説明

地図情報提供システム

【課題】
ウェブサイトを介して地図情報を提供する際に、そのURLにパラメータとその値とを含め、その値を変換することでその情報を地図情報と併せて表示する地図情報提供システムを提供することを目的とする。
【解決手段】
URLをカスタマイズ希望者端末に渡す入力画面表示要求受付手段と、入力された情報等を受け付けて所定の方法で変換し、それを付加した新たなURLを生成してカスタマイズ希望者端末に渡すURL生成手段と、地図情報表示要求を利用者端末から受け付ける地図情報表示要求受付手段と、新たなURLに含まれるパラメータとその値とに基づいて、その値を所定の方法で変換するパラメータ変換手段と、位置情報に対応する地図情報を検索する地図情報検索手段と、検索した地図情報において、変換した情報を併せて表示させて利用者端末に送信する地図情報送信手段と、を有する地図情報提供システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブサイトを介して地図情報を提供する際に、そのURLにパラメータとその値とを含め、その値を変換することでその情報を地図情報と併せて表示する地図情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットにおいて、ウェブサイトを介して地図情報を提供するサービスが行われている。この地図情報の提供サービスでは、利用者に対して様々な情報を提供するために、例えば地図上の飲食店のある位置に、そこが飲食店であることを示す印(アイコンなど)を設け、利用者がそのアイコンをクリックすることでその飲食店に関する情報を取得する、などのシステムが下記特許文献1に開示されている。
【0003】
また特許文献1に開示されたシステムの場合、地図上にはアイコンが表示されるのみで、利用者はそのアイコンをクリックしなければ情報を閲覧することが出来ない。そこで、アイコンの代わりに、その飲食店などがある位置に、その飲食店に関する情報を吹き出しのように表示するシステムもある。
【0004】
しかしこのシステムでは、吹き出しの中に情報を表示するため、利用者が検索したい位置付近で登録されている飲食店等の総ての情報を表示することは出来ない。そうすると今度は地図が見えなくなってしまうからである。そこで一般的には、利用者がキーワードで地図の検索をしたときに、そのキーワードに合致する飲食店等があるかを公知の情報提供データベースで検索し、一致する飲食店があればその情報提供データベースから、例えば飲食店の物件名称、住所、電話番号等の情報を取得して、吹き出しの中に情報を表示する構成としている。
【0005】
例えば、利用者が「六本木ヒルズ」の地図情報を取得したい場合、地図情報提供システムの所定のキーワード入力欄に「六本木ヒルズ」と入力する。その入力を地図情報提供システムで受け取り、六本木ヒルズ周辺の地図を検索すると共に、例えば情報提供データベースにキーワードとして「六本木ヒルズ」を渡す。そして情報提供データベースは、「六本木ヒルズ」に対応する物件名称、住所、電話番号等の情報を地図情報提供システムに返す。これを受け取った地図情報提供システムは、六本木ヒルズ周辺の地図に、六本木ヒルズのある位置に物件名称、住所、電話番号等の情報を吹き出しの中に重畳して表示させる。このように構成することで、利用者は六本木ヒルズ周辺の地図と、六本木ヒルズの物件名称、住所、電話番号等を知ることが出来る。
【0006】
【特許文献1】特開平9−34902号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のような従来の地図情報提供システムの場合、情報を提供するためには情報提供データベースが必要となり、それに登録されている情報でなければ表示することが出来ない。また地図情報の検索の他、情報提供データベースからキーワード検索を行うため、その処理時間も必要となり、全体的なレスポンスが悪くなる問題点がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで本願発明者は、情報提供データベースを用いずとも、URLにパラメータの値としてこれらの情報を含め、その情報を読み取り変換することで地図上でその情報を表示可能とする地図情報提供システムを発明した。
【0009】
請求項1の発明は、利用者が利用する利用者端末に対して、前記利用者が指定した所定地点に関する情報を、地図情報と併せて表示させる地図情報提供システムであって、前記地図情報提供システムは、位置情報に対応する地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、カスタマイズ希望者が利用するカスタマイズ希望者端末から、所定地点に関する情報の入力画面の表示要求を受け付け、前記カスタマイズ希望者端末から受け付けた、前記所定地点の位置情報をパラメータの値として含めたURLを前記カスタマイズ希望者端末に渡す入力画面表示要求受付手段と、前記入力画面の所定の入力項目に入力された情報とURLの生成要求とを受け付け、前記入力された情報を所定の方法で変換し、前記URLのパラメータとして前記入力項目を、その値として前記変換された情報を、前記カスタマイズ希望者端末に渡した前記URLのパラメータとして付加した新たなURLを生成して前記カスタマイズ希望者端末に渡すURL生成手段と、前記新たなURLが選択されたことにより地図情報表示要求を前記利用者端末から受け付ける地図情報表示要求受付手段と、前記新たなURLに含まれるパラメータとその値とに基づいて、その値を所定の方法で変換するパラメータ変換手段と、前記新たなURLに含まれる位置情報を示すパラメータとその値とに基づいて、その位置情報に対応する地図情報を前記地図情報記憶手段から検索する地図情報検索手段と、前記検索した地図情報において、前記パラメータ変換手段で変換した情報を併せて表示し、それを前記利用者端末に送信する地図情報送信手段と、を有する地図情報提供システムである。
【0010】
本発明のように構成することで、地図上で表示する情報をURLのパラメータとして含ませ、そのパラメータによって情報を地図上で表示することが出来る。これにより、従来のように公知の情報提供データベースを利用しなくても済み、またその処理時間も少なくなる。更に、パラメータをカスタマイズ希望者が事由に変更することが出来るので、利用者に対して提供する情報も自由に編集することが出来る。
【0011】
請求項2の発明において、前記地図情報提供システムは、更に、前記URL生成手段で生成した新たなURLのうち、パラメータの部分を所定の方法で暗号化する暗号化処理手段と、前記新たなURLに含まれるパラメータのうち、暗号化されていることを示すパラメータがある場合には、そのパラメータの値を所定の方法で復号化する復号化処理手段と、を有しており、前記URL生成手段は、前記暗号化処理手段でパラメータの部分を暗号化した、新たなURLを前記カスタマイズ希望者端末に渡し、前記パラメータ変換手段は、前記新たなURLに含まれるパラメータのうち、暗号化されていることを示すパラメータがある場合には、その値を前記復号化処理手段に渡し、前記復号化処理手段は、前記パラメータを所定の方法で復号化して前記パラメータ変換手段に渡し、前記パラメータ変換手段は、前記復号化処理手段から受け取った復号化されたパラメータとその値とに基づいて、その値を所定の方法で変換する、地図情報提供システムである。
【0012】
URLのパラメータは、誰でも簡単に見ることができてしまう。そうすると例えば電話番号のような情報を含めておくと、悪用されるおそれもある。そこでURLのパラメータの情報を暗号化すると良い。
【0013】
請求項3の発明において、前記地図情報送信手段は、前記新たなURLのパラメータの値として含まれる位置情報の位置に、前記変換した情報を重畳して表示する、地図情報提供システムである。
【0014】
本発明のように、所定地点に関する情報は、地図情報で重畳して表示すると良い。
【0015】
請求項4の発明において、前記地図情報送信手段は、前記新たなURLのパラメータの値として含まれる位置情報の位置に、吹き出しを重畳して表示し、その中に前記変換した情報を表示する、地図情報提供システムである。
【0016】
重畳する際には、本発明のように吹き出し形式で表示すると、利用者にとって分かりやすいものとなる。
【0017】
請求項5の発明において、前記パラメータ変換手段は、前記URL生成手段で、入力された情報を変換した方法とは逆変換の方法で、前記URLに含まれたパラメータの値を変換する、地図情報提供システムである。
【0018】
変換・逆変換はこのような対応付けで処理すると、処理の利便性がある。
【発明の効果】
【0019】
本発明のような構成とすることによって、従来のように公知の情報提供データベースを用いずとも、URLにパラメータの値としてこれらの情報を含めるだけでその情報を地図上で表示することが出来る。また情報提供データベースでの検索も不要となるので、全体的な処理も高速化することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明のシステム構成の一例を図1に示す。本発明の地図情報提供システム1は、利用者が利用するコンピュータ端末(利用者端末2)から地図情報の表示要求、URLをカスタマイズしたい者(カスタマイズ希望者)が利用するコンピュータ端末(カスタマイズ希望者端末10)からURLの生成要求を受け付け、その制御処理を行うサーバである。このサーバは、プログラムの演算処理を実行するCPUなどの演算装置と、情報を記憶するRAMやハードディスクなどの記憶装置と、演算装置の処理結果や記憶装置に記憶する情報をインターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置とを少なくとも有している。地図情報提供システム1を構成する各機能は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュールなど)が演算装置に読み込まれることで本発明の処理が実行される。各手段は、記憶装置に記憶した情報をその処理において利用する場合には、該当する情報を当該記憶装置(データ格納部)から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置における処理に用いる。また当該サーバには、キーボードやマウスなどの入力装置、ディスプレイなどの表示装置を有していても良い。
【0021】
地図情報提供システム1は、入力画面表示要求受付手段3とURL生成手段4と地図情報表示要求受付手段5とパラメータ変換手段6と地図情報検索手段7と地図情報記憶手段8と地図情報送信手段9とを有している。
【0022】
URL生成受付手段は、地図上において、図4に示すような、物件名称、住所、電話番号等の情報を表示する為に、URLにウェブサーバのアドレスの他、パラメータとその値とを含ませたURLを生成する要求を、カスタマイズ希望者端末10から受け付ける手段である。
【0023】
URL生成手段4は、URL生成受付手段で受け付けた生成要求に基づいて、物件名称、住所、電話番号等の予め定められた項目の情報を、各項目毎に所定の方法で変換し、URLにウェブサーバのアドレスの他、変換した情報をパラメータの値として含ませたURLを生成する手段である。物件名称、住所、電話番号等の情報の変換は如何なる方法を用いることも出来るが、変換後の情報は、URLのパラメータとして使用することが出来る情報でなければならない。
【0024】
地図情報表示要求受付手段5は、地図情報の表示を希望する利用者の利用者端末2から、地図情報の表示要求を受け付ける手段である。
【0025】
パラメータ変換手段6は、URLに含まれるパラメータの値を所定の方法で、物件名称、住所、電話番号等の所定の言語に逆変換する手段である。これは、URL生成手段4で、物件名称、住所、電話番号等の情報をパラメータに変換したのと逆変換を行う。
【0026】
地図情報検索手段7は、URLのパラメータの値として含まれる緯度経度の情報に基づいて、その緯度経度周辺の地図情報(地図の画像情報)を地図情報記憶手段8から検索する手段である。
【0027】
地図情報記憶手段8は、地図情報提供システム1で利用者に対して提供する地図情報を記憶する手段であり、緯度経度等の位置情報に基づいて、その周辺が検索可能なように構成されている。地図情報検索手段7、地図情報記憶手段8における処理は、公知の地図情報提供システム1と同様の処理で良い。
【0028】
地図情報送信手段9は、地図情報検索手段7で検索した地図情報において、URLのパラメータの値として含まれる緯度経度の位置に、パラメータ変換手段6で逆変換した物件名称、住所、電話番号等のパラメータの値として含まれた情報を表示させ(好適には、それらの情報を吹き出しの中に表示し、その吹き出しを地図情報に重畳して表示させ)、それを地図情報表示要求を行った利用者端末2に送信する手段である。
【0029】
次に本発明の地図情報提供システム1の処理プロセスの一例を図2及び図3のフローチャート、図1の概念図を用いて説明する。
【0030】
まず地図情報に、地図上の所定地点における店舗等の情報を表示させるための、パラメータとその値とを含んだURLを生成するための処理プロセスを説明する。
【0031】
上記の処理を実行したい店舗等(カスタマイズ希望者)は、カスタマイズ希望者端末10から所定の操作を行うことによって、地図情報提供システム1にアクセスする。この際に、ログインIDやパスワードなどの認証処理を設けても良い。
【0032】
カスタマイズ希望者は、所定の方法、例えばキーワード検索や住所指定などにより、地図上に希望の情報を表示したい位置を指定する(S100)。例えばその地図情報が図5に示す「家」アイコンの位置であったとする。そうすると、図5の「詳細設定」を選択することにより、カスタマイズ希望者端末10から地図情報提供システム1に対して、URLの生成要求をするための、入力画面の表示要求を受け付ける。この要求に基づいて、入力画面表示要求受付手段3は、その「家」アイコンの地図上における位置(好適には緯度経度による位置)の情報をパラメータの値として含んだURLを地図情報提供システム1からカスタマイズ希望者端末10に渡す。それをカスタマイズ希望者端末10で受け取る(S110)。
【0033】
例えば当該「家」アイコンの緯度が北緯35度41分34.278秒、経度が東経139度45分31.458秒の場合、図6に示すようにその位置情報をパラメータの値として含むURL(例えばパラメータの値として「&lat=35.41.34.278&lon=139.45.31.458」を含むURL)を地図情報提供システム1がカスタマイズ希望者端末10に渡し、それをカスタマイズ希望者端末10で取得する。なお、パラメータ「lat」は北緯の位置情報を示すパラメータであって「35.41.34.278」はその値を示す部分であり、「lon」は東経の位置情報を示すパラメータであって「139.45.31.458」はその値を示す部分である。なお、図6のURLにおける「http://www.navitime.co.jp」は地図情報提供システム1のWWWサーバを示しており、「/map」はそのWWWサーバにおいて、地図情報提供システム1を提供するディレクトリ(フォルダ)を示しており、それ以降がパラメータである。
【0034】
またURLの生成要求を行うことを示す「詳細設定」を選択しているので、位置情報の他に、地図情報における「家」アイコンの位置に表示する情報をパラメータの値として含めたURLの生成を行うための画面(情報入力画面)をカスタマイズ希望者端末10上で表示させる。情報入力画面の一例を図7に示す。
【0035】
カスタマイズ希望者は、図7に示された情報入力画面から、所定の入力項目、例えば物件名称、住所、電話番号、コメントなどを入力する。この入力項目は、地図情報提供システム1で任意に設定することが出来る。入力後、図7の情報入力画面における「URL作成」ボタンを押下すると、URL生成要求と、各入力項目に入力した情報とがカスタマイズ希望者から地図情報提供システム1に渡され、地図情報提供システム1のURL生成手段4でそれを受け付ける(S120)。
【0036】
例えば「物件名称」として「(株)ナビタイムジャパン」、「住所」として「東京都千代田区神田神保町2丁目4番地 九段富士ビル9階」、電話番号として「0312345678」を入力した場合、URL生成要求とそれらの情報とをURL生成手段4で受け付ける。
【0037】
これらの情報を受け付けたURL生成手段4は、入力項目に対応付けて入力された情報(以下、「ポップアップ情報」という。例えば上述の「(株)ナビタイムジャパン」など)を、所定の方法で変換する。この際にポップアップ情報は、URLのパラメータの値として使用することが出来る文字コードなどに変換する。そして各入力項目をパラメータとして、変換後のポップアップ情報をそのパラメータに対応付けられた値として、URLに含ませる(S130)。
【0038】
こうして生成したURLをURL生成手段4からカスタマイズ希望者端末10に渡し、カスタマイズ希望者端末10で表示する。例えば上述の図7の所定欄に表示する。この状態の情報入力画面を図8に示す。変換後のポップアップ情報がパラメータの値として含まれたURLの一例を図9に示す。図9ではパラメータ「nam」は物件名称を示すパラメータであって、パラメータ「tel」は電話番号を示すパラメータであって、パラメータ「address」は住所を示すパラメータである。各パラメータの「=」の後に記載されているのがそのパラメータに対応する値(変換後のポップアップ情報)である。
【0039】
ここで表示されたURL(例えば図9)を、カスタマイズ希望者が、例えば自らのサイトの所定箇所(例えば「地図を表示する」等の箇所)にリンクとして貼り付けることで、利用者が当該リンクを選択することが出来る。
【0040】
このURLのリンクが含まれたサイトを利用者は利用者端末2で表示し、例えば地図情報の表示を行いたい場合には、このリンクをクリックする(S200)。
【0041】
このリンクをクリックすることで、利用者端末2からは、URLで指定されたWWWサーバの地図情報提供システム1(URLが図9の場合には、「http://www.navitime.co.jp/map/」にアクセスすることで(S210)、当該URLに含まれたパラメータの対応するポップアップ情報を表示する地図情報の表示要求を行う。
【0042】
地図情報提供システム1の地図情報表示要求受付手段5がURLとそこに含まれるパラメータとその値とを受け付けると、そのパラメータと値とをパラメータ変換手段6で受け取り、URLに含まれるパラメータの値を所定の方法で、物件名称、住所、電話番号など、図7の情報入力画面の各入力項目に対応するポップアップ情報に逆変換する(S220)。この逆変換は、S130においてURL生成手段4で、物件名称、住所、電話番号等のポップアップ情報をパラメータの値にとして変換したのと逆変換を行えばよい。
【0043】
例えばパラメータ「nam」とその対応する値をURLから抽出しその値を逆変換することにより、物件名称として「(株)ナビタイムジャパン」を取得し、パラメータ「tel」とその対応する値をURLから抽出しその値を逆変換することにより、電話番号として「0312345678」を取得し、パラメータ「address」とその対応する値をURLから抽出しその値を逆変換することにより、住所として「東京都千代田区神田神保町2丁目4番地 九段富士ビル9階」を取得する。
【0044】
また同じくURLからパラメータとその値とを取得すると、地図情報検索手段7は、地図情報における位置情報(緯度経度)を示すパラメータに基づいて、その位置付近の地図情報を地図情報記憶手段8から検索する(S230)。例えば図9に示すURLの場合、パラメータ「lon」は東経を示す位置情報であり、パラメータ「lat」は北緯を示す位置情報であるので、その各々の値に基づいて、当該位置情報(東経139度45分31.45秒、北緯35度41分34.27秒)の付近の地図を地図情報記憶手段8から検索して取得する。
【0045】
S230で地図情報検索手段7が検索した地図情報において、URLに含まれる位置情報の位置に、S220で変換した物件名称、住所、電話番号等のポップアップ情報を、地図情報に表示させ(S240)、それを地図情報の表示要求を行った利用者端末2に、地図情報送信手段9が送信する(S250)。この状態が図4であり、図4の吹き出しを拡大した図が図10である。
【0046】
このような一連の処理を行うことで、カスタマイズ希望者は、自分の希望する位置に、予め定められた入力項目に対応した情報をポップアップ情報として、地図情報に表示させ、利用者に閲覧させることが出来る。またポップアップ情報として表示する情報は、適宜変更することも出来る。
【0047】
上述の処理において、変換後のポップアップ情報をパラメータの値として含むURLをそのまま生成するのではなく、S130で生成したパラメータとその値について、更に暗号化を行う暗号化処理手段(図示せず)を設けても良い。この場合、暗号化処理手段では、S130で生成したパラメータとその値などについて、つまりWWWサーバ及びそのディレクトリより下のパラメータとその値について、予め定められた暗号キーに基づいて暗号化してもよい。そしてその暗号化したデータは、暗号化されたパラメータであることを示すパラメータ「angou」の値としてURLに含ませる。図9のURLのうち、パラメータとその値を暗号化した場合のURLを図11に示す。そしてカスタマイズ希望者は、リンクを張りたい箇所に、図11に示すような暗号化されたURLを貼り付ける。
【0048】
暗号化されたURLを利用者がクリックすると(S200)、所定のサーバにアクセスし(S210)、地図情報の表示要求を地図情報表示要求受付手段5は受け付ける。そうすると、パラメータ変換手段6は、URLのパラメータとして暗号化されたURLであることを示すパラメータ「angou」が含まれていることを判定する。そして復号化処理手段(図示せず)、まずパラメータ「angou」以下の、パラメータに対応する値を所定の復号キーで復号する。この際に、暗号方式が共通鍵暗号方式の場合には暗号キーと同一の復号キーで復号し、公開鍵暗号方式の場合には暗号キーに対応した、暗号キーとは異なる復号キーで復号する。復号したものを、上述のようにS220以降の処理プロセスで更に逆変換を行う。以下の処理は同様である。
【0049】
本発明に於ける各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上は同一の領域を為していても良い。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明によって、従来のように公知の情報提供データベースを用いずとも、URLにパラメータの値としてこれらの情報を含めるだけでその情報を地図上で表示することが出来る。また情報提供データベースでの検索も不要となるので、全体的な処理も高速化することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図である。
【図2】URL生成を行う際の処理プロセスの一例を示すフローチャートの一例である。
【図3】地図情報の表示を行う際の処理プロセスの一例を示すフローチャートの一例である。
【図4】地図情報上にポップアップ情報が重畳して表示された場合の一例である。
【図5】地図情報の一例である。
【図6】位置情報を含むURLの一例である。
【図7】情報入力画面の一例である。
【図8】生成されたURLが表示された情報入力画面の一例である。
【図9】生成されたURLの一例である。
【図10】ポップアップ情報の一例である。
【図11】暗号化されたURLの一例である。
【符号の説明】
【0052】
1:地図情報提供システム
2:利用者端末
3:入力画面表示要求受付手段
4:URL生成手段
5:地図情報表示要求受付手段
6:パラメータ変換手段
7:地図情報検索手段
8:地図情報記憶手段
9:地図情報送信手段
10:カスタマイズ希望者端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が利用する利用者端末に対して、前記利用者が指定した所定地点に関する情報を、地図情報と併せて表示させる地図情報提供システムであって、
前記地図情報提供システムは、
位置情報に対応する地図情報を記憶する地図情報記憶手段と、
カスタマイズ希望者が利用するカスタマイズ希望者端末から、所定地点に関する情報の入力画面の表示要求を受け付け、前記カスタマイズ希望者端末から受け付けた、前記所定地点の位置情報をパラメータの値として含めたURLを前記カスタマイズ希望者端末に渡す入力画面表示要求受付手段と、
前記入力画面の所定の入力項目に入力された情報とURLの生成要求とを受け付け、前記入力された情報を所定の方法で変換し、前記URLのパラメータとして前記入力項目を、その値として前記変換された情報を、前記カスタマイズ希望者端末に渡した前記URLのパラメータとして付加した新たなURLを生成して前記カスタマイズ希望者端末に渡すURL生成手段と、
前記新たなURLが選択されたことにより地図情報表示要求を前記利用者端末から受け付ける地図情報表示要求受付手段と、
前記新たなURLに含まれるパラメータとその値とに基づいて、その値を所定の方法で変換するパラメータ変換手段と、
前記新たなURLに含まれる位置情報を示すパラメータとその値とに基づいて、その位置情報に対応する地図情報を前記地図情報記憶手段から検索する地図情報検索手段と、
前記検索した地図情報において、前記パラメータ変換手段で変換した情報を併せて表示し、それを前記利用者端末に送信する地図情報送信手段と、
を有することを特徴とする地図情報提供システム。
【請求項2】
前記地図情報提供システムは、更に、
前記URL生成手段で生成した新たなURLのうち、パラメータの部分を所定の方法で暗号化する暗号化処理手段と、
前記新たなURLに含まれるパラメータのうち、暗号化されていることを示すパラメータがある場合には、そのパラメータの値を所定の方法で復号化する復号化処理手段と、を有しており、
前記URL生成手段は、前記暗号化処理手段でパラメータの部分を暗号化した、新たなURLを前記カスタマイズ希望者端末に渡し、
前記パラメータ変換手段は、前記新たなURLに含まれるパラメータのうち、暗号化されていることを示すパラメータがある場合には、その値を前記復号化処理手段に渡し、
前記復号化処理手段は、前記パラメータを所定の方法で復号化して前記パラメータ変換手段に渡し、
前記パラメータ変換手段は、前記復号化処理手段から受け取った復号化されたパラメータとその値とに基づいて、その値を所定の方法で変換する、
ことを特徴とする請求項1に記載の地図情報提供システム。
【請求項3】
前記地図情報送信手段は、
前記新たなURLのパラメータの値として含まれる位置情報の位置に、前記変換した情報を重畳して表示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の地図情報提供システム。
【請求項4】
前記地図情報送信手段は、
前記新たなURLのパラメータの値として含まれる位置情報の位置に、吹き出しを重畳して表示し、その中に前記変換した情報を表示する、
ことを特徴とする請求項3に記載の地図情報提供システム。
【請求項5】
前記パラメータ変換手段は、
前記URL生成手段で、入力された情報を変換した方法とは逆変換の方法で、前記URLに含まれたパラメータの値を変換する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の地図情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−213128(P2007−213128A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−29544(P2006−29544)
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】