多連注射器または多連カートリッジからの注出を行うための圧力作動ピストンを有する装置
【課題】患者自身による極めて簡単な注射器の反復使用が可能で、手足の創傷等の離隔位置の創傷も可能な装置の提供。
【解決手段】本発明装置は、注射器の注出を行なうために圧力媒体4によって駆動できる注出ピストン2と、内部に注出ピストン2を移動可能に支持する案内部分3とを含む。本装置は、二連注射器50の注出を行なうように構成され、圧力媒体4を受容する把持部分5と、注出ピストン2と、案内部分3と、錠止手段6とを含む。錠止手段6は、把持部分5に手で圧力を加えて解除でき、また、把持部分5に配設され、注出ピストン2に設けた錠止手段35に操作可能に連結される。
【解決手段】本発明装置は、注射器の注出を行なうために圧力媒体4によって駆動できる注出ピストン2と、内部に注出ピストン2を移動可能に支持する案内部分3とを含む。本装置は、二連注射器50の注出を行なうように構成され、圧力媒体4を受容する把持部分5と、注出ピストン2と、案内部分3と、錠止手段6とを含む。錠止手段6は、把持部分5に手で圧力を加えて解除でき、また、把持部分5に配設され、注出ピストン2に設けた錠止手段35に操作可能に連結される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲の請求項1の前段部分に記載された注射器からの注出を行うために圧力媒体で動かされる注出ピストンを有する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
皮下注射針を有する斯様な注射器は、US−A−2565081によって公知であり、記載された装置は、圧力ばねで動かされる注出プランジャーと、該注出プランジャーを移動可能に収容する案内部分とを含む。注出プランジャーは後端部での錠止引っ掛け部により緊張位置に保持され、錠止引っ掛け部が解除された時に、注射器のプランジャーに加圧が行なわれる。この作動の間、ばねは一度だけ伸長する。
【0003】
US−A−3702608は、注出口と反対側の端部における単一の注射器を収容する部分と、比較的複雑な注出機構とを有する注出装置を開示している。
【0004】
WO99/37343もまた、単一注射器を収容でき、比較的複雑な解除機構を備えた注出装置を開示している。
【0005】
創傷治療の分野では、この他に、通常の創傷を覆う無菌包帯材料、液体、ペーストおよびゼラチンをも、創傷の密封および治癒、および疼痛軽減のためのその他の物質と組合せて使用している。この目的のために多成分物質がますます多く使用されるようになってきたが、それらは創傷に塗布する前に組合せて、混合しなければならない。このため、例えば二連注射器に各成分が収容され、皮膚や創傷表面に塗布する前に静的混合器または噴霧装置によって混合される。混合器からの注出は、二連注射器のプランジャーに手動圧力を加えることによって行われる。
【0006】
特に長期間に及ぶ患者や、慢性創傷の場合には、患者自身による創傷治療が望ましいだけでなく、経費節減にもなる。しかしながら、従来の二連注射器では、この注出操作が、力と、ある程度の手作業能力とを患者に要求しており、それらを過少評価してはならない。創傷の部位によっては、患者にとって二連注射器の操作が困難である。
【0007】
さらに、注出すべき成分を計量できることが望ましく、これは従来の二連注射器で十分に保証されているとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】US−A−2565081
【特許文献2】US−A−3702608
【特許文献3】WO 99/37343
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
斯かる背景の下で、本発明は、多連注射器の使用を可能にし、かつ、廉価に製造できる一方で、患者による操作性の向上を保証して、冒頭に述べた形式の装置をさらに開発するという目的に基づいている。
【0010】
本発明の別の目的は、装置の反復使用ができること、また、どのような注出量でも正確に計量できることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
これらの目的は、独立項である請求項1に記載された装置によって達成される。本発明のさらに好ましい実施形態は従属請求項に記載されている。
【0012】
以下、図面を見ながら、本発明の代表的実施形態について詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】二連注射器の自動注出のための本発明装置の代表的第1実施例の分解図。
【図1a】図1に示す装置の手づかみ部分の斜視図。
【図1b】図1に示す装置の錠止スリーブの斜視図。
【図1c】図1bに示す錠止スリーブの異なる斜視図。
【図1d】図1に示す装置の組立て装置の斜視図。
【図2】注出ピストンが緊張位置にある図1に示す装置の部分斜視図。
【図3】図1示す注出ピストンの斜視図。
【図4】緊張位置にある注出ピストンの錠止位置を示す図2のIV−IV平面に沿う部分断面図。
【図5】錠止スリーブの解除位置を示す図2のIV−IV平面に沿う部分断面図。
【図6】二連注射器で自動注出する本発明装置の第2代表例の斜視図。
【図7】注出ピストンが緊張位置にある図6のVII−VII平面に沿う断面図。
【図8】注出ピストンが解除位置にある図6のVIII−VIII平面に沿う断面図。
【実施例】
【0014】
以下、代表的実施例において、二連注射器を図示して説明するが、3つ以上の保存容器を有する多連注射器または多連カートリッジも包含され、その場合、注出ピストンが適合するようになされる。用語「前」および「後」は、注射器の前方側にある注射器出口を基準とする。
【実施例1】
【0015】
図1は二連注射器用の本発明による第1実施例の注出装置1を示しており、この装置は、注出ピストン2、案内部分3、圧力媒体として働くばね部材4、把持部分5および錠止スリーブ6を含む。
【0016】
図1、図3の注出ピストン2は中空シリンダ8の形態を有し、このシリンダは前端2aをプランジャー支持部9で閉じられ、後端2bは開放されている。注出ピストン2の外周面の前端2aに指掛け7が設けられ、その下側が中空シリンダ8の円周の一部に沿って延在し、上側の平面が中空シリンダ8の周面に対して事実上直角に延在する。指掛け部7は、図1に見られるように中空シリンダ8の位置決めスロット10内に挿入して取付けることができ、また、以下の記載でさらに詳しく説明する。注出ピストン2の下側に沿って鋸歯状錠止歯35が形成されている。錠止歯35は注出ピストンの全ストローク長と等しい寸法範囲にわたって形成されている。図示した注出ピストン2の位置では、錠止歯の最前の歯溝35aは錠止引っ掛け部30の軸線方向範囲に対置される。錠止引っ掛け部30の内側部分は歯溝と同じ形状を有しており、これによりいずれか1つの歯溝35内に錠止引っ掛け部30が確実に係合できるようになっている。
【0017】
図1に見られるように、案内部分3は、事実上中空シリンダ12から成り、該中空シリンダ12の開放端3bは注出ピストン2を受入れるようになっている。中空シリンダ12の周面に開口13が形成されており、この開口13は、案内部分3の大部分に亘って長手方向に延在し、その幅は、注出ピストン2に付された指掛け部7の装着領域に事実上一致しており、また、中空シリンダ12は二連プランジャー55を受入れるようになっている。斯かる態様で、指掛け部7を開口13から突出させたまま、注出ピストン2を案内部分3内で軸線方向に動かすことができる。錠止スリーブ6のための前方ストッパー肩部分34は、案内部分3の外周の一部に沿う横断方向壁部分14の幅で規定される。
【0018】
案内部分3内でのピストンの動きは、案内部分3の前端3aにある注射器用受承フランジ15によって制限される。この注射器用受承フランジ15は横壁の形態を有し、両側でシリンダ直径を超えて延在しており、また、中央部分にU字形の凹部を形成され、その凹部内に二連注射器50およびその二連プランジャー55が挿入できるようにされている。位置決めフランジ15の上縁には、図1に見られるように、二連注射器のフランジのための挿入開口16が形成されている。したがって、二連プランジャー55の作動中、案内部分3内の注出ピストン2の前端位置は、二連注射器内の二連プランジャーの端部位置となる。
【0019】
ばね部材4は円筒形に渦巻き成形された圧縮ばねで形成されており、その前端4aは中空シリンダ8内に配置され、後端4bは注出ピストン2の開放された後端2bから突出する。
【0020】
図1dは、二連注射器50および混合器53と共に組立てられた本発明装置を示す。この二連注射器は、二連プランジャー55で動かされ、また、保持フランジ54および押圧プレート57をさらに含む。
【0021】
図1aによれば、把持部分5は、また事実上円筒表面構造体18を含み、その前端5aが開放され、後端5bが端壁19によって閉成されている。前側部分において把持部分5の中空空間は、内壁に沿って円周方向に延在するストッパー鍔20の位置から広くなっている。
【0022】
段差ストッパー鍔20は、案内部分3の後端部分3cを受入れてその後端3bが段差ストッパー鍔20に当接するような形状をした把持部分5の前部の受入れ部分33を形成している。前部受入れ部分33の内壁の対向する2つの側にはそれぞれ位置決めカム21a,21bが配設され、それらは段差ストッパー鍔20から前方に向かって伸長している。
【0023】
したがって、案内部分3の後端部分3cには相応して2つの位置決めスロット22a,22bが備えられ、これによって案内部分3を把持部分5に挿入する際の案内部分3の正しい配向が保証されるようになっている。案内部分3の後端部分3cにおける反対両側面には、スナップ突起23a,23bが配設されている。対応するスナップ溝24a,24bは、受入れ部分33の内壁に沿って形成されている。このようにして、構成部材3,5の組立体は、スナップ突起23a,23bとスナップ溝24a,24bとの間の取り外しできないスナップ結合をなす。
【0024】
円筒形ばねガイド25は把持部分5の中空空間の中央に配置され、事実上その全長にわたって軸線方向に延在し、内部で端壁19に結合されている。さらに具体的には、円筒形ばねガイド25の外径は、事実上ばね部材4の内径に等しい。このように円筒形ばねガイド25は、ばね部材4の後端4bを端壁19の内側へ向かって案内イドし、これによってばね部材4は、構成部材2〜5を組立てる際に圧縮される。
【0025】
後方ストッパー肩部分26が円筒面構造体18の周面に沿って配置され、受入れ部分33の後方で円周方向に突出する。特に、このストッパー肩部分は把持部分5の端部分5cの前端位置に配置される。
【0026】
図1b、図1cによれば、錠止スリーブ6は環状スリーブ筐体27を有し、この筐体は把持部分5の前端部分5cの上をスライドできる。さらに、端部分5cの外径に比較して、スリーブ筐体27には僅かに楕円形の内径が与えられ、その長径は錠止引っ掛け部と指掛け部との間に位置し、相応の変位を可能にする。組立後、錠止スリーブ6の前面28は案内部分3の前方ストッパー肩部分34に係止する。この状態で、錠止スリーブ6の後端6bは把持部分5の後方ストッパー肩部分26に当接する。
【0027】
スリーブ包囲壁27の内壁面に沿って錠止引っ掛け部30が配置されており、該錠止引っ掛け部30は半径方向内側に向けて伸長する。錠止引っ掛け部30に対応する側方開口32が把持部分5の前端部分5cに形成されている。錠止スリーブおよび円筒面5cの内径が楕円形であるために、構成要素5,6の組立時に錠止引っ掛け部30が側方開口32へ向けて移動した後、錠止引っ掛け部30が側方開口32内に係合して把持部分5の中空空間へ突出することができる。
【0028】
図1cによれば、弾性圧力部材31が錠止引っ掛け部30と反対側のスリーブ筐体27の内壁面上に配置されている。錠止引っ掛け部30を錠止歯に係合させるために、圧力部材31が錠止引っ掛け部30とは反対方向で錠止スリーブ6に力を加える。スリーブの外側では、指掛け部29が弾性圧力部材31に組付けられている。この指掛け部に圧力を加えることで、弾性圧力部材31は、したがって錠止スリーブ6は錠止引っ掛け部30とともに注出ピストン2の下側の錠止歯35から半径方向の遊びの範囲内で係合状態を解除され、これにより注出ピストンが解除される。
【0029】
図4、図5には、図2のIV−IVおよびV−V平面に沿う断面図が示されている。図4に示す錠止スリーブ6の閉位置において、指掛け部29は圧力部材の作用を受け、したがって半径方向この遊びの範囲内で把持部分5の前端部分5cから離れた位置とされる。この位置において、錠止引っ掛け部30の内側部分は開口32を通して把持部分5の内部空間内に伸長する。したがって、錠止引っ掛け部30は把持部分5の内壁面に沿って延在する注出ピストン2の錠止歯35のうちの特定の歯溝内に係合する。ここに示される注出ピストン2の後端部では、錠止引っ掛け部30は前部錠止歯溝35a内に係合する。このように形成された錠止手段によれは、注出ピストン2は把持部分5に対して軸線方向位置を保持され、ばね部材4によって加えられる力に抗する。
【0030】
図5に示す錠止スリーブ6の解除位置において、指掛け部29は手で圧力を加えて与えられた位置にあり、この位置において所定の遊びの範囲内で把持部分5の前端部分5cへ向けて変位されている。したがって錠止引っ掛け部30の歯状の内側部分が把持部分5の内部空間から引出され、これにより錠止手段が解除される。
【0031】
円筒形ばねガイド25に加えられている手押し圧力が解除されると、錠止スリーブ6は弾性圧力部材31のばね作用によって図4に示す閉位置へ復帰する。これにより、錠止スリーブは最も近い歯溝内に係合する。したがって錠止歯35は、把持部分5により要求に従って注出ピストン2を別のピストン位置に止めることができる。
【0032】
手による注出ピストン2の引き戻しは、錠止引っ掛け部30および錠止歯35のそれぞれの楔形状が歯溝からの錠止引っ掛け部30の後方へ向けての係合解除を可能にすることから、指掛け部7の指置き表面11に圧力を加えることにより、どの位置からでも引き戻すことができる。
【実施例2】
【0033】
図6は、本発明による注出装置40の代表的な第2実施例を斜視図で示す。第1実施例と同じ造作は同じ符号で指し示している。さらに、注出装置1,40とともに使用するのが適当な二連注射器50も示されている。
【0034】
この変形例は、基本的には代表的第1実施例と等しく、主な相違点は簡単化した錠止/解除機構、および注出作動が中断できないことにある。
【0035】
装置40は弾性的な指掛け部36を含み、この指掛け部の後端36bは把持部分5に対してその後端5bの部分で剛性的に連結され、また、円筒面18に沿って把持部分5の前端5aまで前方へ延在している。指掛け部36の前端36aには錠止引っ掛け部37が配置されている。ここで、錠止引っ掛け部を有する指掛け部は、第1実施例1の注出装置における錠止スリーブ6の機能を事実上有する。この実施例では、第1実施例に比して、錠止引っ掛け部37が外方に向けられている。
【0036】
錠止引っ掛け部37に対応する錠止切欠き41が注出ピストン2に備えられている。注出ピストン2はその前端に位置決めスロット10を有し、そのスロットには指掛け部7が挿入できる。この指掛け部は錠止支持体42を有し、この錠止支持体は注出ピストン2の中空シリンダ8の上側で傘のような形状で延在している。錠止支持体42の下側に錠止切欠き41が形成されている(図8参照)。
【0037】
指掛け部36の押圧面38に圧力を加えると、錠止引っ掛け部37は押し下げられて、錠止切欠き41との係合が外れる。指掛け部36のばねアーム形状によって、手で加えた圧力を解消すると、錠止引っ掛け部37は初期姿勢に戻るが、錠止引っ掛け部37の楔形状は、後でこの器具を再使用するときの後方位置での係合を保証する。
【0038】
図7、図8は、図6のVII−VII平面、および、VIII−VIII平面に沿う断面を提示する、案内部分3の斜視図を緊張状態および解除状態で示す。
【0039】
代表的実施例の説明から、当業者にとって、特許請求の範囲に記載された請求項で規定定される本発明の保護範囲から逸脱することのない各種変形例を想到できるだろう。かくして、錠止歯は、第2実施例による外部錠止手段であってもよい。この場合、手操作による押圧力の簡単な解除によって、注出中の何れの時点でも、錠止手段に注出ピストンを錠止できる。さらに、注出ピストン2に錠止引っ掛け部を、また、把持部分5に錠止歯を含む錠止手段を備えることができる。錠止スリーブに錠止引っ掛け部の形態をした外部錠止手段を備えるか、または、把持部分に錠止ブラケットの形態をした内部錠止手段を備えることができる。
【0040】
また、自動注出を容易に行うために、圧縮ばねに代えて、圧縮空気カートリッジまたはその他の圧力媒体を使用できる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲の請求項1の前段部分に記載された注射器からの注出を行うために圧力媒体で動かされる注出ピストンを有する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
皮下注射針を有する斯様な注射器は、US−A−2565081によって公知であり、記載された装置は、圧力ばねで動かされる注出プランジャーと、該注出プランジャーを移動可能に収容する案内部分とを含む。注出プランジャーは後端部での錠止引っ掛け部により緊張位置に保持され、錠止引っ掛け部が解除された時に、注射器のプランジャーに加圧が行なわれる。この作動の間、ばねは一度だけ伸長する。
【0003】
US−A−3702608は、注出口と反対側の端部における単一の注射器を収容する部分と、比較的複雑な注出機構とを有する注出装置を開示している。
【0004】
WO99/37343もまた、単一注射器を収容でき、比較的複雑な解除機構を備えた注出装置を開示している。
【0005】
創傷治療の分野では、この他に、通常の創傷を覆う無菌包帯材料、液体、ペーストおよびゼラチンをも、創傷の密封および治癒、および疼痛軽減のためのその他の物質と組合せて使用している。この目的のために多成分物質がますます多く使用されるようになってきたが、それらは創傷に塗布する前に組合せて、混合しなければならない。このため、例えば二連注射器に各成分が収容され、皮膚や創傷表面に塗布する前に静的混合器または噴霧装置によって混合される。混合器からの注出は、二連注射器のプランジャーに手動圧力を加えることによって行われる。
【0006】
特に長期間に及ぶ患者や、慢性創傷の場合には、患者自身による創傷治療が望ましいだけでなく、経費節減にもなる。しかしながら、従来の二連注射器では、この注出操作が、力と、ある程度の手作業能力とを患者に要求しており、それらを過少評価してはならない。創傷の部位によっては、患者にとって二連注射器の操作が困難である。
【0007】
さらに、注出すべき成分を計量できることが望ましく、これは従来の二連注射器で十分に保証されているとは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】US−A−2565081
【特許文献2】US−A−3702608
【特許文献3】WO 99/37343
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
斯かる背景の下で、本発明は、多連注射器の使用を可能にし、かつ、廉価に製造できる一方で、患者による操作性の向上を保証して、冒頭に述べた形式の装置をさらに開発するという目的に基づいている。
【0010】
本発明の別の目的は、装置の反復使用ができること、また、どのような注出量でも正確に計量できることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
これらの目的は、独立項である請求項1に記載された装置によって達成される。本発明のさらに好ましい実施形態は従属請求項に記載されている。
【0012】
以下、図面を見ながら、本発明の代表的実施形態について詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】二連注射器の自動注出のための本発明装置の代表的第1実施例の分解図。
【図1a】図1に示す装置の手づかみ部分の斜視図。
【図1b】図1に示す装置の錠止スリーブの斜視図。
【図1c】図1bに示す錠止スリーブの異なる斜視図。
【図1d】図1に示す装置の組立て装置の斜視図。
【図2】注出ピストンが緊張位置にある図1に示す装置の部分斜視図。
【図3】図1示す注出ピストンの斜視図。
【図4】緊張位置にある注出ピストンの錠止位置を示す図2のIV−IV平面に沿う部分断面図。
【図5】錠止スリーブの解除位置を示す図2のIV−IV平面に沿う部分断面図。
【図6】二連注射器で自動注出する本発明装置の第2代表例の斜視図。
【図7】注出ピストンが緊張位置にある図6のVII−VII平面に沿う断面図。
【図8】注出ピストンが解除位置にある図6のVIII−VIII平面に沿う断面図。
【実施例】
【0014】
以下、代表的実施例において、二連注射器を図示して説明するが、3つ以上の保存容器を有する多連注射器または多連カートリッジも包含され、その場合、注出ピストンが適合するようになされる。用語「前」および「後」は、注射器の前方側にある注射器出口を基準とする。
【実施例1】
【0015】
図1は二連注射器用の本発明による第1実施例の注出装置1を示しており、この装置は、注出ピストン2、案内部分3、圧力媒体として働くばね部材4、把持部分5および錠止スリーブ6を含む。
【0016】
図1、図3の注出ピストン2は中空シリンダ8の形態を有し、このシリンダは前端2aをプランジャー支持部9で閉じられ、後端2bは開放されている。注出ピストン2の外周面の前端2aに指掛け7が設けられ、その下側が中空シリンダ8の円周の一部に沿って延在し、上側の平面が中空シリンダ8の周面に対して事実上直角に延在する。指掛け部7は、図1に見られるように中空シリンダ8の位置決めスロット10内に挿入して取付けることができ、また、以下の記載でさらに詳しく説明する。注出ピストン2の下側に沿って鋸歯状錠止歯35が形成されている。錠止歯35は注出ピストンの全ストローク長と等しい寸法範囲にわたって形成されている。図示した注出ピストン2の位置では、錠止歯の最前の歯溝35aは錠止引っ掛け部30の軸線方向範囲に対置される。錠止引っ掛け部30の内側部分は歯溝と同じ形状を有しており、これによりいずれか1つの歯溝35内に錠止引っ掛け部30が確実に係合できるようになっている。
【0017】
図1に見られるように、案内部分3は、事実上中空シリンダ12から成り、該中空シリンダ12の開放端3bは注出ピストン2を受入れるようになっている。中空シリンダ12の周面に開口13が形成されており、この開口13は、案内部分3の大部分に亘って長手方向に延在し、その幅は、注出ピストン2に付された指掛け部7の装着領域に事実上一致しており、また、中空シリンダ12は二連プランジャー55を受入れるようになっている。斯かる態様で、指掛け部7を開口13から突出させたまま、注出ピストン2を案内部分3内で軸線方向に動かすことができる。錠止スリーブ6のための前方ストッパー肩部分34は、案内部分3の外周の一部に沿う横断方向壁部分14の幅で規定される。
【0018】
案内部分3内でのピストンの動きは、案内部分3の前端3aにある注射器用受承フランジ15によって制限される。この注射器用受承フランジ15は横壁の形態を有し、両側でシリンダ直径を超えて延在しており、また、中央部分にU字形の凹部を形成され、その凹部内に二連注射器50およびその二連プランジャー55が挿入できるようにされている。位置決めフランジ15の上縁には、図1に見られるように、二連注射器のフランジのための挿入開口16が形成されている。したがって、二連プランジャー55の作動中、案内部分3内の注出ピストン2の前端位置は、二連注射器内の二連プランジャーの端部位置となる。
【0019】
ばね部材4は円筒形に渦巻き成形された圧縮ばねで形成されており、その前端4aは中空シリンダ8内に配置され、後端4bは注出ピストン2の開放された後端2bから突出する。
【0020】
図1dは、二連注射器50および混合器53と共に組立てられた本発明装置を示す。この二連注射器は、二連プランジャー55で動かされ、また、保持フランジ54および押圧プレート57をさらに含む。
【0021】
図1aによれば、把持部分5は、また事実上円筒表面構造体18を含み、その前端5aが開放され、後端5bが端壁19によって閉成されている。前側部分において把持部分5の中空空間は、内壁に沿って円周方向に延在するストッパー鍔20の位置から広くなっている。
【0022】
段差ストッパー鍔20は、案内部分3の後端部分3cを受入れてその後端3bが段差ストッパー鍔20に当接するような形状をした把持部分5の前部の受入れ部分33を形成している。前部受入れ部分33の内壁の対向する2つの側にはそれぞれ位置決めカム21a,21bが配設され、それらは段差ストッパー鍔20から前方に向かって伸長している。
【0023】
したがって、案内部分3の後端部分3cには相応して2つの位置決めスロット22a,22bが備えられ、これによって案内部分3を把持部分5に挿入する際の案内部分3の正しい配向が保証されるようになっている。案内部分3の後端部分3cにおける反対両側面には、スナップ突起23a,23bが配設されている。対応するスナップ溝24a,24bは、受入れ部分33の内壁に沿って形成されている。このようにして、構成部材3,5の組立体は、スナップ突起23a,23bとスナップ溝24a,24bとの間の取り外しできないスナップ結合をなす。
【0024】
円筒形ばねガイド25は把持部分5の中空空間の中央に配置され、事実上その全長にわたって軸線方向に延在し、内部で端壁19に結合されている。さらに具体的には、円筒形ばねガイド25の外径は、事実上ばね部材4の内径に等しい。このように円筒形ばねガイド25は、ばね部材4の後端4bを端壁19の内側へ向かって案内イドし、これによってばね部材4は、構成部材2〜5を組立てる際に圧縮される。
【0025】
後方ストッパー肩部分26が円筒面構造体18の周面に沿って配置され、受入れ部分33の後方で円周方向に突出する。特に、このストッパー肩部分は把持部分5の端部分5cの前端位置に配置される。
【0026】
図1b、図1cによれば、錠止スリーブ6は環状スリーブ筐体27を有し、この筐体は把持部分5の前端部分5cの上をスライドできる。さらに、端部分5cの外径に比較して、スリーブ筐体27には僅かに楕円形の内径が与えられ、その長径は錠止引っ掛け部と指掛け部との間に位置し、相応の変位を可能にする。組立後、錠止スリーブ6の前面28は案内部分3の前方ストッパー肩部分34に係止する。この状態で、錠止スリーブ6の後端6bは把持部分5の後方ストッパー肩部分26に当接する。
【0027】
スリーブ包囲壁27の内壁面に沿って錠止引っ掛け部30が配置されており、該錠止引っ掛け部30は半径方向内側に向けて伸長する。錠止引っ掛け部30に対応する側方開口32が把持部分5の前端部分5cに形成されている。錠止スリーブおよび円筒面5cの内径が楕円形であるために、構成要素5,6の組立時に錠止引っ掛け部30が側方開口32へ向けて移動した後、錠止引っ掛け部30が側方開口32内に係合して把持部分5の中空空間へ突出することができる。
【0028】
図1cによれば、弾性圧力部材31が錠止引っ掛け部30と反対側のスリーブ筐体27の内壁面上に配置されている。錠止引っ掛け部30を錠止歯に係合させるために、圧力部材31が錠止引っ掛け部30とは反対方向で錠止スリーブ6に力を加える。スリーブの外側では、指掛け部29が弾性圧力部材31に組付けられている。この指掛け部に圧力を加えることで、弾性圧力部材31は、したがって錠止スリーブ6は錠止引っ掛け部30とともに注出ピストン2の下側の錠止歯35から半径方向の遊びの範囲内で係合状態を解除され、これにより注出ピストンが解除される。
【0029】
図4、図5には、図2のIV−IVおよびV−V平面に沿う断面図が示されている。図4に示す錠止スリーブ6の閉位置において、指掛け部29は圧力部材の作用を受け、したがって半径方向この遊びの範囲内で把持部分5の前端部分5cから離れた位置とされる。この位置において、錠止引っ掛け部30の内側部分は開口32を通して把持部分5の内部空間内に伸長する。したがって、錠止引っ掛け部30は把持部分5の内壁面に沿って延在する注出ピストン2の錠止歯35のうちの特定の歯溝内に係合する。ここに示される注出ピストン2の後端部では、錠止引っ掛け部30は前部錠止歯溝35a内に係合する。このように形成された錠止手段によれは、注出ピストン2は把持部分5に対して軸線方向位置を保持され、ばね部材4によって加えられる力に抗する。
【0030】
図5に示す錠止スリーブ6の解除位置において、指掛け部29は手で圧力を加えて与えられた位置にあり、この位置において所定の遊びの範囲内で把持部分5の前端部分5cへ向けて変位されている。したがって錠止引っ掛け部30の歯状の内側部分が把持部分5の内部空間から引出され、これにより錠止手段が解除される。
【0031】
円筒形ばねガイド25に加えられている手押し圧力が解除されると、錠止スリーブ6は弾性圧力部材31のばね作用によって図4に示す閉位置へ復帰する。これにより、錠止スリーブは最も近い歯溝内に係合する。したがって錠止歯35は、把持部分5により要求に従って注出ピストン2を別のピストン位置に止めることができる。
【0032】
手による注出ピストン2の引き戻しは、錠止引っ掛け部30および錠止歯35のそれぞれの楔形状が歯溝からの錠止引っ掛け部30の後方へ向けての係合解除を可能にすることから、指掛け部7の指置き表面11に圧力を加えることにより、どの位置からでも引き戻すことができる。
【実施例2】
【0033】
図6は、本発明による注出装置40の代表的な第2実施例を斜視図で示す。第1実施例と同じ造作は同じ符号で指し示している。さらに、注出装置1,40とともに使用するのが適当な二連注射器50も示されている。
【0034】
この変形例は、基本的には代表的第1実施例と等しく、主な相違点は簡単化した錠止/解除機構、および注出作動が中断できないことにある。
【0035】
装置40は弾性的な指掛け部36を含み、この指掛け部の後端36bは把持部分5に対してその後端5bの部分で剛性的に連結され、また、円筒面18に沿って把持部分5の前端5aまで前方へ延在している。指掛け部36の前端36aには錠止引っ掛け部37が配置されている。ここで、錠止引っ掛け部を有する指掛け部は、第1実施例1の注出装置における錠止スリーブ6の機能を事実上有する。この実施例では、第1実施例に比して、錠止引っ掛け部37が外方に向けられている。
【0036】
錠止引っ掛け部37に対応する錠止切欠き41が注出ピストン2に備えられている。注出ピストン2はその前端に位置決めスロット10を有し、そのスロットには指掛け部7が挿入できる。この指掛け部は錠止支持体42を有し、この錠止支持体は注出ピストン2の中空シリンダ8の上側で傘のような形状で延在している。錠止支持体42の下側に錠止切欠き41が形成されている(図8参照)。
【0037】
指掛け部36の押圧面38に圧力を加えると、錠止引っ掛け部37は押し下げられて、錠止切欠き41との係合が外れる。指掛け部36のばねアーム形状によって、手で加えた圧力を解消すると、錠止引っ掛け部37は初期姿勢に戻るが、錠止引っ掛け部37の楔形状は、後でこの器具を再使用するときの後方位置での係合を保証する。
【0038】
図7、図8は、図6のVII−VII平面、および、VIII−VIII平面に沿う断面を提示する、案内部分3の斜視図を緊張状態および解除状態で示す。
【0039】
代表的実施例の説明から、当業者にとって、特許請求の範囲に記載された請求項で規定定される本発明の保護範囲から逸脱することのない各種変形例を想到できるだろう。かくして、錠止歯は、第2実施例による外部錠止手段であってもよい。この場合、手操作による押圧力の簡単な解除によって、注出中の何れの時点でも、錠止手段に注出ピストンを錠止できる。さらに、注出ピストン2に錠止引っ掛け部を、また、把持部分5に錠止歯を含む錠止手段を備えることができる。錠止スリーブに錠止引っ掛け部の形態をした外部錠止手段を備えるか、または、把持部分に錠止ブラケットの形態をした内部錠止手段を備えることができる。
【0040】
また、自動注出を容易に行うために、圧縮ばねに代えて、圧縮空気カートリッジまたはその他の圧力媒体を使用できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注射器の注出を行なうために、圧力媒体(4)によって動かすことのできる注出ピストン(2)と、該注出ピストン(2)がその内部に移動可能に支持された案内部分(3)とを含む装置において、
多連注射器(50)または多連カートリッジを受入れ且つ注出するように構成され、圧力媒体(4)を受容する把持部分(5)と、前記注出ピストン(2)と、前記多連注射器のための受承フランジを有する案内部分(3)とを含み、
また、前記把持部分(5)に手動圧力を加えることによって解除できるとともに、前記把持部分(5)上に配設されて、前記注出ピストン(2)に設けた錠止手段(35,41)に作動連結される錠止手段(30,37)を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記圧力媒体がばね部材(4)であり、該ばね部材(4)が、前記注出ピストン(2)内に配置されて該注出ピストン(2)から突出していることを特徴とする請求項1に記載された装置。
【請求項3】
前記把持部分(5)の出口側端部にある錠止引っ掛け部(30,37)と、該錠止引っ掛け部と協働する、前記注出ピストン(2)上の少なくとも1つの錠止歯(35,41)とを、前記錠止スリーブ(6)が含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された装置。
【請求項4】
注出ピストン(2)が複数の錠止歯(35,41)を有することを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記把持部分(5)の出口側端部に配設され、前記錠止歯(35)と協働する錠止引っ掛け部(30)を内部に有する錠止スリーブ(6)を前記錠止手段が含むことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項6】
前記錠止引っ掛け(30)と反対側の前記錠止スリーブ(6)の内側部分に弾性圧力部材(31)が設けられて前記錠止引っ掛け部(30)を前記錠止歯の歯溝に押圧しており、前記錠止引っ掛けと反対側に位置する前記錠止スリーブの領域の外側面に対して手で圧力を加えることによって前記錠止手段を解除できるようになされていることを特徴とする請求項5に記載された装置。
【請求項7】
前記注出ピストン(2)の長手方向に延在する弾性錠止支持体(36,42)の端部に、少なくとも1つの錠止手段(41)が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項8】
前記注出ピストン(2)が、その出口側端部に、前方位置から後方位置へ前記注出ピストン(2)を手で移動させるための指掛け部(7)を有することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項9】
前記把持部分(5)が、事実上円筒形の軸線方向に延在するばねガイド(25)を内部に有することを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項10】
前記案内部分(3)の後端部分(3c)にある少なくとも2つの対向する位置決めスロット(22a,22b)と、前記把持部分(5)の内壁にある対応する位置決めカム(21a,21b)とを有することを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項11】
前記案内部分(3)の前記出口側端部(3a)に設けた受承フランジ(15)が、指向性をもって多連注射器(50)または多連カートリッジを取付けるために、前記多連注射器(50)または多連カートリッジ用に記号化されていることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項12】
請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載された装置(1,40)、および、該装置(1,40)に挿入可能な多連注射器(50)によって特徴づけられる調合薬剤の投与装置。
【請求項1】
注射器の注出を行なうために、圧力媒体(4)によって動かすことのできる注出ピストン(2)と、該注出ピストン(2)がその内部に移動可能に支持された案内部分(3)とを含む装置において、
多連注射器(50)または多連カートリッジを受入れ且つ注出するように構成され、圧力媒体(4)を受容する把持部分(5)と、前記注出ピストン(2)と、前記多連注射器のための受承フランジを有する案内部分(3)とを含み、
また、前記把持部分(5)に手動圧力を加えることによって解除できるとともに、前記把持部分(5)上に配設されて、前記注出ピストン(2)に設けた錠止手段(35,41)に作動連結される錠止手段(30,37)を含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記圧力媒体がばね部材(4)であり、該ばね部材(4)が、前記注出ピストン(2)内に配置されて該注出ピストン(2)から突出していることを特徴とする請求項1に記載された装置。
【請求項3】
前記把持部分(5)の出口側端部にある錠止引っ掛け部(30,37)と、該錠止引っ掛け部と協働する、前記注出ピストン(2)上の少なくとも1つの錠止歯(35,41)とを、前記錠止スリーブ(6)が含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された装置。
【請求項4】
注出ピストン(2)が複数の錠止歯(35,41)を有することを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記把持部分(5)の出口側端部に配設され、前記錠止歯(35)と協働する錠止引っ掛け部(30)を内部に有する錠止スリーブ(6)を前記錠止手段が含むことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項6】
前記錠止引っ掛け(30)と反対側の前記錠止スリーブ(6)の内側部分に弾性圧力部材(31)が設けられて前記錠止引っ掛け部(30)を前記錠止歯の歯溝に押圧しており、前記錠止引っ掛けと反対側に位置する前記錠止スリーブの領域の外側面に対して手で圧力を加えることによって前記錠止手段を解除できるようになされていることを特徴とする請求項5に記載された装置。
【請求項7】
前記注出ピストン(2)の長手方向に延在する弾性錠止支持体(36,42)の端部に、少なくとも1つの錠止手段(41)が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項8】
前記注出ピストン(2)が、その出口側端部に、前方位置から後方位置へ前記注出ピストン(2)を手で移動させるための指掛け部(7)を有することを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項9】
前記把持部分(5)が、事実上円筒形の軸線方向に延在するばねガイド(25)を内部に有することを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項10】
前記案内部分(3)の後端部分(3c)にある少なくとも2つの対向する位置決めスロット(22a,22b)と、前記把持部分(5)の内壁にある対応する位置決めカム(21a,21b)とを有することを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項11】
前記案内部分(3)の前記出口側端部(3a)に設けた受承フランジ(15)が、指向性をもって多連注射器(50)または多連カートリッジを取付けるために、前記多連注射器(50)または多連カートリッジ用に記号化されていることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載された装置。
【請求項12】
請求項1から請求項11までのいずれか一項に記載された装置(1,40)、および、該装置(1,40)に挿入可能な多連注射器(50)によって特徴づけられる調合薬剤の投与装置。
【図1】
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図1d】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2009−178554(P2009−178554A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−16454(P2009−16454)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(507123729)メッドミックス システムズ アーゲー (24)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16454(P2009−16454)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(507123729)メッドミックス システムズ アーゲー (24)
【Fターム(参考)】
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