固形食品の計数装置及び組分け装置、並びに搬送システム
【課題】前後に接した状態で搬送される固形食品が含まれる場合であっても、固形食品を正確に計数可能な固形食品の計数装置を提供する。
【解決手段】搬送コンベア2により搬送される固形食品5の個数を計数する固形食品5の計数装置において、搬送コンベア2の上方に設置され、固形食品の高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力する高さ検出手段20と、高さ検出手段20からの出力波形が入力され、固形食品高さの変位に基づいて固形食品5を計数する制御手段3とを備え、制御手段3は、出力波形に基づいて固形食品高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったときに計数値を1加算する構成とした。
【解決手段】搬送コンベア2により搬送される固形食品5の個数を計数する固形食品5の計数装置において、搬送コンベア2の上方に設置され、固形食品の高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力する高さ検出手段20と、高さ検出手段20からの出力波形が入力され、固形食品高さの変位に基づいて固形食品5を計数する制御手段3とを備え、制御手段3は、出力波形に基づいて固形食品高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったときに計数値を1加算する構成とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送コンベアにより搬送される固形食品の計数を行う固形食品の計数装置、及び該計数装置を有して固形食品を任意の個数にグループ化する組分け装置、並びに前記計数装置と前記組分け装置とを有する搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、食品工場等において、搬送コンベアにより搬送される被搬送物をセンサにより検出して自動で計数する計数装置が広く普及している。被搬送物を検出するセンサには、例えば光電センサ、超音波センサ等の非接触式デジタルセンサが多く用いられ、このようなセンサにより被搬送物の有無を電気的信号で出力するようになっている。
【0003】
計数装置に用いられるセンサは、被搬送物に対して水平方向に設置される場合(特許文献1参照)と、鉛直方向に設置される場合(特許文献2参照)とがある。
図17は、従来例であり、コンベア側方(水平方向)に設置された非接触式センサによる計数を説明する平面図で、(A)は離間して搬送される被搬送物の状態を示す図、(B)は接触状態で搬送される被搬送物の状態を示す図、(C)はコンベア幅方向に多列で搬送される被搬送物の状態を示す図である。
【0004】
同図に示す搬送システムは、搬送コンベア50上に設けられた分離装置54により被搬送物55を1列化及び定ピッチ化し、個別分離した被搬送物55の個体認識をセンサにてON−OFF信号の接点出力に変換して行っている。例えば光電センサは、搬送コンベア50の側方に配置された投光部51と、搬送コンベア50を挟んで前記投光部51に対向して配置された受光部52とを有しており、投光部51から投光された光が被搬送物55によって遮られるとON信号を出力し、受光部52が光を受光したらOFF信号を出力し、このON信号−OFF信号の切り替えで計数値を1加算するようになっている。
【0005】
図17(A)に示すように、搬送方向前後に位置する被搬送物55が離間した状態で搬送される場合には、被搬送物55ごとにOFF信号が明瞭に出力され、確実に計数を行える。
しかし、図17(B)に示すように、被搬送物55が前後で接している場合には、被搬送物55同士の継ぎ目をセンサで認識できないためOFF信号が出力されず、複数個を1個として計数してしまうことがあった。
また、図17(C)に示すように、搬送コンベア50の幅方向に多列で被搬送物55が搬送される場合においても、被搬送物55が水平方向に重複してしまいセンサによりOFF信号が出力されず、複数個を1個として計数してしまうことがあった。
【0006】
図18及び図19は、従来例であり、コンベア上方(鉛直方向)に設置された非接触式センサによる計数を説明する図である。
図18(A)及び図19(A)に示す搬送システムは、搬送コンベア50の上方に設けられたセンサ53にて被搬送物55の個体認識を行っている。例えば光電センサの場合、搬送コンベア50の上方に投光部と受光部とを有するセンサ53を配置し、投光部から投光された光が被搬送物55によって反射して受光部に受光され、受光部の受光量によってON信号又はOFF信号を出力し、ON信号−OFF信号の切り替えで計数値を1加算するようになっている。
【0007】
図18(A)に示すように被搬送物55が離間して搬送される場合には、図18(B)に示すように被搬送物55ごとにOFF信号が明瞭に出力され、確実に計数を行える。
しかし、図19(A)に示すように前後に接触して搬送される場合には、センサにより被搬送物55の継ぎ目を認識できず、図19(B)に示すようにON信号が連続してしまい、正確に計数できないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−250037号公報
【特許文献2】特開平6−8925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記したように、センサが水平方向に配置された従来の計数装置では、被搬送物が前後に接した状態で搬送されると、連続した2つ以上の被搬送物を1つの被搬送物と認識してしまうことがあり正確な計数ができないという問題があった。また、搬送コンベア上を被搬送物が多列で搬送されると、センサが設置された水平方向に対して被搬送物が重複してしまい、やはり正確な計数ができないという問題があった。
一方、センサが鉛直方向に配置された従来の計数装置においても、前後に接触して搬送される被搬送物の継ぎ目は認識できず、正確に計数できないという問題が残る。
【0010】
したがって、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、前後に接した状態で搬送される固形食品が含まれる場合であっても、固形食品を正確に計数可能な固形食品の計数装置を提供することを目的とし、さらには固形食品を正確な個数で組分けすることを可能とした固形食品の組分け装置、並びに前記固体装置と組分け装置とを有する搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明に係る固形食品の計数装置は、搬送コンベアにより搬送される固形食品の個数を計数する固形食品の計数装置において、前記搬送コンベアの上方に設置され、前記固形食品の高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力する高さ検出手段と、前記高さ検出手段からの出力波形が入力され、前記固形食品高さの変位に基づいて前記固形食品を計数する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記出力波形に基づいて前記固形食品高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったときに計数値を1加算することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、高さ検出手段により固形食品高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力し、この出力波形に基づいて固形食品の個数を計数することにより、固形食品が前後に接した状態で搬送される場合であっても正確に計数することが可能となる。すなわち、出力波形の凹部をしきい値により検出することで接触状態の固形食品同士の継ぎ目を認識でき、しきい値を跨ぐ時(しきい値より大きい状態からしきい値以下への変化、又はしきい値未満の状態からしきい値以上への変化の何れか一方)に計数値を1加算することによって連続した固体食品を誤って1個と計数することを防止できる。
なお、本発明において固形食品とは塊状の食品のことをいうが、該固形食品には液体又はゲル状食品が袋やカップ等の容器に封入されているものを含み、さらに、未調理の食品及び調理済みの食品を含むものである。また、固形食品の高さとは、搬送コンベア上面から固形食品上面までの高さをいう。
【0013】
また、前記固形食品の移動距離を検出する移動距離検出手段をさらに備え、前記出力波形は、前記高さ検出手段と前記移動距離検出手段とから得られる前記固形食品の高さと移動距離とからなる波形であり、前記制御手段は、前記出力波形に基づいて前記固形食品高さが前記しきい値より大きいときの前記固形食品の移動距離を算出し、該移動距離が、前記固形食品の寸法に基づき設定された基準長より長い場合、該基準長に基づいて計数値を加算することが好ましい。
【0014】
高さに差がなく上面が平坦な固形食品は、前後に接した状態で搬送されたときに、高さ検出手段で固形食品高さを検出しても、しきい値より大きい状態が続いて固形食品の連続した継ぎ目を検出することが難しいことがある。したがって本構成では、固形食品高さがしきい値より大きい状態が続く固形食品の場合に、固形食品の移動距離、すなわち固形食品の全長を検出して該移動距離が基準長より長い場合に適宜計数値を加算することによって、平坦な固形食品が接触状態で搬送される場合であっても確実に計数可能となる。なお、基準長は、1個の固形食品の寸法偏差に基づいて設定されることが好ましい。
【0015】
本発明に係る固形食品の組分け装置は、上記した計数装置と、前記搬送コンベア上で前記高さ検出手段より下流側に設置され、該搬送コンベアにより搬送される固形食品の搬送路を開閉するゲートとを備え、前記制御手段は、前記高さ検出手段により計数された前記固形食品の個数と、前記移動距離検出手段で検出された前記固形食品の移動距離とに基づいて前記ゲートを開閉制御し、前記固形食品を任意の個数にグループ化することを特徴とする。
このように、上記した計数装置で得られた計数値に基づいてゲートを開閉制御することにより、固形食品を任意の個数で精度よくグループ化することが可能となる。
【0016】
さらに、前記高さ検出手段が、前記搬送コンベアの横断方向に複数設けられており、前記ゲートが前記複数の高さ検出手段ごとに設けられているとともに、各ゲートが前記制御手段によりそれぞれ独立して開閉制御されるように構成することが好ましい。
このように、複数のゲートがそれぞれ独立制御される構成とすることにより、搬送コンベアの各レーンで固形食品がランダムに配列されている場合であっても、固形食品を精度よくグループ化することが可能となる。
【0017】
本発明に係る固形食品の搬送システムは、搬送面が複数のレーンに仕切られ、各レーンにて固形食品を搬送する搬送コンベアと、前記各レーンの上方にそれぞれ設置され、前記固形食品の高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力する高さ検出手段と、前記固形食品の移動距離を検出する移動距離検出手段と、前記各レーンごとに前記高さ検出手段より上流側に設置され、前記固形食品を同一方向に整列させる整列手段と、前記高さ検出手段からの出力波形が入力され、前記固形食品高さの変位に基づいて前記固形食品を計数する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記出力波形に基づいて、前記固形食品高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったときに計数値を1加算するとともに、前記固形食品高さが前記しきい値より大きいときの前記固形食品の移動距離を算出し、該移動距離が、前記固形食品の寸法に基づき設定された基準長より長い場合、該基準長に基づいて計数値を加算することを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、高さ検出手段からの出力波形に基づいて固形食品の個数を計数することにより、固形食品が前後に接触状態で搬送される場合であっても正確に計数することが可能となる。また、固形食品の移動距離を検出し、移動距離が基準長より長い場合に適宜計数値を加算することによって、平坦な固形食品が接触状態で搬送される場合であっても確実に計数可能となる。さらに、高さ検出手段の上流側で固形食品を整列手段により整列させているため、確実に高さ検出手段の下方を固形食品が通過するようにでき、計数漏れを防止可能である。
【0019】
また、前記各レーンの前記高さ検出手段より下流側にそれぞれ設置され、該レーン上を搬送される固形食品の搬送路を開閉するゲートをさらに備え、前記制御手段は、前記高さ検出手段により計数された前記固形食品の個数と、前記移動距離検出手段で検出された前記固形食品の移動距離とに基づいて複数の前記ゲートをそれぞれ独立して開閉制御し、前記固形食品を任意の個数にグループ化することが好ましい。
このように、上記した計数装置で得られた計数値に基づいてゲートを開閉制御することにより、固形食品を任意の個数で精度よくグループ化することが可能で、さらに複数のゲートがそれぞれ独立制御される構成とすることにより、各レーンで固形食品がランダムに配列されている場合であっても正確な個数でグループ化することが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
以上記載のように本発明によれば、高さ検出手段により固形食品高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力し、この出力波形に基づいて固形食品の個数を計数することにより、固形食品が前後に接した状態で搬送される場合であっても正確に計数することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係る固形食品の搬送システムを示す全体構成図である。
【図2】整列手段の具体的構成例を示す平面図である。
【図3】(A)は手動式の整列手段とセンサの平面図で、(B)は自動式の整列手段とセンサの平面図である。
【図4】センサの概略構成を示す側面図である。
【図5】ワークの搬送状態を説明する図であり、(A)はセンサ通過前の搬送状態を示す平面図で、(B)はセンサ通過後の搬送状態を示す平面図である。
【図6】離間して搬送されるワークの出力波形図である。
【図7】(A)は接触状態で搬送されるワークの出力波形図で、(B)はワーク有無の判定結果を示す図である。
【図8】ワーク長さを利用した計数を説明する図であり、(A)は接触状態のワークを示す側面図で、(B)はセンサの出力波形を示す図で、(C)はワーク有無の判定結果を示す図である。
【図9】本実施形態に係る計数装置の処理フローを示す図である。
【図10】ワークの移動距離を説明する図である。
【図11】多列レーンにおけるグルーピングを説明するための平面図である。
【図12】ワーク搬送状態を示す図であり、(A)はゲートが一部開放している状態を示す図で、(B)はゲートを閉じた状態を示す図で、(C)はゲートを閉じた後一定時間保持した状態を示す図である。
【図13】ゲートの一例を示す平面図である。
【図14】ゲートの動作を説明する図であり、(A)はゲート開放状態を示す側断面図で、(B)はゲート閉鎖状態を示す側断面図である。
【図15】本実施形態に係る組分け装置の処理フローを示す図である。
【図16】ワーク移動距離を説明する図であり、(A)はセンサ通過時のワークを示す図で、(B)はゲート通過時のワークを示す図である。
【図17】従来例であり、コンベア側方に設置された非接触センサによる計数を説明する平面図で、(A)は離間して搬送される被搬送物の状態を示す図で、(B)は接触状態で搬送される被搬送物の状態を示す図で、(C)は多列で搬送される被搬送物の状態を示す図である。
【図18】従来例であり、コンベア上方に設置された非接触センサによる計数を説明する図で、(A)は離間して搬送される被搬送物の状態を示す側面図で、(B)はセンサによる判定結果を示す図である。
【図19】従来例であり、コンベア上方に設置された非接触センサによる計数を説明する図で、(A)は接触した状態で搬送される被搬送物の状態を示す側面図で、(B)はセンサによる判定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。本実施形態は、搬送コンベアにより搬送される固形食品の個数を計数する計数装置と、該計数装置を備えた組分け装置と、組分け装置を備えた搬送システムとに関するものである。ここで固形食品とは塊状の食品のことをいうが、該固形食品には液体又はゲル状食品が袋やカップ等の容器に封入されているものを含み、さらに、未調理の食品及び調理済みの食品を含むものである。以下、固形食品5をワークと称する。
【0023】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る固形食品の搬送システムの全体構成を説明する。
本実施形態に係る搬送システム1は、主に、搬送コンベア2と、該搬送コンベア2上でワーク5を整列させる整列手段10と、該整列手段10の下流側に設けられワーク5の高さを検出する高さ検出センサ20と、該センサ20の下流側に設けられワーク5の搬送路を開閉するゲート30と、ワーク5の移動距離をカウント数に基づき検出するエンコーダ35と、ワーク5の計数演算やグループ化のためのゲート開閉制御を行なう制御手段3とを備える。
【0024】
前記搬送コンベア2は、その上面(搬送面)に載置されたワーク5を所定速度で搬送するものであり、例えば、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラコンベア等が用いられる。なお、本実施形態では、全図において白抜きの矢印は搬送コンベア2の搬送方向を示す。また、本明細書中において上流側又は下流側の表記は、コンベア搬送方向に対する上流側又は下流側をさす。
【0025】
前記整列手段10は、搬送コンベア2により搬送されるワーク5を整列させる手段であり、図2にその具体的構成例を示す。同図に示されるように、整列手段10は、搬送コンベア2を複数レーン12に仕切るサイドガイド11と、各レーン12ごとに設置された整列バー13及び整列バー移動駒15とを有する。各レーン12は、レーン幅がワーク幅より大きくなるようにサイドガイド11により仕切られている。サイドガイド11は、板状若しくは棒状に形成されており、搬送コンベア2上面から僅かに離間させて所定高さを有するように立設され、少なくとも整列バー13からゲート30まで延設されている。サイドガイド11は、例えば上部から吊り下げたり、コンベアブラケットに固定したりして設置する。
【0026】
レーン12を挟む2つのサイドガイド11のうち一側11aには、支軸14を中心として回動自在な整列バー13が設置されている。なお、整列バー13が設置された側のサイドガイド11を支軸側サイドガイド11a、設置されていない側のサイドガイド11を基準サイドガイド11bと称する。整列バー13は、棒状又は長尺板状に形成されており、上流端が支軸14に支持され、下流端が自由端となっている。該整列バー13の下流端は整列バー移動駒15によってレーン12上で位置決めされる。整列バー移動駒15は、モータ17によってレーン12の幅方向に駆動される。整列バー13の下流端と基準サイドガイド11bとの距離をワーク寸法幅に合わせることによって、この間を通り抜けるワーク5を直線上に整列させることができる。
【0027】
ここで、上記した図2と、さらに図3とを参照して、整列手段10と高さ検出センサ20のセット方法を説明する。図3(A)は手動式の整列手段とセンサの平面図で、(B)は自動式の整列手段とセンサの平面図である。
最初に、ワーク5の種類ごとにその寸法幅を、制御手段3のデータベース(図示略)にマスタ登録する。例えば、寸法幅A〜寸法幅Zまでを、製品の識別情報に関連付けて登録する。
搬送コンベア2に流すワーク5の識別情報を選択し、この識別情報に対応した寸法幅を前記データベースから抽出する。
【0028】
抽出された寸法幅となるように整列バー移動駒15をモータ17aにより動かし、次いで、基準サイドガイド11bと整列バー13先端との距離の中心位置に高さ検出センサ20を動かす。例えば、ワークAを選択したら、基準サイドガイド11bと整列バー13先端の距離が寸法幅Aになる位置に整列バー移動駒15を動かし、その後ワークAの寸法幅/2の位置に高さ検出センサ20を動かす。ワークAより寸法幅が大きいワークZを選択したら、上記と同様にして、固体寸法Zの寸法幅に対応した位置に整列バー移動駒15を動かし、その後ワークの寸法幅Z/2の位置に高さ検出センサ20を動かす。図2及び図3において、実線は寸法Aのときの整列バー13、整列バー移動駒15、高さ検出センサ20の位置であり、破線は寸法幅Zのときの整列バー13’、整列バー移動駒15’、高さ検出センサ20’の位置である。
【0029】
図3(A)に示すように、手動式の場合は、整列バー移動駒15がスライド軸16をスライド移動するように構成されるとともに、高さ検出センサ20がスライド軸22をスライド移動するように構成され、整列バー移動駒15及び高さ検出センサ20はそれぞれ手動でスライド移動するようになっている。
【0030】
図3(B)に示すように、自動式の場合は、整列バー移動駒15がスライド軸16をスライド移動するように構成されるとともに、高さ検出センサ20がスライド軸22をスライド移動するように構成され、整列バー移動駒15及び高さ検出センサ20はそれぞれモータ17a、17bにより駆動され移動するようになっている。このモータ17a、17bは制御手段3に接続されており、不図示の入力手段により制御手段3にワーク5の識別情報が入力されたらこの識別情報に対応した寸法幅をデータベースから抽出し、該抽出された寸法幅に基づいて制御手段3によりモータ17a、17bを駆動することが好ましい。
【0031】
前記高さ検出センサ20は、図4に示すように、搬送コンベア2の上方に設置され、該搬送コンベア2により搬送されるワーク5の高さを連続的に検出してワーク高さの変位をアナログ値で出力する非接触式のセンサである。該高さ検出センサ20は、光や超音波等を利用してワーク上面の変位を検出する変位センサが用いられ、この変位に基づいてワークの高さ(コンベア上面からワーク上端までの高さ)とコンベア移動距離の出力波形を出力するようになっている。高さ検出センサ20からの出力波形は制御手段3に入力され、制御手段3の表示手段(不図示)に表示させてもよい。
【0032】
本実施形態で用いられる高さ検出センサ20は、例えば、光学式として、半導体レーザやLED等の発光素子と、PSD(光位置検出素子)又はCCDとの組み合わせで構成され、三角測距又は光波測距等を利用してワーク5とセンサ20との変位量を検出し、出力波形を生成する光学式変位センサ(光電センサ)が用いられる。光電センサは、応答速度が速いという利点があるため、多数のワーク5を短時間で計数する場合などに適している。一方、超音波式としては、発振子から超音波を発振し、ワーク上面で反射する超音波を受振子で受振し、この音波の発振から受振までの時間を計測することで距離を演算する超音波式変位センサが用いられる。超音波式変位センサは、透明又は半透明のワークであっても測定が可能であり、また色が変化しても測定への影響がないため、このようなワークの計数に適している。
ただし、高さ検出センサ20は上記した構成に限定されるものではなく、検出したワーク高さをアナログ値で出力可能なセンサであればいずれの構成であってもよい。
【0033】
前記ゲート30は、搬送コンベア2上で高さ検出センサ20より下流側に設置され、該搬送コンベア2により搬送されるワーク5の搬送路を開閉する。複数レーン12を有する搬送コンベア2の場合は、各レーン12ごとにゲート30が設置され、それぞれ独立して開閉制御されることが好ましい。ゲート30の具体的構成については後述する。
前記エンコーダ35は、例えば搬送コンベア2の駆動ローラに取り付けられ、該ローラの回転数をカウントすることによりコンベアベルトの移動量、すなわちワーク5の移動距離を検出する。
【0034】
本実施形態に係る計数装置につき説明する。
本実施形態では、前記高さ検出センサ20と前記制御手段3とを含んで計数装置が構成されている。この計数装置では、高さ検出センサ20でワーク高さを連続的に検出して該ワーク高さの変位をアナログ値で出力し、この出力波形が制御手段3に入力されて、該制御手段3で出力波形に基づいてワーク高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき(ON信号→OFF信号)、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったとき(OFF信号→ON信号)に計数値を1加算する。
【0035】
ここで、図6及び図7を参照して、高さ検出センサの出力波形について説明する。なお、図5はワークの搬送状態を説明する図であり、(A)はセンサ通過前の搬送状態を示す平面図で、(B)はセンサ通過後の搬送状態を示す平面図である。ワーク5は、1レーンから3レーンまでの各レーンにてそれぞれ整列した状態で搬送される。1レーンでは前後に位置するワーク5が離間した状態で搬送され、2レーンでは前後に位置するワーク5が接した状態で搬送されている。
【0036】
図6は、離間して搬送されるワークの出力波形図であり、具体的には図5に示される1レーンのセンサ20で検出された出力波形図である。同波形図に示されるように、前後のワーク5同士が離間しているため、それぞれのワーク5を明瞭に区別できる。
図7(A)は、接触状態で搬送されるワークの出力波形図であり、具体的には図5の2レーンのセンサ20で検出された出力波形図である。同波形図に示されるように、離間したワーク5同士は明瞭に区別でき、さらに、前後で接触状態にあるワーク5同士においても境界部分が凹状となっているため別個のワーク5であることが認識できる。
【0037】
高さ検出センサ20からの出力波形は制御手段3に入力され、該制御手段3にて出力波形の山を1個のワーク5として計数することにより、接触状態で搬送されるワーク5が存在しても正確に計数可能となる。
また、出力波形の山を1個のワーク5として計数するために、前後のワーク5同士の境界を検出するしきい値を予め制御手段3に設定しておく。これは、図7(B)に示すように、出力波形からワーク高さがしきい値より大きくなったとき、ワーク有無の判定結果をONとし、しきい値以下となったときにワーク有無の判定結果をOFFとする。判定結果がONからOFFに切り替わった時点で計数値を1加算する。又は、判定結果がOFFからONに切り替わった時点で計数値を1加算してもよい。しきい値は、ワーク5上面の凹凸状態に基づいて該ワーク5の種類ごとに設定することが好ましい。例えば、図7に示す出力波形においては、高さ200(mm)をしきい値と設定するとよい。
【0038】
上記したように、出力波形の凹部をしきい値により検出することで接触状態のワーク同士の継ぎ目を認識でき、しきい値以下(又はしきい値以上)となったら計数値を1加算することによって連続したワーク5を誤って1個と計数することを防止できる。
【0039】
しかし、上面が平坦で高さに差がないワーク5においては、ワーク5が接触状態で搬送される時に計数できない場合がある。したがって本実施形態では、このようなワーク5においても確実に計数可能なように、上記した計数装置の構成に加えて、以下の構成を備えることが好ましい。
図8はワーク長さを利用した計数を説明する図であり、(A)は接触状態のワークを示す側面図で、(B)はセンサの出力波形を示す図で、(C)はワーク有無の判定結果を示す図である。
【0040】
図8(A)に示すように接触状態で搬送される複数のワーク5において、図8(B)に示すように、予め制御手段3にワーク高さのしきい値を設定レベル1と設定レベル2(設定レベル2>設定レベル1)の2つ登録しておき、まず最初に設定レベル2でワーク高さの変位を検出する。ワーク5に凹凸が存在して前後の境界が設定レベル2で検出可能で、図8(C)に示すようにON/OFFの判定が可能であれば、ON信号−OFF信号で1個とカウントする。
【0041】
設定レベル2でON/OFFの判定ができない場合には、ワーク有無の確認を設定レベル1で行い、ワーク5が確認できている間、すなわちONの状態の間をエンコーダ35でカウントして連続しているワーク全体の長さLを計測する。ワークの設計長(これを基準長とする)=lとして、実際のワーク寸法が設計値±10%以内(0.9l<l1,l2,l3,l4<1.1l)とすると、図8の場合には、計測値は3.6l<L<4.4lになり、この全長を基準長(l)で割ると、3.6<計算個数<4.4となり、これを四捨五入すると計算個数=4としてワーク数が求められる。n個連続している場合は、実際の製品寸法が設計値の±(1/2n)×100%以内であれば上記の手法で正しい個数が求められる。なお、図8のような4個連続の場合には、±12.5%以内、10個連続する場合は±5%以内となる。
【0042】
このように、高さ検出センサ20で検出困難である場合には、ワーク移動距離、すなわちワーク全長に基づいて計数することにより、平坦なワークが接触状態で搬送される場合にも正確に計数可能となる。
【0043】
ここで、図9及び図10を参照して、上記した構成を備える計数装置の処理フローにつき具体的に説明する。図9は本実施形態に係る計数装置の処理フローを示す図、図10はワークの移動距離を説明する図である。なお、ここでは一例として、多列のレーンを有する搬送コンベア上を搬送されるワークを計数する場合について説明する。
【0044】
制御手段3に、搬送コンベア2の全レーン12の合計計数値をN、ワーク5の搬送方向長さをLと設定すると、計数開始前はN=0、L=0であり、またレーン1のワークカウント数n1=0、現在値n=0、前回値n(−1)=0で初期値となっている(S1)。
高さ検出センサ20によりワーク高さを検出する(S2)。そして、高さ検出センサ20からの出力波形を制御手段3に入力し、この出力波形(例えば図7(A))に基づいて、ワーク有無の判定をする(S3)。これは、制御手段3に予めワーク高さのしきい値を設定しておき、出力波形からこのしきい値以上の高さが検出された場合には、ワーク有無の判定結果をONとする。判定結果がOFFの場合には、高さ検出センサ20により検出を続行する。
【0045】
判定結果がONの場合には、エンコーダ35のカウント数によりコンベアベルト2aの移動距離(L)を検出し(S4)、計測ワーク長Lがワーク設計寸法l×1.4で求められる基準長以下であるか否かを判断する(S5)。計測ワーク長Lが基準長以下であり、さらに高さ検出センサ20によりワーク有無の判定結果がOFFとなったら(S6)、レーン1のワークカウント数を1加算する(S9)。
【0046】
一方、計測ワーク長Lが基準長より大きい場合には、N/lを算出し、小数点以下一桁を四捨五入する(S7)。なお、ワークが連続状態であるか否かの判定において、ワーク設計寸法lに1.4を乗算した値を基準長としているが、この値は1.4に限定されるものではなく、ワーク設計寸法の誤差に基づいて適宜設定することが好ましい。
そして、ワークカウント数の現在値nが前回値n(−1)から変化したか否かを判断し(S8)、変化していない場合にはコンベアベルト2aの移動距離検出(S4)に戻る。ワークカウント数の現在値が変化している場合には、1レーンのワークカウント数を1加算する(S9)。
【0047】
ワークカウント数を1加算したら、ワーク移動距離l1=0とし、前回のカウント値をリセットする(S10)。
リセット後、再度エンコーダ35によりワーク移動距離l1の検出を開始し(S11)、制御手段3に記憶されているワークカウント数の前回値n(−1)を現在値に更新する(S12)。
【0048】
全レーン合計計数値Nが、制御手段3に予め設定された設定数SetNに達したか否かを判断し(S13)、設定数に達していない場合には、高さ検出センサ20によるワーク高さ検出(S2)に戻る。設定数に達している場合には、ワーク移動距離l1の値をホールドし、移動距離の検出を停止する(S14)。各レーン12の計数の合計が設定数と一致した瞬間に、当該レーンで高さ検出センサ20を通過した最終ワーク5aからゲート30までの残距離L1を計算する(S15)。図10に示すように、残距離L1は、(センサ20からゲート30までの距離)L0−(センサ20から最終ワーク5aまでの距離)l1で計算できる。そして、初期設定(S1)に戻り、上記と同様にして次のロッドを計数する。
【0049】
本実施形態に係る組分け装置について説明する。
本実施形態では、上記した計数装置と、図1に示すゲート30とを含んで組分け装置が構成されている。
この組分け装置は、制御手段3で高さ検出センサ20により計数されたワーク個数と、エンコーダ35で検出されたワーク移動量とに基づいてゲート30を開閉制御し、ワーク5を任意の個数にグループ化する。
このように、計数装置で得られた計数値に基づいてゲート30を開閉制御することにより、ワーク5を任意の個数で正確にグループ化することが可能となる。
【0050】
さらにゲート30は、搬送コンベア2上にて多列でワーク5が搬送されるように複数レーン存在する場合には、制御手段5により各ゲート30がそれぞれ独立して制御されるよう構成されていることが好ましい。
このように、複数のゲート30がそれぞれ独立制御される構成とすることにより、各レーン12でワーク5がランダムに配列されている場合であっても、ワーク5を正確な個数でグループ化することが可能となる。
【0051】
図11は多列レーンにおけるグルーピングを説明するための平面図で、図12はワーク搬送状態を示す図で、(A)はゲートが一部開放している状態を示す図、(B)はゲートを閉じた状態を示す図、(C)はゲートを閉じた後一定時間保持した状態を示す図である。
仮に、グルーピングのワーク設定数を5個とした場合、各レーン12のセンサ20がワーク5の通過順に個数をカウントし、各レーンの最後に通過したワーク5の移動距離を測定し、この移動距離を保持することでゲート30の開閉制御を行なう。
【0052】
具体的には、2レーンで5個目を認識した時、1レーンでは最後に通過した3番目のワークが移動している距離からゲートまでの距離を算出する。2レーンでは、5番目のワークがゲート30を通過するまでの距離を算出する。3レーンでは最後に通過した前グループ5番目のワーク5の移動距離を算出する。このとき、前グループの5番目のワーク5は既に通過しているので、3レーンのゲート30は閉じる。
最後に通過したワーク5を検出した後(5番目のワーク)、各ワーク5のセンサ20からゲート30までの移動距離をエンコーダ35で検出し、列ごとの最後の移動距離を保持しておくとよい。
【0053】
そして、各レーン12の仕分け部分をエンコーダ35で移動距離を算出し、ゲート30が有するストッパによりワーク5の分割を行なう。一定時間ストッパで堰き止め、グルーピングを行なう。これを繰り返すことにより、多列及び/又はランダムピッチで搬送されるワーク5のグループ化、及びグループ分離を行なうことが可能となる。
【0054】
図13及び図14に、本実施形態の組分け装置で用いられるゲート30の一例を示す。
図13はゲートの一例を示す平面図で、図14はゲートの動作を説明する図であり、(A)はゲート開放状態を示す側断面図で、(B)はゲート閉鎖状態を示す側断面図である。
ここで、搬送コンベア2の搬送面は、所定間隙を有して平行配置された複数の丸ベルト2aにより構成されている。
【0055】
ゲート30は、搬送コンベア2の下部に設けられ、丸ベルト2aの間隙に沿って配置された棒状のストッパ31と、複数のストッパ31を回動可能に固定するヒンジ32と、ストッパ31の一側端部に連結されて該ストッパ31を回動させる駆動シリンダ33とを有する。駆動シリンダ33は制御手段3からの制御信号により制御される。
ワーク5を停止させるとき、駆動シリンダ33を図14(A)の矢印方向に縮めることにより、ストッパ31は図14(B)の矢印方向に回動して丸ベルト2a間の間隙を通って搬送面上部に跳ね上げられ、該ストッパ31にワーク5が当接して停止するようになっている。
このように、跳ね上げ式のストッパ31を有するゲート30を用いることにより、ゲート30によるワーク5の噛み込みを防止可能となる。
なお、本実施形態で用いられるゲート30は、上記した跳ね上げ式のゲートに限定されるものではなく、他の方式のゲートを用いてもよいことは勿論である。
【0056】
次に、図15及び図16を参照して、上記した構成を備える組分け装置の処理フローにつき具体的に説明する。図15は本実施形態に係る組分け装置の処理フローを示す図、図16はワーク移動距離を説明する図で、(A)はセンサ通過時のワークを示す図、(B)はゲート通過時のワークを示す図である。なお、ここでは一例として、多列のレーン12を有する搬送コンベア2上を搬送されるワーク5をグループ化する場合について説明する。
【0057】
上記図9で説明した計数処理フローによって各レーンの計数値(n1,n2,n3)の合計Nを算出し(S21)、この合計Nが制御手段3に予め設定された設定数SetN以上であるか否かを該制御手段3で判断する(S22)。合計Nが設定数SetN以上である場合には、エンコーダ35により現在位置からの移動距離(L♯A)のカウントを開始する(S23)。これは、各レーン12ごとにセンサ20を通過するたびにセンサ20からの移動距離をカウントする。例えば、図16(A)に示すように、1レーンでは最初1番目のワーク位置をカウントするが、4番目のワークが新たにセンサ20を通過したら1番目のワークのカウントは止めて4番目のワーク位置のカウントに切り替える。
【0058】
設定数SetN=5と仮定し、5個目のワークを確認した時点で図16(A)に示すような位置関係であった場合、1レーンの最新のワークである4番目のワークの現在位置(移動距離l4)を確定する。確定後は次のワークのカウント可となる。
2レーンは5個目のワークなので、現在位置=0として確定する。確定後は次のワークのカウント可となる。
3レーン3は番目のワークが最新のワークなので、現在のカウント値(移動距離l3)を現在位置として確定する。確定後は次のワークのカウント可となる。5番目のワークが通過した時点(ON→OFF)で個数カウントがリセットされ、3レーンの6番目のワークが次グループの1個目となる。
【0059】
現在位置が確定されると、ワークの現在位置からゲートまでの残距離は計算できる。1レーンでは、現在位置からL4だけ移動すれば4番目のワークのワークはゲートを抜けた位置に達する。したがって、1レーンのワークがゲート35を通過したか否かを判断し(S24)、通過したら1レーンのゲートを閉める(S25)。同様に、2レーンでは現在位置からLだけ移動すればゲートを抜ける。2レーンのワークがゲート35を通過したか否かを判断し(S26)、通過したら2レーンのゲートを閉める(S27)。同様に、3レーンは現在位置からL3だけ移動すればゲートを抜ける。3レーンのワークがゲート35を通過したか否かを判断し(S28)、通過したら3レーンのゲートを閉める。これをレーン数分行なう(S29)。
【0060】
図16(B)の状態では、L3<L4<Lとなっており、5個目のワークを確認した時点からL3だけ移動した状態である。3レーンの3番目のワークはゲートを通過しているので、この時点で3レーンのゲートを閉めることができる。1レーンは、この時点ではゲートを抜けていないが、もう少し進んでL4に達すればゲートを閉めることが可能となる。5個目のワーク(2レーンに位置)も距離=Lの移動を確認した時点でゲートを閉めることができる。2レーンが閉じた時点で全ゲートが閉状態となり、後からくるワークとの分離が可能となる。
【0061】
全ゲートが閉じたか否かを判断し(S30)、全ゲートが閉じている場合には、タイマをスタートする(S31)。これは、次のグループとの距離を開けるためであり、必要なグループ間距離となるような時間を算出しておき、タイマがタイムアップしたら(S32)、全ゲートを開けて(S33)、上記と同様にして次のワークのグループ化を行なう(S21)。
【符号の説明】
【0062】
1 搬送システム
2 搬送コンベア
2a コンベアベルト
3 制御手段
5 固形食品
10 整列手段
11 サイドガイド
12 レーン
13 整列バー
15 整列バー移動駒
17、17a、17b、21 モータ
20 高さ検出センサ
30 ゲート
31 可動部
33 駆動シリンダ
35 エンコーダ
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送コンベアにより搬送される固形食品の計数を行う固形食品の計数装置、及び該計数装置を有して固形食品を任意の個数にグループ化する組分け装置、並びに前記計数装置と前記組分け装置とを有する搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、食品工場等において、搬送コンベアにより搬送される被搬送物をセンサにより検出して自動で計数する計数装置が広く普及している。被搬送物を検出するセンサには、例えば光電センサ、超音波センサ等の非接触式デジタルセンサが多く用いられ、このようなセンサにより被搬送物の有無を電気的信号で出力するようになっている。
【0003】
計数装置に用いられるセンサは、被搬送物に対して水平方向に設置される場合(特許文献1参照)と、鉛直方向に設置される場合(特許文献2参照)とがある。
図17は、従来例であり、コンベア側方(水平方向)に設置された非接触式センサによる計数を説明する平面図で、(A)は離間して搬送される被搬送物の状態を示す図、(B)は接触状態で搬送される被搬送物の状態を示す図、(C)はコンベア幅方向に多列で搬送される被搬送物の状態を示す図である。
【0004】
同図に示す搬送システムは、搬送コンベア50上に設けられた分離装置54により被搬送物55を1列化及び定ピッチ化し、個別分離した被搬送物55の個体認識をセンサにてON−OFF信号の接点出力に変換して行っている。例えば光電センサは、搬送コンベア50の側方に配置された投光部51と、搬送コンベア50を挟んで前記投光部51に対向して配置された受光部52とを有しており、投光部51から投光された光が被搬送物55によって遮られるとON信号を出力し、受光部52が光を受光したらOFF信号を出力し、このON信号−OFF信号の切り替えで計数値を1加算するようになっている。
【0005】
図17(A)に示すように、搬送方向前後に位置する被搬送物55が離間した状態で搬送される場合には、被搬送物55ごとにOFF信号が明瞭に出力され、確実に計数を行える。
しかし、図17(B)に示すように、被搬送物55が前後で接している場合には、被搬送物55同士の継ぎ目をセンサで認識できないためOFF信号が出力されず、複数個を1個として計数してしまうことがあった。
また、図17(C)に示すように、搬送コンベア50の幅方向に多列で被搬送物55が搬送される場合においても、被搬送物55が水平方向に重複してしまいセンサによりOFF信号が出力されず、複数個を1個として計数してしまうことがあった。
【0006】
図18及び図19は、従来例であり、コンベア上方(鉛直方向)に設置された非接触式センサによる計数を説明する図である。
図18(A)及び図19(A)に示す搬送システムは、搬送コンベア50の上方に設けられたセンサ53にて被搬送物55の個体認識を行っている。例えば光電センサの場合、搬送コンベア50の上方に投光部と受光部とを有するセンサ53を配置し、投光部から投光された光が被搬送物55によって反射して受光部に受光され、受光部の受光量によってON信号又はOFF信号を出力し、ON信号−OFF信号の切り替えで計数値を1加算するようになっている。
【0007】
図18(A)に示すように被搬送物55が離間して搬送される場合には、図18(B)に示すように被搬送物55ごとにOFF信号が明瞭に出力され、確実に計数を行える。
しかし、図19(A)に示すように前後に接触して搬送される場合には、センサにより被搬送物55の継ぎ目を認識できず、図19(B)に示すようにON信号が連続してしまい、正確に計数できないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−250037号公報
【特許文献2】特開平6−8925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記したように、センサが水平方向に配置された従来の計数装置では、被搬送物が前後に接した状態で搬送されると、連続した2つ以上の被搬送物を1つの被搬送物と認識してしまうことがあり正確な計数ができないという問題があった。また、搬送コンベア上を被搬送物が多列で搬送されると、センサが設置された水平方向に対して被搬送物が重複してしまい、やはり正確な計数ができないという問題があった。
一方、センサが鉛直方向に配置された従来の計数装置においても、前後に接触して搬送される被搬送物の継ぎ目は認識できず、正確に計数できないという問題が残る。
【0010】
したがって、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、前後に接した状態で搬送される固形食品が含まれる場合であっても、固形食品を正確に計数可能な固形食品の計数装置を提供することを目的とし、さらには固形食品を正確な個数で組分けすることを可能とした固形食品の組分け装置、並びに前記固体装置と組分け装置とを有する搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明に係る固形食品の計数装置は、搬送コンベアにより搬送される固形食品の個数を計数する固形食品の計数装置において、前記搬送コンベアの上方に設置され、前記固形食品の高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力する高さ検出手段と、前記高さ検出手段からの出力波形が入力され、前記固形食品高さの変位に基づいて前記固形食品を計数する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記出力波形に基づいて前記固形食品高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったときに計数値を1加算することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、高さ検出手段により固形食品高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力し、この出力波形に基づいて固形食品の個数を計数することにより、固形食品が前後に接した状態で搬送される場合であっても正確に計数することが可能となる。すなわち、出力波形の凹部をしきい値により検出することで接触状態の固形食品同士の継ぎ目を認識でき、しきい値を跨ぐ時(しきい値より大きい状態からしきい値以下への変化、又はしきい値未満の状態からしきい値以上への変化の何れか一方)に計数値を1加算することによって連続した固体食品を誤って1個と計数することを防止できる。
なお、本発明において固形食品とは塊状の食品のことをいうが、該固形食品には液体又はゲル状食品が袋やカップ等の容器に封入されているものを含み、さらに、未調理の食品及び調理済みの食品を含むものである。また、固形食品の高さとは、搬送コンベア上面から固形食品上面までの高さをいう。
【0013】
また、前記固形食品の移動距離を検出する移動距離検出手段をさらに備え、前記出力波形は、前記高さ検出手段と前記移動距離検出手段とから得られる前記固形食品の高さと移動距離とからなる波形であり、前記制御手段は、前記出力波形に基づいて前記固形食品高さが前記しきい値より大きいときの前記固形食品の移動距離を算出し、該移動距離が、前記固形食品の寸法に基づき設定された基準長より長い場合、該基準長に基づいて計数値を加算することが好ましい。
【0014】
高さに差がなく上面が平坦な固形食品は、前後に接した状態で搬送されたときに、高さ検出手段で固形食品高さを検出しても、しきい値より大きい状態が続いて固形食品の連続した継ぎ目を検出することが難しいことがある。したがって本構成では、固形食品高さがしきい値より大きい状態が続く固形食品の場合に、固形食品の移動距離、すなわち固形食品の全長を検出して該移動距離が基準長より長い場合に適宜計数値を加算することによって、平坦な固形食品が接触状態で搬送される場合であっても確実に計数可能となる。なお、基準長は、1個の固形食品の寸法偏差に基づいて設定されることが好ましい。
【0015】
本発明に係る固形食品の組分け装置は、上記した計数装置と、前記搬送コンベア上で前記高さ検出手段より下流側に設置され、該搬送コンベアにより搬送される固形食品の搬送路を開閉するゲートとを備え、前記制御手段は、前記高さ検出手段により計数された前記固形食品の個数と、前記移動距離検出手段で検出された前記固形食品の移動距離とに基づいて前記ゲートを開閉制御し、前記固形食品を任意の個数にグループ化することを特徴とする。
このように、上記した計数装置で得られた計数値に基づいてゲートを開閉制御することにより、固形食品を任意の個数で精度よくグループ化することが可能となる。
【0016】
さらに、前記高さ検出手段が、前記搬送コンベアの横断方向に複数設けられており、前記ゲートが前記複数の高さ検出手段ごとに設けられているとともに、各ゲートが前記制御手段によりそれぞれ独立して開閉制御されるように構成することが好ましい。
このように、複数のゲートがそれぞれ独立制御される構成とすることにより、搬送コンベアの各レーンで固形食品がランダムに配列されている場合であっても、固形食品を精度よくグループ化することが可能となる。
【0017】
本発明に係る固形食品の搬送システムは、搬送面が複数のレーンに仕切られ、各レーンにて固形食品を搬送する搬送コンベアと、前記各レーンの上方にそれぞれ設置され、前記固形食品の高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力する高さ検出手段と、前記固形食品の移動距離を検出する移動距離検出手段と、前記各レーンごとに前記高さ検出手段より上流側に設置され、前記固形食品を同一方向に整列させる整列手段と、前記高さ検出手段からの出力波形が入力され、前記固形食品高さの変位に基づいて前記固形食品を計数する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記出力波形に基づいて、前記固形食品高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったときに計数値を1加算するとともに、前記固形食品高さが前記しきい値より大きいときの前記固形食品の移動距離を算出し、該移動距離が、前記固形食品の寸法に基づき設定された基準長より長い場合、該基準長に基づいて計数値を加算することを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、高さ検出手段からの出力波形に基づいて固形食品の個数を計数することにより、固形食品が前後に接触状態で搬送される場合であっても正確に計数することが可能となる。また、固形食品の移動距離を検出し、移動距離が基準長より長い場合に適宜計数値を加算することによって、平坦な固形食品が接触状態で搬送される場合であっても確実に計数可能となる。さらに、高さ検出手段の上流側で固形食品を整列手段により整列させているため、確実に高さ検出手段の下方を固形食品が通過するようにでき、計数漏れを防止可能である。
【0019】
また、前記各レーンの前記高さ検出手段より下流側にそれぞれ設置され、該レーン上を搬送される固形食品の搬送路を開閉するゲートをさらに備え、前記制御手段は、前記高さ検出手段により計数された前記固形食品の個数と、前記移動距離検出手段で検出された前記固形食品の移動距離とに基づいて複数の前記ゲートをそれぞれ独立して開閉制御し、前記固形食品を任意の個数にグループ化することが好ましい。
このように、上記した計数装置で得られた計数値に基づいてゲートを開閉制御することにより、固形食品を任意の個数で精度よくグループ化することが可能で、さらに複数のゲートがそれぞれ独立制御される構成とすることにより、各レーンで固形食品がランダムに配列されている場合であっても正確な個数でグループ化することが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
以上記載のように本発明によれば、高さ検出手段により固形食品高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力し、この出力波形に基づいて固形食品の個数を計数することにより、固形食品が前後に接した状態で搬送される場合であっても正確に計数することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係る固形食品の搬送システムを示す全体構成図である。
【図2】整列手段の具体的構成例を示す平面図である。
【図3】(A)は手動式の整列手段とセンサの平面図で、(B)は自動式の整列手段とセンサの平面図である。
【図4】センサの概略構成を示す側面図である。
【図5】ワークの搬送状態を説明する図であり、(A)はセンサ通過前の搬送状態を示す平面図で、(B)はセンサ通過後の搬送状態を示す平面図である。
【図6】離間して搬送されるワークの出力波形図である。
【図7】(A)は接触状態で搬送されるワークの出力波形図で、(B)はワーク有無の判定結果を示す図である。
【図8】ワーク長さを利用した計数を説明する図であり、(A)は接触状態のワークを示す側面図で、(B)はセンサの出力波形を示す図で、(C)はワーク有無の判定結果を示す図である。
【図9】本実施形態に係る計数装置の処理フローを示す図である。
【図10】ワークの移動距離を説明する図である。
【図11】多列レーンにおけるグルーピングを説明するための平面図である。
【図12】ワーク搬送状態を示す図であり、(A)はゲートが一部開放している状態を示す図で、(B)はゲートを閉じた状態を示す図で、(C)はゲートを閉じた後一定時間保持した状態を示す図である。
【図13】ゲートの一例を示す平面図である。
【図14】ゲートの動作を説明する図であり、(A)はゲート開放状態を示す側断面図で、(B)はゲート閉鎖状態を示す側断面図である。
【図15】本実施形態に係る組分け装置の処理フローを示す図である。
【図16】ワーク移動距離を説明する図であり、(A)はセンサ通過時のワークを示す図で、(B)はゲート通過時のワークを示す図である。
【図17】従来例であり、コンベア側方に設置された非接触センサによる計数を説明する平面図で、(A)は離間して搬送される被搬送物の状態を示す図で、(B)は接触状態で搬送される被搬送物の状態を示す図で、(C)は多列で搬送される被搬送物の状態を示す図である。
【図18】従来例であり、コンベア上方に設置された非接触センサによる計数を説明する図で、(A)は離間して搬送される被搬送物の状態を示す側面図で、(B)はセンサによる判定結果を示す図である。
【図19】従来例であり、コンベア上方に設置された非接触センサによる計数を説明する図で、(A)は接触した状態で搬送される被搬送物の状態を示す側面図で、(B)はセンサによる判定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。本実施形態は、搬送コンベアにより搬送される固形食品の個数を計数する計数装置と、該計数装置を備えた組分け装置と、組分け装置を備えた搬送システムとに関するものである。ここで固形食品とは塊状の食品のことをいうが、該固形食品には液体又はゲル状食品が袋やカップ等の容器に封入されているものを含み、さらに、未調理の食品及び調理済みの食品を含むものである。以下、固形食品5をワークと称する。
【0023】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る固形食品の搬送システムの全体構成を説明する。
本実施形態に係る搬送システム1は、主に、搬送コンベア2と、該搬送コンベア2上でワーク5を整列させる整列手段10と、該整列手段10の下流側に設けられワーク5の高さを検出する高さ検出センサ20と、該センサ20の下流側に設けられワーク5の搬送路を開閉するゲート30と、ワーク5の移動距離をカウント数に基づき検出するエンコーダ35と、ワーク5の計数演算やグループ化のためのゲート開閉制御を行なう制御手段3とを備える。
【0024】
前記搬送コンベア2は、その上面(搬送面)に載置されたワーク5を所定速度で搬送するものであり、例えば、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラコンベア等が用いられる。なお、本実施形態では、全図において白抜きの矢印は搬送コンベア2の搬送方向を示す。また、本明細書中において上流側又は下流側の表記は、コンベア搬送方向に対する上流側又は下流側をさす。
【0025】
前記整列手段10は、搬送コンベア2により搬送されるワーク5を整列させる手段であり、図2にその具体的構成例を示す。同図に示されるように、整列手段10は、搬送コンベア2を複数レーン12に仕切るサイドガイド11と、各レーン12ごとに設置された整列バー13及び整列バー移動駒15とを有する。各レーン12は、レーン幅がワーク幅より大きくなるようにサイドガイド11により仕切られている。サイドガイド11は、板状若しくは棒状に形成されており、搬送コンベア2上面から僅かに離間させて所定高さを有するように立設され、少なくとも整列バー13からゲート30まで延設されている。サイドガイド11は、例えば上部から吊り下げたり、コンベアブラケットに固定したりして設置する。
【0026】
レーン12を挟む2つのサイドガイド11のうち一側11aには、支軸14を中心として回動自在な整列バー13が設置されている。なお、整列バー13が設置された側のサイドガイド11を支軸側サイドガイド11a、設置されていない側のサイドガイド11を基準サイドガイド11bと称する。整列バー13は、棒状又は長尺板状に形成されており、上流端が支軸14に支持され、下流端が自由端となっている。該整列バー13の下流端は整列バー移動駒15によってレーン12上で位置決めされる。整列バー移動駒15は、モータ17によってレーン12の幅方向に駆動される。整列バー13の下流端と基準サイドガイド11bとの距離をワーク寸法幅に合わせることによって、この間を通り抜けるワーク5を直線上に整列させることができる。
【0027】
ここで、上記した図2と、さらに図3とを参照して、整列手段10と高さ検出センサ20のセット方法を説明する。図3(A)は手動式の整列手段とセンサの平面図で、(B)は自動式の整列手段とセンサの平面図である。
最初に、ワーク5の種類ごとにその寸法幅を、制御手段3のデータベース(図示略)にマスタ登録する。例えば、寸法幅A〜寸法幅Zまでを、製品の識別情報に関連付けて登録する。
搬送コンベア2に流すワーク5の識別情報を選択し、この識別情報に対応した寸法幅を前記データベースから抽出する。
【0028】
抽出された寸法幅となるように整列バー移動駒15をモータ17aにより動かし、次いで、基準サイドガイド11bと整列バー13先端との距離の中心位置に高さ検出センサ20を動かす。例えば、ワークAを選択したら、基準サイドガイド11bと整列バー13先端の距離が寸法幅Aになる位置に整列バー移動駒15を動かし、その後ワークAの寸法幅/2の位置に高さ検出センサ20を動かす。ワークAより寸法幅が大きいワークZを選択したら、上記と同様にして、固体寸法Zの寸法幅に対応した位置に整列バー移動駒15を動かし、その後ワークの寸法幅Z/2の位置に高さ検出センサ20を動かす。図2及び図3において、実線は寸法Aのときの整列バー13、整列バー移動駒15、高さ検出センサ20の位置であり、破線は寸法幅Zのときの整列バー13’、整列バー移動駒15’、高さ検出センサ20’の位置である。
【0029】
図3(A)に示すように、手動式の場合は、整列バー移動駒15がスライド軸16をスライド移動するように構成されるとともに、高さ検出センサ20がスライド軸22をスライド移動するように構成され、整列バー移動駒15及び高さ検出センサ20はそれぞれ手動でスライド移動するようになっている。
【0030】
図3(B)に示すように、自動式の場合は、整列バー移動駒15がスライド軸16をスライド移動するように構成されるとともに、高さ検出センサ20がスライド軸22をスライド移動するように構成され、整列バー移動駒15及び高さ検出センサ20はそれぞれモータ17a、17bにより駆動され移動するようになっている。このモータ17a、17bは制御手段3に接続されており、不図示の入力手段により制御手段3にワーク5の識別情報が入力されたらこの識別情報に対応した寸法幅をデータベースから抽出し、該抽出された寸法幅に基づいて制御手段3によりモータ17a、17bを駆動することが好ましい。
【0031】
前記高さ検出センサ20は、図4に示すように、搬送コンベア2の上方に設置され、該搬送コンベア2により搬送されるワーク5の高さを連続的に検出してワーク高さの変位をアナログ値で出力する非接触式のセンサである。該高さ検出センサ20は、光や超音波等を利用してワーク上面の変位を検出する変位センサが用いられ、この変位に基づいてワークの高さ(コンベア上面からワーク上端までの高さ)とコンベア移動距離の出力波形を出力するようになっている。高さ検出センサ20からの出力波形は制御手段3に入力され、制御手段3の表示手段(不図示)に表示させてもよい。
【0032】
本実施形態で用いられる高さ検出センサ20は、例えば、光学式として、半導体レーザやLED等の発光素子と、PSD(光位置検出素子)又はCCDとの組み合わせで構成され、三角測距又は光波測距等を利用してワーク5とセンサ20との変位量を検出し、出力波形を生成する光学式変位センサ(光電センサ)が用いられる。光電センサは、応答速度が速いという利点があるため、多数のワーク5を短時間で計数する場合などに適している。一方、超音波式としては、発振子から超音波を発振し、ワーク上面で反射する超音波を受振子で受振し、この音波の発振から受振までの時間を計測することで距離を演算する超音波式変位センサが用いられる。超音波式変位センサは、透明又は半透明のワークであっても測定が可能であり、また色が変化しても測定への影響がないため、このようなワークの計数に適している。
ただし、高さ検出センサ20は上記した構成に限定されるものではなく、検出したワーク高さをアナログ値で出力可能なセンサであればいずれの構成であってもよい。
【0033】
前記ゲート30は、搬送コンベア2上で高さ検出センサ20より下流側に設置され、該搬送コンベア2により搬送されるワーク5の搬送路を開閉する。複数レーン12を有する搬送コンベア2の場合は、各レーン12ごとにゲート30が設置され、それぞれ独立して開閉制御されることが好ましい。ゲート30の具体的構成については後述する。
前記エンコーダ35は、例えば搬送コンベア2の駆動ローラに取り付けられ、該ローラの回転数をカウントすることによりコンベアベルトの移動量、すなわちワーク5の移動距離を検出する。
【0034】
本実施形態に係る計数装置につき説明する。
本実施形態では、前記高さ検出センサ20と前記制御手段3とを含んで計数装置が構成されている。この計数装置では、高さ検出センサ20でワーク高さを連続的に検出して該ワーク高さの変位をアナログ値で出力し、この出力波形が制御手段3に入力されて、該制御手段3で出力波形に基づいてワーク高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき(ON信号→OFF信号)、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったとき(OFF信号→ON信号)に計数値を1加算する。
【0035】
ここで、図6及び図7を参照して、高さ検出センサの出力波形について説明する。なお、図5はワークの搬送状態を説明する図であり、(A)はセンサ通過前の搬送状態を示す平面図で、(B)はセンサ通過後の搬送状態を示す平面図である。ワーク5は、1レーンから3レーンまでの各レーンにてそれぞれ整列した状態で搬送される。1レーンでは前後に位置するワーク5が離間した状態で搬送され、2レーンでは前後に位置するワーク5が接した状態で搬送されている。
【0036】
図6は、離間して搬送されるワークの出力波形図であり、具体的には図5に示される1レーンのセンサ20で検出された出力波形図である。同波形図に示されるように、前後のワーク5同士が離間しているため、それぞれのワーク5を明瞭に区別できる。
図7(A)は、接触状態で搬送されるワークの出力波形図であり、具体的には図5の2レーンのセンサ20で検出された出力波形図である。同波形図に示されるように、離間したワーク5同士は明瞭に区別でき、さらに、前後で接触状態にあるワーク5同士においても境界部分が凹状となっているため別個のワーク5であることが認識できる。
【0037】
高さ検出センサ20からの出力波形は制御手段3に入力され、該制御手段3にて出力波形の山を1個のワーク5として計数することにより、接触状態で搬送されるワーク5が存在しても正確に計数可能となる。
また、出力波形の山を1個のワーク5として計数するために、前後のワーク5同士の境界を検出するしきい値を予め制御手段3に設定しておく。これは、図7(B)に示すように、出力波形からワーク高さがしきい値より大きくなったとき、ワーク有無の判定結果をONとし、しきい値以下となったときにワーク有無の判定結果をOFFとする。判定結果がONからOFFに切り替わった時点で計数値を1加算する。又は、判定結果がOFFからONに切り替わった時点で計数値を1加算してもよい。しきい値は、ワーク5上面の凹凸状態に基づいて該ワーク5の種類ごとに設定することが好ましい。例えば、図7に示す出力波形においては、高さ200(mm)をしきい値と設定するとよい。
【0038】
上記したように、出力波形の凹部をしきい値により検出することで接触状態のワーク同士の継ぎ目を認識でき、しきい値以下(又はしきい値以上)となったら計数値を1加算することによって連続したワーク5を誤って1個と計数することを防止できる。
【0039】
しかし、上面が平坦で高さに差がないワーク5においては、ワーク5が接触状態で搬送される時に計数できない場合がある。したがって本実施形態では、このようなワーク5においても確実に計数可能なように、上記した計数装置の構成に加えて、以下の構成を備えることが好ましい。
図8はワーク長さを利用した計数を説明する図であり、(A)は接触状態のワークを示す側面図で、(B)はセンサの出力波形を示す図で、(C)はワーク有無の判定結果を示す図である。
【0040】
図8(A)に示すように接触状態で搬送される複数のワーク5において、図8(B)に示すように、予め制御手段3にワーク高さのしきい値を設定レベル1と設定レベル2(設定レベル2>設定レベル1)の2つ登録しておき、まず最初に設定レベル2でワーク高さの変位を検出する。ワーク5に凹凸が存在して前後の境界が設定レベル2で検出可能で、図8(C)に示すようにON/OFFの判定が可能であれば、ON信号−OFF信号で1個とカウントする。
【0041】
設定レベル2でON/OFFの判定ができない場合には、ワーク有無の確認を設定レベル1で行い、ワーク5が確認できている間、すなわちONの状態の間をエンコーダ35でカウントして連続しているワーク全体の長さLを計測する。ワークの設計長(これを基準長とする)=lとして、実際のワーク寸法が設計値±10%以内(0.9l<l1,l2,l3,l4<1.1l)とすると、図8の場合には、計測値は3.6l<L<4.4lになり、この全長を基準長(l)で割ると、3.6<計算個数<4.4となり、これを四捨五入すると計算個数=4としてワーク数が求められる。n個連続している場合は、実際の製品寸法が設計値の±(1/2n)×100%以内であれば上記の手法で正しい個数が求められる。なお、図8のような4個連続の場合には、±12.5%以内、10個連続する場合は±5%以内となる。
【0042】
このように、高さ検出センサ20で検出困難である場合には、ワーク移動距離、すなわちワーク全長に基づいて計数することにより、平坦なワークが接触状態で搬送される場合にも正確に計数可能となる。
【0043】
ここで、図9及び図10を参照して、上記した構成を備える計数装置の処理フローにつき具体的に説明する。図9は本実施形態に係る計数装置の処理フローを示す図、図10はワークの移動距離を説明する図である。なお、ここでは一例として、多列のレーンを有する搬送コンベア上を搬送されるワークを計数する場合について説明する。
【0044】
制御手段3に、搬送コンベア2の全レーン12の合計計数値をN、ワーク5の搬送方向長さをLと設定すると、計数開始前はN=0、L=0であり、またレーン1のワークカウント数n1=0、現在値n=0、前回値n(−1)=0で初期値となっている(S1)。
高さ検出センサ20によりワーク高さを検出する(S2)。そして、高さ検出センサ20からの出力波形を制御手段3に入力し、この出力波形(例えば図7(A))に基づいて、ワーク有無の判定をする(S3)。これは、制御手段3に予めワーク高さのしきい値を設定しておき、出力波形からこのしきい値以上の高さが検出された場合には、ワーク有無の判定結果をONとする。判定結果がOFFの場合には、高さ検出センサ20により検出を続行する。
【0045】
判定結果がONの場合には、エンコーダ35のカウント数によりコンベアベルト2aの移動距離(L)を検出し(S4)、計測ワーク長Lがワーク設計寸法l×1.4で求められる基準長以下であるか否かを判断する(S5)。計測ワーク長Lが基準長以下であり、さらに高さ検出センサ20によりワーク有無の判定結果がOFFとなったら(S6)、レーン1のワークカウント数を1加算する(S9)。
【0046】
一方、計測ワーク長Lが基準長より大きい場合には、N/lを算出し、小数点以下一桁を四捨五入する(S7)。なお、ワークが連続状態であるか否かの判定において、ワーク設計寸法lに1.4を乗算した値を基準長としているが、この値は1.4に限定されるものではなく、ワーク設計寸法の誤差に基づいて適宜設定することが好ましい。
そして、ワークカウント数の現在値nが前回値n(−1)から変化したか否かを判断し(S8)、変化していない場合にはコンベアベルト2aの移動距離検出(S4)に戻る。ワークカウント数の現在値が変化している場合には、1レーンのワークカウント数を1加算する(S9)。
【0047】
ワークカウント数を1加算したら、ワーク移動距離l1=0とし、前回のカウント値をリセットする(S10)。
リセット後、再度エンコーダ35によりワーク移動距離l1の検出を開始し(S11)、制御手段3に記憶されているワークカウント数の前回値n(−1)を現在値に更新する(S12)。
【0048】
全レーン合計計数値Nが、制御手段3に予め設定された設定数SetNに達したか否かを判断し(S13)、設定数に達していない場合には、高さ検出センサ20によるワーク高さ検出(S2)に戻る。設定数に達している場合には、ワーク移動距離l1の値をホールドし、移動距離の検出を停止する(S14)。各レーン12の計数の合計が設定数と一致した瞬間に、当該レーンで高さ検出センサ20を通過した最終ワーク5aからゲート30までの残距離L1を計算する(S15)。図10に示すように、残距離L1は、(センサ20からゲート30までの距離)L0−(センサ20から最終ワーク5aまでの距離)l1で計算できる。そして、初期設定(S1)に戻り、上記と同様にして次のロッドを計数する。
【0049】
本実施形態に係る組分け装置について説明する。
本実施形態では、上記した計数装置と、図1に示すゲート30とを含んで組分け装置が構成されている。
この組分け装置は、制御手段3で高さ検出センサ20により計数されたワーク個数と、エンコーダ35で検出されたワーク移動量とに基づいてゲート30を開閉制御し、ワーク5を任意の個数にグループ化する。
このように、計数装置で得られた計数値に基づいてゲート30を開閉制御することにより、ワーク5を任意の個数で正確にグループ化することが可能となる。
【0050】
さらにゲート30は、搬送コンベア2上にて多列でワーク5が搬送されるように複数レーン存在する場合には、制御手段5により各ゲート30がそれぞれ独立して制御されるよう構成されていることが好ましい。
このように、複数のゲート30がそれぞれ独立制御される構成とすることにより、各レーン12でワーク5がランダムに配列されている場合であっても、ワーク5を正確な個数でグループ化することが可能となる。
【0051】
図11は多列レーンにおけるグルーピングを説明するための平面図で、図12はワーク搬送状態を示す図で、(A)はゲートが一部開放している状態を示す図、(B)はゲートを閉じた状態を示す図、(C)はゲートを閉じた後一定時間保持した状態を示す図である。
仮に、グルーピングのワーク設定数を5個とした場合、各レーン12のセンサ20がワーク5の通過順に個数をカウントし、各レーンの最後に通過したワーク5の移動距離を測定し、この移動距離を保持することでゲート30の開閉制御を行なう。
【0052】
具体的には、2レーンで5個目を認識した時、1レーンでは最後に通過した3番目のワークが移動している距離からゲートまでの距離を算出する。2レーンでは、5番目のワークがゲート30を通過するまでの距離を算出する。3レーンでは最後に通過した前グループ5番目のワーク5の移動距離を算出する。このとき、前グループの5番目のワーク5は既に通過しているので、3レーンのゲート30は閉じる。
最後に通過したワーク5を検出した後(5番目のワーク)、各ワーク5のセンサ20からゲート30までの移動距離をエンコーダ35で検出し、列ごとの最後の移動距離を保持しておくとよい。
【0053】
そして、各レーン12の仕分け部分をエンコーダ35で移動距離を算出し、ゲート30が有するストッパによりワーク5の分割を行なう。一定時間ストッパで堰き止め、グルーピングを行なう。これを繰り返すことにより、多列及び/又はランダムピッチで搬送されるワーク5のグループ化、及びグループ分離を行なうことが可能となる。
【0054】
図13及び図14に、本実施形態の組分け装置で用いられるゲート30の一例を示す。
図13はゲートの一例を示す平面図で、図14はゲートの動作を説明する図であり、(A)はゲート開放状態を示す側断面図で、(B)はゲート閉鎖状態を示す側断面図である。
ここで、搬送コンベア2の搬送面は、所定間隙を有して平行配置された複数の丸ベルト2aにより構成されている。
【0055】
ゲート30は、搬送コンベア2の下部に設けられ、丸ベルト2aの間隙に沿って配置された棒状のストッパ31と、複数のストッパ31を回動可能に固定するヒンジ32と、ストッパ31の一側端部に連結されて該ストッパ31を回動させる駆動シリンダ33とを有する。駆動シリンダ33は制御手段3からの制御信号により制御される。
ワーク5を停止させるとき、駆動シリンダ33を図14(A)の矢印方向に縮めることにより、ストッパ31は図14(B)の矢印方向に回動して丸ベルト2a間の間隙を通って搬送面上部に跳ね上げられ、該ストッパ31にワーク5が当接して停止するようになっている。
このように、跳ね上げ式のストッパ31を有するゲート30を用いることにより、ゲート30によるワーク5の噛み込みを防止可能となる。
なお、本実施形態で用いられるゲート30は、上記した跳ね上げ式のゲートに限定されるものではなく、他の方式のゲートを用いてもよいことは勿論である。
【0056】
次に、図15及び図16を参照して、上記した構成を備える組分け装置の処理フローにつき具体的に説明する。図15は本実施形態に係る組分け装置の処理フローを示す図、図16はワーク移動距離を説明する図で、(A)はセンサ通過時のワークを示す図、(B)はゲート通過時のワークを示す図である。なお、ここでは一例として、多列のレーン12を有する搬送コンベア2上を搬送されるワーク5をグループ化する場合について説明する。
【0057】
上記図9で説明した計数処理フローによって各レーンの計数値(n1,n2,n3)の合計Nを算出し(S21)、この合計Nが制御手段3に予め設定された設定数SetN以上であるか否かを該制御手段3で判断する(S22)。合計Nが設定数SetN以上である場合には、エンコーダ35により現在位置からの移動距離(L♯A)のカウントを開始する(S23)。これは、各レーン12ごとにセンサ20を通過するたびにセンサ20からの移動距離をカウントする。例えば、図16(A)に示すように、1レーンでは最初1番目のワーク位置をカウントするが、4番目のワークが新たにセンサ20を通過したら1番目のワークのカウントは止めて4番目のワーク位置のカウントに切り替える。
【0058】
設定数SetN=5と仮定し、5個目のワークを確認した時点で図16(A)に示すような位置関係であった場合、1レーンの最新のワークである4番目のワークの現在位置(移動距離l4)を確定する。確定後は次のワークのカウント可となる。
2レーンは5個目のワークなので、現在位置=0として確定する。確定後は次のワークのカウント可となる。
3レーン3は番目のワークが最新のワークなので、現在のカウント値(移動距離l3)を現在位置として確定する。確定後は次のワークのカウント可となる。5番目のワークが通過した時点(ON→OFF)で個数カウントがリセットされ、3レーンの6番目のワークが次グループの1個目となる。
【0059】
現在位置が確定されると、ワークの現在位置からゲートまでの残距離は計算できる。1レーンでは、現在位置からL4だけ移動すれば4番目のワークのワークはゲートを抜けた位置に達する。したがって、1レーンのワークがゲート35を通過したか否かを判断し(S24)、通過したら1レーンのゲートを閉める(S25)。同様に、2レーンでは現在位置からLだけ移動すればゲートを抜ける。2レーンのワークがゲート35を通過したか否かを判断し(S26)、通過したら2レーンのゲートを閉める(S27)。同様に、3レーンは現在位置からL3だけ移動すればゲートを抜ける。3レーンのワークがゲート35を通過したか否かを判断し(S28)、通過したら3レーンのゲートを閉める。これをレーン数分行なう(S29)。
【0060】
図16(B)の状態では、L3<L4<Lとなっており、5個目のワークを確認した時点からL3だけ移動した状態である。3レーンの3番目のワークはゲートを通過しているので、この時点で3レーンのゲートを閉めることができる。1レーンは、この時点ではゲートを抜けていないが、もう少し進んでL4に達すればゲートを閉めることが可能となる。5個目のワーク(2レーンに位置)も距離=Lの移動を確認した時点でゲートを閉めることができる。2レーンが閉じた時点で全ゲートが閉状態となり、後からくるワークとの分離が可能となる。
【0061】
全ゲートが閉じたか否かを判断し(S30)、全ゲートが閉じている場合には、タイマをスタートする(S31)。これは、次のグループとの距離を開けるためであり、必要なグループ間距離となるような時間を算出しておき、タイマがタイムアップしたら(S32)、全ゲートを開けて(S33)、上記と同様にして次のワークのグループ化を行なう(S21)。
【符号の説明】
【0062】
1 搬送システム
2 搬送コンベア
2a コンベアベルト
3 制御手段
5 固形食品
10 整列手段
11 サイドガイド
12 レーン
13 整列バー
15 整列バー移動駒
17、17a、17b、21 モータ
20 高さ検出センサ
30 ゲート
31 可動部
33 駆動シリンダ
35 エンコーダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送コンベアにより搬送される固形食品の個数を計数する固形食品の計数装置において、
前記搬送コンベアの上方に設置され、前記固形食品の高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力する高さ検出手段と、
前記高さ検出手段からの出力波形が入力され、前記固形食品高さの変位に基づいて前記固形食品を計数する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記出力波形に基づいて前記固形食品高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったときに計数値を1加算することを特徴とする固形食品の計数装置。
【請求項2】
前記固形食品の移動距離を検出する移動距離検出手段をさらに備え、
前記出力波形は、前記高さ検出手段と前記移動距離検出手段とから得られる前記固形食品の高さと移動距離とからなる波形であり、
前記制御手段は、前記出力波形に基づいて前記固形食品高さが前記しきい値より大きいときの前記固形食品の移動距離を算出し、該移動距離が、前記固形食品の寸法に基づき設定された基準長より長い場合、該基準長に基づいて計数値を加算することを特徴とする請求項1に記載の固形食品の計数装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の計数装置と、
前記搬送コンベア上で前記高さ検出手段より下流側に設置され、該搬送コンベアにより搬送される固形食品の搬送路を開閉するゲートとを備え、
前記制御手段は、前記高さ検出手段により計数された前記固形食品の個数と、前記移動距離検出手段で検出された前記固形食品の移動距離とに基づいて前記ゲートを開閉制御し、前記固形食品を任意の個数にグループ化することを特徴とする固形食品の組分け装置。
【請求項4】
前記高さ検出手段が、前記搬送コンベアの横断方向に複数設けられており、
前記ゲートが前記複数の高さ検出手段ごとに設けられているとともに、各ゲートが前記制御手段によりそれぞれ独立して開閉制御されるように構成したことを特徴とする請求項3に記載の固形食品の組分け装置。
【請求項5】
搬送面が複数のレーンに仕切られ、各レーンにて固形食品を搬送する搬送コンベアと、
前記各レーンの上方にそれぞれ設置され、前記固形食品の高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力する高さ検出手段と、
前記固形食品の移動距離を検出する移動距離検出手段と、
前記各レーンごとに前記高さ検出手段より上流側に設置され、前記固形食品を同一方向に整列させる整列手段と、
前記高さ検出手段からの出力波形が入力され、前記固形食品高さの変位に基づいて前記固形食品を計数する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記出力波形に基づいて、前記固形食品高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったときに計数値を1加算するとともに、前記固形食品高さが前記しきい値より大きいときの前記固形食品の移動距離を算出し、該移動距離が、前記固形食品の寸法に基づき設定された基準長より長い場合、該基準長に基づいて計数値を加算することを特徴とする固形食品の搬送システム。
【請求項6】
前記各レーンの前記高さ検出手段より下流側にそれぞれ設置され、該レーン上を搬送される固形食品の搬送路を開閉するゲートをさらに備え、
前記制御手段は、前記高さ検出手段により計数された前記固形食品の個数と、前記移動距離検出手段で検出された前記固形食品の移動距離とに基づいて複数の前記ゲートをそれぞれ独立して開閉制御し、前記固形食品を任意の個数にグループ化することを特徴とする請求項5に記載の固形食品の搬送システム。
【請求項1】
搬送コンベアにより搬送される固形食品の個数を計数する固形食品の計数装置において、
前記搬送コンベアの上方に設置され、前記固形食品の高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力する高さ検出手段と、
前記高さ検出手段からの出力波形が入力され、前記固形食品高さの変位に基づいて前記固形食品を計数する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記出力波形に基づいて前記固形食品高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったときに計数値を1加算することを特徴とする固形食品の計数装置。
【請求項2】
前記固形食品の移動距離を検出する移動距離検出手段をさらに備え、
前記出力波形は、前記高さ検出手段と前記移動距離検出手段とから得られる前記固形食品の高さと移動距離とからなる波形であり、
前記制御手段は、前記出力波形に基づいて前記固形食品高さが前記しきい値より大きいときの前記固形食品の移動距離を算出し、該移動距離が、前記固形食品の寸法に基づき設定された基準長より長い場合、該基準長に基づいて計数値を加算することを特徴とする請求項1に記載の固形食品の計数装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の計数装置と、
前記搬送コンベア上で前記高さ検出手段より下流側に設置され、該搬送コンベアにより搬送される固形食品の搬送路を開閉するゲートとを備え、
前記制御手段は、前記高さ検出手段により計数された前記固形食品の個数と、前記移動距離検出手段で検出された前記固形食品の移動距離とに基づいて前記ゲートを開閉制御し、前記固形食品を任意の個数にグループ化することを特徴とする固形食品の組分け装置。
【請求項4】
前記高さ検出手段が、前記搬送コンベアの横断方向に複数設けられており、
前記ゲートが前記複数の高さ検出手段ごとに設けられているとともに、各ゲートが前記制御手段によりそれぞれ独立して開閉制御されるように構成したことを特徴とする請求項3に記載の固形食品の組分け装置。
【請求項5】
搬送面が複数のレーンに仕切られ、各レーンにて固形食品を搬送する搬送コンベアと、
前記各レーンの上方にそれぞれ設置され、前記固形食品の高さを連続的に検出して該固形食品高さの変位をアナログ値で出力する高さ検出手段と、
前記固形食品の移動距離を検出する移動距離検出手段と、
前記各レーンごとに前記高さ検出手段より上流側に設置され、前記固形食品を同一方向に整列させる整列手段と、
前記高さ検出手段からの出力波形が入力され、前記固形食品高さの変位に基づいて前記固形食品を計数する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記出力波形に基づいて、前記固形食品高さが予め設定されたしきい値より大きい状態から該しきい値以下となったとき、又は前記しきい値未満の状態から該しきい値以上となったときに計数値を1加算するとともに、前記固形食品高さが前記しきい値より大きいときの前記固形食品の移動距離を算出し、該移動距離が、前記固形食品の寸法に基づき設定された基準長より長い場合、該基準長に基づいて計数値を加算することを特徴とする固形食品の搬送システム。
【請求項6】
前記各レーンの前記高さ検出手段より下流側にそれぞれ設置され、該レーン上を搬送される固形食品の搬送路を開閉するゲートをさらに備え、
前記制御手段は、前記高さ検出手段により計数された前記固形食品の個数と、前記移動距離検出手段で検出された前記固形食品の移動距離とに基づいて複数の前記ゲートをそれぞれ独立して開閉制御し、前記固形食品を任意の個数にグループ化することを特徴とする請求項5に記載の固形食品の搬送システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
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【図6】
【図7】
【図8】
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【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2011−213471(P2011−213471A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−85553(P2010−85553)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(000148357)株式会社前川製作所 (267)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(000148357)株式会社前川製作所 (267)
【Fターム(参考)】
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