説明

変色指示薬

本発明は、a)光互変性又は熱変色性指示化合物、(b)少なくとも0.5単位だけその試薬の変色の色差を増加する発光着色剤を含有する、(a)指示薬系を含有する指示薬系に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(a)指示試薬であって、該指示試薬の変色によって視覚的に明瞭な色シグナルを生じることによって、化学的及び/又は物理的方法の過程に従う、又は化学的及び/又は物理的系の状態を特徴付けることを可能にする指示試薬、及び(b)少なくとも0.5色彩単位だけ該試薬の変色の色差を増加又は減少、有利には増加する着色剤を含有する、指示薬系に関する。
【0002】
色を形成する、又は変色する、温度感受性指示薬は、腐敗しやすい商品の取り扱い(時間及び/又は温度の点で)を監視することができ、かつそれらのこの目的のための使用が増加する。かかる指示薬の有用性は、その製品がもはや使用されるべきではなく、又は該製品が、使用される前に好適な品質を確実にするために厳密に精査されるべきである後に、過剰の温度露出の期間によって、該指示薬が取り付けらてれる腐敗しやすい物品が、品質の低下、又は安全ではない条件の点を達成している場合に、信号を送ることである。この性質の指示薬系は、腐敗しやすい食品、医薬品、化学物質、及び他のかかる感受性のある品目の品質及び安全性を確実にするために重要である。
【0003】
US 5,057,434号は、固有の貯蔵温度での生成物の完全な保存安定性を監視する、及び高温での温度攻撃を監視するために使用されうる時間温度指示薬装置を記載している。該指示薬装置は、3つの層を含む。最初の層は、顕色剤(例えばスピロピラン)を含有する。第二の層は、融解可能な層、例えばポリエチレングリコール層である。第三の層は、ポリエチレングリコールが溶けてすぐに、最初の顕色剤に拡散することができる、第二の顕色剤を含有する。該ポリエチレングリコールは、非固有の貯蔵温度で融解する。
【0004】
欧州特許EP309173号は、最初に過度に存在する室温揮発溶剤の存在下で、極性指示薬染料(例えばスピロピラン)、及び少量の陽子供与性化合物を含有する時間温度指示薬を教示している。該指示薬は、存在する溶剤量と、陽子供与性化合物量との比を平衡することによって作用する。該指示薬染料は、前記溶剤が過剰である場合に、最初の色を有し、又は無色であり、並びに該溶剤が消耗される場合に第二の色が、及び陽子供与性化合物が、比較的高い濃度で存在する。該指示薬は、非水溶剤中で使用することを制限させる。
【0005】
観測された変色が、指示薬反応の反応速度の過程をよりよく反映し、又は分析されるべき系の最新の状態をよりよく指示する、指示薬系の必要性が残っている。本質において、所望のものは、時間の予め決められた部分区間が、時間温度指示薬の場合に終了したことを明らかに示すためのより明瞭な変色を意味する、与えられた指示薬の反応速度に沿ったより大きい色の切り換えである。時間指示薬は、特に、指示色においてゆっくりと変化する場合に、拡張された"灰色時間"に苦しむより長期的な指示薬を有する問題を解決する。該時間指示薬は、かかる指示薬の"灰色時間"の間に指示薬の活性化から、どれくらいの時間が実際に経過しているかを決定する、より正確な方法を提供する。
【0006】
発光着色剤、有利には明るい発光黄色を使用する場合に、ΔE明度を劇的に増加し、かつ2つの利点、1つは強度の色であり、第二に、通常白い背景を使用することで達せられるより速く人の目にすばやく入る強い背景のためにより短い存続期間である利点を達することができることを見出した。
【0007】
従って、本発明の第一の観点は、
(a)光互変性又は熱変色指示薬化合物、及び
(b)発光着色剤
を含有する時間温度指示薬系に関する。
【0008】
例えば、その光互変性の長所によって、光互変性指示薬化合物は、特定のエネルギー範囲の光量子での照射(第二の異性体形を第一の異性体形に転換する)によって、光で誘発される着色をこうむることができ、その際、その着色は、時間及び温度依存の退色に従う(第一の異性体型を第二の異性体型に転換する)。指示薬化合物の着色は、定義された時点で、有利には、例えば、特に腐敗しやすい材料の充填物である基体上に印刷された後すぐに、実施しうる。時間温度指示薬装置の活性材料である光互変性指示薬化合物が、充電可能であり、かつ多数の小さな結晶の形でマトリックス中で包埋される場合に好ましい。
【0009】
時間温度時計は、定義された所望の時点で開始されることができ、かつ指示薬合成の時間で不可逆的に実施することはない。退色は、本発明による考慮に好ましいが、しかし着色法が時間温度時計に基づいて形成する指示薬の使用も、考慮することができる。
【0010】
印刷及び活性化後に、時間温度指示薬は、必要であれば、可逆性の指示薬の再び光で誘発される着色を妨げる保護剤を提供される。かかる保護剤は、時間温度時計が開始された後に、ある波長の範囲を遮ることによって、所望されない指示薬の再着色を妨げることを意図する、保護被覆(オーバープリントワニス)、又は濾過を含む積層物であってよい。
【0011】
さらに、改変防止の目的のために、他の不可逆的な指示薬は、例えば可逆的な指示薬と並んで又は上に配置されることが可能である。他の指示薬は、可逆的な指示薬が、腐敗しやすい商品の製造又は充填後に再着色をこうむることを、不可逆的な変色によって示す。
【0012】
1つ以上の特徴的な時間領域を有する指示薬の使用も可能である。かかる指示薬は、例えば、種々の退色の挙動を呈する種々の層を有する相転移を有しうる。種々の時間領域を有する2つ以上の指示薬の同時使用は、同様に可能である。また、他の指示薬、例えば設定限界を超えた温度での腐敗しやすい生成物の貯蔵を示す指示薬を含むことができる。
【0013】
好適な時間温度指示薬材料は、制限されることなく、時間及び/又は温度変化、並びに光変化に対する反応における変色を呈する可逆性の及び二安定性の光互変性材料である、ジアリールエテン及びスピロ芳香族化合物を含む。(請求項2)
ジアリールエテン及びスピロ芳香族誘発体の中で、次の特徴を示す材料が、特に時間温度指示薬の適用のために好適である:
(1)その系は、少なくとも1つの不安定状態から少なくとも1つの安定状態まで導く少なくとも1つの熱方法を有し、その際2つの状態は、明瞭に種々の色によって特徴付けられ、
(2)前記の安定状態は、刺激、特に次の方法:a)光誘発、b)熱誘発、c)圧力誘発、d)電気誘発、又はe)化学誘発の1つ又はあらゆる組合せを使用して、少なくとも1つの不安定状態に転換されてよく、かつ
(3)温度以外に、前記の不安定状態は、あらゆる装置の組合せ、及び又は他の作用、例えば光の作用を低減するための光学フィルターによって、刺激、例えばa)光誘発、b)圧力誘発、c)電気誘発、d)化学誘発のいずれか又はあらゆる組合せによって、実質的に影響されない。
【0014】
スピロ芳香族化合物は、活性のある時間温度指示薬材料として、一般式(I)
【化1】

[式中、
環Aは、C5〜C8炭素環、N、O、又はSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有するC4〜C7複素環を示し、前記のNヘテロ原子は、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C6アルカノイル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C6〜C14アリール、C4〜C14ヘテロアリール、C3〜C8員環の非芳香族炭素環、C3〜C8員環の非芳香族複素環、ヒドロキシル、又は−CH=CH−CNから選択された1つ又は2つの基によってさらに置換されてよく、該Nヘテロ原子が、四置換される場合に、該Nヘテロ原子は、正に帯電され、かつ有機又は無機アニオンからなる群から選択されるアニオンと会合され、
前記のC5〜C8炭素環及びC4〜C7複素環は、ハロゲン、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C6アルカノイル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C6〜C14アリール、C4〜C14ヘテロアリール、C3〜C8員環の非芳香族炭素環、C3〜C8員環の非芳香族複素環、シアノ、ニトロ、スルホ、ヒドロキシル、チオール、−CH=CH−CN、アジド、アミド又はアミノから選択される1つ以上の基によって置換されてよく、
環Bは、少なくとも1つのヘテロ原子Xを含有する置換された又は非置換の複素環を示し、該Xは、N、O、及びSから選択され、その際前記のN原子は、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C6アルカノイル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C6〜C14アリール、C4〜C14ヘテロアリール、C3〜C8員環の非芳香族炭素環、C3〜C8員環の非芳香族複素環、ヒドロキシル、又は−CH=CH−CNから選択された1つ又は2つの基によってさらに置換されてよく、該Nヘテロ原子が、四置換される場合に、該へテロ原子は、正に帯電され、かつ有機又は無機アニオンからなる群から選択されたアニオンと会合され、
かつその際、前記の環Bが、1つ以上の環内二重結合を含み、かつ場合により1つ以上のハロゲンによって、有利には1つ以上のフルオロ原子によって置換され、
前記の環A及びBは、1つ以上の置換された又は非置換の炭素環、C4〜C14複素環、C6〜C14アリール又はC4〜C14ヘテロアリール環系に融合されてよく、
並びに、一般式Iの化合物は、中性、帯電、多重帯電、外側にアニオンを有する正の帯電、外側にカチオンを有する負の帯電、又は両性イオン性であってよい]で示される。
【0015】
一実施態様において、一般式(I)のスピロ芳香族化合物は、一般式(II)
【化2】

[式中、
R3は、H、ハロゲン、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C6アルカノイル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C6〜C14アリール、C4〜C14ヘテロアリール、C3〜C8員環の非芳香族炭素環、C3〜C8員環の非芳香族複素環、又はアジドからなる群から選択され、その際、前記のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び非芳香族炭素環は、ハロゲン、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルコキシ、ニトロ、アジド、又はスルホから選択された1つ以上の基によって置換されてよく、
R4は、水素、C1〜C12アルキル、C2〜C12アルケニル、C2〜C12アルキニル、C1〜C6アルカノイル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、C6〜C14アリール、C4〜C14ヘテロアリール、C3〜C8員環の非芳香族炭素環、C3〜C8員環の非芳香族複素環、ヒドロキシル、又は−CH=CH−CNからなる群から選択され、かつ
Yは、C1〜C25アルキル、有利には、メチル、n−プロピル及びn−オクタデシル、並びにC7〜C15アラルキルからなる群から選択され、その際、前記のアルキル及びアラルキルは、ハロゲン、有利にはフッ素から選択される1つ以上の基によって置換されてよい]で示される、1’,3’,3’−トリメチル−6−ニトロ−スピロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−2H−インドール)のスピロピラン誘導体である。
【0016】
本発明による時間温度指示薬における使用の適用のための好ましいスピロ芳香族化合物の特定の例は、以下を含む:
【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【0017】
本発明による時間温度指示薬における使用の適用のための好ましいスピロ芳香族化合物の他の特定の例は、以下の第1表における化合物(8)〜(25)も含む:
【化10】

【表1】

【表2】

【0018】
本明細書において使用されているように、"置換された"という用語は、あらゆる1つ以上の存在するC−H結合が、C−W結合によって置き換えられ、その際W原子が、あらゆる1つ以上の指示された置換基、又はそれらの組合せであってよい、遊離基を意味する。
【0019】
本明細書において使用されているような"誘導体"という用語は、構造において他の化合物に似ている化合物を意味し、Hのアルキル、アシル、アミノ、又はあらゆる他の基による置換におけるように、前記の他の化合物から1つ以上の工程で製造されてよい。
【0020】
"環内二重結合"という用語は、1つ以上のC=C、C=Y、及び/又はY=Yの内部の環の二重結合を含有する、環状遊離基を意味し、その際、Cは、炭素原子であり、Yはヘテロ原子、例えば、制限されることなく、N、O、又はSである。Yが、二価のヘテロ原子、例えばO又はSである場合に、その系は、帯電されてよい。C=C及びC=Yの環内二重結合の例は、制限されることなく、シクロペンテニル、シクロヘキサニル、ベンゾピレニル、インドリル、2H−ベンゾ[e][1,3]オキサジニル、インダゾリル等である。"環外二重結合"という用語は、1つ以上のC=C、C=Y、及び/又はY=Yの環の外の二重結合を含む環状遊離基を意味し、その際、Yは、前記で定義されているものである。環外二重結合を含有する環状遊離基の例は、制限されることなく、ジヒドロフリルジオン、フリル−2,5−ジオン、シクロペント−1−イル−3−オン、3,3,4,4−テトラフルオロ−5−メチレンシクロペンテン−1−イル等である。
【0021】
典型的に、"アルキル"という用語は、直鎖又は分枝鎖状のアルキル基を意味し、かつ例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル等を含む。好ましいアルキル基は、メチル、エチル、及びプロピルである。"アルケニル"という用語は、典型的に、C2〜C6個を有する直鎖又は分枝鎖状の炭化水素基、及び有利には末端二重結合を意味し、かつ例えばビニル、プロパ−2−エン−1−イル、ブタ−3−エン−1−イル、ペンタ−4−エン−1−イル等を含む。"アルコキシ"、"アルキルチオ"、及び"アルカノイル"という用語は、それぞれ、アルキル−O−、アルキル−S−、及びアルキル−CO−の基を意味し、その際"アルキル"は、前記で定義されているものである。アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、ヘキソキシ等である。アルキルチオの例は、メチルチオ、プロピルチオ、ペンチルチオ等であり、かつアルカノイルの例は、アセチル、プロパノイル、ブタノイル等である。
【0022】
本明細書において使用されている"アリール"という用語は、単環又は多重環からなるC6〜C14個を有する芳香族炭素環基、例えばフェニル、ナフチル、フェナンチル等を意味する。"ヘテロアリール"という用語は、N、S及び/又はOから選択された1〜3ヘテロ原子を含有する一環式の、二環式の、又は三環式のヘテロ芳香族基、例えば、制限されることなく、ピリジル、ピロリル、フリル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、キノリニル、チアゾリル、ピラゾリル、キナゾリニル、1,3,4−トリアジニル、1,2,3−トリアジニル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、インドリル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、ベンゾイミダゾリル、ベンズチアゾリル、及びベンゾオキサゾリルを意味する。
【0023】
"ハロゲン"という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、又はイオドを意味する。"ペルフルオロ"又は"ペルフルオロ化"という用語は、全てのハロゲン原子が、F原子によって置き換えられた遊離基を意味する。例えば、ペルフルオロ化メチル基は、−CF3を意味する。
【0024】
"帯電された基"という用語は、負又は正の電荷をとることができる、あらゆる1つ以上の基を意味する。かかる基の例は、アンモニウム、ホスホニウム、フェノレート、カルボキシレート、スルホネート、チオレート、セレネート、及び本明細書の前記に挙げられたものである。その電荷は、局在化又は非局在化されてよく、かつ正又は負であってよい。"電荷を有する他の基によって置換された基"という用語は、本明細書における前記で定義されたような帯電された基によって置換された中性の遊離基を意味する。帯電されたヘテロ原子、帯電されたヘテロアリール、又は帯電された基という用語は、その上両性イオン系を含む。
本発明の指示薬で使用されるスピロ芳香族化合物の合成は、文献において公知の合成経路によって製造されてよい(例えばWO 2005/075978号A1における図2、6及び7を参照)。
【0025】
前記のスピロピラン化合物は、式IV
【化11】

[式中、
1は、水素、−C1−C6アルコキシ、ハロゲン、−C1−C6アルキル、又は−NO2であり、
2は、水素又は−C1−C6アルコキシであり、
3は、NO2又はハロゲンであり、
4は、水素、−C1−C6アルコキシ、又はハロゲンであり、
5は、水素、ハロゲン、メトキシ、又は−COOHであり、
11は、水素であり、
aは、メチル又はエチルであり、
bは、メチル、又はエチルであり、
Lは、二価のリンカーである]で示される二量体スピロピランであってもよい。
【0026】
本明細書において使用される"二価のリンカー"という用語は、2又は3つのスピロピラン成分を共に結合することができるあらゆる二価の基を意味する。
【0027】
二価のリンカー基の例は、C1〜C12アルキレン、C1〜C12アルケニレン、C1〜C12アルキニレン、
【化12】

[式中、R6は、水素、ハロゲン、−C1−C6アルコキシ、CF3、NO2、有利にはメトキシ又は水素であり、sは、1〜4、有利には1又は2である]から選択される。
【0028】
【化13】

が例である。
【0029】
発光着色剤は、少なくとも0.5色彩単位、有利には少なくとも1.0色彩単位、及び最も有利には2.0色彩単位だけ、指示試薬によって生じる変色の色差を増加する。
【0030】
CIELAB単位における色差は、
ΔE=[(ΔL*2+(Δa*2+(Δb*20.5
によって示される。
【0031】
CIELAB色空間において、全ての色は、中心垂直軸、L*軸の周りに配置される。デカルト座標L*、a*、及びb*が、円柱座標に変換される場合に、それらは、知覚される色の3変数、明度、彩度、及び色調を量化する。
【0032】
彩度は、表面色が、同一の明るさの灰色と異なり、かつ無色の軸からの距離によって量化される変数である。これは、
[(a*2+(b*20.5
によって示され、かつクロマ(記号C*)も言う。
【0033】
色調は、色の位置を通過するクロマ半径が、正のa*軸で作られる角度によって定量され、0〜360°の尺度で表される、
h=逆タンジェント(b*/a*
によって示される。それらのCIELAB座標間の関係は、以下の図1におけるCIELAB色空間として示される。
【0034】

【0035】
CIELAB L*、C*、及びh座標は、XYZ又はxy Y座標と異なり、容易に理解されうるあらゆる色の数値的な識別を提供する。あらゆる色のL*、a*、及びb*値は、三次元ユークリッド空間における座標としてみなされることができ、指定された光源下で、2°又は10°の観測装置に対して完全に調和しない2色が、L***空間における同一の点で位置されず、かつ調和がより悪くなるために、分離がより大きくなる。この距離は、三次元におけるピタゴラスの定理を適用することによって容易に計算される:
ΔE=[(ΔL*2+(Δa*2+(Δb*20.5
その際、
ΔL*=L*バッチ−L*標準
Δa*=a*バッチ−a*標準
Δb*=b*バッチ−b*標準
であり、かつΔEは、CIELAB単位における色差である。L*値は、明度差を定量する:バッチは、ΔL*が正である場合に標準よりも明るく、かつ負である場合には暗くなる。知覚される色、クロマ、及び色調の他の2つの変数における差は、以下のように計算される:
*=[(a*2+(b*20.5
ΔC*=C*バッチ−C*標準
【0036】
バッチは、ΔC*が正である場合に標準よりも強く、かつ負である場合には弱くなる。色調差、Δhは、
Δh=[(ΔE)2−(ΔL*2−(ΔC*20.5
によって示される。
【0037】
これは、a**図に対する関連によってより赤、より黄色、より緑、又はより青の用語で定量されうる。
【0038】
好ましい一実施態様において、発光着色剤は、蛍光着色剤である。
【0039】
蛍光着色剤は、該蛍光着色剤が光を吸収するだけでなく、光を放出するために、該蛍光着色剤が例外的に明るい色を生じる点で、通常の着色剤とは異なる。蛍光は、吸収された光を有し、かつそれらの最も低く励起された状態S1中にある分子が、それらの基底状態S0に戻る場合に生じ、かつ光を放出する。蛍光着色剤は、スペクトルの可視領域において、光を吸収し、かつ放出する。通常、蛍光着色剤は、極めて硬質な、拡張されたπ系を有する。硬さは、重要である。それというのも、硬さは、活性化された原子核の振動によってエネルギーの放出を抑制するからである。置換基、例えば重原子(塩素及び臭素)基又は窒素基は、蛍光に対して有害である。それというのも、それらは、項間交差を好むからである。本発明の意図の範囲内で好適である蛍光着色剤は、ある要求を満たす必要がある:該蛍光着色剤は、それらの吸収及び放出スペクトルによって指図された純色を生じる必要があり、該蛍光着色剤は高いモル吸収を有する必要があり、かつ最も重要なのは、該蛍光着色剤が、高い量子収量を有する必要がある。
【0040】
好適な蛍光着色剤は、制限されることなく、ナフタルイミド、クマリン、キサンタン、チオキサンタン、ナフトラクタム、アザラクトン、メタン、オキサジン、並びにチアジン染料及び又は顔料、並びに昼光蛍光顔料、有利にはSolvent Yellow 44、Solvent Yellow 160、Basic Yellow 40、Basic Red 1 、Basic Violet 10及びAcid Red 52を含む。
【0041】
他の好適な蛍光染料は、Yellow S790(Lumogen)である。
【0042】
好適なナフタルイミド染料及び顔料は、アルコキシナフタルイミド、4−アミノナフタルイミド、1’,8’−ナフトイレンベンゾイミダゾール、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸二無水物のイミド、1’,8’−ナフトイレンベンゾイミダゾールペルジカルボキシミド、ナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸のビスベンズイミダゾール誘導体、1’,8’−ナフトイレンピラゾール、ベンゾ[k,l]キサンタン−及びベンゾ[k,l]チオキサンタン−3,4−ジカルボキシミド、アゾ−及びアゾメチン−ナフタルイミド、並びにペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシジイミドを含む。
【0043】
前記の蛍光着色剤は、一般式(IV)
【化14】

[式中、A1、A2、A3、及びA4は、それぞれ独立して、他の−NR12であり、その際、R1及びR2は、それぞれ独立して、他のハロゲン、C1−C8アルキル、−CO−C1−C8アルキル、−CO−C6−C14アリール、−COO−C1−C8アルキル、−COO−C6−C14アリール、−CONH−C1−C8アルキル又は−CONH−C6−C14アリールであり、
又はA1、A2、A3、及びA4は、それぞれ独立して、他の−OH、−SH、ハロゲン、C1−C8アルキル、C1−C8アルコキシ、又はハロゲン、ニトロ、シアノ、−OR10、−SR10、−NR1011、−CONR1011、−COOR10、−SO210、−SO2NR1011、−SO310、−NR11COR10によって、もしくは−NR11COOR10によってそれぞれ非置換のもしくはモノ−もしくはポリ−置換されたC6−C14アリールもしくは−O−C6−C14アリールであり、その際、R10及びR11は、それぞれ独立して、他の水素、C1−C8アルキル、C5−C12シクロアルキル、又はC2−C8アルケニルである]で表される化合物のピリミド[5,4−g]プタリジン誘導体であってよい。
【0044】
これらの化合物は、WO1998 18866号(Ciba社)において記載されている。
【0045】
無機リンは、同様に、本発明の変色指示薬系において使用される発光着色剤として好適である。有利には、該無機リンは、硫酸及び硫セレン化亜鉛及びカドミウム、硫酸及び硫セレン化アルカリ土類を含む硫化物並びにセレン化物;酸硫化物;ホウ酸塩、アルミン酸塩、没食子酸塩、ケイ酸塩、ゲルマニウム酸塩、ハロリン酸塩及びリン酸塩、酸化物、ヒ酸塩、バナジン酸塩、ニオブ酸塩及びタンタル酸塩、硫酸塩、タングステン酸塩並びにモリブデン酸塩を含む酸素優勢リン光体;ハロゲン化アルキル金属及び活性化されたハロゲン化マグネシウムリン光体を含むハロゲン化リン光体からなる群から選択される。
【0046】
前記に記載されているように、指示薬系が好ましく、その際、視覚的に明瞭な色シグナルは、指示試薬の淡い又は無色の状態の、より強く着色された状態への転位によって、又は代わりに指示試薬のより強く着色された状態の、淡い又は無色の状態への退色によって特徴付けられる。該指示試薬のより強く着色された状態が、視覚的に強力な青色によって特徴付けられる場合に、及び指示試薬によって生じる少なくとも0.5だけ生じた変色の色差を増加する追加の着色剤が、蛍光を放出する黄色の光、又はリン光体着色剤である場合に、特に好ましい。
【0047】
他の観点は、光互変性又は熱変色性の指示薬を含有する時間−温度指示薬の製造方法であり、その際、該方法は、
(a)本明細書の請求項1から5までのいずれかに記載されている光互変性又は熱変色性指示薬を、マトリックス中に、又はマトリックスの上部に導入する工程、
(b)発光着色剤を、光互変性又は熱変色性指示薬を適用する前又は後に、マトリックス中に、又はマトリックスの上部に適用する工程、又は
(c)場合により、光互変性又は熱変色性指示薬と発光染料の混合物を、マトリックスの中に、又はマトリックスの上部に適用する工程、
(d)該指示薬を、光誘発、熱誘発、圧力誘発、電気誘発、又は化学誘発から選択された方法によって、本来の安定状態から不安定状態へと変換する工程、
(e)場合により、保護膜を適用する工程
を含む。
【0048】
本発明の指示薬系は、有利には、ポリマー、例えばPVC、PMMA、PEO、ポリプロピレン、ポリエチレン、全ての種類の紙、全ての種類の印刷媒体等、又はあらゆるガラス状膜であってよい、支持マトリックスに適用される。活性指示試薬及び/又は追加の着色剤は、マトリックス基体、例えばポリマー、ガラス、金属、紙等の中に及び/又はそれらの上部に導入されてよい。かかる形状は、マトリックスの指示薬滴下、マトリックスにおける指示薬のゾルゲル埋め込み、小さな微結晶としての指示薬の埋め込み、固溶体等であってよい、又はそれらを生じてよい。
【0049】
ある場合において、本発明の指示薬系をもたらす方法における活性指示試薬及び/又は蛍光着色剤の付着は、当業者に公知なあらゆる印刷法、例えばインクジェット印刷、フレキソ印刷、レーザー印刷などを使用する印刷に好適である、印刷可能なインクへそれを変形することによる。
【0050】
前記の発光着色剤は、活性指示試薬を適用する前に又は後に、支持マトリックスに適用されてよく、双方の構成成分は、混合物として支持マトリックスに適用されてよい。
【0051】
本発明の観点は、化学的及び/又は物理的方法の過程に従うことを容易にし、又は指示試薬の変色によって視覚的に明瞭な色シグナルを生じることによって化学的及び/又は物理的系の状態を特徴付ける、指示薬系における発光着色剤の使用に関し、その際、該着色剤は、少なくとも0.5単位、有利には少なくとも1.0単位、最も有利には2.0単位だけ変色の色差を増加し、又は代わりの実施態様においては、減少する。
【0052】
本発明のさらに他の観点は、腐敗しやすい生成物の耐用年数の期限を知らせる方法に関し、その際、その方法は、時間温度指示薬系が、(a)時間及び温度の関数としてその色を変化する少なくとも1つの光互変性又は熱変色性の時間温度指示試薬、及び(b)少なくとも0.5単位、有利には少なくとも1.0単位、最も有利には2.0単位だけ少なくとも1つの時間温度指示試薬の変色の色差を増加し、又は代わりの実施態様においては減少する発光着色剤を含有することを特徴とする、視覚的に明瞭な変色を提供する経過時間の期間を超えた周囲温度に関連することができる時間温度支持系を、該生成物に付着することを含む。
【0053】
次の実施例は、本発明をさらに説明する目的を提供するが、制限するための方法ではない。
【0054】
実施例
以下
(i)スピロピラン化合物(I) 10g
(ii)GLASCOL LS16 40g
(iii)GLASCOL LS20 40g
(iv)TEGO 845(消泡剤) 0.5g
(v)水(蒸留させた) 9.5g
を含む水性インクを製造し、その際(I)は、
【化15】

であった。
【0055】
該水性インクを、2つの部分に分けた。1つの部分を、白いラベルを覆って印刷し、一方で、他の部分を、蛍光黄色染料(LUMOGEN(登録商標) Yellow S790、BASF社、Ludwigshafen Germany)で最初に印刷した白いラベル上に印刷した。
【0056】
Glacol LS20は、Ciba社から入手できるアクリルコポリマーのマイクロエマルション(固体含量48%)である。
【0057】
Glascol LS16は、Ciba社から入手できるカルボキシル化アクリルコポリマーである。
【0058】
この方法は、一方は、指示薬化合物(I)を白いラベルを覆って印刷し、かつ他方は、指示薬化合物(I)を蛍光黄色の背景に適用した、2つのラベルを製造した。
【0059】
その2つのラベルを、濃い青色を生じる365nmでTLCランプを使用して同一の条件下で充填し、そして種々の温度(1、5、10、15及び25℃)に設定した、暗い、種々の炉においた。
【0060】
試料の実験パラメータを、時間の関数として測定し、次の表において示した
【表3】

A:白いラベル上に印刷した実施例のスピロピラン化合物
B:LUMOGENで最初に印刷した、白いラベル上で印刷した実施例のスピロピラン化合物
【0061】
時間の関数としての変色(傾き)は、蛍光黄色染料に対して印刷されたラベルの場合において、常に大きい。それは、より低い値で開始し、かつ白い背景上に印刷された通常のラベルと比較して、非常に大きいΔE値をもたらす、より高い値まで退色する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)光互変性又は熱変色性指示薬化合物、及び
(b)発光着色剤
を含有する、時間温度指示薬系。
【請求項2】
前記指示薬系が、ジアリールエテン又はスピロ芳香族化合物である、請求項1に記載の指示薬系。
【請求項3】
請求項2に記載の指示薬系であって、前記指示試薬が、一般式(I)
【化1】

[式中、
環Aは、C5〜C8の炭素環、N、O、又はSから選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有するC4〜C7の複素環を示し、前記のNヘテロ原子は、C1〜C12のアルキル、C2〜C12のアルケニル、C2〜C12のアルキニル、C1〜C6のアルカノイル、C1〜C6のアルコキシ、C1〜C6のアルキルチオ、C6〜C14のアリール、C4〜C14のヘテロアリール、C3〜C8員環の非芳香族炭素環、C3〜C8員環の非芳香族複素環、ヒドロキシル、又は−CH=CH−CNから選択された1つ又は2つの群によってさらに置換されてよく、該Nヘテロ原子が、四置換される場合に、該Nヘテロ原子は、正に帯電され、かつ有機又は無機アニオンからなる基から選択されるアニオンと会合され、
前記のC5〜C8の炭素環及びC4〜C7の複素環は、ハロゲン、C1〜C12のアルキル、C2〜C12のアルケニル、C2〜C12のアルキニル、C1〜C6のアルカノイル、C1〜C6のアルコキシ、C1〜C6のアルキルチオ、C6〜C14のアリール、C4〜C14のヘテロアリール、C3〜C8員環の非芳香族炭素環、C3〜C8員環の非芳香族複素環、シアノ、ニトロ、スルホ、ヒドロキシル、チオール、−CH=CH−CN、アジド、アミド又はアミノから選択される1つ以上の基によって置換されてよく、
環Bは、少なくとも1つのヘテロ原子Xを含有する置換された又は非置換の複素環を示し、該Xは、N、O、及びSから選択され、その際前記のN原子は、C1〜C12のアルキル、C2〜C12のアルケニル、C2〜C12のアルキニル、C1〜C6のアルカノイル、C1〜C6のアルコキシ、C1〜C6のアルキルチオ、C6〜C14のアリール、C4〜C14のヘテロアリール、C3〜C8員環の非芳香族炭素環、C3〜C8員環の非芳香族複素環、ヒドロキシル、又は−CH=CH−CNから選択された1つ又は2つの基によってさらに置換されてよく、該Nヘテロ原子が、四置換される場合に、該Nへテロ原子は、正に帯電され、かつ有機又は無機アニオンからなる群から選択されたアニオンと会合され、
並びに、前記の環Bが、1つ以上の環内二重結合を含んでよく、場合により1つ以上のハロゲンによって、有利には1つ以上のフルオロ原子によって置換され、
前記の環A及びBは、1つ以上の置換された又は非置換の炭素環、C4〜C14の複素環、C6〜C14のアリール又はC4〜C14のヘテロアリール環系に融合されてよく、
並びに、一般式Iの化合物は、中性、帯電、多重帯電、外側にアニオンを有する正の帯電、外側にカチオンを有する負の帯電、又は両性イオン性であってよい]で示される化合物のスピロ芳香族化合物である、指示薬系。
【請求項4】
請求項3に記載の指示薬系であって、一般式(I)のスピロ芳香族化合物が、一般式(II)
【化2】

[式中、
R3は、H、ハロゲン、C1〜C12のアルキル、C2〜C12のアルケニル、C2〜C12のアルキニル、C1〜C6のアルカノイル、C1〜C6のアルコキシ、C1〜C6のアルキルチオ、C6〜C14のアリール、C4〜C14のヘテロアリール、C3〜C8員環の非芳香族炭素環、C3〜C8員環の非芳香族複素環、又はアジドからなる群から選択され、その際、前記のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び非芳香族炭素環は、ハロゲン、ヒドロキシル、チオール、アミノ、アルコキシ、ニトロ、アジド、又はスルホから選択された1つ以上の基によって置換されてよく、
R4は、水素、C1〜C12のアルキル、C2〜C12のアルケニル、C2〜C12のアルキニル、C1〜C6のアルカノイル、C1〜C6のアルコキシ、C1〜C6のアルキルチオ、C6〜C14のアリール、C4〜C14のヘテロアリール、C3〜C8員環の非芳香族炭素環、C3〜C8員環の非芳香族複素環、ヒドロキシル、又は−CH=CH−CNからなる群から選択され、かつ
Yは、C1〜C25のアルキル、有利には、メチル、n−プロピル及びn−オクタデシル、並びにC7〜C15のアラルキルからなる群から選択され、その際、前記のアルキル及びアラルキルは、ハロゲン、有利にはフッ素から選択される1つ以上の基によって置換されてよい]で示される化合物の1’,3’,3’−トリメチル−6−ニトロ−スピロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−2H−インドール)の誘導体である、指示薬系。
【請求項5】
請求項3に記載の指示薬系であって、前記のスピロピラン化合物が、式IV
【化3】

[式中、
1は、水素、−C1−C6アルコキシ、ハロゲン、−C1−C6アルキル、又は−NO2であり、
2は、水素又は−C1−C6アルコキシであり、
3は、NO2又はハロゲンであり、
4は、水素、−C1−C6アルコキシ、又はハロゲンであり、
5は、水素、ハロゲン、メトキシ、又は−COOHであり、
11は、水素であり、
aは、メチル又はエチルであり、
bは、メチル又はエチルであり、
Lは、二価のリンカーである]で示される化合物の二量体スピロピランである、指示薬系。
【請求項6】
前記の発光着色剤が、ナフタルイミド、クマリン、キサンタン、チオキサンタン、ナフトラクタム、アザラクトン、メタン、オキサジン、及びチアジン染料、並びに昼光蛍光顔料、有利にはSolvent Yellow 44、Solvent Yellow 160、Basic Yellow 40、Basic Red 1 、Basic Violet 10及びAcid Red 52からなる群から選択される蛍光着色剤である、請求項1に記載の指示薬系。
【請求項7】
光互変性又は熱変色性の指示薬を含有する時間−温度指示薬の製造方法であって、その際、該方法は、
(a)請求項1から5までのいずれか1項に記載されている光互変性又は熱変色性指示薬を、マトリックス中に、又はマトリックスの上部に導入する工程、
(b)発光着色剤を、光互変性又は熱変色性指示薬を適用する前又は後に、マトリックス中に、又はマトリックスの上部に適用する工程、又は
(c)場合により、光互変性又は熱変色性指示薬と発光染料の混合物を、マトリックス中に、又はマトリックスの上部に適用する工程、
(d)該指示薬を、光誘発、熱誘発、圧力誘発、電気誘発、又は化学誘発から選択された方法によって、本来の安定状態から不安定状態へと変換する工程、
(e)場合により、保護膜を適用する工程
を含む方法。
【請求項8】
(a)光互変性又は熱変色性指示薬化合物、及び(b)発光着色剤を含有する、印刷インク又は印刷インク濃縮物。
【請求項9】
前記指示薬剤の変色によって視覚的に明瞭な色シグナルを生じるための時間温度指示薬系における、発光染料の使用であって、その際該着色剤が、少なくとも0.5単位、有利には少なくとも1.0単位、最も有利には2.0単位だけ変色の色差を増加する、発光染料の使用。

【公表番号】特表2010−519556(P2010−519556A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−551165(P2009−551165)
【出願日】平成20年2月18日(2008.2.18)
【国際出願番号】PCT/EP2008/051911
【国際公開番号】WO2008/104468
【国際公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】