説明

外部ユーザインタフェースに基づく測定関連付け

健康管理システムは、患者識別情報の入力を可能にするユーザインタフェースを有する。関連付け装置又は手段は、医療モニタリング装置により取得された生体データを入力された患者識別情報とを関連付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下は、健康管理分野に関する。それは、患者の識別及び関連付けに関して、家庭における医療装置への特定の適用を見出し、それを参照して説明される。しかしながら、本発明はまた老人ホーム、支援施設、薬局、コミュニティセンターなどにおける患者のモニタリングに関する適用を見出すであろう。
【背景技術】
【0002】
外来又は遠隔的な医療管理システムは、典型的には慢性疾病患者と医療提供者とを、例えば、患者の自宅のテレビ装置をインタラクティブに利用するインタラクティブな医療通信プラットフォームを介し接続する。患者は、自宅に設置されている医療装置を使用して、血圧、心拍、血液酸素、体重などのバイタルサインを測定する。患者の生体データは、セキュアな信号接続リンクを介し監視している医療提供者に自動的に送信される。医療提供者は、バイタルサインの1つが通常の範囲外にある場合、医師のチェックのためのフラグをセットすることによって患者の健康をモニタする。さらに、医療スタッフは、リマインダ、教育ビデオなどを送信することによって患者をサポートすることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
リモート医療管理システムは、1つの場所においる1人の患者については良好に機能するが、患者の多くは高齢であり、その配偶者もまた医療上の問題を有している、高齢のカップルが医療モニタリング装置を共有している場合、リモート医療管理システムが誰の測定がなされているかを区別することが問題となる。
【0004】
1つのアプローチは、インタラクティブなテレビ装置のセットボックスを介し通信するよう個別に割当て可能なパーソナル医療モニタを各患者に提供することである。1つの過程に2つの医療モニタを購入することはコストを2倍にするだけでなく、患者を特定し、クエリに応答するためなどのロジック及びメモリを含む医療モニタは、1人の患者しかいない場合に利用可能なベーシックでシンプルな医療モニタよりかなり高価なものとなる。複数の患者が老人ホームなど同じ施設に居住しているとき、このコストは増大する。
【0005】
共有されるユニットは、対応する患者データにアクセスすることを可能にするインタフェースを有する必要がある。これは、対応するコンテンツ、履歴、評価及び目標モジュールを設けることを含む。これらは患者に固有の詳細であるため、共有されるユニットは、患者を認識し、このデータを対応する患者に関連付けることができる必要がある。さらに、システムに直接的に又はモニタリングインタフェースを介し患者サイドに入力されるデータは、当該データを正しい対応する患者に関連付ける必要がある。
【0006】
さらに、患者は、自らの医療履歴の特定部分を共有することを所望しないかもしれず、このため、特定部分しか共有することを所望せず、又は共有ステーションを利用する他人からの完全なプライバシーを所望するかもしれない。これは、患者が必ずしもステーションを共有するすべての人々と知り合いではないかもしれない老人ホーム、支援施設、薬局、コミュニティセンターなどにおける一般的に利用について特に言えるかもしれない。
【0007】
上述した問題点の少なくとも一部を解決する方法及び装置が必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一特徴によると、健康管理システムが開示される。ユーザインタフェースは、患者識別情報の入力を可能にする。関連付け装置又は手段は、医療モニタリング装置により取得された生体データと入力された患者識別情報とを関連付ける。
【0009】
他の特徴によると、健康管理システムが開示される。複数の生体装置が、患者の医療生体データを取得するため、患者ステーションに配置される。測定ゲートウェイが患者ステーションに割り当てられ、患者の取得された医療生体データをリモートステーションに送信するため、患者ステーションの生体装置と通信する。外部装置は、ユーザによる患者識別情報の手動による入力を可能にし、生体装置の外部に配置される。関連付けコンピュータルーチンは、各医療モニタリング装置により取得された生体データと入力された患者識別情報とを関連付ける。
【0010】
他の特徴によると、健康管理方法が開示される。1以上の患者の生体データが、識別コンポーネントを欠落した生体医療装置により取得される。医療モニタリング装置により取得された生体データは、患者識別情報と関連付けされる。
【0011】
以下は、各種コンポーネントと各コンポーネントの配置、及び各種プロセス処理及び各プロセス処理の配置における形態をとりうる。図面は、好適な実施例を例示するためのものであり、限定するものとして解釈されるべきでない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1を参照するに、健康管理システム10は、第1の若しくはケア提供者ステーション12、又は患者ステーション14及びホストセンター16を有する。第1の又はケア提供者ステーション12は、例えば、医師のオフィスや病院などのケア提供者サイトに配置され、端末20を含む。端末20の一例は、ホストセンター16及び第2の若しくは患者ステーション14とやりとりするためのハードウェア24とユーザインタフェースソフトウェアなどの適切なソフトウェア22を有するパーソナルコンピュータである。端末20は、当該分野で知られるようなイントラネット接続を介し第1サーバ30に接続される。
【0013】
もちろん、ヘルス管理システム10は、必要に応じて複数の第1ステーション12、複数のホストセンター16及び複数の第2ステーションを含む可能性がある。各ホストセンター16は、典型的には、多数の患者ステーション14とケア提供者ステーション12と接続される。1つのケア提供者は、典型的には、複数の患者をモニタしている、同様に、1人の患者は複数のケア提供者を有するかもしれない。
【0014】
インターネットなどの第1リンク40は、第1ステーション12とホストセンター16との間の接続を提供する。あるいは、第1ステーション12は、ワイヤレスLAN(Local Area Network)又はワイヤレスWAN(Wide Area Network)の無線ステーションである。
【0015】
第2ステーション14は、患者の自宅や住居に配置されるテレビ装置50又は他の患者表示装置を有するインタラクティブなユーザ又は患者インタフェース48を有する。ユーザインタフェース48はさらに、テレビ装置50のビデオディスプレイ54とインタフェースをとるセットトップボックスなどの制御モジュール、プロセッサ、アルゴリズム又は手段52を有する。制御モジュール52は、アナログケーブル、デジタルケーブル、衛星又はデジタルブロードキャストテレビからのデータを、例えば、標準的なアナログテレビ装置50、コンピュータモニタなどに表示するためチャンネル番号などの標準的なチャンネル周波数に変換及び表示する。一実施例では、制御モジュール52はさらに、DTVモニタに表示するためのオフエアーデジタルテレビ(DTV)信号を受信する。制御モジュール52は、第2リンク56を介しホストセンター16から標準的なテレビ信号と患者情報信号などの信号を受信する。第2リンク56の具体例として、有線接続、衛星接続、無線接続、光ファイバ接続及び他の双方向通信リンクなどがあげられる。
【0016】
制御モジュール52は、当該分野において知られているオーディオ/ビジュアル(AV)スイッチング装置などのスイッチング装置、アルゴリズム又は手段60を介しビデオディスプレイ54に接続される。スイッチング装置60は、ディスプレイ54のチューナからのテレビ受信と、ホストセンター16との間の患者情報の送受信との間の切替を行う。あるいは、ビデオディスプレイ54とのインタフェースを提供するよう構成される他の既知の何れかのタイプの入力装置が使用される。
【0017】
例えば、患者情報信号は、情報、アクションなどのためビデオディスプレイに表示される情報、命令、サーベイ及びクエリを含む。患者情報信号はまた、ビデオ及びオーディオ健康問題プログラム、オーディオプログラム、ビデオメッセージ、オーディオメッセージ、健康若しくは生体情報を送信するためのリマインダなどを含む。例えば、制御モジュール52は、患者情報信号が時間シフトされた表示などの以降の利用のため格納されるように、メモリ64を有する。スイッチング装置60が患者情報信号を送信するよう構成されるとき、制御モジュール52は、メモリ64からディスプレイ54への患者情報信号を抽出し、又はホストセンターから受信した信号を転送する。ユーザインタフェース48はさらに、赤外線又はRF送受信機などの送受信機72に信号を提供するリモートインタフェース装置70を有する。送受信機72からの信号は、制御モジュール52に提供され、ビデオディスプレイ54へのビデオ入力、入力される患者情報などを選択するよう機能する。一実施例では、リモートインタフェース装置70は、ホームエンターテイメントシステムに通常使用されるものなどのリモコン装置である。他の実施例では、リモートインタフェース装置70は、キーボードやマウスなどのコンピュータ入力インタフェース装置である。
【0018】
ホストセンター16は中央化され、特定の機能のための各種サーバを有する。ホストセンター16のサーバの具体例として、関連するビデオコンテンツをディスプレイ54に提供するビデオサーバ74、生体又は生理データの測定結果を受け付ける測定サーバ76、サーベイを生成するサーベイサーバ78、医療上の教育セッションを生成及び送出する教育サーバ80などがあげられる。しかしながら、ホストセンター16は、異なるコンポーネント又は異なる機能を提供するサブセンターにより分散化されることが想定される。あるいは、複数の第2ステーション14と1以上の第1ステーション12とを接続する複数のホストセンター16が存在するかもしれない。
【0019】
第2ステーション14は、患者の医療、モニタリング又は生体装置82,82,...のセットを有する。患者モニタリング装置82,82の具体例として、体重計、血圧装置、心電図、脳波図、オキシメータ、脳波測定装置、呼吸モニタ、体温計などがあげられる。2つのモニタリング装置しか示されていないが、モニタリング装置のセットは、1つ、3つ、4つの装置などを含むことができることが想起される。典型的な構成では、ユーザは、住居、アパートメント、支援施設アパートメントなどの住居にいて、医療スタッフとの容易で直接的なアクセスを有していない。このため、一部の実施例では、生体装置82,82が、効果的には、操作が簡単となるよう設計されている。例えば、指先SpOモニタが、指先モニタを患者の指先にクリップすることによって、飽和血液酸素レベルと心拍の両方を簡単に提供するのに利用可能である。生体装置は、患者に装着され、ホストセンターに生体読み取り結果を連続的に又はある間隔により通信する無線装置とすることが可能であり、患者が1日に1回以上利用して読み取りを行うケーブル装置などとすることが可能である。さらに又はあるいは、特定の測定結果が患者によりリモート装置70を介し手動により入力されるかもしれない。あるいは、1以上の生体装置82,82は、ペースメーカーのセンサや注入ポンプなど、患者に移植可能である。収集されモニタされた又は手動による患者データは、処理のため測定サーバ76にデータを送信する測定ゲートウェイ84に提供される。任意的には、収集されモニタされた又は手動による患者データは、プリプロセッサによりフィルタリングされる。例えば、血圧は、ECG信号を使用して無視又は破棄される誤った信号又はアーチファクトを特定することによって調べられる。フィルタリングはまた、ECG信号のグループ化など、収集されたデータを1以上の関連情報グループに解析することを含むかもしれない。グループの信号は、整合性について互いに比較され、グループに整合しない信号が破棄又は無視される。
【0020】
他の一例となるユーザインタフェース装置は、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、ポータブルコンピュータ、自動音声応答システムなどである。また、ディスプレイは、コンピュータモニタ、携帯電話やPDAなどの携帯通信装置のディスプレイである。
【0021】
一実施例では、第2ステーション14は、第2ステーション14とのリンクを提供するアンテナ及びオーディオ/ビデオ(AV)装置102などのRFインタフェース100を有する。AV装置102の具体例として、ビデオカセットレコーダ(VCR)、デジタルビデオディスク(DVD)プレーヤー、ケーブルボックスなどがあげられる。AV装置は、テレビ装置50と制御モジュール52の少なくとも1つと通信する。
【0022】
ホストセンター16は、第1ステーション12と第2ステーション14との間の接続を有効にするための適切なハードウェア110、ソフトウェア112及び通信リンク114を含む複数のホストセンター端末108の1つを含む。
【0023】
任意的には、健康管理システム10は、第3サーバ124に接続されるアクセス端末122を介し、選択された家族のメンバーや友人などの許可されたユーザに患者情報へのアクセスを提供する情報又は第3ステーション120を有する。アクセス端末122の具体例として、パーソナルコンピュータ、制御モジュールを含むビデオディスプレイ、PDA、ポータブルコンピュータ、携帯電話などがあげられる。第3ステーション120とホストセンター16との接続は、第3リンク126を介した有線又は無線接続であるかもしれない。
【0024】
図1を参照し続けながら、図2をさらに参照して、医療装置82,82により取得された測定結果が、医療装置82,82の外部の関連付け手段、装置、アルゴリズム又はコンピュータルーチン130により患者に関連付けされる。例えば、関連付け手段130は、医療装置82,82,...に含まれない。より詳細には、測定又はモニタリングセッション132は、患者又はユーザによりスタートされる(134)。例えば、患者が、ユーザインタフェースを測定モードに切り替え、プッシュボタン、タッチ画面上のアイコンなどのスタートスイッチ140を押下する。各患者は、コンピュータ端末、リモート装置70、インタラクティブテレビ50などを利用して識別装置144に自らを識別させる。例えば、患者は、名前などの当該患者の識別情報によりマークされたディスプレイ54上のボックス146を選択する。患者の識別情報を受け付けると、識別装置144は医療装置82,82によるデータ取得セッションのスタート150をトリガーする。関連付け装置130は、測定装置により収集された生理データ又は測定結果を受け付け、医療装置82,82により収集された生理データを入力された患者識別情報に関連付ける(152)。もちろん、患者識別情報は、患者識別カードや患者識別情報を送信する他の何れかの装置などの他の手段を介し入力可能である。各患者に関連付けされた測定データは、ストレージ156に格納される(154)。このように、モニタリングセッション132がスタートした後、セッションがクローズ(154)又はタイムアウトするまで、セッションに係る患者に以降のすべての読み出し結果が帰属する。例えば、患者は、ディスプレイ54上のストップセッションプッシュボタン160を起動する。関連付け手段130は、医療装置82,82から特定された患者との関連付けを解除する。このようにして、複数の患者の測定結果が各患者に関連付けされ、格納される。その後、測定結果データは、各患者の身元に基づきストレージ156から抽出され、ホストステーション16などに送信される。もちろん、測定結果はまた、リアルタイムにホストセンターに直接送信可能である。
【0025】
図3〜5を参照して、生理的な読み取り結果が、当該結果が属する患者に関係なく取得可能である。ソータ170は、患者間の読み出し結果を以降にソートする。より詳細には、モニタリングセッション132がスタートする(134)。同時に、データ取得セッションがスタートする(150)。患者の生理測定結果が取得され、ストレージ156に格納される(172)。モニタリングセッション132は、ユーザがストッププッシュボタン160を起動することによって又はタイマーによってクローズされる(158)。以降に、ソーティングセッション174がオープンされる(176)。ソーティングセッション174は、ユーザインタフェース48、第1ステーション端末20、ホストセンター端末108、第3ステーション端末122又は他の何れか適切なネットワーク端末を介し患者又は第三者によりオープンされるかもしれない。例えば、患者が、ディスプレイ54上に表示すべき測定結果データを呼び出す(178)。患者は、リモート装置70を利用して、測定結果が取得された日時を患者が知ると、自らの測定結果データを識別する(180)。他の例として、医療スタッフは、電話による通話を介し測定結果データを識別することが可能である。
【0026】
患者の間の読み出し結果が典型的には大きく異なっている一実施例では、ソータ170は、読み取り結果を正しい患者と識別するため、自動的に読み取り結果をソートする。ソータには、パラメータに関する区別化が設けられてもよく、患者を区別するため学習するロジックプログラムを利用してもよい。関連付け装置130は、測定結果データを識別された各患者に関連付け(152)、又は曖昧さがある場合、手動による分類を求める。患者に関連付けされた測定結果データは、ストレージ156に格納される(154)。
【0027】
他の実施例では、ゲートウェイ84が薬局などの公共の場所に配置される。多数の患者が、薬局にある同じモニタリング装置を個別に利用して、各種の生理的な読み取り結果を取得し、これらの結果を再び正しい患者に関連付けることができる。このような公共のステーションにおいて取得された生理的な読み取り結果は、例えば、第1、第2、第3ステーション又は他の何れか適切な処理ユニットの少なくとも1つに処理のため送信される。
【0028】
図6を参照して、サーベイサーバ78は、上述した方法により識別された患者又はユーザからのフィードバックによりコンテンツ制御又は規定された一意的なサーベイを生成する。図6の一例となるシステム10では、フィードバックパスは、識別されたユーザがサーベイサーバ78に応答入力を提供することを可能にするユーザインタフェース48を有する。ユーザインタフェース48により提供されるフィードバックは、コンテンツにより提起される質問に対する回答、サーベイ、クイズ、テスト、アンケートなどに対する回答を含むかもしれない。フィードバックパスはまた、患者の生体又は生理パラメータをモニタする1以上の生体装置82を含むかもしれない。
【0029】
測定サーバ76とサーベイサーバ78の少なくとも1つが、第1フィードバックパス220と第2フィードバックパス222を介しそれぞれの入力を受け付ける。任意的には、測定サーバ76とサーベイサーバ78の第1プリプロセッサ230と第2プリプロセッサ232は、コンテンツフローを制御するためにそれを使用する前に、入力の前処理を実行してもよい。
【0030】
一実施例では、患者インタフェース48は反射的なサーベイを受け付ける。サーベイサーバ78は、どのように感じるか、異常なバイタルサイン、医療的に重要なデータ、以前に完了した(又は完了していない)サーベイなどの客観的又は主観的データに基づき反射的サーベイを生成する。反射的サーベイは、ルールがモニタ82,82,...による患者の生理測定結果及び主観的質問に対する患者の応答に適用されることにより開始される。ユーザインタフェース48は、患者がサーベイセッションをスタートし、自らを認証させ、サーベイに対する回答を入力することを可能にする。サーベイの回答は、第2フィードバックパス222の一部を表し、それを介して、特定の患者に係るサーベイ回答がサーベイサーバ78に転送される。
【0031】
より具体的には、サーベイサーバ78は、第1フィードバックパス220に含まれ、測定サーバ76に転送されるモニタされたバイタルサイン測定結果データにおける1以上のトリガーイベントに基づき反射的サーベイを生成する。例えば、異常な心拍を有する患者に対しては、サーベイサーバ78は、自分の心臓や心臓に影響を与えたかもしれないライフスタイルの変化などの他の状態に関して患者に紹介するよう設計された反射的サーベイを生成する。サーベイサーバ78は、ダイナミックベースにより反射的サーベイをカスタマイズし、及び/又は以前に生成された対象アイテムを生成するトリガーイベントに対する質問と回答を利用する。例えば、対象アイテムは、何れか異常な又は医療的に重要なデータ、患者の診断情報、患者の精神的又は身体状態を含む関係があると考えられる患者の何れかの特徴を含む。
【0032】
他の例として、サーベイサーバ78は、第1及び第2の通知されたフィードバックの少なくとも1つ、患者プロファイル234及び予め設定された閾値に基づき、患者に対する一意的なサーベイを生成する。サーベイサーバ78により使用される予め設定された閾値は、前の値からの変化の絶対値又はパーセンテージとすることが可能である。この閾値は、他の主観的データ(前のサーベイに対する回答など)の“スコア”に適用可能である。
【0033】
図6を引き続き参照して、教育サーバ80は、サーベイ、バイタルサイン測定結果、健康評価などに関連する教育コンテンツを自動的に送出する。教育コンテンツは、患者の健康管理の教育的な目的を実現するため協調する複数のコンテンツセッション240,242,...において構成される。例えば、減量、禁煙、減塩食などの食事制限に従うための学習、高繊維食などの食事要求に従うための学習、物理的運動の実行など異なるコンテンツセッションが、提供されるかもしれない。コンテンツセッション240,242,...の個数は、1つのコンテンツセッションから5,10以上のコンテンツセッションまで可変的なものとすることができる。コンテンツセッションは、予め記録されたオーディオ/ビデオコンテンツ、テキストコンテンツ、インタラクティブサーベイ、クイズ、アンケート若しくはテストコンテンツ、予め記録されたステップ毎のインタラクティブオーディオ/ビジュアルコンテンツなどの各種タイプのコンテンツを含めることができる。
【0034】
教育コンテンツは、測定サーバ76により受け付けされ、任意的には第1プリプロセッサ230により前処理される第1フィードバック入力220と、サーベイサーバ78により受け付けされ、任意的に第2プリプロセッサ232により前処理された第2フィードバック入力232と、患者プロファイル234と、さらにコンテンツフロールールとに基づき、ルールベースのコンテンツフローエンジン246によりユーザに送出される。ユーザは、典型的には、上述されたようなユーザインタフェース48等で自らを識別させることによって、教育セッションをスタートする。あるいは、モニタされた生理状態に基づき、セッションが自動的にスタート可能である。
【0035】
図1を再び参照して、ユーザインタフェース48は、未修正及び/又は拡張された形式によりコンテンツ提示を提供し、第2サーバ42にフィードバックを提供することが可能な実質的に任意のハードウェアを利用可能である。例えば、ユーザインタフェース48は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、携帯電話(すなわち、セルフォン)、一体的に内蔵されたインターネット接続性を有し、テレビリモコン又は他の入力装置により操作されるテレビ装置、アドオンセットトップユニットにより提供されるインターネット接続性を有し、テレビリモコン、セットトップユニットリモコン又は他の入力装置により操作されるデジタル又はアナログテレビ装置などのハードウェアにより実現可能である。第2サーバ42のコンポーネントは、中央コンピュータ又はコンピュータサーバ、デスクトップコンピュータなどにより各種方法で実現可能である。
【0036】
図1を再び参照しながら、さらに図7を参照して、健康管理システム10のコンポーネントの相対的に中央化された一例となる構成では、第2サーバ42は、上述された方法により第2ステーションの位置14,14,...,14にいる患者にサービスを提供する中央サーバである。各ステーションの患者の人数は、公共ステーションにいる多数の患者など1,2,3以上の患者である可能性がある。各患者は、対応するパーソナル化された患者プロファイル234,234,...,234を有する。例えば、プロファイル234,234の患者は第1ステーション14に割り当てられ、プロファイル234の患者は第2ステーション14に割り当てられるなどする。患者とリモート中央第2サーバ42との間の通信は、有線又は無線ネットワーク接続などの第2リンク56により実現される。例えば、第2リンク56は、セキュアな高速無線又は有線インターネットリンクとすることが可能である。第2リンク56は、効果的にはセキュアリンクである。なぜなら、プライベートな医療情報は第2リンク56により伝送されるかもしれないためである。しかしながら、非セキュアな接続がまた利用可能である。いくつかの実施例では、患者は複数のユーザインタフェースを有するかもしれない。例えば、第2サーバ42が高速インターネット接続によりアクセス可能である場合、ユーザは、患者のホームコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、インターネット対応携帯電話、一体的に内蔵されたインターネット接続性を有し、テレビのリモコンにより操作されるテレビ装置、アドオンセットトップユニットにより提供されるインターネット接続性を有し、テレビのリモコンにより操作されるテレビ装置、又は他のインターネット対応装置を介し、第2サーバ42にアクセス可能であるかもしれない。第2サーバ42がケーブルテレビネットワーク、携帯電話ネットワークなどによりアクセス可能である場合、ユーザは、各自のケーブルテレビ装置、携帯電話(すなわち、セルラーフォン)などにより第2サーバ42にアクセス可能であるかもしれない。
【0037】
図8を参照して、健康管理システム10のコンポーネントの相対的に分散化された一例となる構成では、第2サーバ42とユーザインタフェース48は、コンピュータ250、携帯情報端末(PDA)又は患者の住居に設けられ、患者に携帯され又は患者に容易にアクセスされる他のデジタル電子装置により実現される。医療コンテンツは、ケーブル若しくは衛星テレビネットワーク、携帯電話ネットワーク、インターネットを介し第1ステーション端末20からダウンロード可能であり、又は患者のコンピュータ250、スマートテレビ、PDA、携帯電話又は他の装置にロード可能である。例えば、図示されたステーションに割り当てられている患者は2人であり、2つの患者プロファイルが示されているが、複数の患者がこのような中央ステーションに割当て可能である。
【0038】
図7及び8に示される健康管理システム10のコンポーネントの中央化及び分散化された構成又はレイアウトは、例示的なものである。他の構成が利用可能である。例えば、いくつかの実施例では、第2サーバ42の特定の部分は中央サーバコンピュータに常駐し、第2サーバ42の他の部分は患者のコンピュータに常駐するかもしれない。例えば、サーバは、病院又は他の中央位置にある中央サーバコンピュータに配置され、多数の患者の患者プロファイルとコンテンツセッションを格納するが、ルールベースコンテンツフローエンジン246は、患者の住居にある患者のコンピュータ上で実行及びダウンロードされる実行可能プログラムであるかもしれない。いくつかの実施例では、第2サーバ42の一部の複製されたコピー又はその一部は、中央サーバコンピュータと患者のコンピュータの両方に常駐するかもしれない。後者の構成の一例として、患者の生体測定結果が、患者によるアクセスを容易にするため患者のコンピュータに格納され、さらに医師による診断のため中央サーバコンピュータに送信されてもよい。
【0039】
上記説明は、測定結果データと特定の患者を関連付け、これにより、測定結果データを正しいケアプランに含めることに関するものであるが、このようなシステムは、複数のユーザがステーションを共有するロウバストなシステムに配置可能であることが理解されるべきである。例えば、各ケアプランは、正しい認証秘密を有するもののみへの制限されたアクセスを可能にする関連付け手段を有する必要がある。いくつかのケースでは、これはパスワードとすることが可能であり、リモート装置の利用などの他のケースでは、パスワードはまた、装置の登録及び検証プロセスを伴う可能性がある。さらに、音声認識、虹彩識別、指紋認識、カードリーダ、他のタイプの生体、電子及び物理セキュリティなどの他のタイプの識別が利用可能である。
【0040】
患者がユーザインタフェース48などを介しパスワード又はパスコードをシステムに入力すると、対応するケアプランが抽出され、患者はコンテンツ、履歴データ、通信、評価データ及びモニタリングセッションを含むケアプランに係る各種目標モジュールを確認することができる。いくつかの例では、セカンダリーパスワード又はパスコードが、ケア提供者又は患者の世話をしている家族メンバーにより使用のため提供することができる。このようなケースでは、セカンダリーパスワード又はパスコードの入力は、ユーザに履歴データ、通信コンテンツ、評価データ及びモニタリングセッションを含む各種目標モジュールに関する情報への制限されたアクセスを提供するであろう。許可されているアクセス量は、患者、ケアプラン設計者又は適切な認証を有するケア提供者により設定可能である。例えば、患者は、特定の病気又はそれらの通信についてのプライバシーを所望するかもしれないが、他の目的のアクセスは許可するかもしれない。他のケースでは、限定されたアクセスは、患者の希望、アクセスを付与された人、病気のタイプ、患者の能力又は他のそのような要因に応じて変更されるかもしれない。
【0041】
本出願は、同一のハードウェア上の2人より多くのユーザにより利用可能であることが理解されるべきである。このようなアプリケーションは、すべての住人が同じハードウェアにアクセスする介護ホーム、3世代(子供、両親、祖父母)が同じハードウェアを介し健康状態を受け付ける住居、ブロードバンド技術が各家庭に届いておらず、その代わりに中央ポストに設置され、患者がそこにやってくる否かのポスト(この状況は、しばしば農地、森林地帯、砂漠地帯、山岳地帯及び他の同様の不便な環境において存在する)、及び患者が集まる小売環境(薬局や小売店など)に配置可能である。
【0042】
本開示は一般に、データを送受信するためのステーションについて記載しているが、このような用語は、本出願の範囲をセットトップボックスなどの固定装置に限定することを意図しておらず、モバイル、移動可能及びリモート装置などの他の装置に適用可能であることが理解されるべきである。このため、上記装置の何れも請求項の範囲内に含まれるものとして利用可能であることが理解されるべきである。
【0043】
好適な実施例を参照して、本発明が説明された。明らかに、上記詳細な説明を参照及び理解すると、改良及び変更が想到するであろう。このような改良及び変更は、添付した請求項及びその均等の範囲内にある限り、本発明は上記改良及び変更を含むものとして解釈される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、一例となる健康管理システムの主要なコンポーネントを概略的に示す。
【図2】図2は、一例となるモニタリングセッションのフローチャートである。
【図3】図3は、健康管理システムの一部を概略的に示す。
【図4】図4は、一例となるモニタリングセッションのフローチャートである。
【図5】図5は、一例となるソーティングセッションのフローチャートである。
【図6】図6は、健康管理システムの一部を概略的に示す。
【図7】図7は、健康管理システムのコンポーネントの適切な相対的に中央化された構成を概略的に示す。
【図8】図8は、健康管理システムのコンポーネントの適切な相対的に分散化された構成を概略的に示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者識別情報の入力を可能にするユーザインタフェースと、
医療モニタリング装置により取得された生体データを前記入力された患者識別情報と関連付ける関連付け装置又は手段と、
を有する健康管理システム。
【請求項2】
識別コンポーネントが欠落した複数の医療モニタリング装置をさらに有し、
各医療モニタリング装置は、1以上の患者の生体データを取得するよう構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記患者識別情報が入力されると、患者生体データ取得セッションをオープンする識別装置又は手段をさらに有する、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記関連付け装置又は手段は、前記データ取得セッションのオープンから所定時間内に取得されたすべての生体データを識別された患者と関連付ける、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記生体データ取得セッションを停止し、前記識別された患者を前記医療モニタリング装置から自動的に関連付けを解除するセッションストップ装置又は手段をさらに有し、
前記関連付け解除後、前記関連付けを解除された医療モニタリング装置は、他の患者による使用の準備をする、請求項3記載のシステム。
【請求項6】
複数の患者から以前に取得した生体データの移行の手動により入力された患者識別情報を可能にするソータをさらに有し、
前記関連付け装置又は手段は、前記医療モニタリング装置により取得された生体データを前記以降に入力された患者識別情報に関連付ける、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
識別された患者からの対象アイテムを含む少なくとも1つの入力を提供する少なくとも1つのフィードバックパスと、
前記対象アイテムに少なくとも基づき教育コンテンツセッションの提示を自動的にスタートするよう構成されるコンテンツフロールールと、患者が自らを識別させるときのコンテンツフロールールとを含むコンテンツフローエンジンと、
をさらに有し、
各コンテンツセッションは、健康管理目標を達成することに関するものである、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのフィードバックパスは、前記医療モニタリング装置により提供され、
前記少なくとも1つの入力は、前記医療モニタリング装置により取得される生体データを含む、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
識別された患者から取得した生体データにおけるトリガーイベントに応答して、反射的サーベイを生成するサーベイサーバをさらに有する、請求項7記載のシステム。
【請求項10】
患者の医療生体データを取得するため患者ステーションに配置された複数の生体装置と、
前記患者ステーションに割り当てられ、前記患者の取得した医療生体データをリモートステーションに送信するため、前記患者ステーションの生体装置と通信する測定ゲートウェイと、
ユーザによる患者識別情報の手動による入力を可能にし、前記生体装置の外部に配置される外部装置と、
前記入力された患者識別情報と各生体装置により取得された生体データとを関連付ける関連付けコンピュータルーチンと、
を有する健康管理システム。
【請求項11】
前記関連付けコンピュータルーチンは、
以降に取得する患者データと以前に手動により入力された患者識別情報とを関連付け、
以前に取得した患者データと以降に手動により入力される患者識別情報とを関連付ける、
ことの少なくとも1つを行う、請求項10記載のシステム。
【請求項12】
前記関連付けコンピュータルーチンはさらに、
前記手動により入力された患者識別情報を受け付け、
前記取得した生体データを受け付け、
前記取得した生体データと前記識別された患者とを関連付け、
前記生体データ取得セッションが手動によりクローズされるか、又はタイムアウトすると、前記識別された患者を前記医療装置から自動的に関連付けを解除する、請求項10記載のシステム。
【請求項13】
1以上の患者の生体データを識別コンポーネントが欠落した生体医療装置によって取得するステップと、
前記医療装置により取得した生体データと患者識別情報とを関連付けるステップと、
を有する健康管理方法。
【請求項14】
前記患者識別情報は、前記生体医療データを取得するステップの前に入力され、
前記患者識別情報がユーザインタフェースを介し入力された後、生体医療データ取得セッションをトリガーするステップをさらに有する、請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記関連付けるステップは、所定時間内に取得された生体データと前記ユーザインタフェースを介し識別された患者とを関連付けることを含む、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記生体データ取得セッションから抜け出すステップと、
前記識別された患者を前記医療装置から関連付けを解除するステップと、
をさらに有する、請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記患者識別情報を入力するステップは、
前記医療生体データを取得するステップの後、各患者によって前記取得された医療生体データを識別するステップと、
前記識別された医療生体データと各患者とを関連付けるステップと、
を含む、請求項13記載の方法。
【請求項18】
前記患者識別情報を入力するステップは、
前記医療生体データを取得するステップの後、各患者の新たに取得された医療生体データと各患者の対応する以前に取得した医療生体データとを比較することによって、前記取得した医療生体データを自動的にソートするステップと、
各患者の医療生体データを識別するステップと、
前記識別された医療生体データと各患者とを関連付けるステップと、
を含む、請求項13記載の方法。
【請求項19】
前記患者のモニタリングセッションをスタートするステップと、
ユーザインタフェースを介し前記患者識別情報を手動により入力するステップと、
前記患者識別情報が手動により入力された後、生体医療データ取得セッションをトリガーするステップと、
前記取得した生体データと前記識別された患者とを関連付けるステップと、
前記生体データ取得セッションをクローズするステップと、
前記生体データ取得セッションがクローズされると、前記識別された患者を前記医療装置から自動的に関連付けを解除するステップと、
前記取得した生体データを確認するステップと、
をさらに有する、請求項13記載の方法。
【請求項20】
前記識別された患者の生体データの確認に基づき、前記識別された患者に対するサーベイを生成するか、又は前記識別された患者に対する教育コンテンツセッションを生成するステップをさらに有する、請求項19記載の方法。
【請求項21】
請求項13の方法を実行する健康管理システム。
【請求項22】
医療装置から患者医療情報を受け付けるゲートウェイと、
患者識別情報の手動による入力を可能にし、前記医療装置の外部に配置される外部装置と、
前記受け付けた患者医療情報と、該患者医療情報の受付前又は受付後に入力された前記手動により入力された患者識別情報とを関連付ける関連付け装置と、
を有する制御モジュール。
【請求項23】
複数の患者による医療情報へのアクセスを可能にする患者ステーションと、
特定の患者ケアプラン又は患者データへのアクセスを可能にする患者に固有のパスワード又はパスコードの入力を可能にするユーザインタフェースと、
前記アクセスされた患者ケアプラン又は患者データを提供するディスプレイと、
を有する健康管理システム。
【請求項24】
第2装置に設けられる第2インタフェースをさらに有し、
前記第2インタフェースは、前記患者に固有のパスワード又はパスコードを入力するのに利用可能である、請求項23記載のシステム。
【請求項25】
セカンダリーパスワード又はパスコードが、特定の患者ケアプラン又は患者データへのアクセスを可能にするため入力可能である、請求項23記載のシステム。
【請求項26】
前記セカンダリーパスワード又はパスコードは、特定の患者ケアプラン又は患者データへのアクセス制限されたアクセスを可能にする、請求項25記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−520282(P2009−520282A)
【公表日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545923(P2008−545923)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2006/061775
【国際公開番号】WO2007/070767
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】