説明

埋設深度補正装置及び埋設深度補正方法ならびにそのプログラム

【課題】金属ケーブルの埋設深度を地表において検出する埋設位置特定装置の、当該算出した埋設深度の値を補正して、より精度の高い埋設深度を出力することのできる埋設深度補正装置を提供する。
【解決手段】金属ケーブル11から下部の水平コイル31−2までの距離が仮の埋設深度である場合に、埋設位置特定装置3が算出すると予測した埋設深度を、当該異なる仮の埋設深度について複数求めておき、実際に埋設位置特定装置3が算出した金属ケーブル11の埋設深度と比較する。そして、埋設位置特定装置3が算出すると予測した埋設深度と、実際に埋設位置特定装置3が算出した埋設深度が一致、または最も近い、埋設深度の算出に用いた仮の埋設深度を、真の埋設深度と算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、埋設位置特定装置が算出した金属ケーブルの埋設深度を補正する埋設深度補正装置及び埋設深度補正方法ならびにそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地中に埋設された金属ケーブルの敷設位置や埋設深度を検知する方法として、地中に埋設されている金属管や金属ケーブルに強制的に電流を流すことによって発生した磁界を、地表面で検出し、その磁界の強度とケーブルに流した電流等から深度や埋設位置を検出する方法が取られている。
例えば、特許文献1では、金属ケーブルまたは金属ケーブルに付属された金属ワイヤーが発信する電磁波による磁界の強度情報と、磁界の強度を計測した位置の位置情報とに基づいて、地図を作成するケーブル位置情報管理システムが記載されている。また特許文献2には、地下の導電体、例えば埋設ケ−ブル、またはパイプを探索する位置決め装置に関する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−109084号公報
【特許文献2】米国特許第5920194号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の技術においては、埋設されている金属ケーブル等に強制的に流した電流が、隣接する他の金属ケーブルに漏れることがある。これは例えばアース線等を介して隣接する他の金属ケーブルに漏れるものであるが、埋設位置を検出する装置において、検出対象となる金属ケーブルから発生する電磁波と、そのケーブルに隣接する金属ケーブルから発生する電磁波とを同時に受信してしまい、正確な磁界強度を地表で検出することができない。従って、このような問題がある場合には、計測対象となる金属ケーブルの精度の高い埋設深度を算出できないという問題が発生する。
【0004】
そこでこの発明は、金属ケーブルの埋設深度を地表において検出する埋設位置特定装置の、当該算出した埋設深度の値を補正して、より精度の高い埋設深度を出力することのできる埋設深度補正装置及び埋設深度補正方法ならびにそのプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、埋設された金属ケーブルに流れる電流により当該金属ケーブルから発生される磁界の強度を異なる高さの2点で検出し、当該2点における磁界の強度に基づいて、前記金属ケーブルに流れる電流値と、前記金属ケーブルの埋設深度とを少なくとも算出する埋設位置特定装置の、当該算出した埋設深度を補正する埋設深度補正装置であって、前記埋設深度の補正対象の金属ケーブルに流れる電流を計測器で測定した電流値と、当該電流値の補正係数と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルに隣接して埋設され前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流の漏れ電流が流れる金属ケーブルの当該電流値を算出する漏れ電流値算出手段と、仮の埋設深度における前記補正対象の金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれと、の間の各距離を算出し、また前記仮の埋設深度における前記隣接する金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれとの各距離を算出する距離算出手段と、前記算出した各距離と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、前記算出した前記隣接する金属ケーブルに流れる漏れ電流値と、に基づいて、前記2点における前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される前記仮の埋設深度に対応する磁界の強度を算出する磁界強度算出手段と、前記2点における何れか一方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、前記2点における他方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルが前記仮の埋設深度である場合に、前記埋設位置特定装置が算出することとなる誤った埋設深度を算出する埋設深度算出値予測手段と、複数の異なる前記仮の埋設深度について算出された複数の誤った埋設深度と、前記埋設位置特定装置が実際に算出した埋設物の埋設深度とを比較して、最も値が近い前記誤った埋設深度の算出に用いた前記仮の埋設深度を、真の埋設深度として出力する埋設深度補正手段と、を備えることを特徴とする埋設深度補正装置である。
【0006】
また本発明は、上述の埋設深度補正装置において、前記埋設深度算出値予測手段は、所定の間隔毎の前記仮の埋設深度それぞれについて、前記埋設位置特定装置が算出することとなる誤った埋設深度を算出することを特徴とする。
【0007】
また本発明は、埋設された金属ケーブルに流れる電流により当該金属ケーブルから発生される磁界の強度を異なる高さの2点で検出し、当該2点における磁界の強度に基づいて、前記金属ケーブルに流れる電流値と、前記金属ケーブルの埋設深度とを少なくとも算出する埋設位置特定装置の、当該算出した埋設深度を補正する埋設深度補正装置における埋設深度補正方法であって、前記埋設深度の補正対象の金属ケーブルに流れる電流を計測器で測定した電流値と、当該電流値の補正係数と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルに隣接して埋設され前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流の漏れ電流が流れる金属ケーブルの当該電流値を算出し、仮の埋設深度における前記補正対象の金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれと、の間の各距離を算出し、また前記仮の埋設深度における前記隣接する金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれとの各距離を算出し、前記算出した各距離と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、前記算出した前記隣接する金属ケーブルに流れる漏れ電流値と、に基づいて、前記2点における前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される前記仮の埋設深度に対応する磁界の強度を算出し、前記2点における何れか一方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、前記2点における他方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルが前記仮の埋設深度である場合に、前記埋設位置特定装置が算出することとなる誤った埋設深度を算出し、複数の異なる前記仮の埋設深度について算出された複数の誤った埋設深度と、前記埋設位置特定装置が実際に算出した埋設物の埋設深度とを比較して、最も値が近い前記誤った埋設深度の算出に用いた前記仮の埋設深度を、真の埋設深度として出力することを特徴とする埋設深度補正方法である。
【0008】
また本発明は、埋設された金属ケーブルに流れる電流により当該金属ケーブルから発生される磁界の強度を異なる高さの2点で検出し、当該2点における磁界の強度に基づいて、前記金属ケーブルに流れる電流値と、前記金属ケーブルの埋設深度とを少なくとも算出する埋設位置特定装置の、当該算出した埋設深度を補正する埋設深度補正装置のコンピュータを、前記埋設深度の補正対象の金属ケーブルに流れる電流を計測器で測定した電流値と、当該電流値の補正係数と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルに隣接して埋設され前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流の漏れ電流が流れる金属ケーブルの当該電流値を算出する漏れ電流値算出手段、仮の埋設深度における前記補正対象の金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれと、の間の各距離を算出し、また前記仮の埋設深度における前記隣接する金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれとの各距離を算出する距離算出手段、前記算出した各距離と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、前記算出した前記隣接する金属ケーブルに流れる漏れ電流値と、に基づいて、前記2点における前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される前記仮の埋設深度に対応する磁界の強度を算出する磁界強度算出手段、前記2点における何れか一方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、前記2点における他方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルが前記仮の埋設深度である場合に、前記埋設位置特定装置が算出することとなる誤った埋設深度を算出する埋設深度算出値予測手段、複数の異なる前記仮の埋設深度について算出された複数の誤った埋設深度と、前記埋設位置特定装置が実際に算出した埋設物の埋設深度とを比較して、最も値が近い前記誤った埋設深度の算出に用いた前記仮の埋設深度を、真の埋設深度として出力する埋設深度補正手段、として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、下部の水平コイル31−2から金属ケーブル11までの垂線の距離が仮の埋設深度dである場合に、埋設位置特定装置3が算出すると予測した埋設深度Dを、当該異なる仮の埋設深度dについて複数求めておき、実際に埋設位置特定装置3が算出した金属ケーブル11の埋設深度Dと比較している。そして、埋設位置特定装置3が算出すると予測した埋設深度Dと、実際に埋設位置特定装置3が算出した埋設深度Dが一致、または最も近い、誤った埋設深度Dの算出に用いた仮の埋設深度dは、真の埋設深度Dとみなすことができる。これにより、金属ケーブルの埋設深度を地表において検出する埋設位置特定装置の、当該算出した埋設深度の値を補正して、より精度の高い埋設深度を出力することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態による埋設深度補正装置を図面を参照して説明する。
図1は同実施形態による埋設深度補正装置と埋設位置特定装置との構成を示すブロック図である。
この図において、符号1は埋設深度補正装置、3は埋設位置特定装置である。また11は埋設された金属ケーブル、12は埋設位置を特定する対象の金属ケーブル11に平行して隣接する金属ケーブルである。また61は金属ケーブル11に電流を流す発信器である。そして、本実施形態による埋設深度補正装置1は、埋設位置特定装置3が測定した金属ケーブル11の埋設深度を補正する処理を行う。なお埋設位置特定装置3には金属ケーブル11から発信される磁界の強度等を測定する水平コイル31−1や31−2、垂直コイル33、計測結果等を表示する表示部35を有している。
【0011】
本実施形態による埋設深度補正装置1は、埋設位置特定装置3の、算出した埋設深度を補正する処理を行うものである。そして、埋設位置特定装置3は、埋設された金属ケーブルに流れる電流により当該金属ケーブルから発生される磁界の強度を異なる高さの2点で検出し当該2点における磁界の強度に基づいて、測定対象の金属ケーブル11に流れる電流値と金属ケーブル11の埋設深度とを少なくとも算出する処理を行う。
【0012】
図2は埋設位置特定装置によるケーブル位置の検出概要を示す第1の図である。
図3は埋設位置特定装置によるケーブル位置の検出概要を示す第2の図である。
ここで、埋設位置特定装置3が金属ケーブル11の埋設深度を検出する際の処理について説明する。まず測定者は、発信器61の接続端子を金属ケーブル11に接続し、また発信機のアース端子をアースに接続し、当該金属ケーブル11に強制的に電流を流す。すると、電流が流れる金属ケーブル11から発信される電磁波により磁界が発生する。そして、測定者は埋設位置特定装置3を用いて、金属ケーブル11と交差する地表の線上を移動する。
【0013】
図2では地表の線上を基準とした断面図を示している。金属ケーブル11の直上PBの地点では、埋設位置特定装置3で検出する磁界は水平方向となり、また磁界は金属ケーブル11を中心とする円の右回りの方向であるとする。この時、PBの地点を基準として、金属ケーブル11と交差する地表線上を左右に移動すると、埋設位置特定装置3における磁界の方向および強度が変化する。つまりPAの地点では磁界は右上方向であり、PBの地点では磁界は水平方向となり、PCの地点では磁界は右下方向となる。なお、金属ケーブル11を導通する電流は、図3においては、紙面の手前から裏側へ抜ける方向へ流れている場合の状況を想定しているものとする。そして、この磁界により、垂直コイル33には誘導電流が流れることとなる。そして、この誘導電流の値の大きさにより、埋設位置特定装置3の検出処理部が、金属ケーブル11の上に位置しているかどうかを判定することができる。ここで誘導電流が最も小さいPBの地点(図3においては誘導電流値0)が、金属ケーブル11の上であると判定することができる。
【0014】
図2で示した手法により大まかな金属ケーブル11の上の位置が判定されると、次に、測定者からの指示(次の処理の開始のボタン押下など)により、埋設位置特定装置3は水平コイル31−1および水平コイル31−2の処理により、より詳細な金属ケーブル11の直上の位置を判定する。図3で示すように、金属ケーブルの真上のPB2の位置では水平コイル31−1または31−2における磁界は水平であるので、誘導電流値は小さいか、または0となる。またPB1やPB3の位置にずれることにより、埋設位置特定装置3の水平コイル31−1または31−2における磁界が当該水平コイル31−1または31−2と交差するので、誘導電流が発生する。従って、誘導電流値が最も小さい位置(例えば誘導電流が0の位置)が最も、金属ケーブル11との距離が近い位置(つまり、金属ケーブル11の真上)であると判定できる。そして、埋設位置特定装置3の表示部35には図3の(b)のような表示がされる。つまり、最も電流値が低い場合、インジケータの表示が最大となる。これによりユーザがボタンなどを押下することにより基準地点が決定される。
【0015】
次に、埋設位置特定装置3は、基準地点における金属ケーブル11から地表までの深度を算出する。
測定者によって操作された発信器61は、接続する金属ケーブル11に電流Iを流す。金属ケーブル11に電流Iが流れると、金属ケーブル11の周辺には電磁波が発生し、埋設位置特定装置3は基準地点での磁界の強度を検出する。埋設位置特定装置3の検出処理部は、水平コイル31−1、31−2、垂直コイル33を有し、水平コイル31−1、31−2の各位置で検出した磁界強度に基づいて、深度計算式から、地表と埋設物(金属ケーブル11)との距離Dを求める。
【0016】
例えば図1において、磁界強度Bαと磁界強度Bβとを検出し、水平コイル31−1と水平コイル31−2の距離がX、水平コイル31−2と地表との距離がh、埋設位置特定装置3直下の地表の位置と埋設物(金属ケーブル11)との距離(深度)がD、埋設物(金属ケーブル11)から水平コイル31−2までの距離をD1とする。また、
磁界強度Bα=K・I÷D1
磁界強度Bβ=K・I÷(D1+X)であるとすると、これら2つの式を用いて、
D1=X・Bβ÷(Bα−Bβ)・・・式(1)
と表すことができる。また、D=D1−hであるから、結果、埋設位置特定装置3直下の地表の位置と埋設物(金属ケーブル11)との距離(埋設深度)がDを算出することができる。
【0017】
つまり、埋設位置特定装置3は、『D1=X・Bβ÷(Bα−Bβ)』および『D=D1−h』の算出式により、金属ケーブル11に流れる電流値Iを知らなくとも、金属ケーブル11の埋設深度Dを算出することが出来る。また『磁界強度Bα=K・I÷D1』により、磁界強度Bα、埋設深度D1が判明しているので、金属ケーブル11に流れる電流値を一応、算出することができる。そして、埋設位置特定装置3は算出した金属ケーブル11の埋設深度Dと、金属ケーブル11に流れる電流値Ir1(発信器61が発信した既知の電流値Iとは異なり、埋設位置特定装置3の検出した磁界強度BαまたはBβに基づいて埋設位置特定装置3が独自に算出した電流値)を表示部35に表示する。
【0018】
しかしながら、埋設位置特定装置3が算出した上記埋設深度Dと電流値Ir1は、実際の金属ケーブル11の埋設深度や、金属ケーブルを流れる電流値Iと比べて誤差が発生したものである。すなわち、埋設されている金属ケーブル11に強制的に流した電流Iは、隣接する他の金属ケーブル12に漏れることがある。これは例えばアース線を介して、隣接する他の金属ケーブル12に漏れるものであるが、埋設位置特定装置3において、検出対象となる金属ケーブル11から発生する電磁波と、そのケーブルに隣接する金属ケーブル12から発生する電磁波とを同時に受信してしまい、正確な磁界強度を地表で検出することができない。従って、このような問題がある場合には、正確な金属ケーブルの埋設深度Dを算出できない。これにより、埋設深度補正装置1を用いて、埋設位置特定装置3の、算出した埋設深度を補正する処理を行う。
【0019】
図4は埋設深度補正装置の機能ブロック図である。
この図が示すように、埋設深度補正装置1は、埋設位置特定装置3と情報を送受信する通信処理部11、埋設深度補正装置1の各処理部を制御する制御部12、また、漏れ電流値算出部13、距離算出部14、磁界強度算出部15、埋設深度算出値予測部16、埋設深度補正部17、データベース18を備えている。
【0020】
そして、埋設深度補正装置1は、埋設深度の補正対象の金属ケーブル11に流れる電流を発信器61で測定した電流値Iと、当該電流値の補正係数と、埋設位置特定装置3が出力した補正対象の金属ケーブル11に流れる電流値Ir1と、に基づいて、補正対象の金属ケーブル11に隣接して埋設され補正対象の金属ケーブル11に流れる電流の漏れ電流が流れる金属ケーブル12の当該電流値I2を算出する。そして、埋設深度補正装置1は、仮の埋設深度dにおける補正対象の金属ケーブル11と、埋設位置特定装置3の磁界の強度を計測した2点(水平コイル31−1,31−2の2点)それぞれと、の間の各距離を算出し、また仮の埋設深度dにおける隣接する金属ケーブル12と、埋設位置特定装置3の磁界の強度を計測した2点(水平コイル31−1,31−2の2点)それぞれとの各距離を算出する。
【0021】
また、埋設深度補正装置1は、それら算出した各距離と、埋設位置特定装置3が出力した補正対象の金属ケーブル11に流れる電流値Ir1と、算出した隣接する金属ケーブルに流れる漏れ電流値Iと、に基づいて、各水平コイル31−1,31−2の2点における補正対象の金属ケーブル11および隣接する金属ケーブル12それぞれから発信される仮の埋設深度dに対応する磁界の強度を算出する。さらに、埋設深度補正装置1は、各水平コイル31−1,31−2の2点における何れか一方の点での、補正対象の金属ケーブル11および隣接する金属ケーブル12それぞれから発信される磁界の強度の合計値と、各水平コイル31−1,31−2の2点における他方の点での、補正対象の金属ケーブル11および隣接する金属ケーブル12それぞれから発信される磁界の強度の合計値と、に基づいて、補正対象の金属ケーブル11が仮の埋設深度dである場合に、埋設位置特定装置3が算出することとなる埋設深度Dを予測算出する。そして、埋設深度補正装置1は、複数の異なる仮の埋設深度dについて算出された複数の埋設深度Dと、埋設位置特定装置3が実際に算出した埋設物の埋設深度Dとを比較して、最も値が近い埋設深度Dの算出に用いた仮の埋設深度dから、下部の水平コイル31−2までの距離をD1を減じた値を、真の埋設深度Dとして出力する処理を行う。
【0022】
図5は埋設位置特定装置に内蔵された水平コイルと金属ケーブルとの位置関係を示す断面図である。
図6は埋設深度補正装置の処理フローを示す図である。
次に、図5、図6を用いて、埋設深度補正装置の補正処理について説明する。
まず、埋設深度補正装置1の通信処理部11は、埋設位置特定装置3から、当該装置の算出した埋設深度Dおよび金属ケーブル11を流れる電流の電流値Ir1の入力を受け付ける(ステップS101)。また埋設深度補正装置1は、測定者より、発信器61が指し示す電流値I,金属ケーブル11と金属ケーブル12の垂直距離σおよび水平距離L、土被り補正係数β1,精度補正係数β2の入力を受け付ける(ステップS102)。ここで、金属ケーブル11と金属ケーブル12の垂直距離σおよび水平距離Lは、実際に計測した金属ケーブル11と金属ケーブル12の垂直距離σおよび水平距離Lであってもよいし、例えば漏れ電流の流れる金属ケーブル12が複数ある場合には-、それら複数の金属ケーブル12が分布する地表断面面積の重心であってもよい。そして、垂直距離σおよび水平距離Lは、予め既知の値であるものとする。なお、Lxはそれ程長い距離ではなく、またLもそれ程長い距離ではないため、L=Lxと設定する。また土被り補正係数β1は金属ケーブルの埋設深度が大きくなるほど埋設位置特定装置3の表示する電流値Ir1が低下する現象を補正するための値であり、金属ケーブルの埋設深度に応じて減少する電流値Ir1の割合の実測値に基づいて、算出した値である。また精度補正係数β2は、埋設位置特定装置3の表示する電流値Ir1と実際に発信器61で計測している電流値との乖離の関係を実験によって測定した値に基づいて算出した値である。入力を受け付けた各情報はデータベース18に記憶しておく。
【0023】
そして、測定者の処理開始指示等の入力を契機に、埋設深度補正装置1の漏れ電流値算出部13は、金属ケーブル11を流れる真の電流値Ir2
r2=Ir1×β1×β2
により算出する(ステップS103)。また、漏れ電流値算出部13は、漏れ電流値I2
2=I−Ir2
により算出する(ステップS104)。これにより金属ケーブル12に流れる漏れ電流値I2を推定することができる。
【0024】
ここで、埋設位置特定装置3は、埋設深度の補正対象となる金属ケーブル11に直上からは少しずれていると考えられるため、図5で示すように、埋設位置特定装置3に内蔵された水平コイルと金属ケーブル11の水平距離はLx離れている。また金属ケーブル11の仮の埋設深度dを以降の処理用にカウンタにセットする(ステップS105)。金属ケーブル11と金属ケーブル12の水平距離Lおよび垂直距離σは上述したように入力される値である。そして、金属ケーブル11には発信器61から発信された主電流Iが、金属ケーブル12には金属ケーブル11から漏れた漏れ電流I2が流れている。なお、主電流Iは紙面表側から裏側へ、漏れ電流Iは紙面裏側から表側へ流れているものとする。また図5より、水平コイル31−2の点から金属ケーブル11までの距離をγ1、水平コイル31−2の点から金属ケーブル12までの距離をγ2とする。また主電流Iによる水平コイル31−2の点での磁界の強度をB1、漏れ電流Iによる水平コイル31−2の点での磁界の強度をB2とする。B1x,B1yはB1の水平成分と垂直成分、B2x,B2yはB2の水平成分と垂直成分である。
【0025】
そして、埋設深度補正装置1においては、漏れ電流値I2が算出されると、次に、距離算出部14が、仮の埋設深度dとした場合の水平コイル31−2の点から金属ケーブル11までの距離γ1、および、仮の埋設深度dとした場合の水平コイル31−2の点から金属ケーブル12までの距離をγ2を算出する(ステップS106)。ここで、三平方の定理を用いて、距離γ1は、
γ1=√(d+Lx
により算出できる。また、距離γ2は、
γ2=√{(d−σ)+(L+Lx)
により算出できる。また、埋設深度補正装置1は、仮の埋設深度dとした場合の水平コイル31−1の点から金属ケーブル11までの距離をγ3、および、仮の埋設深度dとした場合の水平コイル31−1の点から金属ケーブル12までの距離をγ4を算出する(ステップS107)。
【0026】
次に、埋設深度補正装置1においては、仮の埋設深度dとした場合の距離γ1,γ2,γ3,γ4を算出すると、磁界強度算出部15が、それら、仮の埋設深度dとした場合の距離の情報と、上記算出した漏れ電流値I2を用いて、仮の埋設深度dとした場合の、水平コイル31−1および水平コイル31−2の2点における金属ケーブル11および隣接する金属ケーブル12それぞれから発信される各磁界の強度を算出する(ステップS108)。ここで、仮の埋設深度dとした場合の、水平コイル31−2における金属ケーブル11から発信される磁界の強度をB1、水平コイル31−2における金属ケーブル12から発信される磁界の強度をB2、水平コイル31−1における金属ケーブル11から発信される磁界の強度をB3、水平コイル31−1における金属ケーブル12から発信される磁界の強度をB4とすると、
磁界強度B=K・電流I÷距離γ(Kは係数)
の式より、
B1=K・Ir2÷γ1
B2=K・I2÷γ2
B3=K・Ir2÷γ3
B4=K・I2÷γ4
により算出することができる。
【0027】
また、磁界強度算出部15は、仮の埋設深度dとした場合の、水平コイル31−2における金属ケーブル11から発信される磁界の強度B1と、仮の埋設深度dとした場合の、水平コイル31−2における金属ケーブル12から発信される磁界の強度B2とを加算して、水平コイル31−2における磁界の強度Baを算出する(ステップS109)。また、磁界強度算出部15は、仮の埋設深度dとした場合の、水平コイル31−1における金属ケーブル11から発信される磁界の強度をB3と、仮の埋設深度dとした場合の、水平コイル31−1における金属ケーブル12から発信される磁界の強度をB4とを加算して、水平コイル31−1における磁界の強度Bbを算出する(ステップS110)。
【0028】
次に、埋設深度補正装置1の埋設深度算出値予測部16は、金属ケーブル11が仮の埋設深度dとした場合に、埋設位置特定装置1が算出することとなる埋設深度Dを予測算出する(ステップS111)。ここで、埋設深度の計算は、上記式(1)と同様の式により、
D1=X・Ba÷(Bb−Ba)
および、
=D1−h
により行う。
【0029】
ここで、仮の埋設深度dは、d=5cm〜400cmまでの範囲における1cm刻みの各深度である。仮の埋設深度dを400cmまでの範囲としたのは、埋設深度が4mを超えないことが分かっているためであり、金属ケーブルの埋設位置が不明な場合や、4m以上の場合には、仮の埋設深度dの範囲を400cm以上にしてもよい。従って、制御部12は、5cm〜400cmまでの範囲における1cm刻みの各仮の埋設深度dについて、距離算出部14、磁界強度算出部15、埋設深度算出値予測部16の上述の各処理が終わったか否かを判定し(ステップS112)、終わっていなければ処理を繰り返す。これにより、5cm〜400cmまでの範囲における1cm刻みの各埋設深度dについて、埋設深度Dが予測算出される。
【0030】
そして、埋設深度補正装置1は、5cm〜400cmまでの範囲における1cm刻みの各埋設深度dについて、埋設深度Dを予測算出した場合には、次に、当該5cm〜400cmまでの範囲における1cm刻みの、複数の異なる仮の埋設深度dについて算出された複数の埋設深度Dと、埋設位置特定装置3が実際に算出した埋設物の埋設深度Dとを比較して、一致、または最も値が近い、埋設深度Dの算出に用いた仮の埋設深度dから、下部の水平コイル31−2と地表との距離がhを減算した値(d−h)を、真の埋設深度Dとして出力する(ステップS113)。
【0031】
つまり、上述の処理によれば、下部の水平コイル31−2から金属ケーブル11までの垂線の距離が仮の埋設深度dである場合に、埋設位置特定装置3が算出すると予測した埋設深度Dを、当該異なる仮の埋設深度dについて複数求めておき、実際に埋設位置特定装置3が算出した金属ケーブル11の埋設深度Dと比較している。従って、埋設位置特定装置3が算出すると予測した埋設深度Dと、実際に埋設位置特定装置3が算出した埋設深度Dが一致、または最も近い、埋設深度Dの算出に用いた仮の埋設深度dは、真の埋設深度Dとみなすことができる。これにより、金属ケーブルの埋設深度を地表において検出する埋設位置特定装置の、当該算出した埋設深度の値を補正して、より精度の高い埋設深度を出力することができる。
【0032】
上述の埋設深度補正装置や埋設位置特定装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】埋設深度補正装置と埋設位置特定装置との構成を示すブロック図である。
【図2】埋設位置特定装置によるケーブル位置の検出概要を示す第1の図である。
【図3】埋設位置特定装置によるケーブル位置の検出概要を示す第2の図である。
【図4】埋設深度補正装置の機能ブロック図である。
【図5】水平コイルと金属ケーブルとの位置関係を示す断面図である。
【図6】埋設深度補正装置の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1・・・埋設深度補正装置、3・・・埋設位置特定装置、11,12・・・金属ケーブル、61・・・発信器(計測器)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
埋設された金属ケーブルに流れる電流により当該金属ケーブルから発生される磁界の強度を異なる高さの2点で検出し、当該2点における磁界の強度に基づいて、前記金属ケーブルに流れる電流値と、前記金属ケーブルの埋設深度とを少なくとも算出する埋設位置特定装置の、当該算出した埋設深度を補正する埋設深度補正装置であって、
前記埋設深度の補正対象の金属ケーブルに流れる電流を計測器で測定した電流値と、当該電流値の補正係数と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルに隣接して埋設され前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流の漏れ電流が流れる金属ケーブルの当該電流値を算出する漏れ電流値算出手段と、
仮の埋設深度における前記補正対象の金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれと、の間の各距離を算出し、また前記仮の埋設深度における前記隣接する金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれとの各距離を算出する距離算出手段と、
前記算出した各距離と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、前記算出した前記隣接する金属ケーブルに流れる漏れ電流値と、に基づいて、前記2点における前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される前記仮の埋設深度に対応する磁界の強度を算出する磁界強度算出手段と、
前記2点における何れか一方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、前記2点における他方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルが前記仮の埋設深度である場合に、前記埋設位置特定装置が算出することとなる誤った埋設深度を算出する埋設深度算出値予測手段と、
複数の異なる前記仮の埋設深度について算出された複数の誤った埋設深度と、前記埋設位置特定装置が実際に算出した埋設物の埋設深度とを比較して、最も値が近い前記誤った埋設深度の算出に用いた前記仮の埋設深度を、真の埋設深度として出力する埋設深度補正手段と、
を備えることを特徴とする埋設深度補正装置。
【請求項2】
前記埋設深度算出値予測手段は、所定の間隔毎の前記仮の埋設深度それぞれについて、前記埋設位置特定装置が算出することとなる誤った埋設深度を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の埋設深度補正装置。
【請求項3】
埋設された金属ケーブルに流れる電流により当該金属ケーブルから発生される磁界の強度を異なる高さの2点で検出し、当該2点における磁界の強度に基づいて、前記金属ケーブルに流れる電流値と、前記金属ケーブルの埋設深度とを少なくとも算出する埋設位置特定装置の、当該算出した埋設深度を補正する埋設深度補正装置における埋設深度補正方法であって、
前記埋設深度の補正対象の金属ケーブルに流れる電流を計測器で測定した電流値と、当該電流値の補正係数と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルに隣接して埋設され前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流の漏れ電流が流れる金属ケーブルの当該電流値を算出し、
仮の埋設深度における前記補正対象の金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれと、の間の各距離を算出し、また前記仮の埋設深度における前記隣接する金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれとの各距離を算出し、
前記算出した各距離と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、前記算出した前記隣接する金属ケーブルに流れる漏れ電流値と、に基づいて、前記2点における前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される前記仮の埋設深度に対応する磁界の強度を算出し、
前記2点における何れか一方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、前記2点における他方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルが前記仮の埋設深度である場合に、前記埋設位置特定装置が算出することとなる誤った埋設深度を算出し、
複数の異なる前記仮の埋設深度について算出された複数の誤った埋設深度と、前記埋設位置特定装置が実際に算出した埋設物の埋設深度とを比較して、最も値が近い前記誤った埋設深度の算出に用いた前記仮の埋設深度を、真の埋設深度として出力する
ことを特徴とする埋設深度補正方法。
【請求項4】
埋設された金属ケーブルに流れる電流により当該金属ケーブルから発生される磁界の強度を異なる高さの2点で検出し、当該2点における磁界の強度に基づいて、前記金属ケーブルに流れる電流値と、前記金属ケーブルの埋設深度とを少なくとも算出する埋設位置特定装置の、当該算出した埋設深度を補正する埋設深度補正装置のコンピュータを、
前記埋設深度の補正対象の金属ケーブルに流れる電流を計測器で測定した電流値と、当該電流値の補正係数と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルに隣接して埋設され前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流の漏れ電流が流れる金属ケーブルの当該電流値を算出する漏れ電流値算出手段、
仮の埋設深度における前記補正対象の金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれと、の間の各距離を算出し、また前記仮の埋設深度における前記隣接する金属ケーブルと、前記埋設位置特定装置の前記磁界の強度を計測した2点それぞれとの各距離を算出する距離算出手段、
前記算出した各距離と、前記埋設位置特定装置が出力した前記補正対象の金属ケーブルに流れる電流値と、前記算出した前記隣接する金属ケーブルに流れる漏れ電流値と、に基づいて、前記2点における前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される前記仮の埋設深度に対応する磁界の強度を算出する磁界強度算出手段、
前記2点における何れか一方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、前記2点における他方の点での、前記補正対象の金属ケーブルおよび前記隣接する金属ケーブルそれぞれから発信される磁界の強度の合計値と、に基づいて、前記補正対象の金属ケーブルが前記仮の埋設深度である場合に、前記埋設位置特定装置が算出することとなる誤った埋設深度を算出する埋設深度算出値予測手段、
複数の異なる前記仮の埋設深度について算出された複数の誤った埋設深度と、前記埋設位置特定装置が実際に算出した埋設物の埋設深度とを比較して、最も値が近い前記誤った埋設深度の算出に用いた前記仮の埋設深度を、真の埋設深度として出力する埋設深度補正手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−156727(P2009−156727A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−335677(P2007−335677)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(500140127)エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社 (61)