説明

坑口形成方法

【課題】都市部、住宅近隣地、近隣の地下水位を下げたくない現場などにおいて坑口を効率的に形成できる坑口形成方法を提供する。
【解決手段】本発明の坑口形成方法は、立坑2に設けられた土留め壁3にシールドマシンの発進用又は到達用の坑口を形成する坑口形成方法において、土留め壁の坑口形成部分4に土留め壁3の壁面80から土留め壁の内部に延長する放電用孔82を形成し、放電用孔82内に放電破砕装置5の電極40の放電部46と放電部を取り囲む圧力伝達媒体83とを設置した後に、電極40に電圧を印加して放電させることによって坑口形成部分4を破砕して坑口を形成したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、都市部、住宅近隣地、近隣の地下水位を下げたくない現場などにおいて放電によって坑口を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
立坑の土留め壁にシールドマシンの発進又は到達用の坑口を形成する際、土留め壁の坑口形成部分を発破により破砕して撤去することで坑口を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−246782号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、土留め壁の坑口形成部分を発破により破砕する方法では、破砕時の音(爆発音)が大きいために、都市部、住宅近隣地などにおいては使用できない。また、発破を用いた場合には近隣の地盤への影響が大きく、近隣の地下水位を下げたくない現場などにおいては使用できないことが多い。即ち、発破を用いる方法では、使用できる場所が限られてしまうという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、都市部、住宅近隣地、近隣の地下水位を下げたくない現場などにおいて坑口を効率的に形成できる坑口形成方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の坑口形成方法は、立坑に設けられた土留め壁にシールドマシンの発進用又は到達用の坑口を形成する坑口形成方法において、土留め壁の坑口形成部分に土留め壁の壁面から土留め壁の内部に延長する放電用孔を形成し、放電用孔内に放電破砕装置の電極の放電部と放電部を取り囲む圧力伝達媒体とを設置した後に、電極に電圧を印加して放電させることによって坑口形成部分を破砕して坑口を形成したことを特徴とする。
土留め壁の壁面から土留め壁の内部に向けて斜め下方向に延長する放電用孔を形成したことも特徴とする。
坑口形成部分において坑口の周面となる部分に沿って自由面形成孔を形成した後に放電用孔内での放電を行ったことも特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の坑口形成方法によれば、都市部、住宅近隣地、近隣の地下水位を下げたくない現場などにおいて坑口を効率的に形成できる。
放電用孔を、土留め壁の壁面から土留め壁の内部に向けて斜め下方向に延長するように形成したので、放電用孔内に充填される圧力伝達媒体の放電用孔からの洩れを防止できる。よって、圧力伝達媒体中での放電を維持できるので、破砕力の低下を防止できる。
坑口形成部分において坑口の周面となる部分に沿って自由面形成孔を形成したので、放電により生じた亀裂が自由面に到達しやすくなり、坑口形成部分を効率的に破砕できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1乃至図7は最良の形態1を示し、図1は坑口形成装置を示し、図2は坑口形成部分を備えた土留め壁を正面から見て示し、図3は土留め壁の断面を示し、図4は芯柱体を分解して示し、図5は芯柱体の接続部による接続を示し、図6は放電破砕装置を示し、図7は間隔保持材による電線間の間隔保持状態を断面で示す。
【0007】
図1に示すように、坑口形成装置1は、立坑2の土留め壁3に設けられた坑口形成部分4、放電破砕装置5を備える。
【0008】
図2に示すように、土留め壁3は、地盤の地山7に複数の土留め柱体51が横に複数並設されたことによって形成される。図3に示すように、土留め柱体51は、芯柱体52、止水部53を備える。止水部53は、例えば、強度の小さいソイルセメントと呼ばれるような固化材により形成される。図4に示すように、芯柱体52は、坑口形成部55と鋼材56とを備える。
【0009】
坑口形成部55は、例えば高強度モルタル又はコンクリートのような固化材により形成される。坑口形成部55は、上下に設けられた鋼材接続用の接続部57とを備える。このような坑口形成部55は、接続部57の一部が図外の型枠の両端より突出するように接続部57が型枠に設置された状態で、型枠内に固化材を充填して硬化させることによって形成できる。坑口形成部55の上の接続部57aに上部鋼材56aが繋がれ、坑口形成部55の下の接続部57bに下部鋼材56bが繋がれる。接続部57及び鋼材56は例えばH形鋼により形成される。接続部57と鋼材56との接続は、リベット継手、溶接、ボルト及びナット等の接続手段により接続される。例えば、図5に示すように、接続部57と鋼材56とがこれらボルト59a及びナット59bで連結された連結板60によって互いに接続されたことによって、上部鋼材56aと下部鋼材56bとの間に坑口形成部55が設けられた芯柱体52が形成される。尚、坑口形成部分4の径は図外のシールドマシンの外径以上に設定され、芯柱体52の長さは地上10から坑口形成部分4を超えた長さに形成される。芯柱体52の上部鋼材56aや下部鋼材56bや坑口形成部55の長さは、坑口形成部分4の場所によって各々異なる。即ち、上の接続部57aには坑口形成部分4の上端部から地上10までの長さに合わせた長さの上部鋼材56aが接続され、下の接続部57bには坑口形成部分4の下端部から土留め壁3の下端までの長さに合わせた長さの鋼材56が接続されることによって、芯柱体52が形成される。
【0010】
最良の形態1の芯柱体52によれば、坑口形成部55が高強度モルタル又はコンクリートのような固化材により形成されたので、シールドマシンのカッタで切削可能な炭素繊維含有コンクリートなどの材料で形成された坑口形成部分を備えた構成と比べて、芯柱体52及びこれを用いた土留め壁3のコスト、ひいては、坑口形成作業に係るコストを削減できる。尚、この芯柱体52によって坑口形成前の土留め壁3の強度を持たせているとともに、坑口形成部55が後述する放電によって壊れやすい高強度モルタル又はコンクリートのような固化材のみにより形成されたので、坑口形成部55を後述する放電破砕装置5による放電で容易に壊せて、シールドマシンの負担を軽減できる。
【0011】
土留め壁3の形成方法を説明する。地上10からアースオーガーのような掘削機械を使用して地盤の地山7を掘削して地山7の深さ方向に断面円形の孔99(図1;3参照)を形成する。この場合、孔99を形成しながら孔99内に止水部53を形成する固化材としてのセメントミルクを注入し、現位置の土砂と攪拌してソイルセメントを形成していく。孔99を所望の深さまで形成した後に、未固結状態のソイルセメントが入った孔99内に、芯柱体52を下部鋼材56b側から建て込むことによって、硬化したソイルセメントが止水部53として機能する。図2に示すように、複数の土留め柱体51が横に複数並設されることによって、複数の土留め柱体51の坑口形成部55から成る坑口形成部分4を備えた土留め壁3が形成される。
尚、図2の4Aは坑口形成部分4に形成しようとする坑口の予想線である。また、図3の左の土留め柱体51の断面は土留め柱体51の上部鋼材56aの部分を切断した断面を図示し、図3の中央の土留め柱体51の断面は土留め柱体51の坑口形成部55の部分を切断した断面を図示し、図3の右の土留め柱体51の断面は土留め柱体51の下部鋼材56bの部分を切断した断面を図示した。
【0012】
図6;7を参照し、放電破砕装置5を説明する。放電破砕装置5は、電源装置8、電極装置9を備える。
電源装置8は、昇圧装置12、パルスパワー出力装置13を備える。昇圧装置12は、電源電圧入力部14A、図外の変圧器を備えた昇圧回路15、出力部14を備える。昇圧回路15は、電源電圧入力部14Aに接続された電源ケーブル14C経由で三相交流200V電源電圧を入力して例えば直流22kVの電圧を生成し、直流22kVの電圧を出力部14より出力する。出力部14は、正極端子14aと負極端子14bとを備える。パルスパワー出力装置13は、入力端子16、充電回路17、出力部としての電極接続部18を備える。入力端子16は、正極端子16aと負極端子16bとを備える。電極接続部18は、正極端子18aと負極端子18bとを備える。充電回路17は、正極線17a、負極線17b、コンデンサ装置19、コンデンサ装置接続部20、スイッチ21;22を備える。正極線17aには、スイッチ21とスイッチ22とが直列に接続される。正極線17aの一端が入力端子16の正極端子16aに接続され、正極線17aの他端が電極接続部18の正極端子18aに接続される。負極線17bの一端が入力端子16の負極端子16bに接続され、負極線17bの他端が電極接続部18の負極端子18bに接続される。コンデンサ装置接続部20は、正極線17aにおけるスイッチ21とスイッチ22との間に並列に接続された複数の正極接続端子20aと、負極線17bに並列に接続された複数の負極接続端子20bとを備える。1対の正極接続端子20aと負極接続端子20bとによりコンデンサ装置19を1つ接続するためのコンデンサ装置接続端子20Aが形成される。即ち、コンデンサ装置接続部20は、複数のコンデンサ装置接続端子20Aを備えるため、昇圧装置12及び電極接続部18に複数のコンデンサ装置19を接続可能である。コンデンサ装置接続部20は、例えば6個のコンデンサ装置接続端子20Aを備え、1個から6個までの任意の数のコンデンサ装置19を接続可能である。即ち、コンデンサ装置19を1個から6個まで任意に増減可能な電源装置8を得ることができる。スイッチ21はコンデンサ装置19に昇圧装置12から供給された電圧を充電させるためのスイッチ、スイッチ22はコンデンサ装置19に充電された電荷を放電させて電極接続部18経由で電極装置9に出力させるためのスイッチである。図示しないが、充電回路17は接地(アース)されている。
【0013】
電極装置9は、接続コード部31、電極部32を備える。接続コード部31は、電源装置8の電極接続部18の正極端子18a及び負極端子18bの各々に接続される正極端子35a及び負極端子35bを備えた入力側コネクタ35と、電極部32の電極接続コネクタ36に接続される出力側コネクタ37と、入力側コネクタ35と出力側コネクタ37とを接続する電気接続コード38とを備える。
電極部32は、出力側コネクタ37と接続される電極接続コネクタ36と、電極40とを備える。つまり、電極部32は、接続コード部31の出力側コネクタ37に着脱可能な電極接続コネクタ36を備え、電極接続コネクタ36が電線43を着脱自在に接続できる図外の電線取付部を備えるため、後述するワイヤ電極41を容易に交換できる。
【0014】
図6に示すように、電極40は、例えば、ワイヤ電極41、あるいは、同軸電極42を用いる。
ワイヤ電極41は、電線43が切断され、電線43の切断面と電線43の切断面との間が間隔保持材45によって一定の放電間隔(ギャップ)に維持されたことによって放電部46が形成された構成である。電線43は、例えば線径2mm〜3mm程度の銅線のような導体線の周囲がビニル樹脂などの樹脂で被覆された線径4mm〜5mm程度の、いわゆる被覆線により形成される。ワイヤ電極41は放電部46を1つ以上備える。
【0015】
図7に示すように、間隔保持材45は、筒状に形成され、筒孔の両端部により形成された電線固定部61;62と、筒孔の中央部により形成された間隔維持部63とを備える。電線固定部61;62の孔径は電線43が嵌合する寸法の径に形成される。間隔維持部63の孔径は電線固定部61;62の径よりも小さい径に形成される。電線固定部61、電線固定部62、間隔維持部63の中心軸は同一である。間隔維持部63と電線固定部61;62との段差部である段差面によりストッパとしての電線端面突当面64;65が形成される。
電線固定部61;62に嵌合された電線43;43の端面がそれぞれ電線端面突当面64;65に突き当てられた状態で、間隔保持材45と電線43とが図外の接着テープや接着剤などで互いに固定されることによって、間隔維持部63が電線43と電線43との間に放電ギャップgを形成する。即ち、間隔維持部63が電線固定部61;62に固定された電線43の端面と電線43の端面との間に放電ギャップとしての間隔gを維持するので、放電部46の放電ギャップを簡単かつ正確に設定できる。尚、絶縁ビニル粘着テープ、締結バンド、ゴムバンド、専用の接続具などを間隔保持材45として使用してもよい。
【0016】
図6に示すように、同軸電極42は、例えば、+電極のような一方電極としての棒状の内部導体73と、内部導体73の外周囲を被覆する筒状の絶縁体74と、絶縁体74の外周囲に設けられた−電極のような他方電極としての外部導体75とにより構成される。外部導体75は、内部導体73の中心線に沿った方向に間隔を隔てて設けられた複数の浮遊電極76を構成する。浮遊電極76とは、電源側と電気的に絶縁された電極のことである。絶縁体74の先端74tより突出して露出する内部導体73の先端部により形成された先端電極73tとこの先端電極73tに最も近い浮遊電極76である先端側浮遊電極76tとの間で先端側放電ギャップ77が形成され、互いに対向する浮遊電極76同士の端部76sと端部76sとの間で中間側放電ギャップ78が形成される。中間側放電ギャップ78は複数形成される。先端側放電ギャップ77を隔てて配置された先端電極73tと先端側浮遊電極76tとによって放電部が形成される。中間側放電ギャップ78を隔てて配置された浮遊電極76と浮遊電極76とによって放電部が形成される。即ち、同軸電極42は、複数の放電部を備える。この場合、電極部32は、出力側コネクタ37と接続される電極接続コネクタ36と、同軸電極42とを備えるので、出力側コネクタ37に対する電極接続コネクタ36の着脱により同軸電極42を容易に交換できる。
【0017】
次に坑口形成方法を説明する。土留め壁3を形成し、土留め壁3で囲まれた内側の地盤を掘削してシールドマシンの発進用の立坑2を形成する。そして、土留め壁3の坑口形成部分4に土留め壁3の壁面80(立坑2の内壁面)から土留め壁3の内部に延長する自由面形成孔81及び放電用孔82を形成する。例えば、図2に示すように、坑口形成部分4において坑口の周面となる部分に沿って自由面形成孔81を形成するとともに、坑口形成部分4において坑口の周面の内側となる部分に放電用孔82を複数形成する。自由面形成孔81は、坑口形成部分4を取り囲むように坑口の予想線4Aに沿って連続する連続削孔により形成することが好ましい。放電用孔82は、土留め壁3の壁面80から土留め壁3の内部に向けて斜め下方向に延長するように形成する。放電用孔82と自由面形成孔81との間の距離a、互いに隣合う放電用孔82と放電用孔82との間の距離bは、経験によって決める。例えば、距離aは30cm程度、距離bは30cm程度とする。
【0018】
放電作業は、放電用孔82内に電極40の放電部46と放電部46を取り囲む水などの電解液やゲルのような圧力伝達媒体83とを設置した後に、電極40に電圧を印加して放電させる。これにより、坑口形成部分4を破砕できる。その後、シールドマシンを立坑2内に搬入して駆動し、その破砕された破片をシールドマシンの図外のスクリューコンベアや排土ポンプ等の排土装置でシールドマシンの後方に送って排出する。即ち、立坑2の内側の坑口形成部分4が放電によって破砕された後に、その破片がシールドマシンによって撤去される。この場合、放電による破砕によって坑口形成部分4を破砕するので、坑口形成部分4を細かく破砕できる。以上によって、発進用の坑口が形成される。尚、シールドマシンの到達用の坑口の形成も同様に行える。
【0019】
最良の形態によれば、放電による破砕時に生じる音は発破を用いて破砕する場合に比べて小さいので、都市部、住宅近隣地などにおいても使用でき、放電により瞬間的に発生する圧力波と圧力伝達媒体83の気化による体積膨張により放電用孔82内の圧力を高めることによって破砕するので、坑口を効率的に形成できる。また、放電による破砕は近隣の地盤への影響が少なく、近隣の地下水位を下げたくない現場においても使用でき、坑口を効率的に形成できる。
尚、上記放電を行う際に、鋼板などの蓋やシールドマシンのカッタヘッドの先端面で放電用孔82の壁面80側の開口を塞いだ後に放電を行えば、放電の際の放電用孔82内から外部への圧力漏れを防止できて破砕力を大きくでき、坑口形成部分4を効果的に破砕できる。
【0020】
最良の形態によれば、放電用孔82を、土留め壁3の壁面80から土留め壁3の内部に向けて斜め下方向に延長するように形成したので、放電用孔82内に充填される圧力伝達媒体83の放電用孔82からの洩れを防止できる。よって、圧力伝達媒体83中での放電を維持できるので、破砕力の低下を防止できる。また、放電用孔82内へ圧力伝達媒体83を充填しやすくなり、また、充填し直し作業なども少なくできる。
【0021】
最良の形態によれば、坑口形成部分4において坑口の周面となる部分に沿って自由面形成孔81を形成したので、放電により生じた亀裂が自由面に到達しやすくなり、坑口形成部分4を効率的に破砕できる。特に、自由面形成孔81を連続削孔により形成したので、所望の径の坑口を効率的に形成できる。
【0022】
最良の形態によれば、坑口形成部分4をシールドマシンで切削するのではなく、放電により破砕したので、坑口形成部分4をシールドマシンで切削するため専用の超硬カッタが不要となってコストを低減でき、切削に要するシールドマシンの作業負担もなくなる。
【0023】
最良の形態によれば、放電破砕によって坑口形成部分4を細かく破砕でき、その破片をシールドマシンの排土装置で効率的に排出できるので、破片の排出作業の効率化が図れる。
【0024】
最良の形態によれば、高強度モルタル又はコンクリートのような固化材により形成された坑口形成部55を備えた芯柱体52を使用したので、芯柱体52及びこれを用いた土留め壁3のコスト、ひいては、坑口形成作業に係るコストを削減できる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
放電部46を囲むように圧力伝達媒体83を充填した袋や箱を備えた電極40を用いれば、放電用孔82の向きは下向きでなくとも良い。
本発明の放電による坑口形成方法は、H型鋼やシートパイル等の鋼矢板による鋼材を型枠として構築した鉄筋コンクリート製の土留め壁や、連壁(地中連続壁)による鉄筋コンクリート製の土留め壁に坑口を形成する場合にも適用できる。この場合、コンクリート部分を破砕した後、破砕されない鉄筋部分を除去すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】坑口形成装置を示す構成図(最良の形態)。
【図2】土留め壁の正面図(最良の形態)。
【図3】土留め壁の断面図(最良の形態)。
【図4】芯柱体の分解斜視図(最良の形態)。
【図5】芯柱体の接続部と鋼材との接続状態を示す図(最良の形態)。
【図6】放電破砕装置を示す構成図(最良の形態)。
【図7】間隔保持材を示す断面図(最良の形態)。
【符号の説明】
【0027】
1 坑口形成装置、2 立坑、3 土留め壁、4 坑口形成部分、
5 放電破砕装置、40 電極、46 放電部、80 土留め壁の壁面、
81 自由面形成孔、82 放電用孔、83 圧力伝達媒体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立坑に設けられた土留め壁にシールドマシンの発進用又は到達用の坑口を形成する坑口形成方法において、土留め壁の坑口形成部分に土留め壁の壁面から土留め壁の内部に延長する放電用孔を形成し、放電用孔内に放電破砕装置の電極の放電部と放電部を取り囲む圧力伝達媒体とを設置した後に、電極に電圧を印加して放電させることによって坑口形成部分を破砕して坑口を形成したことを特徴とする坑口形成方法。
【請求項2】
土留め壁の壁面から土留め壁の内部に向けて斜め下方向に延長する放電用孔を形成したことを特徴とする請求項1に記載の坑口形成方法。
【請求項3】
坑口形成部分において坑口の周面となる部分に沿って自由面形成孔を形成した後に放電用孔内での放電を行ったことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の坑口形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−231677(P2008−231677A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−68759(P2007−68759)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【出願人】(000001317)株式会社熊谷組 (551)
【出願人】(502281127)株式会社ファテック (83)
【Fターム(参考)】