説明

基本サービス・セット(BSS)内のステーション間でピアツーピア通信を実行する方法およびシステム

【課題】基本サービス・セット(BSS)の中で第1のSTAおよび第2のSTAの間でピアツーピア無線通信を行う方法を提供する。
【解決手段】当該方法は、第1のSTAが、第2のSTAとの直接リンクを第1のチャネル上で確立するステップであって、直接リンクをセットアップするためのメッセージは、第1のSTAおよび第2のSTAの両方が関連付けられるBSSのAPを通して第1のSTAおよび第2のSTAの間でやり取りされる、ステップと、第1のSTAが、直接リンクのためのチャネルを第2のチャネルに切り替えるために第2のSTAとネゴシエートするステップであって、チャネルを切り替えるためのメッセージは、APを通してリレーされずに第1のチャネル上で直接リンクを経由して第1のSTAおよび第2のSTAの間で直接やり取りされる、ステップと、第1のSTAが、第2のチャネル上で直接リンクを経由してデータを第2のSTAとやり取りするステップを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関する。より具体的には、本発明は、基本サービス・セット(basic service set:BSS)でのアクセスポイント(AP)との接続性を維持しながら、BSS内でステーション(STA)間のピアツーピア無線通信を実行する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
2つの異なるタイプの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)がある。一方は、AP及びSTAを含むインフラストラクチャモードWLANであり、他方は、複数のピアSTAだけを含むアドホックモードWLANである。アドホックモードWLANは、独立したBSS(IBSS:independent BSS)とも呼ばれる。
【0003】
図1に、DS(distribution system)114を介して接続される2つのBSS112a、112bを含む従来のインフラストラクチャモードWLAN100を示す。これらのBSSは、それぞれ、AP102a、AP102bによってサービスされる。インフラストラクチャモードWLAN100では、STA104aなどのソースSTAによって生成されたすべてのパケットが、まず、AP102aに送信される。パケットが、BSS112aの外部宛である場合には、AP102aは、DS114を介してパケットを転送する。パケットが、BSS112a内の、STA104bなどの別のSTA宛である場合には、AP102aは、ソースSTA104aからパケットを受信した後に、そのパケットを、エアインターフェースを介してBSS112a内の宛先STA104bに転送する。したがって、同一のパケットが、無線で2回送信される。
【0004】
そのようなピアツーピアトラフィックの重複(duplicate)(すなわち、BSS内のあるSTAから送信されたパケットの同一BSS内の別のSTAへの送信)は、BSS内のすべてのピアツーピアSTAトラフィックが、BSSの外部のSTAへのまたはBSSの外部のSTAからのトラフィックと比較して2倍の帯域幅を必要とするので、無線媒体の非効率的な使用である。
【0005】
この問題を解決するために、IEEE802.11eは、直接リンク・セットアップ(DLS:direct link setup)と呼ばれる機構を提供する。IEEE802.11eのDLSを用いる場合に、STAは、まず、APを介する直接リンクを開始し、他のSTAと直接にパケットを交換する。しかし、IEEE802.11ベースのWLAN内では、BSS内のSTAが、互いに通信するために同一周波数チャネル(すなわち、BSSチャネル)を共有し、すべてのトラフィック(STAとAPとの間のトラフィックとSTA間のトラフィックとの両方)が、BSSチャネル上で送信されなければならない。単一のBSSチャネルへのこの制限があるので、単一周波数チャネルによってサポートできる、1つのBSS内のピアツーピアトラフィックの量は、BSSの総スループットによって制限される。例えば、従来のIEEE802.11gまたはIEEE802.11aのBSSは、媒体アクセス制御(MAC)レベル集計スループットで30〜32スポア(spore)Mbps超(物理層での54Mbpsの正味データレートに対応する)をサポートすることができない。
【0006】
さらに、従来のIEEE802.11eのDLSシステムでは、ピアツーピアリンクを管理することが困難である。従来のBSSトラフィック(すなわち、STAとAPとの間のトラフィック)について、総BSS無線範囲(パケットを信頼できる形で受信できる範囲)は、本質的にAPの無線範囲によって決定される。BSSの干渉範囲(パケットを信頼できる形で受信することはできないが、そのパケットがそれでも同一チャネル上で動作する他のSTAへの干渉を生じる範囲)は、STAの範囲とAPの範囲との両方によって決定される。しかし、DLSを用いると、参加するSTAの位置に依存して、STAの対によって関連付けられる干渉範囲が、APの干渉範囲と非常に異なるものになり得る。これらの異なる干渉範囲の相互作用及び影響は、複雑であり、IEEE802.11システム内のネットワーク容量に対する大きい悪影響を有することが示されている。
【0007】
さらに、従来のIEEE802.11システムでは、関わるピアツーピアSTAがネットワークへのレイヤ2接続性を失うことなく、ピアツーピアトラフィックをBSSチャネルと異なるチャネルにオフロードすることは、不可能である。容量に関するレイヤ2接続性のトレードオフは、必ずしも魅力的な代替案ではない。というのは、WLAN環境内のデバイスの多くが、さまざまなサービスをサポートするためにIP接続性を必要とするからである。例えば、DVDプレイヤからビデオ再生を受信するTVは、オンラインDVD情報、タイトル、リコメンデーション(recommendation)などを再生中にダウンロードすることができない。APへのレイヤ2接続性を失うことは、進行中のピアツーピアサービスを除く、すべてのサービスをサポートする可能性を失うことを意味する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、BSS内のAPとのレイヤ2接続性及び管理容易性を維持しながらのBSS内のSTAの間のピアツーピア無線通信の方法及びシステムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、BSS内のAPとのレイヤ2接続性及び管理容易性を維持しながら同一BSS内のSTAの間でピアツーピア無線通信を実行する方法及びシステムに関する。ソースSTA、AP及び宛先STAが、ソースSTAと宛先STAとの間でピアツーピア通信を実行するためのDLSチャネルをネゴシエートする。このDLSチャネルは、APと各STAとの間の通信に使用されるBSSチャネルとは異なるものとすることができる。次に、ソースSTA及び宛先STAは、ネゴシエートされたDLSチャネル上でピアツーピア通信を実行する。ピアツーピアトラフィックは、APからSTAへのレイヤ2接続性をそれでも保証しながら、BSSチャネルと異なるチャネル(すなわち、DLSチャネル)にオフロードされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】従来のインフラストラクチャモードWLANを示す図である。
【図2】本発明によるAP、第1のSTA及び第2のSTAを含む無線通信システムでのDLSセットアップ手順を示すシグナリング図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書で言及される場合に、用語「STA」は、ユーザ機器(UE)、無線送受信ユニット(WTRU)、固定のまたはモバイルの加入者ユニット、ページャ、または無線環境で動作できる任意の他のタイプのデバイスを含むが、これらに限定はされない。本明細書で言及される場合に、用語「AP」は、基地局、Node−B、サイトコントローラ、または無線環境内の任意の他のタイプのインターフェースするデバイスを含むが、これらに限定はされない。
【0012】
本発明の特徴を、集積回路(IC)に組み込むか、複数の相互接続する構成要素を含む回路内で構成することができる。
【0013】
本明細書で言及される場合に、用語「BSSチャネル」は、BSS内のAPがそれに関連するSTAと通信するのに使用するチャネルを指し、用語「DLSチャネル」は、STAがそのピアツーピア通信に使用するチャネルを指す。従来のWLANシステム(IEEE802.11eのDLSシステムを含む)では、BSSチャネルは、DLSチャネルと同一である。本発明によれば、BSSチャネルを、DLSチャネルと異なるものとすることができ、BSS内に複数のDLSチャネルがあってもよい。また、STAの複数の特定の対が、1つのDLSチャネルを使用することができる。
【0014】
本発明によれば、STAの対とAPとが、STAの間のピアツーピア通信用のDLSチャネルをネゴシエートする。DLSチャネルがネゴシエートされたならば、STAは、ネゴシエートされたDLSチャネル上でピアツーピア通信を実行する。STAは、APとのBSSアソシエーションを常時維持しながら、ネゴシエートされたDLSチャネルを介して互いと直接に通信する。APと各STAとの間のレイヤ2接続性が保証され、その結果、APは、STAに対するフルコントロールを保つようになる。
【0015】
図2に、本発明によるAP202、第1のSTA204a及び第2のSTA204bを含む無線通信システム200でのDLSセットアップ手順210のシグナリング図を示す。第1のSTA204aは、BSS内の使用可能な全てのチャネルの中で適切なDLSチャネルのリストを識別する(ステップ212)。適切なDLSチャネルのリストは、後述するように、多数の異なる形で識別することができる。
【0016】
適切なDLSチャネルのリストを、半静的に(semi-statically)第1のSTA204aのデータベースに格納することができる。このデータベースは、管理情報ベース(MIB:management information base)とすることができる。また、適切なDLSチャネルのリストを、HTML(hypertext markup language)、XML(extended markup language)、または同等のユーザインターフェースなどのユーザインターフェースを使用してユーザが手動でセットすることができる。また、適切なDLSチャネルのリストを、SNMP(simple network management protocol)、XML、レイヤ3(またはより上位の)プロトコル、またはレイヤ2プロトコル(例えば、レイヤ2管理フレームを使用することによる)などの通信プロトコルを使用することによって、ネットワーク管理エンティティがリモートにセットすることができる。
【0017】
STA204a及びSTA204bを、規則的にまたはトリガベース(triggered basis)で、適切なDLSチャネル及びSTAのデータベースに含まれる関連するパラメータの更新について検査するように構成することができる。また、STA204a及びSTA204bを、規則的にまたはトリガベースで、適切なDLSチャネルのリスト及びリモートデータベース内の関連するパラメータの更新について検査するように構成することができる。
【0018】
また、第1のSTA204aが、BSS内のチャネルを観察し、評価することによって、このリストを生成することができる。第1のSTA204aは、チャネル占有(channel occupancy)、干渉レベル、またはチャネルのそれぞれに対する他のSTAによるアクティビティを含むがこれらに限定はされない所定の判断基準に基づいて、BSS内で使用可能なチャネルを観察し、評価する。その後、第1のSTA204aは、チャネルの評価に基づいてリストを生成する。第1のSTA204aは、チャネルの観察及び評価に二重ラジオ(dual-radio)を使用することができる。また、第1のSTA204aは、他のチャネルを評価するのにBSSチャネル上の非送信時間期間を使用するか、BSSチャネル上の進行中の送信に割り込まずに測定期間を入手するためにclear−to−send(CTS)−to−self及び同等の機構を使用することができる。
【0019】
また、BSS内の可能なチャネルの中で1つまたは複数のチャネルをランダムに選択することによって、適切なDLSチャネルのリストを決定することができる。
【0020】
また、第1のSTA204aは、AP202から適切なDLSチャネルのリストを入手することができる。AP202は、少なくとも1つのDLSチャネルを管理し、BSS内のポリシを管理する。AP202は、前に説明した任意の方法を使用することによって適切なDLSチャネルのリストを生成し、BSS内で使用される1つまたは複数の適切なDLSチャネルを含むリストをSTA204a及びSTA204bに送信する。任意選択で、このリストに、リスト内のエントリごとにまたはエントリのセットごとにプリファレンス値(preference values)を含めることができる。BSS内の適切なDLSチャネルのリストを、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム、アソシエーション応答フレーム、または任意の他のフレームの一部としてシグナリングすることができる。フレームは、管理フレーム、アクションフレーム、制御フレーム、データフレーム、または任意の他のタイプのフレームとすることができる。ブロードキャスト/マルチキャストまたはユニキャストのいずれかによって、リストをSTA204a及びSTA204bに送信することができる。好ましくは、第1のSTA204aは、アソシエーション手順中にまたはリストを送信するようにAP202に懇請する(solicit)ことによって、AP202からリストを入手する。
【0021】
DLSチャネルのリストに加えて、AP202は、BSS内のマルチチャネルDLSポリシに関する構成情報を送信することができる。構成情報は、BSS内で実施されるマルチチャネルDLS機能と、BSS内で使用可能にされるマルチチャネルDLS機能と、1つまたは複数のDLSチャネルのドウェル時間(dwell time)、最大伝送時間、チャネルアクセス時間、サービス品質(QoS)セッティング、及びチャネルアクセススケジュールとを含むがこれらに限定はされない。
【0022】
その後、第1のSTA204aは、AP202及び第2のSTA204bとDLSチャネルについてネゴシエートすることによってDLSセットアップを開始するためにAP202にDLS要求メッセージを送信する(ステップ214)。DLS要求メッセージは、第2のSTA204bとのピアツーピア通信について第1のSTA204aによって提案される適切なDLSチャネルのリストを含む。この適切なDLSチャネルのリストには、このリストに含まれる複数のDLSチャネルの間のプリファレンスを含めることができる。このプリファレンスは、リスト内のチャネルの順序によって暗黙のうちに示すことができる。DLS要求メッセージは、ネゴシエートされるDLSチャネルでのピアツーピア通信の開始時刻を示す切替時刻をも含むことができる。DLS要求メッセージは、従来のIEEE802.11eのDLS要求メッセージに伴う拡張部分で使用することができる。その場合に、パラメータのリストは、従来のIEEE802.11eのDLSメッセージと比較して、拡張部分として理解されなければならない。
【0023】
第1のSTA204aからDLS要求メッセージを受信した時に、AP202は、最良のDLSチャネル及び同期化スケジュールを選択する(ステップ216)。AP202は、第1のSTA204aによって提案されたチャネルの中で最良のDLSチャネルを選択することができ、あるいは、第1のSTA204aによって提案されたすべてのチャネルを拒絶することができる。また、AP202は、適切なDLSチャネルのそれ自体のリストを維持し、当該リストを第1のSTA204aによって提案されたリストと比較して、最良のDLSチャネルを選択することができる。AP202は、チャネル占有、干渉レベル、またはチャネルのそれぞれに対するSTAによるアクティビティを含むがこれらに限定されない所定の判断基準に基づいて、BSS内で使用可能なチャネルを観察し、評価することができる。また、AP202は、事前構成に基づいてDLSチャネルを選択することができる。AP202は、第1のSTA204a及び第2のSTA204bから入手した他の情報(例えば、機能情報)を使用して、最良のDLSチャネルを選択することができる。
【0024】
AP202が、第1のSTA204aによって提案されたリストから最良のDLSチャネルを選択する場合に、手順210は、ステップ222に進む。AP202が、第1のSTA204aによって提案されたDLSチャネルを拒絶する場合には、AP202は、DLS応答メッセージを第1のSTA204aに送信する(ステップ218)。このDLS応答メッセージには、AP202によって提案されるDLSチャネルのリストを含めることができる。このDLS応答メッセージには、第1のSTA204aによって提案された切替時刻が許容可能でない場合に、AP202によって提案される代替切替時刻を含めることができる。このDLS応答メッセージには、DLSがセットアップされた後にBSS接続性のために第1のSTA204a及び第2のSTA204bがDLSチャネルからBSSチャネルに戻る(switch back)ための時間スケジュールを示す同期化スケジュールを含めることができる。このDLS応答メッセージには、拒絶の理由をも含めることもできる。
【0025】
DLSパラメータのいずれか(すなわち、DLSチャネル、切替時刻)に関するAP202による代替提案を示すDLS応答メッセージの受信時に、第1のSTA204aは、AP202によって提案されたDLSパラメータを受け入れることができ、あるいはDLSセットアップ手順を打ち切ることができる。第1のSTA204aが、AP202によって提案された代替DLSパラメータを受け入れることを選択する場合に、第1のSTA204aは、受け入れられたDLSパラメータを含むもう1つのDLS要求メッセージを使用してAP202に応答する(ステップ220)。
【0026】
受け入れられたDLSパラメータ(AP202によって提案された)を含む第2のDLS要求メッセージの受信時に、またはAP202がステップ216で最初のDLS要求メッセージを受け入れる場合に、AP202は、DLS要求メッセージを第2のSTA204bに送信する(ステップ222)。このDLS要求メッセージは、AP202によって選択された最良のDLSチャネル、AP202によって選択された切替時刻、ならびにDLSがセットアップされた後に第1のSTA204a及び第2のSTA204bがBSS接続性のためにDLSチャネルからBSSチャネルに戻るための同期化スケジュールのうちの少なくとも1つを含む。
【0027】
同期化スケジュールは、ビーコン間隔にリンクされた時間間隔(または時間期間)(例えば、N個のビーコンおきにスイッチバックする)、BSSチャネル上のドウェル時間(または時間期間)(例えば、M時間単位の間だけBSSチャネル上に留まる)、またはDLSチャネルの送信スケジュール(例えば、第1のSTA及び第2のSTAがDLSチャネル上で費やすことができる時間間隔と第1のSTA及び第2のSTAがBSSチャネルに戻らなければならない時間間隔とを記述する、開始時刻、終了時刻、及び送信期間)によって提供することができる。
【0028】
DLS要求の受信時に、第2のSTA204bは、第2のSTA204bがそのピアツーピア通信を受け入れるつもりがあり、AP202によって提案されたDLSパラメータをサポートできるかどうかを判定する(ステップ224)。その後、第2のSTA204bは、受け入れまたは拒絶のいずれかを示すDLS応答メッセージをAP202に送信する(ステップ226)。
【0029】
第2のSTA204bが、ピアツーピア通信要求または提案されたDLSパラメータのいずれかを拒絶する場合に、第2のSTA204bは、拒絶を示すDLS応答メッセージをAP202に送信する。任意選択で、第2のSTA204bは、拒絶の原因を指定することができる。また、第2のSTA204bが、DLSセットアップパラメータのいずれかに関する提案を送信することができる。第2のSTA204bが、提案されたDLSパラメータを受け入れる場合に、第2のSTA204bは、受け入れを示すDLS応答メッセージをAP202に送信する。
【0030】
第2のSTA204bからDLS応答メッセージを受信した時に、AP202は、提案されたDLSセットアップの第2のSTA204bによる受け入れまたは拒絶について検査し、第1のSTA204aにDLS応答メッセージを送信する(ステップ228、230)。第2のSTA204bがDLSセットアップを拒絶した場合に、AP202は、拒絶を示すDLS応答メッセージを第1のSTA204aに送信する。任意選択で、AP202は、拒絶の理由または第2のSTA204bによって行われた代替提案を転送することができる。拒絶を示すDLS応答メッセージの受信時に、手順210は終了する。第1のSTA204aは、ステップ212に戻ることによって、DLSセットアップ手順210を再開始することができる。
【0031】
第2のSTA204bがDLSセットアップを受け入れた場合には、AP202は、受け入れを示すDLS応答メッセージを第1のSTA204aに送信する。その後、第1のSTA204a及び第2のSTA204bは、IEEE802.11iによる鍵交換手順を実行し、指定されたチャネル切替時刻に、ネゴシエートされたDLSチャネルに切り替え、同期化スケジュールで指定された時間期間(または時間間隔)にBSSチャネルに戻る。
【0032】
本発明のもう1つの実施形態によれば、DLSチャネルを介してDLSリンクをセットアップする手順を開始するのではなく、第1のSTA204a及び第2のSTA204bは、まず、従来のBSSチャネルを介してDLSリンクを確立することができる。第1のSTA204a及び第2のSTA204bが、BSSチャネル上でDLSリンクをセットアップしたならば、STA204a及びSTA204bの一方が、他方のSTAにDLSチャネルに切り替えるように要求することができる。第1のSTA204a及び第2のSTA204bが、DLSチャネルについて合意したならば、そのうちの一方が、AP202に通知し、AP202は、合意してもしなくてもよい。AP202が、チャネルの切替に合意する場合には、第1のSTA204a及び第2のSTA204bは、ネゴシエートされたDLSチャネルを介するピアツーピア通信を実行する。
【0033】
最良のDLSチャネルを選択する際に、AP202は、使用すべきDLSチャネルのAP202のプリファレンスに関する異なる判断ポリシを実施することができる。例えば、AP202は、新しく要求されたDLSリンクのそれぞれを異なるDLSチャネルに割り当てることができ、あるいは、後で要求されたDLSリンクを、STAの別の対のために既に割り当てられているDLSチャネルに割り当てることができる。
【0034】
DLSチャネルは、BSSチャネルのサブチャネルとすることができる。例えば、40MHz帯域幅BSSチャネルでは、STAが、IEEE802.11nレガシサポートモードに似た20MHzの帯域幅を有するDLSチャネルをセットアップすることを選択することができる。
【0035】
実施形態
1.AP及び複数のSTAを含む無線ローカルエリアネットワークで、BSS内の第1のSTAと第2のSTAとの間でピアツーピア無線通信を実行する方法。
【0036】
2.第1のSTA、AP及び第2のSTAは、第1のSTAと第2のSTAとの間でピアツーピア通信を実行するためにDLSチャネルをネゴシエートするステップ(a)を含む、実施形態1の方法。
【0037】
3.DLSチャネルは、APと各STAとの間の通信に使用されるBSSチャネルとは異なるチャネルである、実施形態2の方法。
【0038】
4.第1のSTA及び第2のSTAは、ネゴシエートされたDLSチャネル上でピアツーピア通信を実行するステップ(b)を含む、実施形態2〜3のいずれかの方法。
【0039】
5.ステップ(a)は、第1のSTAは、第1のSTAによって選択された少なくとも1つのDLSチャネルのリストを含むDLSパラメータを含む第1のDLS要求メッセージをAPに送信することによってDLSチャネルのネゴシエーションは第1のDLS要求メッセージによって開始されることを含む、実施形態2〜4のいずれかの方法。
【0040】
6.DLSパラメータは、DLSリンクの開始時刻を示す切替時刻を含む、実施形態5の方法。
【0041】
7.第1のDLS要求メッセージは、少なくとも2つのDLSチャネルがリストに含まれる場合にリスト内のDLSチャネルのプリファレンスを含む、実施形態5〜6のいずれかの方法。
【0042】
8.DLSチャネルのリストは、半静的にプログラム可能である、実施形態5〜7のいずれかの方法。
【0043】
9.DLSチャネルのリストは、第1のSTAのMIBに格納される、実施形態5〜8のいずれかの方法。
【0044】
10.DLSチャネルのリストは、ユーザによって手動でプログラム可能である、実施形態5〜9のいずれかの方法。
【0045】
11.DLSチャネルのリストは、通信プロトコルを使用することによってリモート位置からプログラム可能である、実施形態5〜9のいずれかの方法。
【0046】
12.通信プロトコルは、SNMP、XML、レイヤ3プロトコル及びレイヤ2プロトコルのうちの少なくとも1つを含む、実施形態11の方法。
【0047】
13.第1のSTAは、DLSチャネルのリストをAPから入手する、実施形態5〜12のいずれかの方法。
【0048】
14.APは、ブロードキャスト、マルチキャスト及びユニキャストのうちの1つによって第1のSTAにDLSチャネルのリストを提供する、実施形態13の方法。
【0049】
15.DLSチャネルのリストは、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム及びアソシエーション応答フレームのうちの1つに含まれる、実施形態13〜14のいずれかの方法。
【0050】
16.第1のSTAは、BSS内で使用可能なチャネルを観察し、評価することによってDLSチャネルのリストを入手する、実施形態5〜12のいずれかの方法。
【0051】
17.第1のSTAは、チャネル占有、各チャネルの干渉レベル、または各チャネル内の他のSTAによるアクティビティのうちの少なくとも1つに基づいてチャネルを評価する、実施形態16の方法。
【0052】
18.第1のSTAは、チャネルを評価するのに二重ラジオを使用する、実施形態16〜17のいずれかの方法。
【0053】
19.第1のSTAは、他のチャネルを評価するのにBSSチャネル上の非送信時間期間を使用する、実施形態16〜17のいずれかの方法。
【0054】
20.第1のSTAは、チャネルを評価するための期間を入手するのにCTS−to−selfを使用する、実施形態16〜17のいずれかの方法。
【0055】
21.第1のSTAは、BSS内の使用可能なチャネルの間でランダムに取る(draw)ことによってDLSチャネルのリストを生成する、実施形態5〜12のいずれかの方法。
【0056】
22.DLS要求は、IEEE802.11eのDLS要求の拡張部分である、実施形態5〜21のいずれかの方法。
【0057】
23.APは、第1のDLS要求メッセージに含まれるDLSパラメータを受け入れるか否かを決定するステップを含む、実施形態5〜22のいずれかの方法。
【0058】
24.APが第1のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータを受け入れると決定する場合に、APは、第2のDLS要求メッセージを第2のSTAに送信するステップをさらに含む、実施形態23の方法。
【0059】
25.APが第1のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータを拒絶すると決定する場合に、APは、第1のDLS応答メッセージを第1のSTAに送信するステップをさらに含む、実施形態23〜24のいずれかの方法。
【0060】
26.第1のDLS応答メッセージは、APによって提案された少なくとも1つのDLSチャネルのリストを含む代替DLSパラメータを含む、実施形態25の方法。
【0061】
27.代替DLSパラメータは、APによって提案されたDLSリンクの開始時刻を示す切替時刻と、DLSリンクがセットアップされた後に第1のSTA及び第2のSTAがBSSチャネルに戻るための時間スケジュールを示す同期化スケジュールとのうちの少なくとも1つを含む、実施形態26の方法。
【0062】
28.第1のSTAはAPに第3のDLS要求メッセージを送信するステップを含み、第3のDLS要求メッセージは、APによって提案された代替DLSパラメータに基づいて選択されたDLSパラメータを含む、実施形態24〜27のいずれかの方法。
【0063】
29.第2のDLS要求メッセージは、APによって選択された少なくとも1つのDLSチャネルを含むDLSパラメータを含む、実施形態24〜28のいずれかの方法。
【0064】
30.第2のDLS要求メッセージは、APによって選択された切替時刻を含む、実施形態24〜29のいずれかの方法。
【0065】
31.第2のDLS要求メッセージは、DLSリンクがセットアップされた後に第1のSTA及び第2のSTAがBSSチャネルに戻るための時間スケジュールを示す同期化スケジュールを含む、実施形態24〜29のいずれかの方法。
【0066】
32.同期化スケジュールは、ビーコン間隔にリンクされた時間期間、BSSチャネル上のドウェル時間、及びネゴシエートされたDLSチャネルの送信スケジュールのうちの少なくとも1つによって提供される、実施形態31の方法。
【0067】
33.第2のSTAは、第3のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータを受け入れるか否かを決定するステップを含む、実施形態28〜32のいずれかの方法。
【0068】
34.第2のSTAは、第3のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータの受け入れ及び拒絶のうちの1つを示す第2のDLS応答メッセージをAPに送信するステップを含む、実施形態33の方法。
【0069】
35.APは、第2のDLS応答メッセージに基づいて第3のDLS応答メッセージを第1のSTAに送信するステップを含む、実施形態34の方法。
【0070】
36.第2のSTAが第3のDLS要求内のDLSパラメータを拒絶する場合に、第2のSTAは、拒絶の原因及びDLSパラメータの提案のうちの少なくとも1つを第2のDLS応答メッセージに含める、実施形態35の方法。
【0071】
37.第2のSTAが第3のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータを受け入れる場合に、第1のSTA及び第2のSTAは鍵交換手順を実行するステップを含む、実施形態35〜36のいずれかの方法。
【0072】
38.第1のSTA及び第2のSTAはBSSチャネル上でDLSリンクを確立するステップを含み、これによって、DLSチャネルのネゴシエーションは第1のSTAと第2のSTAとの間でBSSチャネル上のDLSリンクを介して実行される、実施形態2〜37のいずれかの方法。
【0073】
39.APは、BSS内のマルチチャネルDLSポリシに関する構成情報をSTAに送信する、実施形態2〜38のいずれかの方法。
【0074】
40.構成情報は、BSS内で実施されるマルチチャネルDLS機能と、BSS内で使用可能にされるマルチチャネルDLS機能と、DLSチャネルのドウェル時間、最大伝送時間、チャネルアクセス時間、サービス品質(QoS)セッティング、及びチャネルアクセススケジュールのうちの少なくとも1つとのうちの少なくとも1つを含む、実施形態39の方法。
【0075】
41.DLSチャネルは、BSSチャネルのサブチャネルである、実施形態2〜39のいずれかの方法。
【0076】
42.BSS内のSTA間のピアツーピア無線通信をサポートする無線通信システム。
【0077】
43.STA間でピアツーピア通信を実行するためにDLSチャネルをネゴシエートするように構成されたAPを含む、実施形態42のシステム。
【0078】
44.DLSチャネルは、APとSTAのそれぞれとの間の通信を実行するのに使用されるBSSチャネルとは異なるチャネルである、実施形態43のシステム。
【0079】
45.複数のSTAを含み、各STAは、ネゴシエートされたDLSチャネル上でピアツーピア通信を実行するためにDLSチャネルをネゴシエートするように構成される、実施形態43〜44のいずれかのシステム。
【0080】
46.ソースSTAは、ソースSTAによって選択された少なくとも1つのDLSチャネルのリストを含むDLSパラメータを含むDLS要求メッセージをAPに送信するように構成され、これによって、DLSチャネルのネゴシエーションは第1のDLS要求メッセージによって開始される、実施形態45のシステム。
【0081】
47.DLSパラメータは、DLSリンクの開始時刻を示す切替時刻を含む、実施形態46のシステム。
【0082】
48.第1のDLS要求メッセージは、少なくとも2つのDLSチャネルがリストに含まれる場合にリスト内のDLSチャネルのプリファレンスを含む、実施形態46〜47のいずれかのシステム。
【0083】
49.DLSチャネルのリストは、半静的にプログラム可能である、実施形態46〜48のいずれかのシステム。
【0084】
50.DLSチャネルのリストは、ソースSTAのMIBに格納される、実施形態46〜49のいずれかのシステム。
【0085】
51.DLSチャネルのリストは、ユーザによって手動でプログラム可能である、実施形態46〜50のいずれかのシステム。
【0086】
52.DLSチャネルのリストは、通信プロトコルを使用することによってリモート位置からプログラム可能である、実施形態46〜50のいずれかのシステム。
【0087】
53.通信プロトコルは、SNMP、XML、レイヤ3プロトコル及びレイヤ2プロトコルのうちの少なくとも1つを含む、実施形態52のシステム。
【0088】
54.ソースSTAは、DLSチャネルのリストをAPから入手する、実施形態46〜53のいずれかのシステム。
【0089】
55.APは、ブロードキャスト、マルチキャスト及びユニキャストのうちの1つによってソースSTAにDLSチャネルのリストを提供する、実施形態46〜53のいずれかのシステム。
【0090】
56.DLSチャネルのリストは、ビーコンフレーム、プローブ応答フレーム及びアソシエーション応答フレームのうちの1つに含まれる、実施形態54〜55のいずれかのシステム。
【0091】
57.ソースSTAは、BSS内で使用可能なチャネルを観察し、評価することによってDLSチャネルのリストを入手する、実施形態46〜53のいずれかのシステム。
【0092】
58.ソースSTAは、チャネル占有、各チャネルの干渉レベル、及び各チャネル内の他のSTAによるアクティビティのうちの少なくとも1つに基づいてチャネルを評価する、実施形態57のシステム。
【0093】
59.ソースSTAは、チャネルを評価するのに二重ラジオを使用する、実施形態57〜58のいずれかのシステム。
【0094】
60.ソースSTAは、他のチャネルを評価するのにBSSチャネル上の非送信時間期間を使用する、実施形態57〜58のいずれかのシステム。
【0095】
61.ソースSTAは、チャネルを評価するための期間を入手するのにCTS−to−selfを使用する、実施形態57〜60のいずれかのシステム。
【0096】
62.ソースSTAは、BSS内の使用可能なチャネルの間でランダムに取る(draw)ことによってDLSチャネルのリストを生成する、実施形態46〜53のいずれかのシステム。
【0097】
63.DLS要求は、IEEE802.11eのDLS要求の拡張部分である、実施形態46〜62のいずれかのシステム。
【0098】
64.APは、ソースSTAから受信されたDLS要求メッセージに含まれるDLSパラメータを受け入れるか否かを決定するように構成される、実施形態46〜63のいずれかのシステム。
【0099】
65.APは、APが第1のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータを受け入れると決定する場合に、第2のDLS要求メッセージを宛先STAに送信するように構成される、実施形態64のシステム。
【0100】
66.APは、APが第1のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータを拒絶すると決定する場合に、第1のDLS応答メッセージをソースSTAに送信するように構成される、実施形態65のシステム。
【0101】
67.第1のDLS応答メッセージは、APによって提案された少なくとも1つのDLSチャネルのリストを含む代替DLSパラメータを含む、実施形態66のシステム。
【0102】
68.代替DLSパラメータは、APによって提案されたDLSリンクの開始時刻を示す切替時刻と、DLSリンクがセットアップされた後にソースSTAがBSSチャネルに戻るための時間スケジュールを示す同期化スケジュールとのうちの少なくとも1つを含む、実施形態67のシステム。
【0103】
69.ソースSTAは、APに第3のDLS要求メッセージを送信するように構成され、第3のDLS要求メッセージは、APによって提案された代替DLSパラメータから選択されたDLSパラメータを含む、実施形態65〜68のいずれかのシステム。
【0104】
70.第2のDLS要求メッセージは、APによって選択された少なくとも1つのDLSチャネルを含むDLSパラメータを含む、実施形態65〜69のいずれかのシステム。
【0105】
71.DLSパラメータは、APによって選択された切替時刻を含む、実施形態70のシステム。
【0106】
72.第2のDLS要求メッセージは、DLSリンクがセットアップされた後にソースSTA及び宛先STAがBSSチャネルに戻るための時間スケジュールを示す同期化スケジュールを含む、実施形態65〜71のいずれかのシステム。
【0107】
73.同期化スケジュールは、ビーコン間隔にリンクされた時間期間、BSSチャネル上のドウェル時間、及びネゴシエートされたDLSチャネルの送信スケジュールのうちの少なくとも1つによって提供される、実施形態72のシステム。
【0108】
74.宛先STAは、第3のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータを受け入れるか否かを決定するように構成される、実施形態65〜73のいずれかのシステム。
【0109】
75.宛先STAは、第3のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータの受け入れ及び拒絶のうちの1つを示す第2のDLS応答メッセージをAPに送信するように構成される、実施形態74のシステム。
【0110】
76.APは、第2のDLS応答メッセージに基づいて第3のDLS応答メッセージを第1のSTAに送信するように構成される、実施形態75のシステム。
【0111】
77.宛先STAは、宛先STAが第3のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータを拒絶する場合に、拒絶の原因及びDLSパラメータの提案のうちの少なくとも1つを第2のDLS応答メッセージに含めるように構成される、実施形態74〜76のいずれかのシステム。
【0112】
78.ソースSTA及び宛先STAは、宛先STAが第3のDLS要求メッセージ内のDLSパラメータを受け入れる場合に鍵交換手順を実行するように構成される、実施形態74〜77のいずれかのシステム。
【0113】
79.ソースSTA及び宛先STAは、BSSチャネル上でDLSリンクを確立し、DLSチャネルのネゴシエーションをBSSチャネル上のDLSリンクを介して実行するように構成される、実施形態45〜78のいずれかのシステム。
【0114】
80.APは、BSS内のマルチチャネルDLSポリシに関する構成情報をSTAに送信するように構成される、実施形態43〜79のいずれかのシステム。
【0115】
81.構成情報は、BSS内で実施されるマルチチャネルDLS機能と、BSS内で使用可能にされるマルチチャネルDLS機能と、DLSチャネルのドウェル時間、最大伝送時間、チャネルアクセス時間、サービス品質(QoS)セッティング、及びチャネルアクセススケジュールのうちの少なくとも1つとのうちの少なくとも1つを含む、実施形態80のシステム。
【0116】
82.DLSチャネルは、BSSチャネルのサブチャネルである、実施形態43〜81のいずれかのシステム。
【0117】
本発明の特徴及び要素を、好ましい実施形態では特定の組合せで説明したが、各特徴または各要素を、好ましい実施形態の他の特徴及び要素なしで、または好ましい実施形態の他の特徴及び要素との組合せもしくはこれらを含まないさまざまな組合せで使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基本サービス・セット(BSS)の中で第1のステーション(STA)および第2のSTAの間でピアツーピア無線通信を行う方法であって、
前記方法は、
第1のSTAが、第2のSTAとの直接リンクを第1のチャネル上で確立するステップであって、前記直接リンクをセットアップするためのメッセージは、前記第1のSTAおよび前記第2のSTAの両方が関連付けられるBSSのアクセスポイント(AP)を通して前記第1のSTAおよび前記第2のSTAの間でやり取りされる、ステップと、
前記第1のSTAが、前記直接リンクのためのチャネルを第2のチャネルに切り替えるために前記第2のSTAとネゴシエートするステップであって、前記チャネルを切り替えるためのメッセージは、前記APを通してリレーされずに前記第1のチャネル上で前記直接リンクを経由して前記第1のSTAおよび前記第2のSTAの間で直接やり取りされる、ステップと、
前記第1のSTAが、前記第2のチャネル上で前記直接リンクを経由してデータを前記第2のSTAとやり取りするステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記チャネルを切り替えるための要求メッセージは、前記直接リンクを前記第2のチャネルに切り替えるための切替時刻を示すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記チャネルを切り替えるための要求メッセージは、少なくとも一つのターゲットチャネルのリストを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記リストは、前記BSSの中で使用可能なチャネルを観察し、および評価することによって生成されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のSTAは、前記第2のチャネル上でピアツーピア通信を実行する間、前記APとの接続性を維持するために前記第1のチャネルおよび前記第2のチャネルの間で切り替えを行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のチャネルは、前記第1のチャネルのサブチャネルであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のSTAが、セキュリティのために前記第2のSTAと鍵交換手順を実行するステップをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
基本サービス・セット(BSS)の中でピアステーション(STA)とピアツーピア無線通信を行うSTAであって、
前記STAは、
メッセージを送信し、および受信するためのトランシーバと、
ピアSTAとの直接リンクを第1のチャネル上で確立し、前記直接リンクのためのチャネルを第2のチャネルに切り替えるために前記ピアSTAとネゴシエートし、および前記第2のチャネル上で前記直接リンクを経由してデータを前記ピアSTAとやり取りするように構成されるコントローラと
を備え、
前記直接リンクをセットアップするためのメッセージは、前記STAおよび前記ピアSTAの両方が関連付けられるBSSのアクセスポイント(AP)を通して前記ピアSTAとやり取りされ、前記チャネルを切り替えるためのメッセージは、前記APを通してリレーされずに前記第1のチャネル上で前記直接リンクを経由して前記ピアSTAと直接やり取りされる、ことを特徴とするSTA。
【請求項9】
前記コントローラは、前記直接リンクを前記第2のチャネルに切り替えるための切替時刻を示す、前記チャネルを切り替えるための要求メッセージを送信するように構成されることを特徴とする請求項8に記載のSTA。
【請求項10】
前記コントローラは、少なくとも一つのターゲットチャネルのリストを含む、前記チャネルを切り替えるための要求メッセージを送信するように構成されることを特徴とする請求項8に記載のSTA。
【請求項11】
前記コントローラは、前記BSSの中で使用可能なチャネルを観察し、および評価することによって前記リストを生成するように構成されることを特徴とする請求項10に記載のSTA。
【請求項12】
前記コントローラは、前記第2のチャネル上でピアツーピア通信を実行する間、前記APとの接続性を維持するために前記第1のチャネルおよび前記第2のチャネルの間で切り替えを行うように構成されることを特徴とする請求項8に記載のSTA。
【請求項13】
前記第2のチャネルは、前記第1のチャネルのサブチャネルであることを特徴とする請求項8に記載のSTA。
【請求項14】
前記コントローラは、セキュリティのために前記ピアSTAと鍵交換手順を実行するように構成されることを特徴とする請求項8に記載のSTA。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−191669(P2012−191669A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−144575(P2012−144575)
【出願日】平成24年6月27日(2012.6.27)
【分割の表示】特願2008−540056(P2008−540056)の分割
【原出願日】平成18年11月1日(2006.11.1)
【出願人】(596008622)インターデイジタル テクノロジー コーポレーション (871)
【Fターム(参考)】