説明

塗布動作トレーニング装置

【課題】化粧料塗布動作における力の入れ具合や動作のテンポを可視化して、化粧料塗布テクニックを習得する。
【解決手段】ユーザが目的とする化粧料塗布動作を、塗布対象部材に対する擬似的な化粧料塗布動作によりトレーニングする塗布動作トレーニング装置であって、ユーザの化粧料塗布動作により塗布対象部材に対する押圧力を検出する検出手段と、検出された押圧力を取得し、取得した押圧力から得られる塗布対象部材に対する所定の押圧力、及び、所定の押圧力から得られる化粧料塗布動作の速度を計測する計測手段と、得られた所定の押圧力及び速度と予め設定された化粧料塗布動作の押圧力及び速度とを比較してユーザの化粧料塗布動作を評価する評価手段と、得られた押圧力及び速度と、評価された評価内容とを表示する画面を生成する画面生成手段とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メーキャップファンデーション等の化粧料を肌に塗布する動作をトレーニングするための塗布動作トレーニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えばメーキャップファンデーション(以下、「ファンデーション」という。)等の化粧料は、肌の色、毛穴、キメ等の形を整え、肌を美しく見せるために用いられてきた。ファンデーションは、このように肌を補正する効果に加え、様々な肌表面の質感を変えて印象を変化させることもできる。例えばファンデーションの粉末の種類を変えたり、下地を使ったりすることで、質感のバリエーションを再現するが、ファンデーションの塗布方法を変えるだけでも様々な違いを表現することが可能となる。
【0003】
ファンデーションは、例えばスポンジや指、ブラシ等を使いながら肌に塗布していく。通常、スポンジを用いた場合には、スポンジを滑らせるようにしてファンデーションを塗布していく。このとき、肌にファンデーションを上手く広げることができないと、ファンデーションは、不均一な状態で肌に付着する。また、毛穴やキメの状態によっては、ファンデーションの粉が毛穴に引っかかり、毛穴だけに粉が付着してしまう。このような場合には、ファンデーションによって肌を美しく見せることができない。
【0004】
そこで、メーキャップアーティストにおいては、スポンジを滑らすのではなく、例えば軽く叩くように塗布して仕上げる方法が用いられている。この塗布方法では、肌のキメ等における凹凸の凸部分に粉が付着し、毛穴に粉が溜まりにくくなるため、肌を美しく仕上げることが可能となる。また、顔の細かい部分や肌の状態によっては、力の加減をより細かく調整できるように指を使って軽く叩くように塗布する場合もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したメーキャップアーティスト等の化粧料塗布動作のテクニックを伝えようとする場合、例えば「軽く叩くように」、「トントンと」、あるいは「ポンポンと」等のように抽象的な表現で伝えようとしても、言葉や文字だけでは具体的な力の入れ具合や動作のテンポ(リズム)等が伝わりにくい。したがって、人によっては叩き方が強すぎたり、又は弱すぎたり、ファンデーションが希望通りに仕上がらないことが多い。
【0006】
また、塗布動作のテクニックを習得するためには、練習や努力が必要となるが、例えば直接肌にファンデーションを施す場合、何度も練習することで肌に負担をかけてしまう場合もある。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、化粧料塗布動作における力の入れ具合や動作のテンポを可視化して、化粧料塗布動作のテクニックを習得する塗布動作トレーニング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために、ユーザが目的とする化粧料塗布動作を、塗布対象部材に対する擬似的な化粧料塗布動作によりトレーニングする塗布動作トレーニング装置であって、前記ユーザの化粧料塗布動作により前記塗布対象部材に対する押圧力を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された押圧力を取得し、取得した押圧力から得られる前記塗布対象部材に対する所定の押圧力、及び、前記所定の押圧力から得られる前記化粧料塗布動作の速度を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された所定の押圧力及び速度と予め設定された化粧料塗布動作の押圧力及び速度とを比較し、得られた比較結果に応じて前記ユーザの化粧料塗布動作を評価する評価手段と、前記計測手段により取得された押圧力及び前記計測手段により計測された速度と、前記評価手段により評価された評価内容とを表示する画面を生成する画面生成手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、化粧料塗布動作における力の入れ具合や動作のテンポを可視化して、化粧料塗布動作のテクニックを習得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る塗布動作トレーニング装置の概略図を示す図である。
【図2】力覚センサとアクリル板の配置を説明するための図である。
【図3】本実施形態に係る塗布動作トレーニング装置の機能構成の一例を示す図である。
【図4】本実施形態に係る塗布動作トレーニング処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】化粧料塗布動作の所定の押圧力、及び速度の計測方法について説明するための図である。
【図6】表示画面に表示される押圧力のグラフの例を示す図である。
【図7】表示画面に表示される速度のグラフの例を示す図である。
【図8】トレーニングモード時に調整する許容幅を説明するための図である。
【図9】押圧力表示領域に塗布動作のタイミング(テンポ)を示すマークを表示させた画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0012】
<本発明について>
本発明は、例えばユーザが目的とする化粧料塗布動作を、肌を模擬した塗布対象部材に対する擬似的な化粧料塗布動作によりトレーニングするための塗布動作トレーニング装置を提供する。この塗布動作トレーニング装置によって、化粧料塗布動作に伴う力の入れ具合や動作のテンポ(リズム)等を可視化し、メーキャップアーティスト等の手本となる化粧料塗布動作と比較して評価する。これにより、ユーザにプロの化粧料塗布動作を具体的に伝達し、プロのテクニックを簡単に習得することが可能となる。
【0013】
<塗布動作トレーニング装置の概略図(ハードウェア構成)>
図1は、本実施形態に係る塗布動作トレーニング装置の概略図を示している。なお、本実施形態の化粧料塗布動作とは、例えばスポンジ、指、ブラシ等の塗布手段を用いて、ファンデーション、化粧水、乳液、マッサージクリーム等の化粧料を肌に塗布するときの塗布動作を示す。
【0014】
また、本実施形態では、各塗布手段を用いたときの力加減によって化粧料の塗布量が調整できるものとし、化粧料の一例としてファンデーションを用いて説明する。なお、ファンデーションは、パウダー状、液状、半固形状、乳液状等のものに加えて、上記塗布手段により採取、塗布できるあらゆる種類のものを対象とする。
【0015】
図1に示すように、塗布動作トレーニング装置10は、塗布対象部材20と、アクリル板30と、力覚センサ40と、端末装置50と、信号増幅器60と、電力供給部70と、A/D変換部80とを有するように構成される。
【0016】
塗布対象部材20は、アクリル板30上に重ねて配置され、また、力覚センサ40は、アクリル板30の下に配置された状態で使用される。ユーザは、このように配置された塗布対象部材20に対して、塗布手段を用いて擬似的に化粧料塗布動作を実行する。
【0017】
塗布対象部材20は、例えばシリコンゴム等からなり、弾力性があり肌色を再現しているため、ユーザが実際に塗布対象部材20に対してファンデーションを塗布した場合に、肌に近い感覚で塗布状態を再現することが可能となる。また、塗布対象部材20は、例えば人体の顔面上に含まれる各特徴部位周辺の皮膚(例えば頬、目の周り、口元、唇、顎、額)を模擬したものとして構成される。
【0018】
塗布対象部材20のサイズは、例えば19.1cm×12.9cm(塗布部)、19.8cm×13.5cm(底面)であり、全体が台形型の形状、重さが約126.5g、厚さが約6mmとして構成される。
【0019】
アクリル板30は、塗布対象部材20を力覚センサ40上に配置するための台座として用いられ、ユーザが塗布対象部材20に対して化粧料塗布動作を実行する場合に、力覚センサ40の入力面として用いられる。なお、アクリル板30と力覚センサ40の具体的な配置については後述する。
【0020】
アクリル板30のサイズは、例えばA5サイズ程度とすることで、力覚センサ40が小型な場合であっても塗布対象部材20を配置するための表面積を広げることが可能となる。なお、アクリル板30は、例えば塗布対象部材20を力覚センサ40上に固定して配置することが可能な金属等の固定部材によって構成されても良い。
【0021】
力覚センサ40は、例えばロボットの指先に使用する6軸力覚センサ等を用いて、ユーザの塗布対象部材20に対する化粧料塗布動作の力の入れ具合(皮膚を押す力)を押圧力として検出する。6軸力覚センサは、xyzの三軸における押圧と回転時のトルクをセンサ内に組み込まれたひずみゲージによって検出する。
【0022】
例えば力覚センサ40に6軸力覚センサを用いた場合には、6軸力覚センサによって検出された塗布対象部材20にかかるユーザの押圧力のうち、垂直方向にかかる力として検出されるz方向の出力を使用する。なお、6軸力覚センサは、例えばビーエルオートテック社製「ビーエルThinNanoセンサ」を利用することができるが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
【0023】
力覚センサ40は、押圧力を例えば「kgF」として検出するため、6軸力覚センサの代わりに、加重測定が可能な電子天秤等の秤を用いても良い。
【0024】
なお、塗布対象部材20と、アクリル板30と、力覚センサ40から構成される入力デバイスは、例えば机上に平置きして使用することができると共に、ユーザが手で持つことも可能であり、縦置きにして実際にユーザが塗布対象者に対して塗布するときの角度を模して使用することも可能である。
【0025】
上述したように、化粧料塗布動作は、実際の肌に対してではなく塗布対象部材20に対して、図1に示すユーザの指A、スポンジ、ブラシ等の塗布手段を用いて、擬似的に実行され、化粧料塗布動作に伴う押圧力等が検出される。
【0026】
端末装置50は、例えば汎用のOS搭載のノート型PC等が用いられ、A/D変換部80を経由して力覚センサ40に接続される。端末装置50には、A/D変換部80によって変換されたデジタル信号が入力される。
【0027】
端末装置50は、入力されたデジタル信号から化粧料塗布動作に伴う押圧力を取得し、取得した押圧力から所定の押圧力を計測し、計測した所定の押圧力を用いて化粧料塗布動作のテンポ(リズム)を算出し、速度として計測する。なお、化粧料塗布動作に伴う所定の押圧力及びテンポ(速度)の計測の仕方については後述する。
【0028】
また、端末装置50には、予め手本となるメーキャップアーティストによる化粧料塗布動作から得られた押圧力、テンポ(速度)等の最適値等が設定され、ユーザの化粧料塗布動作を評価すると共に、ユーザの化粧料塗布動作から得られた押圧力や、動作のテンポ(速度)等を表示する。
【0029】
信号増幅器60は、力覚センサ40に接続され、力覚センサ40からの出力信号を増幅してA/D変換部80に出力する。
【0030】
電力供給部70は、例えばコンセント等から電源を取得して、塗布動作トレーニング装置10の各構成に対して電力を供給する。
【0031】
A/D変換部80は、例えば力覚センサ40のアナログ出力をコンピュータに取り込むためにPCIカードバスに対応したA/D変換カード等であり、力覚センサ40からのアナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0032】
上述したように、本実施形態によれば、トレーニングを行うユーザの化粧料塗布動作から押圧力、塗布動作のテンポ(速度)等を計測して、ファンデーション等の化粧料を効果的に仕上げるための塗布動作を定量的に評価する。また、化粧料塗布動作から得られる押圧力、テンポ(速度)等を表示することにより、ユーザ自ら行った化粧料塗布動作を客観的に捉えながら、何度もトレーニングすることが可能となる。これにより、化粧料塗布テクニックを簡単に習得することが可能となる。
【0033】
<アクリル板30と力覚センサ40との配置>
ここで、図2を用いて、上述した力覚センサ40とアクリル板30との配置について具体的に説明する。図2は、力覚センサとアクリル板の配置を説明するための図である。
【0034】
図2に示すように、アクリル板30を上から見た場合、アクリル板30は、力覚センサ40のセンサヘッド上に接触して配置され、ネジ31−1〜ネジ31−4によってネジ止めされている。アクリル板30と力覚センサ40とを横から見た場合、アクリル板30の断面図に示すように、アクリル板30には、ネジ31を埋め込むための穴32が設けられている。
【0035】
ネジ31は、アクリル板30の穴32に埋め込まれ、力覚センサ40の上部に嵌合された状態となることで、アクリル板30と力覚センサ40とが固定される。
【0036】
なお、ネジ31は、アクリル板30の上面よりも上に出ることがないようアクリル板30の厚さをネジ31の頭部分の高さよりも厚いサイズにすると良い。
【0037】
<塗布動作トレーニング装置:機能構成例>
次に、図3を用いて、本実施形態に係る塗布動作トレーニング装置10の機能構成について説明する。図3は、本実施形態に係る塗布動作トレーニング装置の機能構成の一例を示している。
【0038】
図3に示すように、塗布動作トレーニング装置10は、入力手段91と、出力手段92と、記録手段93と、検出手段94と、計測手段95と、評価手段96と、画面生成手段97と、制御手段98とを有するように構成される。
【0039】
塗布動作トレーニング装置10は、上述した構成を有することにより、ユーザが目的とする化粧料塗布動作を、塗布対象部材20に対する擬似的な化粧料塗布動作によりトレーニングすることを可能とする。
【0040】
入力手段91は、例えばキーボードや、マウス等のポインティングデバイス、タッチパネル等からなり、ユーザ等からの各種指示の開始、終了等の入力を受け付ける。
【0041】
例えば、入力手段91は、予め手本となる化粧料塗布動作により押圧力、速度等を計測し、最適値を設定するためのキャリブレーションモードの指示、ユーザの化粧料塗布動作から取得される押圧力等を記録するための記録モードの指示、取得した押圧力や、計測した速度等を折れ線グラフ等により表示、再現するための再現モードの指示等を受け付ける。
【0042】
出力手段92は、例えばディスプレイ等の表示画面からなり、入力手段91により入力された内容や、入力内容に基づいて実行された内容等を表示したり、スピーカー等の音声出力手段を用いて音声等を出力したりする。例えば、出力手段92は、画面生成手段97により生成されたユーザの化粧料塗布動作による押圧力や速度のグラフ、ユーザの化粧料塗布動作に対する評価内容等を表示する。また、出力手段92は、ユーザの塗布動作トレーニング時における警告音やユーザの塗布動作により発生する音、手本となるテンポに合わせて発せられる音等の出力を行う。
【0043】
記録手段93は、検出手段94から検出された押圧力、計測手段95により計測された所定の押圧力、速度等の計測値、予め設定される最適値としての押圧力、速度等の各種データを記録する。また、記録手段93は、必要に応じて記録されている各種データを読み出すことができる。
【0044】
検出手段94は、塗布対象部材20、アクリル板30、及び力覚センサ40等から構成され、ユーザ等による塗布対象部材20に対する化粧料塗布動作から押圧力を検出する。
【0045】
計測手段95は、検出手段94により検出された押圧力を取得して、取得した押圧力のうち、例えば所定以上の押圧力が、所定以上の時間維持されている区間における押圧力のピーク値(最大値)を所定の押圧力として計測する。
【0046】
また、計測手段95は、得られた所定の押圧力の時間間隔を化粧料塗布動作のテンポ(リズム)、すなわち化粧料塗布動作の速度として計測する。具体的には、計測手段95は、押圧力のピーク値を保持し、保持された押圧力のピーク値から次の押圧力のピーク値までの時間間隔を計測し、化粧料塗布動作のテンポ(速度)とする。また、上述した複数の時間間隔の平均値を計測して、化粧料塗布動作のテンポ(速度)としても良い。
【0047】
評価手段96は、計測手段95により計測されたユーザの化粧料塗布動作による所定の押圧力や速度等を、予め手本となる化粧料塗布動作から設定された押圧力及び速度と比較し、得られた比較結果に応じてユーザの化粧料塗布動作を定量的に評価する。
【0048】
具体的には、評価手段96は、計測手段95により計測されたユーザの化粧料塗布動作による所定の押圧力及び速度等を、予め設定された基準(手本)となる化粧料塗布動作に対応した押圧力及び速度等の許容範囲(幅)とそれぞれ比較することにより、ユーザの化粧料塗布動作が正しく行われているか等を評価する。
【0049】
なお、ユーザのスキルレベル(上達度)等により、予め設定されている押圧力及び速度の許容範囲を更に調整することができる。例えば、設定された許容範囲の上限値、下限値に対して±3%、±5%、±10%した許容範囲の調整値と、ユーザの所定の押圧力及び速度等をそれぞれ比較するようにしても良い。なお、許容範囲の調整の仕方等については後述する。
【0050】
また、評価手段96は、ユーザによる一連の化粧料塗布動作が終了した後、全体を通じた最終評価を行うこともできる。その場合には、例えば、一連の化粧料塗布動作のうち、所定の割合(例えば、80%以上)が上述した押圧力及び速度の許容範囲等に含まれている場合には、「OK」とし、それ以外は、「NG」とする。
【0051】
また、最終評価として化粧料塗布動作のレベルを5段階評価や数値等により判定するといった評価を行っても良い。なお、上述した評価結果は、塗布動作のパターン毎に異なっていても良く、複数の化粧料塗布動作に対する総合的な評価として行っても良い。
【0052】
画面生成手段97は、計測手段95が取得した押圧力と、計測した速度とを表示する画面を生成する。このとき、画面生成手段97は、上述した手本となる化粧料塗布動作から設定した許容範囲等と共に、評価手段96により評価された評価内容を合わせて表示する画面を生成すると良い。
【0053】
例えば、画面生成手段97は、計測手段95が取得したユーザの押圧力を時間経過に対応して折れ線グラフ等により表示し、計測した速度を棒グラフ等により表示する画面を生成する。なお、表示画面の具体例については後述する。
【0054】
これにより、ユーザ自ら行った化粧料塗布動作を客観的に捉えることが可能となると共に、ユーザに手本となる化粧料塗布動作に伴う力の入れ具合(力加減)や動作のテンポ(速度)を具体的に伝達することが可能となる。
【0055】
制御手段98は、塗布動作トレーニング装置10の各構成部全体の制御を行う。例えば、制御手段98は、ユーザ等による入力手段91からの指示等に基づいて、計測手段94によりユーザの押圧力を取得させ、取得した押圧力から所定の押圧力や速度等を計測させ、評価手段96によりユーザの所定の押圧力や速度等を評価させ、画面生成手段97により評価内容が表示された画面を生成させる等の各制御を行う。
【0056】
<本実施形態における塗布動作トレーニング手順>
次に、図4を用いて、本実施形態における塗布動作トレーニング手順について説明する。図4は、本実施形態に係る塗布動作トレーニング処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0057】
図4に示すように、ユーザは、例えば端末装置50の表示画面からトレーニングを行う化粧料塗布動作を選択する(S10)。ここで、ユーザは、化粧料塗布動作の具体的な内容として、塗布手段や化粧料等を選択する。例えば、塗布手段としてスポンジ、指、ブラシ等のうち「スポンジ」を選択し、例えば化粧料としてファンデーションのうち「パウダリーファンデーション」を選択する。
【0058】
次に、ユーザは、表示画面から化粧料塗布条件を設定する(S11)。例えば、ユーザは、化粧料塗布条件で設定する内容として、塗布する部位、塗布する肌の状態等を設定する。すなわち、塗布する部位として例えば「頬」を設定し、塗布する肌の状態として「乾燥肌」等を設定する。なお、S11では、例えば年齢、性別、シミ、赤みの状態等を条件として設定しても良い。
【0059】
次に、ユーザは、S10で選択した通り、実際に「スポンジ」に「パウダリーファンデーション」を付け、その後、塗布対象部材20に対して化粧料塗布動作を実行する(S12)。
【0060】
検出手段94は、S12により実行されたユーザの化粧料塗布動作から押圧力を検出し、計測手段95は、検出手段94により検出された押圧力を取得し、取得した押圧力から得られる所定の押圧力と、所定の押圧力から得られる速度(テンポ)とを計測する(S13)。
【0061】
次に、評価手段96は、計測手段95によって計測された所定の押圧力、速度について予め設定された基準となる化粧料塗布動作から得られた押圧力及び速度の許容範囲とそれぞれ比較することによりユーザの化粧料塗布動作を評価する(S14)。
【0062】
次に、画面生成手段97は、S13において計測手段95によって取得された押圧力と、計測手段95によって計測された速度とを許容範囲が表示されたグラフ領域に表示すると共に、S14において評価手段96により評価された評価内容を表示する(S15)。
【0063】
次に、制御手段98は、化粧料塗布動作が終了したか否か判断し(S16)、終了したと判断した場合(S16において、YES)、評価手段96は、ユーザの化粧料塗布動作から終了までの最終的な評価を行う(S17)。ここでは、例えば一連の塗布動作によりファンデーションがどのように仕上がったか等について最終的な評価を行う。
【0064】
なお、制御手段98は、化粧料塗布動作が終了していないと判断した場合(S16において、NO)、S13の処理に戻る。
【0065】
次に、画面生成手段97は、S17において評価手段96により評価された最終評価の結果を表示し(S18)、処理を終了する。
【0066】
<化粧料塗布動作における押圧力、及び速度の計測方法>
次に、図5を用いて、化粧料塗布動作の所定の押圧力、及び速度の計測方法について説明する。図5は、化粧料塗布動作の所定の押圧力、及び速度の計測方法について説明するための図である。
【0067】
図5に示すように、塗布対象部材20に対してユーザの指Aが触れて、塗布対象部材20を押圧した後、塗布対象部材20からユーザの指Aが離れるまでの化粧料塗布動作を1回の塗布動作とする。ここで、横軸を時間、縦軸を押圧力とした場合、塗布動作に対応して押圧力Bが変動する。
【0068】
本実施形態に係る計測手段95は、検出手段94により検出された押圧力Bを取得し、取得した押圧力Bのうち、所定以上の押圧力が所定以上の時間維持されている区間における押圧力のピーク値(最大値)を所定の押圧力として計測する。具体的には、図5の点線Cに示す所定以上の押圧力(例えば0.01kgF以上)が、矢印Dに示す所定以上の時間(例えば0.1s)維持されている区間での押圧力のピーク値Eを所定の押圧力として計測する。
【0069】
また、計測手段95は、押圧力のピーク値Eを保持し、保持された押圧力のピーク値Eから次のピーク値Eまでの時間間隔F(例えば単位sec)を計測し、塗布動作のテンポ、すなわち速度とする。なお、予め設定された塗布動作の回数(例えば5〜10回程度)における時間間隔Fの平均値を塗布動作のテンポ(速度)としても良い。なお、予め設定する回数は、例えば記録手段93や外部ファイル等に記録しておき、適宜変更することが可能である。
【0070】
<表示画面に表示される表示内容>
次に、図6及び図7を用いて、塗布動作トレーニング装置10の表示画面(端末装置50のディスプレイ)に表示される表示内容の一例について説明する。
【0071】
図6は、表示画面に表示される押圧力のグラフの例を示している。また、図7は、表示画面に表示される速度のグラフの例を示している。なお、図6及び図7は、上記図4に示すS15の処理により表示される画面の一例である。
【0072】
図6(A)に示すように、塗布動作トレーニング装置10の表示画面には、例えば押圧力表示領域51−1が設けられ、化粧料塗布動作の結果、検出手段94により検出され、計測手段95により取得された押圧力が時間経過に対応した折れ線グラフ52−1によって実時間(リアルタイム)で表示される。なお、本発明においては、これに限らず、一旦、押圧力が記録手段93等に記録された後、折れ線グラフ52−1として再現させても良い。
【0073】
折れ線グラフ52−1は、縦軸に押圧力(kgF)、横軸に時間(sec)が表示され、表示領域は可変であり、折れ線グラフ52−1は、図6(A)に示す矢印方向に向かって表示される。押圧力表示領域51−1には、押圧力の最適値から設定された許容幅(範囲)の上限線53A−1、下限線53B−1が表示されている。なお、許容幅は、後述するように、ユーザのスキルレベルにより調整して表示することも可能である。
【0074】
また、押圧力表示領域51−1の上部には評価領域53C−1が設けられ、評価手段96によって評価された内容、例えば「強すぎます」等が表示される。なお、この上部領域に、実際の押圧力の数値を表示しても良い。
【0075】
また、図6(B)に示すように、押圧力表示領域51−2を設け、計測手段95により計測されたピーク値Eを折れ線グラフ52−2によって表示させても良い。これにより、押圧力のピーク値Eがどのように変化したかというピーク値Eの軌跡を表示でき、トレーニングの成果を簡単に確認することが可能となる。
【0076】
また、図7(A)に示すように、塗布動作トレーニング装置10の表示画面には、速度表示領域として棒グラフ領域54が設けられ、計測手段95により計測された速度(化粧料塗布動作のテンポ)が棒グラフ55によって表示される。棒グラフ55と同時に速度の実際の数値(sec)を表示しても良い。
【0077】
棒グラフ領域54には、速度の最適値から設定された許容幅(範囲)の上限線56A、下限線56Bが表示され、棒グラフ領域54の上部の評価領域56Cには、評価手段96によって評価された内容、例えば「速すぎます」等が表示される。
【0078】
なお、上述した押圧力、速度における最適値の許容幅の設定については後述する。
【0079】
また、速度表示は、棒グラフに限らず、図7(B)に示すように、速度メータ57やデジタルメータとして表示しても良い。また、音圧を示すレベルインジケータのようにブロック表示しても良い。
【0080】
<表示画面の起動動作の概要>
次に、塗布動作トレーニング装置10の表示画面(端末装置50のディスプレイ)の基本動作について説明する。上述した図6〜図7等に示す画面は、表示画面で表示される予め設定されたアイコン等により行い、終了は、専用のボタン(隠しモード)等で行う。
【0081】
また、実行モードとして、例えば「キャリブレーションモード」、「トレーニングモード」等があり、これらは、画面ボタンにより選択(例えばトグル式でON−OFF表示)することが可能である。
【0082】
ここで、「キャリブレーションモード」は、予め手本となるメーキャップアーティスト等の化粧料塗布動作を記録、計測して、評価の基準となる化粧料塗布動作の押圧力、速度等の最適値等を設定するモードである。キャリブレーションモードでは、計測手段95は、所定時間内(例えば10秒程度)において実行された化粧料塗布動作の押圧力、速度を記録、計測して記録手段93に保存する。
【0083】
計測手段95は、例えば手本となる押圧力のデータとして、所定時間内に検出された全データと、上述のように計測したピーク値Eを保存し、例えば所定時間内に含まれる全てのピーク値Eの平均値を押圧力の最適値として設定する。また、計測手段95は、所定時間に含まれる全てのピーク値Eの時間間隔Fを求め、例えば求めた時間間隔Fの平均値を速度(テンポ)の最適値とする。
【0084】
なお、手本となる化粧料塗布動作の押圧力、速度についての最適値は、塗布手段、塗布部位、肌状態、化粧料等のそれぞれ塗布動作のパターンが異なるごとに設定し、各パターンに対応した最適値を保存しておき、必要な場合に読み出す。
【0085】
また、計測手段95は、上述した押圧力の最適値、速度の最適値には、それぞれ許容幅(範囲)を設ける。具体的には、上述した押圧力の最適値、速度の最適値に所定の割合(例えば±5%)で増減させた上限値と下限値を設定し、許容幅として設定する。
【0086】
画面生成手段97は、このように設定した許容幅を、上述した図6〜図7等に示すように、押圧力の折れ線グラフ上に時間軸に平行な幅を持った帯ラインとして表示したり、速度の棒グラフに垂直に交わるように帯ラインとして表示したりする。これにより、ユーザがトレーニングする場合に単に最適値を上回るか下回るかによって押圧力の強弱、速度の大小を視認して習得するよりも、よりトレーニングしやすくする。
【0087】
なお、上述した許容幅を設けるための所定の割合は、予め記録手段93や外部ファイル等に記録し、適宜変更することが可能である。
【0088】
「トレーニングモード」は、ユーザが、手本となる化粧料塗布動作の押圧力、速度(テンポ)を習得するためにトレーニングするモードである。トレーニングモードでは、計測手段95は、ユーザの化粧料塗布動作から得られる押圧力、速度を計測・記録し、画面生成手段97が、計測した押圧力、速度をグラフ等に表示すると共に、キャリブレーションモードで設定したそれぞれの許容幅を表示する。
【0089】
なお、キャリブレーションモードで設定された許容幅は、ユーザのスキルレベルによって再度調整することが可能である。例えばスキルレベルの低いユーザがトレーニングを行うと、なかなか許容幅に収まるようにコントロールできないことが考えられ、ユーザのモチベーションが下がる可能性がある。したがってユーザのスキルレベルを考慮し、上述した許容幅として設定された上限値や下限値に対して±3%、±5%、±10%等の調整量を更に加減する。
【0090】
ここで、図8は、トレーニングモード時に調整する許容幅を説明するための図である。図8(A)は、トレーニングモード時に表示される許容幅を調整する許容幅調整画面を示しており、画面には押圧力の許容幅調整領域58Aと、速度(テンポ)の許容幅調整領域58Bとが設けられている。
【0091】
押圧力の許容幅調整領域58Aと、速度の許容幅調整領域58Bには、それぞれ「大」、「中」、「小」、「なし」が選択できるようになっている。ここで、「大」は、許容幅の上限値、下限値に対してそれぞれ「±10%」とし、同様に、「中」は、「±5%」とし、「小」は、「±3%」とする等、予め数値を割り振っておく。なお、この数値の割合についても自由に変更可能である。
【0092】
このようにユーザに対して許容幅調整画面を提示し、トレーニング開始時に許容幅を変更するための調整を促し、調整量を選択できるようにする。図8(B)は、許容幅が調整された押圧力表示領域を示す図である。図8(B)には、許容幅の上限線53A−1、下限線53B−1に対して、ユーザにより調整された許容幅を示す上限調整線58C、下限調整線58Dが表示されている。
【0093】
ユーザのスキルレベルにより許容幅を調整することで、始めは±10%で調整した許容幅で練習し、この許容幅に収まるようになったら、次は±5%で調整した許容幅で練習というようにレベルアップを図ることが可能となる。また、最終的にはこのような調整分がない状態での習得を目指すことが可能となる。
【0094】
また、トレーニングモードでは、評価手段96が、計測手段95から得られるユーザの押圧力のピーク値Eと上述した許容幅の上限値、下限値とを比較することにより、ユーザの化粧料塗布動作の押圧力を評価する。
【0095】
また、画面生成手段97は、例えば評価内容として表示画面上に「強すぎます」等を表示する。画面生成手段97は、上述した図6〜図7等に示すように描画しているグラフのラインの色を評価結果に応じて変更したり、上述した許容幅から外れた場合に警告音を鳴らしたりしても良い。これにより、ユーザの注意を促すことが可能である。なお、許容幅内にある場合に、「最適です」等と表示する。このような表示を、最新のデータ(実時間の領域)等に対して行う。
【0096】
また、評価手段96は、計測手段95が、上述した所定回数(例えば5〜10回程度)測定後に、ピーク値Eの時間間隔Fの平均値を算出して求めた速度(テンポ)と許容幅の上限値、下限値とを比較することにより、ユーザの化粧料塗布動作の速度(テンポ)を評価する。
【0097】
画面生成手段97は、例えば評価内容として表示画面上に「遅すぎます」等を表示すると共に、図7(A)に示すように棒グラフの色を変更し、ユーザの注意を促す。なお、算出した速度が許容幅内である場合に、「最適です」等と表示する。
【0098】
上述したように、許容幅が調整されている場合には、評価手段96は、計測手段95が計測したユーザの押圧力のピーク値Eと、調整した押圧力の許容幅における上限調整値、下限調整値とを比較して評価する。また、評価手段96は、計測手段95が算出した速度と、調整した速度の許容幅における上限調整値、下限調整値と比較して評価を行う。
【0099】
ここで、図9は、押圧力表示領域に塗布動作のテンポ(タイミング)を示すマークを表示させた画面を示す図である。図9に示すように、画面生成手段97は、例えば押圧力表示領域51−1において、許容幅の上限線53A−1上に、例えば速度の最適値として設定された化粧料塗布動作(例えばパッティング等)のタイミングを示すマーク(例えば下向き矢印等)59を表示させても良い。このようなマークを表示することにより、ユーザは、押圧力の力加減を見ながら、塗布動作のタイミング(テンポ)についても視覚的に認識することが可能となる。
【0100】
更に、上述した検出手段94を構成する塗布対象部材20は、ユーザの化粧料塗布動作により、例えば塗布対象部材20自体が押し込まれたり、押し戻されたりする動きがほとんどない場合もある。このような場合、ユーザによっては化粧料塗布動作を行っているとの実感が得られない場合もある。
【0101】
したがって、例えば計測手段95によりピーク値を検出すると同時に音を発生させ、聴覚からユーザに塗布動作の実感を想起させても良い。このとき、例えば手本となる速度(テンポ)に合わせて、ユーザの塗布動作により発生する音とは異なる音を発生させることにより、ユーザが手本となる音とユーザの塗布動作により発生する音とを合わせるようにトレーニングすることが可能となる。これにより、ユーザは聴覚からも速度を習得することが可能となる。
【0102】
なお、計測手段95は、キャリブレーションモードと同様に、実行された化粧料塗布動作の全ての押圧力、速度等のデータを記録手段93に記録し、計測しておくことが可能である。
【0103】
上述したように、化粧料塗布動作を押圧力、速度等によって可視化することにより、ユーザは、どの程度の押圧力及び速度により塗布動作を行うことで手本となる化粧料塗布動作の押圧力及び速度に近づくことができるか確認しながら、化粧料塗布テクニックを習得することが可能となる。
【0104】
また、本実施形態では、押圧力と、速度を表示する例を示したが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えば、よりリアリティのある塗布状態を表現するために肌や顔を模したCGイラストを表示し、計測した押圧力に応じてファンデーション等の粉の付着状態を表現するといった各種描画のバリエーションも可能である。これにより、よりユーザにとって興味がわくような仕組みで表現できることから、トレーニングのためのモチベーション向上につながる。
【0105】
また、上述したように、化粧を施す内容として、例えば塗布手段(スポンジ、指、ブラシ等)、化粧料(例えば、ファンデーション、化粧水、乳液、マッサージオイル等)、ファンデーション(例えば、パウダー状、液状、半固形状、乳液状等)、化粧箇所(頬、額、顎等)、年代(10代〜60代等)、性別等の塗布動作のパターンが異なるごとに最適値(押圧力や速度等の値)等を変更して設定しておくことにより、目的にあった化粧内容に応じた化粧塗布動作をトレーニングすることも可能となる。
【0106】
また、上述した力覚センサ40は、押圧力として6軸力覚センサによって検出された垂直方向の力であるz方向の出力のみ使用するが、本発明においてはこれに限定されず、例えば水平方向の縦横の力であるxy方向の力、回転による傾き等を用いることで塗布対象部材20に接触した位置情報を求めることも可能である。これにより、化粧料塗布動作における叩き込むような動作のみならず、肌表面を擦るような塗布方法もトレーニングの対象とすることが可能となる。
【0107】
上述したように、本実施形態によれば、化粧料塗布動作における力の入れ具合や動作のテンポを可視化して、化粧料塗布テクニックを習得することができる。
【0108】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本
発明は上記実施例で説明したものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0109】
10 塗布動作トレーニング装置
20 塗布対象部材
30 アクリル板
31 ネジ
40 力覚センサ
50 端末装置
51−1,51−2 押圧力表示領域
52−1,52−2 折れ線グラフ
53A−1,53A−2,56A 上限線
53B−1,53B−2,56B 下限線
53C−1,53C−2,56C 評価領域
54 棒グラフ領域
55 棒グラフ
57 速度メータ
58A 押圧力の許容幅調整領域
58B 速度の許容幅調整領域
58C 上限調整線
58D 下限調整線
59 マーク
60 信号増幅器
70 電力供給部
80 A/D変換部
91 入力手段
92 出力手段
93 記録手段
94 検出手段
95 計測手段
96 評価手段
97 画面生成手段
98 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが目的とする化粧料塗布動作を、塗布対象部材に対する擬似的な化粧料塗布動作によりトレーニングする塗布動作トレーニング装置であって、
前記ユーザの化粧料塗布動作により前記塗布対象部材に対する押圧力を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された押圧力を取得し、取得した押圧力から得られる前記塗布対象部材に対する所定の押圧力、及び、前記所定の押圧力から得られる前記化粧料塗布動作の速度を計測する計測手段と、
前記計測手段から得られた所定の押圧力及び速度と予め設定された化粧料塗布動作の押圧力及び速度とを比較し、得られた比較結果に応じて前記ユーザの化粧料塗布動作を評価する評価手段と、
前記計測手段から得られた押圧力及び速度と、前記評価手段により評価された評価内容とを表示する画面を生成する画面生成手段とを有することを特徴とする塗布動作トレーニング装置。
【請求項2】
前記計測手段は、前記所定の押圧力の時間間隔から前記速度を計測することを特徴とする請求項1に記載の塗布動作トレーニング装置。
【請求項3】
前記評価手段は、前記計測手段により計測された所定の押圧力及び速度を、予め設定された基準となる化粧料塗布動作の押圧力及び速度の許容範囲と比較することを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布動作トレーニング装置。
【請求項4】
前記画面生成手段は、前記許容範囲と共に、前記計測手段から時間経過に対応して得られた押圧力と、前記計測手段から得られた速度とを表示する画面を生成することを特徴とする請求項1乃至3に記載の塗布動作トレーニング装置。
【請求項5】
前記化粧料塗布動作に用いる化粧料は、ファンデーション、化粧水、乳液、マッサージクリームのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の塗布動作トレーニング装置。
【請求項6】
前記検出手段は、力覚センサを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の塗布動作トレーニング装置。
【請求項7】
前記塗布対象部材は、肌を模擬していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の塗布動作トレーニング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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