説明

変位測定センサ及び変位測定システム

【課題】変位を感度良く測定するための変位測定センサ及び変位測定システムを提供する。
【解決手段】平面素材からなる圧電フィルムを加工することにより、凸形状部101と、同じ形状を反転させた凹形状部102とを用いて構成する圧電フィルム構造体10を形成する。各凸形状部101、凹形状部102の各長辺部は、それぞれ平坦な帯状部を介して周期的に接続される。更に、凸形状部101と凹形状部102とは、半周期分ずらして、同じ傾きの斜面部が帯状部によって対峠するように相互に接続される。このように負のポアソン比を生ずるように折り込まれている圧電フィルム構造体10から出力される信号電圧を測定することにより、変位を測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変位を感度良く測定するための変位測定センサ及び変位測定システムに関する。特に、新生児、老人等の臥床者の身体情報を検出するためのセンサ及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、心拍数や呼吸数などの生体情報のモニタリングには、心電図電極、パルスオキシメータ、サーミスタ温度センサ、ひずみゲージバンドなどを体の所定部位に取り付ける方法が用いられている。しかし、このような計測では患者を拘束してしまうため違和感を与え、通常と異なる心拍や呼吸数になる可能性がある。特に新生児のような皮膚の弱い患者では肌に取り付けた電極やセンサによりかぶれ等の症状を起こしやすい。さらに、計測中に患者が動いてセンサが外れてしまう可能性もある。これらの問題を解決するために無拘束(非接触)での心拍・呼吸モニタリングシステムの研究と機器の開発が進められている。
【0003】
このために、新生児、特に未熟児の心拍及び呼吸状態を定量的に監視するための心拍・呼吸看視システムが検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この文献に記載の技術では、軟質のシリコンゴムで作られた芯剤の上に高分子圧電フィルムで作られた複数枚の検出片2複数枚並列に敷き、これを2枚のタオル1の間にサンドウィッチ状に挟んで重ね合わせ検出マットを構成する。そして、それぞれの検出片から増幅器、A/D変換機を経由してコンピュータに接続し各種の情報解析処理を行ない、結果をディスプレイに入力して可視的かつ定量的に表示する。
【0004】
また、省スペース化の要請に対応しつつ、必要十分な変位拡大率でもって微小変位アクチュエータの変位に基づいた微小変位装置における変位量の拡大を実現するための変位拡大装置が検討されている(例えば、特許文献2参照。)。この文献に記載の技術では、変位拡大装置は、積層型圧電素子と長さ方向寸法及び幅方向寸法が略同一に形成された長板状の板体から構成されている。板体の一端部側には積層型圧電素子の固定端に支持される支点部が設けられ、板体の他端部側には積層型圧電素子の自由端に支持される力点部が設けられる。そして、板体の上辺及び下辺の各中央部には作用点部が設けられる。従って、電圧印加に基づき積層型圧電素子が伸長すると、板体内に形成されたハニカム状周期構造をなすリンク機構の働きにより、作用点部が積層型圧電素子の長さ方向と直交する方向に大きな変位拡大率でもって変位する。
【0005】
このような変位拡大装置においては、負のポアソン比(Poisson's ratio )が利用される。このポアソン比は、弾性限界内で、例えば引張りを加えた時に荷重方向の伸び(ひずみ%)と荷重に直角方向の寸法の縮み(ひずみ%)との比である。そして、所望のポアソン比、特に負のポアソン比を有する複合材料の製造方法を提供することが検討されている(例えば、特許文献3参照。)。この文献に記載の技術では、第1の材料と第2の材料とから成る複合材料を所望のポアソン比の材料にする製造方法において、第1の材料は線状要素を形成し、第2の材料は線状要素の媒質を形成する。更に、線状要素は第1の幅を有し互いに交差する方向に配置される第1の線状要素と、第2の幅を有し第1の線状要素とは異なる方向にて互いに交差する方向に配置される第2の線状要素からなる。そして、第1の幅と第2の幅の比又は/及び第1の材料と第2の材料の弾性率の比を変化させる。
【特許文献1】特開2006−247329号公報(第1頁、図1)
【特許文献2】特開2005−94920号公報(第1頁、図1)
【特許文献3】特開平10−134102号公報(第1頁、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、心拍や呼吸によって身体は部分的に変位するため、このような変位によって生じる圧力によって測定することができる。しかし、新生児は、成人に比べて身体(身長・体重)が小さいため、心拍や呼吸等によって生じる身体信号も弱い。従って、できるだけ感度よく、身体信号をセンスできることが望ましい。又、特許文献2のように負のポアソン比を利用した部材や、特許文献3のように負のポアソン比を生ずる構成も検討されているが、これらをセンサに利用するという考え方はなかった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、変位を感度良く測定するための変位測定センサ及び変位測定システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、圧力によって信号を出力する平面素材を用いて、変位を測定するためのセンサであって、前記平面素材を折り込んで高さ方向に変化を設けたことを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の変位測定センサにおいて、前記平面素材において、更にセル構造を有するように折り込んだことを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の変位測定センサにおいて、前記平面素材は圧電フィルムであることを要旨とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の変位測定センサにおいて、前記平面素材において高さ方向の変化を維持するための形状の表面を備えた第1の型部材と、前記第1の型部材に対応する形状の表面を備えた第2の型部材によって挟み込んでセル構造を構成したことを要旨とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、圧力によって信号を出力する平面素材からなるセンサと、前記センサからの信号を取得する解析手段を備えた変位測定システムであって、前記センサは、前記平面素材を折り込んで高さ方向に変化を設けた圧電フィルムで構成されており、前記解析手段は、前記センサから出力された信号を解析して出力することを要旨とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の変位測定システムにおいて、前記センサ上に身体を横臥させることにより、呼吸又は心拍のモニタリングを行なうことを要旨とする。
【0013】
(作用)
請求項1又は5に記載の発明によれば、センサは、平面素材を折り込んで高さ方向に変化を設けるように構成されている。ここで、高い領域に与えられた力は隣接している他の領域にも伝達され変形する。変形量が加わるため通常より増幅され、センサ感度が向上する。更に、平面素材を折り込んで構成するため、簡易な構造で高感度を得ることができる。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、平面素材において、更にセル構造を有するように折り込んで構成されている。これにより、セル構造に与えられた力は四方に隣接しているセルにも伝達されて増幅され、センサ感度が向上する。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、圧電フィルムにより電気信号を出力することができる。
請求項4に記載の発明によれば、平面素材において高さ方向の変化を維持するための形状の表面を備えた第1の型部材と、前記第1の型部材に対応する形状の表面を備えた第2の型部材によって挟み込むことによりセル構造を構成する。これにより、第1、第2の型部材を準備すれば、平面部材を容易に加工することができる。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、平面素材を折り込んで高さ方向に変化を設けた圧電フィルムから出力される信号を解析して出力する。これにより、ノイズ等を除去して、変位を評価することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、呼吸又は心拍のモニタリングを行なうことができる。例えば、新生児等のように、直接、センサを肌に貼り付けることが困難な場合にも、呼吸又は心拍の測定を簡易かつ効率的に行なうことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、変位を感度良く測定するための変位測定センサ及び変位測定システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の変位測定センサ及び変位測定システムについて説明する。本実施形態においては、横臥状態において、呼吸運動の胸郭部の変動、心臓の鼓動による身体の変位を測定する場合に用いる。このような変位により、ベッド等の床への押付力が周期的に微小変化することになる。本実施形態では、この微小変化を圧電センサにより電圧に変換して測定する心拍や呼吸のモニタリングシステムとして、図1〜図7を用いて説明する。
【0020】
(センサの形状)
このモニタリングシステムにおいては、図1に示すように、平面素材を折り込んで高さ方向に変化を設けた圧電フィルム構造体10を用いる。図1(a)は、この圧電フィルム構造体10の一部分の斜視図である。図1に示すように、本実施形態では、センサの感度を向上させるために折り込まれた構造体からなる。具体的には、セル構造において、平面方向で見れば負のポアソン比を生ずるように折り込まれている。
【0021】
図1(b)に、この圧電フィルム構造体10の一部分の三面図(上面図10A、側面図10B、正面図10C)を示す。この圧電フィルム構造体10においては、太線で表したように、2つの台形斜面、これらの台形の上端部を接続する矩形からなる凸形状部101と、同じ形状を反転させた凹形状部102とを含んで構成される。各凸形状部101、凹形状部102の各長辺部は、それぞれ平坦な帯状部を介して周期的に接続される。更に、凸形状部101と凹形状部102とは、半周期分ずらして、同じ傾きの斜面部が帯状部によって対峠するように相互に接続される。
【0022】
このような圧電フィルム構造体10は、図2に示すように、平面素材の圧電フィルムシート10Dを折り込んで作成される。圧電フィルムシート10Dにおいて、山折線(実線)と谷折線(破線)を、所定の角度で折り曲げることにより、圧電フィルム構造体10の形状を作成する。
【0023】
(測定部の構成)
次に、モニタリングシステムにおいて用いられる測定部の構造について、図3を用いて説明する。
【0024】
圧電フィルム構造体10には、ニッケル(Ni)/銅(Cu)からなる電極が付加されたポリフッ化ビニリデン(PVDF)から構成されたピエゾフィルムシートを用いる。こ
のPVDFフィルムが、圧力によって信号を出力する平面素材として機能する。PVDFフィルムは、静的な圧力には反応せず、圧力の時間変化に反応する。そのため、患者の体重に関係なく、心拍や呼吸等による身体の変位についての電圧信号を得ることができる。本実施形態では、サイズとして「200mm×280mm×28μm」を用いた。そして、圧電フィルム構造体10は、防湿等のためにラバー等のシート材21により挟み込んでおく。
【0025】
また、測定部において、圧電フィルム構造体10は、折り状態を保つために、一対の軟質部材(22A,22B)によって狭持される。本実施形態では、軟質部材(22A,22B)として、軟質ウレタン樹脂シート(ハプラプリンゲル)を用いる。
【0026】
具体的には、第1の型部材としての軟質部材22A及び第2の型部材としての軟質部材22Bの各表面には、平面素材において高さ方向の変化を維持するための形状として、カップリングできるように、共通したサイズの凹凸形状が形成されている。そして、表面に挟まれた空隙により、負のポアソン比を生じる形状が形成されるようにしておく。そして、この軟質部材(22A,22B)の間にシート材21でコートされた圧電フィルム構造体10を挟み込む。これにより、圧電フィルム構造体10は、負のポアソン比を有する構造体に変形される。
【0027】
そして、図3に示すように、軟質部材(22A,22B)をタオル23によって巻き込み、マット25上のクッション24(例えば、座布団)の上に設置する。
(測定方法)
次に、このような圧電フィルム構造体10を用いての測定方法について、図4〜図6を用いて説明する。
【0028】
心拍や呼吸の測定を行なう場合、図4に示すように、マット25上のクッション24上に、被験者の胸郭部が当たるように仰向けに横臥する。この場合、胸郭部の直下に圧電フィルム構造体10が配置されることになる。
【0029】
被験者が横臥する前(加重前)には、図5(a)に示す立体構造10Eを備えた圧電フィルム構造体10は、被験者の加重により、図5(b)に示す立体構造10Fとなる。
そして、モニタリングシステムにおいては、図6に示す信号処理部(解析手段)により、圧電フィルム構造体10の電極から出力される信号電圧をコンピュータ端末33に取り込む。この場合、ローパスフィルタ31を経由して、ADコンバータ32を経由する。そして、ローパスフィルタ31により、信号電圧におけるノイズが除去され、ADコンバータ32によりアナログ信号がデジタル信号に変換される。信号が安定した後、計測を開始した。サンプリング周波数およびローパスフィルタの周波数は、それぞれ100Hzおよび1.5Hzに設定した。
【0030】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 本実施形態では、圧電フィルム構造体10において、平面素材を折り込んだセル構造として、負のポアソン比を生ずるように折り込まれた構造体を用いる。図1のような折りを圧電フィルムに入れると押付力によって高さ方向だけでなく、水平方向にも変形する。このとき1つの凹凸を1セルと見なすと、そのセルで与えられた力は隣接している他のセルにも伝達され変形する。折りを入れた圧電フィルムには、これらの変形量が加わるため通常より増幅され、センサ感度が向上すると考えられる。
【0031】
ここで、コンピュータ端末33から出力されたセンサの特性を説明する。ここでは、比較のために、センサとして、圧電フィルム単体と、平坦ハプラプリンゲルシートで挟んだ圧電フィルムを用いて、同じ条件下で信号電圧を測定した。図7(a)は圧電フィルム単
体からの信号電圧、図7(b)は平坦ハプラプリンゲルシートで挟んだ圧電フィルムからの信号電圧を示す。そして、本願発明の圧電フィルム構造体10からの信号電圧を図7(c)に示す。いずれの場合も、典型的な呼吸・心拍の信号を含む電圧出力が得られている。そして、本願発明の圧電フィルム構造体10は、圧電フィルム単体や、平坦シートで圧電フィルムを挟んだ場合に比べ、出力電圧の振幅が拡大されている。具体的には、圧電フィルム単体の1.2〜1.5倍程度、平板シートで挟んだ場合の約2倍の感度の向上が実現されている。
【0032】
・ 本実施形態では、平面素材の圧電フィルムシート10Dを折り込んで作成する。具体的には、軟質部材22A及び軟質部材22Bの各表面に、同じサイズの負のポアソン比を生じる形状を形成し、この軟質部材(22A,22B)の間にシート材21でコートされた圧電フィルム構造体10を挟み込む。これにより、簡単に負のポアソン比を有する構造体を形成することができる。
【0033】
また、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態においては、圧電フィルム構造体10において、平面素材を折り込んで高さ方向に変化を設けたセル構造として、負のポアソン比を生ずるように折り込まれた構造体を用いる。圧電フィルムの折り込み形状は、これに限定されるものではなく、周囲のセルに押付力を伝播できるものであればよい。
【0034】
○ 上記実施形態においては、圧電センサにより電圧に変換して測定する心拍や呼吸のモニタリングシステムとして用いる場合を想定した。本発明の用途は、これに限定されるものではなく、変位によって生じる圧力を測定するセンサやシステムに応用することが可能である。
【0035】
○ 上記実施形態においては、圧電フィルム構造体10には、ニッケル(Ni)/銅(Cu)からなる電極が付加されたポリフッ化ビニリデン(PVDF)から構成されたピエゾフィルムシートを用いる。また、防湿等のためにラバー等のシート材21を用いる。更に、軟質部材(22A,22B)として、軟質ウレタン樹脂シート(ハプラプリンゲル)を用いる。これらの部材は、これらの材料に限定されるものではない。
【0036】
○ 上記実施形態においては、圧電フィルム構造体10は、2つの台形斜面、これらの台形の上端部を接続する矩形からなる凸形状部101と、同じ形状を反転させた凹形状部102とを含んで構成される。すなわち、最上部や最低部に平面部を備えた構造体を用いた。これに代えて、最上部や最低部に平面部がない構造体を用いることも可能である。この場合には、図8に示す圧電フィルム構造体11を用いる。図8(a)は、この圧電フィルム構造体11の一部分の斜視図である。このような構造体においても、負のポアソン比を生ずる。
【0037】
図8(b)に、この圧電フィルム構造体11の一部分の三面図(上面図11A、側面図11B、正面図11C)を示す。この圧電フィルム構造体11においては、太線で表したように、2つの台形斜面の上端部を直接、接続した凸形状部111と、同じ形状を反転させた凹形状部112とを含んで構成される。各凸形状部111、凹形状部112は、周期的に下端部が接続される。更に、凸形状部111と凹形状部112とは、半周期分ずらして、同じ傾きの斜面部が帯状部によって対峠するように相互に接続される。
【0038】
このような圧電フィルム構造体11は、図9に示すように、平面素材の圧電フィルムシート11Dを折り込んで作成される。圧電フィルムシート11Dにおいて、山折線(実線)と谷折線(破線)を、所定の角度で折り曲げることにより、圧電フィルム構造体11の形状を作成することができる。そして、このような形状によっても、負のポアソン比を有
する構造体を形成することができる。
【0039】
○ 上記実施形態においては、圧電フィルム構造体10においては、2つの台形斜面、これらの台形の上端部を接続する矩形からなる凸形状部101と、同じ形状を反転させた凹形状部102とを含んで構成される。すなわち、折り線を直線で構成した構造体を用いた。これに代えて、曲線を用いた構造体によって、負のポアソン比を実現することも可能である。この場合には、図10に示す圧電フィルム構造体12を用いる。図10(a)は、この圧電フィルム構造体12の一部分の斜視図である。このような構造体においても、負のポアソン比を生ずる。
【0040】
図10(b)に、この圧電フィルム構造体12の一部分の三面図(上面図12A、側面図12B、正面図12C)を示す。この圧電フィルム構造体12においては、太線で表したように、図8(b)の凸形状部111と凹形状部112を構成する辺を曲線にした凸形状部121と、同じ形状を反転させた凹形状部122とを含んで構成される。各凸形状部121、凹形状部122は、周期的に他端部が接続される。更に、凸形状部121と凹形状部122とは、半周期分ずらして、同じ傾きの斜面部が帯状部によって対峠するように相互に接続される。
【0041】
このような圧電フィルム構造体12は、図11に示すように、平面素材の圧電フィルムシート12Dを折り込んで作成される。圧電フィルムシート12Dにおいて、山折線(実線)と谷折線(破線)を、所定の角度で折り曲げることにより、圧電フィルム構造体12の形状を作成することができる。このような形状によっても、負のポアソン比を有する構造体を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態の圧電フィルムセンサの説明図であって、(a)は斜視図、(b)は3面図である。
【図2】本発明の一実施形態の圧電フィルムセンサを折り込むための展開図。
【図3】本発明の一実施形態のセンサ部の構成の説明図。
【図4】本発明の一実施形態のセンサ部を用いての測定方法の説明図。
【図5】本発明の一実施形態の圧電フィルムセンサに用いた構造体の形状の説明図であって、(a)は加重前の形状、(b)は上面から加重した場合の形状の説明図。
【図6】本発明の一実施形態の信号処理部の説明図。
【図7】測定結果の説明図であって、(a)は圧電フィルム単体からの信号電圧、(b)は平坦ハプラプリンゲルシートで挟んだ圧電フィルムからの信号電圧、(c)は本願発明の圧電フィルムセンサからの信号電圧の説明図。
【図8】本発明の他の実施形態の圧電フィルムセンサの説明図であって、(a)は斜視図、(b)は3面図である。
【図9】本発明の他の実施形態の圧電フィルムセンサを折り込むための展開図。
【図10】本発明の他の実施形態の圧電フィルムセンサの説明図であって、(a)は斜視図、(b)は3面図である。
【図11】本発明の他の実施形態の圧電フィルムセンサを折り込むための展開図。
【符号の説明】
【0043】
10,11,12…圧電フィルム構造体、101,111,121…凸形状部、102,112,122…凹形状部、21…シート材、22A,22B…軟質部材、31…ローパスフィルタ、32…ADコンバータ、33…コンピュータ端末。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力によって信号を出力する平面素材を用いて、変位を測定するためのセンサであって、
前記平面素材を折り込んで高さ方向に変化を設けたことを特徴とする変位測定センサ。
【請求項2】
前記平面素材において、更にセル構造を有するように折り込んだことを特徴とする請求項1に記載の変位測定センサ。
【請求項3】
前記平面素材は圧電フィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の変位測定センサ。
【請求項4】
前記平面素材において高さ方向の変化を維持するための形状の表面を備えた第1の型部材と、前記第1の型部材に対応する形状の表面を備えた第2の型部材によって挟み込んでセル構造を構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の変位測定センサ。
【請求項5】
圧力によって信号を出力する平面素材からなるセンサと、
前記センサからの信号を取得する解析手段を備えた変位測定システムであって、
前記センサは、前記平面素材を折り込んで高さ方向に変化を設けた圧電フィルムで構成されており、
前記解析手段は、前記センサから出力された信号を解析して出力することを特徴とする変位測定システム。
【請求項6】
前記センサ上に身体を横臥させることにより、呼吸又は心拍のモニタリングを行なうことを特徴とする請求項5に記載の変位測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−51586(P2010−51586A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−220300(P2008−220300)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(500275898)株式会社アクトラス (3)
【出願人】(504409543)国立大学法人秋田大学 (210)
【Fターム(参考)】