説明

固体活性化剤

【課題】ペルオキシ化合物等の漂白剤の漂白性能を向上させることのできる固体活性化剤を提供する。
【解決手段】漂白剤を活性化するための固体活性化剤であって、該固体活性化剤は、親水性部分と親油性部分とを有する構造体を必須とする固体活性化剤、及び、上記固体活性化剤を含有する漂白剤組成物による。前記固体活性化剤はたとえば親水性部分がチタンを含有するゼオライト等の無機酸化物、親油性部分が1〜20個の炭素含有シリル基で構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、親水性部分と親油性部分とを有する構造体を必須とする固体活性化剤に関する。より詳しくは、漂白剤と共に用いると、業務用、家庭用の漂白活性化剤として高い洗浄力を発揮する固体活性化剤に関する。
【背景技術】
【0002】
漂白剤としては、酸素系漂白剤が知られており、衣服等についたしみの漂白、陶磁器やガラス、プラスチック製の食器についた茶渋等の汚れを除去する等の機能を有している。酸素系漂白剤の代表的な化合物には、過酸化水素、有機/無機過酸(例えば、過ホウ酸、過炭酸)等があり、汚れ成分の酸化剤としての役割を果たしている。また、漂白剤の効率を向上させる目的で、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)やノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)等の漂白活性化剤を併用することがある。これらの漂白活性化剤は、過酸化物を形成することにより漂白効率を向上させるものであり、過酸化物の形成反応は量論反応であるため、効果を得るには漂白活性化剤の添加量を充分なものとする必要があり、コスト上昇につながるものであった。
【0003】
従来の漂白剤に関し、特定の構造を有するポリオキソメタレートを漂白触媒に利用することが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この漂白触媒の構造としては、金属イオンと酸素とを含むイソポリオキソメタレート、及び、金属イオンと酸素に加えて非金属、半金族及び/又は遷移金属イオンを含むヘテロポリオキソメタレートを含むものである。そして、結晶構造中であるべき原子が欠けている欠損構造を有する場合には、金属元素を含有するもの、すなわちポリ原子が他の金属元素に置換されたものである。また、この漂白触媒は、Mn、V、Ti、Fe、Co、Cu、Zn、Ni等の2〜8の亜族のいずれかを必ず含有するポリオキソメタレートであり、実施例ではMn含有ポリオキソメタレートについて開示している。
しかしながら、これらの漂白触媒は、触媒の活性点を効果的に作用させることに着目して構成されたものはないことから、親水性を示す漂白剤の有効利用率を向上させたり、汚れ部分である漂白対象を効率よく酸化、漂白することができるようにしたりするための工夫の余地があった。
【特許文献1】特開平9−118899号公報(第2−8頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、ペルオキシ化合物等の漂白剤の漂白性能を向上させることのできる固体活性化剤を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、漂白性能を向上させることのできる固体活性化剤について種々検討したところ、汚れ部分である黒ずみ等の漂白対象と漂白剤の親水性の程度は通常異なり、水相と有機相とが存在する場合では、両者は異なる相に分かれて分布する傾向があることに着目し、固体活性化剤として、片方の相にのみ偏在することがないか、又は、複数ある相の界面に存在するものとすることにより、固体活性化剤への両者のアプローチを容易にし、漂白反応が進行しやすくすることができ、黒ずみや、発色団の生成の原因となるエチレン性二重結合を少なくとも1個有する化合物を酸化する等して、漂白効果を示す反応を促進することができることを見いだした。また、固体活性化剤に対する漂白対象と漂白剤とのアプローチが容易になることに起因して、漂白対象である汚れ成分と漂白剤とが、異なる相に分かれて分布する場合においても、反応系を攪拌することが必ずしも必要でなく、漂白効果を発揮することも見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
【0006】
すなわち本発明は、漂白剤を活性化するため固体活性化剤であって、上記固体活性化剤は、親水性部分と親油性部分とを有する構造体を必須とする固体活性化剤である。
本発明はまた、上記固体活性化剤を含有する漂白剤組成物でもある。
以下に本発明を詳述する。
【0007】
本発明の固体活性化剤は、親水性部分と親油性部分とを有する構造体を必須とするものである。上記親水性部分と親油性部分とを有する構造体とは、親水性部分と親油性部分とを1箇所以上有する構造体であることを意味し、例えば、構造体において、一方の性質を有する部分に他方の性質を有する部分が分散されて存在していてもよく、一方の性質を有する部分と他方の性質を有する部分とが区分けされて存在していてもよい。また、親水性部分は、親水性を示す限り、すべて同じ親水性を示してもよく、異なった親水性を示してもよい。同様に、親油性部分は、親油性を示す限り、すべて同じ親油性を示してもよく、異なった親油性を示してもよい。
【0008】
上記親水性部分とは、水に対して親和性を示す部分であり、上記親油性部分とは、水に対して親和性を示さないいわゆる疎水性部分であるが、これらの性質は相対的なものであり、例えば、親水性部分は親油性部分よりも水に対して親和性を示す限り油に対して親和性を示してもよく、親油性部分は親水性部分よりも水に対して親和性を示さない限り水に対して親和性を示してもよい。
【0009】
上記構造体としては、親水性を有する構造体の一部に親油性部分を導入したり、親油性を有する構造体の一部に親水性部分を導入したりする方法により、親水性部分と親油性部分とを有する構造体とすることが好適であるが、構造体が親水性部分と親油性部分とを有するものであれば特に限定されず、親水性部分又は親油性部分を導入しない形態であってもよい。
【0010】
上記親水性を有する構造体の一部に親油性部分を導入して得た構造体としては、例えば、親水性の担体に、親油性の化合物(担持体)を担持させたり、親油性の原子、原子団(基)を結合させたりしたものが好適である。このように、親水性部分と親油性部分とを含有する構造体を必須とする固体活性化剤として、上記親水性部分が無機酸化物であり、上記親油性部分がフッ素又は1〜20個の炭素含有基で構成される固体活性化剤は、本発明の好ましい形態の一つである。
上記親水性の担体としては、ゼオライト、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、シリカアルミナ等の複合酸化物、粘土化合物等の無機酸化物が好ましい。このような担体に上記親油性部分を導入する場合には、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アルキルエーテル基、アリールエーテル基、アリールアルキルエーテル基、フッ素又はフッ素含有基、アルキルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、ヘテロ原子含有アルキルシリル基、ヘテロ原子含有アリールシリル基、ヘテロ原子含有アリールアルキルシリル基、フッ化シリル基を導入する形態等が好ましい。
【0011】
上記シリル基を導入する形態において、シリル化剤としては、担体をシリル化できるシリル化剤や、担体がケイ素を有する場合には、そのケイ素上を置換できる求核剤等であれば特に限定されない。上記シリル化剤の炭素数やシリル化剤の使用量は、親水性部分の親水性の強さや上記構造体を必須とする固体活性化剤が用いられる漂白対象と漂白剤の種類等により適宜調整することができる。
上記シリル基のケイ素以外の部分は、例えば、直鎖状、分岐状、折れ曲がり状、らせん状等であることが好ましい。上記シリル基の炭素数としては、0〜30であることが好ましい。より好ましくは、0〜24であり、更に好ましくは0〜20である。このようなシリル基としては、ヒドロシリル基、メチルシリル基、ジメチルシリル基、トリメチルシリル基、ジメチルヘキシルシリル基、エチルシリル基、ジエチルシリル基、プロピルシリル基、イソプロピルシリル基、ブチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ヘキシルシリル基、シクロヘキシルシリル基、オクチルシリル基、デシルシリル基、ドデシルシリル基、テトラデシルシリル基、ヘキサデシルシリル基、オクタデシルシリル基、メチルオクタデシルシリル基、オクチルメチルシリル基、フェニルシリル基、ジフェニルシリル基、ビフェニルシリル基、ヒドロキシエチルシリル基、ヒドロキシプロピルシリル基、アミノプロピル基、3−グリシドキシプロピルシリル基、3−メルカプトプロピルシリル基、フッ化シリル基、クロロメチルシリル基、ビニルシリル基、アリルシリル基等が好ましい。
【0012】
上記担体及び導入部分の中でも、上記構造体としては、親水性を示すゼオライトを担体及び/又は活性成分として形成されるものが好ましいことから、親水性を有するゼオライトの一部に親油性部分を導入するものであることが好ましい。親油性部分を導入する形態としては、親油性部分がシリル化されてなる形態が好ましい。これにより、ゼオライトの利点を生かして、親水性を有するゼオライトに親油性部分を容易に導入することが可能となる。この場合、例えば、シリル化剤により構造体の一部がシリル化されることになる。
【0013】
上記構造体としては、また、親油性の担体に、親水性の担持体等を結合させたものであってもよく、スチレン/ジビニルベンゼン骨格という親油性基とスルホン酸基という親水性基を有する陽イオン交換樹脂であってもよい。
上記陽イオン交換樹脂は、構造体の表面には親水性基と親油性基が存在し、これらの基は分子レベルで混在するため、スルホン酸基密度が大きければ構造体全体として親水性が増し、逆に密度が小さければ構造体全体として親油性が増すことになる。
【0014】
上記親水性部分と親油性部分との割合、及び、親水性部分と親油性部分との分布状態としては、親水性部分の親水性の強さや上記構造体を必須とする固体活性化剤が用いられる漂白対象と漂白剤の種類等により適宜調整することができる。上記割合及び分布状態を調製することにより、構造体の親水性(親油性)を変更することができるので、構造体を漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面等の適切な位置に配置して漂白反応を行うことができることになる。
【0015】
上記親水性部分と親油性部分との割合としては、担体の表面とは異なる親水性又は親油性を示す部分を導入して調製することができる。例えば、親水性が主体である担体の表面に、親油性部分を導入して、構造体全体として親油性のものとしたり、親油性が主体である担体に、親水性部分を導入して、構造体全体として親水性のものとしたりことができる。また、導入量を変えることにより構造体全体としての親水性(親油性)の程度を調製することができる。例えば、導入する部分の割合が多い場合には、図1(a)の模式図に示すように、構造体全体として導入する部分の親水性又は親油性が主体となるようにすることができ、また、図1(b)の模式図に示すように、導入する部分の割合を変更することにより、構造体全体として親水性又は親油性の程度を適宜調製することができる。
【0016】
上記親水性部分と親油性部分との分布状態としては、例えば、図1(c)の模式図に示すように、担体の表面の一部に、担体とは異なる親水性又は親油性を示す部分を導入することにより、担体表面において親水性(表面特性において親水性と評価される部分)が主体となる部分と親油性が主体となる部分に分割されるようにすることができる。このように導入部分を、構造体の表面の一部に導入することで、構造体がその表面に親水性部分と親油性部分との異なる性質を有する部分を併せ持つことができ、漂白対象含有相と漂白剤含有相とが異なる2相に分布する場合において、構造体が界面に配置できることになり、好適に漂白反応の場を提供することができるものとなる。
上記導入部分を担体に担持又は結合させる場合において、その担持又は結合部位は、担体の表面であってもよく、以下に記載する担体上に存在する活性サイトであってもよい。
【0017】
上記構造体は、親水性部分と親油性部分に加えて、漂白反応の活性サイトを有するものである。このような活性サイトとしては、本発明の作用効果を発揮する限り特に限定されるものではないが、チタン又はチタン化合物、ブレンステッド酸及び/又はルイス酸の酸点、タングステン、モリブデン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、錫等であることが好ましい。中でも、構造体がチタンを有するものであることがより好ましい。この場合、構造体がゼオライト等の担体により形成されるときには、チタンをゼオライト等の構造体の表面に担持させてもよく、細孔内部に担持させてもよいが、本発明では、主に表面で漂白活性化作用を発揮させることが好ましいことから、主に表面に担持させることが好ましい。ゼオライト等の担体に担持されたチタンの形態としては特に限定されず、例えば、ゼオライト骨格に組み込まれた形態や、酸化チタン微粒子の形態等が挙げられる。
また構造体がブレンステッド酸及び/又はルイス酸を有し、これらの酸点を活性サイトとするものであってもよい。ブレンステッド酸及び/又はルイス酸の酸点を活性サイトとする場合、該構造体を必須として含む固体活性化剤が様々な漂白対象及び/又は漂白剤に応じて漂白活性化作用を発揮することが可能となる。ブレンステッド酸及び/又はルイス酸を有する場合としては、ゼオライトやシリカアルミナ等のいわゆる固体酸が好ましい。具体的にはZSM−5やBETAのようなゼオライトやシリカアルミナ等の固体酸触媒が挙げられる。
【0018】
上記構造体としては、上記担体及び導入部分を有するものであればよいが、これらの中でも、親水性部分としてゼオライトを用い、担体としてのゼオライトに、例えば、n−オクタデシルトリクロロシラン等のシリル化剤によりシリル基を導入して親油性部分を形成されるものが好ましい。また、シリカ結晶格子中に活性サイトとしてチタン原子を取り込んだゼオライトを修飾した形態が好ましい。このように、親水性部分と親油性部分とを含有する構造体を必須とする固体活性化剤として、前記親水性部分がチタンを含有するゼオライトであり、前記親油性部分が1〜20個の炭素を含有するシリル基で構成される固体活性化剤は、本発明の好ましい形態の一つである。
【0019】
本発明の固体活性化剤を用いる形態としては、固体状の固体活性化剤であって、固体状であるため表面を有し、親水性部分と親油性部分とを有する構造体を必須とするものであることから、漂白対象を含む相と漂白剤を含む相との界面を形成する不均一系において該漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面に接する位置に配置されることができる。上記固体活性化剤としては、本発明の作用効果を発揮させることができる限り特に限定されるものではなく、あらゆる固体活性化剤を設計・修飾して用いることができる。なお、このような漂白対象を含む相又は漂白剤を含む相は、固体、液体又は溶液のいずれであってもよい。また、本明細書中、固体状とは、漂白対象含有相と漂白剤含有相とに溶解しない状態を意味し、例えば、好ましい形態としては漂白対象含有相又は漂白剤含有相中でいわゆるサブミクロンからミクロン単位以下となる粒子状態等を形成する状態であり、各粒子が会合・凝集等していてもよい。また、数オングストローム程度の細孔を有するものであってもよい。
【0020】
上記漂白反応において、構造体の親水性部分と親油性部分との割合、親油性部分の構造や炭素数、及び、構造体の親水性部分と親油性部分との分布状態を適宜調製することにより、反応中の構造体の配置を設定することができることになる。例えば、漂白対象と漂白剤とが混ざり合わない形態において、上記割合及び分布状態漂白対象とを調製することにより、漂白対象と漂白剤とが接する位置に配置して該漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面において漂白を行うことができるものである。上記固体活性化剤を上記界面に接する位置に配置するとは、構造体の表面の少なくとも一部が漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面に接することになるような位置に構造体を配置することであり、構造体の表面の一部が該漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面に接していてもよく、構造体の表面の全部が該漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面に接していてもよい。また、構造体の表面の一部が一方の相に接し、他の部分がもう一方の相に接することにより表面の一部が漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面に接して配置される場合でもよく、構造体の表面の一部が漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面に接し、他の部分がいずれか一つの相に接する場合でもよい。
【0021】
上記漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面において漂白を行うとは、構造体が配置された漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面において構造体が漂白対象に対して漂白活性化作用を発揮して反応が進行することを意味する。すなわち図2の概念図に示されるように、構造体が漂白剤含有相(I相)と漂白対象含有相(II相)との界面に接する位置に配置されることにより、両液相中に存在する漂白剤と漂白対象とを構造体が有する活性サイトに常に接触させることが可能となる。このような配置とすることで、反応を進行させるために漂白剤及び/又は漂白対象を強制的に移動させる下記(a)〜(h)のような操作を行う必要がなくなる利点がある。
上記構造体が片方の相(例えば、漂白剤含有相であるI相)に存在する場合には、漂白反応としては、図3の概念図に示すように、(a)I相中の漂白剤の構造体表面への移動、(b)漂白剤の構造体表面から活性サイトへの移動、(c)漂白対象のI相−II相界面への移動、(d)漂白対象のI相−II相界面からI相への移動、(e)I相中の漂白対象の混合と拡散、(f)I相中の漂白対象の構造体表面への移動、(g)漂白対象の構造体表面から活性サイトへの移動、(h)漂白反応(漂白剤及び漂白対象の吸着、酸素移動、脱離)が進行することになり、上記構造体が2相の界面に存在する場合に比べて漂白反応の進行が遅れることになる。
【0022】
本発明の固体活性化剤は、上記構造体を必須とするものである。固体活性化剤としては、本発明の作用効果が発揮される限り上記構造体以外のものが含まれていてもよい。例えば、構造体の担体部分のみのもの、その他の構造体の製造過程で生じるもの等が挙げられる。上記固体活性化剤は、様々な漂白対象を漂白する反応に適用することができる。特に、親水性部分と疎水性部分とを合わせもち、好ましくはチタン原子による活性サイトを有する構造体を漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面に接する位置に配置して、過酸化水素を酸化剤とした液相酸化反応を該2相界面を漂白反応帯域として行う場合に好適に適用することができる。このような液相酸化反応においては、元々親水的であるゼオライトの表面を部分的にアルキルシリル化して疎水性部分を導入することで2相界面に分布する構造体を必須とする固体活性化剤を用いることが好適である。これにより、黒ずみや、発色団の生成の原因となるエチレン性二重結合を少なくとも1個有する化合物を酸化して、漂白効果を示す反応を、高選択的に反応を進行させることができることになる。例えば、エチレン性二重結合を少なくとも1個有する化合物として1−オクテンをエポキシ化する反応の場合、過酸化水素水溶液を水相とし、1−オクテンを有機相として無溶媒、常温で、撹件等により漂白対象と過酸化水素を強制的に拡散・移動させることなく、反応を進行させることができる。
【0023】
上記ゼオライトの表面を部分的にアルキルシリル化した構造体では、図1(c)の模式図に示されるように、表面の一部が疎水性であり、他の部分が親水性であるものを用いた場合には、上記過酸化水素を酸化剤とした液相酸化反応において、2相界面で親水性の表面部分が水相の側に配向し、疎水性の表面部分が有機相の側に配向して、図2の概念図に示されるように、過酸化水素と1−オクテン等の漂白対象原料が構造体の活性サイトに供給されることになり、酸化反応が容易に進行することとなる。
【0024】
本発明の固体活性化剤を用いる場合における作用効果としては、例えば、以下の(1)〜(5)に記載するようなこと等が挙げられる。
(1)本発明の漂白条件においては、漂白対象や固体活性化剤を強制的に移動させるような条件としてもよく、そのような条件としなくてもよい。漂白対象や固体活性化剤を強制的に移動させるためには、例えば、攪拌したり漂白温度を高めて漂白対象や固体活性化剤を対流させたりすることになる。この場合には、漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面の面積が増加するため固体活性化剤の使用量を増加することができ、これにより漂白効率を向上することも可能となる。本発明では、漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面に接する位置に固体活性化剤を配置することができ、この固体活性化剤の活性サイトで漂白反応を進行させることができるため、該漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面近傍の各相中の各漂白対象の濃度は減少してそれぞれの相に濃度勾配が生じ、結果として各漂白対象が外部から攪拌等を加えなくても各相内を移動・拡散することになる。このプロセスでは、図2に示されるように、漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面を形成する各相中の各漂白対象が固体活性化剤の活性サイトに連続的に供給されることになり、無攪拌条件で固体活性化剤の活性化作用を発揮させて漂白反応を進行させることが可能となる。このように、攪拌等をせずに親水性部分と親油性部分とを有する構造体を必須とする固体活性化剤を用いる形態もまた、本発明の好ましい形態の一つである。
【0025】
(2)固体活性化剤を用いる利点として、活性化剤の分離・回収や再利用を行うことが容易となる作用効果があり、更に、漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面を有する場合において、必要であれば、液相を少なくとも漂白終了後には上下2相に分離するものとし、漂白終了後に固体活性化剤を該漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面に接する位置に配置するように漂白反応を行うと、該作用効果をより充分に発揮させることが可能となる。
【0026】
(3)少なくとも2相により漂白対象含有相と漂白剤含有相との界面を形成する不均一系反応において、両相に相溶性を有する溶媒を添加しなくても反応が進行し、また、ポリスチレン樹脂等を固体活性化剤として用いる場合を除いて、樹脂を膨潤させるために有機溶媒を添加する必要がないことから、有機溶媒を用いることなく反応を行うことが可能となり、クリーンな反応系として環境負荷を低減したり製造コストを削減したりすることができる理想的な反応系とすることが可能となる。
【0027】
(4)親水性及び親油性を有するものである限り、幅広い原料の利用をすることができる。特にゼオライトを構造体の担体として好適に適用することができるが、その他にも固体酸触媒や樹脂触媒等を固体活性化剤に適用することが可能となる。
【0028】
(5)構造体の担体としてゼオライト等の安定な酸化物触媒を用いる場合、これらの多くは親水的で、水相と有機相とからなる液相中に入れれば水相に分布することになり、過酸化水素水溶液(水相)と漂白対象(有機相)とからなる系では、攪拌等により漂白対象を活性化剤上の活性サイトへ移動させることが漂白反応を進行させるために必須となるものであるが、本発明によれば、ゼオライト等の安定な酸化物触媒を担体として用いる場合であっても、攪拌を必要とせず漂白反応を進行させることができる。
【0029】
上記固体活性化剤は、本発明の作用効果が発揮されるものである限り、その調製方法は特に限定されるものではない。上記固体活性化剤の調製方法としては、例えば、NaYゼオライト粉末(触媒学会参照触媒、番号「JRC−Z−Y5.5」)をチタンテトライソプロポキシド/ベンゼン溶液に懸濁して溶媒を蒸発、乾燥の後、空気中383Kで一晩熱処理を行って、Ti担持ゼオライト(Ti−ゼオライト)を得て、続いて、Ti−ゼオライトに水を加え、これをn−オクタデシルトリクロロシラン(OTS)/トルエン溶液中に加えて蒸発、乾燥(空気中、383K、一晩)して、部分シリル化−Ti担持ゼオライト(P−Sil−Ti−ゼオライト)を得る。二段階目に加える水は、ゼオライト粒子をつなぎあわせる「バインダー」となっていると考えられ、これら会合粒子の最外表面のみシリル化されていると考えられる。このようにして、部分修飾ゼオライトを調製することができる。また、水を加えずに調製することにより、ゼオライト粒子全体をシリル化したゼオライト(F−Sil−Ti−ゼオライト)を得ることができる。
【0030】
本発明はまた、上記固体活性化剤を含有する漂白剤組成物でもある。
上記漂白剤組成物は、衣服や食器の汚れ除去機能等を有する、いわゆる洗剤、漂白剤等と呼称されるものであり、通常では酸素系漂白剤においては、過酸(塩)からなる漂白剤、該漂白剤による酸化反応を活性化する固体活性化剤等を含むか、これらを組み合わせて使用されることになる。このような漂白剤組成物は、本発明の好ましい形態の一つである。
上記漂白剤組成物は、固体活性化剤の他に、通常漂白剤を含むものであり、固体活性化剤及び漂白剤を必須とする漂白剤組成物もまた、本発明の好ましい形態の一つである。
上記漂白剤としては、有機及び無機過酸(塩)、過酸化水素が好適である。これらは、1種又は2種以上用いることができる。
【0031】
上記有機過酸(塩)としては、t−ブチルパーオキシド、過酢酸、パーオキシ安息香酸、パーオキシノナン酸、パーオキシラウリン酸及びモノパーオキシフタル酸等のモノパーオキシカルボン酸及びこれらの塩;2−アルキルパーオキシ−1,4−ブタン二酸、1,7−ヘプタンジパーオキシカルボン酸、1,9−ノナンジパーオキシカルボン酸、1,12−ドデカンジパーオキシカルボン酸及びジパーオキシフタル酸等のジパーオキシカルボン酸及びこれらの塩;N−デカノイルアミノパーオキシカプロン酸、5−(N−ノニルカルバモイル)パーオキシバレリアン酸及び3−(N−ノニルカルバモイル)パーオキシプロピオン酸等の炭化水素鎖中にアミド結合を有するパーオキシカルボン酸及びこれらの塩;4,4’−スルホニルジパーオキシ安息香酸、3,3’−スルホニルジパーオキシプロピオン酸、4−メチルスルホニルパーオキシ安息香酸及び3−デシルスルホニルパーオキシプロピオン酸等のスルホニルパーオキシカルボン酸及びこれらの塩、N,N’−フタロイルアミノパーオキシ−n−ヘキサン酸(PAP)及びN,N’−フタロイルアミノパーオキシラウリン酸等の置換されていない若しくはモノ−又はポリ置換されたフタロイルアミノパーオキシカルボン酸等が好適である。
【0032】
上記無機過酸(塩)としては、過ホウ酸、過炭酸、過燐酸、過硫酸、過酸化水素及びこれらの塩等が好ましい。上記漂白剤としてより好ましくは、過ホウ酸、過炭酸、過硫酸、過酸化水素であり、更に好ましくは、過ホウ酸、過炭酸、過酸化水素である。
なお固体活性化剤を粉末状製品中で使用する場合には、漂白剤として過ホウ酸ナトリウム一水和物又は四水和物等の過ホウ酸塩、過炭酸ナトリウム等の過炭酸塩、過硫酸(塩)であることが好ましい。
【0033】
上記有機及び無機過酸が塩形態である場合において、その対カチオンとしては、例えば、プロトン、アルカリ金属カチオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオン)、アルカリ土類金属カチオン(ベリリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン)や、第四級アンモニウム塩(テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、トリブチルメチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、トリラウリルメチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、セチルピリジニウム塩、ブチルピリジニウム塩、セチルトリメチルアンモニウム塩、テトラペンチルアンモニウム塩、テトラヘキシルアンモニウム塩、テトラオクチルアンモニウム塩、ジメチルジオクタデシルアンモニウム塩)、第四級フォスフォニウム塩(テトラメチルフォスフォニウム塩、テトラエチルフォスフォニウム塩、テトラプロピルフォスフォニウム塩、テトラブチルフォスフォニウム塩、テトラフェニルフォスフォニウム塩、エチルトリフェニルフォスフォニウム塩、ベンジルトリフェニルフォスフォニウム塩)等の有機カチオンを含むカチオンが好適である。好ましくは、プロトン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオン、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、テトラメチルフォスフォニウム塩、テトラエチルフォスフォニウム塩、テトラプロピルフォスフォニウム塩、テトラブチルフォスフォニウム塩、セチルピリジニウム塩、セチルトリメチルアンモニウム塩であり、より好ましくは、プロトン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、セシウムイオン、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、セチルピリジニウム塩である。
【0034】
上記固体活性化剤は、また、漂白活性化剤を含んでいてもよい。漂白活性化剤を併用することにより、漂白剤の効率を向上させることができる。
上記漂白活性化剤は、漂白活性効果を有するものであれば特に限定されず、例えば、タングステン酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、タングステンペルオキソ錯体、モリブデンペルオキソ錯体、ポリオキソメタレート、N−アシル化アミン、N−アシル化ジアミン、N−アシル化アミド及びグリコールウリル、テトラアセチルメチレンジアミン、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、ジアセチルアニリン、ジアセチル−p−トルイジン、1,3−ジアセチル−5,5−ジメチルヒダントイン、テトラアセチルグリコールウリル、テトラプロピオニルグリコールウリル、1,4−ジアセチル−2,5−ジケトピペラジン、1,4−ジアセチル−3,6−ジメチル−2,5−ジケトピペラジン及びジアセチルジオキソヘキサヒドロトリアジン(DADHT)、ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)及びベンゾイルオキシベンゼンスルホネート(BOBS)等のアシルオキシベンゼンスルホネート;ペンタアセチルグルコース(PAG)等のアシル化糖;糖アミド等の糖誘導体;活性カルボン酸エステル;無水イザト酸、無水マレイン酸、無水コハク酸及び無水クエン酸等のカルボン酸無水物;ラクトン;アシラール;ノナノイル−及びベンゾイルカプロラクタム等のアシルラクタム;アルカンニトリル及びアレーンニトリル等が好適である。より好ましくは、タングステン酸ナトリウム、モリブデン酸ナトリウム、タングステンペルオキソ錯体、モルブデンペルオキソ錯体、ポリオキソメタレート、TAED、NOBSである。これらの漂白活性化剤は、1種又は2種以上用いることができる。
【0035】
上記漂白剤組成物は、更に、その他の添加物を含んでいてもよい。
上記その他の添加物としては、陰イオン性、非イオン性、双性(両性)又は陽イオン性界面活性剤等の界面活性化合物、ビルダー、コビルダー、酵素、その他の成分等が挙げられる。上記界面活性剤は、天然のものでも合成したものでもよく、例えば、硫酸アルキル、アルキルスルホネート、アルキルアリールスルホネート、アルファースルホ脂肪酸メチルエステル、石鹸及びアルキルエーテルスルホネート等が挙げられる。アルキルポリグリコールエーテル、アルキルポリグルコシド、グルカミド、糖エステル及びアミンオキシド等の非イオン性界面活性剤も使用できる。
【0036】
上記ビルダー及びコビルダーとしては、ポリ燐酸ナトリウム等の燐酸塩、A、X及びPタイプのゼオライト、アルカリ金属炭酸塩及びアルカリ金属炭酸水素塩、非晶性及び結晶性ケイ酸塩等が好適であり、ケイ酸塩としては、フィロケイ酸塩、二ケイ酸塩等がより好ましい。上記コビルダーとしては、クエン酸及びアミノ酸等の有機カルボン酸;ポリアクリル酸タイプのポリマー、及び、アクリル酸及びマレイン酸又はこれらの誘導体からなるコポリマーが好ましい。更にホスホネート類又は他の錯化剤を添加してもよい。
【0037】
上記酵素としては、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ及びペルオキシダーゼが好適である。またその他の成分としては、セルロースエーテル、シリコン、ベントナイト、蛍光増白剤及び香料が挙げられる。
上記その他の添加物は、1種又は2種以上用いることができる。
【0038】
本発明の漂白剤組成物を構成する固体活性化剤、漂白剤、及び、漂白活性化剤の割合としては、固体活性化剤100質量部に対し、漂白剤が、0.005〜200000質量部であることが好ましく、0.5〜100000質量部であることがより好ましい。また、漂白活性化剤は、0〜200000質量部であることが好ましく、0〜100000質量部であることがより好ましい。更に、その他の添加物は、必要に応じて添加することができ、0〜100000質量部であることが好ましく、0〜90000質量部であることがより好ましい。
【0039】
上記漂白剤組成物は、洗剤及び洗浄剤、例えば、衣類用洗剤、ヘビーデュティー洗剤、多成分洗剤(モジュールシステム)、しみ抜き塩、しみ前処理剤、自動食器洗浄機用洗浄剤、硬質表面のための洗浄剤、消毒剤及び義歯用洗浄剤として用いることができる。また、漂白作用の他に、染料転移防止剤等としての作用も有する。
【0040】
上記漂白剤組成物を用いる場合の使用量としては、ヘビーデュティー洗剤の場合、2〜40質量%であり、しみ抜き塩及び洗濯前処理剤の場合、20〜100質量%であり、皿洗い機用洗浄剤の場合、1〜30質量%であり、硬質表面のための洗浄剤及び消毒洗浄剤の場合、2〜50質量%であり、義歯用洗浄剤の場合、2〜20質量%である。上記規漂白剤組成物は、粉末材料の形又は顆粒物として洗剤及び洗浄剤中に加えることができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明の固体活性化剤は、上述の構成よりなり、衣服等についたしみの漂白、陶磁器やガラス、プラスチック製の食器についた茶渋等の汚れを除去する等の機能を有するペルオキシ化合物等の漂白剤の漂白性能を向上させることのできる固体活性化剤を提供するために有用なものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0043】
実施例1
固体活性化剤の調製
NaYゼオライト粉末をチタンイソプロポキシド粉末/ベンゼン溶液に懸濁して、溶媒を留去し、乾燥させた後、空気中383Kで一夜間熱処理を行って、Ti担持ゼオライトを得た。続いて、このTi−ゼオライト(1g)に水(0.001mL)を加え、これをn−オクタデシルトリクロロシラン/トルエン溶液中に加えて、蒸発、乾燥(空気中、383K、一夜間)することにより、部分親油化Ti担持ゼオライトを得た。
【0044】
実施例2
ターゴトメーター(大栄科学精器製作所製)のビーカーに純水1Lを入れ、温度を40℃に設定した。このビーカーに実施例1で得られた固体活性化剤である部分親油化Ti担持ゼオライト(1.5g)及び35%過酸化水素水(5.0g)を添加した後、赤ワインで汚染した木綿布(5×4.5cm)を加えて、5分間攪拌した。漂白後、直ちに木綿布をビーカーから取り出し、純水でよく洗浄した後、アイロンで乾燥した。乾燥後、木綿布の白色度を色差計SE−2000(日本電色工業社製)を用いて測定し、漂白前後の白色度より次式を用いて算出した白色上昇率は、35%であった。
白色上昇率(%)=(C−B)/(A−B)×100
A:赤ワイン汚染前の白布の白色度
B:赤ワイン汚染布の白色度
C:漂白試験後の白色度
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、本発明の固体活性化剤の一例を示す模式図である。
【図2】図2は、本発明の固体活性化剤がI相とII相の界面において活性サイトにより漂白活性を示すことを説明するための概念図であり、I相とII相の界面に配置された本発明の固体活性化剤の一部を拡大した断面概念図である。
【図3】図3は、本発明の固体活性化剤がI相において活性サイトにより漂白活性を示すことを説明するための概念図であり、I相に配置された本発明の固体活性化剤の一部を拡大した断面概念図である。
【符号の説明】
【0046】
1:固体活性化剤の担体
2:固体活性化剤の導入部分
3:活性サイト
4:固体活性化剤(構造体)
5:I相
6:II相
7:I相−II相界面
8:漂白剤
9:漂白対象

【特許請求の範囲】
【請求項1】
漂白剤を活性化するための固体活性化剤であって、
該固体活性化剤は、親水性部分と親油性部分とを有する構造体を必須とすることを特徴とする固体活性化剤。
【請求項2】
前記親水性部分が無機酸化物であり、前記親油性部分がフッ素又は1〜20個の炭素含有基で構成されることを特徴とする請求項1記載の固体活性化剤。
【請求項3】
前記親水性部分がチタンを含有するゼオライトであり、前記親油性部分が1〜20個の炭素を含有するシリル基で構成されることを特徴とする請求項2記載の固体活性化剤。
【請求項4】
請求項1、2又は3記載の固体活性化剤を含有することを特徴とする漂白剤組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−199815(P2006−199815A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−12995(P2005−12995)
【出願日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(000004628)株式会社日本触媒 (2,292)
【Fターム(参考)】