短縮するための出発充填物の役目を果たす。さらに、粒剤に埋め込む一種又は複数の添加剤を、そのプロセスに固体の状態で挿入することができる。
【0023】
さらに、処理空間から粒子を除去できるように、装置は一つ又は複数の排出エレメントを備えることができる。これは、例えば少なくとも一つのオーバーフローを通して、及び/又は少なくとも一つの容積測定排出機構、回転羽根装置、磨砕/篩分けサイクル、又は重力分級機、例えば分級気体を供給されるジグザグ分級機、又は上昇管分級機を通して行うことができる。排出エレメントは、好ましくは磨砕/篩分けサイクルである。ここでは、篩分け材料は、二つの篩を通して、微細材料、有用な材料及び粗粒材料に応じて、分離することができる。粗粒材料はミル中で磨砕した後に再び篩分けに送ることもできるし、又は噴流層装置の処理空間に直接的に送ることができる。
【0024】
任意選択で、粉砕の結果として粒剤形成工程のための種として十分な微細な材料を生成するために、一つ又は複数の粉砕装置を処理空間に、しかし好ましくは逆流ゾーン領域で傾斜した側壁(複数可)に装着することができる。さらに、いずれの場合にも一つ又は複数のヒーター及び/又は他の熱伝達装置の配置のために、一つ又は複数の逆流ゾーンを任意選択で用いることができる。例えば、壁の加熱又は冷却のために、例えば液体又は気体の熱伝達媒体を利用してこれを用いるように、装置壁をジャケット付きの設計にすることができる。したがって、例えば生成物沈着を避けるために、最適な表面温度を確立することができる。
【0025】
処理空間で又はこれより上方の装置セクション、拡張ゾーン及び流出空気セクションには、任意選択で、好ましくは上向きに噴霧を行うが上向きに部分的にも噴霧を行える一つ又は複数のスプレーノズルを配置することができる。ここで、ノズル(複数可)による霧化に加えて、又はその代わりに、特に初期段階で、例えば装置での噴霧乾燥/噴霧固化を通して造粒種子を生成するために、噴霧液を吹き込むことができる。或いは、噴霧装置の一部を通して、有機若しくは無機のコーティング剤の形の添加剤(特に剥離剤)又は液体状態の他の構成成分を吹き込むことができ、したがって(少なくとも実質的に)粒剤構造に均一に埋め込むことができる。スプレーノズル(複数可)が加熱流入空気室(複数可)を通る場合、液体製剤の損傷を予防するために、液体運搬セクションは断熱材又は一つ又は複数の異なる冷却系若しくは加熱系を任意選択で備えることができる。用いられるスプレーノズルは、好ましくは、気体及び噴霧液を同時に吹き込む二流体ノズルである。圧力は、少なくとも1.1バール、好ましくは少なくとも2.0バール、特に好ましくは少なくとも2.5バール、特に少なくとも3.0バールであってよい。二コンポーネントノズルは、それらが噴霧液のより高い固形分及びより高い粘度を可能にし、したがってより高いスループットをもたらすことができるので、有利である。特に分散剤含有噴霧液の場合、分散剤が粘度を増加させるので、このことは利点であった。
【0026】
殺有害生物剤含有噴霧液は、溶解、懸濁、乳化及び/又は融解された形の少なくとも一つの殺有害生物剤を含む。殺有害生物剤は、好ましくは溶解、懸濁、又は乳化された形、特に懸濁又は溶解された形で噴霧液に存在する。噴霧液は、水などの溶媒を含むことができる。20℃での噴霧液の粘度は、最高5000mPas、好ましくは最高2500mPasであってよい。
【0027】
殺有害生物剤含有噴霧液は、少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも30重量%、特に少なくとも40重量%の固形分を好ましくは有する。固形分の上限は噴霧液の粘度によって支配され、噴霧液はなおポンプ輸送可能であるべきである。したがって、噴霧液は最高70重量%、好ましくは最高65重量%、特に最高60重量%の固形分を有することができる。噴霧液は、ほとんどの場合に少なくとも1重量%、好ましくは少なくとも5重量%、特に少なくとも10重量%の殺有害生物剤を含む。噴霧液は、ほとんどの場合に少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも12重量%、特に少なくとも18重量%の分散剤(複数可)を含む。
【0028】
殺有害生物剤含有噴霧液は、少なくとも一種の分散剤を好ましくは含む。分散剤は、好ましくはアニオン界面活性剤である。適する分散剤は、例えば、スルホン酸、硫酸、リン酸又はカルボン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウム塩の群からのアニオン界面活性剤である。スルホン酸塩の例は、アルキルアリールスルホン酸塩、ジフェニルスルホン酸塩、アルファ-オレフィンスルホン酸塩、リグノスルホン酸塩、脂肪酸及び油のスルホン酸塩、エトキシル化アルキルフェノールのスルホン酸塩、縮合ナフタレンのスルホン酸塩、ドデシル及びトリデシルベンゼンのスルホン酸塩、ナフタレン及びアルキルナフタレンのスルホン酸塩、スルホコハク酸塩又はスルホスクシナミン酸塩である。硫酸塩の例は、脂肪酸及び油の、エトキシル化アルキルフェノールの、アルコールの、エトキシル化アルコールの、又は脂肪酸エステルの硫酸塩である。リン酸塩の例は、リン酸エステルの塩である。カルボン酸塩の例は、アルキルカルボン酸塩及びカルボキシ化アルコール又はアルキルフェノールエトキシレートである。硫酸、特に好ましくはリグノ硫酸(リグノスルホン酸ナトリウムなど)及び縮合ナフタレンのスルホン酸(ナフタレンスルホン酸-ホルムアルデヒド重縮合体のナトリウム塩など)のアルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウム塩が特に好ましい。好ましくは、粒剤は少なくとも二種の分散剤を含む。
【0029】
粒剤は、通常5〜70重量%の分散剤、好ましくは10〜50重量%、特に20〜45重量%を含む。噴霧溶液中の濃度は、粒剤中で所望の濃度が達成されるように調節できる。
【0030】
用語「殺有害生物剤」は、殺菌剤、殺虫剤、殺線虫剤、除草剤、薬害軽減剤及び/又は成長制御剤の群から選択される少なくとも一種の有効成分を指す。好ましい殺有害生物剤は、殺菌剤、殺虫剤、除草剤及び成長制御剤である。前記のクラスの二つ以上からの殺有害生物剤の混合物を用いることもできる。当業者はこのような殺有害生物剤に精通しており、それらは、例えばPesticide Manual、第14版(2006年)、The British Crop Protection Council、Londonに見出すことができる。
【0031】
適する殺菌剤は以下の通りである:
A)ストロビルリン系:
アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、エネストロブリン、フルオキサストロビン、クレソキシム-メチル、メトミノストロビン、オリザストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピラオキシストロビン、ピリベンカルブ、トリフロキシストロビン、2-(オルト((2,5-ジメチルフェニルオキシメチレン)フェニル)-3-メトキシアクリル酸メチルエステル、2-(2-(3-(2,6-ジクロロフェニル)-1-メチルアリリデンアミノオキシメチル)フェニル)-2-メトキシイミノ-N-メチルアセトアミド;
B)カルボキサミド系:
-カルボキシアニリド:ベナラキシル、ベナラキシル-M、ベノダニル、ビキサフェン、ボスカリド、カルボキシン、フェンフラム、フェンヘキサミド、フルトラニル、フラメトピル、イソピラザム、イソチアニル、キララキシル、メプロニル、メタラキシル、メタラキシル-M(メフェノキサム)、オフレース、オキサジキシル、オキシカルボキシン、ペンフルフェン(N-(2-(1,3-ジメチルブチル)フェニル)-1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド)、ペンチオピラド、セダキサン、テクロフタラム、チフルザミド、チアジニル、2-アミノ-4-メチルチアゾール-5-カルボキシアニリド、N-(3',4',5'-トリフルオロビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(4'-トリフルオロメチルチオビフェニル-2-イル)-3-ジフルオロメチル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、N-(2-(1,3,3-トリメチルブチル)フェニル)-1,3-ジメチル-5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド;
-カルボン酸モルホリド:ジメトモルフ、フルモルフ、ピリモルフ;
-ベンズアミド:フルメトベル、フルオピコリド、フルオピラム、ゾキサミド;
-他のカルボキサミド:カルプロパミド、ジクロシメット、マンジプロパミド、オキシテトラサイクリン、シルチオファム、N-(6-メトキシピリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド;
C)アゾール系:
-トリアゾール:アザコナゾール、ビテルタノール、ブロムコナゾール、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、エポキシコナゾール、フェンブコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルトリアホル、ヘキサコナゾール、イミベンコナゾール、イプコナゾール、メトコナゾール、ミクロブタニル、オキシポコナゾール、パクロブトラゾール、ペンコナゾール、プロピコナゾール、プロチオコナゾール、シメコナゾール、テブコナゾール、テトラコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリチコナゾール、ウニコナゾール;
-イミダゾール:シアゾファミド、イマザリル、硫酸イマザリル、ペフラゾエート、プロクロラズ、トリフルミゾール;
-ベンズイミダゾール:ベノミル、カルベンダジム、フベリダゾール、チアベンダゾール;
-その他:エタボキサム、エトリジアゾール、ヒメキサゾール、2-(4-クロロフェニル)-N-[4-(3,4-ジメトキシフェニル)イソキサゾール-5-イル]-2-プロパ-2-イニロキシアセタミド;
D)含窒素ヘテロシクリル化合物系:
-ピリジン:フルアジナム、ピリフェノックス、3-[5-(4-クロロフェニル)-2,3-ジメチルイソキサゾリジン-3-イル]-ピリジン、3-[5-(4-メチルフェニル)-2,3-ジメチルイソキサゾリジン-3イル]ピリジン;
-ピリミジン:ブピリマット、シプロジニル、ジフルメトリム、フェナリモル、フェリムゾン、メパニピリム、ニトラピリン、ヌアリモル、ピリメタニル;
-ピペラジン:トリホリン;
-ピロール:フルジオキソニル、フェンピクロニル;
-モルホリン:アルジモルフ、ドデモルフ、ドデモルフ酢酸塩、フェンプロピモルフ、トリデモルフ;
-ピペリジン:フェンプロピジン;
-ジカルボキシイミド:フルオリミド、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
-非芳香族5員環複素環:ファモキサドン、フェナミドン、フルチアニル、オクチリノン、プロベナゾール、S-アリル5-アミノ-2-イソプロピル-3-オキソ-4-オルト-トリル-2,3-ジヒドロピラゾール-1-チオカルボキシレート;
-その他:アシベンゾラル-S-メチル、アミスルブロム、アニラジン、ブラストサイジン-S、キャプタホル、キャプタン、キノメチオネート、ダゾメット、デバカルブ、ジクロメジン、ジフェンゾコート、ジフェンゾコートメチルサルフェート、フェノキサニル、フォルペット、オキソリン酸、ピペラリン、プロキナジド、ピロキロン、キノキシフェン、トリアゾキシド、トリシクラゾール、2-ブトキシ-6-ヨード-3-プロピルクロメン-4-オン、5-クロロ-1-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)-2-メチル-1H-ベンゾイミダゾール、5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、5-エチル-6-オクチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン-7-イルアミン;
E)カルバメート系及びジチオカルバメート系:
-チオ-及びジチオカルバメート:ファーバム、マンコゼブ、マンネブ、メタム、メタスルホカルブ、メチラム、プロピネブ、チラム、ジネブ、ジラム;
-カルバメート:ジエトフェンカルブ、ベンチアバリカルブ、イプロバリカルブ、プロパモカルブ、プロパモカルブ塩酸塩、バリフェナル、N-(1-(1-(4-シアノフェニル)エタンスルホニル)ブト-2-イル)カルバミン酸4-フルオロフェニルエステル;
F)他の殺菌剤:
-グアニジン:ドジン、ドジン遊離塩基、グアザチン、グアザチン酢酸塩、イミノクタジン、イミノクタジン三酢酸塩、イミノクタジントリス(アルベシレート);
-抗生物質:カスガマイシン、カスガマイシン塩酸塩水和物、ポリオキシン、ストレプトマイシン、バリダマイシンA;
-ニトロフェニル誘導体:ビナパクリル、ジクロラン、ジノブトン、ジノキャップ、ニトロタール-イソプロピル、テクナゼン;
-有機金属化合物:フェンチン塩、例えば酢酸フェンチン、塩化フェンチン、水酸化フェンチン;
-含硫黄ヘテロシクリル化合物:ジチアノン、イソプロチオラン;
-有機リン化合物:エジフェンホス、ホセチル、ホセチル-アルミニウム、イプロベンホス、亜リン酸(phosphorous acid)及びその塩、例えばホスホン酸水素カルシウム、ピラゾホス、トルクロホスメチル;
-有機塩素化合物:クロロタロニル、ジクロフルアニド、ジクロルフェン、フルスルファミド、ヘキサクロロベンゼン、ペンシクロン、ペンタクロロフェノール及びその塩、フタリド、キントゼン、チオファネートメチル、トリフルアニド、N-(4-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-エチル-4-メチルベンゼンスルホンアミド;
-無機の有効成分:亜リン酸及びその塩、ボルドー液、銅塩、例えば酢酸銅、水酸化銅、オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅、硫黄;
-その他:ビフェニル、ブロノポール、シフルフェナミド、シモキサニル、ジフェニルアミン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、オキシン銅、プロヘキサジオン-カルシウム、スピロキサミン、トリフルアニド、N-(シクロプロピルメトキシイミノ-(6-ジフルオロメトキシ-2,3-ジフルオロフェニル)メチル)-2-フェニルアセトアミド、N'-(4-(4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(4-(4-フルオロ-3-トリフルオロメチルフェノキシ)-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(2-メチル-5-トリフルオロメチル-4-(3-トリメチルシラニルプロポキシ)フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、N'-(5-ジフルオロメチル-2-メチル-4-(3-トリメチルシラニルプロポキシ)フェニル)-N-エチル-N-メチルホルムアミジン、2-{1-[2-(5-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}チアゾール-4-カルボン酸メチル-(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル)アミド、2-{1-[2-(5-メチル-3-トリフルオロメチルピラゾール-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}チアゾール-4-カルボン酸メチル-(R)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イルアミド、酢酸6-tert-ブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イルエステル、メトキシ酢酸6-tert-ブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチルキノリン-4-イルエステル、N-メチル-2-{1-[2-(5-メチル-3-トリフルオロメチル-1H-ピラゾール-1-イル)アセチル]ピペリジン-4-イル}-N-[(1R)-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-1-イル]-4-チアゾールカルボキサミド。
【0032】
適する成長制御剤は以下の通りである:
アブシジン酸、アミドクロール、アンシミドール、6-ベンジルアミノプリン、ブラシノライド、ブトラリン、クロルメコート(塩化クロルメコート)、塩化コリン、シクラニリド、ダミノジド、ジケグラック、ジメチピン、2,6-ジメチルプリジン、エテホン、フルメトラリン、フルルプリミドール、フルチアセット、ホルクロルフェヌロン、ジベレリン酸、イナベンフィド、インドール-3-酢酸、マレインヒドラジド、メフルイジド、メピコート(塩化メピコート)、メトコナゾール、ナフタレン酢酸、N-6-ベンジルアデニン、パクロブトラゾール、プロヘキサジオン(プロヘキサジオンカルシウム)、プロヒドロジャスモン、チアジアズロン、トリアペンテノール、トリブチルホスホロトリチオエート、2,3,5-トリヨード安息香酸、トリネクサパックエチル及びウニコナゾール。
【0033】
適する除草剤は以下の通りである:
-アセトアミド:アセトクロル、アラクロール、ブタクロル、ジメタクロール、ジメテナミド、フルフェナセット、メフェナセット、メトラクロール、メタザクロール、ナプロパミド、ナプロアニリド、ペトキサミド、プレチラクロール、プロパクロル、テニルクロール;
-アミノ酸類似体:ビラナホス、グリホサート、グルホシネート、スルホセート;
-アリールオキシフェノキシプロピオネート:クロジナホップ、シハロホップブチル、フェノキサプロップ、フルアジホップ、ハロキシホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ-P-テフリル;
-ビピリジル:ジクワット、パラコート;
-カーバメート及びチオカーバメート:アスラム、ブチレート、カルベタミド、デスメディファム、ジメピペレート、エプタム(EPTC)、エスプロカルブ、モリネート、オルベンカルブ、フェンメジファム、プロスルホカルブ、ピリブチカルブ、チオベンカルブ、トリアラート;
-シクロヘキサンジオン:ブトロキシジム、クレトジム、シクロキシジム、プロホキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、トラルコキシジム;
-ジニトロアニリン:ベンフルラリン、エタルフルラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン、トリフルラリン;
-ジフェニルエーテル:アシフルオルフェン、アクロニフェン、ビフェノックス、ジクロホップ、エトキシフェン、ホメサフェン、ラクトフェン、オキシフルオルフェン;
-ヒドロキシベンゾニトリル:ブロモキシニル、ジクロベニル、イオキシニル;
-イミダゾリノン:イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル;
-フェノキシ酢酸:クロメプロップ、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D)、2,4-DB、ジクロルプロップ、MCPA、MCPA-チオエチル、MCPB、メコプロップ;
-ピラジン:クロリダゾン、フルフェンピルエチル、フルチアセット、ノルフルラゾン、ピリデート;
-ピリジン:アミノピラリド、クロピラリド、ジフルフェニカン、ジチオピル、フルリドン、フルロキシピル、ピクロラム、ピコリナフェン、チアゾピル;
-スルホニル尿素:アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロンエチル、クロルスルフロン、シノスルフロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、ヨードスルフロン、メソスルフロン、メトスルフロンメチル、ニコスルフロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフロキシスルフロン、トリフルスルフロン、トリトスルフロン、1-((2-クロロ-6-プロピルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)スルホニル)-3-(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)尿素;
-トリアジン:アメトリン、アトラジン、シアナジン、ジメタメトリン、エチオジン、ヘキサジノン、メタミトロン、メトリブジン、プロメトリン、シマジン、テルブチラジン、テルブトリン、トリアジフラム;
-尿素:クロロトルロン、ダイムロン、ジウロン、フルオメツロン、イソプロツロン、リニュロン、メタベンズチアズロン、テブチウロン;
-他のアセトラクテート合成酵素阻害剤:ビスピリバックナトリウム、クロランスラムメチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルカルバゾン、フルメトスラム、メトスラム、オルト-スルファムロン、ペノクスラム、プロポキシカルバゾン、ピリバムベンズプロピル、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、ピリミノバックメチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピロキサスルホン、ピロクスラム;
-その他:アミカルバゾン、アミノトリアゾール、アニロホス、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベンカルバゾン、ベンフレセート、ベンゾフェナップ、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ブロマシル、ブロモブチド、ブタフェナシル、ブタミホス、カフェンストロール、カルフェントラゾン、シニドン-エスリル、クロルタール、シンメチリン、クロマゾン、クミルロン、シプロスルファミド、ジカンバ、ジフェンゾコート、ジフルフェンゾピル、ドレックスレラ・モノセラス(Drechslera monoceras)、エンドタール、エトフメセート、エトベンザニド、フェントラザミド、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルポクサム、フルオロクロリドン、フルルタモン、インダノファン、イソキサベン、イソキサフルトール、レナシル、プロパニル、プロピザミド、キンクロラック、キンメラック、メソトリオン、メチル砒酸、ナプタラム、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメホン、ペントキサゾン、ピノキサデン、ピラクロニル、ピラフルフェンエチル、ピラスルホトール、ピラゾキシフェン、ピラゾリネート、キノクラミン、サフルフェナシル、スルコトリオン、スルフェントラゾン、テルバシル、テフリルトリオン、テムボトリオン、チエンカルバゾン、トプラメゾン、4-ヒドロキシ-3-[2-(2-メトキシエトキシメチル)-6-トリフルオロメチルピリジン-3-カルボニル]ビシクロ[3.2.1]オクタ-3-エン-2-オン、エチル(3-[2-クロロ-4-フルオロ-5-(3-メチル-2,6-ジオキソ-4-トリフルオロメチル-3,6-ジヒドロ-2H-ピリミジン-1-イル)フェノキシ]ピリジン-2-イルオキシ)アセテート、メチル6アミノ-5-クロロ-2-シクロ-プロピルピリミジン-4-カルボキシレート、6-クロロ-3-(2-シクロプロピル-6-メチルフェノキシ)ピリダジン-4-オール、4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロフェニル)-5-フルオロピリジン-2-カルボン酸、メチル4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-2-フルオロ-3-メトキシフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート及びメチル4-アミノ-3-クロロ-6-(4-クロロ-3-ジメチルアミノ-2-フルオロフェニル)ピリジン-2-カルボキシレート。
【0034】
適する殺虫剤は以下の通りである:
-有機(チオ)リン酸系:アセフェート、アザメチホス、アジンホスメチル、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、クロルフェンビンホス、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルフォトン、エチオン、フェニトロチオン、フェンチオン、イソキサチオン、マラチオン、メタミドホス、メチダチオン、メチルパラチオン、メビンホス、モノクロトホス、オキシデメトンメチル、パラオキソン、パラチオン、フェントエート、ホサロン、ホスメト、ホスファミドン、ホラート、ホキシム、ピリミホスメチル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テトラクロルビンホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロルホン;
-カーバメート系:アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フラチオカルブ、メチオカルブ、メトミル、オキサミル、ピリミカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、トリアザメート;
-ピレスロイド:アレスリン、ビフェントリン、シフルトリン、シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロクス、フェンプロパスリン、フェンバレレート、イミプロトリン、ラムダ-シハロトリン、ペルメトリン、プラレスリン、ピレトリンI及びII、レスメトリン、シラフルオフェン、タウ-フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、ジメフルトリン;
-昆虫成長阻害剤:a)キチン合成阻害剤:ベンゾイル尿素:クロルフルアズロン、シラマジン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン;ブプロフェジン、ジオフェノラン、ヘキシチアゾックス、エトキサゾール、クロフェンタジン;b)エクジソンアンタゴニスト:ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、アザジラクチン;c)ジュベノイド:ピリプロキシフェン、メトプレン、フェノキシカルブ;d)脂質生合成阻害剤:スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラメート;
-ニコチン受容体アゴニスト/アンタゴニスト:クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、チアメトキサム、ニテンピラム、アセタミプリド、チアクロプリド、1-(2-クロロチアゾール-5-イルメチル)-2-ニトリミノ-3,5-ジメチル[1,3,5]トリアジナン;
-GABAアンタゴニスト:エンドスルファン、エチプロール、フィプロニル、バニリプロール、ピラフルプロール、ピリプロール、5-アミノ-1-(2,6-ジクロロ-4-メチルフェニル)-4-スルフィナモイル-1H-ピラゾール-3-チオカルボキサミド;
-大環状ラクトン:アバメクチン、エマメクチン、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサド、スピネトラム;
-ミトコンドリア電子伝達鎖阻害剤(METI)I殺ダニ剤:フェナザキン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム;
-METI II及びIII物質:アセキノシル、フルアシプリム、ヒドラメチルノン;
-デカプラー:クロルフェナピル;
-酸化的リン酸化阻害剤:シヘキサチン、ジアフェンチウロン、フェンブタチンオキシド、プロパルギット;
-昆虫脱皮阻害剤:クリオマジン;
-混合機能オキシダーゼ阻害剤:ピペロニルブトキシド;
-ナトリウムチャネル遮断薬:インドキサカルブ、メタフルミゾン;
-その他:ベンクロチアズ、ビフェナゼート、カルタップ、フロニカミド、ピリダリル、ピメトロジン、硫黄、チオシクラム、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、シアジピル(HGW86);シエノピラフェン、フルピラゾホス、シフルメトフェン、アミドフルメト、イミシアホス、ビストリフルロン及びピリフルキナゾン。
【0035】
好ましい殺有害生物剤は、アルファ-シペルメトリン、アメトクトラジン、ベンタゾン、ベンチアバリカルブイソプロピル、ボスカリド、ホスホン酸水素カルシウム、カルベンダジム、クロリダゾン、クロロタロニル、シニドンエチル、シクロスルファムロン、シモキサニル、ジカンバ、ジフルフェンゾピル、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジチアノン、ジウロン、フィプロニル、フルキンコナゾール、フォルペット、ホセチル-Al、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマゼタピル、イプロジオン、イソプロツロン、イソキサジフェンエチル、クレソキシムメチル、マンコゼブ、メコプロップ-P、塩化メピコート、メチラム、ミクロブタニル、ニコスルフロン、ピコリナフェン、プロホキシジム、プロヘキサジオン-カルシウム、プロポキシカルバゾン-ナトリウム、ピラクロストロビン、キンクロラック、サフルフェナシル、スルホスルフロン、硫黄、テブフェンピラド、チラム、トリトスルフロン又はビンクロゾリンである。特に好ましい殺有害生物剤は、ボスカリド及びピラクロストロビン、特にボスカリドである。
【0036】
粒剤は、1〜99重量%、好ましくは20〜80重量%、特に好ましくは30〜70重量%、特に40〜70重量%の殺有害生物剤を含むことができる。噴霧溶液中の濃度は、粒剤中で所望の濃度が達成されるように調節することができる。
【0037】
本発明はまた、本発明による方法によって入手できる、少なくとも0.85、好ましくは少なくとも0.88、特に好ましくは少なくとも0.90、特に少なくとも0.94の真円度を有する、殺有害生物剤を含む粒剤に関する。粒剤は、好ましくは本発明による方法によって得られる。
【0038】
真円度は、粒子像の面積(A)と円周(U)との間の比率を記載する。真円度(R)は、R=4πA/U2から計算される。これによると、球状粒子は1に近い真円度を有し、ギザギザの不規則な粒子像はゼロに近い真円度を有する。真円度は自動画像解析技術の助けを借りて、例えば、デジタル画像解析によって粒径及び粒子形状(真円度など)の同時測定を可能にする、Retsch Technologyからの光学粒子測定系CAMSIZER(登録商標)を用いて測定することができる。
【0039】
粒径分布D50は、50から5000μm、好ましくは100〜1000μmの範囲である。それは、デジタル画像処理によって、例えばRetsch TechnologyからのCamsizer(登録商標)を用いて測定することができる。
【0040】
本発明は、先行技術より優れた多くの利点を提供する:実験では、噴流層方法は、同等の流動床方法よりもかなり高いプロセス安定性を有し、すなわち造粒過程で崩壊せずに様々なパラメータを変更又は最適化することができた。高い嵩密度を有する非常に密な粒剤が形成される。流動床方法からのむしろ凝集塊様粒剤と対照的に、粒剤は球状である。球状形は、明らかにより耐摩耗性で、ほとんど無塵である粒剤をもたらす。さらに、それらはより良好な注入性(pourability)を示し、より一定の嵩密度を有し、その結果、投薬性(dosability)はかなり単純化される。ピラクロストロビンなどの熱感受性の殺有害生物剤でさえ、熱損傷を与えずに造粒できた。生産性(単位時間あたりの粒剤のkg数)は、流動床方法の場合よりかなり高い。これは、噴霧液の固形分及び流動の増加、流入空気温度の上昇及び/又は流入空気体積流量の増加の結果として可能であった。
【0041】
下記の例は、本発明を例示するが、本発明を限定しない。
【0042】
実施例
装置及び方法
実験は全て、Glatt Ingenieurtechnik GmbH(Weimar)からの実験室設備ProCell 5で実行した。噴流層インサート「ProCell」及び標準流動床インサート「GF」は入手可能であった。GFインサートは、三つの可能なノズル位置を有する若干円錐形の流動床インサートである。ここでは、上から、下から及び床を通しての噴霧が可能である。さらに、Wursterチューブ及び対応する孔(perforation)を有する床を組み込むことができる。ProCell噴流流動床インサートの場合、長方形ホッパーの下側に二つの平行したエアギャップが位置する。ノズルはこれらのエアギャップの中間に配置され、下からの噴霧のために用いられる。オプションのトップスプレーが存在する。
【0043】
連続的及び分級排出は、ジグザグ分級機を用いて実現される。いずれのインサートにも、Dusen-Schlick GmbH(Untersiemau/Coburg)からのシリーズ970 S4からのノズルが用いられ、噴霧は下から上に行われる。処理気体として環境空気が用いられ、分級及びノズル気体として周辺圧縮空気が用いられた。溶媒は、脱塩水であった。
【0044】
各実験の前に、設備を所望の流動床温度まで予熱し、必要な設備部品を全て始動した。粒剤の初回量を投入後に、流入空気温度及び流入空気体積流量を目標値まで高めた。床が新しい処理パラメータに追従できるように、ここでの上昇率は1K/分及び1m3/時/分の最大値に限定した。ここでは、懸濁塊流を増加させることによって、床温を一定に保った。連続撹拌を通して、懸濁液の形の噴霧液の沈殿を阻止した。
【0045】
分析:
粒径分布は、Retsch Technology GmbHからのCAMSIZER(登録商標)を用いて測定した。
【0046】
ゆるみ嵩密度(loose bulk density)は、メスシリンダ中でゆるく充填した粒剤100mlを秤量することによって測定した。かため嵩密度(tamped bulk density)は、メスシリンダを規定の高さから20回落下させることによって測定した。
【0047】
CIPAC法MT-174による分散性は、以下の通りに測定した:連続撹拌(300rpm)により、9gの粒剤を、ビーカー中の硬水(19.2°ドイツ硬度)900ml中に分散させる。1分間撹拌後に、撹拌機のスイッチを切る。さらに1分後に、90mlに至るまで上から吸引除去する。残留物を70℃で一定重量まで乾燥させる。分散性(%)を、111.1*(初期重量-残留物)/初期重量から計算する。吸引除去された液体において、固体の量=初期重量-残留物。液体の90%だけが引き抜かれたので、引き抜かれた固体は100%液体に外挿しなければならない:(10/9*90%=100%);これにより、因子1.111が得られる。
【実施例1】
【0048】
脱塩水中の27.5重量%のボスカリド、5.5重量%の硫酸アンモニウム、0.4重量%のシリコーン含有消泡剤、及び22重量%の分散剤(二つのスルホン酸塩の混合物)から、懸濁液の撹拌により、固形分55重量%の噴霧液を調製した(20℃での粘度215mPas)。したがって、より低固形分の噴霧液が希釈された。ボスカリドは、融点が143℃及び水への溶解度が6mg/lの殺菌剤である。処理条件を表1に、生成物分析を表2に記載する。
【0049】
比較実験:
比較のために、噴霧液を流動床(「C」、表1)で造粒した。C0から開始して、比較実験の個々のパラメータを変えた。流入空気温度を150℃から170℃に上昇させると、凝集粒子のために流動床の崩壊が起こった。床温度を75℃から60℃に低下させた場合も、流動床は同様に崩壊した。流入空気の体積流量を120m3/時間から160m3/時間に増加させた場合も、流動床中の粒子が装置のカバーまで極端に上方にスピンされたので、実験を終了しなければならなかった。固形分を45重量%から55重量%まで高めると、又は噴霧液の流量を58g/分から230g/分まで上昇させると、流動床は同様に崩壊した。
【表1】

【表2】

【0050】
走査電子顕微鏡写真(SEM):
図1は、比較実験C(図1A)及び実験3(図1B)からの粒剤の走査電子顕微鏡写真を示す。比較実験Cからの流動床粒剤は大きな溝を有し、非常に不規則な形状であったのに対して、実験3からの噴流層粒剤は平滑表面を有する球状であった。
【実施例2】
【0051】
脱塩水中の12.0重量%のボスカリド、3.0重量%のピラクロストロビン、4.5重量%の硫酸アンモニウム、3.0重量%の無機担体材、0.4重量%のシリコーン含有消泡剤、及び15重量%の分散剤(複数の硫酸塩の混合物)から、懸濁液を撹拌することにより、固形分45重量%の噴霧液を調製した(20℃での粘度44mPas)。したがって、より低固形分の噴霧液が希釈された。ピラクロストロビンは、融点が64℃及び水への溶解度が2mg/lの殺菌剤である。処理条件を表3に、生成物分析を表4に記載する。
【0052】
比較実験:
比較のために、噴霧液を流動床(「C」、表3)で造粒した。Cから開始して、比較実験の個々のパラメータを変えた。流入空気温度を100℃から120℃に上昇させると、凝集粒子のために流動床の崩壊が起こった。固形分を42重量%から45重量%まで高めると、又は噴霧液の流量を58 g/分から121g/分まで上昇させると、流動床は同様に崩壊した。
【表3】

【表4】

【0053】
走査電子顕微鏡写真(SEM):
図2は、比較実験C(図2A)及び実験3(図2B)からの粒剤の走査電子顕微鏡写真を示す。流動床粒剤は大きな溝を有し、非常に不規則な形状であったのに対して、実験3からの噴流層粒剤は平滑表面を有する球状であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺有害生物剤を含む粒剤を製造する方法であって、噴流層装置のほぼ環状の気体/材料流の領域で殺有害生物剤含有噴霧液を材料の粒子表面に吹き付けるステップと、前記気体流中での乾燥及び造粒のステップとを含む方法。
【請求項2】
前記気体/材料流の温度が最高で、殺有害生物剤の融点より1℃低い、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記噴霧液が少なくとも20重量%の固形分を有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記噴霧液が分散剤を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記噴霧液が少なくとも5重量%の分散剤を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記分散剤がアニオン界面活性剤である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記噴霧液が消泡剤を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記粒剤が少なくとも30重量%の殺有害生物剤を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記殺有害生物剤が、アルファ-シペルメトリン、アメトクトラジン、ベンタゾン、ベンチアバリカルブ-イソプロピル、ボスカリド、ホスホン酸水素カルシウム、クロリダゾン、クロロタロニル、シニドン-エチル、シクロスルファムロン、シモキサニル、ジカンバ、ジフルフェンゾピル、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジチアノン、ジウロン、フィプロニル、フルキンコナゾール、フォルペット、ホセチル-Al、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマゼタピル、イプロジオン、イソプロツロン、イソキサジフェン-エチル、クレソキシム-メチル、マンコゼブ、メコプロップ-P、塩化メピコート、メチラム、ミクロブタニル、ニコスルフロン、ピコリナフェン、プロホキシジム、プロヘキサジオン-カルシウム、プロポキシカルバゾン-ナトリウム、ピラクロストロビン、キンクロラック、サフルフェナシル、スルホスルフロン、硫黄、テブフェンピラド、チラム、トリトスルフロン又はビンクロゾリンである、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の方法によって得られる、殺有害生物剤を含む粒剤であって、少なくとも0.85の真円度を有する粒剤。
【請求項11】
前記殺有害生物剤がボスカリド又はピラクロストロビンである、請求項10に記載の粒剤。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2013−508435(P2013−508435A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535762(P2012−535762)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【国際出願番号】PCT/EP2010/066023
【国際公開番号】WO2011/051205
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】