説明

回路基板検査装置および回路基板検査方法

【課題】回路基板の各導体パターン間の絶縁検査を行う際の検査効率を向上させる。
【解決手段】16個の導体パターン間の絶縁検査を行う際に、1〜3、6〜10の番号が付された導体パターンを第1グループとして低電位に接続し他の導体パターンを第2グループとして高電位に接続するA形態での接続処理、3〜6、9〜12の番号が付された導体パターンを第1グループとして低電位に接続し他の導体パターンを第2グループとして高電位に接続するB形態での接続処理、1〜4、10、11、15、16の番号が付された導体パターンを第1グループとして低電位に接続し他の導体パターンを第2グループとして高電位に接続するC形態での接続処理、並びに2〜7、14、15の番号が付された導体パターンを第1グループとして低電位に接続し他の導体パターンを第2グループとして高電位に接続するD形態での接続処理を予め決められた順番で実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板における各導体パターン間の絶縁検査を実行する回路基板検査装置および回路基板検査方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の回路基板検査装置として、特開2009−264834号公報において出願人が開示した絶縁検査装置が知られている。この絶縁検査装置は、テストヘッド、測定部、スキャナ部、処理部などを備えて、基板に形成されている各導体パターン間の絶縁状態をマルチプル方式で検査可能に構成されている。マルチプル方式で検査を行うこの種の絶縁検査装置では、一般的に、次のようにして検査を行う。まず、各導体パターンを2つのグループにグループ分けして、処理部がスキャナ部を制御して、その一方のグループに属する導体パターンにそれぞれ接触しているテストヘッドのプローブを測定部の高電位および低電位のいずれか一方に接続させると共に、2つのグループの他方に属する導体パターンにそれぞれ接触しているプローブを測定部の高電位および低電位の他方に接続させる。次いで、処理部が、測定部を制御して検査用信号(試験用電圧)の供給によって流れる電流を測定させ、続いて、その測定値と基準値とを比較して絶縁状態を検査する。次いで、処理部は、グループ分けを変更して同様の検査を行う。この場合、検査対象の導体パターンの数をMとしたときに、N種類((logM)以上であって(logM)に最も近い整数)のグループ分けで、つまり上記の検査をN回行うことで、各導体パターンのいずれかにおいて絶縁不良が存在しているか、またはいずれにも絶縁不良が存在していないかを判定することができる。このため、この種の絶縁検査装置では、1つの導体パターンと1つの導体パターンとの間の絶縁状態を全ての組み合わせについて検査する構成と比較して、検査回数を十分に少なくすることが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−264834号公報(第5−6頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記した従来の絶縁検査装置には、改善すべき以下の課題がある。すなわち、マルチプル方式で検査を行う上記の絶縁検査装置では、検査対象の導体パターンを2つのグループにグループ分けし、各導体パターンに接触しているプローブを介して各導体パターンに検査用信号を供給する。つまり、この種の絶縁検査装置では、一度に多くのプローブを介して検査用信号が供給される。一方、この種の絶縁検査装置では、プローブと測定部とを繋ぐ接続ケーブルとしてフラットケーブル(平ケーブル)が一般的に用いられる。このようなフラットケーブルを用いた場合において、フラットケーブルを構成する各信号線のうちの隣り合う一対の信号線の一方が高電位に接続され、他方が低電位に接続されているときには、両者の間の浮遊容量がチャージされる。この場合、上記したように一度に多くのプローブを介して検査用信号を供給したときには、接続先の電位が異なる信号線の対(ペア)の数も多くなり、この結果、チャージされる浮遊容量が大きくなる。一方、検査用信号を供給する際に、接続先の電位が異なる信号線のペアが存在するときには、浮遊容量がチャージされるまでの間に比較的大きな電流が流れて、検査結果が不正確となるおそれがある。このため、この種の絶縁検査装置では、検査用信号の供給を開始してから浮遊容量がチャージされるまでに必要な時間だけ待機し、その後に測定した電流値に基づいて検査を行っている。このため、従来の絶縁検査装置には、チャージされる浮遊容量が大きいために待機時間が長くなり、これに起因して検査効率の向上が困難となっているという課題が存在し、この点の改善が望まれている。
【0005】
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、回路基板における各導体パターン間の絶縁検査を行う際の検査効率を向上し得る回路基板検査装置および回路基板検査方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく請求項1記載の回路基板検査装置は、検査用信号を出力する信号出力部と、回路基板の導体パターンと前記信号出力部の低電位および高電位との接断を行うスイッチ部と、前記スイッチ部を制御して検査対象のM個(Mは3以上の整数)の前記導体パターンのうちの一部の導体パターンを第1グループとして設定して当該第1グループの導体パターンを前記低電位および前記高電位のいずれか一方の電位に接続させると共に当該M個の導体パターンのうちの当該第1グループの導体パターンを除く他の全ての導体パターンを第2グループとして設定して当該第2グループの導体パターンを当該低電位および当該高電位の他方の電位に接続させる接続処理を当該両グループとしてそれぞれ設定する前記導体パターンの組み合わせを変更しつつN回(Nは(logM)以上であって(logM)に最も近い整数)実行する制御部と、前記各導体パターン間の絶縁検査を前記接続処理が実行される毎に行う検査部とを備えた回路基板検査装置であって、前記制御部は、前記M個としての16個の前記導体パターンについての前記接続処理を前記N回としての4回実行して前記絶縁検査を行う際に、当該各導体パターンに1から16の番号が付されているとしたときに、1、2、3、6、7、8、9および10の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に4、5、11、12、13、14、15および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第1形態での前記接続処理、3、4、5、6、9、10、11および12の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に1、2、7、8、13、14、15および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第2形態での前記接続処理、1、2、3、4、10、11、15および16の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に5、6、7、8、9、12、13および14の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第3形態での前記接続処理、並びに2、3、4、5、6、7、14および15の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に1、8、9、10、11、12、13および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第4形態での前記接続処理を予め決められた順番で実行する。
【0007】
また、請求項2記載の回路基板検査方法は、回路基板における検査対象のM個(Mは3以上の整数)の導体パターンのうちの一部の導体パターンを第1グループとして設定して当該第1グループの導体パターンを検査用信号を出力する信号出力部の低電位および高電位のいずれか一方の電位に接続させると共に当該M個の導体パターンのうちの当該第1グループの導体パターンを除く他の全ての導体パターンを第2グループとして設定して当該第2グループの導体パターンを当該低電位および当該高電位の他方の電位に接続させる接続処理を当該両グループとしてそれぞれ設定する前記導体パターンの組み合わせを変更しつつN回(Nは(logM)以上であって(logM)に最も近い整数)実行し、前記各導体パターン間の絶縁検査を前記接続処理を実行する毎に行う回路基板検査方法であって、前記M個としての16個の前記導体パターンについての前記接続処理を前記N回としての4回実行して前記絶縁検査を行う際に、当該各導体パターンに1から16の番号が付されているとしたときに、1、2、3、6、7、8、9および10の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に4、5、11、12、13、14、15および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第1形態での前記接続処理、3、4、5、6、9、10、11および12の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に1、2、7、8、13、14、15および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第2形態での前記接続処理、1、2、3、4、10、11、15および16の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に5、6、7、8、9、12、13および14の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第3形態での前記接続処理、並びに2、3、4、5、6、7、14および15の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に1、8、9、10、11、12、13および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第4形態での前記接続処理を予め決められた順番で実行する。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の回路基板検査装置、および請求項2記載の回路基板検査方法によれば、16個の導体パターンについての接続処理を4回実行する際に、第1形態での接続処理、第2形態での接続処理、第3形態での接続処理、および第4形態での接続処理を予め決められた順番で実行することにより、隣り合う一対の導体パターンの一方が低電位に接続され他方が高電位に接続されている異電位の導体パターンのペアの数を、従来の構成および方法と比較して十分に少なくすることができる。したがって、この回路基板検査装置および回路基板検査によれば、異電位の導体パターンのペアの数が少なくなる分、検査用信号の供給の際にチャージされる浮遊容量(例えば、異電位の導体パターンに検査用信号を供給する各信号線間の浮遊容量)を小さくすることができるため、検査用信号の供給開始から浮遊容量がチャージされるまでの待機時間を十分に短くすることができる結果、検査効率を十分に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】回路基板検査装置1の構成を示す構成図である。
【図2】回路基板検査方法を説明する第1の説明図である。
【図3】回路基板検査方法を説明する第2の説明図である。
【図4】回路基板検査方法を説明する第3の説明図である。
【図5】回路基板検査方法を説明する第4の説明図である。
【図6】回路基板検査方法を説明する第5の説明図である。
【図7】回路基板検査方法を説明する第6の説明図である。
【図8】回路基板検査方法を説明する第7の説明図である。
【図9】回路基板検査方法を説明する第8の説明図である。
【図10】従来の回路基板検査方法を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る回路基板検査装置および回路基板検査方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0011】
最初に、回路基板検査装置の一例としての回路基板検査装置1の構成について説明する。図1に示す回路基板検査装置1は、複数の導体パターンを有する回路基板(例えば、図2に示す回路基板100)における各導体パターン(例えば、同図に示す導体パターンP1〜P16であって、以下、区別しないときには「導体パターンP」ともいう)の間の絶縁状態の検査(絶縁検査)を後述する回路基板検査方法に従って実行可能に構成されている。具体的には、回路基板検査装置1は、図1に示すように、基板保持部11、プローブユニット12、移動機構13、信号出力部14、スイッチ部15、測定部16、記憶部17および制御部18を備えて構成されている。なお、測定部16および制御部18によって検査部が構成される。
【0012】
基板保持部11は、保持板と、保持板に取り付けられて回路基板100の端部を挟み込んで固定するクランプ機構(いずれも図示せず)とを備えて、回路基板100を保持可能に構成されている。プローブユニット12は、複数のプローブ21(図1参照)を備えて治具型に構成されている。この場合、プローブユニット12は、回路基板100の各導体パターンPの形状や配設位置などに応じて、プローブ21の数や配列パターンが予め規定されている。
【0013】
移動機構13は、制御部18の制御に従い、プローブユニット12を上下方向に移動させることによってプロービングを実行する。信号出力部14は、制御部18の制御に従い、検査用信号S(一例として、電圧値が15V〜250V程度の直流電圧)を出力する。
【0014】
スイッチ部15は、スキャナであって、複数のスイッチ(図示せず)を備えて構成されている。また、スイッチ部15には、プローブユニット12に配設されているプローブ21の数と同数またはそれ以上の数の信号線が並設されたフラットケーブル(平ケーブル)が連結され、このフラットケーブルの各信号線を介して各プローブ21とスイッチ部15とが電気的に結ばれている。このスイッチ部15は、制御部18の制御に従って各スイッチをオン状態またはオフ状態に移行させることにより、導体パターンPに接触しているプローブユニット12のプローブ21と信号出力部14の低電位および高電位との接断(接続および切断)を行うと共に、プローブ21と測定部16との接断を行う。つまり、スイッチ部15は、プローブ21を介して、導体パターンPと信号出力部14の低電位および高電位との接断、および導体パターンPと測定部16との接断を行う。
【0015】
測定部16は、検査用信号Sの電圧値と、導体パターンPに対する検査用信号Sの供給によって導体パターンP間に流れる電流の電流値とに基づき、導体パターンP間の抵抗値を測定する測定処理を実行する。
【0016】
記憶部17は、基板データDcを記憶する。この基板データDcには、回路基板100に形成されている各導体パターンPを特定する情報(具体的には、各導体パターンPに付された番号)が含まれている。また、記憶部17は、プローブユニット12の各プローブ21を識別する識別情報Ddを記憶する。この識別情報Ddには、各プローブ21にそれぞれ付された番号を示す情報が含まれている。また、記憶部17は、導体パターンP間の絶縁状態の良否判定に用いる基準値を記憶する。さらに、記憶部17は、測定部16によって測定される測定値、および制御部18によって実行される絶縁検査の結果を記憶する。
【0017】
制御部18は、図外の操作部から出力される操作信号に従って回路基板検査装置1を構成する各構成要素を制御する。また、制御部18は、接続処理を実行して回路基板100における各導体パターンPと信号出力部14の高電位および低電位との接断、並びに導体パターンPと測定部16との接断をスイッチ部15に行わせる。
【0018】
この接続処理では、制御部18は、スイッチ部15を制御して、検査対象のM個の導体パターンPのうちの一部の導体パターンPを第1グループとして設定して、その第1グループの導体パターンPを信号出力部14における低電位および高電位のいずれか一方の電位に接続させると共に、M個の導体パターンPのうちの第1グループの導体パターンPを除く他の全ての導体パターンPを第2グループとして設定して、その第2グループの導体パターンPを信号出力部14における低電位および高電位の他方の電位に接続させる。また、制御部18は、この接続処理を、両グループとしてそれぞれ設定する導体パターンPの組み合わせを変更しつつN回(Nは(logM)以上であって(logM)に最も近い整数)実行する。
【0019】
また、制御部18は、16個の導体パターンPを検査対象とするときに、後述する手順で第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPのグループ分けを行う。また、制御部18は、より多くの複数の導体パターンPを検査対象とするときには、16個の導体パターンPを1つの単位として後述するグループ分けを行う。
【0020】
さらに、制御部18は、測定部16を制御して、接続処理を実行する毎に測定処理を実行させると共に、測定処理によって測定された導体パターンP間の抵抗値に基づいて導体パターンP間の絶縁状態を検査する。つまり、制御部18は、接続処理を実行する毎に絶縁検査を実行する。なお、上記した形態での接続処理を伴う絶縁検査の方式を以下「マルチプル方式」ともいう。
【0021】
次に、回路基板検査装置1を用いて図2に示す回路基板100における各導体パターンPの間の絶縁状態を検査する回路基板検査方法、およびその際の回路基板検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。なお、回路基板100は、数多くの導体パターンPを有しているが、図2では、その一部として、16個の導体パターンP1〜P16を図示している。また、この例では、この16個(M個の一例)の導体パターンP1〜P16を検査対象とするものとし、各導体パターンP1〜P16には、「1」〜「16」の番号がそれぞれ付されているものとする。さらに、各導体パターンP1〜P16には、各導体パターンP1〜P16に付された番号と同じ番号(「1」〜「16」の番号)がそれぞれ付されたプローブ21が接触(プロービング)されるものとする。
【0022】
まず、回路基板100を基板保持部11における保持板(図示せず)に載置し、次いで、基板保持部11のクランプ機構(図示せず)で回路基板100の端部を挟み込んで固定することにより、回路基板100を基板保持部11に保持させる。続いて、図外の操作部を用いて検査開始操作を行う。この際に、制御部18が、操作部から出力された操作信号に従い、移動機構13を制御してプローブユニット12を下向きに移動させる。これにより、プローブユニット12の各プローブ21の先端部が各導体パターンPにそれぞれ接触(プロービング)させられる。
【0023】
次いで、制御部18は、マルチプル方式での絶縁検査を実行する。この例では、回路基板100における検査対象の導体パターンPの数Mが「16」のため、第1グループおよび第2グループとしてそれぞれ設定する導体パターンPの組み合わせの種類数Nは、(logM)以上であって(logM)に最も近い整数である「4」となる。つまり、制御部18が、4回の接続処理および絶縁検査を実行することで、全ての導体パターンPについての絶縁状態の良否を検査することができる。この回路基板検査装置1では、制御部18は、この4回の接続処理および絶縁検査を、一例として、次の手順で行う。
【0024】
制御部18は、まず、基板データDcおよび識別情報Ddを記憶部17から読み出し、続いて、各導体パターンPに付されている番号および各導体パターンに接触しているプローブ21の番号を基板データDcおよび識別情報Ddに基づいて特定する。次いで、制御部18は、1回目の接続処理を実行する。この1回目の接続処理では、制御部18は、スイッチ部15を制御して、図3に示すように、「1」、「2」、「3」、「6」、「7」、「8」、「9」および「10」の番号が付されている導体パターンPを第1グループとして設定して信号出力部14の低電位(低電位および高電位のいずれか一方の電位に相当する)に接続すると共に、「4」、「5」、「11」、「12」、「13」、「14」、「15」および「16」の番号が付されている導体パターンPを第2グループとして設定して信号出力部14の高電位(低電位および高電位の他方の電位に相当する)に接続する(図3では、低電位を「低」で、高電位を「高」でそれぞれ図示している)。以下、このグループ分けによる接続処理の形態をA形態(第1の形態に相当する)ともいう。
【0025】
続いて、制御部18は、信号出力部14を制御して検査用信号Sを出力させる。この際に、スイッチ部15に連結されているフラットケーブルの各信号線、および各信号線に接続されている各プローブ21を介して、各導体パターンPに検査用信号Sが供給される。次いで、制御部18は、測定部16に対して測定処理を実行させる。この測定処理では、測定部16は、検査用信号Sの電圧値と、導体パターンPに対する検査用信号Sの供給によって導体パターンP間に流れる電流の電流値とに基づき、導体パターンP間の抵抗値を測定する。
【0026】
続いて、制御部18は、測定部16によって測定された抵抗の測定値と記憶部17に記憶されている基準値とを比較して、各導体パターンP間の絶縁状態を検査する。この場合、制御部18は、測定値が基準値以上のときには、絶縁状態が良好と判定し、測定値が基準値未満のときには、絶縁状態が不良と判定する。次いで、制御部18は、検査結果(判定結果)を記憶部17に記憶させて、1回目の接続処理および絶縁検査を終了する。
【0027】
続いて、制御部18は、2回目の接続処理を実行する。この2回目の接続処理では、制御部18は、スイッチ部15を制御して、図3に示すように、「3」、「4」、「5」、「6」、「9」、「10」、「11」および「12」の番号が付されている導体パターンPを第1グループとして設定して信号出力部14の低電位に接続すると共に、「1」、「2」、「7」、「8」、「13」、「14」、「15」および「16」の番号が付されている導体パターンPを第2グループとして設定して信号出力部14の高電位に接続する。以下、このグループ分けによる接続処理の形態をB形態(第2の形態に相当する)ともいう。
【0028】
次いで、制御部18は、上記したように、信号出力部14を制御して検査用信号Sを出力させると共に、測定部16を制御して測定処理を実行させる。続いて、制御部18は、測定部16によって測定された測定値に基づく各導体パターンP間の絶縁検査を実行する。次いで、制御部18は、検査結果を記憶部17に記憶させて、2回目の接続処理および絶縁検査を終了する。
【0029】
続いて、制御部18は、3回目の接続処理を実行する。この3回目の接続処理では、制御部18は、スイッチ部15を制御して、図3に示すように、「1」、「2」、「3」、「4」、「10」、「11」、「15」および「16」の番号が付されている導体パターンPを第1グループとして設定して信号出力部14の低電位に接続すると共に、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「12」、「13」および「14」の番号が付されている導体パターンPを第2グループとして設定して信号出力部14の高電位に接続する。以下、このグループ分けによる接続処理の形態をC形態(第3の形態に相当する)ともいう。
【0030】
次いで、制御部18は、上記したように、信号出力部14を制御して検査用信号Sを出力させると共に、測定部16を制御して測定処理を実行させる。続いて、制御部18は、測定部16によって測定された測定値に基づく各導体パターンP間の絶縁検査を実行する。次いで、制御部18は、検査結果を記憶部17に記憶させて、3回目の接続処理および絶縁検査を終了する。
【0031】
続いて、制御部18は、4回目の接続処理を実行する。この4回目の接続処理では、制御部18は、スイッチ部15を制御して、図3に示すように、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「14」および「15」の番号が付されている導体パターンPを第1グループとして設定して信号出力部14の低電位に接続すると共に、「1」、「8」、「9」、「10」、「11」、「12」、「13」および「16」の番号が付されている導体パターンPを第2グループとして設定して信号出力部14の高電位に接続する。以下、このグループ分けによる接続処理の形態をD形態(第4の形態に相当する)ともいう。
【0032】
次いで、制御部18は、上記したように、信号出力部14を制御して検査用信号Sを出力させると共に、測定部16を制御して測定処理を実行させる。続いて、制御部18は、測定部16によって測定された測定値に基づく各導体パターンP間の絶縁検査を実行する。次いで、制御部18は、検査結果を記憶部17に記憶させて、4回目の接続処理および絶縁検査を終了する。このように、この回路基板検査装置1では、上記した4つの形態(A形態〜D形態)の各接続処理をA形態、B形態、C形態およびD形態の順番(予め決められた順番の一例)で1回ずつ実行し、各接続処理を実行する毎に絶縁検査を実行する。
【0033】
ここで、上記のように4回の接続処理を実行したときには、図3に示すように、隣り合う一対の導体パターンPのいずれか一方が低電位に接続され、他方が高電位に接続されている対(以下「異電位のペア」ともいう)の数(同図に示す「異電位ペア数」)が、1回目〜4回目の各接続処理においてそれぞれ「3」、「4」、「4」および「4」となり、4回の接続処理における異電位のペアの合計が「15」となる。
【0034】
一方、従来の回路基板検査装置および回路基板検査方では、一般的に、第1グループおよび第2グループとして設定する導体パターンPのグループ分けを次のようにして行う。例えば、16個の導体パターンPについてグループ分けを行うときには、図10に示すように、1回目のグループ分けにおいて、各導体パターンPに「0000」〜「1111」までの16個の2進数の番号(10進数で「0」〜「15」にそれぞれ対応する番号)をそれぞれ付して、2進数の各番号における1桁目が「0」の番号が付された導体パターンP(10進数で「0」、「2」、「4」、「6」、「8」、「10」、「12」および「14」の各番号が付された導体パターンP)を第1グループとして設定し、これ以外の番号が付された導体パターンPを第2グループとして設定する。
【0035】
次いで、図10に示すように、2回目のグループ分けにおいて、2進数の各番号における2桁目が「0」の導体パターンP(10進数で「0」、「1」、「4」、「5」、「8」、「9」、「12」および「13」の各番号が付された導体パターンP)を第1グループとして設定し、これ以外の番号が付された導体パターンPを第2グループとして設定する。続いて、3回目のグループ分けにおいて、2進数の各番号における3桁目が「0」の導体パターンP(10進数で「0」、「1」、「2」、「3」、「8」、「9」、「10」および「11」の各番号が付された導体パターンP)を第1グループとして設定し、これ以外の番号が付された導体パターンPを第2グループとして設定する。
【0036】
次いで、4回目のグループ分けにおいて、2進数の各番号における4桁目が「0」の導体パターンP(10進数で「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」および「7」の各番号が付された導体パターンP)を第1グループとして設定し、これ以外の番号が付された導体パターンPを第2グループとして設定する。このような、従来の手法でのグループ分けによって4回目の接続処理を実行したときには、図10に示すように、異電位のペアの数が、1回目〜4回目の各接続処理においてそれぞれ「15」、「7」、「3」および「1」となり、4回の接続処理における異電位のペアの合計が「26」となる。このことから、この回路基板検査装置1および回路基板検査では、従来の構成および方法と比較して、4回の接続処理における異電位のペアの合計が十分に小さく、かつ各回の接続処理における異電位のペアの数が平均化していることが明らかである。
【0037】
この場合、異電位のペアの数が多いほど、検査用信号Sの供給の際にチャージされる浮遊容量(異電位のペアに検査用信号Sを供給する各信号線間の浮遊容量)が大きくなり、検査用信号Sの供給開始から浮遊容量がチャージされるまで待機する時間が長くなることに起因して検査効率が低下する。この回路基板検査装置1では、このような検査効率の低下の要因となるチャージされる浮遊容量、すなわち異電位のペアの数を、従来の構成および方法と比較して十分に少なくすることが可能となっている。
【0038】
続いて、制御部18は、検査結果を図外の表示部に表示させる。以上により、回路基板100の各導体パターンPについてマルチプル方式による絶縁検査が終了する。
【0039】
このように、この回路基板検査装置1および回路基板検査方法によれば、16個の導体パターンPについての接続処理を4回実行する際に、A形態での接続処理、B形態での接続処理、C形態での接続処理、およびD形態での接続処理を予め決められた順番としてのA形態、B形態、C形態およびD形態の順番で実行することにより、隣り合う一対の導体パターンPの一方が低電位に接続され他方が高電位に接続されている異電位のペアの数を、従来の構成および方法と比較して十分に少なくすることができる。したがって、この回路基板検査装置1および回路基板検査によれば、異電位のペアの数が少なくなる分、検査用信号Sの供給の際にチャージされる浮遊容量(異電位のペアに検査用信号Sを供給する各信号線間の浮遊容量)を小さくすることができるため、検査用信号Sの供給開始から浮遊容量がチャージされるまでの待機時間を十分に短くすることができる結果、検査効率を十分に向上することができる。
【0040】
なお、回路基板検査装置および回路基板検査方法は、上記した構成および方法に限定されない。例えば、上記した4つの形態(A形態〜D形態)での各接続処理をA形態、B形態、C形態およびD形態の順番で1回ずつ実行する例について上記したが、この順番は任意に変更することができる。この例では、図4,5に示すように、予め決められた順番として、上記した順番(図3参照)に加えて、23通りの順番(合計24通りの順番)でA形態〜D形態での接続処理を1回ずつ実行することができる。なお、図4,5では、1つの縦の列に1通りの順番を図示している。
【0041】
また、第1グループとして設定した各導体パターンPを信号出力部14の低電位(低電位および高電位のいずれか一方の電位に相当する)に接続し、第2グループ分けとして設定した各導体パターンPを信号出力部14の高電位(低電位および高電位の他方の電位に相当する)に接続する構成および方法について上記したが、これとは逆に、第1グループとして設定した各導体パターンPを信号出力部14の高電位に接続し、第2グループ分けとして設定した各導体パターンPを信号出力部14の低電位に接続する構成および方法を採用することができる。
【0042】
具体的には、この構成および方法では、1回目の接続処理において、図6に示すように、「1」、「2」、「3」、「6」、「7」、「8」、「9」および「10」の番号が付されている導体パターンPを第1グループとして設定して信号出力部14の高電位(低電位および高電位のいずれか一方の電位に相当する)に接続すると共に、他の番号が付されている導体パターンPを第2グループとして設定して信号出力部14の低電位(低電位および高電位の他方の電位に相当する)に接続する。以下、このグループ分けによる接続処理の形態をE形態(第1の形態に相当する)ともいう。また、2回目の接続処理において、「3」、「4」、「5」、「6」、「9」、「10」、「11」および「12」の番号が付されている導体パターンPを第1グループとして設定して信号出力部14の高電位に接続すると共に、他の番号が付されている導体パターンPを第2グループとして設定して信号出力部14の低電位に接続する。以下、このグループ分けによる接続処理の形態をF形態(第2の形態に相当する)ともいう。
【0043】
また、3回目の接続処理において、図6に示すように、「1」、「2」、「3」、「4」、「10」、「11」、「15」および「16」の番号が付されている導体パターンPを第1グループとして設定して信号出力部14の高電位に接続すると共に、他の番号が付されている導体パターンPを第2グループとして設定して信号出力部14の低電位に接続する。以下、このグループ分けによる接続処理の形態をG形態(第3の形態に相当する)ともいう。また、4回目の接続処理において、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「14」および「15」の番号が付されている導体パターンPを第1グループとして設定して信号出力部14の高電位に接続すると共に、他の番号が付されている導体パターンPを第2グループとして設定して信号出力部14の低電位に接続する。以下、このグループ分けによる接続処理の形態をH形態(第4の形態に相当する)ともいう。
【0044】
また、上記した4つの形態(E形態〜H形態)での各接続処理を実行する予め決められた順番として、上記した順番(図6参照)に加えて、図7,8に示す23通りの順番(合計24通りの順番)を採用することができる。なお、両図では、1つの縦の列に1通りの順番を図示している。
【0045】
また、16個の導体パターンPを検査対象とする例(16個の導体パターンPを有する回路基板100を検査対象とする例)について上記したが、より多くの導体パターンPを検査対象とする場合においても、16個の導体パターンPに対する上記した各グループ分けによって接続処理を実行する手法を適用することができる。
【0046】
例えば、M個の一例としての32個の導体パターンPを検査対象とする場合には、図9に示す手順で、接続処理をN回としての5回(log32回)実行し、接続処理を実行する毎に絶縁検査を実行する。なお、この例において、32個の導体パターンPには「1」〜「32」の番号が付されているものとする。また、以下の説明において、上記した構成および方法と同じ構成要素については、同じ符号を付して、重複する説明を省略する。
【0047】
この例では、図9に示すように、1回目の接続処理において、「1」〜「16」までの番号が付されている導体パターンPについては、上記したA形態でのグループ分けによる接続処理を行う。また、1回目の接続処理において、「17」〜「32」までの番号が付されている導体パターンPについては、各番号から「16」を差し引いて、A形態でのグループ分けによる接続処理を行う。つまり、「17」、「18」、「19」、「22」、「23」、「24」、「25」および「26」の番号が付されている導体パターンPを第1グループとして設定して信号出力部14の低電位に接続すると共に、「20」、「21」、「27」、「28」、「29」、「30」、「31」および「32」の番号が付されている導体パターンPを第2グループとして設定して信号出力部14の高電位に接続する。以下、このグループ分けによる接続処理の形態をA’形態ともいう。
【0048】
また、図9に示すように、2回目の接続処理において、「1」〜「16」までの番号が付されている導体パターンPについては、上記したB形態でグループ分けによる接続処理を行い、「17」〜「32」までの番号が付されている導体パターンPについては、各番号から「16」を差し引いて、B形態でのグループ分けを適用したグループ分けによる接続処理を行う(以下、このグループ分けによる接続処理の形態をB’形態ともいう)。
【0049】
また、3回目の接続処理において、「1」〜「16」までの番号が付されている導体パターンPについては、上記したC形態でグループ分けによる接続処理を行い、「17」〜「32」までの番号が付されている導体パターンPについては、各番号から「16」を差し引いて、C形態でのグループ分けを適用したグループ分けによる接続処理を行う(以下、このグループ分けによる接続処理の形態をC’形態ともいう)。
【0050】
さらに、4回目の接続処理において、「1」〜「16」までの番号が付されている導体パターンPについては、上記したD形態でグループ分けによる接続処理を行い、「17」〜「32」までの番号が付されている導体パターンPについては、各番号から「16」を差し引いて、D形態でのグループ分けを適用したグループ分けによる接続処理を行う(以下、このグループ分けによる接続処理の形態をD’形態ともいう)。
【0051】
また、図9に示すように、5回目の接続処理において、「1」〜「16」までの番号が付されている導体パターンPを第1グループとして設定して信号出力部14の低電位に接続すると共に、「17」〜「32」までの番号が付されている導体パターンPを第2グループとして設定して信号出力部14の高電位に接続する。
【0052】
上記したグループ分けによって5回の接続処理を実行したときには、図9に示すように、異電位のペアの数が、1回目〜5目の各接続処理においてそれぞれ「7」、「8」、「8」、「8」および「1」となり、5回の接続処理における異電位のペアの合計が「32」となる。これに対して、上記したように、各導体パターンPに付されている2進数の番号に基づいてグループ分けを行う従来の手法によって5回の接続処理を実行したときには、異電位のペアの数が、1回目〜5回目の各接続処理においてそれぞれ「31」、「15」、「7」、「3」および「1」となり、5回の接続処理における異電位のペアの合計が「57」となる。このことから、16個よりも多くの導体パターンPを検査対象とする場合においても、16個の導体パターンPに対する上記した各グループ分けによって接続処理を実行する手法を適用することで、従来の手法によって接続処理を実行する構成および方法と比較して、異電位のペアの合計が十分に小さくなり、これによって検査効率が十分に向上されることが明らかである。
【符号の説明】
【0053】
1 回路基板検査装置
12 プローブユニット
14 信号出力部
15 スイッチ部
16 測定部
18 制御部
21 プローブ
100 回路基板
P1〜P16 導体パターン
S 検査用信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査用信号を出力する信号出力部と、回路基板の導体パターンと前記信号出力部の低電位および高電位との接断を行うスイッチ部と、前記スイッチ部を制御して検査対象のM個(Mは3以上の整数)の前記導体パターンのうちの一部の導体パターンを第1グループとして設定して当該第1グループの導体パターンを前記低電位および前記高電位のいずれか一方の電位に接続させると共に当該M個の導体パターンのうちの当該第1グループの導体パターンを除く他の全ての導体パターンを第2グループとして設定して当該第2グループの導体パターンを当該低電位および当該高電位の他方の電位に接続させる接続処理を当該両グループとしてそれぞれ設定する前記導体パターンの組み合わせを変更しつつN回(Nは(logM)以上であって(logM)に最も近い整数)実行する制御部と、前記各導体パターン間の絶縁検査を前記接続処理が実行される毎に行う検査部とを備えた回路基板検査装置であって、
前記制御部は、前記M個としての16個の前記導体パターンについての前記接続処理を前記N回としての4回実行して前記絶縁検査を行う際に、当該各導体パターンに1から16の番号が付されているとしたときに、1、2、3、6、7、8、9および10の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に4、5、11、12、13、14、15および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第1形態での前記接続処理、3、4、5、6、9、10、11および12の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に1、2、7、8、13、14、15および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第2形態での前記接続処理、1、2、3、4、10、11、15および16の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に5、6、7、8、9、12、13および14の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第3形態での前記接続処理、並びに2、3、4、5、6、7、14および15の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に1、8、9、10、11、12、13および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第4形態での前記接続処理を予め決められた順番で実行する回路基板検査装置。
【請求項2】
回路基板における検査対象のM個(Mは3以上の整数)の導体パターンのうちの一部の導体パターンを第1グループとして設定して当該第1グループの導体パターンを検査用信号を出力する信号出力部の低電位および高電位のいずれか一方の電位に接続させると共に当該M個の導体パターンのうちの当該第1グループの導体パターンを除く他の全ての導体パターンを第2グループとして設定して当該第2グループの導体パターンを当該低電位および当該高電位の他方の電位に接続させる接続処理を当該両グループとしてそれぞれ設定する前記導体パターンの組み合わせを変更しつつN回(Nは(logM)以上であって(logM)に最も近い整数)実行し、前記各導体パターン間の絶縁検査を前記接続処理を実行する毎に行う回路基板検査方法であって、
前記M個としての16個の前記導体パターンについての前記接続処理を前記N回としての4回実行して前記絶縁検査を行う際に、当該各導体パターンに1から16の番号が付されているとしたときに、1、2、3、6、7、8、9および10の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に4、5、11、12、13、14、15および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第1形態での前記接続処理、3、4、5、6、9、10、11および12の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に1、2、7、8、13、14、15および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第2形態での前記接続処理、1、2、3、4、10、11、15および16の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に5、6、7、8、9、12、13および14の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第3形態での前記接続処理、並びに2、3、4、5、6、7、14および15の番号が付されている前記導体パターンを前記第1グループとして設定して前記いずれか一方の電位に接続すると共に1、8、9、10、11、12、13および16の番号が付されている前記導体パターンを第2グループとして設定して前記他方の電位に接続する第4形態での前記接続処理を予め決められた順番で実行する回路基板検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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