多価イオン伝導性材料、多価イオン伝導性電解質、多価イオン伝導性電解質−電極接合体、及び多価イオン電池
【課題】マグネシウムを用いた多価電荷輸送ができ、かつイオン伝導性が高く、供給安定性及び安全性に優れた多価イオン伝導性電解質、その製造に好適な多価イオン伝導性材料、それを使用した多価イオン伝導性電解質−電極接合体、及びそれを備えた多価イオン電池の提供。
【解決手段】不飽和結合型窒素原子含有塩[R1R2X1N+](Z1)−、[R3R4(X2−L1=)N+](Z2)−、及び[R3R4X3X4N+](Z3)−から1種以上と、窒素原子含有塩[R14R15W1N+] (Z4)−、及び[R16R17(W2−L2=)N+](Z5)−から1種以上と、多価イオン塩Mg2+((Y1SO2)N−(Y2))2と、金属−酸素結合による架橋構造を含む金属−酸素結合型構造体と、が配合されてなることを特徴とする多価イオン伝導性材料。
【解決手段】不飽和結合型窒素原子含有塩[R1R2X1N+](Z1)−、[R3R4(X2−L1=)N+](Z2)−、及び[R3R4X3X4N+](Z3)−から1種以上と、窒素原子含有塩[R14R15W1N+] (Z4)−、及び[R16R17(W2−L2=)N+](Z5)−から1種以上と、多価イオン塩Mg2+((Y1SO2)N−(Y2))2と、金属−酸素結合による架橋構造を含む金属−酸素結合型構造体と、が配合されてなることを特徴とする多価イオン伝導性材料。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(A1−a1)、(A1−a2)、及び(A1−b)からなる群から選ばれる1種以上の不飽和結合型窒素原子含有塩(A1)と、下記一般式(A2−a1)及び(A2−a2)からなる群から選ばれる1種以上の窒素原子含有塩(A2)と、下記一般式(B)で表される多価イオン塩(B)と、下記一般式(C)で表される金属−酸素結合による架橋構造を含む金属−酸素結合型構造体(C)と、が配合されてなることを特徴とする多価イオン伝導性材料。
【化1】
[一般式(A1−a1)中、R1は炭素数1〜10のアルキリデン基又は炭素数2〜10のアルケニリデン基であり、R2は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり、前記R1とR2とが結合して環を形成していても良く、該環を構成する炭素原子がヘテロ原子によって置換されていても良く、該ヘテロ原子に炭素数1〜6の炭化水素基が官能基として結合していても良く、前記環を構成する炭素原子に結合している一部又は全部の水素原子が炭素数1〜6の炭化水素基で置換されていても良い。一般式(A1−a1)中、X1は、炭素数1〜3のアルキレン基若しくは炭素数2〜3のアルケニレン基を連結基として介していてもよい、ビニル基、アリル基、アクリロイルイミノ基、アクリロイルオキシ基、又はメタクリロイルオキシ基であり、(Z1)−は、炭素数1〜10の、アルキルスルホン酸イオン、フルオロアルキルスルホン酸イオン、アルコキシスルホン酸イオン、フルオロアルコキシスルホン酸イオン、アルコキシアルキレンスルホン酸イオン、フルオロアルコキシアルキレンスルホン酸イオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオン、フルオロアルキルスルホニル(フルオロスルホニル)イミドイオン、酢酸イオン、フルオロアルキルカルボン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラシアノホウ酸イオン、フルオロアルキル(トリフルオロ)ホウ酸イオン、フルオロアルコキシ(トリフルオロ)ホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンである。
一般式(A1−a2)中、R3及びR4はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり、前記R3とR4とが結合して環を形成していても良く、該環を構成する炭素原子がヘテロ原子によって置換されていても良く、該ヘテロ原子に結合している水素原子が炭素数1〜6の炭化水素基によって置換されていても良い。一般式(A1−a2)中、L1は炭素数1〜6の炭化水素基であり、X2は前記一般式(A1−a1)におけるX1と同じであり、 (Z2)−は前記一般式(A1−a1)における (Z1)−と同じである。
一般式(A1−b)中、R5及びR6はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数4〜7のシクロアルキル基であり、前記R5とR6とが結合して環を形成していても良く、該環を構成する炭素原子がヘテロ原子によって置換されていても良く、該ヘテロ原子に結合している水素原子が炭素数1〜6の炭化水素基によって置換されていても良い。一般式(A1−b)中、X3は前記一般式(A1−a1)におけるX1と同じであり、X4は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基又は前記一般式(A1−a1)におけるX1と同じであり、 (Z3)−は前記一般式(A1−a1)における (Z1)−と同じである。]
【化2】
[一般式(A2−a1)中、R14は炭素数1〜10のアルキリデン基又は炭素数2〜10のアルケニリデン基であり、R15は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり、前記R14とR15とが結合して環を形成していても良く、該環を構成する炭素原子がヘテロ原子によって置換されていても良く、該ヘテロ原子に炭素数1〜6の炭化水素基が官能基として結合していても良く、前記環を構成する炭素原子に結合している一部又は全部の水素原子が炭素数1〜6の炭化水素基で置換されていても良い。一般式(A2−a1)中、W1は、水素原子、或いは炭素数1〜3のアルキレン基若しくは炭素数2〜3のアルケニレン基を連結基として介していてもよい炭素数1〜10の、アルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基若しくはフルオロアルコキシ基、又は前記連結基を介していてもよい炭素数2〜10のアルケニル基であり、(Z4)−は、炭素数1〜10の、アルキルスルホン酸イオン、フルオロアルキルスルホン酸イオン、アルコキシスルホン酸イオン、フルオロアルコキシスルホン酸イオン、アルコキシアルキレンスルホン酸イオン、フルオロアルコキシアルキレンスルホン酸イオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオン、フルオロアルキルスルホニル(フルオロスルホニル)イミドイオン、酢酸イオン、フルオロアルキルカルボン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラシアノホウ酸イオン、フルオロアルキル(トリフルオロ)ホウ酸イオン、フルオロアルコキシ(トリフルオロ)ホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンである。
一般式(A2−a2)中、R16及びR17はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり、前記R16とR17とが結合して環を形成していても良く、該環を構成する炭素原子がヘテロ原子によって置換されていても良く、該ヘテロ原子に結合している水素原子が炭素数1〜6の炭化水素基によって置換されていても良い。一般式(A2−a2)中、L2は炭素数1〜6の炭化水素基であり、W2は前記一般式(A2−a1)におけるW1と同じであり、(Z5)−は前記一般式(A2−a1)における(Z4)−と同じである。]
【化3】
[一般式(B)中、Y1はフッ素原子、又は炭素数1〜10の、フルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基若しくはフルオロアルコキシアルキレン基であり、Y2はフルオロスルホニル基、又は炭素数1〜10の、フルオロアルキルスルホニル基、フルオロアルキルカルボニル基、フルオロアルコキシ基若しくはフルオロアルコキシアルキレン基である。]
【化4】
[一般式(C)中、Mはそれぞれ独立にケイ素原子、チタン原子、アルミニウム原子、バナジウム原子、ジルコニウム原子、スズ原子、又はクロム原子であり、
R7は炭素数1〜100の二価の炭化水素基若しくはアルキレンオキシド又は酸素原子であり、R8、R9、R10、R11、R12及びR13はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、フェニル基、アセトナート基、アセチルアセトナート基、アセテート基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシキ基、イソプロポキシキ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、式「−O−M−」で表される基、或いは炭素数1〜3のアルキレン基若しくは炭素数2〜3のアルケニレン基を連結基として介していてもよい、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基又はアリル基であり、少なくとも一つはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシキ基、イソプロポキシキ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、水酸基若しくは式「−O−M−」で表される基、又は前記連結基を介していてもよい、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基若しくはアリル基で表される基であり、
n8、n9、n10及びn11は0又は1であり、「n8+n9+2」及び「n10+n11+2」は各々のMの原子価に一致し、
m1は1以上の整数であり、m1が2以上である場合には、複数のMはそれぞれ互いに同一でも異なっていても良く、複数のR7、R8及びR9はそれぞれ互いに同一でも異なっていても良く、複数のn8及びn9はそれぞれ互いに同一でも異なっていても良い。]
【請求項2】
下記一般式(A3)で表される四級アンモニウム塩(A3)を更に配合してなることを特徴とする請求項1に記載の多価イオン伝導性材料。
【化5】
[一般式(A3)中、R18及びR19はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数4〜7のシクロアルキル基であり、R18とR19とが結合して環を形成していてもよく、
W3及びW4は、それぞれ独立に、水素原子、或いは炭素数1〜3のアルキレン基若しくは炭素数2〜3のアルケニレン基を連結基として介していてもよい炭素数1〜10のアルキル基若しくはフルオロアルキル基、前記連結基を介していてもよい炭素数2〜10のアルケニル基、又は前記連結基を介していてもよい炭素数1〜6のフルオロアルコキシ基若しくはアルコキシ基であり、
(Z6)−は、炭素数1〜10の、アルキルスルホン酸イオン、フルオロアルキルスルホン酸イオン、アルコキシスルホン酸イオン、フルオロアルコキシスルホン酸イオン、アルコキシアルキレンスルホン酸イオン、フルオロアルコキシアルキレンスルホン酸イオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオン、フルオロアルキルスルホニル(フルオロスルホニル)イミドイオン、酢酸イオン、フルオロアルキルカルボン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラシアノホウ酸イオン、フルオロアルキル(トリフルオロ)ホウ酸イオン、フルオロアルコキシ(トリフルオロ)ホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンである。]
【請求項3】
請求項1又は2に記載の多価イオン伝導性材料中の少なくとも一部の前記X1、X2、X3又はX4が重合されたものであることを特徴とする多価イオン伝導性電解質。
【請求項4】
前記X1、X2、X3又はX4の一部が重合され、さらに残りの少なくとも一部が前記金属−酸素結合型構造体(C)と結合しているものであることを特徴とする請求項3に記載の多価イオン伝導性電解質。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の多価イオン伝導性材料が、多孔質基材(G)に含浸されたことを特徴とする多価イオン伝導性電解質。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の多価イオン伝導性材料を電極上に配し、乾燥、加熱、又は紫外線照射によって仮硬化させ、多価イオン伝導性電解質を形成した後、該多価イオン伝導性電解質上に対電極を配置して、加熱によって本硬化させることにより、該多価イオン伝導性電解質が前記電極及び対電極と接合されたものであることを特徴とする多価イオン伝導性電解質−電極接合体。
【請求項7】
請求項3、4又は5に記載の多価イオン伝導性電解質が膜状に成形され、該膜の一方の面に正極が、他方の面に負極がそれぞれ接合されたことを特徴とする多価イオン伝導性電解質−電極接合体。
【請求項8】
請求項3〜5のいずれか一項に記載の多価イオン電解質を使用したことを特徴とする多価イオン電池。
【請求項9】
請求項6又は7に記載の多価イオン伝導性電解質−電極接合体を備えたことを特徴とする多価イオン電池。
【請求項10】
前記多価イオン伝導性電解質−電極接合体をラミネートセルに組んでなる複数の単位セルが、積層及び連結されたことを特徴とする請求項9に記載の多価イオン電池。
【請求項1】
下記一般式(A1−a1)、(A1−a2)、及び(A1−b)からなる群から選ばれる1種以上の不飽和結合型窒素原子含有塩(A1)と、下記一般式(A2−a1)及び(A2−a2)からなる群から選ばれる1種以上の窒素原子含有塩(A2)と、下記一般式(B)で表される多価イオン塩(B)と、下記一般式(C)で表される金属−酸素結合による架橋構造を含む金属−酸素結合型構造体(C)と、が配合されてなることを特徴とする多価イオン伝導性材料。
【化1】
[一般式(A1−a1)中、R1は炭素数1〜10のアルキリデン基又は炭素数2〜10のアルケニリデン基であり、R2は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり、前記R1とR2とが結合して環を形成していても良く、該環を構成する炭素原子がヘテロ原子によって置換されていても良く、該ヘテロ原子に炭素数1〜6の炭化水素基が官能基として結合していても良く、前記環を構成する炭素原子に結合している一部又は全部の水素原子が炭素数1〜6の炭化水素基で置換されていても良い。一般式(A1−a1)中、X1は、炭素数1〜3のアルキレン基若しくは炭素数2〜3のアルケニレン基を連結基として介していてもよい、ビニル基、アリル基、アクリロイルイミノ基、アクリロイルオキシ基、又はメタクリロイルオキシ基であり、(Z1)−は、炭素数1〜10の、アルキルスルホン酸イオン、フルオロアルキルスルホン酸イオン、アルコキシスルホン酸イオン、フルオロアルコキシスルホン酸イオン、アルコキシアルキレンスルホン酸イオン、フルオロアルコキシアルキレンスルホン酸イオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオン、フルオロアルキルスルホニル(フルオロスルホニル)イミドイオン、酢酸イオン、フルオロアルキルカルボン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラシアノホウ酸イオン、フルオロアルキル(トリフルオロ)ホウ酸イオン、フルオロアルコキシ(トリフルオロ)ホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンである。
一般式(A1−a2)中、R3及びR4はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり、前記R3とR4とが結合して環を形成していても良く、該環を構成する炭素原子がヘテロ原子によって置換されていても良く、該ヘテロ原子に結合している水素原子が炭素数1〜6の炭化水素基によって置換されていても良い。一般式(A1−a2)中、L1は炭素数1〜6の炭化水素基であり、X2は前記一般式(A1−a1)におけるX1と同じであり、 (Z2)−は前記一般式(A1−a1)における (Z1)−と同じである。
一般式(A1−b)中、R5及びR6はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数4〜7のシクロアルキル基であり、前記R5とR6とが結合して環を形成していても良く、該環を構成する炭素原子がヘテロ原子によって置換されていても良く、該ヘテロ原子に結合している水素原子が炭素数1〜6の炭化水素基によって置換されていても良い。一般式(A1−b)中、X3は前記一般式(A1−a1)におけるX1と同じであり、X4は炭素数1〜10のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基又は前記一般式(A1−a1)におけるX1と同じであり、 (Z3)−は前記一般式(A1−a1)における (Z1)−と同じである。]
【化2】
[一般式(A2−a1)中、R14は炭素数1〜10のアルキリデン基又は炭素数2〜10のアルケニリデン基であり、R15は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり、前記R14とR15とが結合して環を形成していても良く、該環を構成する炭素原子がヘテロ原子によって置換されていても良く、該ヘテロ原子に炭素数1〜6の炭化水素基が官能基として結合していても良く、前記環を構成する炭素原子に結合している一部又は全部の水素原子が炭素数1〜6の炭化水素基で置換されていても良い。一般式(A2−a1)中、W1は、水素原子、或いは炭素数1〜3のアルキレン基若しくは炭素数2〜3のアルケニレン基を連結基として介していてもよい炭素数1〜10の、アルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基若しくはフルオロアルコキシ基、又は前記連結基を介していてもよい炭素数2〜10のアルケニル基であり、(Z4)−は、炭素数1〜10の、アルキルスルホン酸イオン、フルオロアルキルスルホン酸イオン、アルコキシスルホン酸イオン、フルオロアルコキシスルホン酸イオン、アルコキシアルキレンスルホン酸イオン、フルオロアルコキシアルキレンスルホン酸イオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオン、フルオロアルキルスルホニル(フルオロスルホニル)イミドイオン、酢酸イオン、フルオロアルキルカルボン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラシアノホウ酸イオン、フルオロアルキル(トリフルオロ)ホウ酸イオン、フルオロアルコキシ(トリフルオロ)ホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンである。
一般式(A2−a2)中、R16及びR17はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数2〜10のアルケニル基であり、前記R16とR17とが結合して環を形成していても良く、該環を構成する炭素原子がヘテロ原子によって置換されていても良く、該ヘテロ原子に結合している水素原子が炭素数1〜6の炭化水素基によって置換されていても良い。一般式(A2−a2)中、L2は炭素数1〜6の炭化水素基であり、W2は前記一般式(A2−a1)におけるW1と同じであり、(Z5)−は前記一般式(A2−a1)における(Z4)−と同じである。]
【化3】
[一般式(B)中、Y1はフッ素原子、又は炭素数1〜10の、フルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基若しくはフルオロアルコキシアルキレン基であり、Y2はフルオロスルホニル基、又は炭素数1〜10の、フルオロアルキルスルホニル基、フルオロアルキルカルボニル基、フルオロアルコキシ基若しくはフルオロアルコキシアルキレン基である。]
【化4】
[一般式(C)中、Mはそれぞれ独立にケイ素原子、チタン原子、アルミニウム原子、バナジウム原子、ジルコニウム原子、スズ原子、又はクロム原子であり、
R7は炭素数1〜100の二価の炭化水素基若しくはアルキレンオキシド又は酸素原子であり、R8、R9、R10、R11、R12及びR13はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、フェニル基、アセトナート基、アセチルアセトナート基、アセテート基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシキ基、イソプロポキシキ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、式「−O−M−」で表される基、或いは炭素数1〜3のアルキレン基若しくは炭素数2〜3のアルケニレン基を連結基として介していてもよい、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基又はアリル基であり、少なくとも一つはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシキ基、イソプロポキシキ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、水酸基若しくは式「−O−M−」で表される基、又は前記連結基を介していてもよい、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基若しくはアリル基で表される基であり、
n8、n9、n10及びn11は0又は1であり、「n8+n9+2」及び「n10+n11+2」は各々のMの原子価に一致し、
m1は1以上の整数であり、m1が2以上である場合には、複数のMはそれぞれ互いに同一でも異なっていても良く、複数のR7、R8及びR9はそれぞれ互いに同一でも異なっていても良く、複数のn8及びn9はそれぞれ互いに同一でも異なっていても良い。]
【請求項2】
下記一般式(A3)で表される四級アンモニウム塩(A3)を更に配合してなることを特徴とする請求項1に記載の多価イオン伝導性材料。
【化5】
[一般式(A3)中、R18及びR19はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数4〜7のシクロアルキル基であり、R18とR19とが結合して環を形成していてもよく、
W3及びW4は、それぞれ独立に、水素原子、或いは炭素数1〜3のアルキレン基若しくは炭素数2〜3のアルケニレン基を連結基として介していてもよい炭素数1〜10のアルキル基若しくはフルオロアルキル基、前記連結基を介していてもよい炭素数2〜10のアルケニル基、又は前記連結基を介していてもよい炭素数1〜6のフルオロアルコキシ基若しくはアルコキシ基であり、
(Z6)−は、炭素数1〜10の、アルキルスルホン酸イオン、フルオロアルキルスルホン酸イオン、アルコキシスルホン酸イオン、フルオロアルコキシスルホン酸イオン、アルコキシアルキレンスルホン酸イオン、フルオロアルコキシアルキレンスルホン酸イオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロスルホニル)イミドイオン、ビス(フルオロアルキルスルホニル)イミドイオン、フルオロアルキルスルホニル(フルオロスルホニル)イミドイオン、酢酸イオン、フルオロアルキルカルボン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、テトラシアノホウ酸イオン、フルオロアルキル(トリフルオロ)ホウ酸イオン、フルオロアルコキシ(トリフルオロ)ホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロヒ酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンである。]
【請求項3】
請求項1又は2に記載の多価イオン伝導性材料中の少なくとも一部の前記X1、X2、X3又はX4が重合されたものであることを特徴とする多価イオン伝導性電解質。
【請求項4】
前記X1、X2、X3又はX4の一部が重合され、さらに残りの少なくとも一部が前記金属−酸素結合型構造体(C)と結合しているものであることを特徴とする請求項3に記載の多価イオン伝導性電解質。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の多価イオン伝導性材料が、多孔質基材(G)に含浸されたことを特徴とする多価イオン伝導性電解質。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の多価イオン伝導性材料を電極上に配し、乾燥、加熱、又は紫外線照射によって仮硬化させ、多価イオン伝導性電解質を形成した後、該多価イオン伝導性電解質上に対電極を配置して、加熱によって本硬化させることにより、該多価イオン伝導性電解質が前記電極及び対電極と接合されたものであることを特徴とする多価イオン伝導性電解質−電極接合体。
【請求項7】
請求項3、4又は5に記載の多価イオン伝導性電解質が膜状に成形され、該膜の一方の面に正極が、他方の面に負極がそれぞれ接合されたことを特徴とする多価イオン伝導性電解質−電極接合体。
【請求項8】
請求項3〜5のいずれか一項に記載の多価イオン電解質を使用したことを特徴とする多価イオン電池。
【請求項9】
請求項6又は7に記載の多価イオン伝導性電解質−電極接合体を備えたことを特徴とする多価イオン電池。
【請求項10】
前記多価イオン伝導性電解質−電極接合体をラミネートセルに組んでなる複数の単位セルが、積層及び連結されたことを特徴とする請求項9に記載の多価イオン電池。
【公開番号】特開2012−181962(P2012−181962A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−42925(P2011−42925)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】
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