説明

土木資材用袋

【課題】小型化した中詰め材に好適な土木資材用袋を提供するものである。
【解決手段】土木資材用袋は、中詰め材1を内包する網地を備えた土木資材用袋であって、前記網地2は、外網地22、中網地23、内網地24の三層で構成され、中網地23の網目の大きさは、外網地22及び内網地24の網目の大きさより小さいと共に、外網地22及び内網地24の網材の直径を中網地23の網材の直径より大となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木資材用袋に係り、特に、小型化した中詰め材に好適な土木資材用袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、石等の中詰め材を内包する土木資材用袋がある(例えば、特許文献1参照)。 近時、石の枯渇化により、中詰め材として利用する石が小型化してきている。かかる場合、網材を細いものを使用して網目の大きさを小さくして、小型化した中詰め材が袋の外へ出るのを防ぐようにしている。
【特許文献1】特開2004−183173号公報(図1参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、網目の大きさが小さくなると、細い網材を使用せねばならず、その結果、網地の強度が低下するという問題点が生じた。
【0004】
本発明は、上記の問題点を除去するようにした土木資材用袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の土木資材用袋は、中詰め材を内包する網地を備えた土木資材用袋であって、前記網地は、外網地、中網地、内網地の三層で構成され、前記中網地の網目の大きさは、前記外網地及び前記内網地の網目の大きさより小さいと共に、前記外網地及び前記内網地の網材の直径を前記中網地の網材の直径より大である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の土木資材用袋によれば、中詰め材が小型化することに伴って、網材を細い(例えば、直径が0.75mm)ものを使用して、中網地の網目の大きさを小さくして、中詰め材が袋の外へ出るのを防ぐことができ、しかも、網材が細いものを使用して強度の低下が生じるが、中網地を外網地と内網地でサンドイッチ状に挟むと共に、外網地及び内網地の網材の直径を中網地の網材の直径より大(例えば、直径が2mm)のものを使用して強度をも保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の土木資材用袋の一実施例を図面を参照して説明する。
図1乃至図5において、Sは土木資材用袋で、土木資材用袋Sは、中詰め材1を内包する網地(連続された網目で構成されたもの)2を備えているもので、河川の橋脚、湾港の岸壁等の根固め工、海岸の浸食を防止する護岸工に使用されるものである。中詰め材1は、例えば、石、コンクリート塊等である。
【0008】
土木資材用袋Sは、図1に示すように、筒状の下端部を図示しない底縛りロープで縛り、筒状の上端部の開口部を口縛りロープ3で開閉するようにしている。
網地2を構成する網材Rは、図3乃至図5に示すように、合成繊維で形成された原糸10を束ねたもので、該網材Rを周知のラッセル網、無結節網等により編んで網地2が得られるようになっている。
【0009】
網地2は、図2に示すように、外側から内側に向かって、外網地22、中網地23、内網地24の三層で構成され、中網地23の網目の大きさは、外網地22及び内網地24の網目の大きさより小さくなっている。
例示すれば、中網地23の網目の大きさは一辺の長さが10mmの菱形であり、外網地22の網目の大きさは一辺の長さが25mmの菱形であり、内網地24の網目の大きさは一辺の長さが25mmの菱形となっている。
また、外網地22及び内網地24の網材の直径R2、R4は中網地23の網材の直径R3より大となっている。
例示すれば、中網地23の網材の直径R3は0.75mmであり、外網地22の網材の直径R2の大きさは2mmであり、内網地24の網材の直径R4の大きさは2mmとなっている。
【0010】
その結果、上述した土木資材用袋Sによれば、中詰め材1が小型化することに伴って 、網材を細い(例えば、直径が0.75mm)ものを使用して、中網地23の網目の大きさを小さくして、中詰め材1が袋の外へ出るのを防ぐことができ、しかも、網材が細いものを使用して強度の低下が生じるが、中網地23を外網地22と内網地24でサンドイッチ状に挟むと共に、外網地22及び内網地24の網材の直径R2、R4を中網地23の網材の直径R3より大(例えば、直径が2mm)のものを使用して強度をも保つことができ、小型化した中詰め材1に好適な土木資材用袋Sを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の一実施例の土木資材用袋の一部を破断して示す概略的一部破断斜視図である。
【図2】図2は、図1の一部を拡大して示す概略的一部拡大断面図である。
【図3】図3は、図1の網地の一部を構成する中網地の概略的正面図である。
【図4】図4は、図1の網地の一部を構成する外網地の概略的正面図である。
【図5】図5は、図1の網地の一部を構成する内網地の概略的正面図である。
【符号の説明】
【0012】
S 土木資材用袋
1 中詰め材
22 外網地
23 中網地
24 内網地

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中詰め材を内包する網地を備えた土木資材用袋であって、
前記網地は、外網地、中網地、内網地の三層で構成され、
前記中網地の網目の大きさは、前記外網地及び前記内網地の網目の大きさより小さいと共に、前記外網地及び前記内網地の網材の直径を前記中網地の網材の直径より大であることを特徴とする土木資材用袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−182699(P2007−182699A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−1460(P2006−1460)
【出願日】平成18年1月6日(2006.1.6)
【出願人】(506008847)
【出願人】(506008858)
【Fターム(参考)】