説明

固定機構および当該固定機構を備えた光学機器、並びに、固定方法

【課題】安定した固定、および、額縁の小型化を実現できる、固定機構および当該固定機構を備えた光学機器、並びに、固定方法を提供する。
【解決手段】板状部材2と、板状部材2の裏面側に配置される内部フレーム5と、板状部材2の外周部の少なくとも一部および内部フレーム5の少なくとも一部を覆うように設けられる外部フレーム10と、を固定するための固定機構であって、外部フレーム10と連結することにより、板状部材2、内部フレーム5および外部フレーム10を、一体となるように固定化するための固定部材1を備え、固定部材1は、内部フレーム5の裏面側において、内部フレーム5に固定され、弾性を備えた固定部材1は、外部フレーム10に対して内部フレーム5の裏面側へ向かう力を付与したまま、外部フレーム10を固定化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所望の構成を固定するための固定機構および当該固定機構を備えた光学機器、並びに、固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光学部材などの固定機構として、従来から様々な構成が用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、光学部材をベースブラケット上の所定の位置に固定するために、位置決め部材を備えたベースブラケットを用いるとともに、当該位置決め部材には、係止部材を挿入するための係止孔が設けられている固定機構が記載されている。具体的には、この固定機構は、固定する板状の光学部材の辺に沿って直立するように、位置決め部材がベーク部材に設けられている。そして、上記位置決め部材には係止孔が設けられており、当該係止孔に係止部材を挿入し、固定することによって、係止部材とベースブラケットとの間に光学部材が固定される。上記位置決め部材は、係止部材を固定するためにある程度の幅が必要であるので額縁を広く設ける必要がある。
【0004】
また、特許文献2には、表示パネルをプリント回路基板上の所定の位置に固定するために、上記表示パネルの外側領域を覆うように固定化されるパネル押さえを用いる固定装置が記載されている。具体的には、この固定装置は、上記パネル押さえの側面に設けられた穴の中に係止爪を挿入することによって、表示パネルをプリント回路基板上の所定の位置に固定している。
【0005】
また、特許文献3には、バックライトアセンブリが外部ケースに対して固定化されたバックライトアセンブリが記載されている。具体的には、上記バックライトアセンブリには側面に孔が設けられ、当該孔にスクリューを挿入することによって、バックライトアセンブリが外部ケースに対して固定化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−312161号公報(1998年11月24日公開)
【特許文献2】実開平5−38629号公報(1993年5月25日公開)
【特許文献3】特開2003−346536号公報(2003年12月5日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述のような従来技術は、光学部材などに代表される固定対象を安定に固定化することができず、また当該固定対象の周囲へはみ出すように形成される額縁を小さくすることができないという問題点を有している。
【0008】
具体的には、上述した特許文献1に記載の技術では、位置決め部材に厚さが必要となり、その結果、光学部材の周囲を囲む額縁を小さくすることができないという問題点を有している。
【0009】
また、上述した特許文献2に記載の技術は、パネル保持枠内に組み込まれた表示パネルを固定している嵌合部を強固な構造とすることが出来ないので、輸送または使用中の衝撃により嵌合が容易に外れるという問題点を有している。
【0010】
また、上述した特許文献3に記載の技術は、上記スクリューはバックライトアセンブリの側面に設けられた孔の中へ挿入されるので、当該スクリューがバックライトアセンブリの内部構造等を傷つけることを防ぐために、上記バックライトアセンブリの周囲を囲む額縁を広く構成する必要がある。上記スクリューはバックライトアセンブリの側面に設けられた孔の中へ挿入されるので、バックライトアセンブリを固定化する力を均一化および大きくすることができないという問題点を有している。
【0011】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、固定対象を安定に固定化できるとともに、当該固定対象の周囲へはみ出すように形成される額縁を小さくすることができる固定機構および当該固定機構を備えた光学機器、並びに、固定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の固定機構は、上記課題を解決するために、板状部材と、上記板状部材の裏面側に配置される内部フレームと、上記板状部材の外周部の少なくとも一部および内部フレームの少なくとも一部を覆うように設けられる外部フレームと、を固定するための固定機構であって、上記外部フレームと連結することにより、上記板状部材、上記内部フレームおよび上記外部フレームを、一体となるように固定化するための固定手段を備え、上記固定手段は、上記板状部材が配置される側とは反対側である上記内部フレームの裏面側において、上記内部フレームに固定されるものであり、上記固定手段は、弾性を備えており、上記外部フレームに対して上記内部フレームの裏面側へ向かう力を付与したまま、上記外部フレームを固定化するものであることを特徴としている。
【0013】
上記構成によれば、固定手段は、上記内部フレームの裏面側とは反対側である内部フレームの表面側(板状部材が設けられる側)には固定されないので、当該表面側に固定手段を設けるためのスペースを確保する必要がない。その結果、上記板状部材の周りを取り囲む領域である額縁を小さくすることができる。換言すれば、上記構成によれば、内部フレーム内の空間の横方向への広がり(内部フレーム内の、上記表面および裏面と平行な面の面積)を大きくすることができるので、内部フレーム内に様々な構成を配置しようとした場合に、当該配置の自由度を上げることができる。
【0014】
また、固定手段は、上記内部フレームの側面側には設けられないので、固定手段を固定化するためのネジ等を側面側から挿入するためのスペースを、内部フレームの側面に確保する必要がない。その結果、上記板状部材の周りを取り囲む領域である額縁を小さくすることができる。換言すれば、上記構成によれば、内部フレーム内の空間の横方向への広がり(内部フレーム内の、上記表面および裏面と平行な面の面積)を大きくすることができるので、内部フレーム内に様々な構成を配置しようとした場合に、当該配置の自由度を上げることができる。
【0015】
また、固定手段は、板状部材が配置される側とは反対側である内部フレームの裏面側に固定されるので、外部フレームに対して、内部フレームの表面側から裏面側に向かう力を効果的に付与することができる。その結果、板状部材の外周部を覆うように設けられた外部フレームが板状部材を押圧する力を効果的に生み出すことができるとともに、各構成を、安定に固定化することができる。
【0016】
また、固定手段は弾性を備えているので、外部フレームが板状部材を押圧する力を更に大きくすることができるとともに、板状部材に対して必要以上に大きな力が加わることを防止することができる。
【0017】
本発明の固定機構では、上記固定手段は、上記固定手段に対して弾性力を付与する弾性部と、上記内部フレームの裏面に対して固定される固定部と、上記外部フレームに対して係止される係止部と、を備えているものであることが好ましい。
【0018】
上記構成によれば、固定手段は弾性部を備えているので、外部フレームに対して適度に大きな力を付与することができる。
【0019】
また、固定手段は係止部を介して外部フレームに対して着脱可能に係止されるので、固定手段と外部フレームとの連結状態の開放化、および、連結状態への復帰を容易に行うことができる。その結果、本発明の固定機構を備えた各種機器の分解および組み立てを容易に行うことができるとともに、当該機器の生産および修理などを容易に行うことができる。
【0020】
また、固定手段は固定部を介して内部フレームの裏面に固定されるので、固定手段と外部フレームとの連結状態を開放したときにも、固定手段と内部フレームとは一体化している。つまり、上記構成によれば、各構成が必要以上に分解されることを防ぐことができるので、その結果、本発明の固定機構を備えた各種機器の分解および組み立てを容易に行うことができるとともに、当該機器の生産および修理などを容易に行うことができる。
【0021】
本発明の固定機構では、上記係止部は、突起状部材であり、上記外部フレームは、上記突起状部材を挿入するための孔を備えていることが好ましい。
【0022】
上記構成によれば、簡単な構成にて、固定手段を外部フレームに対して係止させることができる。
【0023】
本発明の固定機構では、上記係止部は、孔を備えており、上記外部フレームは、上記孔に挿入するための突起状部材を備えていることが好ましい。
【0024】
上記構成によれば、簡単な構成にて、固定手段を外部フレームに対して係止させることができる。
【0025】
本発明の固定機構では、上記弾性部は、板状のバネ部材または線状のバネ部材であることが好ましい。
【0026】
上記構成によれば、簡単な構成にて、上記外部フレームに対して上記内部フレームの裏面側へ向かう力を付与することができる。
【0027】
本発明の固定機構では、上記弾性部は、板状または線状の第1領域と、上記第1領域に連結した板状または線状の第2領域とを含むとともに、上記内部フレームの裏面側に配置されるものであり、上記第1領域は、上記固定手段が上記内部フレームの裏面側に固定されたときに、上記内部フレームの裏面に沿って配置されるものであり、上記第2領域は、上記固定手段が上記内部フレームの裏面側に固定されたときに、上記内部フレームの裏面から離れる方向に向かって折れ曲がるように、上記第1領域に対して連結されたものであることが好ましい。
【0028】
上記構成によれば、第1領域および第2領域によって、弾性部の弾性を容易に高めることができる。
【0029】
具体的には、第2領域に対して、内部フレームの裏面側から表面側へ向かう力(例えば、固定手段と外部フレームとを連結した時に、固定手段に対して加わる力)が加わった時に、第2領域は当該力に反発して、折れ曲がった状態を維持しようとする。そして、折れ曲がった状態を維持しようとする力を、弾性部の弾性として利用することができる。
【0030】
本発明の固定機構では、上記弾性部は、複数の線状の部材が、折れ曲がるように互いに連結されたものであるとともに、上記外部フレームの側面に配置されるものであり、上記係止部は、上記外部フレームの側面において外部フレームに係止するものであることが好ましい。
【0031】
上記構成によれば、複数の線状の部材によって、弾性部の弾性を容易に高めることができる。
【0032】
具体的には、折れ曲がるように互いに連結された線状の部材に対して、内部フレームの裏面側から表面側へ向かう力(例えば、固定手段と外部フレームとを連結した時に、固定手段に対して加わる力)が加わった時に、互いに連結された線状の部材は当該力に反発して、折れ曲がった状態を維持しようとする。そして、折れ曲がった状態を維持しようとする力を、弾性部の弾性として利用することができる。
【0033】
本発明の固定機構では、上記弾性部は、上記内部フレームの裏面側から、上記内部フレームの表面側へ達するように配置される板状部材であり、上記係止部は、上記内部フレームの表面側にて外部フレームに係止するものであることが好ましい。
【0034】
上記構成によれば、内部フレームの表面の一部、内部フレームの側面、および内部フレームの裏面の一部を覆うように弾性部が設けられる。つまり、「コ」の字の形状の弾性部が用いられる。当該形状を有する弾性部であれば、内部フレームの表面側に設けられる外部フレームと、内部フレームの裏面との両方に接触しているので、外部フレームに対して内部フレームの裏面側へ向かう力を効果的に付与することができる。その結果、各構成を安定に固定することができる。
【0035】
本発明の固定機構では、上記板状部材は、光学パネルであることが好ましい。
【0036】
上記構成によれば、簡単な構成によって、安定に光学パネルを固定することができるとともに、額縁を小さくすることができる。
【0037】
本発明の光学機器は、上記課題を解決するために、本発明の固定機構を備えていることを特徴としている。
【0038】
上記構成によれば、光学機器の額縁を小さくすることができる。換言すれば、光学機器の表面において、光学パネルが表面に露出している部分の比率を上昇させることができる。
【0039】
また、本発明の固定機構は、光学機器の内部構造に及ぼす影響が小さいので、光学機器内の様々な構成の配置の自由度を上げることができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、板状部材を含む各構成(特に、板状部材など)を安定に固定化することができるという効果を奏する。
【0041】
また、額縁を小さくすることができるという効果を奏する。
【0042】
また、内部フレームの内部空間を広く確保することができるとともに、内部空間に様々な構成を配置する場合に、当該配置の自由度を上げることができるという効果を奏する。
【0043】
また、各構成を容易に固定化することができるとともに、固定化された各構成を容易に脱固定化することができるという効果を奏する。
【0044】
また、製造工程で、各構成の固定化および脱固定化を必要とする各種機器の生産性を上昇させることができるという効果を奏する。
【0045】
また、修理工程で、各構成の固定化および脱固定化を必要とする各種機器の修理を、迅速かつ容易なものにすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明における固定機構の実施の一形態を示す模式図である。
【図2】本発明における固定機構の他の実施の形態を示す模式図である。
【図3】図2に示す固定機構を用いた固定方法を示す模式図である。
【図4】本発明における固定機構の他の実施の形態を示す模式図である。
【図5】図4に示す固定機構を用いた固定方法を示す模式図である。
【図6】本発明における固定機構の他の実施の形態を示す模式図である。
【図7】図6に示す固定機構を用いた固定方法を示す模式図である。
【図8】本発明における光学機器の実施の一形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
本発明の実施の一形態について図1〜図8に基づいて説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0048】
〔1〕固定機構
図1〜図7に示すように、本実施の形態の固定機構は、固定部材1(固定手段)を用いて、板状部材2と、板状部材2の裏面側に配置される内部フレーム5と、板状部材2の外周部の少なくとも一部および内部フレーム5の少なくとも一部を覆うように設けられる外部フレーム10と、を一体化して固定するためのものである。以下に各構成について説明する。
【0049】
上記板状部材2の形状は板状であればよく、その詳細な形状は特に限定されない。例えば、円形状の板、四角形状の板などを用いることができるが、これらに限定されない。また、上記板状部材2の厚さも特に限定されず、適宜所望の厚さを有する板状部材2を用いることができる。
【0050】
上記板状部材2の更に具体的な構成としては特に限定されないが、例えば、光学パネルであることが好ましい。上記光学パネルの更に好ましい構成としては、液晶パネル、プラズマパネル、EL(エレクトロルミネセンス)パネルなどを挙げることができるが、これらに限定されない。上記構成であれば、光学パネルが安定に固定化されるとともに、光学パネルが表面上に露出される面積比率が高い光学機器、換言すれば、額縁の小さい光学機器を作製することができる。なお、以下の実施の形態において「額縁」とは、各構成が一体化して固定されたときに、板状部材2の周囲へはみ出すように形成される領域が意図される。換言すれば、「額縁」とは、各構成が一体化された状態を板状部材2の表面側から観察した時に、板状部材2以外の構成(例えば、外部フレーム10の表面など)が表面に露出している領域が意図される。
【0051】
上記板状部材2の裏面側には、内部フレーム5が配置されている。換言すれば、内部フレーム5の表面側には、板状部材2が配置されている。上記板状部材2および内部フレーム5の配置の詳細に関しては特に限定されない。例えば、内部フレーム5の表面上に板状部材2を配置してもよいし、内部フレーム5の表面と板状部材2の表面とが同一平面になるように、内部フレーム5の表面に、板状部材2を嵌め込むための孔を設けることも可能である。
【0052】
上記板状部材2は、後述する内部フレーム5の端部と噛み合うことによって、内部フレーム5の表面側に配置されるものであることが好ましい。更に具体的には、板状部材2の端部の形状は、内部フレーム5の端部と噛み合うような多段形状であることが好ましい。上記構成によれば、板状部材2を、より安定して固定することができる。また、上記構成によれば、板状部材2の表面と内部フレーム5の表面とを同一平面に配置することができるので、内部フレーム5の表面側の厚さを、薄くすることができる。
【0053】
上記内部フレーム5は、一体化された1つの構成からなるものであってもよいし、複数の構成からなるものであってもよい。例えば、図1、図2、図4および図6に示すように、内部フレーム5は、内部フレーム5の側面を形成する側面フレーム6、および、内部フレーム5の裏面を形成する裏面フレーム7からなるものであることが好ましい。内部フレーム5を一体化された1つの構成として形成すれば、各構成の固定化状態を開放した時に、各構成が不必要に分解されることを防止することができる。一方、内部フレーム5を別々の構成として形成すれば、各構成の固定化状態を開放した時に、各構成を十分に分解することができる。したがって、目的に応じた好ましい内部フレーム5を用いればよい。本発明であれば、複数の構成からなる内部フレーム5であっても、各構成を安定に固定することができる。
【0054】
上記内部フレーム5の形状としては特に限定されない。例えば、内部に様々な構成を備えることが可能な円柱状の箱または四角柱状の箱であることが好ましい。更に具体的には、上記内部フレーム5は、光学パネルを設けるためのフレームであることが好ましい。
【0055】
上記側面フレーム6および裏面フレーム7の形状としては特に限定されず、組み合わされたときに、上記内部フレーム5の形状となるものであればよい。
【0056】
上記側面フレーム6の形状としては特に限定されないが、例えば、筒状であることが好ましい。更に具体的には、円柱状の筒、四角柱状の筒などを挙げることができるが、これらに限定されない。
【0057】
上記裏面フレーム7の大きさおよび形状も特に限定されないが、例えば、上記側面フレーム6の底面側の端部によって担持され得る大きさおよび形状(例えば、円形または四角形など)であることが好ましい。上記構成によれば、複数の構成からなる内部フレーム5を、より安定に固定することができる。
【0058】
上記側面フレーム6は、内部フレーム5の表面側の形状をも規定し得る。換言すれば、側面フレーム6は、内部フレーム5の表面側にも伸びることが可能であって、内部フレーム5の表面側にまで伸びた側面フレーム6の領域が、内部フレーム5の表面を形成し得る。内部フレーム5の表面側にまで伸びた側面フレーム6の領域の形状および面積は、特に限定されないが、その面積は小さければ小さいほど好ましい。逆に言えば、本発明であれば、内部フレーム5の表面側にまで伸びた側面フレーム6の領域をできるだけ小さくすることができる。そして、その結果、額縁を小さくすることができる。
【0059】
上記内部フレーム5の表面側にまで伸びた側面フレーム6の領域(換言すれば、フレーム5の表面側)には、板状部材2を嵌め込むための孔が形成されることが好ましい。更に、当該孔の端部は、板状部材2の端部と噛み合うことによって当該板状部材2を内部フレーム5の表面側に配置することが可能な多段形状を有していることが好ましい。上記構成によれば、板状部材2を、より安定に固定化することができる。また、上記構成によれば、板状部材2の表面と内部フレーム5の表面とを同一平面に配置することができるので、本発明の固定機構を備える各種機器の厚さを、薄くすることができる。
【0060】
上記内部フレーム5には、後述する外部フレーム10を着脱可能に係止するための突起50が設けられていることが好ましい。当該突起50が設けられる位置は特に限定されないが、各構成をより安定に固定するという観点からは、側面フレーム6上(換言すれば、内部フレーム5の表面または側面上)に設けられることが好ましく、内部フレーム5の表面側にまで伸びた側面フレーム6の領域上(換言すれば、内部フレーム5の表面上)に設けられることが更に好ましい。後述する外部フレーム10には、当該突起50と重なるように配置される領域に、当該突起50が挿入される孔51が設けられる。上述したような突起50および孔51を設けることによって、各構成を安定に固定することができるとともに、各構成を容易に分解することが可能となる。
【0061】
上記外部フレーム10は、上記板状部材2の外周部の少なくとも一部および内部フレーム5の少なくとも一部を覆うように設けられる。このとき、板状部材2の外周部の少なくとも一部を覆っている外部フレーム10の領域が、板状部材2を押圧し、これによって、板状部材2を含む各構成が安定に固定されることになる。
【0062】
上記板状部材2の外周部とは、板状部材2の端部を含む板状部材2の外側の領域を意図しているが、その領域は特に限定されない。本実施の形態の固定機構であれば、狭い面積の外周部であっても、各構成を安定に固定化することができる。
【0063】
上記外部フレーム10は、上記外周部の全体を覆うことも可能であるし(換言すれば、板状部材2の外周を一周するように覆うことも可能であるし)、上記外周部の一部を覆うことも可能である。より安定に各構成を固定するという観点からは、上記外部フレーム10は、上記外周部の全体を覆うことが好ましいといえる。上記外周部の一部を外部フレーム10によって覆う場合には、板状部材2の中心点に対して対称な位置に存在する外周部の領域を、上記外部フレーム10によって覆うことが好ましい。上記構成によれば、板状部材2内の対称な領域が押圧されるので、板状部材2を安定に固定することができる。
【0064】
上記外部フレーム10の具体的な形状としては特に限定されないが、例えば、内部フレーム5の表面および側面に沿って配置され得る板状であることが好ましい。上記構成によれば、各構成をより安定に固定することができる。なお、外部フレーム10を板状に形成する場合には、内部フレーム5の側面全体を覆うように外部フレーム10を形成することも可能であるし、内部フレーム5の側面のうちの特定の面のみを覆うように外部フレーム10を形成することも可能であるが、本発明は、当該構成に限定されない。
【0065】
本実施の形態の固定機構では、弾性を備えた固定部材1が外部フレーム10に連結される。そして、そして、当該固定部材1によって、内部フレーム5の裏面側へ向かう力を外部フレーム10に対して付与したまま、固定部材1が、板状部材2が配置される側とは反対側である内部フレーム5の裏面(例えば、裏面フレーム7など)に固定される。これによって、固定部材1、板状部材2、内部フレーム5および外部フレーム10が一体化して固定される。
【0066】
上記固定部材1は、内部フレーム5の裏面に対して固定される固定部15と、上記外部フレームに対して係止される係止部16と、固定部材1に対して弾性力を付与する弾性部17と、を備えている。以下に、各構成について説明する。
【0067】
上記固定部15は、内部フレーム5の裏面に対して固定される、これによって、固定部材1が、内部フレーム5の裏面に固定される。
【0068】
上記固定部15の具体的な構成としては特に限定されず、適宜公知の構成を用いることが可能である。
【0069】
例えば、上記固定部15は、板状の部材に設けられたネジ穴(図1、4および5参照)、裏面フレーム7に対して係止され得る線状の部材(図2および3参照)、または、線状の部材に設けられたネジ穴(図6および7参照)であってもよいが、当該構成に限定されない。内部フレーム5内の空間に配置される様々な構成の配置の自由度を考慮した場合には、固定部15は、裏面フレーム7に対して係止され得る線状の部材であることが好ましいといえる。上記構成であれば、内部フレーム5の裏面にネジ穴などを設ける必要が無いとともに、当該ネジ穴を介して内部フレーム5内にネジが挿入されることがないので、内部フレーム5内の空間を広くすることができる。そして、その結果、内部フレーム5内の空間に配置される様々な構成の配置の自由度を上げることができる。
【0070】
固定部15として板状の部材に設けたネジ穴を用いる場合には、図4および5に示すように、ネジ穴を設ける板状の部材中にスリットを設けることが好ましい。なお、上記スリットの形状は特に限定されないが、例えば、凹形状であることが好ましい。上記スリットを設けることによって、内部フレーム5と固定部15との間に隙間が生じることを防ぐことができ、その結果、内部フレーム5の裏面に固定部15を強固に固定することができる。
【0071】
固定部15として裏面フレーム7に対して係止され得る線状の部材を用いる場合には、図3に示すように、裏面フレーム7(換言すれば、内部フレーム5の裏面)に、上記線状の部材が係止するための突起52が設けられることが好ましく、この場合には、当該突起52には係止された線状の部材を更に強固に固定するためのネジ穴37が設けられていてもよい。突起52を設けることによって、固定部15を内部フレーム5に対して強固に固定することができる。また、図3に示すように、ネジ穴37のネジ36を挿入することによって、裏面フレーム7に係止されている固定部15を更に強固に固定することができる。
【0072】
上記係止部16は、外部フレーム10に対して着脱可能に係止される。
【0073】
上記係止部16は、外部フレーム10に対して着脱可能に係止できるものであればよく、その具体的な構成は特に限定されない。
【0074】
例えば、係止部16は、突起状部材であることが好ましい。そして、この場合、外部フレーム10には、上記突起状部材を挿入して係止するための孔が設けられていることが好ましい。
【0075】
上記突起状部材の形状および大きさとしては特に限定されず、適宜所望の形状および大きさであり得る。
【0076】
例えば、図1に示すように、係止部16は、固定部15が設けられた板状の部材に連結された板状の突起状部材であることが好ましい。そして、この場合には、外部フレーム10には、係止部16を係止できる形状および大きさを有する孔53が設けられている。上記孔53の形状および大きさは特に限定されず、上記係止部16の大きさおよび形状に合わせて、所望の形状および大きさに形成することが可能である。係止部16を係止するための孔53が設けられる外部フレーム10内の位置は特に限定されないが、例えば、図1に示すように、外部フレーム10の側面であることが好ましく、裏面フレーム7と外部フレーム10とが接する箇所または当該箇所の近傍であることが更に好ましい。上記構成によれば、簡便な形状の係止部16を、外部フレーム10に係止させることができる。
【0077】
また、例えば、図2、3、6および7に示すように、係止部16は、固定部15に連結された線状の突起状部材であってもよい。そして、この場合には、外部フレーム10には、当該線状の突起状部材を着脱可能に係止できる形状および大きさを有する孔53が設けられている。上記孔53の形状および大きさは特に限定されず、上記係止部16の大きさおよび形状に合わせて、所望の形状および大きさに形成することが可能である。係止部16を係止するための孔53が設けられる外部フレーム10内の位置は特に限定されないが、例えば、図2および3に示すように、上記孔53は、外部フレーム10の側面に設けられることが好ましい。また、図6および7に示すように、上記孔53は、外部フレーム10の側面端部であって、裏面フレーム7側に配置される端部に設けられることが好ましい。上記構成によれば、フレーム10に対して、内部フレーム5の裏面側へ向かう力を容易に付与することができる。
【0078】
上記係止部16は、上述したような突起状部材以外の構成であってもよい。例えば、係止部16は孔であってもよい。そして、この場合、外部フレーム10には、上記孔に挿入するための突起状部材が備えられることが好ましい。
【0079】
上記突起状部材および孔の形状および大きさとしては特に限定されず、適宜所望の形状および大きさであり得る。
【0080】
また、上記突起状部材および孔が設けられる位置も特に限定されず、適宜所望の位置に設けることができる。例えば、図4に示すように、上記突起状部材は、外部フレーム10の表面側に設けられることが好ましい。そして、この場合には、上記孔は、当該突起状部材と重なるように配置される外部フレーム10内の領域に設けられることになる。上記構成によれば、フレーム10に対して、内部フレーム5の裏面側へ向かう力を容易に付与することができる。
【0081】
次いで、弾性部17について説明する。
【0082】
上記弾性部17は、固定部材1に対して弾性を付与するための構成である。そして、当該弾性部17によって生み出される弾性によって、固定部材1は、外部フレーム10に対して、内部フレーム5の裏面側へ向かう力を付与することができる。
【0083】
勿論、固定部材1を弾性が高い素材を用いて形成することによって、固定部材1に対して弾性を付与することも可能である。この場合には、例えば、固定部材1の全体または一部が、弾性部17として機能することになる。弾性が高い素材としては特に限定されないが、例えば、金属、樹脂またはゴムなどを用いることが好ましい。
【0084】
上記弾性部17の具体的な構成は特に限定されないが、例えば、バネであることが好ましい。バネの具体的な構成としては特に限定されないが、例えば、板状のバネ部材、または、線状のバネ部材であることが好ましい。上記構成によれば、簡便な構成にて弾性部17を形成することができる。以下に、好ましいバネの一例を示すが、本願は、これに限定されない。
【0085】
例えば、図1に示す構成では、弾性部17は、板状のバネ部材である。
【0086】
上記弾性部17は、板状の第1領域と、当該第1領域に連結した板状の第2領域とを含むとともに、内部フレーム5の裏面側に配置されるものである。更に具体的には、上記第1領域は、固定部15が設けられた板状の部材18に対応し、上記第2領域は、係止部16に対応する。上記第1領域は、固定部材1が内部フレーム5の裏面側に固定されたときに、内部フレーム5の裏面に沿って配置される。上記第2領域は、固定部材1が内部フレーム5の裏面側に固定されたときに、内部フレーム5の裏面から離れる方向に向かって折れ曲がるように、上記第1領域に対して連結されている。そして、当該折れ曲がった形状を維持しようとする力を、弾性部17の弾性として利用することができる。つまり、本実施の形態では、固定部材1の折れ曲がった構造自体が、弾性部17として機能する。
【0087】
また、図6および図7に示す構成では、弾性部17は、線状のバネ部材である。
【0088】
上記弾性部17は、線状の第1領域と、当該第1領域に連結した線状の第2領域とを含むとともに、内部フレーム5の裏面側に配置されるものである。更に具体的には、上記第1領域は、図6の領域20を形成する線状の部材に対応し、上記第2領域は、領域21を形成する線状の部材に対応する。上記第1領域は、固定部材1が内部フレーム5の裏面側に固定されたときに、内部フレーム5の裏面に沿って配置される。上記第2領域は、固定部材1が内部フレーム5の裏面側に固定されたときに、内部フレーム5の裏面から離れる方向に向かって折れ曲がるように、上記第1領域に対して連結されている。そして、当該折れ曲がった形状を維持しようとする力を、弾性部17の弾性として利用することができる。なお、上記領域20の形状は特に限定されないが、平面状に近いほど好ましいといえる。また、外部フレーム10に対して均等に力を加えるという観点からは、弾性部17は、例えば、対象に配置された複数本(例えば、2本)のバネを備えていることが好ましいといえる。
【0089】
また、図2および図3に示す構成では、弾性部17は、線状のバネ部材である。
【0090】
上記弾性部17は、複数の線状の部材22が、折れ曲がるように互いに連結されたものであるとともに、外部フレーム10の側面に配置されるものである。そして、このとき、係止部16は、外部フレーム10の側面において外部フレーム10と係止している。上記線状の部材22の数としては特に限定されず、適宜所望の数だけ備えることが可能である。上記線状の部材22の各々の配置は特に限定されないが、全ての線状の部材22が、外部フレーム10の側面に平行な面内に配置されることが好ましい。上記構成によれば、線状の部材22が外部フレーム10の側面上に大きく突出することを防ぐことができるので、よりコンパクトな固定機構を実現することができる。また、外部フレーム10に対して均等に力を加えるという観点からは、弾性部17は、例えば、対象に配置された複数本(例えば、2本)のバネを備えていることが好ましいといえる。
【0091】
また、図4及び図5に示す構成では、弾性部17は、板状のバネ部材である。
【0092】
上記弾性部17は、内部フレーム5の裏面側から、上記内部フレームの表面側へ達するように配置される板状部材である。そして、係止部16は、内部フレーム5の表面側にて外部フレーム10に係止している。当該係止を実現するための具体的な構成は特に限定されないが、例えば、外部フレーム10に設けられた突起状部材を固定部材1に設けられた孔に係止させることによって実現することが可能である。この場合、固定部材1が独自の形状を有することによって、固定部材1全体が弾性部17として機能している。弾性部17の弾性をより大きなものにするという観点からは、弾性が高い素材(例えば、金属、樹脂またはゴムにて弾性部17(換言すれば、固定部材1)を形成することが好ましいといえる。
【0093】
また、図4の左上図に示すように、内部フレーム5の裏面に沿って配置される固定部材1の領域は、固定部材1が内部フレーム5の裏面側に固定されたときに、内部フレーム5の裏面から離れる方向に向かって折れ曲がる領域を含んでいることが好ましい。そして、当該領域は、内部フレーム5の裏面に沿って配置される固定部材1の領域中でも、固定部材1の側面に近い領域(より好ましくは、側面と直接連結している領域)であることが好ましい。上記構成によれば、内部フレーム5の裏面に沿って配置される固定部材1の領域によって、より大きな弾性を生み出すことが可能となり、当該内部フレーム5の裏面に沿って配置される固定部材1の領域を、主要な弾性部17とみなすことが可能となる。
【0094】
図1〜7に記載の弾性部17は、本願に用いることができる弾性部17の一例を示したのみであって、本願は、これらに限定されない。例えば、図1〜図7の各図面に記載されている各バネを組み合わせて弾性部17を形成することも可能であるし、図1〜図7の各図面に記載されている各バネの一部分同士を組み合わせて弾性部17を形成することも可能である。
【0095】
〔2〕光学機器
以下に、本実施の形態の光学機器に関して説明するが、既に説明した構成に関する説明は省略する。
【0096】
本実施の形態の光学機器は、上述した本発明の固定機構を備えている。
【0097】
上記光学機器の具体例としては特に限定されないが、例えば、大型テレビ、監視用モニタ、広告表示ディスプレイ、特に複数のディスプレイを並べるマルチディスプレイを挙げることができる。本発明であれば、これら光学機器の額縁を小さくすることができるとともに、内部に配置される様々な構成の配置の自由度を上げることができる。
【0098】
以下に、本発明の光学機器の実施の一形態として、これらの機器を構成するバックライト付き液晶モジュールに関して説明するが、本発明は、これに限定されない。
【0099】
本実施の形態のバックライト付き液晶モジュール30は、図8に示すように、前フレーム31(外部フレーム10に対応)、液晶ガラス32(板状部材2に対応)、側面フレーム6、バックライト管33、管固定フレーム34、および、後シャーシ35(裏面フレーム7に対応)を備えている。
【0100】
上記液晶モジュール30の裏面側には、複数の板状の固定部材1が設けられる。そして、固定部材1を前フレーム31に設けた孔に係止させるとともに、ネジ36によって、当該固定部材1を後シャーシ35に対して固定することによって、各構成が安定に固定される。
【0101】
上記固定部材1としては板状に細かく断片化されたものを一例として図示したが、固定部材1の形状は、これに限定されない。例えば、固定部材1の形状としては、個々が細かく断片化された形状のものであってもよく、後シャーシ35の一辺を覆うように一体化された形状(例えば、直線状など)のものであってもよく、後シャーシ35の裏面の外周を一周するように一体化された形状(例えば、円形状、四角形状など)のものであってもよい。
【0102】
上記後シャーシ35上における固定部材1の固定位置は特に限定されないが、例えば、後シャーシ35の裏面上に対称配置されることが好ましい。上記構成によれば、液晶モジュール30に対して偏った力が加えられることがないので、各構成をより安定に固定することができる。
【0103】
また、上述したように固定部材1が一体化されている場合には、固定部材1を係止するために前フレーム31に設けられる孔の配置を対称配置にすればよい。上記構成によれば、液晶モジュール30に対して偏った力が加えられることがないので、各構成をより安定に固定することができる。
【0104】
〔3〕固定方法
以下に、本実施の形態の固定方法に関して説明するが、既に説明した構成に関する説明は省略する。
【0105】
本実施の形態の固定方法は、板状部材2と、板状部材2の裏面側に配置される内部フレーム5と、板状部材2の外周部の少なくとも一部および内部フレーム5の少なくとも一部を覆うように設けられる外部フレーム10とを、固定部材1を用いて固定する方法である。
【0106】
本実施の形態の固定方法は、外部フレーム10と、弾性を備えている固定部材1とを連結する工程を有している。これによって、固定部材1によって、外部フレーム10に対して力を付与することができる。
【0107】
本実施の形態の固定方法は、外部フレーム10に対して、板状部材2が配置される側とは反対側である内部フレーム5の裏面側へ向かう力を付与したまま、固定部材1を内部フレーム5の裏面側に固定する工程を有している。これによって、外部フレーム10に対して力を付与した状態で、外部フレーム10と固定部材1とを固定することができる。
【0108】
固定部材1、板状部材2、内部フレーム5および外部フレーム10は上述したような配置関係にあるので、上記2つの工程によって、各構成が安定に固定化されるとともに、額縁を小さくすることができる。
【0109】
上記連結する工程の具体的な構成は特に限定されないが、例えば、固定部材1を外部フレーム10に対して着脱可能に係止させる工程であることが好ましい。
【0110】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、大型テレビ、監視用モニタ、広告表示ディスプレイ、特に複数のディスプレイを並べるマルチディスプレイなどに利用することができる。
【符号の説明】
【0112】
1 固定部材(固定手段)
2 板状部材
5 内部フレーム
6 側面フレーム
7 裏面フレーム
10 外部フレーム
15 固定部
16 係止部
17 弾性部
18 板状の部材
20・21 領域
22 線状の部材
30 液晶モジュール
31 前フレーム
32 液晶ガラス
33 バックライト管
34 管固定フレーム
35 後シャーシ
36 ネジ
37 ネジ穴
50・52 突起
51・53 孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状部材と、上記板状部材の裏面側に配置される内部フレームと、上記板状部材の外周部の少なくとも一部および内部フレームの少なくとも一部を覆うように設けられる外部フレームと、を固定するための固定機構であって、
上記外部フレームと連結することにより、上記板状部材、上記内部フレームおよび上記外部フレームを、一体となるように固定化するための固定手段を備え、
上記固定手段は、上記板状部材が配置される側とは反対側である上記内部フレームの裏面側において、上記内部フレームに固定されるものであり、
上記固定手段は、弾性を備えており、上記外部フレームに対して上記内部フレームの裏面側へ向かう力を付与したまま、上記外部フレームを固定化するものであることを特徴とする固定機構。
【請求項2】
上記固定手段は、上記固定手段に対して弾性力を付与する弾性部と、上記内部フレームの裏面に対して固定される固定部と、上記外部フレームに対して係止される係止部と、を備えているものであることを特徴とする請求項1に記載の固定機構。
【請求項3】
上記係止部は、突起状部材であり、
上記外部フレームは、上記突起状部材を挿入するための孔を備えていることを特徴とする請求項2に記載の固定機構。
【請求項4】
上記係止部は、孔を備えており
上記外部フレームは、上記孔に挿入するための突起状部材を備えていることを特徴とする請求項2に記載の固定機構。
【請求項5】
上記弾性部は、板状のバネ部材または線状のバネ部材であることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の固定機構。
【請求項6】
上記弾性部は、板状または線状の第1領域と、上記第1領域に連結した板状または線状の第2領域とを含むとともに、上記内部フレームの裏面側に配置されるものであり、
上記第1領域は、上記固定手段が上記内部フレームの裏面側に固定されたときに、上記内部フレームの裏面に沿って配置されるものであり、
上記第2領域は、上記固定手段が上記内部フレームの裏面側に固定されたときに、上記内部フレームの裏面から離れる方向に向かって折れ曲がるように、上記第1領域に対して連結されたものであることを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載の固定機構。
【請求項7】
上記弾性部は、複数の線状の部材が、折れ曲がるように互いに連結されたものであるとともに、上記外部フレームの側面に配置されるものであり、
上記係止部は、上記外部フレームの側面において外部フレームに係止するものであることを特徴とする請求項2〜5の何れか1項に記載の固定機構。
【請求項8】
上記弾性部は、上記内部フレームの裏面側から、上記内部フレームの表面側へ達するように配置される板状部材であり、
上記係止部は、上記内部フレームの表面側にて外部フレームに係止するものであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の固定機構。
【請求項9】
上記板状部材は、光学パネルであることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の固定機構。
【請求項10】
請求項9に記載の固定機構を備えていることを特徴とする光学機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−112790(P2011−112790A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−267859(P2009−267859)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】