説明

塗工紙

【課題】嵩高であり、白紙光沢及び手肉感に優れ、印刷適性の高い塗工紙を提供する。
【解決手段】基紙上に塗工層を少なくとも2層設けた塗工紙であって、基紙に接する下塗り塗工層として、顔料を含まずカチオン化澱粉を含む塗工層を設け、前記下塗り塗工層上に、上塗り塗工層として、顔料及び接着剤からなる塗工層を設ける。好ましくは、カチオン化澱粉がカチオン化タピオカ澱粉であり、カチオン化タピオカ澱粉のカチオン化度が0.010〜0.040である。また、好ましくは、前記上塗り塗工層の顔料として、アスペクト比が3〜20のカオリンクレーを、全顔料100質量部に対して30質量部以上含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗工層を2層以上設けた塗工紙に関する。更に詳しくは、基紙に接する下塗り塗工層としてカチオン化澱粉を含む塗工層を設け、前記下塗り塗工層上に顔料及び接着剤からなる上塗り塗工層を設けた、嵩高であり、白紙光沢及び手肉感に優れ、印刷適性の高い塗工紙に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より印刷用紙の分野において、より嵩があり、白紙光沢及び手肉感に優れ、印刷適性の高い塗工紙が望まれている。
【0003】
塗工紙の白紙光沢を向上させるために、スーパーカレンダーやソフトカレンダー等の平坦化設備を用いて、塗工紙表面を平坦化しているが、平坦化の際に塗工紙に圧力を掛けるため、塗工紙の嵩や手肉感が低下する問題があった。
【0004】
平坦化において塗工紙が潰されずに済むよう、塗工紙の嵩や手肉感を向上させる方法としては、顔料塗工層を設ける前に、澱粉を含む下塗り塗工層を設け、基紙を潰れにくくする方法がある。澱粉を下塗り塗工することで、カレンダー等の線圧を高くして、白紙光沢が良好であり、かつ、塗工紙が潰され難く、嵩及び手肉感に優れた塗工紙を得ることができるが、更に嵩高で手肉感、白色光沢に優れた塗工紙が求められている。
【0005】
上記下塗り塗工層に用いられる澱粉には、一般的には酸化澱粉が用いられていたが、酸化澱粉は基紙に沈み込みやすいため塗工層が形成され難く、嵩や手肉感がでにくい問題があった。これは、酸化澱粉とパルプが両方ともアニオン性であり反発しやすいものの、毛細管現象により澱粉が基紙に吸液されるためと考えられる。
【0006】
下塗り塗工液がより基紙に吸液されにくく、基紙表面に澱粉塗工層を形成する方法として、カチオン性の澱粉である、カチオン化澱粉を用いる方法が知られている(特許文献1〜3を参照)。カチオン化澱粉を用いると、カチオン化澱粉のカチオン性基と、パルプのアニオン性基とが接した部分でイオン結合が進み、澱粉の不動化層が生成して基紙内部まで澱粉が浸透しにくく、嵩高で手肉感のある塗工紙が得られる。しかしながら、単にカチオン化澱粉を塗工したのみでは、充分な嵩高、手肉感、白色光沢を有する塗工紙を得ることはできなかった。
【特許文献1】特開平6−57693号公報
【特許文献2】特開2004−143612号公報
【特許文献3】特開2006−161216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記現状に鑑み、嵩高であり、白紙光沢及び手肉感に優れ、印刷適性の高い塗工紙を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、基紙上に塗工層を少なくとも2層設けた塗工紙であって、基紙に接する下塗り塗工層として、顔料を含まずカチオン化澱粉を含む塗工層を設け、前記下塗り塗工層上に、上塗り塗工層として、顔料及び接着剤からなる塗工層を設けることを特徴とする、塗工紙に関する。
【0009】
好ましくは、前記カチオン化澱粉がカチオン化タピオカ澱粉であり、前記カチオン化タピオカ澱粉のカチオン化度が0.010〜0.040である。
【0010】
好ましくは、前記上塗り塗工層の顔料として、アスペクト比が3〜20のカオリンクレーを、全顔料100質量部に対して30質量部以上含有する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の塗工紙は、嵩高であり、白紙光沢及び手肉感に優れ、印刷適性が高い塗工紙である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
まず、本実施形態に係る塗工紙を構成する基紙について説明する。
【0013】
基紙は、通常の原料パルプを抄紙して得られるものであればよい。該原料パルプにも特に限定がなく、例えば未晒針葉樹パルプ(NUKP)、未晒広葉樹パルプ(LUKP)、晒針葉樹パルプ(NBKP)、晒広葉樹パルプ(LBKP)等の化学パルプ;ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等の機械パルプ;雑誌古紙、チラシ古紙、オフィス古紙等から製造される離解・脱墨古紙パルプ、離解・脱墨・漂白古紙パルプ等の古紙パルプ等が挙げられ、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択し、その割合を調整して用いることができる。
【0014】
上記パルプに、内添の填料として従来製紙用途で用られている填料を添加することができる。填料としては、例えば軽質炭酸カルシウム、クレー、タルク等が挙げられる。填料の配合量は特に限定されず、従来一般の塗工紙の範囲内で調整すればよく、例えば3〜20質量%程度である。
【0015】
本実施形態においては、上記スラリーに、必要に応じて凝結剤、凝集剤、サイズ剤、紙力増強剤、紙厚向上剤、歩留向上剤等の、通常塗工紙の基紙に配合される種々の添加剤を、その種類及び配合量を適宜調整して内添することができる。
【0016】
前記のごとき抄紙原料をワイヤーパートにて抄紙し、次いでプレスパート、プレドライヤーパートに供して基紙を製造することができ、次いでコーターパートにて後述する下塗り塗工液を基紙上に下塗り塗工した後、アフタードライヤーパートにて乾燥し、プレカレンダーにて平坦化し、次いでコーターパートにて後述する上塗り塗工液を基紙上に上塗り塗工した後、アフタードライヤーパートにて乾燥し、カレンダーパート、リールパート、ワインダーパート等に供して目的とする塗工紙を得ることができる。
【0017】
特に、後述する通り、本発明は下塗り塗工し、ドライヤーパートにて乾燥後にプレカレンダーにて平坦化処理することで、より効果が発揮される。
【0018】
尚、後述する上塗り塗工層において、好ましくはクレーを主成分とする塗工液を上塗り塗工するため、得られる塗工紙の白色度が向上しにくい。そのため、目的とする塗工紙の白色度をより向上させるには、基紙の白色度は、カラーアナライザー(型番:カラーi5、マクベスグレタグ社製)にて測定して70%以上、さらには75%以上であることが好ましい。このような基紙から印刷用塗工紙を製造した場合、後述するように、白色度を例えば77%以上とすることが可能になる。そして、このような白色度が77%以上の印刷用塗工紙を用いると、白色度が77%未満の印刷用塗工紙と比べて、例えばより高精彩で、コントラストの高い高級印刷物が得られる。
【0019】
基紙の坪量に特に限定はないが、後述するように、目的とする塗工紙の坪量が好ましくは30〜100g/m2であることを考慮して、該基紙の坪量は、通常25〜95g/m2程度となるように調整することが好ましい。
【0020】
<下塗り塗工>
基紙の片面又は両面に対して、後述する上塗り塗工層を設ける前に、澱粉を含み、顔料を含有しない下塗り塗工層を、好ましくは片面あたり0.2〜1.0g/m2となるよう設ける。
【0021】
製紙用途で一般的に用いられる下塗り塗工用の澱粉としては、例えば酸化澱粉(カチオン性)、カルボキシメチル澱粉(アニオン性)、ヒドロキシアルキル澱粉(ノニオン性)、リン酸澱粉(アニオン性)等の変性澱粉が挙げられる。しかしながら、ノニオン性又はアニオン性の澱粉を用いると、アニオン性を呈する基紙表面に浸透しやすいため、嵩高性及び手肉感が低下しやすい。したがって本発明においては、アニオン性である基紙表面とイオン的に結びつきやすく、基紙と接した澱粉が不動化層しやすく、澱粉が表面に留まりやすい、カチオン化澱粉を使用する。カチオン化澱粉としては、市販のものを使用することができる。
【0022】
本発明におけるカチオン化澱粉は、カチオン性基として、アミノ基、イミノ基、アンモニウム基等を有するカチオン化剤と澱粉とを反応させることによって得られるカチオン化澱粉とする。すなわち、第一級アミノ基、第二級アミノ基、第三級アミノ基、又は、第四級アンモニウム基を有するカチオン化澱粉である。これらカチオン化澱粉は、市販のものを使用することができる。
【0023】
カチオン化澱粉のカチオン化度は、0.010〜0.040であることが好ましく、0.015〜0.030であることが更に好ましい。0.010を下回ると、カチオン性が低いため、基紙に澱粉が浸透し易くなり、嵩高及び手肉感が劣るため好ましくない。また、後述する上塗り塗工層に含有するクレーとイオン的に結びつき難くなるため、上塗り塗工液が下塗り塗工層に浸透し易く、上塗り塗工後の白紙光沢及び印刷適性が低下するため好ましくない。0.040を超過すると、カチオン性が強過ぎるため、基紙のアニオン性基及び上塗り塗工液のアニオン性基と結びつきやすく、基紙上への下塗り塗工液の均一な塗工及び上塗り塗工層の均一な塗工が難しくなり、印刷適性が低下する可能性がある。
【0024】
尚、カチオン化度は、ケルダール分析法に従い、カチオン化澱粉1分子中の窒素原子の含有量から窒素含有量を算出し、窒素含有量及び重量平均分子量から、グルコース残基1つあたりのカチオン基導入量を求め、カチオン化度(置換度)とした。重量平均分子量はサイズ排除クロマトグラフィー法により測定した。
【0025】
澱粉の種類としては、例えば小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、トウモロコシ澱粉、甘薯澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、モチトウモロコシ粉、高アミロース含量トウモロコシ澱粉等の未処理澱粉、小麦粉、タピオカ澱粉、コーンフラワー、米粉等の澱粉含有物等が挙げられる。なかでもタピオカ澱粉は、上記他の澱粉と比べて、カチオン化して基紙表面に塗工すると基紙表面に留まりやすいため、嵩及び手肉感が向上しやすいため好ましい。特にタピオカからなるカチオン化澱粉において、カチオン化度を0.010〜0.040とすると、特に基紙表面に留まりやすいため、嵩及び手肉感が向上しやすいため好ましい。
【0026】
下塗り塗工液には、上記カチオン化澱粉以外にも、未変性澱粉、カチオン化澱粉以外の化工澱粉(酸化デンプン、カルボキシメチル澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉、リン酸澱粉等の澱粉誘導体など)、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどを、本発明の効果を阻害しない範囲で含有させることができる。
【0027】
下塗り塗工液は、抄紙工程中のサイズプレス工程で公知の種々の方式により塗工されることができるが、特にフィルム転写方式により塗工されることが好ましい。フィルム転写方式で塗工されると、一定膜厚の塗工層を基紙表面に塗工できるので、例えばツーロールサイズプレスのような塗工液のポンドを形成し塗工する方式に比べて、基紙内部への塗工液の浸透が抑制され、基紙表面に薄膜塗工が可能となる点が特徴である。従って、フィルム転写方式で下塗り塗工されると、本発明の如く塗工量が0.2〜1.0g/m2と低塗工量であっても、基紙に均一に塗工層が形成でき、上塗り塗工後の塗工紙の平坦性が高くなり、印刷適性が良好となり易い。特に本発明の如く、アニオン性の基紙にカチオン性の下塗り塗工を行い、その上に後述するアニオン性の上塗り塗工層を設ける場合は、基紙に接する下塗り塗工液、及び下塗り塗工層に接する上塗り塗工液の不動化が早いため、均一な塗工が得られにくい。そのため、該下塗り塗工層をフィルム転写方式で下塗り塗工することで、下塗り塗工層のみならず、上塗り塗工層においても均一な塗工性が得られ、上塗り塗工後の印刷適性を向上させることができる。ブレード塗工方式で塗工すると、得られる下塗り塗工層の平坦性は高いが、塗工量が0.2〜1.0g/m2では基紙表面を充分に被覆できないため、未塗工部分が発生し、得られる塗工紙の印刷適性及び白紙光沢が低下する恐れがあるため好ましくない。また、2ロールサイズプレス方式を用いると、塗工液が付き過ぎるだけでなく、塗工液が含浸することで手肉感及び嵩が低下しやすくなるため好ましくない。
【0028】
上記のごとく、カチオン化澱粉、特にタピオカを原料とするカチオン化澱粉を含む下塗り塗工液を、フィルム転写方式で下塗り塗工すると、嵩高、光沢度に優れるのみならず、印刷適性が良好な塗工紙が得られるため、更に好ましい。
【0029】
下塗り塗工液の濃度は特に限定されず、塗工量が好ましくは0.2〜1.0g/m2の範囲となるように、適宜調整すれば良い。例えば、濃度が2〜10質量%であれば良く、3〜5質量%であれば、より手肉感に優れた塗工紙が得られるため好ましい。濃度が2質量%を下回ると、基紙への吸水が増加しやすいため、下塗り塗工時に断紙しやすくなる。濃度が10質量%を超過すると、塗工量が多くなりすぎて、基紙の米坪及び/又は上塗り塗工量を低減する必要があり、手肉感や印刷適性が低下するため好ましくない。
【0030】
下塗り塗工層は、塗工量が、固形分付着量で片面当り、好ましくは0.2〜1.0g/m2、より好ましくは0.6〜0.8g/m2となるように塗工される。下塗り塗工しなかったり、固形分付着量が0.2g/m2未満であると充分な印刷適性が得られないだけでなく、嵩高性及び手肉感が得られない。また、1.0g/m2を超えると、塗工量が多く均一な塗工が難しくなること、及び、基紙の米坪を一定のまま下塗り塗工層を増加させると、同米坪の塗工紙を得るためには、上塗り塗工層の塗工量を低下させる必要があるため、いずれも印刷適性に劣るため好ましくない。
【0031】
特に本発明のごとく、下塗り塗工層に澱粉を含む塗工層を設けると、顔料及び接着剤からなる下塗り塗工層と比べて印刷適性が低下し易いが、塗工量が好ましくは0.2〜1.0g/m2、より好ましくは0.6〜0.8g/m2の範囲で塗工することで、十分な印刷適性を得ることができる。
【0032】
下塗り塗工層には顔料を含まないことが好ましい。顔料を含む場合、塗工紙表面の平滑性及び印刷適性が良好となるメリットがあり、上述の通り印刷適性が向上しやすいが、表面の平滑性及び印刷適性は上塗り塗工層表面に寄与する部分が大きく、下塗り塗工層を上述の通り0.2〜1.0g/m2の塗工量とし、上塗り塗工を後述の通りの塗工量とすることで十分印刷適性をカバーできる。また、顔料を含むと塗工層が重くなり嵩高の紙となり難いため、下塗り塗工層には顔料を含まないことが好ましい。
【0033】
上述のとおり、タピオカ由来の澱粉として、カチオン化度が0.010〜0.040のカチオン化澱粉を、フィルム転写方式により基紙上に0.2〜1.0g/m2の塗工量で下塗り塗工することで、特に基紙表面に留まりやすい澱粉塗工層が得られるため、得られる塗工紙の嵩及び手肉感が向上しやすい。また、下塗り塗工層には顔料を含まない方が、より嵩高な下塗り塗工層が得られるため好ましい。
【0034】
<プレカレンダー>
下塗り塗工後の基紙は、上塗り塗工を行う前に、プレカレンダーによる平坦化処理を行うと、上塗り塗工後の平坦性が向上できるため好ましい。プレカレンダーは金属ロールと弾性ロールを組み合わせたソフトカレンダーを用いると、表面の改良性が高いため好ましい。プレカレンダーは、1段又は必要に応じ2段以上の組合せで行うこともできる。プレカレンダーでの処理により下塗り塗工後の基紙表面を平坦化処理することで、上塗り塗工後のカレンダーにおける線圧を低減でき、過度の平坦化処理を要しないことで、紙の手肉感を低下させることなく、上塗り塗工後の塗工層表面の平坦性を向上させることが可能になり、塗工紙として充分な印刷適性と手肉感が得られる。また、基紙表面を平坦化処理すると、上塗り塗工層が均一に塗工でき、印刷適性を向上させることができる。プレカレンダーの線圧は、好ましくは10〜80kN/mであり、より好ましくは10〜50kN/mである。10kN/m未満であると、下塗り塗工後の基紙の平坦化が進まず、また、80kN/mを超過すると、必要以上に基紙を圧迫するため、嵩や手肉感が低下するため好ましくない。
【0035】
<上塗り塗工>
下塗り塗工を行い、好ましくはプレカレンダーで平坦化を行なった基紙上に、顔料及び接着剤を主成分とする上塗り塗工層を設ける。
【0036】
上塗り塗工に用いる顔料の種類には特に限定がなく、一般に製紙用の顔料として用いられるものを使用することができる。該顔料としては、例えば重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリンクレー、デラミネーテッドカオリン、タルク、ホワイトカーボン、二酸化チタン、硫酸カルシウム、サチンホワイト、亜硫酸カルシウム、石膏、硫酸バリウム、珪藻土、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ベントナイト、セリサイト等の無機顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子、多孔質微粒子等の有機顔料等の特殊顔料などが例示され、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して配合することができる。
【0037】
上記顔料の中でも、カオリンクレーを用いた場合には、塗工紙の光沢度及び平滑性が向上し易く、印刷適性がより良好となるので好ましい。下塗り塗工層に澱粉を用いると、顔料を用いた場合に比べて印刷適性が低くなり易く、特に本発明のごとく、下塗り塗工層にカチオン化澱粉を用いた場合は、印刷適性が得られ難くなるため、上塗り塗工層の構成が重要となる。そのため、より印刷適性が良好なクレーを配合することが好ましい。クレーを配合することで塗工紙表面が平坦化しやすくなるため、光沢が得られ易く、後述するカレンダー処理において過大な線圧を掛ける必要がなくなり、塗工紙中のパルプが潰されにくくなるため、手肉感が良好な塗工紙が得られる。
【0038】
本発明においては、より嵩が出やすい構成とするため、特にアスペクト比が大きいクレーを用いることが好ましい。クレーとしては、従来一般に製紙用途で使用されているカオリンクレーを使用できる。クレーは一般的に板状で、板の表面の部分は負に帯電しており、断面部分は正に帯電している。このため、正の断面部分が少なく負の表面部分が多い、アスペクト比の高い板状クレーを用いると、下塗り塗工層に含まれるカチオン化澱粉とイオン的に反応しやすく、より嵩高で手肉感のある塗工紙が得られるため好ましい。
【0039】
カオリンクレーのアスペクト比は、好ましくは3〜20、更に好ましくは5〜10である。アスペクト比が3を下回ると、カチオン成分が増加するため、下塗り塗工層に上塗り塗工液が浸透し易くなり、嵩高性及び手肉感が低下しやすいため好ましくない。20を超過するとクレーが大粒径化しやすく、上塗り塗工層表面の平坦性が低下しやすいため、白紙光沢や印刷適性が低下しやすいため好ましくない。
【0040】
上記の如く、カチオン化澱粉を塗布した下塗り塗工層の上に、アスペクト比が3〜20と高いクレーを塗工することで、下塗り塗工層に上塗り塗工層が浸透し難くなり、より嵩高で手肉感が良好な塗工紙を得ることができるため好ましい。
【0041】
特に上述のとおり、タピオカを原料としたカチオン化澱粉を含む下塗り塗工層上に、アスペクト比が3〜20と高いクレーを用いることで、より嵩が高く、手肉感に優れた塗工紙を得ることができる。また、前記下塗り塗工層を、フィルム転写方式で塗工することにより、上塗り塗工液を均一に塗工できるため、印刷適性が向上し易く、更に下塗り塗工後にプレカレンダー処理を施すことで、更に嵩高、光沢度、印刷適性を向上させることができるため、特に好ましい。
【0042】
クレーの配合量は上塗り塗工層に配合される顔料の全量に対して30質量%以上とすることが好ましく、50質量%以上がより好ましい。30質量%を下回ると、クレー由来の負電荷が少なくなるため、上塗り塗工液が下塗り塗工層に浸透し易くなり、嵩高及び手肉感が低下するだけでなく、上塗り塗工層表面の平坦性も低下するため、印刷適性が向上しにくい傾向がある。
【0043】
上記顔料として、重質炭酸カルシウムを用いた場合は、白色度が向上し易いため好ましいが、塗工後の表面性が低下し、印刷適性に劣るため、本発明の効果を阻害しない範囲で加えることが好ましい。また、重質炭酸カルシウムは粒子表面の電荷に乏しいため、カチオン性の下塗り塗工層とイオン的に結びつき難く、上塗り塗工液が下塗り塗工層に浸透し易いため、嵩及び手肉感が得られにくい。重質炭酸カルシウムを使用する場合、クレーと重質炭酸カルシウムを併用することが好ましい。重質炭酸カルシウムの配合量としては、顔料の全量に対して70質量%以下とすることが好ましく、50質量%以下がより好ましい。
【0044】
上塗り塗工に用いる接着剤としては、一般的に製紙用途で使用できる接着剤を併用することができる。例えばカゼイン、大豆蛋白等の蛋白質類;メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系ラテックス、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの重合体ラテックスもしくは共重合体ラテックス等のアクリル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系ラテックス、あるいはこれらの各種共重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ部分溶解性又は非溶解性のラテックス等のラテックス類;ポリビニルアルコール、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂系接着剤;酸化澱粉、陽性化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等の、通常塗工紙に用いられる接着剤が例示され、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して併用することができる。上記の中でも特にスチレン−ブタジエン共重合体ラテックスが、熱安定性が良く、顔料との接着性が良好なため好ましい。
【0045】
塗工液における顔料と接着剤との配合割合は、全顔料100質量部に対して接着剤が3〜10質量部であることが好ましく、さらには4〜8質量部となるように調整することがより好ましい。接着剤の配合量が3質量部未満では、スーパーカレンダーで平坦化処理を行う場合に塗工層が金属ロールに取られるロール汚れが発生しやすいため好ましくない。逆に接着剤の配合量が10質量部を超過すると、塗工層中で接着剤が成膜し、塗工層表面の平滑性が低下し、インキが転移しにくくなり、印刷適性が低下するため好ましくない。
【0046】
本実施形態にて用いる上塗り塗工液には、顔料及び接着剤以外にも、例えば、ダスト防止剤、蛍光染料、蛍光染料増白剤、消泡剤、離型剤、着色剤、保水剤等、製紙用途で一般に用いられる各種助剤を、本発明の目的を阻害しない範囲で適宜配合することができる。
【0047】
上塗り塗工液を調製する方法には特に限定がなく、顔料、接着剤、ダスト防止剤や、必要に応じて各種助剤等の配合割合を適宜調整し、適切な温度にて均一な組成となるように撹拌混合すればよい。また上塗り塗工液の固形分濃度は特に限定されるものではなく、塗工装置や塗工量に応じて、例えば60〜75質量%程度に調整することが好ましい。
【0048】
上記の如く調製された上塗り塗工液は、pHが7以上のアルカリ性であるため、下塗り塗工層のカチオン性とイオン的に好適に結びつきやすく、上塗り塗工層の表面強度が向上でき、印刷時に紙面が剥がれ落ちるピッキングや白抜けが発生しにくくなるため好ましい。
【0049】
特に本発明のごとく、カチオン化澱粉を含有する下塗り塗工層の上に、アルカリ性の上塗り塗工液を塗工した場合に、上塗り塗工液中の顔料として、正電荷の少ない、アスペクト比が3〜20と高いクレーを用いることで、より下塗り塗工層中に上塗り塗工液が浸透しにくくなるため、より嵩高で手肉感の優れた塗工紙が得られるだけでなく、ピッキングや白抜けが発生しにくくなるため好ましい。
【0050】
上塗り塗工層は、基紙片面あたり3〜10g/m2で基紙の両面に塗工することが好ましく、更には5〜9g/m2であることが好ましい。塗工量が片面あたり3g/m2未満では、塗工層が充分に平坦化されず、塗工層表面の平坦性と印刷適性に劣る。10g/m2を超過すると、基紙に使用できるパルプ量が低下するため、手肉感の無い塗工紙となるため好ましくない。特に本発明のごとく下塗り塗工層に澱粉を使用すると、印刷適性が向上しにくいが、下塗り塗工層の塗工量を0.2〜1.0g/m2とし、且つ、上塗り塗工層の塗工量を3〜10g/m2とすることで、十分な印刷適性及び嵩を有する塗工紙を得ることができる。塗工紙の嵩は、後述するカレンダー後において、好ましくは1.2g/cm3以下であれば嵩高であるため好ましく、1.1g/cm3以下であれば更に嵩高な塗工紙となるため好ましい。このような塗工紙を得るには、下塗り塗工層の塗工量を0.2〜1.0g/m2とし、且つ、上塗り塗工層の塗工量を3〜10g/m2とすることが重要となる。
【0051】
上塗り塗工層には、光沢や平滑性、印刷適性をさらに向上させる目的で、スーパーカレンダーやソフトカレンダー等、弾性ロールと金属ロールとを組み合わせた平坦化設備にて平坦化処理を施すことができる。このような平坦化設備は、従来のマシンカレンダーとは異なり、用紙表面を幅広の面で、高温で処理することで、基紙の密度や塗工層の密度を過度に高めることなく平坦化が可能であり、例えばオフセット印刷、電子写真印刷等において好適な印刷面を形成させることができる。中でも、マルチニップカレンダー、より望ましくは6段、8段、10段のマルチニップカレンダーが、ニップ圧を調整しやいため好ましい。特に本願構成のように、カチオン化澱粉を含有する下塗り塗工層の上に、上塗り塗工層として、顔料を主成分とする塗工層を設けた場合、線圧を適宜調整して印刷適性を向上させることが好ましく、適宜線圧を調整できるマルチニップカレンダーを用いると、他のカレンダー設備に比して手肉感の低下を最小限に抑えることができるため、特に好ましい。
【0052】
また、カレンダーの設置場所としては、抄紙機及び塗工機と一体になったオンマシンタイプが好ましい。オンマシンタイプでは、塗工後すぐ、紙面温度が高い状態で平坦化処理できるため、白紙光沢度が向上しやすく、目的の塗工紙を得るために必要な線圧が低いため塗工紙が潰され難く、手肉感の高い塗工紙が得られるため好ましい。
【0053】
各種カレンダー設備を用いた平坦化処理の線圧や温度、速度は特に限定されないが、処理後の塗工層の平滑性を充分に向上させつつ、手肉感が良好となるには、例えば線圧は100〜300kN/m、金属ロール温度は100〜200℃、速度は1,000〜2,000m/分となるように調整することが好ましい。
【0054】
カレンダー仕上げ後の塗工紙の白紙光沢度は、JISP8142に準拠して測定し、77%以上であれば光沢感に優れるため好ましく、79%以上であれば、より光沢感に優れた塗工紙が得られるため、このような塗工紙に仕上げることが、より好ましい。但し、光沢を向上させるために線圧を上昇させると、嵩が低下する問題があるため、線圧を適宜、調整することが好ましい。
【0055】
上塗り塗工層としては、アスペクト比が3〜20のカオリンクレーを、全顔料の50質量%以上用い、基紙片面あたり3〜10g/m2で塗工すると、下塗り塗工層としてカチオン化澱粉を用いているため、より嵩高であり、白紙光沢及び手肉感に優れ、印刷適性の高い塗工紙が得られる。
【0056】
製造システムは、抄紙機、コーターパート、カレンダーパートが一体となったオンマシンコーターを用いても良く、抄紙機とコーターパートとを分離したオフマシンコーターを用いても良く、抄紙機とカレンダーパートを分離したオフマシンカレンダーを含むシステムを用いても良い。
【0057】
かくして得られる塗工紙の坪量は、印刷適性、手肉感の確保という点から、JISP8124「坪量測定方法」に記載の方法に準拠して測定して、30〜100g/m2であることが好ましく、さらには50g/m2〜80g/m2であることが好ましい。坪量が30g/m2未満の場合、例えば印刷適性を確保しながら、同時に紙質強度を確保することが困難となる恐れがあり、坪量が100g/m2を超える場合には、既に充分な手肉感があるため、本発明を用いる必要性が低くなる。
【実施例】
【0058】
次に、本発明の塗工紙を以下の実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0059】
実施例及び比較例
表1に示す種類及び割合で、下塗り塗工、プレカレンダー処理、上塗り塗工を行い、印刷用塗工紙を得た。用いた顔料、原料および薬品は以下のとおりである。
【0060】
(1)下塗り塗工
・カチオン化澱粉
タピオカ(カチオン)(品番:Catosize380 メーカー:日本ナショナルスターチ(株) タピオカ、カチオン化度:0.020)
コーンスターチ(品番:CHARGEMASTER R462 メーカー:三晶社製、コーンスターチ、カチオン性)
馬鈴薯(品番:マーメイド M−350B メーカー:三晶社製 馬鈴薯、カチオン性)
タピオカ(アニオン)(品番:キプロガム、メーカー:日澱化学社製、タピオカ、アニオン性)
タピオカ(ノニオン)(品番:ZP−8、メーカー:日澱化学社製、タピオカ、ノニオン性)
【0061】
(2)上塗り塗工
(顔料)
・クレー:カオリンクレー(イメリス社製、商品名CONTOUR1500、アスペクト比59)
表1に示すクレーは、上記カオリンクレーを、湿式粉砕機(品番:プラネタリーミル、セイシン企業製)を用いて粉砕し、表1に記載のアスペクト比に調整することで製造した。アスペクト比は、顔料の粒子径を顔料の厚さで除した値であり、顔料の粒子径及び厚さは、任意の顔料20個について電子顕微鏡(型番:E−MAX、堀場製作所製)による直接観察により求め、その平均値を除してアスペクト比とした。
・炭酸カルシウム:重質炭酸カルシウム(品番:ハイドロカーブ90K、オミヤコーリア社製)
(製造手順)
原料パルプとしてLBKPとNBKPを80:20の質量割合で配合し、このパルプ(絶乾量)に対して、各々固形分で、カチオン性ポリアクリルアミド(品番:パーコール47、チバ・ジャパン社製)及びアニオン性ポリアクリルアミド(品番:テリオフォームM100、チバ・ジャパン社製)、内添サイズ剤(品番:AK−720H、ハリマ化成社製)0.02質量%、カチオン化澱粉(品番:アミロファックスT−2600、アベベジャパン社製)1.0質量%を添加してパルプスラリーを得た。
【0062】
次に、ワイヤーパート、プレスパート、プレドライヤーパート、アンダーコーターパート、アフタードライヤーパート、プレカレンダーパート、トップコーターパート、スキャッフドライヤーパート、カレンダーパート、リールパートを含む製紙システムを用いワインダーパートにて製品に仕上げた。
【0063】
まず、パルプスラリーをワイヤーパートにて抄紙し、次いでプレスパート、プレドライヤーパートに供して、坪量40〜43g/m2の基紙を製造し、次いでアンダーコーターパートにて、表1に記載する下塗り塗工液を、表1に記載の塗工方法で、片面あたり表1に記載する塗工量(g/m2)となるよう、両面を下塗り塗工し、アフタードライヤーパートで乾燥した。その後、プレカレンダー(線圧20kN/m)にて平坦化処理し、トップコーターパートにて表1に記載の顔料及びラテックス(品番:XY4、日本エイアンドエル社製)8質量部からなる塗工液を、片面あたり8g/m2となるよう、両面を上塗り塗工し、坪量60g/m2の印刷用塗工紙を製造した。なお、ラテックスは顔料100質量部に対する重量部とした。
【0064】
次に、カレンダーパートにて、線圧200kN/m、速度1,500m/分で平坦化処理を施し、ワインダーパートに供して印刷用塗工紙を得た。
【0065】
なお、ワイヤーパートではギャップフォーマーを用いて抄紙し、アンダーコーターパートではロッドメタリングサイズプレスコーターを用い、トップコーターパートではブレードコーターを用いた。またカレンダーパートでは、マルチニップカレンダーを用いた。上記パートが全て、オンマシンである抄紙システムを用いた。
【0066】
得られた塗工紙について、各物性及び特性を以下の方法にて調べた。その結果を表1に示す。
【0067】
(a)密度(嵩)
JIS P 8118:1998「紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法」に準拠した方法で測定した。
【0068】
(b)白紙光沢
カラーアナライザー(型番:カラーi5、マクベスグレタグ社製)を用いて、JIS P 8142:2005「紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法」に準拠した方法で測定した。
【0069】
(c)手肉感
A4サイズ(210mm×297mm)のサンプル20枚を重ね、長辺の一方をホチキスで3箇所(上端、中央、下端)綴じて水平に置き、1枚ずつ合計10枚めくって、以下の評価基準に基づいて紙の手肉感を評価した。
◎:めくった後の紙がへたれず、手肉感に優れる。
○:めくった後の紙が若干へたれ、若干手肉感に劣る。
△:めくった後の紙が多少へたれ、多少手肉感に劣る。
×:めくった後の紙がへたれ、手肉感に劣る。
【0070】
(d)印刷適性
オフセット印刷機(型番:リソピアL−BT3−1100、三菱重工業(株)製)を使用し、カラーインク(品番:ADVAN、大日本インキ化学工業(株)製)にてカラー4色印刷を5000部行った。この印刷面について、目視及びルーペ(10倍)にて、印刷物の印刷ムラを観察し、その程度を以下の評価基準に基づいて評価した。
◎:印刷ムラがなく、印刷適性に優れ、実使用可能。
○:印刷ムラが若干発生し、印刷適性が若干劣るが、実使用可能。
△:印刷ムラが多少発生し、印刷適性が多少劣るが、実使用可能。
×:印刷ムラが発生し、印刷適性に劣り、実使用不可能。
【0071】
【表1】

【0072】
表1より、顔料を含まずカチオン化澱粉を含む下塗り塗工層を設け、当該層上に、顔料及び接着剤からなる上塗り塗工層を設けた実施例1〜33では、嵩高であり、白紙光沢及び手肉感に優れ、印刷適性の高い塗工紙が得られたことが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明の塗工紙は、例えば印刷用紙、包装用紙、情報記録用紙、新聞用紙など、いずれの紙としても好適に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基紙上に塗工層を少なくとも2層設けた塗工紙であって、基紙に接する下塗り塗工層として、顔料を含まずカチオン化澱粉を含む塗工層を設け、前記下塗り塗工層上に、上塗り塗工層として、顔料及び接着剤からなる塗工層を設けることを特徴とする、塗工紙。
【請求項2】
前記カチオン化澱粉がカチオン化タピオカ澱粉であり、前記カチオン化タピオカ澱粉のカチオン化度が0.010〜0.040であることを特徴とする、請求項1に記載の塗工紙。
【請求項3】
前記上塗り塗工層の顔料として、アスペクト比が3〜20のカオリンクレーを、全顔料100質量部に対して30質量部以上含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の塗工紙。

【公開番号】特開2010−13750(P2010−13750A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−173176(P2008−173176)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】