説明

回路基板の冷却機構

【課題】冷却ファンの設置スペースを必要とせず、基板上の電子部品の冷却効率を高め、さらに電磁波ノイズも効果的に遮蔽できる回路基板の冷却機構を提供する。
【解決手段】基板1の一端には切り欠き部が形成され、切り欠き部には基板1上に配置される電子部品に送風して冷却する冷却ファン2が配置されている。基板1の上面には、基板上の電子部品から発生する熱を放熱するための金属製の放熱板3〜6が配置されている。15は、基板1を接地することにより電子部品からの電磁波ノイズの漏出を防止するノイズ防止用金属板であり、ノイズ防止用金属板15を回路基板1に沿ってL字状に折り曲げて折曲部15aが形成されている。冷却ファン2は折曲部15aの内側に基板1に対し垂直に配置されており、冷却ファン2の送風経路上に位置する放熱板3の受風面3aは、冷却ファン2の軸流方向に対し斜めに配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電子部品を備えた電子機器等に用いられる回路基板の冷却機構に関し、特に冷却ファンを用いて各電子部品を冷却する機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機やパーソナルコンピュータ、テレビなどの電子機器においては、複数の電子部品が基板上に実装された各種の回路基板が用いられる。このような回路基板は、一般に電子機器の動作に伴い発熱することから、発熱による電子部品の劣化や破損が生じないように冷却機構を設ける必要がある。従来、電子部品に金属製の放熱板を取り付け、電子部品の熱を放熱板に伝導させた後、空気中に放熱させる自然放熱や、冷却ファンにより回路基板周辺の空気を入れ換えることによる強制放熱、又はこれらの組み合わせによる冷却機構が用いられてきた。
【0003】
一方、回路基板上の電子部品から発生する電磁波ノイズがさらに外部にも漏れ出て周囲にある電気製品に影響を与えるおそれがある。この電磁波ノイズの漏出を防止する対策として、電磁波ノイズを遮断する金属ケース内に回路基板を収納する方法が用いられるため、基板冷却用に設置される冷却ファンは当該金属ケースに取り付けられる等、基板から離れた位置に配置されることが多かった。そのため、冷却ファンと回路基板との距離が大きくなって冷却効率が低下したり、送風路を確保するために装置が大型化したりするという問題点があった。
【0004】
また、電子機器の小型化、高密度化の要求に伴い、基板上への電子部品の実装密度も高くなっている。そのため、冷却ファンと放熱板或いは各電子部品との相対的な位置関係の適正化が十分に図れず、放熱板を必ずしも送風経路上に配置することができないために十分な冷却効果が得られないという問題もあった。
【0005】
そこで、回路基板を効率良く冷却する方法が提案されており、例えば特許文献1には、集積回路上に電動ファンを有する冷却ユニットを積載し、集積回路及び冷却ユニットを遮蔽体で覆うように構成することにより、集積回路の冷却及び電磁波ノイズの遮蔽を効果的に行う方法が開示されている。また、特許文献2には、接点部材を保持するホルダカバーに冷却ファンによる電装基板上への送風を分割するエアダクトを設けることにより、電装基板上の発熱部分へ効率よく送風を行う画像形成装置が開示されている。
【0006】
また、特許文献3には、ヒートシンク(放熱板)とヒートシンクを冷却するファンとを回路基板に固定して成る電気部品の冷却構造において、ヒートシンクに冷却ファンからの送風通路や、冷却ファンからの風を側方に導く横向きフィンを設ける方法が開示されている。
【0007】
しかしながら、特許文献1の方法では、集積回路及び冷却ユニットを覆う遮蔽体を配置するスペースが必要となり、特許文献2の方法においても、冷却ファンがフレーム上に設けられる上、電装基板をシールド板及びカバーガイドで上下から覆うことにより電磁波をシールドする構成であるため、冷却ファン及びシールド部材の配置スペースが必要となり、いずれも装置の小型化、省スペース化の妨げとなる。また、特許文献3においては、電磁波ノイズ対策については何ら言及されていない。
【特許文献1】特開平8−125363号公報
【特許文献2】特開2002−182545号公報
【特許文献3】特開2000−332474号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑み、冷却ファンを用いて回路基板を冷却する場合に、冷却ファンの設置スペースを必要とせず、簡便且つ低コストで基板上の電子部品の冷却効率を高め、さらに電磁波ノイズも効果的に遮蔽できる回路基板の冷却機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明は、基板上に配設される1つ以上の放熱板と、該放熱板のうち少なくとも1つに送風する冷却ファンとを含み、前記基板及び該基板上に配設される電子部品を冷却する回路基板の冷却機構であって、前記基板の一端には、前記基板を接地することにより前記電子部品からの電磁波ノイズの漏出を防止する金属板が付設され、前記金属板を前記基板に沿ってL字状に折り曲げて折曲部が形成されており、前記冷却ファンを前記折曲部の内側に前記基板に対し垂直に配置するとともに、前記放熱板の受風面を前記冷却ファンの軸流方向に対し斜めに配置することを特徴としている。
【0010】
また本発明は、上記構成の回路基板の冷却機構において、前記基板の前記冷却ファンが配置される部分には切り欠き部が形成されることを特徴としている。
【0011】
また本発明は、上記構成の回路基板の冷却機構において、前記折曲部の少なくとも一部が前記基板の表面側若しくは裏面側に突設されており、前記冷却ファンは、送風面が前記基板により分割されるように配置されることを特徴としている。
【0012】
また本発明は、上記構成の回路基板の冷却機構において、前記冷却ファンの軸流方向に対する前記受風面の角度は、前記冷却ファンからの送風が送風方向下流側に配置された他の放熱板及び/又は電子部品に誘導されるように設定されることを特徴としている。
【0013】
また本発明は、上記構成の回路基板の冷却機構において、前記放熱板と前記金属板とを連結する連結部を設けたことを特徴としている。
【0014】
また本発明は、上記構成の回路基板の冷却機構において、前記放熱板は、前記金属板及び前記連結部を介して他の放熱板と連結されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明の第1の構成によれば、冷却ファンが確実に固定されるとともに、ノイズ防止用金属板と冷却ファンとを基板にコンパクトに取り付け可能となるため、簡便且つ低コストで回路基板からの発熱及び電磁波ノイズの漏出を抑制することができる。また、冷却ファンの軸流方向から外れた位置にある放熱板や電子部品にも送風を誘導することにより、効率的な回路基板の冷却が可能となる。さらに、冷却ファンが別体の場合に必要となる配線処理が不要となるため、冷却ファンの基板への取り付け及び基板の装置本体への取り付け作業が容易となる。
【0016】
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の回路基板の冷却機構において、基板の冷却ファンが配置される部分に切り欠き部を形成することにより、冷却ファンは平面的に見て基板内のスペースに収まるため、冷却ファンの取り付けによる空間的損失を最小限に抑えて装置の小型化、省スペース化を実現する。また、切り欠き部と折曲部とで囲まれた部分に冷却ファンを安定に配置できる。
【0017】
また、本発明の第3の構成によれば、上記第1又は第2の構成の回路基板の冷却機構において、冷却ファンの送風面の中央付近に基板を配置して基板の表裏両側に送風可能となるため、基板の裏面側に配置された放熱板や電子部品の冷却が可能となり、冷却効率がさらに向上する。
【0018】
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成の回路基板の冷却機構において、冷却ファンからの送風が送風方向下流側に配置された他の放熱板や電子部品に誘導されるように受風面の角度を調整することにより、冷却効率を一層向上させることができる。
【0019】
また、本発明の第5の構成によれば、上記第1乃至第4のいずれかの構成の回路基板の冷却機構において、放熱板と金属板とを連結部を用いて連結することにより、放熱板は連結部を介して金属板と一体となり、全体として大きな放熱板の役割を果たすため、放熱効果をさらに高めることができる。
【0020】
また、本発明の第6の構成によれば、上記第5の構成の回路基板の冷却機構において、例えば送風の当たらない放熱板を、金属板及び連結部を介して送風を受ける放熱板に連結することにより、各放熱板における放熱効率の差を小さくして全体としての放熱効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1及び図2は本発明の第1実施形態の冷却機構を備えた回路基板の一例を示す概略斜視図である。1は基板であり、基板1の一端には切り欠き部1aが形成されている。切り欠き部1aには基板1上に配置される電子部品に送風して冷却する冷却ファン2が配置されている。基板1の上面には、基板上の電子部品から発生する熱を放熱するための金属製の放熱板3、4、5、6と、交流電圧を直流電圧に変換するトランス7、8、9、10が配置されている。放熱板3、4、5、6には、それぞれトランジスタ11、12、13、14が固定されており、トランジスタ11〜14から発生する熱を放熱する。また、放熱板3〜6には、トランス7〜10から発生する熱が基板1を介して伝導され、これらの熱も放熱板3〜6により放熱される。
【0022】
15は、基板1を接地(アース)することにより、トランス7、8等の電子部品からの電磁波ノイズの漏出を防止するノイズ防止用金属板である。このノイズ防止用金属板15は、基板1が装置内部に取り付けられた時に、フレーム等の金属部材と接触するように基板1の一辺全域に渉って付設されている。なお、基板1上にはチョークコイル等の他の電子部品や回路も存在するが、ここでは説明の便宜のため記載を省略している。
【0023】
本実施形態においては、ノイズ防止用金属板15を回路基板1に沿ってL字状に折り曲げて折曲部15aを形成し、冷却ファン2を折曲部15aの内側に基板1に対し垂直に配置するとともに、冷却ファン2の送風経路上に位置する放熱板3の受風面3aを、冷却ファン2の軸流方向に対し斜めに配置したことを特徴としている。
【0024】
図3は、第1実施形態の冷却機構を備えた回路基板の平面図である。図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。トランス7及び8はトランス9及び10に比べて発熱量が大きいため、放熱板3、4はトランス7、8からの発熱の影響を受けて放熱板5、6よりも高温となる。放熱板3には冷却ファン2からの送風が直接当たるため放熱効率は高くなるが、放熱板4は冷却ファン2の軸流方向(図の矢印A方向)から外れた位置にあるため、冷却ファン2からの送風を直接当てることができない。
【0025】
そこで、冷却ファン2からの送風が受風面3aに対し斜めに当たるように放熱板3を配置することにより、送風経路を放熱板4、及びトランス7、8方向にも分割することができ、放熱板4からの放熱効率を高めるとともに、発熱量の大きいトランス7、8の温度を直接下げることができる。また、ノイズ防止用金属板15に形成された折曲部15aに冷却ファンを取り付けたので、冷却ファン2が確実に固定されるとともに、ノイズ防止用金属板15と冷却ファン2とを基板1にコンパクトに取り付け可能となる。
【0026】
放熱板3〜6の材質としては、熱伝導率の高い材料であれば特に制限はなく、例えばアルミニウム、銅、スチール等の各種の金属材料を使用することができる。また、放熱板3〜6の大きさや形状、厚みについても、基板1上に配設される電子部品の形状や発熱量等に応じて適宜設定すれば良い。
【0027】
なお、冷却ファン2の軸流方向に対する受風面3aの角度は、受風面3aによって新たに形成される送風経路が、送風方向下流側に配置された他の放熱板或いは電子部品に誘導されるように、任意の角度に設定することができる。ここでは受風面3aの角度を略45°とし、軸流方向に対し直角に曲がる送風経路を形成している。
【0028】
また、放熱板4は連結部16によりノイズ防止用金属板15に連結されている。これにより、放熱板4の熱は連結部16を介してノイズ防止用金属板15に伝導され、放熱板4、ノイズ防止用金属板15、及び連結部16は一体として大きな放熱板の役割を果たすため、放熱板3に比べ冷却ファン2からの送風が当たりにくく、放熱効果の低い放熱板4から一層効果的に放熱させることができる。この連結部16も、放熱板と同様に熱伝導率の高い金属で形成される。
【0029】
図4は、第1実施形態の冷却機構を備えた回路基板の部分断面図(図3のBB′断面)である。冷却ファン2は、折曲部15aの内側に沿って基板1に対し垂直に配置されており、基板1の冷却ファン2が配置される部分には切り欠き部1aが形成されている。これにより、冷却ファン2は平面的に見て基板1内のスペースに収まるとともに、高さ方向のスペースの増加も冷却ファン2の高さ分だけとなるため、冷却ファン2の取り付けによる空間的損失を最小限に抑えて装置の小型化、省スペース化を実現可能となる。
【0030】
また、基板1に冷却ファン2を直接取り付けることにより、冷却ファン2が別体の場合に必要となる配線処理が不要となるため、冷却ファン2の基板1への取り付け及び基板1の装置本体への取り付け作業が容易となる。なお、図5に示すように、基板1に切り欠き部1aを設けずに冷却ファン2を配置しても良いが、図4のように切り欠き部1aを設けた場合、冷却ファン2が切り欠き部1aの端部と折曲部15aとで囲まれ安定に配置できるとともに、基板1の厚み分だけ省スペース効果が得られるため、より好ましい。
【0031】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図6(a)は、本発明の第2実施形態の冷却機構を備えた回路基板の部分断面図であり、図6(b)は回路基板を冷却ファン側(図6(a)の矢印C方向)から見た部分側面図である。本実施形態においては、ノイズ防止用金属板15の折曲部15aは基板1の裏面側(図6の下側)に突設され、冷却ファン2は送風面2aが基板1により上下に2分割されるように配置されている。他の部分の構成は第1実施形態と共通するため説明は省略する。なお、ここでは放熱板3〜6、トランス7〜10等は記載を省略している。
【0032】
この構成により、冷却ファン2による基板1の表裏両側への送風が可能となり、基板1の裏面側にも放熱板或いは電子部品が配設されている場合、それらの効率的な冷却が可能となる。なお、図6に示した折曲部15aの形状は一例であり、送風面2aが基板1により2分割されるように配置可能であれば、他の形状とすることもできる。
【0033】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図7は、本発明の第3実施形態の冷却機構を備えた回路基板の平面図である。第1実施形態の図3と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態においては、第1実施形態の構成に加えて、放熱板5とノイズ防止用金属板15とを連結部17で連結している。
【0034】
この構成により、放熱板5は、連結部17、ノイズ防止用金属板15、及び連結部16を介して放熱板4と連結される。即ち、放熱板5は、連結部17、ノイズ防止用金属板15、連結部16、及び放熱板4と一体となって大きな放熱板の役割を果たすため、冷却ファン2からの送風が当たらない放熱板5から効果的に放熱させることができる。また、放熱板4は、放熱板3の受風面3aを介して誘導される冷却ファン2からの送風を受け、高い放熱効果を有するため、送風の当たらない放熱板5から伝導される熱も一層効率良く放熱可能となる。
【0035】
なお、ここでは放熱板5とノイズ防止用金属板15とを連結部17により連結したが、放熱板5に代えて放熱板6を連結しても良く、放熱板5及び6を共に連結しても良い。また、冷却ファン2からの送風を直接受ける放熱板3も同様にノイズ防止用金属板15に連結すれば、一層放熱効果の高い冷却機構となる。
【0036】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば上記各実施形態を組み合わせた構成についても本発明の範囲に含まれるのはもちろんである。また、冷却ファンや放熱板、電子部品の個数や配置位置についても何ら制限はなく、回路基板の構成に応じて適宜設計することができる。
【0037】
また、本発明の回路基板の冷却機構を、複写機、ファクシミリやスキャナ、レーザプリンタ等の画像形成装置、或いはテレビ、パソコン等の電子機器に搭載することにより、回路基板の発熱及び電磁波ノイズの発生を効果的に抑制するとともに、装置の小型化、コンパクト化にも貢献する。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、基板上に配設される1つ以上の放熱板と、該放熱板のうち少なくとも1つに送風する冷却ファンとを含み、基板及び該基板上に配設される電子部品を冷却する回路基板の冷却機構であって、基板の一端には、基板を接地することにより電子部品からの電磁波ノイズの漏出を防止する金属板が付設され、金属板を基板に沿ってL字状に折り曲げて折曲部が形成されており、冷却ファンを折曲部の内側に基板に対し垂直に配置するとともに、放熱板の受風面を冷却ファンの軸流方向に対し斜めに配置する。
【0039】
これにより、冷却ファンが折曲部に確実に固定されるとともに、ノイズ防止用金属板と冷却ファンとをコンパクトに取り付け可能となり、冷却ファンやノイズ防止用金属板の配置スペースを必要とせず、回路基板からの発熱及び電磁波ノイズの漏出を抑制する回路基板の冷却機構を簡便且つ低コストで提供することができる。また、冷却ファンの軸流方向から外れた位置にあり、送風が直接当たらない放熱板や電子部品にも冷却ファンの送風を誘導することができ、効率的な回路基板の冷却が可能となる。さらに、冷却ファンと基板とを接続する配線処理が不要となるため、冷却ファンの基板への取り付け及び基板の装置本体への取り付け作業が容易となる。
【0040】
また、冷却ファンが配置される部分に切り欠き部を形成したので、冷却ファンは平面的に見て基板内のスペースに収まり、冷却ファンの取り付けによる空間的損失を最小限に抑えて装置の小型化、省スペース化を実現する。また、切り欠き部と折曲部とで囲まれた部分に冷却ファンを配置できるので、冷却ファンを確実に固定できる。
【0041】
また、冷却ファンを基板の表裏両側に送風可能に配置すれば、基板の裏面側に配置された放熱板や電子部品の冷却が可能となり、冷却効率がさらに向上する。また、受風面の角度を調整することにより、他の放熱板や電子部品の配置に合わせて送風経路を形成すれば、冷却ファンによる冷却効率をより向上させることができる。
【0042】
また、放熱板と金属板とを連結し、全体として大きな放熱板とすれば、放熱効果をさらに高めることができる。さらに、送風を受ける放熱板を、金属板及び連結部を介して送風の当たらない他の放熱板に連結することにより、各放熱板における放熱効率の差を小さくして全体としての放熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】は、本発明の第1実施形態の冷却機構を備えた回路基板の一例を示す概略斜視図である。
【図2】は、第1実施形態の冷却機構を備えた回路基板を反対方向から見た概略斜視図である。
【図3】は、第1実施形態の冷却機構を備えた回路基板の平面図である。
【図4】は、第1実施形態の冷却機構を備えた回路基板の部分断面図である。
【図5】は、第1実施形態の冷却機構を備えた回路基板の他の構成を示す部分断面図である。
【図6】は、本発明の第2実施形態の冷却機構を備えた回路基板の部分断面図(図6(a))及び回路基板を冷却ファン側から見た部分側面図(図6(b))である。
【図7】は、本発明の第3実施形態の冷却機構を備えた回路基板の平面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 基板
2 冷却ファン
2a 送風面
3〜6 放熱板
3a 受風面
7〜10 トランス
11〜14 トランジスタ
15 ノイズ防止用金属板(金属板)
15a 折曲部
16、17 連結部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に配設される1つ以上の放熱板と、該放熱板のうち少なくとも1つに送風する冷却ファンとを含み、前記基板及び該基板上に配設される電子部品を冷却する回路基板の冷却機構であって、
前記基板の一端には、前記基板を接地することにより前記電子部品からの電磁波ノイズの漏出を防止する金属板が付設され、前記金属板を前記基板に沿ってL字状に折り曲げて折曲部が形成されており、前記冷却ファンを前記折曲部の内側に前記基板に対し垂直に配置するとともに、前記放熱板の受風面を前記冷却ファンの軸流方向に対し斜めに配置することを特徴とする回路基板の冷却機構。
【請求項2】
前記基板の前記冷却ファンが配置される部分には切り欠き部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の回路基板の冷却機構。
【請求項3】
前記折曲部の少なくとも一部が前記基板の表面側若しくは裏面側に突設されており、前記冷却ファンは、送風面が前記基板により分割されるように配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路基板の冷却機構。
【請求項4】
前記冷却ファンの軸流方向に対する前記受風面の角度は、前記冷却ファンからの送風が送風方向下流側に配置された他の放熱板及び/又は電子部品に誘導されるように設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の回路基板の冷却機構。
【請求項5】
前記放熱板と前記金属板とを連結する連結部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の回路基板の冷却機構。
【請求項6】
前記放熱板は、前記金属板及び前記連結部を介して他の放熱板と連結されることを特徴とする請求項5に記載の回路基板の冷却機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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