説明

培養装置及び培養システム

【課題】排水処理用の微生物の使用量を抑えるとともに、培養することにより微生物を増殖させ、定期的に培養槽の洗浄も可能な培養装置の提供。
【解決手段】微生物を含む培養液を微生物の培養に適した所定温度に加熱することにより、微生物を培養する培養装置30を提供する。培養装置30の処理槽33は、供給された水を収容し、水を加熱するヒータ42が設置された水槽35と、微生物を含む培養液を収容して微生物を培養する培養槽36と、水槽35と培養槽36とを仕切るための上下に延びる仕切板34とを有して構成され、水槽35に所定水位以上溜まる水を培養槽36に向けて溢水させるための切欠部37が、仕切板34に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物の培養装置及び培養システムに関し、特に、排水処理のために使用する微生物の培養装置及び培養システムに関する。
【背景技術】
【0002】
生活排水、工場排水等の排水中に含まれる有機物を好気性微生物で分解処理する排水処理装置に関しては、例えば特許文献1に記載された技術等が提案されている。
【0003】
排水処理に利用される微生物として、例えばバチルス菌といったものが挙げられるが、このような微生物は一般に高価なため、微生物を培養するための培養手段を排水処理装置に設け、微生物を100倍乃至1000倍に増殖させてから排水処理に供している。このような培養手段を有する排水処理装置おいては、培養手段としての微生物培養槽に加熱ヒータを設置し、加熱ヒータを作動させることにより、微生物を含んだ培養液の温度を培養に適した最適温度になるよう制御している。
【特許文献1】特許公開2001−990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、微生物培養槽に加熱ヒータが設置される構成の場合、培養槽内の培養液が加熱ヒータによって直接的に加熱されるため、特に加熱ヒータに近い場所では培養液の温度が最適温度を超えてしまい、過熱により微生物が死滅してしまうといった問題があった。また、微生物培養槽は、排水処理に必要な微生物だけではなく、雑菌も繁殖し易く、定期的に洗浄する必要性があった。
【0005】
上記のような課題に鑑みて、本発明は、過熱による微生物のダメージを抑えるよう改良するとともに、微生物培養槽を定期的に洗浄し得る培養装置及び培養システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る培養装置は、微生物を含む培養液を微生物の培養に適した所定温度に加熱することにより、微生物を培養する培養装置であって、当該培養装置は、有底形状の培養処理槽(例えば、実施形態における処理槽33)を具えており、当該培養処理槽は、供給された水を収容する水槽と、微生物を含む培養液を収容して微生物を培養する培養槽と、水槽内に設置された加熱ヒータと、水槽と培養槽とを仕切るための上下に延びる仕切手段(例えば、実施形態における仕切板34)とを具え、水槽に所定水位以上溜まる水を培養槽に向けて溢水させるための溢水部(例えば、実施形態における切欠部37)が、仕切手段に形成されていることを最も主要な特徴とする。
【0007】
さらに、上記構成の培養装置において、溢水部が、仕切手段の上部に上下に凹んで形成された切欠部であるのが好ましい。
【0008】
さらに、上記構成の培養装置において、培養槽に形成された排出口からチューブポンプにより排出ホースを介して培養槽外に培養液が排出されるのが好ましい。
【0009】
さらに、上記構成の培養装置において、培養液が、微生物を含むバイオ剤と、微生物を培養するための栄養剤とを含むのが好ましい。
【0010】
また、上記構成の培養装置において、培養液の排出を行う第1のチューブポンプとは異なる第2のチューブポンプにより注入ホースを介して培養槽内にバイオ剤が注入され、第3のチューブポンプにより注入ホースを介して培養槽内に栄養剤が注入されるのが好ましい。
【0011】
また、上記構成の培養装置において、水槽への水の供給の制御と、第1及び第2のチューブポンプの作動の制御とを行う制御装置を有するのが好ましい。
【0012】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る培養システムは、バイオ剤を収容するためのバイオ剤収容槽と、栄養剤を収容するための栄養剤収容槽と、上記構成の培養装置とを有して構成される。
【0013】
また、上記課題を解決するために、本発明に係る排水処理プラントは、上記構成の培養システムと、排水を貯留するための原水槽と、原水槽の下流側に設置され培養槽から排出された培養液と原水槽からの排水とを混合する原水調整槽と、原水調整槽の下流側に設置され培養液によって排水を処理するための1又はそれ以上の排水処理槽と、を有して構成される排水処理システムと、を有して構成される。
【発明の効果】
【0014】
本発明に関する培養装置及び培養システムによれば、仕切手段によって培養槽と仕切られた水槽に加熱ヒータを設置し、培養槽内の培養液を直接的に加熱するのではなく、水槽内の水を加熱することにより仕切手段を介して培養槽の培養液を加熱するよう構成されている。このため、微生物を含む培養液を直接的に加熱するような従来の構成とは異なり、培養液が仕切手段を介して水槽内の温水に広範囲に接触し且つほぼ目標温度に培養液を加熱することが可能となり、ヒータによって培養液が局所的に過熱されてしまい微生物が死滅してしまうことを防ぐことができる。特に、培養液に含まれる微生物は高価であるため、微生物の損失を抑えつつ培養し得る点で、本発明は優れた利点を有する。
【0015】
また、仕切手段に溢水部を形成したことにより、培養槽内で微生物を培養した後、培養するために加熱された水槽内の温水を培養槽の洗浄に利用することができ、冷水で洗浄する場合と比較して汚れに浸透することで培養槽の洗浄効果が上がる。また、1回の培養を終了する毎に水槽内の温水を入れて頻繁に培養槽を洗浄するため、水槽や培養槽に雑菌が繁殖してしまうのを抑えることが可能である。
【0016】
さらに、チューブポンプを使用して、微生物を含むバイオ剤と栄養剤とを培養槽内にそれぞれ注入し、培養槽内の培養液を槽外に排出する構成により、チューブの中にゴミが詰まってしまうことがなく、チューブを通して注入、排出対象を確実に移送することができ、制御装置の制御によりチューブポンプを作動させることでチューブ内を流れる流体の流量を管理することも可能である。
【0017】
また、水槽への水の供給の制御、培養槽外に培養液を排出するチューブポンプの制御、バイオ剤収容槽又は栄養剤収容槽から培養槽内にバイオ剤又は栄養剤を注入する制御が、制御装置によって行われることで、給水、バイオ剤や栄養剤の注入、培養、排出までの一連の工程を全自動で制御することが可能となる。
【0018】
さらに、本発明に係る培養装置を含む培養システムと、生活排水、工業排水を処理するための処理設備を含む排水処理システムとを組み合わせることで、微生物の培養と排水の処理とを一貫して行い得る排水処理プラントを構成することが可能となる。
【0019】
上記のような効果の他、微生物を培養することによって微生物が数百倍程度に増殖し、高価な微生物の使用量を抑えることができる、増殖によって活性化した状態の微生物を排水処理対象に適用し得るため排水処理効果を迅速に発揮できる、といった従来から備わっている効果もまた本発明は有している。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の培養装置を含む排水処理システム及び排水処理施設に設置される原水調整槽の構成を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明に係る培養装置の正面図である。
【図3】図3は、バイオ剤収容槽及び栄養剤収容槽とともに示す、操作盤を取り外した状態の上記培養装置の平面図である。
【図4】図4は、上記培養装置を構成する処理槽の斜視図である。
【図5】図5は、上記処理槽の平面図である。
【図6】図6は、上記処理槽の正面図である。
【図7】図7は、上記処理槽の側面の一部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る培養装置及び培養システムの好ましい実施形態について図1から図7を参照しながら説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る培養装置を用いた培養システム100及び排水処理システム200の構成と、培養システム100及び排水処理システム200を含んだ排水処理プラント300の構成とを示す概略図である。この培養システム100は、バイオ剤収容槽10と、栄養剤収容槽20と、培養装置30とを有して構成される。一方、排水処理システム200は、生活排水又は工業排水といった排水が流入する原水槽60と、原水槽60の下流側に設置された原水調整槽70と、原水調整槽70の下流側に設置され曝気装置を備えた1以上の排水処理槽80とを有して構成される。培養システム100では、バイオ剤に含まれる微生物と栄養剤とを培養装置30に入れて混合した上で培養装置30にて培養した後に、排水処理システム200に設置された原水調整槽70に送り、後段の1以上の排水処理槽80にて排水処理を行い、浄水として排出するものである。
【0023】
10l程度の容積から成るバイオ剤収容槽10に収容されるバイオ剤は、バチルス菌を活性成分として含むPHが6〜7程度に調整される液体である。また、20l程度の容積から成る栄養剤収容槽20に収容される栄養剤は、バイオ剤の活性成分であるバチルス菌を培養するために必要な栄養分が配合され、エタノール、多糖類、窒素、リン、マグネシウム及びマンガンといった微量の各種金属類、植物性タンパク類を活性成分としており、PHが6〜7程度に調整される液体である。なお、本発明で使用されるバイオ剤は、バチルス菌に限られず、排水中に含まれる有機物を分解処理できる好気性微生物であればよく、また、栄養剤は、バイオ剤を培養するのに有効な成分であれば、上記のような成分に限られない。
【0024】
バイオ剤収容槽10から培養装置30には注入ホース51が接続され、栄養剤収容槽20から培養装置30には注入ホース52が接続されている。また、注入ホース51及び注入ホース52にはそれぞれチューブポンプ39が設置されており、チューブポンプ39を作動させることで、バイオ剤及び栄養剤をそれぞれ培養装置30の中に圧送することができる。また、培養装置30から原水調整槽70に向けて排水ホース53が延びている。排水ホース53にはチューブポンプ45が設けられており、チューブポンプ45を作動させることで培養装置30の中の培養液を原水調整槽70に向けて圧送することができる。
【0025】
図2及び図3は、培養装置30を示す図である。この培養装置30は、操作盤31を支持する架台32の下方に設置される有底直方体状の処理槽33を有している。処理槽33は、図4及び図5に示すように、仕切板34によって、水槽35及び25l程度の容積の培養槽36から成る2つの室に仕切られている。水槽35は、培養槽36の2つの側面の外側を延びるよう平面視コの字形に形成されているが、平面視L字形、(培養槽36の1つの側面に沿った)平面視I字形、又は培養槽36の前後左右の四面を取り囲む形状に形成することも可能である。
【0026】
3枚の仕切板34には、その上部から下方に向けて所定長さだけ凹んだ切欠部37が3箇所形成されている。この切欠部37は、水槽35に所定水位(図6において水位Wで示す)以上溜まった水を培養槽36の側に溢れ出させるためのものである。切欠部37は、図示するような上下に切り欠いて形成されるものに限られず、水槽35と培養槽36との間を連通して水槽35から培養槽36に向けて通水可能な開口部であってもよい。また、水槽35に所定水位以上溜まった水が培養槽36の側に溢れ出るようにすればよいため、必ずしも切り欠きや開口を形成しなくてもよく、培養槽36の外枠の高さを処理槽33の外枠の高さよりも低くすることで、培養槽36の側に水が溢れ出るようにしてもよい。培養槽36の中には、マイクロバブルを用いた曝気装置46が設置されており、培養槽36の中の好気性の微生物に酸素を送り込むことにより微生物の培養を促進し得る。
【0027】
操作盤31には、水道水の供給を行うための水道水用ホース(図示せず)が延びている。図2に示すように、操作盤31には、予め所定の制御プログラムが記憶された制御装置55が設けられている。この制御装置55により、水道水の給水、給水の停止、バイオ剤及び栄養剤の供給及びそれらの供給停止、培養装置30の中の培養液の排出といった一連の動作を、制御プログラムに従って全自動で制御し得る。この操作盤31には、水道水の供給を制御するための操作を行うボタン38が設けられており、ボタン38を操作することで所定の制御プログラムに従って制御装置55の制御により図示しない電磁弁が開閉し水槽35への水道水の供給及び供給停止を制御することができる。また、操作盤31には、バイオ剤収容槽10及び栄養剤収容槽20からバイオ剤及び栄養剤をそれぞれ供給するための栄養剤用注入ホース51及びバイオ剤用注入ホース52が延びている。操作盤31には、所定の制御プログラムに従って制御装置55によって動作制御されるチューブポンプ39、39が取り付けられており、栄養剤及びバイオ剤は、それぞれの注入ホース51、52を介してチューブポンプ39、39経由でそれぞれ培養槽36に供給される。
【0028】
図7に示すように、処理槽33の外側面にはホース用継手(ジョイントニップル)を取り付けし得る継手用穴41が複数形成されている。これらホース用継手には、それぞれ水道水用、栄養剤用、バイオ剤用のホース(図示せず)を差し込んで取り付けることができる。水道水用ホースは、継手を介して水槽35の中に延びており、水道水を水槽35の中に供給することができる。一方、バイオ剤収容槽10及び栄養剤収容槽20からチューブポンプ39を介してそれぞれ延びる栄養剤用ホース51及びバイオ剤用ホース52は、ホース用継手を介して培養槽36の中に延びており、栄養剤及びバイオ剤をそれぞれ培養槽36の中に供給することができる。
【0029】
水槽35の中には、水槽35中に注入された水道水を加熱するためのヒータ42が2本延びている。処理槽33の外側面には、処理槽33の外部に設置される温度調整器(図示せず)に接続される温度センサ(熱電対)取付穴43が形成されている。温度センサ(図示せず)は水槽35の中に延びている。これにより、水槽35中に注入された水道水がヒータ42によって加熱される際に、水槽35内の水道水の温度が微生物の培養に適した所定の温度になるよう温度調整器によって制御することが可能である。
【0030】
培養槽36の下部には、培養槽36内の培養液を外に排出するための排出口が形成されており、この排出口には溶接継手44が設けられている。溶接継手44には、排水処理のための原水調整槽70に向けて延びる排水ホース53が差し込まれる。溶接継手44付近には、所定の制御プログラムに従って制御装置55によって動作制御されるチューブポンプ45が設けられている。培養槽36内の培養液は、チューブポンプ45を作動させることにより、培養槽36から排出されて排水処理施設の原水調整槽70に圧送される。
【0031】
以上のような構造の培養システムにおいて、培養槽36における微生物の培養及び培養槽36の洗浄工程の実施例について説明する。バイオ剤収容槽10に収容された微生物(例えば、バチルス菌)を含む所定量のバイオ剤が培養装置30の培養槽36に注入され、同様に栄養剤収容槽20に収容された所定量の栄養剤が培養槽36に注入される。これらバイオ剤及び栄養剤の注入は、操作盤31のチューブポンプ39を制御装置55の制御によって作動させることで行われる。これにより、バイオ剤及び栄養剤から成る培養液が、培養槽36の中に溜まる(培養液の液面を図6のLで示す)一方、培養装置30の水槽35には、所定量の水道水が注水される。水槽35の中に水が所定量溜まった時点で制御装置55の制御によって電磁弁が作動して注水が停止する。
【0032】
その後、2本のヒータ42を作動させることで、水槽35の中の水の加熱が開始される。また、曝気装置46の作動も開始して、培養槽36に酸素が送り込まれる。温度センサによって水温を検出しつつ制御装置55に設けられた温度調節器によって水槽35の中の水温が38度前後になるよう制御される。このとき、2枚の仕切板34を介して培養槽36内の培養液も37度前後に加熱される。このようにして微生物の培養に適した温度に培養液が加熱されることで、培養槽36内において微生物の培養が進行する。培養槽36における培養により、投入された微生物に対して数百倍に増殖する。
【0033】
6乃至7時間培養した後、制御装置55の制御によってチューブポンプ45を作動させることにより培養槽36の排出口から培養槽36の外に培養液を排出する。排出された培養液は排水処理システム200の原水調整槽70に送られ、原水調整槽70において原水槽60から送られてくる排水と混ぜられ、曝気装置を有する1又はそれ以上の排水処理槽80において微生物を用いた排水処理に供される。培養液が培養槽36から完全に排出された後、制御装置55の制御によってチューブポンプ45を停止するとともに電磁弁を開けて水道水を水槽35の中に注水する。水槽35内の水が仕切板34の切欠部37に達すると、すなわち、図6の水位Wに達すると、切欠部37を通して水槽35内の水が培養槽36の側に向けて溢れ出る。培養槽36内に図6に示す液面L以上に水道水が溜まった時点で制御装置55の制御によって再び電磁弁を閉じ、水槽35への注水を停止する。ここで、曝気装置46を作動させることによりマイクロバブルを発生させ、培養槽36の洗浄が行われる。このときも加熱ヒータ42を作動させ、温水で洗浄することが好ましい。培養槽36を所定時間洗浄した後、曝気装置46を停止して、培養槽36の排出口から排水を行う。この排水も原水調整槽70へと放出され、以降に浄化される。培養槽36から完全に排水された後、所定量のバイオ剤及び栄養剤の注入を再び開始して、上述の工程を繰り返す。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の培養装置及び培養システムは、生活排水、工業排水の水質改善のみならず、養殖、養魚、鑑賞池等の水質改善に利用することができる。
【符号の説明】
【0035】
10 栄養剤収容槽
20 バイオ剤収容槽
30 培養装置
33 処理槽(培養処理槽)
34 仕切板(仕切手段)
35 水槽
36 培養槽
37 切欠部(溢水部)
39 チューブポンプ(第2のチューブポンプ、第3のチューブポンプ)
42 ヒータ(加熱手段)
45 チューブポンプ(第1のチューブポンプ)
46 曝気装置
55 制御装置
60 原水槽
70 原水調整槽
80 排水処理槽
100 培養システム
200 排水処理システム
300 排水処理プラント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微生物を含む培養液を微生物の培養に適した所定温度に加熱することにより、微生物を培養するための培養装置であって、当該培養装置が、
有底形状の培養処理槽を具えており、当該培養処理槽が、
供給された水を収容する水槽と、
微生物を含む培養液を収容して微生物を培養する培養槽と、
前記水槽内に設置された加熱ヒータと、
前記水槽と前記培養槽とを仕切るための上下に延びる仕切手段とを具え、
前記水槽に所定水位以上溜まる水を前記培養槽に向けて溢水させるための溢水部が、前記仕切手段に形成されていることを特徴とする培養装置。
【請求項2】
前記溢水部が、前記仕切手段の上部に上下に凹んで形成された切欠部であることを特徴とする請求項1に記載の培養装置。
【請求項3】
さらに、前記培養槽に形成された排出口からチューブポンプにより排出ホースを介して前記培養槽外に培養液が排出されることを特徴とする請求項1又は2に記載の培養装置。
【請求項4】
前記培養液が、微生物を含むバイオ剤と、微生物を培養するための栄養剤とを含むことを特徴とする請求項3に記載の培養装置。
【請求項5】
培養液の排出を行う第1のチューブポンプとは異なる第2のチューブポンプにより注入ホースを介して前記培養槽内にバイオ剤が注入され、
第3のチューブポンプにより注入ホースを介して前記培養槽内に栄養剤が注入されることを特徴とする請求項4に記載の培養装置。
【請求項6】
さらに、前記水槽への水の供給の制御と、前記第1から第3のチューブポンプの作動の制御とを行う制御装置を有することを特徴とする請求項5に記載の培養装置。
【請求項7】
前記バイオ剤を収容するためのバイオ剤収容槽と、
前記栄養剤を収容するための栄養剤収容槽と、
請求項4乃至6のいずれか1項に記載の培養装置と、
を有して構成される培養システム。
【請求項8】
請求項7に記載の培養システムと、
排水を貯留するための原水槽と、前記原水槽の下流側に設置され前記培養槽から排出された培養液と前記原水槽からの排水とを混合する原水調整槽と、前記原水調整槽の下流側に設置され培養液によって排水を処理するための1又はそれ以上の排水処理槽と、を有して構成される排水処理システムと、
を有して構成されることを特徴とする排水処理プラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−55827(P2012−55827A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201236(P2010−201236)
【出願日】平成22年9月8日(2010.9.8)
【出願人】(592101736)株式会社日本水処理技研 (9)
【Fターム(参考)】