説明

回転式砲塔を装備した車両

【課題】緊急ハッチを通して車両の内部と連通する兵器搭載型回転式回転式砲塔を装備した車両を実現する。
【解決手段】回転式回転式砲塔を装備した車両は、装甲コックピットと、主兵器5が搭載され得る中央回転式回転式砲塔の運動用システムとを備える。この回転式砲塔は、円周状の第5の輪8によって車両の装甲コックピットに接続され、この第5の輪は、前記第5の輪の中心を通る実質的に垂直な軸の周りの回転式砲塔の回転を許容するものである。この回転式砲塔の基盤9は、回転式砲塔と車両のコックピットとの間に連通用のハッチ10を与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、砲手段を持つ回転式砲塔を装備した車両、例えば軍用タイプの無限軌道型車両や回転型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
最先端技術として、無限軌道システムによって移動可能であり、且つ中央回転式砲塔を装備した装甲車両が知られている。この中央回転式砲塔には、前記車両の主兵器、通常は大砲によって構成されるものが搭載される。この大砲は、熱センサを装備し、且つ通常はガス回収及び火災減衰システムを有しており、また液圧的及び/又は電気的に安定状態に保たれている。
【0003】
この中央回転式砲塔は、また、通常は1基以上の機関砲と、種々の位置指示及び視覚手段又はシステム、例えば指揮官用の安定保持された昼夜周辺視覚ビューアと、熱視界及びレーザ測距器を持つ砲手用の安定保持されたビューアとが射撃制御コンピュータから離れて装備している。この最後のものは、車両の種々のセンサからデータを受信すると共に、全てのデータを処理して、最良の射撃条件を決定することを可能にしている。
【0004】
普通は、戦車や、戦闘車両又は軍隊輸送車両として分類されるこれらのタイプの車両では、操縦者が位置する内部と、中央回転式砲塔の内部とは、それらの間で分離されている。これは、一般に安全上の理由と中央回転式砲塔の強度上の理由とによるものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願人は、緊急ハッチを通して車両の内部と連通する兵器搭載型回転式回転式砲塔を装備した車両を実現したものであり、この緊急ハッチは、好ましくは装甲され、回転式砲塔の底部又は基台において、装甲車両のコックピットの内部に向かって開くようになっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態は、添付された請求項1の特徴を有する回転式回転式砲塔を装備した車両に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る車両の特徴及び利点は、添付の図を参照した例示的且つ非制限的な発明の実施例の形態をとる以下の説明から明瞭且つ明白にされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
記載した図を参照すると、本発明に係る車両は、装甲コックピット2と、好ましくは無限軌道あるいは回転駆動のシステム3とを備え、しかも中央回転式回転式砲塔4を装備している。この中央回転式砲塔には、通常は大砲あるいは他の兵器やアクチュエータによって構成される主兵器5が搭載されている。
【0009】
前記大砲には、熱センサが装備でき、且つ通常はガス回収及び火災減衰システムを有しており、また液圧によって安定保持されている。
【0010】
この中央回転式砲塔には、また、通常は1基またはそれ以上の機関銃6と、種々の位置指示及び視覚手段又はシステム、例えば指揮官用の安定保持されえた昼夜周辺視覚ビューア7と、熱視界及びレーザ測距器を持つ砲手用の安定支持されたビューアとが射撃制御コンピュータから離れて装備されている。後者は、車両の種々のセンサからデータを受信すると共に、全てのデータを処理して、最良の射撃条件を決定するようになっている。
【0011】
この中央回転式砲塔は、垂直な軸に対して回転式砲塔が完全に回転する(360°だけ)ことを許容する円周状の回転案内輪(第5の輪)8によって、車両の装甲コックピットに接続されている。この垂直な軸は、前記回転案内輪(第5の輪)の中心を通る。
【0012】
本発明によると、この中央回転式砲塔の基台9には、主及び補助搭載兵器に対する制御器が存在する中央回転式砲塔の内部と、車両のコックピット2の内部との間の連通用ハッチ10が設けられている。
【0013】
このハッチは、従来から行われているように中央回転式砲塔へのアクセスが外部からも車両の頂部からも可能にするようにしている。それだけでなく、車両のコックピット内の内部の人が、例えば、エピスコープを通して見渡したり、弾薬収納箱を補充したり、緊急発砲を遂行したり、車両自体のコックピットからの他の脱出路を有したり、保守作業を遂行したりする目的での出入りができるようになっている。
【0014】
このハッチは、一対の対向するヒンジ11によって、回転式砲塔の底部又は基台に取りつけられて、前記車両のコックピットの内部に向かって開くことが好ましい。
【0015】
このハッチは、平面四角形又は矩形状であることが好ましい。
【0016】
このハッチはまた、前記車両のコックピットの内部から手が届く閉鎖手段12及び把持手段13を装備していることが好ましい。
【0017】
本発明の独特な特徴に係る中央回転式砲塔は、前記車両の車体自体への出入り口の構成部材またはコックピット内に入る構成部材を一切有していない。唯一の連通または接続要素は、ハッチ10である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る中央回転式回転式砲塔を装備した車両の模式図を示す。
【図2a】本発明に係る中央回転式砲塔の底部からの模式図を示す。
【図2b】本発明に係る中央回転式砲塔の横方向模式図を示す。
【図2c】本発明に係る中央回転式砲塔の頂部からの模式図を示す。
【図3a】本発明に係る回転式砲塔の斜視模式図を示す。
【図3b】本発明に係る中央回転式砲塔の前部模式図を示す。
【図3c】本発明に係る中央回転式砲塔の下部の拡大部分を示す。
【符号の説明】
【0019】
2:コックピット
3:無限軌道駆動システム
4:中央回転式回転式砲塔
5:主搭載兵器
6:機関銃
7:ビューア
8:回転案内輪(第5の輪)
9:基台
10:ハッチ
11: ヒンジ
12:閉鎖手段
13:把持手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転式砲塔を装備した車両であって、装甲コックピット(2)と、主兵器(5)が搭載され得る中央回転式砲塔(4)の作動用システムとを備え、前記砲塔は、円周状の回転案内輪(第5の輪)(8)によって車両の装甲コックピットに接続され、この回転案内輪(第5の輪)は、前記回転案内輪(第5の輪)の中心を通る実質的に垂直な軸の周りの中央回転式砲塔の回転を許容するものであり、
前記回転式砲塔の基台(9)は、前記回転式砲塔と車両のコックピット(2)との間に連通用のハッチ(10)を備えることを特徴とする車両。
【請求項2】
前記ハッチは、一対の対向するヒンジ(11)によって、回転式砲塔の底部又は基台において、車両の装甲コックピットの内部に向かって開く請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記ハッチは、4角形又は矩形状である請求項1に記載の車両。
【請求項4】
前記ハッチは、車両の装甲コックピットからアクセス可能な閉鎖手段(12)及び把持手段(13)を装備している請求項1に記載の車両。
【請求項5】
前記作動手段は、軌道を有する作動手段である請求項1に記載の車両。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【公開番号】特開2011−191019(P2011−191019A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−58967(P2010−58967)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(510073109)オート・メラーラ ソシエタ ペル アテオニ (6)
【氏名又は名称原語表記】OTO MELARA S.P.A.
【住所又は居所原語表記】VIA VALDILOCCHI,15,19136 LA SPEZIA ITALY
【Fターム(参考)】