説明

埋込材付きマクラギ、埋込材および埋込材付きマクラギの製造方法

【課題】埋込材の引抜き強度が大きく、かつマクラギの製造に際して埋込材をマクラギ製造型枠内にワンタッチでセットできるようにした埋込材付きマクラギ、埋込材および埋込材付きマクラギの製造方法を提供する。
【解決手段】PCマクラギ本体1とPCマクラギ本体1に埋設された脱線防止ガード取付け用埋込材7とから構成する。埋込材7は締結ボルト6が貫通する空洞部7aとその下方に空洞部7aと連通し、締結ボルト6が螺合されるねじ孔部7bとを備えて構成する。埋込材7の上端部に、キャップ本体10aと空洞部7aの上端部を塞ぐ上蓋部10bとからなるキャップ部材10を取り付ける。上蓋部10bは除去できるように形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本線レールや脱線防止装置(ガード)をPCマクラギに締結具(ボルト)によって取り付けるための埋込材(インサート)が埋設された埋込材付きマクラギ、埋込材および埋込材付きマクラギの製造方法に関し、主として脱線防止ガードを取り付けるための埋込材が埋設され、埋込材の引抜き強度が大きく、かつマクラギの製造に際してマクラギ製造型枠内に埋込材をワンタッチでセットすることができる。
【背景技術】
【0002】
一般に、鉄道レールの曲線区間(カーブ)やレールが交差する分岐部分では、走行中の車両は遠心力によって脱線するおそれがある。また、踏切などでは踏切内の落下物などで脱線するおそれがある。さらに、直線区間においても地震時に脱線するおそれがある。
【0003】
このため、特に脱線転覆により重大事故を引起すような場所には、車両の脱線を防止するため、または脱線しても大事故に至らないように、例えば、図11(a),(b)に図示するように本線レール10の内側(または外側)にこれと平行に脱線防止装置(脱線防止ガード)11が敷設されている。
【0004】
脱線防止ガード11には一般に補助レールやL型鋼が用いられ、本線レール10から数センチ〜数十センチ離れた位置に敷設され、PCマクラギ12に埋設された埋込材(インサート)13に締結ボルト14によって固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−324245号公報
【特許文献2】特開2004−324287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記した埋込材13は、従来、マクラギ12の上端面までその全長がねじ孔になっている割には、性能上要求される引抜き強度を必ずしも満足するものではなかった。
【0007】
また、締結ボルト14を最後まで締め付けるのに時間がかかり、脱線防止装置の敷設が面倒であった。
【0008】
さらに、マクラギを製造する際、埋込材13はマクラギ製造型枠の底部に仮付けされるが、後から打設するコンクリートによって動いたりしないようにセットするのが面倒であった。
【0009】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、埋込材の引抜き強度が大きく、かつマクラギの製造に際して埋込材をマクラギ製造型枠内にワンタッチでセットできるようにした埋込材付きマクラギ、埋込材および埋込材付きマクラギの製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の埋込材付きマクラギは、マクラギ本体とマクラギ本体に埋設された埋込材とからなる埋込材付きマクラギであって、前記埋込材は締結ボルトが貫通する空洞部とその下方に前記空洞部と連通し、前記締結ボルトが螺合されるねじ孔部を備えて構成されてなることを特徴とするものである。
【0011】
本発明は、特に埋込材の引抜き強度が大きく、本線レールや脱線防止ガードをマクラギに強固に固定できるようにしたものである。
【0012】
空洞部とねじ孔部の深さは特に限定されるものではないが、標準的なPCマクラギの断面寸法(高さ)等を勘案して決定することができ、およそ、空洞部とねじ孔部の深さは、それぞれ50mm程度、130mm程度あれば、既製のPCマクラギの断面寸法内で性能上要求される引抜き強度を満足させることができる。
【0013】
埋込材は、鋳造によって空洞部とねじ孔部を一体に形成することができ、さらに鋼管あるいは太径鉄筋や異形棒鋼に穿孔加工とねじ加工を行うことにより形成することができる。また、素材にはSS490の鋼材やSD345の鉄筋を利用することができる。
【0014】
請求項2記載の埋込材付きマクラギは、請求項1記載の埋込材付きマクラギにおいて、埋込材の上端部に、キャップ本体と空洞部の上端部を塞ぐ上蓋部とからなるキャップ部材が取り付けられ、前記上蓋部は除去できるように設けられていることを特徴とするものである。
【0015】
本発明は、埋込材に締結ボルトを締付けて本線レールや脱線防止ガードをマクラギに固定するまでの間、埋込材の中に小石や土などの異物が入り込まないようにしたものであり、キャップ部材は硬質合成樹脂などで一体に形成することができる。また、空洞部の上端部を塞ぐ上蓋部は、他の部分より厚さを薄くしたり、あるいは空洞部の径に沿って切断可能なように、いわゆるミシン目を入れる等の方法により容易に除去することができる。
【0016】
請求項3記載の埋込材付きマクラギは、請求項1または2記載の埋込材付きマクラギにおいて、マクラギ本体の上端部に埋込材の周囲に通じる排水溝が設けられていることを特徴とするものである。
【0017】
一般に、マクラギ製造型枠の底部には、マクラギの表面形状上テーパが付けられている部分があることから、PCマクラギを製造する過程でテーパ部分に埋込材を鉛直にセットする際、いわゆる座掘りをすることがある。このため、成形されたPCマクラギの埋込材の周囲に凹部が形成され、ここに雨水などが溜まって締結ボルを腐食させる等の不都合が生じやすい。本発明はこの問題を解消したものである。なお、キャップ部材の上端面にテーパを付けることにより、座掘りは省略することができる。
【0018】
請求項4記載の埋込材は、マクラギに埋設される埋込材であって、締結ボルトが貫通する空洞部とその下方に前記空洞部と連通し、前記締結ボルトが螺合されるねじ孔部を備えて構成されてなることを特徴とするものである。
【0019】
請求項5記載の埋込材は、請求項4記載の埋込材において、マクラギ製造型枠の底部に仮付けされてマクラギに埋設される埋込材であって、上端部にキャップ部材が取り付けられ、当該キャップ部材はキャップ本体と空洞部の上端部を塞ぐ上蓋部と前記マクラギ製造型枠に設けられた取付け孔に挿入される脚部とから構成され、前記脚部および上蓋部は除去できるように設けられていることを特徴とするものである。
【0020】
請求項6記載の埋込材付きマクラギの製造方法は、マクラギ製造型枠の底部に埋込材を設置する工程、マクラギ製造型枠内にコンクリートを打設する工程および型枠を脱型する工程からなる埋込材付きマクラギの製造方法であって、前記マクラギ製造型枠の底部に設けられた取付け孔にキャップ部材を介して前記埋込材を逆さに立て付け、前記キャップ部材は前記取付け孔に差し込んで埋込材を立て付け可能な脚部を備えて構成されていることを特徴とするものである。
【0021】
本発明によれば、埋込材は、キャップ部材に突設された脚部をマクラギ製造型枠の底部に設けられた取付け孔に差し込むだけでマクラギ製造型枠の底部にワンタッチでセットすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、マクラギ本体に埋設された埋込材が、締結ボルトが貫通する空洞部とその下方に前記空洞部と連通し、前記締結ボルトが螺合されるねじ孔部を備えて構成されているので、埋込材の引抜き強度が大きく、性能上要求される引抜き強度を満足させることのできる埋込材が埋設された埋込材付きマクラギを提供することができる。
【0023】
また、埋込材の上端部分に締結ボルトが単に貫通する空洞部が形成されていることで、締結ボルト位置合せおよび締め付けが容易なだけでなく、ねじ孔部が浅い分締結ボルトの締め付けを短時間で行なうことができるため作業性がよく、現場作業を効率的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】脱線防止ガードが敷設された鉄道軌道を示し、(a)は鉄道軌道の長軸直角方向の縦断面図、(b)は埋込材付きマクラギの長軸直角方向の縦断面図、(c)は埋込材付きマクラギの長軸方向の一部縦断面図、(d)は埋込材付きマクラギの一部平面図である。
【図2】脱線防止ガード取付け用埋込材とキャップ部材を示し、(a)は埋込材とキャップ部材が切り離された状態の一部破断正面図、(b)は脱線防止ガード取付け用埋込材の横断面図である。
【図3】キャップ部材を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。
【図4】脱線防止ガード取付け用埋込材とキャップ部材を示し、(a)は埋込材とキャップ部材を切り離した状態を示す斜視図、(b)は埋込材にキャップ部材を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】脱線防止ガード取付け用埋込材の変形例を示す一部破断正面図である。
【図6】埋込材の引抜き試験装置の概要を示し、(a)は平面図、(b)は(a)におけるイ−イ線断面図である。
【図7】埋込材の引抜き試験の結果を示す図である。
【図8】脱線防止ガード取付け用埋込材をマクラギ製造型枠の底部にセットする方法を示し、(a)はセット前の状態を示す斜視図、(b)はセット後の状態を示す斜視図、(c)はセット後の状態を示す縦断面図である。
【図9】脱線防止ガード取付け用埋込材がマクラギ本体に埋設された状態を示し、(a)はその一部斜視図、(b)はその一部縦断面図である。
【図10】脱線防止ガード取付け用埋込材が埋設された状態を示し、(a)はその一部斜視図、(b)はその一部縦断面図である。
【図11】脱線防止ガードが敷設された鉄道軌道の従来例を示し、(a)は鉄道軌道の長軸直角方向の縦断面図、(b)はマクラギの長軸直角方向の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1〜図5は、本発明の一実施形態を示し、図において、PCマクラギ本体1の長軸方向の両端部よりやや内側の上端部にレール載置部1a,1aが左右対称に形成されている。
【0026】
レール載置部1a,1aにはレール2を固定する締結ボルト3を締め付けるためのレール取付け用埋込材4,4がPCマクラギ本体1の長軸方向に所定間隔をおいて埋設されている。
【0027】
また、レール載置部1a,1aよりさらに内側には脱線防止ガード5を固定する締結ボルト6を締め付けるための脱線防止ガード取付け用埋込材7,7がPCマクラギ本体1の長軸方向に所定間隔をおいて埋設されている。
【0028】
脱線防止ガード取付け用埋込材7は、鋳造または鋼管などから円柱状に形成され、PCマクラギ本体1の上端部に鉛直に埋設されている。また、脱線防止ガード取付け用埋込材7は、空洞部7aと空洞部7aの下方に位置するねじ孔部7bを備え、空洞部7aとねじ孔部7bは同一鉛直線上に連続し、かつ空洞部7aの上端はPCマクラギ本体1の上端面に開口している。さらに、脱線防止ガード取付け用埋込材7の下端部には鍔状に突出する定着リブ7cが形成されている。
【0029】
なお、空洞部7aとねじ孔部7bの深さは、特に限定されるものではないが、標準的なPCマクラギ本体1の断面寸法(高さ)等を勘案して決定され、空洞部7aは50mm程度、ねじ孔部7bは130mm程度あれば、既存のPCマクラギ本体の断面寸法内で性能上要求される引抜き強度を満足させることができる。
【0030】
図5は、脱線防止ガード取付け用埋込材7の変形例を示し、異形棒鋼などから形成され、特に補強リブ7cが埋込材7の外周にその全長に渡って形成されている。
【0031】
なお、図1(b),(c)に図示するように、PCマクラギ本体1と埋込材7のねじ孔部7bの底部にねじ孔部7bと連通する排水孔1bを設ければ、ねじ孔部7bに浸入した雨水や結露水等を排水孔1bから速やかに排水することができ、ねじ孔部7bの錆付き等を防止することができる。
【0032】
以上のような構成において、マクラギ本体1のレール載置部1aに敷設されたレール2は、レール取付け用埋込材4に締結ボルト3によって固定され、レール2の内側に敷設された脱線防止ガード5は脱線防止ガード取付け用埋込材7に締結ボルト6によって固定されている。
【0033】
なお、符号8は、脱線防止ガード取付け用埋込材7の周囲に溜まる雨水などを排水するための排水溝である。PCマクラギを製造する過程で、マクラギ製造型枠の底部に脱線防止ガード取付け用埋込材7をセットする際に、いわゆる座掘りをすることによりPCマクラギ本体1の脱線防止ガード取付け用埋込材7の周囲に凹部9が形成されて雨水などが溜まりやすいため、これを処理するために排水溝8が設けられている。
【0034】
排水溝8は凹9の両側にPCマクラギ本体1の長軸方向と直交する方向に形成され、一端側が凹部9と連通している。一方で、凹部9は締結ボルト6のボルト頭部と締結ボルト6に取り付けられる座金の収納凹部として利用することができる。
【0035】
符号10は、埋込材付きマクラギを製造する際、脱線防止ガード取付け用埋込材7をマクラギ製造型枠11の底部にセットするためのキャップ部材であり、脱線防止ガード取付け用埋込材7の上端部に被せて取り付けられている。
【0036】
また、キャップ部材10は、脱線防止ガード取付け用埋込材7の上端部に被せられたキャップ本体10aと脱線防止ガード取付け用埋込材7の空洞部7aの上端部を塞ぐ上蓋部10bとマクラギ製造型枠11の取付け孔11aに挿入される脚部10c,10cと把持片10dとから形成されている。
【0037】
上蓋部10bは、脱線防止ガード取付け用埋込材7に締結ボルト6を締め付けるまでの間、脱線防止ガード取付け用埋込材7の空洞部7aの上端部を塞いで土や小石などの異物が入らないようにする機能を有し、空洞部7aの内径とほぼ同径の外径に形成され、かつ把持片10dを強く引っ張ると把持片10dと共に除去できる強度に形成されている。
【0038】
脚部10c,10cは、上蓋部10bを挟んでその両側に円弧状または平板状に突設され、先端部に爪10e,10eがそれぞれ突設されている。そして、脚部10c,10cがマクラギ製造型枠11の取付け孔11aに挿入され、その先端の爪10e,10eが取付け孔11aの裏側の縁に係止することで、脱線防止ガード取付け用埋込材7はマクラギ製造型枠11の底部に自立するようになっている。さらに、脚部10c,10cは、マクラギ製造型枠11を脱型する際に、キャップ本体10aの上端面で破断し、除去される強度に形成されている。
【0039】
図6と図7は、PCマクラギ本体に埋設された埋込材について引抜き試験を行った結果と引抜き試験に用いられた試験装置を示したものである。
【0040】
引抜き試験は、図6(a),(b)に図示するように、装置本体AにPCマクラギ本体1を固定し、PCマクラギ本体1に埋設された埋込材7にテンションバーBを連結してテンションバーBを引っ張ったときの埋込材7の引抜き抵抗力を測定した。引抜き試験は、図7に図示するような4種類のタイプの埋込材について行った。
【0041】
各埋込材のタイプについて説明すると、タイプ1は、空洞部がなく全長がねじ孔部で、外周にその全長にわたって補強リブが設けられているタイプ、タイプ2は、空洞部とその下側にねじ孔部を有し、ねじ孔部の外周にその全長にわたって補強リブが設けられているタイプ、タイプ3は、空洞部とその下側にねじ孔部を有し、空洞部およびねじ孔部の外周にその全長にわたって補強リブが設けられているタイプ、そして、タイプ4は、空洞部とその下側にねじ孔部を有し、ねじ孔部の下端部に鍔状に突出する補強リブが設けられているタイプである。いずれもねじ孔部の長さは130mmで同じである。
【0042】
図7の結果から明らかなように、タイプ2,3,4の埋込材(本発明)の引抜強度が、タイプ1の埋込材(従来例)の引抜強度より1.5倍以上大きく、本発明は実用性が大きいことがわかった。
【0043】
次に、脱線防止ガード取付け用埋込材7が埋設された埋込材付きマクラギを製造する場合を例に、本発明の埋込材付きマクラギの製造方法を説明する。
【0044】
(1) 最初に、脱線防止ガード取付け用埋込材7の上端部にキャップ部材10を取り付ける。キャップ部材10は脱線防止ガード取付け用埋込材7に製造当初から取り付けておいてもよい。
【0045】
(2) 次に、キャップ部材10の脚部10c,10cをマクラギ製造型枠11の取付け孔11aに差し込んで、脱線防止ガード取付け用埋込材7をマクラギ製造型枠11の底部に上端側を下にして鉛直にセットする。
【0046】
(3) 次に、マクラギ製造型枠11内にコンクリートを打設し、コンクリートが充分な強度を発現するまで養生する。そして、マクラギ製造型枠11を脱型することにより脱線防止ガード取付け用埋込材7が埋設された埋込材付きマクラギが完成する。
【0047】
なお、完成直後の埋込材付きマクラギは、キャップ部材10の脚片10c,10cは脱型時にキャップ本体10aの上端面で破断して除去されているが、上蓋部10bは除去されないため、脱線防止ガード取付け用埋込材7の空洞部7aの上端部は上蓋部10bによって塞がれている。このため、埋込材7の中に土や石などの異物がり込んで不具合を生ずることはない。
【0048】
したがって、埋込材7に締結ボルト6を締め付けて脱線防止ガード5を取り付ける際に、把持部10dを掴んで把持部10dと共に上蓋部10bを除去することにより締結ボルト6を締め付けることができる。
【0049】
なお、上記実施形態では、脱線防止ガード取付け用埋込材付きマクラギおよび脱線防止ガード取付け用埋込材について説明したが、本線レール取付け用埋込材付きマクラギおよび本線レール取付け用埋込材にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、埋込材の引抜き強度が大きく、かつマクラギを製造する際に埋込材をマクラギ製造型枠の底部にワンタッチでセットできる埋込材付きマクラギの製造方法を提供することができる。
【符号の説明】
【0051】
1 PCマクラギ本体
1a レール載置部
1b 排水孔
2 レール
3 締結ボルト
4 埋込材(レール取付け用埋込材)
5 脱線防止ガード
6 締結ボルト
7 埋込材(脱線防止ガード取付け用埋込材)
7a 空洞部
7b ねじ孔部
7c 定着リブ
8 排水溝
9 凹部
10 キャップ部材
10a キャップ本体
10b 上蓋部
10c 脚部
10d 把持部
11 マクラギ製造型枠
11a 取付け孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マクラギ本体とマクラギ本体に埋設された埋込材とからなる埋込材付きマクラギであって、前記埋込材は締結ボルトが貫通する空洞部とその下方に前記空洞部と連通し、前記締結ボルトが螺合されるねじ孔部を備えて構成されてなることを特徴とする埋込材付きマクラギ。
【請求項2】
埋込材の上端部に、キャップ本体と空洞部の上端部を塞ぐ上蓋部とからなるキャップ部材が取り付けられ、前記上蓋部は除去できるように設けられていることを特徴とする請求項1記載の埋込材付きマクラギ。
【請求項3】
マクラギ本体の上端部に埋込材の周囲に通じる排水溝が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の埋込材付きマクラギ。
【請求項4】
マクラギに埋設される埋込材であって、締結ボルトが貫通する空洞部とその下方に前記空洞部と連通し、前記締結ボルトが螺合されるねじ孔部を備えて構成されてなることを特徴とする埋込材。
【請求項5】
マクラギ製造型枠の底部に仮付けされてマクラギに埋設される埋込材であって、上端部にキャッブ部材が取り付けられ、当該キャップ部材はキャップ本体と空洞部の上端部を塞ぐ上蓋部と前記マクラギ製造型枠に設けられた取付け孔に挿入される脚部とから構成され、前記脚部および上蓋部は除去できるように設けられていることを特徴とする請求項4記載の埋込材。
【請求項6】
マクラギ製造型枠の底部に埋込材を設置する工程、マクラギ製造型枠内にコンクリートを打設する工程および型枠を脱型する工程からなる埋込材付きマクラギの製造方法であって、前記マクラギ製造型枠の底部に設けられた取付け孔にキャップ部材を介して前記埋込材を逆さに立て付け、前記キャップ部材は前記取付け孔に差し込んで前期埋込材を立て付け可能な脚部を備えて構成されていることを特徴とする埋込材付きマクラギの製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−265592(P2010−265592A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−115423(P2009−115423)
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【出願人】(390021577)東海旅客鉄道株式会社 (413)
【出願人】(591121111)株式会社安部日鋼工業 (38)
【出願人】(591116885)ジャパンライフ株式会社 (28)