説明

基地送受信機システムにおける信号の圧縮

無線通信ネットワークの送受信機システムにおける信号の圧縮及び解凍、特に、基地局プロセッサと送受信機システムの1つ又はそれよりも多くの無線周波数(RF)ユニットとの間のシリアルデータリンクを通じた転送前にベースバンド信号サンプルを圧縮する技術を提供する。無線通信ネットワークにおける基地送受信機システム(BTS)のための信号圧縮方法及び装置は、システム内のシリアルデータリンクを通じた圧縮信号サンプルの効率的な転送を提供する。アップリンクに対しては、BTSのRFユニットが、アンテナを通じて受信されたアナログ信号のアナログ/デジタル変換から生じる信号サンプルを圧縮する。RFユニットは、シリアルデータリンクを通じて圧縮信号サンプルを基地局プロセッサに転送し、基地局プロセッサでは、これらの圧縮信号サンプルは、通常の信号処理演算の前に解凍される。ダウンリンクに対しては、基地局プロセッサが、信号サンプルを圧縮し、シリアルデータリンクを通じて圧縮信号サンプルをRFユニットに転送する。RFユニットは、圧縮サンプルを解凍し、アンテナを通じた送信に向けて解凍サンプルをアナログ信号に変換する。圧縮及び解凍は、従来の基地局及び分散アンテナシステムの作動の中に組み込むことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信ネットワークの送受信機システムにおける信号の圧縮及び解凍に関し、より具体的には、基地局プロセッサと送受信機システムの1つ又はそれよりも多くの無線周波数(RF)ユニットとの間のシリアルデータリンクを通じた転送前にベースバンド信号サンプルを圧縮することに関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信ネットワークにおける送受信機システムは、通信を行う加入者又は端末間、並びに外部ネットワークとの通信間で信号を誘導するための制御機能を実行する。一般的な作動は、RF信号を受信する段階、それらを信号データに変換する段階、信号データに対して様々な制御及び信号処理演算を実行する段階、信号データをRF信号に変換する段階、及びRF信号を無線加入者に送信する段階を含む。無線通信ネットワークにおける送受信機システムは、基地局及び分散アンテナシステム(DAS)を含む。逆方向リンク又はアップリンクに対しては、端末が、送受信機システムによって受信されたRF信号を送信する。順方向リンク又はダウンリンクに対しては、送受信機システムが、RF信号を無線ネットワーク内の加入者又は端末に送信する。基地局はまた、基地送受信機システム(BTS)、セルサイト、アクセスポイント、「ノードB」又は他の術語で呼ぶこともできる。端末は、固定又は移動式とすることができ、かつセルラー電話、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、又は無線モデムが装備されたあらゆるデバイスとすることができる。
【0003】
本明細書に対しては、基地送受信機システム(BTS)という用語は、基地局プロセッサ、及び基地局プロセッサと通信し、かつその制御下にあるRFユニットをあらゆるタイプ又は長さのデータ転送リンクを含めて指すことになる。これは、基地局プロセッサと併置されるか又はアンテナの近くのアンテナタワー上にあるRFユニットを有する従来の基地局を含む。DASは、BTSの別の例であるが、RFユニットは、基地局プロセッサから遠隔である。
【0004】
無線通信ネットワークの基地送受信機システムは、拡大する加入者基地に対して新しいサービスを提供するのに必要とされる増大するデータ量を管理する必要がある。システム設計の課題は、進化する規格に対する柔軟性を保証すること、増大するデータ処理要件をサポートすること、及び全体のコストを低減することを含む。基地局に対するモジュール式設計手法は、これらの課題を満たす柔軟性を提供する。モジュール式基地局設計の構成要素は、基地局プロセッサ及びRFユニットを含み、これらは、銅ワイヤ又は光ファイバケーブルで構成されたシリアルデータリンクによって結合される。RFユニットは、送信機、受信機、アナログ/デジタルコンバータ(ADC)、及びデジタル/アナログコンバータ(DAC)を含む。ワイヤ又は光ファイバのシリアルデータリンクは、RFユニットと基地局プロセッサの間で抽出信号を転送する。抽出信号は、RFを中心とするか又はデータリンクを通じて転送する前に中間周波数(IF)又はベースバンドに変換することができる。基地局プロセッサは、信号処理、制御、及び外部ネットワークとの通信のための機能を含む。
【0005】
モジュール式設計のための2つの工業規格、すなわち、「オープン基地局アーキテクチャイニシアティブ(OBSAI)」及び「共通公衆無線インタフェース(CPRI)」は、RFモジュールと基地局プロセッサとの相互接続におけるアーキテクチャ、並びにシリアルデータリンクに対するデータ転送プロトコルを指定する。OBSAI規格は、文献、すなわち、「OBSAIオープン基地局アーキテクチャイニシアティブBTSシステム参照文献」、バージョン2.0、2006年、及び「OBSAIオープン基地局アーキテクチャイニシアティブ基準点3仕様」、バージョン4.0、2007年に説明されている。CPRI規格は、文献、すなわち、「CPRI仕様V3.0インタフェース仕様」、2006年に説明されている。両方のアーキテクチャは、シリアルデータリンクを通じて多チャンネル信号データを送信/受信し、多重化ベースバンド信号データを転送する。モジュール式設計は、必ずしもCPRI又はOBSAIに準拠しなくてもよい。
【0006】
OBSAI規格は、ベースバンドモジュール及びRFモジュールと呼ぶ基地局プロセッサ間の通信のためのアーキテクチャ及びプロトコルを説明する。1つ又はそれよりも多くのベースバンドモジュール及び1つ又はそれよりも多くのRFモジュールに対する接続トポロジーは、メッシュ、中央集中合成器/分配器、及びブリッジモジュールを含む。ベースバンドモジュールとRFモジュールを接続するOBSAI準拠シリアルデータリンクを基準点3(RP3)インタフェースと呼ぶ。遠隔RFユニット(RRU)がベースバンドモジュールに接続されたシステムでは、シリアルデータリンクをRP3−01インタフェースと呼ぶ。ベースバンドモジュールとRRUに対する接続トポロジーは、ポイントツーポイント、チェーン、リング、及びツリーアンドブランチを含む。ベースバンドモジュール/RRU構成は、分散アンテナシステムをサポートする。
【0007】
CPRI規格は、ベースバンド信号データを処理するための無線機器制御器(REC)、及びアンテナを通じた信号送信のためのRF処理を実施する無線機器(RE)に関連する。REC及びREは、基地局プロセッサ及びRFユニットそれぞれに対応する。CPRI規格は、物理的及びデータリンク層でのシリアルインタフェース及び作動を指定する。RECとREの間又は2つのREの間のシリアルデータリンクは、方向毎に1つの送信線を有する双方向インタフェースである。RECと1つ又はそれよりも多くのREとの間の接続トポロジーは、ポイントツーポイント、多重ポイントツーポイント、チェーン、スター、ツリー、リング、及びこれらの組合せを含む。
【0008】
分散アンテナシステム(DAS)は、主アンテナ/RFリソースからの信号データをCat5ケーブル、同軸ケーブル、又は光ファイバリンクを通じて接続された複数の遠隔アンテナに配分する。本質的に、DASは、様々な無線サービスに接続することができ、次に、DASが設置された区域を通してこれらの信号を再同報通信することができる。例えば、DASは、建築物内のセル電話のカバレージを改善することができる。建築物の屋上の主送受信機とアンテナは、建築物内の複数の分散アンテナにケーブル又はファイバによって接続される。全てのDASは、遠隔無線ユニットへの配信に向けて内部にソース信号が組み合わされる「ヘッドエンド」を有する。DASシステムは、高層建築物、トンネル、鉄道、及び空港のような限られた空間にカバレージを提供する。「個人通信産業協会(PCIA)のDASフォーラム」によって定められているように、DASは、地理的区域又は構造物内の無線サービスを提供する搬送媒体を通じて共通ソースに接続された空間的に分離したアンテナノードのネットワークである。DASアンテナ仰角は、一般的に、クラッタレベルか又はそれを下回り、ノード設置は小型である。デジタルシリアルデータリンクは、ヘッドエンド(基地局)を遠隔無線ユニット又はヘッドに接続する。
【0009】
無線通信ネットワークにおける基地送受信機システムは、基地局プロセッサとRFモジュールの間でシリアルデータリンクを通じて大量の抽出信号データを転送する。進化する無線通信規格に準拠し、データ容量を増大し、かつより多くの加入者にサービスを提供する必要性は、シリアルデータリンクの数又は機能を高め、かつサポートするサブシステムのデータ処理機能を高めることを含む送受信機システムに対する費用負担の大きいハードウエアアップグレードを必要とする場合がある。これらの要件は、物理的サイズ制限、電力消費制限、及び地理的制約条件を含む送受信機システムに対する制約条件と対立する可能性がある。
【0010】
従って、シリアルデータリンクの機能を高め、かつ基地局及び分散アンテナシステムに対する基地送受信機システムのリソースを節約することに対する必要性が存在する。シリアルデータリンクを通じた転送前のデータの圧縮は、既存のデータリンクの機能を高め、場合によっては既存のデータリンクをアップグレードする必要性を排除するか又は少なくとも先送りすることにより、プロバイダがこれらの必要性を満たすことを可能にする。計算的に効率的な圧縮及び解凍は、コンピュータリソースを節約する。OBSAI規格及びCPRI規格は、シリアルデータリンクを通じた転送前に信号サンプルを圧縮することを開示していない。従って、信号サンプルを圧縮することを可能にし、かつBTSのデータ転送プロトコルとの適合性に向けて圧縮サンプルをフォーマット設定することに対する必要性も存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第7,009,533号B1
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】「OBSAIオープン基地局アーキテクチャイニシアティブBTSシステム参照文献」、バージョン2.0、2006年
【非特許文献2】「OBSAIオープン基地局アーキテクチャイニシアティブ基準点3仕様」、バージョン4.0、2007年
【非特許文献3】「CPRI仕様V3.0インタフェース仕様」、2006年
【非特許文献4】個人通信産業協会(PCIA)のDASフォーラム
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の実施形態は、以上の従来の問題を考慮して作成されたものである。本発明の目的は、無線通信ネットワークの基地送受信機システムにおいて基地局プロセッサをRFユニットに接続するシリアルデータリンクのデータ転送機能を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述の目的を実現するために、本発明の一態様は、無線通信ネットワークの基地送受信機システムにおいて、無線周波数(RF)ユニットから基地局プロセッサにシリアルデータリンクを通じて信号データを転送する方法を提供し、RFユニットは、アンテナに結合されて通信データに基づいて変調されたアナログ信号を受信し、かつアナログ信号を複数の信号サンプルに変換するアナログ/デジタルコンバータ(ADC)を含み、基地局プロセッサは、RFユニットから受信した信号サンプルに対して信号処理演算を実行する。本方法は、圧縮制御パラメータに従ってRFユニットにおいてADCから出力された信号サンプルを圧縮して圧縮サンプルを形成する段階と、シリアルデータリンクを通じた転送に向けて圧縮サンプルをフォーマット設定する段階と、シリアルデータリンクを通じてRFユニットから基地局プロセッサに圧縮サンプルを転送する段階と、圧縮サンプルを基地局プロセッサにおいて受信する段階と、解凍制御パラメータに従って圧縮サンプルを解凍して解凍信号サンプルを形成する段階とを含み、基地局プロセッサは、解凍信号サンプルに対して信号処理演算を適用する。
【0015】
上述の目的を実現する本発明の別の態様は、無線通信ネットワークの基地送受信機システムにおいて、信号サンプルをアナログ信号に変換するためのデジタル/アナログコンバータ(DAC)を有するRFユニットまで基地局プロセッサからシリアルデータリンクを通じて変調通信データを表す信号サンプルを転送する方法を提供し、RFユニットは、アンテナに結合されてこのアナログ信号を送信する。本方法は、圧縮制御パラメータに従って基地局プロセッサにおいて信号サンプルを圧縮して圧縮サンプルを形成する段階と、シリアルデータリンクを通じた転送に向けて圧縮サンプルをフォーマット設定する段階と、シリアルデータリンクを通じて基地局プロセッサからRFユニットに圧縮サンプルを転送する段階と、RFユニットにおいて圧縮サンプルを受信する段階と、解凍制御パラメータに従って圧縮サンプルを解凍して解凍信号サンプルを形成する段階とを含み、解凍信号サンプルは、アナログ信号への変換に向けてDACに供給される。
【0016】
上述の目的を実現する本発明の別の態様は、アンテナに結合されて通信データに基づいて変調されたアナログ信号を受信し、かつアナログ信号を複数の信号サンプルに変換するためのアナログ/デジタルコンバータ(ADC)を含むRFユニットと、シリアルデータリンクによってRFユニットに結合された基地局プロセッサとを含み、基地局プロセッサが、RFユニットから受信した信号サンプルに対して信号処理演算を実行する無線通信ネットワークの基地送受信機システムにおいて、RFユニットから基地局プロセッサへのデータ転送のための装置を提供する。装置は、ADCから信号サンプルを受信するように結合されて圧縮制御パラメータに従って圧縮サンプルを生成するRFユニットにおける圧縮器と、圧縮器に結合されてシリアルデータリンクを通じた転送に向けて圧縮サンプルをフォーマット設定するフォーマット設定器と、圧縮サンプルを基地局プロセッサに転送するためにフォーマット設定器に結合されたシリアルデータリンクとを含み、基地局プロセッサが、シリアルデータリンクに結合されて圧縮サンプルを受信し、装置は、受信圧縮サンプルを解凍して解凍信号サンプルを形成するために基地局プロセッサ内に統合された解凍器を更に含み、基地局プロセッサは、解凍信号サンプルに信号処理演算を適用する。
【0017】
上述の目的を実現する本発明の別の態様は、アンテナに結合されてアナログ信号を送信する無線周波数(RF)ユニットと、シリアルデータリンクによってRFユニットに結合された基地局プロセッサとを含み、基地局プロセッサが、変調通信データを表す複数の信号サンプルをRFユニットに供給し、RFユニットが、複数の信号サンプルをアナログ信号に変換するためのデジタル/アナログコンバータ(DAC)を含み、基地局プロセッサが、信号サンプルに対して信号処理演算を実行する無線通信ネットワークの基地送受信機システムにおいて、基地局プロセッサからRFユニットへのデータ転送のための装置を提供する。装置は、圧縮制御パラメータに従って信号サンプルを圧縮して圧縮サンプルを形成するために基地局プロセッサ内に統合された圧縮器と、圧縮器に結合されてシリアルデータリンクを通じた転送に向けて圧縮サンプルをフォーマット設定するフォーマット設定器とを含み、シリアルデータリンクは、圧縮サンプルをRFユニットに転送するためにフォーマット設定器に結合され、RFユニットは、シリアルデータリンクに結合されて圧縮サンプルを受信し、装置は、受信圧縮サンプルを解凍して解凍信号サンプルを形成するためにRFユニット内に統合された解凍器を更に含み、解凍信号サンプルは、アナログ信号への変換に向けてDACに供給される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1a】圧縮及び解凍を組み込む一般的な基地局アーキテクチャのブロック図である。
【図1b】圧縮及び解凍を含む分散アンテナシステム(DAS)の例のブロック図である。
【図2a】OBSAI規格を規範とした基地局における圧縮及び解凍のブロック図である。
【図2b】遠隔RFユニットを有するOBSAI準拠のBTSにおける圧縮及び解凍のブロック図である。
【図2c】従来技術によりOBSAI規格がサポートする無線変調フォーマットの表である。
【図3a】CPRI規格を規範とする基地局における圧縮及び解凍のブロック図である。
【図3b】REC320並びに複数の無線機器310a及び310bがデータ転送リンク340a及び340bを通じてチェーン配列に接続された無線基地局システム300の図である。
【図4】シリアルデータリンクを通じた転送前に複数の信号チャンネルが圧縮かつ多重化される圧縮及び解凍のブロック図である。
【図5】圧縮データパケットをRP3メッセージのペイロード部分にマップする例の図である。
【図6】圧縮データパケットを「イーサネットMAC」フレーム及び次にRP3メッセージにマップする例の図である。
【図7】圧縮データを「イーサネット」ペイロードにマップする3つの数値例を示す表である。
【図8】CPRIプロトコルに従って転送に向けて圧縮データパケットをマップする例を示す図である。
【図9a】ベースバンドユニットにおける圧縮器のブロック図である。
【図9b】RFユニットにおける圧縮器のブロック図である。
【図10a】RFユニットにおける解凍器のブロック図である。
【図10b】ベースバンドユニットにおける解凍器のブロック図である。
【図11】異なる中心周波数を有する信号サンプルを圧縮するための代替案の基礎を成す原理を示す例を与える図である。
【図12】中心周波数の信号サンプルに基づく圧縮アルゴリズムのブロック図である。
【図13】中心周波数に基づいて修正サンプルを生成する作動を示す図である。
【図14】図11の例に対する信号サンプルx(i)とx(i−j)の和又は差を与える図である。
【図15】解凍器によって実施される作動のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、圧縮及び解凍が、本発明により如何に基地送受信機システム内に組み込まれるかに対して説明する。アーキテクチャ例は、一般的な基地局、OBSAI基地局、又はCPRI基地局と、分散アンテナシステムとにおける圧縮及び解凍を含む。その後、送受信機システムによって処理される信号サンプルに適用される圧縮及び解凍のための好ましい方法を説明する。
【0020】
図1aは、本発明による圧縮及び解凍を組み込む一般的な基地局アーキテクチャのブロック図である。BTSアーキテクチャは、1つ又はそれよりも多くのシリアルデータリンク140によってRFユニット150に接続された基地局プロセッサ100を含む。この一般的なアーキテクチャは、GSM/EDGE、CDMAに基づく変調フォーマット、WiMaxのようなOFDMに基づく変調フォーマット、及び進化する可能性がある他の信号変調フォーマットを含む無線通信ネットワークによって採用されるあらゆる空中インタフェース規格に対して用いることができる。遠隔RFユニット150は、アンテナタワー上のアンテナ155の近くに設置することができる。RFユニット150は、送信、受信、ダイバーシティ、又はビーム形成に向けて複数のアンテナに接続することができる。シリアルデータリンク140は、光ファイバ、同軸ケーブル、又はRJ−45ツイストペアによって実施することができる。基地局プロセッサ100は、信号処理機能を実行してRFユニット150による送信に向けてデータを準備するか又はRFユニット150によって受信された信号サンプルからデータを復元する。機能のタイプは、シンボル変調/復調、チャンネル符号化/復号、CDMAに対する拡散/拡散解除、送信/受信におけるダイバーシティ処理、干渉相殺、均等化、時間及び周波数同期、アップコンバート/ダウンコンバート、多重化/逆多重化、及び外部ネットワーク(図示せず)への/からのデータ搬送を含む。
【0021】
送信経路又はダウンリンクに対しては、基地局プロセッサ100が信号処理機能を実行し、以前に受信した無線信号又は外部ネットワークから受信した無線信号から抽出した通信データを変調してデジタル信号を生成する。信号処理機能は、変調フォーマットに依存し、シンボル変調、チャンネル符号化、CDMAに対する拡散、送信におけるダイバーシティ処理、時間及び周波数同期、アップコンバート、多重化、及びOFDMに対する逆離散フーリエ変換を含むことができる。デジタル信号は、システム設計に依存して0Hzの中心周波数、中間周波数(IF)、又は無線周波数(RF)を有することができる。圧縮器120は、シリアルデータリンク140を通じたRFユニット150への転送前にデジタル信号のサンプルを圧縮する。RFユニット150では、デジタルからアナログへの変換の前に、解凍器125が、圧縮サンプルを解凍してデジタル信号を再構成する。デジタル/アナログコンバータ(DAC)160は、再構成されたデジタル信号をアナログ信号に変換する。送信機182は、適切な無線周波数へのアップコンバート、RFフィルタリング、及び増幅を含むアンテナ155による送信に向けたアナログ信号の準備を行う。
【0022】
受信経路又はアップリンクに対しては、RFユニット150にあるアンテナ155が、1つ又はそれよりも多くの無線送信元又は加入者からの変調通信データを表すRFアナログ信号を受信する。受信信号の周波数帯域は、複数の無線加入者から送信された信号の複合体とすることができる。空中インタフェースプロトコルによっては、異なる加入者信号をある一定の周波数チャンネルに割り当てることができ、又は複数の加入者を特定の周波数帯域に割り当てることができる。CDMA空中インタフェースプロトコルの場合には、複数の加入者信号が、特定の周波数帯域に割り当てられ、各加入者信号は、固有の拡散コードを用いて帯域にわたって拡散される。受信機180は、RFアナログ信号に対して、RFフィルタリング、増幅、及び受信信号の中心周波数をシステム設計に依存してRFからIF又は0Hzにシフトさせるダウンコンバートを含むアナログ作動を実施する。アナログ/デジタルコンバータ(ADC)170は、受信アナログ信号をデジタル信号に変換し、システム設計に基づいて実数値を有するか又は代替的に同相成分(I)と直交成分(Q)とを有する信号サンプルを生成する。ADC170から出力されるデジタル信号のバンド幅全体に対して圧縮器130が適用される。圧縮器130は、シリアルデータリンク140を通じた送信の前にデジタル信号サンプルを圧縮する。基地局プロセッサ100では、解凍器135が、圧縮サンプルを解凍してデジタル信号を再構成し、その後、通常信号処理を実施して解凍デジタル信号から通信データを復元する。処理演算は、シンボルの復調、チャンネル復号、拡散解除(CDMA変調フォーマットに対して)、ダイバーシティ処理、干渉相殺、均等化、時間及び周波数同期、ダウンコンバート、逆多重化、離散フーリエ変換(OFDM変調フォーマットに対して)、及び解凍信号サンプルから導出されたデータの外部ネットワークへの搬送を含むことができる。
【0023】
基地局プロセッサ100及びRFユニット150は、当業技術では他の名称で参照される場合があり、特許請求の範囲に記載する本発明の範囲を限定するものではない。
【0024】
図1bは、分散アンテナシステム(DAS)例のブロック図である。基地局プロセッサ100は、複数の遠隔RFユニット150及びこれらに関連付けられたアンテナ155に接続される。DASは、一般的に、基地局プロセッサ100から数十メートルから数百メートルの位置に設けられた複数の遠隔RFユニット150を有することができる。基地局プロセッサ100は、併置されたRFを一般的に有する図1aに示しているBTSのような主送受信機システムの一部である。主送受信機は、例えば、建築物の屋上に設置することができる。各遠隔RFユニット150は、圧縮器130、解凍器125、ADC170、DAC160、送信機182、及び受信機180を含むが、簡略化のために、これらの構成要素を1つの遠隔RFユニット150内にのみ示している。この例では、基地局プロセッサ100は、ハブ146を通じて遠隔RFユニット150に接続される。次に、ハブ146は、データリンク142を通じて別のハブ148に接続されか、又はリンク144を通じて複数の遠隔RFユニット150に接続される。これらのデータリンク140、142、及び144は、システム設計に依存して等しい特性を有することができ、又は異なるとすることができる。送信経路に対しては、基地局プロセッサ100は、圧縮器120を適用して信号サンプルを圧縮する。圧縮サンプルは、データリンク140を通じてハブ146に転送され、データリンク142を通じて別のハブ148に転送され、データリンク144を通じて複数の遠隔RFユニット150に転送される。圧縮データは、ハブ146及び148を通過する時に圧縮されたままに留めることができる。各遠隔RFユニット150では、解凍器125が、デジタルからアナログへの変換160の前に信号を解凍する。送信機182は、アンテナ155を通じた送信に向けて得られるアナログ信号を処理する。各遠隔RFユニット150における受信経路に対しては、各アンテナ155が、アナログ信号を受信機180に供給する。ADC170は、受信アナログ信号をデジタル信号に変換する。圧縮器130は、適切なデータリンク140、142、又は144、並びにハブ148及び146を通じた基地局プロセッサ100への転送前にデジタル信号を圧縮する。解凍器135は、基地局プロセッサ100による従来の信号処理の前に圧縮信号サンプルを解凍して受信デジタル信号を再構成する。分散アンテナシステムは、図1aに関して上述したように、データリンク140、142、及び144を通じてIF又はRFのデジタル信号を転送することができ、又は以下に更に説明するようにデジタルベースバンド信号を転送することができる。
【0025】
圧縮器120/130は、圧縮サンプルをシリアルデータリンクのデータ転送プロトコルと適合性を有するフォーマットを有する圧縮データパケット内にパックする。圧縮器120/130は、圧縮データパケットの一部又は全てにヘッダ部分を追加する。代替的に、ヘッダは、データ転送プロトコルに向けて利用可能な場合には、オーバーヘッドビット内に符号化することができる。ヘッダ部分は、定められた長さを有し、解凍器125/135のための同期及び制御情報を含む。圧縮器120/130は、あらゆる順序で圧縮サンプルをパックすることができるが、解凍器125/135は、解凍サンプルをBTSが期待するデータ表現フォーマットに準拠するように順序変更及びフォーマット設定することになる。シリアルデータリンクは、専有データ転送プロトコル又は「イーサネット」のような標準プロトコルを有することができる。圧縮データパケットサイズは、データ転送プロトコルを受け入れるように設定される。例えば、「イーサネットMAC」フレームでの転送では、図6及び図7に関して以下に説明するように、圧縮データパケットをペイロード部分の中に収まるようにサイズを判断することができる。解凍器125/135は、「イーサネットMAC」フレームを受信し、ペイロード部分から圧縮データパケットを抽出する。解凍器125/135は、信号サンプルのシーケンスを解凍して再構成するためにヘッダから同期及び制御情報を抽出する。
【0026】
図2aは、OBSAI規格を規範とした基地局における圧縮及び解凍のブロック図である。OBSAI規格は、ベースバンドI信号サンプル及びベースバンドQ信号サンプルの処理及び転送を指定する。基地局200は、1つ又はそれよりも多くのRP3シリアルデータリンク240を通じて接続されたベースバンドモジュール210とRFモジュール250とを含む。複数のRFモジュール250と通信しているベースバンドモジュール210を存在させることができる。OBSAIアーキテクチャは、図2cの表1に列記する構成を有する固定又は移動式のアクセスに向けてGSM/EDGE、CDMA、WCDMA、及びWiMaxに対する空中インタフェース規格をサポートする。OBSAI規格は、汎用モジュールを組み込むことによって他の無線ネットワーク構成又は信号変調フォーマットを受け入れることができる。ベースバンドモジュール210は、ベースバンド信号データに対して信号処理機能を実行する。信号処理機能は、空中インタフェース規格又は他の変調フォーマットに適するシンボル変調/復調、チャンネル符号化/復号、拡散/拡散解除、送信/受信におけるダイバーシティ処理、干渉相殺、均等化、時間及び周波数同期、逆/順方向離散フーリエ変換、及び外部ネットワーク(図示せず)への/からのデータ搬送を含むことができる。RFモジュール250は、送信機能のみ、受信機能のみ、又は送信及び受信の両方の機能を含むことができる。OBSAIのRFモジュール機能は、ADC/DAC、アップ/ダウンコンバート、搬送波選択、アンテナインタフェース、Tx/RxのRFフィルタリング、RF合成、ダイバーシティTx/Rx、及び空中インタフェースという機能を含む。シリアルデータリンク240に対するオプションは、光ファイバケーブル、銅ケーブル、又は無線送信を含む。RP3バスプロトコルは、データ転送のためのデータフォーマット及びライン符号化を定める。ベースバンドモジュール210とRFモジュール250の両方が、RP3バスプロトコルに従った転送に向けて圧縮データをフォーマット設定する。
【0027】
送信経路又はダウンリンクに対しては、ベースバンドモジュール210が、変調フォーマットに適する通信データに対して様々な機能を実行してベースバンド信号サンプル241を生成する。これらの機能は、OBSAI対応信号変調フォーマット又は他の信号変調フォーマットに適するシンボル変調、チャンネル符号化、拡散、送信ダイバーシティ処理、及び逆離散フーリエ変換を含むことができる。圧縮器120は、シリアルデータリンク240を通じたRFモジュール250への転送前に信号サンプル241を圧縮する。RFモジュール250では、解凍器125が、RF送信のための通常処理の前に圧縮サンプルを解凍して解凍信号サンプル242を形成する。
【0028】
受信経路又はアップリンクに対しては、アンテナ155が、変調通信データを表すアナログRF信号を加入者から受信する。ベースバンドデジタル信号サンプル243を形成するRFモジュール250の作動に対しては、図4に関連して以下により詳細に説明する。圧縮器130は、シリアルデータリンク240を通じたベースバンドモジュール210への転送前にデジタル信号サンプル243を圧縮する。ベースバンドモジュール210では、解凍器135が、圧縮サンプルを解凍して解凍信号サンプル244を形成する。次に、ベースバンドモジュール210は、変調フォーマットに適する信号処理を解凍信号サンプルに適用する。信号処理機能は、空中インタフェース規格又は他の変調フォーマットに適するシンボル復調、チャンネル復号、拡散解除、受信ダイバーシティ処理、干渉相殺、均等化、時間及び周波数同期、順方向離散フーリエ変換を含むことができる。図2aは、ポイントツーポイント配列を示しているが、メッシュトポロジー、ブリッジ接続、及び合成器/分配器接続を含む他の接続配列が可能である。
【0029】
図2bは、遠隔RFユニットを有するOBSAI準拠のBTSにおける圧縮及び解凍のブロック図である。この例では、基地局200は、2つの遠隔RFユニット(RRU)260−1及び260−2に接続される。シリアルデータリンク250−1及び250−2は、OBSAI仕様によって定められるRP3−01シリアルデータリンクプロトコルに準拠する。RP3−01プロトコルは、長い物理リンクを通じてデータを搬送するのに適する物理層技術を受け入れるようにRP3プロトコルを拡張する。別々のモジュールとして実施されるか又はBTS200又はRRU260と統合されるローカルコンバータ(LC)は、データをRP3−01データフォーマットにマップする。RP3−01プロトコルは、IEEE802.3−2002規格に従った「イーサネットMAC」フレーム用いる。RRU260−1と260−2との間であるか又はBTS200とRRU260−1との間であるかに関わらず、RP3−01ノード間にポイントツーポイント「イーサネット」転送が適用される。RRU260−1は、データフレームがRRU260−1において費やされるか、又はRRU260−2に転送されるかを判断する「イーサネット」スイッチを含む。送信経路に対しては、ベースバンドモジュール210は、RP3−01プロトコルに従ったデータリンク250−1を通じた転送前にペイロード信号データを圧縮する。RRU260−1が宛先ノードである場合には、RRU260−1は、アンテナ255−1からのRF送信のための処理の前に圧縮データを解凍する。RRU260−2が宛先ノードの場合には、RRU260−1は、圧縮ペイロードデータを有するデータフレームをリンク250−2を通じてRRU260−2に渡す。RRU260−2は、アンテナ255−2からの送信に向けて圧縮ペイロードデータを解凍する。受信経路に対しては、RRU260−1及び260−2が、それぞれの受信信号サンプルを圧縮し、RP3−01プロトコルに従った転送に向けて信号データを圧縮する。ベースバンドモジュール210は、通常ベースバンド作動の前に、RRU260−1及び260−2から受信した圧縮信号データを解凍する。RRU260−1は、RRU260−2から受信したデータフレームをペイロードデータを解凍することなしにBTS200に渡す。
【0030】
図3aは、CPRI規格を規範とする基地局における圧縮及び解凍のブロック図である。CPRI規格は、UTRA/FDD規格(汎用地上無線アクセス/周波数分割二重化、WCDMA変調フォーマットを用いる)及びWiMax規格(IEEE802.16−2004及びIEEE802.16e−2005)をサポートするが、他の空中インタフェース変調フォーマットに対しても用いることができる。CPRIモデルでは、無線基地局システム300は、無線機器制御器(REC)320及び無線機器(RE)310を含む。これらの2つの構成要素は、ワイヤ媒体又は光ファイバ媒体を用いた双方向リンクを含むシリアルデータリンク340を通じて接続される。REC320は、チャンネル符号化/復号、インタリービング、拡散/拡散解除(UTRA/FDD)、及び逆/順方向離散フーリエ変換(WiMax)を含む信号処理機能をベースバンド信号サンプルに対して実施する。RE機能は、ADC/DAC、アップ/ダウンコンバート、搬送波多重化/逆多重化、Tx/Rx増幅、及びRFフィルタリングを含む空中インタフェースに向けた信号サンプルの準備、又は受信アナログ信号からの信号サンプルの生成を行う。RE310は、1つ又はそれよりも多くのアンテナ155に接続される。CPRI規格は、アンテナ毎に1〜4つの搬送波を有するRE毎に1つ、2つ、又は6つのアンテナを示している。
【0031】
REC320からの送信経路又はダウンリンクに対しては、圧縮器120が、シリアルデータリンク340を通じたRE310への転送前に信号サンプル341aを圧縮する。RE310では、解凍器125が、圧縮信号データを解凍して解凍信号サンプル342aを生成する。解凍信号サンプル342aは、アンテナ155を通じた送信に向けて更に処理される。受信経路又はアップリンクに対しては、RE310が、アンテナ155によって受信された信号を処理してベースバンドデジタル信号サンプル343aを形成する。圧縮器130は、シリアルデータリンク340を通じた転送前にサンプルを圧縮する。REC320では、解凍器135が、受信圧縮サンプルを解凍して解凍サンプル244aを形成する。REC320は、解凍サンプル244aに対して通常処理機能を実行する。RE310及びREC320の機能に対しては、図4に関連して以下に更に説明する。図3aは、REC320とRE310の間のポイントツーポイントリンクを示している。他のトポロジーは、REC320とRE310の間の複数のポイントツーポイントリンク、及び1つのREC320と1つよりも多くのRE310の間の複数のポイントツーポイントリンクを含む。図3bは、REC320、並びに複数の無線機器310a及び310bがデータ転送リンク340a及び340bを通じてチェーン配列で接続された無線基地局システム300を示している。REが互いに接続する他のトポロジーは、ツリー、リング、及びスターを含む。
【0032】
図4は、シリアルデータリンクを通じた転送前に複数の信号チャンネルが圧縮かつ多重化される圧縮及び解凍のブロック図である。OBSAIとCPRIの両方の送受信機が、各独立したアンテナ−搬送波又は複数のアンテナ−搬送波において信号サンプルの複数の周波数チャンネルを送受信する。この例では、4つのアンテナ−搬送波を表す信号サンプルの4つのチャンネルが存在する。信号サンプルは、ベースバンドIサンプル及びベースバンドQサンプルを含む。送信経路に対しては、ベースバンドユニット110内の各圧縮器120iが、ベースバンドI、Q信号サンプルのストリームを独立して圧縮し、対応する圧縮サンプルのストリームを形成する。マルチプレクサ420は、規格に従ったシリアルデータリンク430を通じた転送に向けて、圧縮サンプルを単一のシリアルデータストリームに多重化する。RFユニット150では、デマルチプレクサ440が、シリアルデータストリームを逆多重化し、規格に従って圧縮サンプルの4つのストリームを復元する。各解凍器125iは、圧縮サンプルの1つのストリームを解凍して対応するベースバンドI、Q信号サンプルを再構成する。デジタルアップコンバータ(DUC)461は、解凍信号サンプルの各ストリームをそれぞれの搬送波周波数にアップコンバートしてチャンネル送信信号を形成する。各アップコンバートデジタル信号は、得られるチャンネル送信信号の特定のチャンネルを占有する。DAC460は、チャンネル送信信号をアナログ信号に変換する。送信機480は、アンテナ155による送信に向けてアナログ信号を適切なRF周波数に変換する。受信経路に対しては、受信機482がRF信号を受信し、ADC470が受信信号をデジタル化して、送信経路に対して説明したチャンネル送信信号データを表すデジタル信号を生成する。デジタルダウンコンバータ(DDC)471は、各チャンネルをダウンコンバートして、各チャンネルに対して1つの対応するベースバンドI、Q信号サンプルのストリームを形成する。圧縮器130iは、その入力信号サンプルを圧縮して圧縮サンプルを形成する。マルチプレクサ421は、圧縮器から出力された圧縮サンプルのストリームを多重化してOBSAI規格又はCPRI規格に従うシリアルデータストリームを形成する。シリアルデータストリームは、シリアルデータリンク430を通じてベースバンドユニット110に転送される。デマルチプレクサ441は、シリアルデータを逆多重化して4つの圧縮サンプルストリームを復元する。各解凍器135iは、ベースバンドプロセッサ410による通常作動の前に対応するI、Q信号サンプルを再構成する。
【0033】
圧縮器120i及び130iは、圧縮サンプルをOBSAI、CPRI、又は他のプロトコルと適合性を有する圧縮データパケットに編成する。圧縮データパケットは、圧縮Iサンプル及び圧縮Qサンプルを表している。圧縮サンプルの順序は、連続的な交互配置の圧縮Iサンプル及び圧縮Qサンプル、すなわち、(I1122...INN)とすることができる。代替的に、圧縮Iサンプル及び圧縮Qサンプルの順序は、圧縮Iサンプルブロック、それに続く圧縮Qサンプル、すなわち、(I12...IN12...QN)を有することができる。圧縮器120i/130iは、BLOCK_SIZEの長さを有する連続する入力信号サンプルのブロックに対して作動を行う。圧縮器120i/130iは、BLOCK_SIZEの連続するサンプルを圧縮し、圧縮データパケットを形成する。
【0034】
有用なBLOCK_SIZEは、192であるが、他のブロックサイズを用いることもできる。192個のサンプルというブロックサイズは、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)における二重バッファ入力ブロックを可能にする。OBSAI仕様及びCPRI仕様のより厳しい待ち時間要件を満たすために、4から8個のサンプルのようなより小さいブロックサイズを実施することができる。待ち時間仕様を満たすために、サンプルにおけるブロックサイズは、許容可能待ち時間期間の半分よりも短いか又はそれに等しい時間に及ぶ必要がある。この場合、待ち時間の半分が圧縮のために費やされ、他方の半分が解凍のために消費されると仮定している。例えば、CPRIは、5μ秒の許容可能待ち時間期間を指定する。3.84MHzのチップレートにおいてチップ毎に1つのサンプルを有するUTRA−FDD信号フォーマットに対しては、5μ秒の許容可能待ち時間は、約19個のサンプル間隔に及ぶ。4個のサンプルのブロックサイズは、8個のサンプル間隔の待ち時間期間を有することになり、この待ち時間期間は、CPRIにおける許容可能待ち時間時間の範囲に十分に収まる。
【0035】
圧縮器120i/130iは、ヘッダ部分を圧縮データパケットの一部又は全てに追加することができる。ヘッダ部分は、定められた長さ、例えば、16ビットを有する。代替的に、ヘッダ情報は、OBSAIメッセージフォーマット又はCPRIメッセージフォーマットのオーバーヘッドフィールドに配置することができる。OBSAIに対する代替案では、ヘッダ情報は、OBSAIメッセージのTYPEフィールドの未使用コードを用いて符号化することができる。CPRIに対する代替案では、ヘッダ情報は、基本フレームのスタッフィングビット内に符号化することができる。圧縮器120i/130iは、OBSAIメッセージフォーマット又はCPRIメッセージフォーマットのペイロード部分に圧縮データパケットを与える。解凍器125i/135iは、OBSAIメッセージ又はCPRIメッセージを受信し、ペイロード部分から圧縮データパケットを抽出する。解凍器125i/135iは、ヘッダを用いて解凍に向けて制御パラメータを抽出し、圧縮データパケットの同期を設定する。解凍器125i/135iは、OBSAI、CPRI、又は他のプロトコルによって指定されたIサンプル及びQサンプルの順序、バイト順序、及びデータフォーマットでI、Q信号サンプルのシーケンスを再構成する。OBSAI又はCPRIによって用いられる制御メッセージは圧縮されない。
【0036】
OBSAI規格のRP3及びRP3−01バスプロトコルは、圧縮データパケットの転送に対して有用な特徴を含む。OBSAIアプリケーション層メッセージフォーマットは、アドレス/タイプ/タイムスタンプに割り当てられた3バイト、及びペイロードに割り当てられた16バイト又は128ビットを含む19バイト又は152ビットの固定サイズを有する。タイプフィールドは、W−CDMA/FDD、W−CDMA/TDD、802.16、LTE、及び「イーサネット」を含む。圧縮データパケットは、ペイロード部分に適合するように128ビット長に設定することができる。OBSAI物理層は、データリンクを通じた転送前に、ペイロードを含むメッセージの各バイトに対して8b10b符号化を適用する。RP3プロトコルは、65,536個までのメッセージ及び20個までの不使用バイトを含むメッセージ群、整数倍数×65,536個までの連続するメッセージ群を含むフレームを定め、ここで整数倍数は、1、2、又は4である。整数倍数は、単位ビットのフレーム長をシリアルデータリンクの768Mbps(i=1)、1536Mbps(i=2)、及び3072Mbps(i=4)のデータ転送速度に関連付ける。フレームに対する期間は、10m秒に固定される。図5は、圧縮データパケットをRP3メッセージ520のペイロード部分522にマップする例を示している。タイプフィールド524は、信号サンプルのデータタイプ、例えば、W−CDMA/FDDを示している。搬送層において経路指定を行う上でアドレス526が用いられる。搬送層機能は、システム構成及び経路指定要件に従ってRP3メッセージ520を他のRP3メッセージ(図示せず)と多重化するメッセージマルチプレクサ528を含む。データリンク層では、メッセージ群フォーマット設定器530が、複数のメッセージをメッセージスロットに割り当て、制御データ及び不使用バイトを追加してメッセージ群を形成する。物理層では、8b10b符号器540が、各バイトを10ビットに符号化して、シリアルデータリンクを通じた転送のためのビットストリームの一部分を形成する。図4を参照すると、OBSAIシステムでは、マルチプレクサ420及び421が、圧縮器120i及び130iの各群からの圧縮データパケット510に対して図5及び図6に関連して説明する機能を実行する。OBSAIシステムでは、デマルチプレクサ440及び441が、8b10b復号、メッセージ逆多重化、及びRP3メッセージ520からのペイロードデータの抽出を含む逆演算を実行して、圧縮データパケット510を取得する。図6の例では、「イーサネットMAC」フレーム550からのペイロードデータが、RP3パケット630−1から630−nからのペイロードデータによって再編成される。圧縮データパケット510は、「イーサネットMAC」フレーム550のペイロードデータから得られる。これらの逆演算に対しては、上記に参照したOBSAI規格文献に説明されている。対応する圧縮データパケットは、解凍器125i及び135iに入力される。
【0037】
例えば、10m秒のOBSAIフレームは、W−CDMA信号において38,400個のチップを収容する。768Mbps、1536Mbps、及び3072Mbpsのデータレート及び8b10b符号化では、10m秒間に転送されるユーザデータは、6.144Mbit、12.288Mbit、及び24.576Mbitを有する。各アンテナ−搬送波は、3.84MHz*32ビット*1.25=153.6Mbpsのリンクバンド幅を用いる。従って、768Mbpsのリンクは、4つのアンテナ−搬送波(16ビットのI、16ビットのQ)を保持することができる。2:1の圧縮比では、768Mbpsリンクは、8つのアンテナ−搬送波を伝達することになる。
【0038】
OBSAIは、「イーサネット」データタイプをサポートするので、圧縮データパケットを「イーサネット」フレームにマップすることができ、次に、「イーサネット」フレームは、RP3メッセージにマップされる。複数のRRUに接続されたBTSに対しては、RP3−01プロトコルが、「イーサネットMAC」フレームを連続するRP3メッセージ、並びに制御データにマップすることを指定する。「イーサネットMAC」フレームのサイズは、64バイトと1518バイトの間であり、14バイトがヘッダのためのものであり、ペイロードのサイズは、46バイトと1500バイトの間である。図6は、圧縮データパケットを「イーサネットMAC」フレームにマップし、次に、RP3メッセージにマップする例を示している。アプリケーション層では、圧縮データパケット510が、「イーサネットMAC」フレーム550のペイロード部分にマップされる。次に、「イーサネットMAC」フレーム550の内容は、いくつかのRP3メッセージ630−1から630−nのペイロード部分にマップされる。搬送層における多重化機能、データリンク層におけるメッセージ群の形成、及び物理層における8b10b符号化は、図5に関連して上述したように進行する。「イーサネットMAC」フレームへの圧縮データの便利なマッピングでは、圧縮データにおけるBLOCK_SIZEは、4のあらゆる倍数とすることができる。図7にある表は、圧縮データの「イーサネット」ペイロードへのマップにおける3つの数値例を提供している。サンプル毎のビットは、各Iサンプル及び各Qサンプルに割り当てられたビット数を示している。仮定したBLOCK_SIZE及び得られる「イーサネットMAC」フレーム毎のペイロードバイト数が列記されている。サンプル(I又はQ)毎に12ビット及び14ビットを有する未圧縮サンプルでは、750というペイロード毎のサンプル値は、ビットパッキングがないことを仮定している。圧縮データに対するBLOCK_SIZEは、望ましい「イーサネット」ペイロードサイズを得るようにユーザが選択することができる。
【0039】
OBSAI規格は、RP3メッセージにおけるカスタムデータもサポートする。タイプ値01111〜11111は割り当てられないので、ユーザは、タイプ値のうちの1つをペイロード部分内に圧縮データを含むカスタムメッセージに割り当てることができる。図5を参照すると、タイプフィールド524には、カスタムメッセージに対応するタイプ値を割り当てることができる。ユーザは、メッセージ群毎のメッセージ数(M_MG)、フレーム毎のメッセージ群の最小数(N_MG)、及びメッセージ群毎の不使用コード数(K_MG)を含むカスタムメッセージを含むメッセージ群に対して付加的なパラメータを指定することができる。
【0040】
CPRIは、10m秒の継続時間を有する基本フレームを定める。基本フレームは16個のワードを含み、1個のワードは制御データを含み、IQデータブロックと呼ぶ残りの15個のワードは、ベースバンドI、Q信号サンプルを含む。ビットを単位とするワード長は、リンクのデータ転送速度に依存する。ビットにおけるIQデータブロックサイズは、ワード長の15倍に等しく、従って、基本フレームの機能は、データ転送速度に依存する。指定されるデータ転送速度は、614.4Mbps、1228.8Mbps、2457.6Mbps、及び3072.0Mbpsであり、それぞれのワード長は、8、16、32、及び40ビットである。CPRI規格は、信号サンプルに対してダウンリンク(サンプル毎に8ビットから20ビット)とアップリンク(サンプル毎に4ビットから20ビット)とで異なるサンプル幅を可能にする。サンプル幅は、サンプル毎のビット数である。各I、Q信号サンプルは、このサンプル幅を有する1つのIサンプル及び同じサンプル幅を有する1つのQサンプルから成る。サンプル幅は、アプリケーション層で決められる。サンプル幅の柔軟性は、圧縮サンプルを収容するのに有益である。CPRIプロトコルは、信号データをAxC容器と呼ぶパケットに編成する。各AxC容器は、1つのアンテナ−搬送波(AxC)に対応するIサンプル及びQサンプルを含む。AxCは、1つの独立したアンテナ要素の1つの搬送波を通じて供給又は受信されるデータに対応する。AxC容器は、1つのUMTSチップの持続時間にわたってI、Qサンプルを保持する。WiMaxでは、AxC容器は、I、Qサンプル及び場合によっては付加的なスタッフィングビットを保持する。いくつかの異なるAxCからのAxC容器は、合わせて多重化されてAxC容器群を形成する。AxC容器群は、基本フレームのI、Qデータブロックにマップされる。
【0041】
図8は、CPRIプロトコルに従って転送に向けて圧縮データパケットをマップする例を示している。同じアンテナ−搬送波からの各圧縮データパケット510は、AxC容器610にマップされる。連続するAxC容器AC0−1及びAC0−2は、第1のアンテナ−搬送波AxC#0に対応する。各AxC容器611は、第2のAxCであるAxC#1からの圧縮データパケットを保持する。マルチプレクサ620は、2つのアンテナ−搬送波からのAxC容器を多重化してAxC容器群625を形成する。基本フレームフォーマット設定器630は、いくつかのAxC容器群をIQデータブロックで有し、制御ワードを追加する基本フレームを形成する。8b10b符号器540は、8b10bコードを基本フレーム内のデータの各バイトに適用する。図4を参照すると、CPRIシステムでは、マルチプレクサ420及び421が、圧縮器120i及び130iの各群から出力される圧縮データパケット510に対して図8に関連して説明した機能を実行する。デマルチプレクサ440及び441は、8b10b復号、AxC容器群からのAxC容器の逆多重化、及びAxC容器からの圧縮データパケット510の抽出を含む逆演算を実行する。CPRI規格は、RE毎に4個と24個の間のAxCをサポートする。CPRI規格は、UTRA/FDDアップリンクに向けて2倍から4倍だけ受信アナログ信号を過剰抽出することも指定する。過剰抽出信号の圧縮は、信号の冗長性を低減する。圧縮は、RECとREの間のより少ない媒体接続(ケーブル)の使用を可能にすることができ、物理接続コストを低減し、既存のCPRIリンクが付加的なAxCをサポートすることを可能にする。
【0042】
シリアルデータ転送リンク430は、いくつかのタイプのケーブル又は無線送信を用いて実施することができる。遠距離では、単一モード又はマルチモードの光ファイバケーブルを用いることができ、それに対して短いリンクに対しては、CAT5/6、他のツイストペアケーブル、又は同軸を用いることができる。デジタルデータストリームとして送信される複数のRF帯域を光ファイバリンク上で時間多重化することができる。
【0043】
ベースバンド信号が過剰抽出される時に、圧縮は、冗長性を低減し、データ転送効率を改善する。シンボル又はチップ毎のサンプル数が1よりも大きい場合は過剰抽出が示されている。過剰抽出比は、シンボルレート又はチップレートに対するサンプルレートの比である。過剰抽出比が1よりも大きい時には、信号は過剰抽出される。例えば、CPRI規格は、UTRA/FDDアップリンクに向けてチップ毎に2個又は4個のサンプルという過剰抽出比での受信アナログ信号のサンプリングを指定する。別の例では、OBSAI規格は、チップ毎に2個のサンプルという過剰抽出比でのアップリンクWCDMA信号の過剰抽出を指定する。
【0044】
多くの場合に、システム品質指標を維持しながら、信号サンプルに対して非可逆圧縮を適用することができる。可逆圧縮では、解凍信号サンプルは、元の信号サンプルに等しい。非可逆圧縮では、解凍信号サンプルは、元の信号サンプルの近似である。一般的に、システム品質指標は、複合エラーベクトルマグニチュード(cEVM)、ピークコード領域エラー(PCDE)、スペクトル放出マスク(SEM)、隣接チャンネル漏れ比(ALCR)、ビットエラーレート(BER)、及びブロックエラーレート(BLER)を含む。信号サンプルの過剰抽出及び/又はサンプル幅は、信号品質に対するシステム要件を満たすのに必要なものよりも大きくすることができる。非可逆圧縮は、信号品質の重要な指標を維持しながらデータ転送機能のより大きな低下をもたらすことができる。
【0045】
2006年3月7日付けの「帯域制限信号の適応圧縮及び解凍」という名称の本出願人所有の米国特許第7,009,533号B1(’533特許)において、本発明者は、ある一定の帯域制限信号の圧縮及び解凍のためのアルゴリズムを説明している。ここで説明される圧縮方法は、本出願に対するアルゴリズムをBTSの様々な構成からの信号サンプルに適応させる。適用される圧縮方法は、中心周波数、サンプルレート、及び信号対ノイズ比(SNR)を含む信号サンプルの特性に依存する。
【0046】
シリアルデータリンクを通じた転送に向けてベースバンド信号サンプルを生成するためのシステムは、OBSAI又はCPRIと適合性を有するもの及び信号サンプルが0Hzを中心とする一般的なBTSの構成を含む。ベースバンド信号サンプルに適用される圧縮方法は、ブロック浮動小数点符号化、及び信号サンプルの1次又は高次の導関数の計算に続くブロック浮動小数点符号化を含む。ハフマン又は他のタイプの符号化をブロック浮動小数点符号化の代替とすることができる。チップ又はシンボル毎に1つのサンプルでサンプリングされる信号サンプルでは、好ましい方法は、信号サンプルのブロック浮動小数点符号化である。例えば、ベースバンドモジュールからRFユニットへのダウンリンクにおけるOBSAI互換W−CDMA信号サンプルは、チップ毎に1つのサンプルを有する。ブロック浮動小数点符号化は、Iサンプルに対して、かつそれとは独立してQサンプルに適用され、圧縮サンプルが形成される。
【0047】
好ましいブロック浮動小数点符号化は、各々がN_group個のサンプルから成る群に分割されたBLOCK_SIZEのサンプルに対して以下の段階を有する。
Sがサンプル毎の元のビット数である場合に、第1のサンプル群に対して、
1)最大マグニチュードのlog2を計算することなどにより、最大マグニチュードを有するサンプルに関する指数(底2)を判断する。この指数は、この群内の符号化サンプル毎のビット数又はn_exp(0)を示している。
2)Sビットを用いて第1の群の指数n_exp(0)を絶対符号化する。
3)サンプル毎にn_exp(0)ビットを用いてN_group個のサンプルを符号化する。
N_group個のサンプルから成るi番目の群に対して、
4)i番目の群内の符号化サンプル毎のビット数又はn_exp(i)を示す、最大マグニチュードを有するサンプルに関するi番目の指数(底2)を判断する。
5)n_exp(i−1)からn_exp(i)を減算することによってi番目の指数を差分符号化し、符号化サンプルのi番目の群における第1のトークンを判断する。
6)サンプル毎にn_exp(i)ビットを用いてN_group個のサンプルから成るi番目の群を符号化する。
【0048】
BLOCK_SIZEのサンプル内の第1のサンプル群では、指数n_exp(0)が絶対符号化される。例えば、Sがサンプル毎の元のビット数である場合に、指数n_exp(0)を以下の通りに符号化することができる。
a.0:n_exp(0)=0(全ての4つのサンプル値はゼロである)
b.1:n_exp(0)=2(サンプル毎に2ビット)
c.2:n_exp(0)=3(サンプル毎に3ビット)
d.その他、S−1まで:n_exp(0)=S(サンプル毎にSビット)
【0049】
i番目の群では、指数n_exp(i)は、接頭コードを用いて差分符号化され、いかなるコードワードも別のコードワードの接頭辞ではない。好ましい差分符号化は以下の通りである。
1.差を計算する:e_diff=n_exp(i)−n_exp(i−1)
2.e_diffを以下の通りに符号化する。
a.0:e_diff=e(i)−e(i−l)
b.101:e_diff=+l
c.110:e_diff=−l
d.1001:e_diff=+2
e.1110:e_diff=−2
f.その他
【0050】
ベースバンド信号サンプルに対する別の圧縮代替案は、差分の計算に続く符号化である。信号サンプルの1次又は高次の差分の計算は、元の信号サンプルよりも小さいマグニチュードを有する差分サンプルを生成することができる。差分サンプルの符号化は、サンプル自体を符号化するよりも高い圧縮を生成することができる。各BLOCK_SIZE個のサンプルにおいて連続するサンプルの差分の計算には、上述のように差分サンプルのブロック浮動小数点符号化が続く。代替的に、ハフマン符号化又は他の符号化を差分サンプルに適用することができる。
【0051】
圧縮はまた、信号サンプルの振幅を低減することも含むことができる。この圧縮は、非可逆圧縮の一形態である。信号サンプルを減衰係数だけ減衰させることは、有効サンプル幅を低減する。減衰信号サンプルは、ブロック浮動小数点又は他の符号化によって符号化することができる。代替的に、符号化の前に、減衰された信号サンプルの1次又は高次の差分を計算することができる。解凍では、元のサンプル幅を復元するように減衰の逆算によって解凍サンプルの振幅を増大させることができる。
【0052】
BTSに対するシステム品質要件を満たす無線通信信号に最適な圧縮は、予め判断することができる。圧縮代替案は、可逆圧縮及び非可逆圧縮を含むことができる。圧縮及び解凍の作動を構成するのに、変調タイプ、サンプルレート(又は過剰抽出比)、バンド幅、及びサンプル幅に基づく制御パラメータを用いることができる。BTSが提供する様々なタイプの信号に対する制御パラメータは、試験によって判断することができる。次に、変調タイプに基づいて制御パラメータを設定することができる。例えば、OBSAI規格では、RP3メッセージ内のタイプフィールドは、信号タイプ又は変調タイプを示している。OBSAI規格は、変調タイプに基づいてサンプルレート及びサンプル幅を指定するので、圧縮/解凍コントローラは、圧縮器/解凍器に対する対応する制御パラメータを選択するのにタイプ情報を用いることができる。ユーザは、可逆モード又は非可逆モードを選択することができる。例えば、信号サンプルの振幅を低減するための減衰パラメータの選択は、非可逆圧縮をもたらすことになる。また、ユーザは、圧縮サンプルのビットレートが一定である固定レート非可逆モードを選択ことができる。
【0053】
図9a及び図9bは、図4の圧縮器120i及び130iのブロック図を示している。圧縮器120iは、ベースバンドプロセッサ410から入力を受信し、圧縮器130iは、DDC471から入力を受信する。圧縮器120i/130iは、それぞれの差分演算器122/132及び符号器124/134に対して制御パラメータを与えるそれぞれの圧縮コントローラ126/136を含む。基地局プロセッサ及びRFユニットにおけるアプリケーション層は、これらのタイプの無線信号に対する空中インタフェースアプリケーションを含む。例えば、OBSAI規格では、アプリケーション層は、信号タイプ又は変調タイプを判断し、これらをRP3メッセージのタイプフィールドにおいて符号化する。本発明の圧縮作動は、アプリケーション層の従来の作動に追加され、従って、変調タイプに関する情報は、圧縮コントローラ126/136に対して利用可能である。圧縮コントローラ126/136は、変調タイプ情報を用いて、それぞれの差分演算器122/132及び符号器124/134に対する制御パラメータを判断する。差分演算器122/132に対する制御パラメータは、1次、2次、又は高次の差分を選択することができ、又は差分演算を省略することができる。符号器124/134に対する制御パラメータは、ビット数S、群サイズ、及びBLOCK_SIZEのようなブロック浮動小数点符号化におけるパラメータを示すことができる。
【0054】
図10a及び図10bは、図4の解凍器125i及び135iのブロック図である。復号器127/137は、符号器124/134の作動を逆に実行し、復号サンプルを形成する。例えば、復号器127/137は、ブロック浮動小数点復号、ハフマン復号、又は他の復号を実施する。積分演算器129/139は、復号された差分サンプルを加算し、圧縮において実行された1次又は高次の差分化を逆に実行する。圧縮において差分化が実行されなかった場合には、積分演算器129/139は省略されることになる。解凍コントローラ123/133は、それぞれの復号器127/129及び積分演算器129/139に制御パラメータを供給する。解凍コントローラ123/133は、制御パラメータを判断する上で圧縮データパケットのヘッダから制御データを抽出することができる。解凍コントローラ123/133は、適切な解凍構成を判断する上で変調タイプ情報を用いることができる。変調タイプ情報は、ヘッダ内に含めることができる。OBSAIでは、変調タイプは、RP3メッセージのタイプフィールドから判断することができる。
【0055】
上述の圧縮及び解凍は、非ゼロ中心周波数を有する信号サンプルに適用することができる。例えば、一般的なBTSなアーキテクチャのための図1a及び図1bの圧縮器120/130及び解凍器125/135は、IF又はRFを中心とする信号サンプルに対して、上述のようにブロック浮動小数点符号化又は差分化に続く符号化を適用することができる。圧縮は、上述のように信号サンプルを減衰させることを含むことができる。しかし、以下に説明する代替圧縮アルゴリズムは、非ゼロ中心周波数を有する信号サンプルに対してより良好な圧縮を提供することができる。サンプルレートは、fsによって表され、サンプル間隔は、サンプルレートの逆数1/fsである。信号サンプルは、RFを中心とするか又は周波数のブロック又は帯域内でIFに変換された複数の信号データチャンネルを表すことができる。圧縮器120/130及び解凍器125/135は、周波数ブロックを単位として処理する。
【0056】
図11は、異なる中心周波数を有する信号サンプルを圧縮するための代替案の基礎を成す原理を示す例を提供している。図11で「バンド1」とラベル付けした行に対応するベースバンド信号の例で始めると、中心周波数は、ほぼDC(0Hz)であり、連続するサンプル間の位相増加は、10度よりも小さい。第1の位相ベクトル図710は、連続するサンプルの間の位相変化が小さいので、連続するサンプルの差分のマグニチュードが、サンプル自体のマグニチュードに比較して比較的小さくなることを示している。第1のシーケンス例712は、バンド1のベースバンド信号のサンプルに対応する。連続するサンプル間の差分は、サンプルのマグニチュードに対して小さいので、1次又は高次の差分の計算又は差分符号化は、元のサンプルよりも小さいデータ幅を有する差分サンプルを生成する。ベースバンド(バンド1)の例では、差分符号化手法を用いた圧縮は有効である。これは、ベースバンド信号サンプルに対する図9a及び図9bに関連して説明した圧縮手法に対応する。
【0057】
図11はまた、中心周波数がDCを超えるが、ナイキスト周波数fs/2よりも小さい抽出信号の例も提供している。バンド2では、中心周波数は、ほぼfs/6であり、連続するサンプル間の位相増加は、約60度である。第2の位相ベクトル図720は、サンプル対(720−0,720−3)、(720−1,720−4)、及び(720−2,720−5)によって例示しているように、180度又は3つのサンプル間隔だけ分離されたサンプル対が、類似のマグニチュードを有するが反対の極性を有することを示している。対にあるサンプルの一方を反転する(又は(−1)倍する)ことは、対にある他方のサンプルの近似推定を可能にする。第2のシーケンス例722もまた、3つのサンプル間隔だけ分離されたサンプルが類似のマグニチュード及び反対の符号を有することを示している。例えば、サンプル722−0の値は、32767であり、サンプル722−3の値は、−32756である。バンド2では、3つのサンプル間隔だけ分離されたサンプル対に対する作動は、より小さいデータ幅を有する修正サンプルを生成する。対にあるサンプルを互いに加算する作動は、より効率的に符号化することができる小さいデータ幅を有する修正サンプルを生成する。
【0058】
図11のバンド3の例では、中心周波数は、ほぼfs/4であり、連続するサンプル間の位相増加は、約90度である。第3の位相ベクトル図730は、180度又は2つのサンプル間隔だけ分離されたサンプルが、類似のマグニチュード及び反対の極性を有することを示している。第3のシーケンス例732もまた、1つおきのサンプルが類似のマグニチュード及び反対の極性を有することを示している。バンド3では、1つ置きのサンプルの互いの加算は、元のサンプルよりも効率的に符号化することができるより小さいデータ幅を有する修正サンプルが生成することになる。
【0059】
図11のバンド4の例では、中心周波数は、ほぼfs/3であり、連続するサンプル間の位相増加は、約120度である。第4の位相ベクトル図740は、360度又は3つのサンプル間隔だけ分離されたサンプルが類似のマグニチュードを有することになることを示している。第4のシーケンス例742は、2つ置きのサンプルが類似のマグニチュードを有することを示している。この場合、3つのサンプル間隔だけ分離されたサンプル間に差分を形成することは、元のサンプルよりも効率的に符号化することができるより小さいデータ幅を有する修正サンプルを与えることになる。
【0060】
図11のバンド5の例では、中心周波数は、fs/2であり、連続するサンプル間の位相増加は、約180度である。第5の位相ベクトル図750は、180度又は1つのサンプル間隔だけ分離されたサンプルが、類似のマグニチュードであるが反対の極性を有することになることを示している。第5のシーケンス例752は、類似のマグニチュード及び反対の極性を有する連続するサンプルを示している。この場合、2つの連続するサンプルを加算することは、元のサンプルよりも効率的に符号化することができるより小さいデータ幅を有する修正サンプルを形成することになる。
【0061】
図11に対する上述の例は、中心周波数に対するサンプルレートの比によっては、1つ、2つ、又は3つのサンプル間隔だけ分離された信号サンプルに対して加算(又は反転に続く減算)又は減算(又は反転に続く加算)のような作動を実行することによってマグニチュードの低減を提供することができることを示している。次に、得られる修正サンプルは符号化されて、圧縮サンプルが形成される。サンプルレートに対する中心周波数の比によっては、類似の作動を4つ又はそれよりも多くのサンプル間隔だけ分離されたサンプルに適用することができ、元の信号サンプルよりも小さいデータ幅を有する修正されたサンプルが生成される。
【0062】
図12は、信号サンプルの中心周波数に基づく圧縮アルゴリズムのブロック図である。ADC170又は基地局プロセッサ100は、I信号サンプル及びQ信号サンプルをそれぞれの圧縮器120又は130に供給する。順序変更デマルチプレクサ810は、選択されたサンプルが、圧縮制御パラメータ852に従って適切な個数のサンプル間隔によって分離されてデマルチプレクサ出力812を形成するように信号サンプルを選択する。算術演算器830は、圧縮制御パラメータ856に従ってデマルチプレクサ出力サンプル812の対に対して加算及び減算の作動を実行し、修正サンプル832を形成する。算術演算器830は、デマルチプレクサ出力サンプル812に対してより高次の差分化を実施するように構成することができる。符号器840は、修正サンプル832を符号化して圧縮信号サンプルを形成する。符号器840は、ブロック浮動小数点符号化、ハフマン符号化、又は他の符号化を適用する。圧縮信号サンプルは、シリアルデータリンク140を通じた転送に向けてパックされ、フォーマット設定される。
【0063】
圧縮コントローラ860は、信号サンプルの中心周波数に対するサンプルレートの比に基づいて、圧縮器要素に制御パラメータを供給する。順序変更デマルチプレクサ810及び算術演算器830は、圧縮制御パラメータ852及び856それぞれに応答して適切な作動を実行する。図13は、中心周波数に基づいて修正サンプル832を生成する作動を示している。第1の列871は、この例における可能な中心周波数を提供している。第2の列872は、各中心周波数において対応する周波数帯域インジケータを提供している。インジケータは、圧縮制御パラメータ852及び856におけるパラメータとして用いることができる。第3の列873は、圧縮制御パラメータ852に従って生成されることになる順序変更デマルチプレクサ出力812におけるサンプルx(i)とx(i−j)の異なる分離幅を提供している。4番目の列874は、圧縮制御パラメータ856に従った加算又は減算の算術作動の選択の結果を示している。インバータが「オン」の場合には、遅延サンプルx(i−j)が減算される。5番目の列875は、修正サンプル832又はy(i)を生成する算術演算器830の数学的結果を示している。圧縮コントローラ860は、符号器840の制御も与える。圧縮制御パラメータ858は、ブロック浮動小数点符号化又は他の符号化技術に対するパラメータを示すことができる。
【0064】
図14は、異なる中心周波数において図12及び図13に関連して上述したように計算された図11の例における信号サンプルx(i)とx(i−j)の和又は差を提供している。信号サンプルのシーケンス例は、図11のものと同じである。シーケンス例912及び942におけるDIFF行、並びにシーケンス例922、932、及び952におけるSUM行内のサンプルは、対応する信号サンプル又はx(i)よりも実質的に小さいマグニチュードを有する。DIFFサンプル及びSUMサンプルは、図12の符号器840に入力される修正サンプル832の例である。
【0065】
例えば、20MHzの全バンド幅において4つの5MHzチャンネルを含む多搬送波信号を考えてみる。20MHzの多搬送波信号は、30.72MHzのIFを中心とし、122.88MHzのサンプルレート(fs)でサンプリングされる。IFは、fs/4に対応し、従って、修正サンプルは、図13に示しているように次式によって表される。
y(i)=x(i)+x(i−2) (1)
【0066】
図12を参照すると、順序変更デマルチプレクサ810は、サンプルを1つが、奇数のインデックスが振られたサンプルを有し、1つが偶数のインデックスが振られたサンプルを有し、従って、各シーケンス内のサンプルは、2つのサンプル間隔によって分離された2つのシーケンスに再配置される。算術演算器830は、各シーケンス内のサンプルを式(1)に従って加算し、修正サンプル832を形成する。符号器440は、修正サンプルに対してブロック浮動小数点符号化を適用して圧縮サンプルを形成する。
【0067】
圧縮サンプルはパックされ、上述のように、ヘッダ内に制御データを含む圧縮データパケットが形成される。圧縮パケットは、シリアルデータリンク140を通じた転送に向けてプロトコルに従って更にフォーマット設定することができる。シリアルデータリンク140は、カスタムリンク又は工業規格リンクとすることができる。リンクのタイプによっては、フォーマット作動は、8b10b符号化、「イーサネットMAC」フレーム内への挿入、又は他のフォーマットを含むことができる。
【0068】
図15は、解凍器125/135によって実施される作動のブロック図である。復号器910により、データリンク140から圧縮パケットが受信される。復号器910は、アンパックを行い、圧縮データに対して復号作動、例えば、ブロック浮動小数点復号を実施して復号修正サンプルを形成する。逆算術演算器920は、算術演算器830とは逆の作動を実行して、復号修正サンプルから信号サンプルを再構成する。マルチプレクサ930は、解凍信号サンプルの元の順序を復元する。RFユニットでは、解凍信号サンプルは、アナログ信号に変換され、送信に向けて処理される。基地局プロセッサでは、通常の信号処理演算が、解凍信号サンプルに適用される。
【0069】
上述の圧縮方法は、可逆圧縮又は非可逆圧縮を生成するように構成することができる。非可逆圧縮が信号サンプルに適用される場合には、システムパラメータによっては、データ転送において指定されたビットエラーレート(BER)又は他の品質指標を得ることを可能にすることができる。非可逆圧縮は、BER制限範囲内で付加的なリソース節約を提供することができる。非可逆符号化に対する1つの手法は、圧縮されるサンプルのデータ幅又はダイナミックレンジを縮小することである。プログラマブル減衰器は、圧縮器120/130及び120i/130iの他の圧縮作動の前にデータ幅を縮小するように信号サンプルを減衰させることができる。代替的に、プログラマブルシフターは、信号サンプルからの1つ又はそれよりも多くの最下位ビットをシフトアウトすることができ、データ幅も縮小する。別の代替案では、算術演算器830又は符号器840は、1つ又はそれよりも多くの最下位ビットを除去することができる。非可逆符号化に対するこれらの代替の各々は、圧縮コントローラ860によって制御することができる。可逆圧縮及び非可逆圧縮の制御に対する付加的な代替案は、圧縮信号サンプルにおける望ましいビットレート又はSNR又はBERのような解凍信号の望ましい信号品質に基づくとすることができる。
【0070】
図1から図4の例では、BTSは、基地局プロセッサからRFユニットへの順方向リンクとRFユニットから基地局プロセッサへの逆方向リンクの両方における圧縮及び解凍を含む。選択的な実施形態は、1つの方向にのみ圧縮及び解凍を与えることを含む。順方向リンク又はダウンリンクに対しては、基地局プロセッサのみが圧縮器を含み、RFユニットのみが解凍器を含む。逆方向リンク又はアップリンクに対しては、RFユニットのみが圧縮器を含み、基地局プロセッサのみが解凍器を含む。
【0071】
圧縮器及び解凍器に対する実施代替案は、プログラマブルプロセッサ及び特定用途向け集積回路(ASIC)を含む。プログラマブルプロセッサは、コンピュータ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、マイクロプロセッサ(マイクロコントローラを含む)、及び他のプログラマブルデバイスのようなソフトウエア/ファームウエアプログラマブルプロセッサ、並びに複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のようなハードウエアプログラマブルデバイスを含む。プログラマブルプロセッサのタイプによっては、圧縮作動及び解凍作動を実行するプログラムは、ソフトウエア、ファームウエア、ネットリスト、ビットストリーム、又は他のタイプのプロセッサ実行可能命令及びデータによって表される。圧縮器及び解凍器を実施するサブシステムは、RFユニット又は基地局プロセッサの他の機能を実行するデバイス内に統合することができる。圧縮又は解凍の実施は、実時間、すなわち、少なくともADC又はDACのサンプルレートと同程度に高速に行うことができる。圧縮及び解凍の作動は、多重化作動、逆演算、及び加算、減算、及びシフトを含む単純な算術作動を含む。
【0072】
本発明の好ましい実施形態を示して説明したが、本発明がこれらの実施形態だけに限定されないことは明白であろう。特許請求の範囲に記載する本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者には数々の修正、変更、変形、置換、及び均等物が明らかであろう。
【符号の説明】
【0073】
100 基地局プロセッサ
140 シリアルデータリンク
150 RFユニット
155 アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワークの基地送受信機システムにおいて、アンテナに結合されて通信データに基づいて変調されたアナログ信号を受信し、かつ該アナログ信号を複数の信号サンプルに変換するアナログ/デジタルコンバータ(ADC)を含む無線周波数(RF)ユニットから、該RFユニットから受信した該信号サンプルに対して信号処理演算を実行する基地局プロセッサまでシリアルデータリンクを通じて信号データを転送する方法であって、
圧縮制御パラメータに従って、RFユニットにおいてADCから出力された信号サンプルを圧縮して圧縮サンプルを形成する段階と、
シリアルデータリンクを通じた転送に向けて前記圧縮サンプルをフォーマット設定する段階と、
前記シリアルデータリンクを通じて前記RFユニットから基地局プロセッサに前記圧縮サンプルを転送する段階と、
前記圧縮サンプルを前記基地局プロセッサにおいて受信する段階と、
解凍制御パラメータに従って、前記圧縮サンプルを解凍して解凍信号サンプルを形成する段階と、
を含み、
前記基地局プロセッサは、前記解凍信号サンプルに対して信号処理演算を適用する、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記圧縮する段階は、
前記信号サンプルにブロック浮動小数点符号化を適用して前記圧縮サンプルを形成する段階、及び
前記信号サンプルにハフマン符号化を適用して前記圧縮サンプルを形成する段階、
の一方を更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記圧縮制御パラメータに従って、所定の個数のサンプル間隔だけ分離された1対の信号サンプルの和及び差を計算して修正サンプルを生成し、複数の修正サンプルが信号サンプルの複数の対から計算される段階、及び
前記修正サンプルを符号化して前記圧縮サンプルを形成する段階、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記符号化する段階は、前記修正サンプルに適用されるブロック浮動小数点符号化又はハフマン符号化を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記圧縮制御パラメータは、前記信号サンプルの1つ又はそれよりも多くの特性に基づくことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記特性は、前記信号サンプルの中心周波数、サンプルレート、サンプル幅、バンド幅、及び変調タイプのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記圧縮する段階は、前記RFユニットのプログラマブルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)に実施された圧縮サブシステムにおいて実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記解凍する段階は、
前記圧縮サンプルにブロック浮動小数点復号を適用して前記解凍信号サンプルを形成する段階、及び
前記圧縮サンプルにハフマン復号を適用して前記解凍信号サンプルを形成する段階、
の一方を更に含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項9】
前記解凍する段階は、
前記圧縮サンプルを復号して復号修正サンプルを形成する段階、及び
対応する復号修正サンプルを第1の解凍信号サンプルに対して加算又は減算して第2の解凍信号サンプルを計算することによって前記解凍信号サンプルを再構成する段階、
を更に含み、
前記第1及び第2の解凍信号サンプルは、前記解凍制御パラメータに従って前記所定の個数のサンプル間隔だけ分離した前記1対の信号サンプルに対応する、
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項10】
前記復号する段階は、前記圧縮サンプルにブロック浮動小数点復号又はハフマン復号を適用することを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記解凍する段階は、前記基地局プロセッサのプログラマブルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)に実施された解凍サブシステムにおいて実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記信号処理演算は、前記無線通信ネットワークの変調フォーマットに従って、前記解凍信号サンプルに対して又は該解凍信号サンプルから導出された処理済みサンプルに対して以下の機能:
シンボルの復調、チャンネル復号、拡散解除、ダイバーシティ処理、干渉相殺、均等化、時間同期、周波数同期、ダウンコンバート、逆多重化、及び離散フーリエ変換、
のうちの少なくとも1つを適用することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記信号処理演算は、前記無線通信ネットワークの変調フォーマットに従って前記解凍信号サンプルから前記通信データを復元することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記基地送受信機システムは、分散アンテナシステムにおいて複数のシリアルデータリンクを通じて前記基地局プロセッサと通信する複数のRFユニットを含み、各RFユニットは、前記信号サンプルを圧縮する前記段階、該圧縮サンプルをフォーマット設定する前記段階、及び該圧縮サンプルを該シリアルデータリンクを通じて該基地局プロセッサに転送する前記段階を実行し、
前記基地局プロセッサは、前記RFユニットの各々から受信した前記圧縮サンプルに前記解凍する段階を適用して、対応する解凍信号サンプルを形成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
無線通信ネットワークの基地送受信機システムにおいて、シリアルデータリンクを通じて変調通信データを表す信号サンプルを基地局プロセッサから該信号サンプルをアナログ信号に変換するためのデジタル/アナログコンバータ(DAC)を有し、かつアンテナに結合されて該アナログ信号を送信するRFユニットに転送する方法であって、
圧縮制御パラメータに従って、基地局プロセッサにおいて信号サンプルを圧縮して圧縮サンプルを形成する段階と、
シリアルデータリンクを通じた転送に向けて前記圧縮サンプルをフォーマット設定する段階と、
前記シリアルデータリンクを通じて前記圧縮サンプルを前記基地局プロセッサからRFユニットに転送する段階と、
前記RFユニットにおいて前記圧縮サンプルを受信する段階と、
解凍制御パラメータに従って、前記圧縮サンプルを解凍して解凍信号サンプルを形成する段階と、
を含み、
前記解凍信号サンプルは、アナログ信号への変換に向けてDACに供給される、
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
前記圧縮する段階は、
前記信号サンプルにブロック浮動小数点符号化を適用して前記圧縮サンプルを形成する段階、及び
前記信号サンプルにハフマン符号化を適用して前記圧縮サンプルを形成する段階、
の一方を更に含む、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記圧縮する段階は、
前記圧縮制御パラメータに従って、所定の個数のサンプル間隔だけ分離された1対の信号サンプルの和及び差を計算して修正サンプルを生成し、複数の修正サンプルが信号サンプルの複数の対から計算される段階、及び
前記修正サンプルを符号化して前記圧縮サンプルを形成する段階、
を更に含む、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記符号化する段階は、前記修正サンプルに適用されるブロック浮動小数点符号化又はハフマン符号化を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記圧縮制御パラメータは、前記信号サンプルの1つ又はそれよりも多くの特性に基づくことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記特性は、前記信号サンプルの中心周波数、サンプルレート、及び変調タイプのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記圧縮する段階は、前記基地局プロセッサのプログラマブルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)に実施された圧縮サブシステムにおいて実行されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項22】
前記解凍する段階は、
前記圧縮サンプルにブロック浮動小数点復号を適用して前記解凍信号サンプルを形成する段階、及び
前記圧縮サンプルにハフマン復号を適用して前記解凍信号サンプルを形成する段階、
の一方を更に含む、
ことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記解凍する段階は、
前記圧縮サンプルを復号して復号修正サンプルを形成する段階、及び
対応する復号修正サンプルを第1の解凍信号サンプルに対して加算又は減算して第2の解凍信号サンプルを計算することによって前記解凍信号サンプルを再構成する段階、
を更に含み、
前記第1及び第2の解凍信号サンプルは、前記解凍制御パラメータに従って前記所定の個数のサンプル間隔だけ分離した前記1対の信号サンプルに対応する、
ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項24】
前記復号する段階は、前記圧縮サンプルにブロック浮動小数点復号又はハフマン復号を適用することを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記解凍する段階は、前記RFユニットのプログラマブルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)に実施された解凍サブシステムにおいて実行されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項26】
前記信号処理演算は、前記信号サンプルを圧縮する前記段階の前に前記無線通信ネットワークの変調フォーマットに従って実行される以下の機能:
シンボルの変調、チャンネル符号化、拡散、ダイバーシティ処理、時間同期、周波数同期、アップコンバート、多重化、及び逆離散フーリエ変換、
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項27】
前記信号処理演算は、前記信号サンプルを圧縮する前記段階の前に前記無線通信ネットワークの変調フォーマットに従って通信データを変調して前記信号サンプルを形成することを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項28】
前記基地送受信機システムは、分散アンテナシステムにおいて複数のシリアルデータリンクを通じて前記基地局プロセッサと通信する複数のRFユニットを含み、
前記基地局プロセッサは、対応するシリアルデータリンクを通じて前記圧縮サンプルを各RFユニットに転送し、各RFユニットは、該基地局プロセッサから受信した該圧縮サンプルに前記解凍する段階を適用して対応する解凍信号サンプルを形成し、
各RFユニットは、前記対応する解凍信号サンプルを前記アナログ信号への変換に向けて前記DACに供給する、
ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項29】
アンテナに結合されて通信データに基づいて変調されたアナログ信号を受信し、かつ該アナログ信号を複数の信号サンプルに変換するためのアナログ/デジタルコンバータ(ADC)を含むRFユニットと、シリアルデータリンクによって該RFユニットに結合された基地局プロセッサとを含み、該基地局プロセッサが、該RFユニットから受信した該信号サンプルに対して信号処理演算を実行する無線通信ネットワークの基地送受信機システムにおいて、RFユニットから基地局プロセッサへのデータ転送のための装置であって、
ADCから信号サンプルを受信するように結合されて、圧縮制御パラメータに従って圧縮サンプルを生成するRFユニットにおける圧縮器と、
前記圧縮器に結合されて、シリアルデータリンクを通じた転送に向けて前記圧縮サンプルをフォーマット設定するフォーマット設定器と、
を含み、
前記シリアルデータリンクは、前記圧縮サンプルを基地局プロセッサに転送するために前記フォーマット設定器に結合され、
前記基地局プロセッサは、前記シリアルデータリンクに結合されて前記圧縮サンプルを受信し、
装置が、
前記受信圧縮サンプルを解凍して解凍信号サンプルを形成するために前記基地局プロセッサ内に統合された解凍器、
を更に含み、
前記基地局プロセッサは、前記解凍信号サンプルに信号処理演算を適用する、
ことを特徴とする装置。
【請求項30】
前記圧縮器は、
前記信号サンプルに適用されて前記圧縮サンプルを形成するブロック浮動小数点符号器、及び
前記信号サンプルに適用されて前記圧縮サンプルを形成するハフマン符号器、
の一方を更に含む、
ことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項31】
前記圧縮器は、
前記圧縮制御パラメータに従って、対内の信号サンプルが所定の個数のサンプル間隔だけ分離された1対の信号サンプルを加算又は減算して修正サンプルを形成し、複数の対の信号サンプルから複数の修正サンプルを計算する算術演算器、及び
前記修正サンプルに適用されて前記圧縮サンプルを生成する符号器、
を更に含む、
ことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項32】
前記符号器は、
前記修正サンプルに適用されて前記圧縮サンプルを生成するブロック浮動小数点符号器、及び
前記修正サンプルに適用されて前記圧縮サンプルを生成するハフマン符号器、
の一方を更に含む、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記圧縮制御パラメータは、前記信号サンプルの1つ又はそれよりも多くの特性に基づくことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項34】
前記特性は、前記信号サンプルの中心周波数、サンプルレート、及び変調タイプのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記圧縮器は、前記ADCから前記信号サンプルを受信するように結合されたプログラマブルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)に実施されることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項36】
前記解凍器は、
前記圧縮サンプルに適用されて前記解凍信号サンプルを生成するブロック浮動小数点復号器、及び
前記圧縮サンプルに適用されて前記解凍信号サンプルを生成するハフマン復号器、
の一方を更に含む、
ことを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項37】
前記解凍器は、
前記圧縮サンプルに適用されて復号修正サンプルを生成する復号器、及び
対応する復号修正サンプルを第1の解凍信号サンプルに対して加算又は減算して第2の解凍信号サンプルを計算することにより、前記算術演算器の逆演算を実行して前記解凍信号サンプルを計算する逆算術演算器、
を更に含み、
前記第1及び第2の解凍信号サンプルは、前記解凍制御パラメータに従って前記所定の個数のサンプル間隔だけ分離した前記1対の信号サンプルに対応する、
ことを特徴とする請求項31に記載の装置。
【請求項38】
前記復号器は、前記圧縮サンプルに適用されるブロック浮動小数点復号器又はハフマン復号器を更に含むことを特徴とする請求項37に記載の装置。
【請求項39】
前記解凍器は、前記基地局プロセッサの解凍サブシステムにおいてフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又はプログラマブルプロセッサに実施されることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項40】
前記基地局プロセッサは、前記無線通信ネットワークの変調フォーマットに従って前記解凍信号サンプルに対して又は該解凍信号サンプルから導出された処理済みサンプルに対して以下の信号処理演算:
シンボル復調、チャンネル復号、拡散解除、ダイバーシティ処理、干渉相殺、均等化、時間同期、周波数同期、ダウンコンバート、逆多重化、及び離散フーリエ変換、
のうちの少なくとも1つを適用することを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項41】
前記信号処理演算は、前記無線通信ネットワークの変調フォーマットに従って前記解凍信号サンプルから前記通信データを復元することを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項42】
第1のシリアルデータリンクが、前記RFユニットを中間ハブに結合し、該中間ハブは、第2のシリアルデータリンクによって別のハブ又は前記基地局プロセッサに結合されており、
前記中間ハブは、前記圧縮サンプルを前記第1のシリアルデータリンクから前記第2のシリアルデータリンクに転送する、
ことを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項43】
前記基地送受信機システムは、分散アンテナシステムにおいて複数のシリアルデータリンクを通じて前記基地局プロセッサと通信する複数のRFユニットを含み、各RFユニットは、該基地局プロセッサへの該シリアルデータリンクを通じた転送に向けて対応する圧縮サンプルを供給するために前記圧縮器及び前記フォーマット設定器を含み、該基地局プロセッサは、該RFユニットの各々から受信した該圧縮サンプルを解凍して対応する解凍信号サンプルを形成することを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項44】
アンテナに結合されてアナログ信号を送信する無線周波数(RF)ユニットと、シリアルデータリンクによって該RFユニットに結合された基地局プロセッサとを含み、該基地局プロセッサが、変調通信データを表す複数の信号サンプルを該RFユニットに供給し、該RFユニットが、該複数の信号サンプルを該アナログ信号に変換するためのデジタル/アナログコンバータ(DAC)を含み、該基地局プロセッサが、該信号サンプルに対して信号処理演算を実行する無線通信ネットワークの基地送受信機システムにおいて、基地局プロセッサからRFユニットへのデータ転送のための装置であって、
圧縮制御パラメータに従って信号サンプルを圧縮して圧縮サンプルを形成するために基地局プロセッサ内に統合された圧縮器と、
前記圧縮器に結合されて、シリアルデータリンクを通じた転送に向けて前記圧縮サンプルをフォーマット設定するフォーマット設定器と、
を含み、
前記シリアルデータリンクは、前記圧縮サンプルを前記RFユニットに転送するために前記フォーマット設定器に結合され、
前記RFユニットは、前記シリアルデータリンクに結合されて前記圧縮サンプルを受信し、
装置が、
前記受信圧縮サンプルを解凍して解凍信号サンプルを形成するために前記RFユニット内に統合された解凍器、
を更に含み、
前記解凍信号サンプルは、アナログ信号への変換に向けてDACに供給される、
ことを特徴とする装置。
【請求項45】
前記圧縮器は、
前記信号サンプルに適用されて前記圧縮サンプルを生成するブロック浮動小数点符号器、及び
前記信号サンプルに適用されて前記圧縮サンプルを生成するハフマン符号器、
の一方を更に含む、
ことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項46】
前記圧縮器は、
前記圧縮制御パラメータに従って、対内の信号サンプルが所定の個数のサンプル間隔だけ分離された1対の信号サンプルを加算又は減算して修正サンプルを形成し、複数の対の信号サンプルから複数の修正サンプルを計算する算術演算器、及び
前記修正サンプルに適用されて前記圧縮サンプルを生成する符号器、
を更に含む、
ことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項47】
前記符号器は、
前記修正サンプルに適用されて前記圧縮サンプルを生成するブロック浮動小数点符号器、及び
前記修正サンプルに適用されて前記圧縮サンプルを生成するハフマン符号器、
の一方を更に含む、
ことを特徴とする請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記圧縮制御パラメータは、前記信号サンプルの1つ又はそれよりも多くの特性に基づくことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項49】
前記特性は、前記信号サンプルの中心周波数、サンプルレート、及び変調タイプのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記圧縮器は、前記基地局プロセッサの圧縮サブシステムにおいてプログラマブルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)に実施されることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項51】
前記解凍器は、
前記圧縮サンプルに適用されて前記解凍信号サンプルを生成するブロック浮動小数点復号器、及び
前記圧縮サンプルに適用されて前記解凍信号サンプルを生成するハフマン復号器、
の一方を更に含む、
ことを特徴とする請求項45に記載の装置。
【請求項52】
前記解凍器は、
前記圧縮サンプルに適用されて復号修正サンプルを生成する復号器、及び
対応する復号修正サンプルを第1の解凍信号サンプルに対して加算又は減算して第2の解凍信号サンプルを計算することにより、前記算術演算器の逆演算を実行して前記解凍信号サンプルを計算する逆算術演算器、
を更に含み、
前記第1及び第2の解凍信号サンプルは、前記解凍制御パラメータに従って前記所定の個数のサンプル間隔だけ分離した前記1対の信号サンプルに対応する、
ことを特徴とする請求項46に記載の装置。
【請求項53】
前記復号器は、前記圧縮サンプルに適用されるブロック浮動小数点復号器又はハフマン復号器を更に含むことを特徴とする請求項52に記載の装置。
【請求項54】
前記解凍器は、前記RFユニットの解凍サブシステムにおいてプログラマブルプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は特定用途向け集積回路(ASIC)に実施されることを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項55】
前記基地局プロセッサは、前記信号サンプルに前記圧縮器を適用する前に、前記無線通信ネットワークの変調フォーマットに従って以下の信号処理演算:
シンボル変調、チャンネル符号化、拡散、ダイバーシティ処理、時間同期、周波数同期、アップコンバート、及び逆離散フーリエ変換、
のうちの少なくとも1つを適用することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項56】
前記基地局プロセッサは、前記信号サンプルに前記圧縮器を適用する前に、前記無線通信ネットワークの変調フォーマットに従って通信データを変調して該信号サンプルを形成するために信号処理演算を適用することを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項57】
第1のシリアルデータリンクが、前記基地局プロセッサを中間ハブに結合し、該中間ハブは、第2のシリアルデータリンクによって別のハブ又は前記RFユニットに結合されており、
前記中間ハブは、前記第1のシリアルデータリンクから前記第2のシリアルデータリンクに前記圧縮サンプルを転送する、
ことを特徴とする請求項44に記載の装置。
【請求項58】
前記基地送受信機システムは、複数のシリアルデータリンクを通じて前記基地局プロセッサと通信して分散アンテナシステムを形成するように結合された複数の前記RFユニットを含み、各RFユニットは、該基地局プロセッサからの対応する圧縮サンプルを解凍する前記解凍器を含み、かつ該対応する解凍信号サンプルを前記DACに供給することを特徴とする請求項44に記載の装置。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10a】
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【図10b】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2011−524117(P2011−524117A)
【公表日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510656(P2011−510656)
【出願日】平成21年5月19日(2009.5.19)
【国際出願番号】PCT/US2009/044553
【国際公開番号】WO2009/143176
【国際公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.GSM
【出願人】(510153951)サンプリファイ システムズ インコーポレイテッド (9)
【Fターム(参考)】