説明

圧迫マッサージマスク

【課題】皮膚老化などを防止すると共に、皮膚の弾力を改善させるための圧迫マッサージマスクを提供する。
【解決手段】空気袋に固定された空気注入口の空気プラグに連通され注入される空気が通過できるチューブにより外部空気を注入するポンプを含む空気膨張ユニット2と、目開口部と鼻開口部114を備え弾力性のある材質からなる前面部11、および弾力性のない材質からなる空気膨張ユニット2が挿入される内部袋を備える後面部12で形成される圧迫ユニット1とを含む圧迫マッサージマスクにおいて、前面部11は、ネオプレン材のスポンジの両面にナイロンとスパンデックスを混用したスパンデックス織物が重なっていることを特徴とする。本発明の圧迫マッサージマスクは、皮膚の上方向への圧迫による皮膚リフティング効果と低周波マッサージ効果を同時に与えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧迫マッサージマスク(Pressure Massage Mask)に関するものであり、特に、皮膚老化などを防止すると共に皮膚の弾力を改善するための圧迫マッサージマスクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
皮膚老化とは、細胞の回復能力が劣ることから、正常な機能が段々失われることを言う。皮膚老化は、表皮と真皮間の結合が弱くなり、皮膚角質形成細胞の分裂能力と脂質形成能力が低下することにより発生する。また、皮膚老化に伴ってメラニン細胞の機能も低下し、皮膚のランゲルハンス細胞という免疫細胞の数も減少する。真皮ではコラーゲンや粘液多糖質という真皮構成物質と弾力繊維も減少し、これにより萎縮(ボリュームの減少)が発生する。これは皮膚にしわとして出現することもある。皮膚老化が進むと皮膚の弾力性が減少し皮膚が伸び(皮膚のたるみ)、血管も弱くなって皮膚の毛細血管が壊れやすくなりアザができてしまう。日光に露出した皮膚には、不規則な色素沈着によるそばかす、小さいほくろ、しみなどができ、小さいいぼや黒い斑点等もできる。
【0003】
皮膚老化は、年齢による老化の過程によって起きる内因性老化と、皮膚の外部露出によって発生する外因性老化の二種類に大別でき、外因性老化の最も大きい原因には日光露出によって起きる光老化がある。光老化は、内因性老化に比べ症状がひどく、若年時から観察されるという臨床的特徴がある。内因性老化に比べ太くて深いしわが発生し、小じわもよく発生する。その反面、内因性老化は日光に露出していない皮膚で観察される。臨床的特徴としては比較的小さいが、小じわ、皮膚乾燥症、弾力減少などがある。特に女性の場合は化粧などによって顔面皮膚に多くのストレスを与え、誤った洗面法と化粧法および誤った皮膚管理により皮膚の老化を促進させる恐れがある。そのために、女性の多数は、皮膚管理のためにエステで膨大な金額を払って皮膚管理を受けている。さらに、ボトックス、フィラー移植、自家脂肪移植、皮膚リフティング手術などを受けることもある。しかし、このような方法は高額なだけでなく、家で簡単にできることではないので、皮膚管理のためのより便利な装置が要望されてきた。これにより、皮膚老化防止およびしわの改善を目的として従来から様々な皮膚管理装置が開発されてきた。
【0004】
このような皮膚管理装置の代表的なものとしてはマスクパックと低周波マッサージ機がある。
【0005】
マスクパックは、各種皮膚に有益な成分を含んで皮膚血液循環と新陳代謝を促進し、皮脂をはじめとする老廃物を除去する効果がある。次の特許文献1では外皮と内皮との間に冷温媒コロイド状(colloidal)ゲルが充填され、顔に被覆されるマスクパックと顔との間に炭、黄土銀が塗布された美容パッドを提供することにより、遠赤外線と陰イオンによって血液循環と新陳代謝を促進させ、皮膚保護と抗生、坑菌、洗浄作用で皮脂および老廃物の除去はもちろん、神経安定と疲労を回復させるマスク型マッサージパックに関するものを公開している。
【0006】
また、低周波を用いたマッサージ機も開示されている。低周波は、正常な筋肉の活動と関係する物理的、化学的現象の再現、筋肉の生理的活動、回復促進による筋肉の発達、血液とリンパ液の循環維持および促進、非正常的な筋痙攣の減少、筋肉を構成する蛋白質成分の減少防止、血液循環の促進、神経電流の安定作用、および肥満解消などの作用があることで知られている。このような低周波を用いたマッサージ機は、皮膚に適度な刺激を与えて血行を促進させ、栄養クリームなどの美容液を使用する場合は、体内新陳代謝の改善と様々な皮膚マッサージ効果を得ることができ、顔面のしみ、黒い斑点、しわ、にきび、そばかすなど主に各種皮膚疾患の緩和、予防および改善に用いられており、皮膚に低周波を加えて皮膚の筋肉を収縮および弛緩させるので、リフティング効果により皮膚弾力および血行を改善させ、皮膚の健康を図ることができることで知られている。次の特許文献2または特許文献3には従来の低周波マッサージ機を開示している。しかし、特許文献2および特許文献3の従来の低周波マッサージ機は、本発明のように、顔の伸びた皮膚にリフティング効果を与えると共に、低周波刺激を与えるといった構成がないという点で本発明と異なる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国実願第2006-0018067号公報
【特許文献2】韓国実願第2002-0024940号公報
【特許文献3】韓国特願第2003-0038953号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の低周波マッサージ方式は、機器に低周波電極を接続し取っ手形態の電極を手でつかんでマッサージするため、いちいち施術者が手作業をしなければならないことからマッサージし難く、且つ不便であるという問題点があった。
【0009】
また、従来の低周波マッサージ機は、低周波専用ジェルをマッサージの前に皮膚に塗布しなければならなかったため、ジェルの購入費用がかかり、マッサージの後にはジェルを洗顔等により除去しなければならないという問題点があった。
【0010】
しかも、従来の低周波マッサージ機は、低周波マッサージの作用だけをするため、皮膚の上方向への圧迫による皮膚マッサージ効果または伸びた皮膚にリフティング効果が得にくいという問題点があった。
【0011】
従って、本発明の目的は、上述した従来技術の問題点を解決するために、顔面皮膚に上方向への圧迫を加えると共に、低周波刺激が可能なマッサージマスクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、空気袋21、前記空気袋21に固定された空気注入口の空気プラグ24、前記空気プラグ24に連通され、注入される空気が通過できるチューブ22、および前記チューブ22により外部空気を注入するポンプ23を含む空気膨張ユニット2と、目開口部113と鼻開口部114を備え弾力性のある材質からなる前面部11、および弾力性のない材質からなる前記空気膨張ユニット2が挿入される内部袋125を備える後面部12で形成される圧迫ユニット1とを含む圧迫マッサージマスクにおいて、前記前面部11は、ネオプレン材のスポンジの両面にナイロンとスパンデックスを混用したスパンデックス織物が重なっていることを特徴とする圧迫マッサージマスクを提供する。
【0013】
また、本発明において、前記スパンデックス織物は、ナイロン80〜90%、スパンデックス10〜20%を混用したことを特徴とする圧迫マッサージマスクを提供する。
【0014】
また、本発明において、前記前面部11に伝導ユニット4をさらに含むことを特徴とする圧迫マッサージマスクを提供する。
【0015】
また、本発明において、前記伝導ユニット4にシリコン部材面37をさらに含むことを特徴とする圧迫マッサージマスクを提供する。
【0016】
また、本発明において、低周波刺激、ガルバニックイオン刺激、遠赤外線刺激、または超音波刺激を選択的に遂行できるマッサージ機器本体31、前記マッサージ機器本体31の出力口に挿入可能なプラグ端子36により低周波を前記伝導ユニット4に伝達させる低周波電極端子32が端部に備えられたケーブル34を含むマッサージユニット3をさらに含むことを特徴とする圧迫マッサージマスクを提供する。
【0017】
また、本発明において、前記圧迫ユニット1の外部を覆う外部マスク5をさらに含むことを特徴とする圧迫マッサージマスクを提供する。
【0018】
また、本発明において、前記外部マスク5は、ナイロン80〜90%、スパンデックス10〜20%を混用したスパンデックス織物であることを特徴とする圧迫マッサージマスクを提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明の圧迫マッサージマスクは、皮膚に上方向への圧迫による皮膚リフティング効果を与えることができる。また、本発明の圧迫マッサージマスクは、従来の低周波マッサージ機とは異なり、マッサージの前に低周波専用ジェルまたは水を皮膚に塗布する必要がない乾燥方式で使用できるので、マッサージの後に洗顔する必要がなく、ジェルの購入費用に対する心配がない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の低周波圧迫マッサージマスクの一実施例として全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例として前記圧迫ユニット1の前面部11および後面部12を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施例の圧迫ユニット1および外部マスク5を示す図である。
【図4】本発明の空気袋および伝導ユニットを示す図である。
【図5】本発明の一実施例の外部マスクを含む圧迫マスクの電線挿入隙間および袋挿入隙間を示す図である。
【図6】前記空気膨張ユニット2を前記圧迫ユニット1の後面部12の袋挿入隙間124に挿入するメカニズムを示す図である。
【図7】本発明の一実施例の空気膨張ユニット2を示す図である。
【図8】本発明のマッサージユニット3の構成を示す図である。
【図9】本発明の一実施例の圧迫マスクの作動(圧縮前)を示す図である。
【図10】本発明の一実施例の圧迫マスクの作動(圧縮後)を示す図である。
【図11】本発明の一実施例として本発明に含まれる外部マスク5を含む圧迫マスクを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0022】
本発明は、本出願人が出願した韓国登録特許第086407号と、韓国特願第2008-0046578号(出願番号)を改良した発明である。前記登録特許と出願された特許の公開・開示された内容全てを本明細書上の内容として全部引用する。
【0023】
図1に示すように、本発明の一実施例のマッサージマスクは、前面部11と後面部12からなる圧迫ユニット1、前記圧迫ユニット1の後面部12に挿入される空気膨張ユニット2、前記圧迫ユニット1の前面部11に取り付けられる伝導ユニット4、前記伝導ユニット4により被施術者の顔面に低周波を印加するマッサージユニット3、および外部マスク5を含んで構成されている。
【0024】
図2は、本発明の一実施例として前記圧迫ユニット1の前面部11および後面部12を示す正面図である。前記圧迫ユニット1は前面部11と後面部12で形成されており、前面部11は顔面の前面に位置する部分であり、弾力性がある材質の布からなっている。その反面、後面部12は弾力性のない材質からなっており、空気膨張ユニット2により圧力を受けて前面部11を使用者の顔面に密着させる機能を有する。
【0025】
本発明の一実施例において、前記前面部11は左側前面部のパターン111および右側前面部のパターン112を結合させた形態のものを使用した。本発明を着用した状態で空気袋21を膨張させると、前面部11に相当の圧力が加えられるため、前面部11は鼻部位が圧力を受けないように開放されていなければならない。すなわち、前記前面部11は、鼻が圧迫によって押さえつけられることを防ぐために鼻開口部114を含む。鼻部分が圧力によって刺激を受けると鼻骨が曲がるなどの副作用が発生することもあるため、鼻開口部114を備えることにより、前記空気膨張ユニット2の膨張による圧迫ユニット1の顔面圧迫時における鼻部分の圧迫負担を減らすことができる。
【0026】
また、前記前面部11は目部位も開放されていなければならない。すなわち、前記前面部11は目開口部113を含む。目部位が開放されていないと、前面部11に加えられた圧力が目部位にも加えられ、この場合は却ってまぶたを圧迫してまぶたのたるみを発生させる恐れがあり、目じり部分のしわを増加させる恐れがあって良くない。さらに、被施術者の視野を確保して被施術者が心理的安定感を得ることができるという効果もある。
【0027】
このように、鼻および目部分を除いた他の部分には上方向への圧力が加えられるので、皮膚のリフティング効果を得ることができる。
【0028】
前記圧迫ユニット1の前面部11は、後述するように空気膨張ユニット2の膨張によって引っ張られるため、弾力性だけでなく引っ張る力にも耐えられる材質の布を使用する。
【0029】
特に、本発明では、このために前記前面部11は、ネオプレン材のスポンジの両面にナイロンとスパンデックスを混用したスパンデックス織物が重なったものを使用する。
【0030】
ネオプレン材は、弾性が高くて伸縮性に優れ、且つ耐摩耗性にも優れるので、頻繁に伸縮を繰り返す前面部11の材質として非常に望ましい。しかも、耐薬品性および耐油性も高く、マスクにクレンジングオイル、化粧品などの物質が付いたり、洗剤による頻繁な洗濯が行われる場合にも腐食し難く、そのまま弾力性を維持することができる。特に、天然ラテックス材と比較すると、天然ラテックス材に比べ長時間の使用にも弾力性をそのまま維持できるという特性があり、前記前面部11の素材として理想的である。
【0031】
前記スパンデックス織物は、強度および伸縮性の面において、ナイロン80〜90%、スパンデックス10〜20%を混用したものが望ましく、ナイロン86%、スパンデックス14%を混用したものがより望ましい。
【0032】
以上、上述した前面部の材質の点は、韓国登録特許第086407号と韓国特願第2008-0046578号の発明と大きな差異を有する部分であり、改良された構成である。本発明者は、本発明に至るまで非常に多くの試行錯誤を重ねた結果、前面部を構成する弾力性材質の最適な素材を選択することができた(前面部は、顔面を適度な強度で圧迫しなければならず、頻繁な伸縮にも変形されないなどの煩わしい条件を満足させなければならない。このために、素材を変えながら多くの実験を行い、最終的に上述したような素材が最適であることが分かった。)。
【0033】
図4は、本発明の空気膨張ユニット2の空気袋21および空気プラグ24と伝導ユニット4の伝導性パッド33、パッドプラグ35およびシリコン部材面37を示す図である。図7に示すように、本発明の一実施例の空気膨張ユニット2は、空気袋21と前記空気袋21に連通されたチューブ22およびポンプ23で構成されている。
【0034】
空気袋21は、ビニール材質の布からなっており、前記ポンプ23を手で押して作動させるとチューブ22により空気が空気袋21に注入され、空気袋21が膨張することになる。特に、前記ビニール材質の布はウレタン50重量%、ビニール50重量%が含まれたものが強度および膨張性の面で望ましい。ビニールが多量含まれていると膨張性は良いが、強度が弱くなる傾向があり、ウレタンが多量に含まれていると膨張性は良くないが、強度が強くなる傾向がある。
【0035】
空気プラグ24は、チューブ22と連通されてポンプ23から空気を空気袋に吹き込む役割をする。
【0036】
図8は本発明のマッサージユニット3の構成を示す図である。
【0037】
マッサージユニット3は、低周波刺激、ガルバニックイオン刺激、遠赤外線刺激、超音波刺激を選択的に遂行できるマッサージ機器本体31と、前記マッサージ機器本体31の出力口に挿入可能なプラグ端子36により低周波を伝達させる低周波電極端子32が端部に備えられたケーブル34で構成されている。前記ケーブル34によりマッサージ機器本体31から2つの低周波が出力され、交互に刺激するように4つの低周波電極端子32が備えられている。
【0038】
前記マッサージ機器本体31は、低周波を発生させる低周波刺激選択ボタン304と、(+)イオンまたは(−)イオンを発生させるガルバニックイオン刺激選択ボタン305と、遠赤外線刺激のための遠赤外線刺激選択ボタン302と、超音波刺激のための超音波刺激選択ボタン303と、前記低周波刺激またはガルバニックイオン刺激の強度を上げるための強度上げ調節ボタン306と、前記低周波刺激またはガルバニックイオン刺激の強度を下げるための強度下げ調節ボタン307とを備えている。
【0039】
また、前記マッサージ機器本体31の内部には回路基板が内蔵され、前面には低周波刺激、ガルバニックイオン刺激、遠赤外線刺激、超音波刺激の有無などを示す液晶表示装置315が備えられ、発生した低周波を出力させるための低周波出力口310が側面に配置される。
【0040】
また、前記フェイス用ヘッド313を保護するためのヘッドカバー301が備えられ、ヘアをケアするために前記フェイス用ヘッド313の上に嵌めて使用するヘア用ヘッド316がさらに備えられる。
【0041】
前記マッサージ機器本体31の側面には、ガルバニックイオン刺激時に使用者の手に接触して使用するイオン接続プレート312が備えられるが、前記イオン接続プレート312はクロム材質からなることが望ましい。
【0042】
本発明の圧迫マッサージマスクを使用して低周波刺激を与える時には、従来の低周波マッサージ機とは異なり、マッサージの前に皮膚にジェルまたは水を塗布する必要がない乾燥方式を用いることができる。
【0043】
このように構成されるマッサージユニット3の作動方法は次の通りである。
【0044】
先ず、低周波でマッサージするためには、圧迫ユニット1の前面部11に備えられた伝導ユニット4上のパッドプラグ35に低周波電極端子32を左右にそれぞれ接続し、ケーブル34にあるプラグ端子36を本体の出力口310に完全に入るように挿入する。その後、圧迫ユニット1を左右対称となるように着用する。空気膨張ユニット2のポンプ23を手で押して空気袋21を膨張させ、圧迫ユニット1を顔に密着させる。低周波を発生させる低周波刺激選択ボタン304を押す。強度上げ調節ボタン306を1段階ずつ押して適度な強度に調節する。使用中に強度を下げる時は下げ調節ボタン307を押して強度を調節する。低周波刺激を止めるには一時停止ボタン308を押してしばらく停止させたり、停止ボタン309を押して完全にオフ(OFF)する。
【0045】
このような低周波刺激は、顔の輪郭を整えて縮小させるだけでなく、しわ、頬のたるみ、目下の脂肪袋の発生、皮膚の折れ目などの予防または改善の効果があり、皮膚の栄養供給、除毒、皮膚細胞の交替などを助ける。
【0046】
また、ガルバニックイオン刺激を与えるためには、先ず、マッサージ機器本体31からケーブル34を分離する。ガルバニックイオン刺激選択ボタン305を押す。ガルバニックイオン刺激選択ボタン305を1回押すと、初期陽イオンが発生されるように選択される。陰イオンを発生させたい場合は、前記ガルバニックイオン刺激選択ボタン305をもう1回押せば良い。この時、(+)イオンの選択はクレンジングする場合に使用し、(−)イオンの選択は皮膚に栄養を供給する場合に使用する。顔をクレンジングする場合は、クリームを均一に塗った後、強度上げ調節ボタン306および下げ調節ボタン307を押して強度を調節する。フェイス用ヘッド313を顔に密着させてから、マッサージ機器本体31の側面にあるイオン接続プレート312を両手で握って、顔部位をマッサージする。顔にビタミンCのような栄養を供給する場合には、モードを(−)イオンに選択した後、上述のようにフェイス用ヘッド313を顔に密着させ、イオン接続プレート312を両手で握った後、顔部位をマッサージする。
【0047】
このようなガルバニックイオン刺激は、化粧品などをイオン化させて皮膚粘膜を簡単に通過し、皮膚内の組織へ浸透するイオン導入の効果が発生する。具体的に、皮膚に陽イオン(+極)を作用させると、毛穴が収縮しながら表皮層と真皮層に積もっている角質、皮脂、老廃物、毒水などの成分を分解し、表皮層の外に押し出す作用をし、皮膚の清浄効果、毛穴縮小および、にきび、オイリー肌の改善などの効果がある。また、皮膚に陰イオン(−極)を作用させると、化粧品内の有益なバイオ(BIO)物質を皮膚深く供給して効果を極大化させ、しみ、小さいほくろのメラニン色素を弱化させたり分解させることにより、常にしっとりとしてなめらかな皮膚を維持させることができる効果がある。
【0048】
また、遠赤外線刺激または超音波刺激を与えるには、それぞれの遠赤外線刺激選択ボタン302と超音波刺激選択ボタン303を押せば良い。その後の使用方法は上述した低周波刺激ないしガルバニックイオン刺激の使用方法と同様である。
【0049】
遠赤外線刺激は、毛細血管を膨張させて皮膚末端の血液循環を助ける効果があり、超音波刺激は、皮膚活性化、温熱効果、小じわ除去および皮膚リフティング効果がある。
【0050】
一方、ヘアをケアするために前記フェイス用ヘッド313の上にヘア用ヘッド316を嵌めて使用することができ、装着されたヘア用ヘッド316で髪を優しくとかすと、陰(−)イオンの作用により頭皮に塗布された有益な栄養成分が頭皮深く浸透し、毛髪の健康を改善し、脱毛を防止する効果がある。
【0051】
本発明の一実施例において、伝導ユニット4は、図4に示したように伝導性パッド33およびパッドプラグ35で構成されている。
【0052】
伝導ユニット4の伝導性パッド33は、一般的に伝導性のある物質であれば制限されないが、本発明の実施例では炭素を用いた。炭素は安価で且つ伝導性が良く、人体に親和的であるため望ましい。
【0053】
パッドプラグ35は、低周波を発生させるマッサージユニット3の低周波電極端子32と接続される。これにより、低周波がマッサージ機器本体31からプラグ端子36を通り、ケーブル34により伝導性パッド33に到達して低周波刺激を与えることになる。
【0054】
本発明は、前記伝導ユニット4にシリコン部材面37をさらに備えることができる。シリコン部材面37が備えられていない場合も本発明の実施は可能だが、使用し続ける場合は頻繁な圧迫によって前面部11の織物が度々伸縮を繰り返すことになり、これによって伝導ユニット4と圧迫ユニット1の前面部11との間の取付力が弱くなる恐れがある。すなわち、シリコン部材面37は、伝導ユニット4を圧迫ユニット1の前面部11に安定的且つ堅固に結合させる役割をする。したがって、伝導性パッド33の形状によってシリコン部材面37を備え、ここを裁縫して前面部11と伝導ユニット4を結合することが望ましい。シリコン部材面37は、純粋シリコン材質からなることが望ましいが、その他の所望する物理的特性のためにシリコンと共重合された材質のものを用いることもできる。
【0055】
本発明の一実施例では圧迫ユニット1の上に薄い織物の外部マスク5をさらに含むことができる。図3は、本発明の一実施例の圧迫ユニット1と外部マスク5を分離した状態を示す斜視図である。図11は、本発明の一実施例の圧迫ユニット1の前面部11に外部マスク5を重ねてかぶせた圧迫マスクを示す。
【0056】
外部マスク5は、本発明の圧迫ユニット1を着用した外部に付着して圧迫ユニット1を覆うもので、弾力性のある材質の布からなっている。このような布としてはTwo-Wayスパンデックス織物を用いることができる。外部マスク5は、伝導ユニット4および圧迫ユニット1の不格好な外観の不要な露出部分を覆い、被施術者に安心感を与えるために提供されるものである。外部マスク5は、空気の出入が可能であり、被施術者が目開口部113により外部視野を確保できる程度の薄いものが望ましく、圧迫時に圧迫ユニット1の前面部よりさらに伸縮性のある材質のものが望ましい。このような材質として一重のTwo-Wayスパンデックス織物を用いることができる。特に、本発明では、前記外部マスク5は、ナイロン80〜90%、スパンデックス10〜20%を混用したスパンデックス織物を用いることができる。
【0057】
また、外部マスク5は、外観上圧迫ユニット1と一体感を与えることができる桃色または紫色のものが望ましく、審美的効果があり被施術者に心理的安定感を与える桃色のものがより望ましい。
【0058】
図5に示すように、外部マスク5は圧迫ユニット1との間に電線挿入隙間116がある。電線挿入隙間116により低周波電極端子32およびケーブル34が挿入され、伝導ユニット4のパッドプラグ35に接続することができる。
【0059】
図5および図6は、前記空気膨張ユニット2を前記圧迫ユニット1の後面部12の袋挿入隙間124に挿入するメカニズムを示す図である。
【0060】
前記圧迫ユニット1の後面部12には空気膨張ユニット2の空気袋21が挿入される。したがって、空気袋21が挿入されるように圧迫ユニット1の後面部12を二重形成し、空気袋21を挿入するための後面部12の内側に袋挿入隙間124および内部袋125を備える。
【0061】
図6に示すように、前記空気袋21は、前記圧迫ユニット1の後面部12の袋挿入隙間124に挿入されて内部袋125に位置し、マスクを着用して空気膨張ユニット2のポンプ23を作動させると、空気袋21が前記後面部12に挿入されているまま膨張することになる。図9〜図10はこのような作用を示す図である。図9は空気膨張ユニット2の膨張前であり、図10はポンプ23の作用によって空気膨張ユニット2が膨張した様子を示したものである。
【0062】
このように、圧迫ユニット1を頭に着用したまま空気袋21が膨張すると、膨張した空間だけ圧迫ユニット1の内部空間が小さくなる。したがって、後面部12の弾力性のない材質の布は、伸びずに、連結している前面部11の布を引っ張り、顔の前面部11を圧迫することになる。前記空気袋21の空気は、徐々に抜けるようにして、圧迫が持続的に加えられないようにし、ある程度空気が抜ければポンプ23を作動させて、空気を注入し使用者が圧力を調節できるようにする。
【符号の説明】
【0063】
1 圧迫ユニット 2 空気膨張ユニット
3 マッサージユニット 4 伝導ユニット
5 外部マスク 11 前面部
12 後面部 21 空気袋
22 チューブ 23 ポンプ
24 空気プラグ 31 マッサージ機器本体
32 低周波電極端子 33 伝導性パッド
34 ケーブル 35 パッドプラグ
36 プラグ端子 37 シリコン部材面
111左側前面部のパターン 112 右側前面部のパターン
113目開口部 114 鼻開口部
115口 116 電線挿入隙間
117ジッパー 124 袋挿入隙間
125内部袋 301 ヘッドカバー
302遠赤外線刺激選択ボタン 303 超音波刺激選択ボタン
304低周波刺激選択ボタン
305ガルバニックイオン刺激選択ボタン
306強度上げ調節ボタン 307 強度下げ調節ボタン
308一時停止ボタン 309 停止ボタン
310低周波出力口 312 イオン接続プレート
313フェイス用ヘッド 314 電源ボタン
315液晶表示装置 316 ヘア用ヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気袋21、前記空気袋21に固定された空気注入口の空気プラグ24、前記空気プラグ24に連通され注入される空気が通過できるチューブ22、および前記チューブ22により外部空気を注入するポンプ23を含む空気膨張ユニット2と、
目開口部113と鼻開口部114を備え弾力性のある材質からなる前面部11、および弾力性のない材質からなる前記空気膨張ユニット2が挿入される内部袋125を備える後面部12で形成される圧迫ユニット1と、
を含む圧迫マッサージマスクにおいて、
前記前面部11は、ネオプレン材のスポンジの両面にナイロンとスパンデックスを混用したスパンデックス織物が重なっていることを特徴とする圧迫マッサージマスク。
【請求項2】
前記スパンデックス織物は、ナイロン80〜90%、スパンデックス10〜20%を混用したことを特徴とする請求項1に記載の圧迫マッサージマスク。
【請求項3】
前記前面部11に伝導ユニット4をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の圧迫マッサージマスク。
【請求項4】
前記伝導ユニット4にシリコン部材面37をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の圧迫マッサージマスク。
【請求項5】
低周波刺激、ガルバニックイオン刺激、遠赤外線刺激、または超音波刺激を選択的に遂行できるマッサージ機器本体31、前記マッサージ機器本体31の出力口に挿入可能なプラグ端子36により低周波を前記伝導ユニット4に伝達させる低周波電極端子32が端部に備えられたケーブル34を含むマッサージユニット3をさらに含むことを特徴とする請求項3または4に記載の圧迫マッサージマスク。
【請求項6】
前記圧迫ユニット1の外部を覆う外部マスク5をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の圧迫マッサージマスク。
【請求項7】
前記圧迫ユニット1の外部を覆う外部マスク5をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の圧迫マッサージマスク。
【請求項8】
前記外部マスク5は、ナイロン80〜90%、スパンデックス10〜20%を混用したスパンデックス織物であることを特徴とする請求項6に記載の圧迫マッサージマスク。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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