説明

多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置

【課題】 ジグ装置の汎用的活用を図ると共に、車両の組立生産性を向上させ、組立作業の効率化を図ることができる多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置を提供する。
【解決手段】
本発明の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置は、組立ラインの天井部に移動可能に支持される胴体部と、胴体部に対して移動可能に設けられ、車種別前方車体に対する固定位置を可変的に調節して固定される車体固定部と、胴体部に対して移動可能に設けられ、フロントエンドモジュールを支持する部品支持部と、胴体部と部品支持部に各々設けられてフロントエンドモジュールを固定し、部品支持部に設けられてフロントエンドモジュールの種類によって把持位置を可変的に調節する部品把持部と、胴体部と車体固定部との間、および、胴体部と部品支持部との間に各々設けられ、フロントエンドモジュールを前方車体の組立位置に搬送させる部品搬送部とを含んで構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多車種フロントエンドモジュールを車体に組立てるためのジグ装置に係り、より詳しくは、車両の種類によって仕様が相異するフロントエンドモジュールを単一のジグ装置を用いて車体に組立てられるようにする多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車構成部品類はモジュール化されており、組立時に、独立に区分されたモジュール部品を車体に組立てるようになっている。
このような部品のモジュール化は、組立時の生産性の向上はもちろん、組立作業性を改善することに大きく寄与している。
しかし、モジュール化された部品のうち1つのフロントエンドモジュールの場合には、重量が過大である関係上、組立時に専用のジグを用いるようになるが、前記フロントエンドモジュールの仕様が各車種別に相異するため、各車種のフロントエンドモジュールに符合する専用のジグを複数備えなければならないという不便さがあった。
【0003】
特に、多車種混合生産方式を採択する組立ラインでは、ラインへ進入してくる車種に応じてフロントエンドモジュールの組立のための専用のジグを変えなければならないため、組立に要する時間が過大となって、これにより組立作業の生産性が低下する問題があった。
【特許文献1】特開2003−170870号公報
【特許文献2】特開2005−081502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記のような点を考慮してなされたものであって、各車種別多様な仕様のフロントエンドモジュールが、単一のジグ装置を介して単一の組立ラインで前方車体に組立てられるようにすることによって、ジグ装置の汎用的活用を図ると共に、車両の組立生産性を向上させ、組立作業の便宜性を増進させられるようにすることにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置は、組立ラインの天井部に移動可能に支持される胴体部と、前記胴体部に対して移動可能に設けられ、車種別前方車体に対する固定位置を可変的に調節して固定される車体固定部と、前記胴体部に対して移動可能に設けられ、フロントエンドモジュールを支持する部品支持部と、前記胴体部と前記部品支持部に各々設けられて前記フロントエンドモジュールを固定し、前記部品支持部に設けられて前記フロントエンドモジュールの種類によって把持位置を可変的に調節する部品把持部と、前記胴体部と前記車体固定部との間、および、前記胴体部と前記部品支持部との間に各々設けられ、前記フロントエンドモジュールを前記前方車体の組立位置に搬送させる部品搬送部とを含んで構成されることを特徴とする。
【0006】
前記胴体部は、平板と、前記平板の両側部に結合されたマウントブラケットと、前記両側マウントブラケットの底面部に各々設けられた第1リニアモーションガイドブロックと、前記平板の両側底面部に各々設けられた第2リニアモーションガイドブロックとを備えることを特徴とする。
【0007】
前記車体固定部は、前記第1リニアモーションガイドブロックに移動可能に結合される第1リニアモーションガイドレールと、前記第1リニアモーションガイドレールを装着するフレームと、前記フレームの前方側に設けられた横方向距離調節用アクチュエータと、前記横方向距離調節用アクチュエータに結合されたリンク部材と、前記リンク部材に設けられてフェンダ部に固定されるピン結合用アクチュエータとからなることを特徴とする。
【0008】
前記横方向距離調節用アクチュエータは、前記フレームにマウントブラケットを介して支持され、前記リンク部材は前記横方向距離調節用アクチュエータのプランジャにピン結合されて連結する第1リンクと、前記プランジャと前記第1リンクとの間の結合部位において中央が蝶着された補助リンクを介してピン結合で連結された第2リンクからなることを特徴とする。
【0009】
前記フレームでは、前記第1リンクと前記第2リンクとの移動を各々案内するガイドブラケットが設けられることを特徴とする。
【0010】
前記ピン結合用アクチュエータは、前記第1リンクと前記第2リンクとの先端で垂直な方向に設けられ、前記ピン結合用アクチュエータは前方車体のフェンダ部の取り付け孔に挿入される基準ピンが備えられることを特徴とする。
【0011】
前記部品支持部では、前記第2リニアモーションガイドブロックに移動可能に結合される第2リニアモーションガイドレールと、前記第2リニアモーションガイドレールを装着する四角枠状のサブフレームと、前記サブフレームの両側底面部で垂直に設けられた垂直フレームと、前記垂直フレームの下端に設けられた水平フレームとからなることを特徴とする。
【0012】
前記部品把持部は、前記平板に設けられて前記フロントエンドモジュールの上端部を押圧する押圧プレートを備えたクランプ用アクチュエータと、前記水平フレームの両端部に設けられて前記フロントエンドモジュールの両端部の取り付け孔と前方車体のサイドメンバに形成された取り付け孔に順次挿し込まれるマスタピンを備えた傾斜方向距離調節用アクチュエータとからなることを特徴とする。
【0013】
前記傾斜方向距離調節用アクチュエータは、前記水平フレームの両端部に設けられた傾斜方向マウントブラケットに支持され、傾斜方向に昇降・下降しながら先端に前記マスタピンを装着するプランジャを備えることを特徴とする。
【0014】
前記部品搬送部は、前記平板と前記サブフレームとの間を連結する第1長手方向移動用アクチュエータと、前記平板と前記メインフレームとの間を連結する第2長手方向移動用アクチュエータからなることを特徴とする。
【0015】
前記第1、第2長手方向移動用アクチュエータは、各々前記平板状で相互反対方向に向くように設けられ、各々のプランジャの先端部は前記メインフレームと前記サブフレームに結合されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置によれば、単一の組立ラインで様々な種類の車種に対するフロントエンドモジュールの組立の際、単一のジグ装置を用いて各車種別仕様に符合するフロントエンドモジュールに対する組立を可能にすることによって、ジグ装置の汎用的な活用を図ると共に、専用のジグ装置を備えることに要する経済的損失を排除して組立の生産性を向上させ、専用ジグ装置適用の際、交換に要する無駄の時間を排除して作業能率向上を図ることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【実施例】
【0018】
本発明は、図に示すように、組立ラインから搬送される車両の前方車体にフロントエンドモジュールMを組立るためフロントエンドモジュールMを把持すると共に、決まった組立位置へのフロントエンドモジュールMの移動を各々図るジグ装置に関するものである。本発明に係るフロントエンドモジュールM用ジグ装置は、胴体部、車体固定部、部品支持部、部品把持部、および部品搬送部から構成される。
胴体部は、組立ラインの天井部に設けられたバランス機構(図示せず)を介して移動可能に支持される平板10を備えている。
【0019】
車体固定部は、胴体部に対して定められた経路上で移動可能に設けられ、車種に応じて前方車体に対する固定位置を可変的に調節した状態で前方車体のフェンダ部Fに固定される。
部品支持部は、胴体部に対して定められた経路上で移動可能に設けられ、フロントエンドモジュールMを支持する役割を担う。
部品把持部は、胴体部と部品支持部に各々設けられてフロントエンドモジュールMの上端部と下端部とを各々固定し、部品支持部に設けられてフロントエンドモジュールMの種類によって把持位置を可変的に調節する。
部品搬送部は、胴体部と車体固定部との間と、胴体部と部品支持部との間に各々設けられ、車種に応じて相異する前方車体の組立位置を考慮してフロントエンドモジュールMを組立位置に搬送させる。
【0020】
以下、本発明の各構成要素の詳細を説明する。
先ず、胴体部は、平板10と、平板10の両側上部に各々固定されたバランス機構設置のための座面を形成するマウントブラケット12、両側のマウントブラケット12の底面部から長手方向に各々設けられた第1リニアモーションガイドブロック14、および平板10の両側の底面部から長手方向に沿って各々設けられた第2リニアモーションガイドブロック16を備えている。
【0021】
また、車体固定部は、第1リニアモーションガイドブロック14に移動可能に結合される第1リニアモーションガイドレール14’、第1リニアモーションガイドレール14’を固定する四角枠状のメインフレーム18、メインフレーム18の前方側に設けられた横方向距離調節用アクチュエータ20、横方向距離調節用アクチュエータ20に結合されたリンク部材、およびリンク部材に設けられてフェンダ部Fの取り付け孔(図示せず)に挿し込まれる基準ピン22aを備えたピン結合用アクチュエータ22を備えている。
【0022】
横方向距離調節用アクチュエータ20は、メインフレーム18の前方にマウントブラケット18aを介して支持される。リンク部材は、横方向距離調節用アクチュエータ20のプランジャ20aにピン結合で連結された第1リンク24と、プランジャ20aと第1リンク24との間の結合部位で中央が蝶着された補助リンク26を介してピン結合で連結された第2リンク28とからなる。
メインフレーム18の前方には、第1リンク24と第2リンク28との移動を各々案内するように、これらを受け入れるガイドブラケット30が複数設けられており、ガイドブラケット30は、メインフレーム18の前方で第1リンク24と第2リンク28を定められた経路へ正確に案内するようになっている。
【0023】
ピン結合用アクチュエータ22は、第1リンク24と第2リンク28との先端で垂直な方向に設けられ、ピン結合用アクチュエータ22のプランジャには前方車体のフェンダ部Fの取り付け孔に挿入される基準ピン22aが備えられる。
また、部品支持部は、第2リニアモーションガイドブロック16に移動可能に結合される第2リニアモーションガイドレール16’、第2リニアモーションガイドレール16’を固定する四角枠状のサブフレーム32、サブフレーム32の両側の底面部で垂直方向に設けられた垂直フレーム34、および垂直フレーム34の下端に設けられた水平フレーム36からなり、フロントエンドモジュールMを支持し、メインフレームに対して移動可能に設けられる。
【0024】
一方、部品把持部は、平板10に設けられてフロントエンドモジュールMの上端を押圧するように上下方向に作動するクランプ用アクチュエータ38と、水平フレーム36の両端部に設けられてフロントエンドモジュールMの両端部と前方車体のサイドメンバSに形成された取り付け孔Hに順次挿し込まれるマスタピン40bとを備えた傾斜方向距離調節用アクチュエータ40からなる。
この場合、クランプ用アクチュエータ38には、フロントエンドモジュールMの上端部を押圧するようにプランジャに一体に装着された押圧プレート38aが備えられている。
【0025】
傾斜方向距離調節用アクチュエータ40は、水平フレーム36の両端部に設けられた傾斜方向マウントブラケット36aに支持されて傾斜方向に昇降・下降されながら、先端にマスタピン40bを装着するプランジャ40aを備えている。
また、部品搬送部は、平板10とサブフレーム32との間を連結する第1長手方向移動用アクチュエータ42と、平板10とメインフレーム18との間を連結する第2長手方向移動用アクチュエータ44からなる。
この場合、第1、第2長手方向移動用アクチュエータ42,44は、各々平板10上で相互反対方向に向くように設けられ、各々のプランジャ42a,44aの先端部は、メインフレーム18とサブフレーム32に各々結合される。
【0026】
上記構成のジグ装置において、各種アクチュエータ20,38,40,42,44には、作動圧を提供する圧力源とこれを連結する圧力管路が設けられ、圧力管路上には管路の開閉を調節して、アクチュエータ20,38,40,42,44の作動を適切に制御する弁類の作動調節手段が設けられている。これは、周知の技術であるため、図を省略する。
併せて、メインフレーム18には、長手方向と横方向に各々作業取っ手18bが設けられており、フロントエンドモジュールMの組立時に作業者がジグ装置の位置調整を容易にできるようになっている。
【0027】
以下、本発明に係る多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置の作動を詳細に説明する。
先ず、組立ラインから搬送されてきた車種に符合するフロントエンドモジュールMが決定されれば、傾斜方向距離調節用アクチュエータ40が動作してマスタピン40bの位置をフロントエンドモジュールMの両側の先端部に位置する取り付け孔に対応するようにした後、マスタピン40bを取り付け孔に挿し込む。
次に、クランプ用アクチュエータ38が動作して、押圧プレート38aがフロントエンドモジュールMの上端部を押して、部品把持部からフロントエンドモジュールMの離脱を抑制する。
【0028】
次に、横方向距離調節用アクチュエータ20が動作して、ピン結合用アクチュエータ22の基準ピン22aが前方車体のフェンダ部Fの取り付け孔に対応するようにした後、ピン結合用アクチュエータ22の作動により基準ピン22aがフェンダ部Fの取り付け孔に挿入され、前方車体に対する車体固定部の位置が固定される。
この時、横方向距離調節用アクチュエータ20は、補助リンク26を介して第1リンク24と第2リンク28に同時に作動力を伝達すると共に、各ピン結合部位に対する適正な距離を設定して、左/右側に同一のストロークを実現することができる。
【0029】
以後、第1長手方向移動用アクチュエータ42が動作して、平板10に対するサブフレーム32の位置を調整し、第2長手方向移動用アクチュエータ44が作動して、前方車体に対する平板10の位置を調整する。
すなわち、第1長手方向移動用アクチュエータ42と第2長手方向移動用アクチュエータ44の作動によって、前方車体の左/右側サイドメンバSに形成された取り付け孔Hに傾斜方向距離調節用アクチュエータ40のマスタピン40bの位置を合わせて挿し込むようにすれば、フロントエンドモジュールMの前方車体に対する仮組立位置の設定が完了する。この状態で適正の箇所に対する締結作業を行うようにすれば、前方車体に対するフロントエンドモジュールMの正確な組立が完了する。
【0030】
一方、上記のようなフロントエンドモジュールMの組立過程で第1長手方向移動用アクチュエータ42と第2長手方向移動用アクチュエータ44に対して適切に調整して、前方車体のサイドメンバSに対するフロントエンドモジュールMの組立が行なわれる。
一例として、第1長手方向移動用アクチュエータ42と第2長手方向移動用アクチュエータ44とのプランジャ42a,44aを全て前進させた状態で車体固定部を前方車体のフェンダ部Fに固定させると共に、部品把持部にフロントエンドモジュールMを固定させた後、第2長手方向移動用アクチュエータ44のプランジャ44aのみを復帰させ、組立対象車両の前方車体にフロントエンドモジュールMを移動させて、フロントエンドモジュールMの組立を完了することができる。
【0031】
他の例として、第1長手方向移動用アクチュエータ42のプランジャ42aは前進させ、第2長手方向移動用アクチュエータ44のプランジャ44aは元の位置に戻した状態で車体固定部を前方車体のフェンダ部Fに固定させると共に、部品把持部にフロントエンドモジュールMを固定させた後、第1長手方向移動用アクチュエータ42のプランジャ42aのみを復帰させ、組立対象車両の前方車体にフロントエンドモジュールMを移動させて、フロントエンドモジュールMの組立を完了することもできる。
【0032】
この過程で傾斜方向距離調節用アクチュエータ40は組立ラインを介して搬送されたフロントエンドモジュールMの取り付け孔に対する位置を合わせて、マスタピン40bの位置を調節することができるため、車種別に相異する仕様のフロントエンドモジュールMの組立時に別のジグ装置を使わずに済む。
また、横方向距離調節用アクチュエータ20もやはりフロントエンドモジュールMが組立てられる車種別前方車体のフェンダ部Fに形成された取り付け孔に対する位置を合わせて、ピン結合用アクチュエータ22の位置を調節することができるため、単一のジグ装置を用いて様々な種類の車種に対するフロントエンドモジュールMの組立作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】本発明に係る多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置の使用状態図である。
【図5】図4の側面図である。
【符号の説明】
【0034】
10 平板
12 マウントブラケット
14 第1リニアモーションガイドブロック
14’ 第1リニアモーションガイドレール
16 第2リニアモーションガイドブロック
16’ 第2リニアモーションガイドレール
18 メインフレーム
18a マウントブラケット
18a,18b 各々作業取っ手
20 横方向距離調節用アクチュエータ
20a プランジャ
22 結合用アクチュエータ
22a 基準ピン
24 第1リンク
26 補助リンク
28 第2リンク
30 ガイドブラケット
32 四角枠状のサブフレーム
34 垂直フレーム
36 水平フレーム
36a 傾斜方向マウントブラケット
38 クランプ用アクチュエータ
38a 押圧プレート
40 傾斜方向距離調節用アクチュエータ
40a プランジャ
40b マスタピン
42 第1長手方向移動用アクチュエータ
42a プランジャ
44 第2長手方向移動用アクチュエータ
44a プランジャ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
組立ラインの天井部に移動可能に支持される胴体部と、
前記胴体部に対して移動可能に設けられ、車種別前方車体に対する固定位置を可変的に調節して固定される車体固定部と、
前記胴体部に対して移動可能に設けられ、フロントエンドモジュールを支持する部品支持部と、
前記胴体部と前記部品支持部に各々設けられて前記フロントエンドモジュールを固定し、前記部品支持部に設けられて前記フロントエンドモジュールの種類によって把持位置を可変的に調節する部品把持部と、
前記胴体部と前記車体固定部との間、および、前記胴体部と前記部品支持部との間に各々設けられ、前記フロントエンドモジュールを前記前方車体の組立位置に搬送させる部品搬送部とを含んで構成されることを特徴とする多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。
【請求項2】
前記胴体部は、平板と、前記平板の両側部に結合されたマウントブラケットと、前記両側マウントブラケットの底面部に各々設けられた第1リニアモーションガイドブロックと、前記平板の両側底面部に各々設けられた第2リニアモーションガイドブロックとを備えることを特徴とする請求項1に記載の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。
【請求項3】
前記車体固定部は、前記第1リニアモーションガイドブロックに移動可能に結合される第1リニアモーションガイドレールと、前記第1リニアモーションガイドレールを装着するフレームと、前記フレームの前方側に設けられた横方向距離調節用アクチュエータと、前記横方向距離調節用アクチュエータに結合されたリンク部材と、前記リンク部材に設けられてフェンダ部に固定されるピン結合用アクチュエータとからなることを特徴とする請求項2に記載の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。
【請求項4】
前記横方向距離調節用アクチュエータは、前記フレームにマウントブラケットを介して支持され、前記リンク部材は前記横方向距離調節用アクチュエータのプランジャにピン結合されて連結する第1リンクと、前記プランジャと前記第1リンクとの間の結合部位において中央が蝶着された補助リンクを介してピン結合で連結された第2リンクからなることを特徴とする請求項3に記載の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。
【請求項5】
前記フレームでは、前記第1リンクと前記第2リンクとの移動を各々案内するガイドブラケットが設けられることを特徴とする請求項4に記載の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。
【請求項6】
前記ピン結合用アクチュエータは、前記第1リンクと前記第2リンクとの先端で垂直な方向に設けられ、前記ピン結合用アクチュエータは前方車体のフェンダ部の取り付け孔に挿入される基準ピンが備えられることを特徴とする請求項4に記載の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。
【請求項7】
前記部品支持部では、前記第2リニアモーションガイドブロックに移動可能に結合される第2リニアモーションガイドレールと、前記第2リニアモーションガイドレールを装着する四角枠状のサブフレームと、前記サブフレームの両側底面部で垂直に設けられた垂直フレームと、前記垂直フレームの下端に設けられた水平フレームとからなることを特徴とする請求項2に記載の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。
【請求項8】
前記部品把持部は、前記平板に設けられて前記フロントエンドモジュールの上端部を押圧する押圧プレートを備えたクランプ用アクチュエータと、前記水平フレームの両端部に設けられて前記フロントエンドモジュールの両端部の取り付け孔と前方車体のサイドメンバに形成された取り付け孔に順次挿し込まれるマスタピンを備えた傾斜方向距離調節用アクチュエータとからなることを特徴とする請求項7に記載の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。
【請求項9】
前記傾斜方向距離調節用アクチュエータは、前記水平フレームの両端部に設けられた傾斜方向マウントブラケットに支持され、傾斜方向に昇降・下降しながら先端に前記マスタピンを装着するプランジャを備えることを特徴とする請求項8に記載の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。
【請求項10】
前記部品搬送部は、前記平板と前記サブフレームとの間を連結する第1長手方向移動用アクチュエータと、前記平板と前記メインフレームとの間を連結する第2長手方向移動用アクチュエータからなることを特徴とする請求項2に記載の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。
【請求項11】
前記第1、第2長手方向移動用アクチュエータは、各々前記平板状で相互反対方向に向くように設けられ、各々のプランジャの先端部は前記メインフレームと前記サブフレームに結合されることを特徴とする請求項10に記載の多車種フロントエンドモジュールの組立用ジグ装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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