説明

天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢及びその製造方法

【課題】天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢及びその製造方法を提供する。
【解決手段】アルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程を通じて、梨酢製造時に抗酸化機能を増進させるために抗酸化機能成分が含有されたぶどうを添加することで抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造し、発酵工程中に発生する異常発酵を抑制するための方法として発酵が完了した梨ぶどう混合酢にイオン化エネルギー(ガンマ線)を照射して殺菌することにより、高機能性天然発酵酢の殺菌及び長期保存可能な天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢及びその製造方法に関するもので、より詳細には、アルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程を通じて梨酢製造時に抗酸化機能を増進させるために、抗酸化機能成分を含んだぶどうを添加することにより、抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造し、発酵工程中に発生する異常発酵を抑制するための方法として、発酵が完了した梨ぶどう混合酢にイオン化エネルギー(ガンマ線)を照射して殺菌する、高機能性天然発酵酢の殺菌化及び長期保存可能な天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
酢(Vinegar)は、洋の東西を問わず、かなり以前から伝えられてきた発酵食品であり、調味料だけではなく、食品の酸度(pH)を低下させて食品の保存性を高める補助剤及び酸味料として広く使われて来た。酢は、その製造方法によって大きく醸造酢と合成酢に分けることができる。醸造酢は、その原料によって酒精で作る酒精酢、米で作る米酢、酒粕で作る酒粕酢、果物で作る各種果物酢及び麦芽で作る麦芽酢等に分けることができる。ここで、前記果物酢には、ぶどうで作るぶどう酢及びりんごで作るりんご酢等が含まれる。一方、合成酢(酢酸酢)は、氷酢酸または合成酢酸を水で希薄させた後、各種精米成分(砂糖及びアミノ酸等)を混合して製造した人造酢であり、最近では石油化学工業の発達によってエチレンから氷酢酸を合成してそれを水に希薄、調味加工した合成酢をたくさん使用している。特に、合成酢は、安い価格と強い酸味を感じることができ、消費者にたくさん使用されているが、重金属残留毒性問題及び経済水準の向上によって、醸造酢である果物酢または穀物酢等が合成酢の代わりに漸次的に使用率が増加してきている。また、最近健康産業に対する関心が高くなるにつれて、このような健康機能性天然発酵酢は高付加価値産業として脚光を浴びている。
【0003】
酢の効能はずいぶん以前から動脈硬化、高血圧、免疫機能向上及び疲労回復等に効果があって薬用にも使用されてきた。消化器官を刺激して消化液の分泌を促進することにより消化作用を助け、清凉感を与えて食欲をそそってくれる。生臭を除去したり魚の骨を柔らかくする等、各種料理にも広く使われている。その他にも、体内エネルギー代謝に関与して疲労回復増進にも大きい効能を現わすことが報告されている。一方、伝統食品としての醸造酢はその製造工程においていくつかの問題点を持っている。すなわち、醸造酢の発酵工程時に発生する異常発酵及び製造工程中に必要な既存の殺菌方式である高温加熱法によって、営養分及び有効成分が破壊され得るという点である。
【0004】
一方、本発明の原料である梨は品種によって成分の差はあるが、概して水分が85%、糖分が8〜12%で水分と甘味により主に生食用に消費される。ヨーロッパでは、お酒の原料及び飲み物や缶詰め等の加工原料にも使用されている。梨は大部分が果糖でブドウ糖は少なく、熱量は51cal程度で、消化酵素が含まれていて消化を助け、咳の解消にも効果があり、主要含有成分としては、カリウム(51mg/100g)、ナトリウム(8mg/100g)、カルシウム(8mg/100g)、マグネシウム(6mg/100g)、リン(14mg/100g)、ヨウ素(6mg/100g)及びケイ素(3mg/100g)を含んだ強いアルカリ性食品であり、ビタミンB1(0.06mg)、B2(0.04mg)及びC(4.0mg)が他の果物に比べて高い。また、梨の薬理機能としては、去痰、下痢止め、喘息解消、解熱、渇きを癒す及び酒毒解消等に効能があり、最近では慢性的閉塞性肺疾患(COPD)に対する効果が報告され、心臓疾患とカテキンによる坑癌効果があることが報告された。梨は主に果物として消費されてきたが、最近になって添加物または加工物としての役目が増大されていて、伝統食品の製造と関連して香りと清凉感を付与するために白キムチ、梨酒及び肉類ソース等に広く使われている。
【0005】
本発明の天然添加剤として使用したぶどうは、摂取時に生体機能を高めることが知られている有機酸の中で、酒石酸(Tartaric acid)、りんご酸(Malic acid)、クエン酸(Citric acid)、シュウ酸 (Oxalic acid)とレスベラトール、無機質のボロン(B)、フェノール性化合物のアントシアニン、シナミック酸(Cinnamic acid)、フラボノール(Flavonol)、タンニン(Tannin)、カテコール(Catechol)、ケルセチン(Quercetin)、コーヒー酸(Caffeic acid)、プロピルガレート(Propylgallate)及びプロシアニジン(Procyanidin)等の生理活性物質を多量に含んでいる。特に、ぶどうの皮と種に多量に含まれているレスベラトールは、発酵が進行するにつれて人体に有用な形態で存在する特性を持っているので、抗酸化効果及び坑癌効果がある化合物として広く使用されていて、血液凝固を防止し、血清のHDL-コレステロール含量を増加させる効果があり、血中コレステロール数値低下及び心臓病と脳卒中予防に効果がある物質として知られている。また、ぶどうにはフラボノイド化合物の一種であるオリゴマー類(procyanolic oligomers)及びロイコシアニジン類(leucocyanidins)が豊かに含まれている。これら化合物は、非常に強い抗酸化剤で、動脈硬化症で塞がった動脈を以前の状態に復旧するのに効果的な物質として知られている。また、ぶどうに存在する多様なポリフェノール化合物も抗酸化効果があることが報告されている。
【0006】
今まで、天然梨にぶどうを添加して2段階発酵工程を使用した抗酸化機能性梨酢を製造した例は全くなく、単に梨酢製造時に蜂蜜、スクロース、麦芽糖、塩、食用色素等を添加して製造した梨酢(中国公開特許 CN1687379A:特許文献1)及びアミノ酸、無機ミネラル要素及びビタミンを添加した梨酢とその製造方法(中国公開特許 CN1143109A:特許文献2)に関する発明が出願された事がある。この発明等は、梨酢製造時に人為的な抽出物を添加するため、製造原価が高くて非経済的であると判断される。また、前記二つの発明は、製造過程中に従来の殺菌方式である高温加熱法を使用しているので、イオン化エネルギー(ガンマ線)を使用して完全滅菌を誘導する本発明とは異なるだけではなく、酢殺菌に本発明のイオン化エネルギーを適用させた例はいまだ報告されたことがない。また、2002年3月14日付けにて登録された大韓民国特許(登録番号第10-0330341:特許文献3)では、本発明と類似の2段階発酵工程によってぶどう酢を製造しているが、本発明のように天然梨を使用したり酢殺菌にイオン化エネルギーを使用していないので、本発明とは異なることが分かる。
【0007】
以上のことを鑑みて、本発明者らは、梨を原料にしたアルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程を通じて、梨酢製造時に抗酸化機能を増進させることができる抗酸化成分を含有したぶどうを添加して抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造し、イオン化エネルギーを照射して殺菌及び長期的に保存可能な天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造することにより本発明を完成した。
【特許文献1】中国公開特許 CN1687379A
【特許文献2】中国公開特許 CN1143109A
【特許文献3】大韓民国特許(登録番号第10-0330341)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、第一に、梨汁と抗酸化機能を増進させることができる天然ぶどう汁を多様な割合で混合した後、最適の割合で抗酸化機能が増進された抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造することであり、第二に、抗酸化機能性梨ぶどう混合酢をイオン化エネルギーで殺菌することによって、長期間保存可能な天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を果たすために、本発明はアルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程を通じて製造することを特徴とする天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を提供する。
【0010】
同時に、本発明は、1)原料である梨とぶどうを洗浄する工程、2)工程1の原料を破砕または粉砕して搾汁する工程、3)工程2の梨ぶどう汁をアルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程で発酵させる工程、及び4)工程3の発酵液を低温熟成させる工程を含む天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
梨を原料にしたアルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程を通じて、梨酢製造時に抗酸化機能を増進させることができる抗酸化成分を含有したぶどうを添加して抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造し、該梨ぶどう混合酢にイオン化エネルギーを照射して発酵工程で発生し得る異常発酵の原因になる微生物の増殖を抑制することで、製造された梨ぶどう混合酢を長期間保存可能にした。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明は、アルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程を通じて製造することを特徴とする天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を提供する。
【0013】
本発明者等は、天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造するために、主原料である梨とぶどうを韓国全羅南道羅州地域で生産された2005年産シンゴ梨とキャンベルぶどうを使用した。2段階発酵工程すなわち、アルコール発酵工程と酢酸発酵工程に使用する菌株として、それぞれ乾燥した酵母(Dry yeast)と韓国微生物保存センターから分譲を受けたアセトバクター・アセチ(Acetobactor. aceti)の公示菌株を使用した。ここで、使用するアルコール発酵菌株としては、前記菌株に限定されるのではなく、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)R12、サッカロマイセスセレビシエATCC4124及びサッカロマイセスセレビシエ・バヤヌス(bayanus)等の菌株を少なくとも一つ使用することができる。酢酸発酵菌株としては、通常的に使用される酢酸発酵菌株の中から少なくとも一つを使用することができる。好ましくは、アセトバクター・アセチ、アセトバクター族(Acetobacter sp.)PA97、アセトバクター族E及びアセトバクター・パステルイアヌス(pasteruianus)等の菌株を少なくとも一つ使用することができる。
【0014】
また、本発明では梨汁に抗酸化機能を向上させるために、フェノール化合物であるカテキン(catechin)、プロシアニジン(procyanidin)、ケルセチン(quercetin)、プロピルガレート(prophylgallate)及びレスベラト−ル(resveratrol)等の抗酸化機能成分を含んでいることが知られている天然ぶどうを添加して、天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造した。ここで、前記梨とぶどうの混合割合(梨:ぶどう)は、9:1乃至5:5のいずれかの重量比で製造することができ、発酵増進及び梨酢の特性を維持するために8:2の重量比で混合して製造することが特に好ましい。
【0015】
それと共に、本発明者等は前記のような天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢の製造工程中で発酵工程で発生し得る異常発酵を防ぐための方法として、発酵が完了した梨ぶどう混合酢にイオン化エネルギーであるガンマ線を照射することで、100%殺菌による高機能性天然発酵酢の殺菌及び長期保存が可能な天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造した(図1参照)。
【0016】
また、本発明は下記1)乃至4)工程を含む天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢を製造する方法を提供する:
1) 原料である梨とぶどうを洗浄する工程、
2) 工程1の原料を破砕または粉砕して搾汁する工程、
3) 工程2の梨ぶどう汁をアルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程で発酵させる工程、及び
4) 工程3の発酵液を低温熟成させる工程。
【0017】
また、本発明では工程4の熟成物をろ過した後、イオン化エネルギーを照射して滅菌する工程を追加的に含むことができる。
【0018】
工程1において、前記原料である梨とぶどうは、低農薬親環境農法で栽培した優良果実を流れる水道水で3回洗浄して土や葉等の異物を洗い出した後、水分を除去して準備した。ここで、使用する原料には梨とぶどうに限定されず、その他の天然果実または多くの種類の穀物類を使用することができる。
【0019】
工程2において、工程1)の原料を破砕する方法としては、注文製作した果物破砕機を使用して原料を破砕した後、粉砕機を通じて汁形態で粉砕した。注文製作した最大1.5Mpa 容量の油圧式搾汁機を使用し、スラッジを排除して澄んだ果物汁のみを搾汁した後、梨汁とぶどう汁を混合した。ここで、梨汁とぶどう汁の混合割合は、9:1乃至5:5のいずれかの重量比とすることにより製造することができ、8:2重量比で混合して製造することが好ましい。
【0020】
工程3において、工程2)の搾汁を2段階発酵工程であるアルコール発酵工程及び酢酸発酵工程を遂行した。ここで、アルコール発酵工程ではアルコール発酵槽の温度を80℃以上に維持して12時間高温滅菌した後、30〜40℃に温度が下がった時、種酵母(乾燥した酵母)を0.5%になるように添加して撹拌機を使用して7〜10日間アルコール発酵させた。また、アルコール発酵は、嫌気性発酵なので上部覆いの固定装置を使用して外部空気を遮断するようにした。発酵工程で発生する二酸化炭素の排出は、覆いに付着したコンデンサーを通じて排出し、アルコールは再び発酵槽に戻るように誘導した。続いて、毎日アルコールを測定した後、アルコール度数が8度になった時、高温滅菌を経てアルコール発酵を終了した(図2参照)。
【0021】
また、酢酸発酵工程では、前記アルコール発酵液を高温滅菌した後、発酵槽の温度が25〜30℃になった時に種酢(アセトバクター・アセチ)を20%注入して撹拌機を作動させた後、18〜20日毎日酸度を測定して発酵経過を観察した。特に、酢酸発酵は前記アルコール発酵とは異なり、好気性発酵なので発酵タンクに設置された酸素供給パイプを通じて酸素を発酵期間の間、持続的に供給した。酸度3〜4以上になった時、高温滅菌を経て酢酸発酵を終了した(図2参照)。
【0022】
工程4において、工程3)の発酵液は、果物酢の香りと味、ろ過及び精製を容易にするために、4℃で低温熟成した。
【0023】
追加的な工程において、工程4)の低温熟成後、上澄み液を回収及びろ過してきれいなガラス瓶に入れて、60 Coガンマ線を使用して1乃至10kGy、好ましくは3乃至10kGyのイオン化エネルギーを照射して、最終的に梨ぶどう混合酢を殺菌した。
【0024】
前記のような方法で製造された本発明の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢は、理化学的特性分析、例えば、pH、酸度及び色度等を測定した。その結果、表1のように、梨ぶどう混合酢のpH(3.68)は、梨酢のpH(3.49)に比べて高く、酸度では梨酢が2.48%であるのに比べて梨ぶどう混合酢は2.35%で、酢酸含量が少し減少することを観察することができた。一方、既に市販されている天然果物酢の酸度において、柿酢の酸度は4.20〜5.29%、りんご酢の酸度は5.88〜14.13%、及び梅酢の酸度は3.23〜6.5%であり、このような酢酸含量の差は、発酵工程の差及び果汁添加量によって変わるものと判断される。
【0025】
また、本発明者等は、前記で製造した梨ぶどう混合酢にイオン化エネルギーを照射して色度変化を測定した。これは、発酵工程で発生し得る異常発酵の原因になる微生物の増殖を抑制することで、製造された梨ぶどう混合酢を長期間保存可能にした。その結果、表2のように白色度(L値)は82.55から88.01に増加した一方、赤色度(a値)は5.57から0.43で、黄色度(b値)は39.10から31.94で、それぞれ減少することを観察することができた。これは、イオン化エネルギーの照射によって梨ぶどう混合酢液に含有されているクロロフィル(chlorophyll)とフラボノイド類(flavonoid)が多少分解されることによって、赤色度(a値)及び黄色度(b値)が減少することにより白色度(L値)が高くなったものと思慮される。このような酢の色度変化は、官能的品質に重要な影響を及ぼす因子であるので、ぶどう添加による色度変化が官能的品質向上を誘導することができると判断される。
【0026】
また、前記で製造した梨ぶどう混合酢と梨酢間のイオン化エネルギーの照射による微生物増殖様相を比べた結果、無処理群とは異なりイオン化エネルギーを3〜10kGyで処理した群ではいかなる微生物も増殖しないことを観察することができた(図3参照)。また、梨ぶどう混合酢の官能的品質特性を調査した結果、表3のように梨酢に比べて梨ぶどう混合酢で外観的面、味(酸味または甘口)及び香りのすべてで嗜好度が高く測定され、イオン化エネルギーの照射後の官能的品質評価でも全体的な嗜好度が梨ぶどう混合酢で良い評価を受けた。
【0027】
また、梨酢と梨ぶどう混合酢において、酢の酸味と甘味を形成して酢品質に重要な影響を及ぼす有機酸を分析した結果、表 4及び図4のように梨酢と梨ぶどう混合酢すべてでりんご酸が検出されず、酒石酸は梨酢(175.3mg%)に比べて梨ぶどう混合酢(553.4mg%)で約3.2倍増加することが分かった。ここで、酒石酸は酒石またはマレイン酸から生成される。ぶどう酒製造時に酒石がたくさん生成されるので、ぶどうを添加した酢が発酵過程を経ながら生成された酒石が酒石酸に変換されてその含有量に大きい差を示したものと判断される。また、梨ぶどう混合酢では梨酢と異なり、異臭原因になる乳酸が検出されなかったが、これは本発明の梨ぶどう混合酢の嗜好度増加に影響を及ぼし、商品の品質向上を誘導することができることを示唆する。このような結果は、イオン化エネルギーを照射した梨ぶどう混合酢でも類似に現われた(表4及び図4参照)。
【0028】
また、イオン化エネルギーの照射による前記梨酢及び梨ぶどう混合酢の抗酸化効能を分析した結果、図5のようにイオン化エネルギーを照射しない群に比べて照射した群で梨酢は約10%以上、梨ぶどう混合酢は約13%以上増加することを観察し、イオン化処理群において梨ぶどう混合酢は梨酢に比べて約20%以上の消去活性が現われることを確認した。
【0029】
以下、本発明を実施例によって詳しく説明する。
【0030】
但し、下記の実施例は本発明を例示するだけのものであり、本発明の内容が下記の実施例によって限定されるものではない。
【0031】
[実施例]
実施例1:梨ぶどう混合酢製造工程
本発明では、梨ぶどう混合酢を製造するために、アルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程を含んだ、下記1)乃至4)工程の酢発酵工程を遂行した(図1)。詳細は下記に示す。
【0032】
1)原料である梨とぶどうを洗浄する工程、
2)工程1の原料を破砕または粉砕して搾汁する工程、
3)工程2の梨ぶどう汁をアルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程で発酵させる工程、及び
4)工程3の発酵液を低温熟成させる工程。
【0033】
また、本発明では工程4の熟成物をろ過した後、イオン化エネルギーを照射して滅菌する工程を追加的に含むことができる。
【0034】
工程1において、前記原料である梨とぶどうは、低農薬親環境農法で栽培した優良果実を流れる水道水で3回洗浄し、土や葉等の異物を洗い流した後、水気を除去して準備した。
【0035】
工程2において、工程1)の原料を破砕する方法では、注文製作した果物破砕機を使用して原料を破砕した後、粉砕機を通じて汁形態に粉砕した。注文製作した最大1.5Mpa容量の油圧式搾汁機を使用して、スラッジを排除して澄んだ果物汁のみを搾汁した後、梨汁とぶどう汁を9:1乃至5:5の重量比(9:1、8:2、7:3、6:4、5:5重量比等)で混合した。
【0036】
工程3において、工程2)の搾汁を2段階発酵工程であるアルコール発酵工程及び酢酸発酵工程により遂行した。ここで、アルコール発酵工程ではアルコール発酵槽の温度を80℃以上に維持して12時間高温滅菌した後、30〜40℃に温度が下がった時、種酵母(乾燥した酵母)を0.5%になるように添加し、撹拌機を使用して7〜10日間アルコール発酵させた。また、アルコール発酵は嫌気性発酵なので、上部覆いの固定装置を使用して外部空気を遮断するようにし、発酵工程で発生する二酸化炭素の排出は、覆いに付着したコンデンサーを通じて排出し、アルコールは再び発酵槽に戻るように誘導した。続いて、毎日アルコール度数を測定した後、アルコール度数が8度になった時、高温滅菌を経てアルコール発酵を終了した(図2)。
【0037】
また、酢酸発酵工程では前記アルコール発酵液を高温滅菌した後、発酵槽の温度が25〜30℃になった時に種酢(アセトバクター・アセチ)を20%注入して撹拌機を作動させた後、18〜20日程度毎日酸度を測定して発酵経過を観察した。特に、酢酸発酵は前記アルコール発酵とは異なり、好気性発酵なので発酵タンクに設置された酸素供給パイプを通じて酸素を発酵期間の間、持続的に供給し、酸度が3〜4以上になった時、高温滅菌を経て酢酸発酵を終了した(図2)。
【0038】
工程4において、工程3)の発酵液は果物酢の香りと味、ろ過及び精製を容易にするために、4℃で低温熟成した。
【0039】
追加的な工程において、工程4)の低温熟成後、上澄み液を回収及びろ過してきれいなガラス瓶に入れて、60 Coガンマ線を使用して1乃至10kGy、好ましくは3乃至10kGyのイオン化エネルギーを照射して、最終的に梨ぶどう混合酢を殺菌した。
【0040】
実施例2:理化学的特性分析
本発明者等は、前記の実施例1で製造した梨ぶどう混合酢の理化学的特性を調査するために、pH、酸度、色度等を測定した。具体的に、pHは10mlの凍結乾燥した試料に50mlの蒸留水を添加して混合した後、pHメーター(Model 530、Corning、New York、米国)で測定し、総酸は酢酸発酵液を遠心分離した後、上澄み液10mlを採取して2〜3滴の混合指示薬(BTB、NR)を添加した後、0.1NのNaOH溶液により中和適正した後、酢酸含量(%)に換算して表示した。また、色度測定は、ぶどうを添加しない梨酢液(ぶどう無処理群)とぶどうを添加した梨酢液(ぶどう処理群)にそれぞれ放射線を照射して色度変化を測定した。測定方法は、色差計(color difference meter; Spectrophotometer CM-3500d、Minolta Co., Ltd. 日本)を使用して発光体(illuminant) D65 10度光源で測定した後、L値(白色度)、a値(赤色度)及びb値(黄色度)でそれぞれ示した。ここで、それぞれの標準値は、L値(90.5)、a値(0.4)及びb値(11.0)である標準プレートを標準に使用した。
【0041】
その結果、梨とぶどうの割合を8:2で混合した梨ぶどう混合酢のpH(3.68)は、梨汁のみを使用して作った梨酢のpH(3.49)に比べて高く現われ、酸度は梨酢が2.48%であるのに比べて梨ぶどう混合酢は2.35%であり、酢酸含量が多少減少することが分かった(表1)。
【0042】
【表1】

【0043】
また、前記の実施例1で製造された梨ぶどう混合酢液を瓶に入れてイオン化エネルギー(ガンマ線)を照射した直後、色差計で測定した結果、表2のようにL値は照射線量によって漸次的に増加して、10kGy(キログレー;放射線照射線量単位)程度でイオン化エネルギーを照射した場合、82.55から88.01に増加し、赤色度(a値)は照射線量が漸次的に増加するにつれて5.57から0.43で急激に減少し、黄色度(b値)は39.10から31.94に漸次的に減少を示した。
【0044】
【表2】

【0045】
実施例3:微生物検定
前記で製造した梨と梨ぶどう酢酸発酵液にイオン化エネルギーを処理する前と後の微生物増殖様相を比べるために、酢酸発酵液容積の10倍にあたる滅菌ペプトン(peptone)水(0.1%、Difco Co., Detroit、アメリカ)を滅菌筒に入れて、ストマチャーラボ(Stomacher Lab)ブレンダー(model W、Interscience Co., Nom、フランス)で2分間均質化させた。生菌数は、工程別に希薄された前記溶液をじゃがいも寒天培養培地(potato dextrose agar; NA、Difco Co., Detroit、米国)に接種して、30℃で48時間培養した後、計数検量して測定した。
【0046】
その結果、本発明者等は、梨ぶどう混合酢の製造時発酵後、湯煎過程を経る時に酢のpHが低くなって発酵菌を含めた微生物に殺菌作用が成り立つものと判断したが、完成した製品でも微生物増殖が培地上で観察されたことから、完成した酢製品の低温熟成時に製品の変性を招来して、気になるにおいを発生させるということが分かった。一方、3〜10kGyのイオン化エネルギーを照射したすべての実験群では、微生物増殖を観察することができなかった(図3)。このような結果は、イオン化エネルギーの滅菌作用によって微生物増殖が完全に抑制されたことを意味する。したがって、本発明のイオン化エネルギー照射技術の使用は、前記の完成した製品を100%滅菌して熟成時の製品の変性を防止することにより製品の流通期限を長くすることができる。
【0047】
実施例4:官能検査及び統計分析
梨ぶどう混合酢の官能的な品質特性をイオン化エネルギー線量別で評価するために、20人を実験対象に酢酸発酵試料の外観、味(酸味または甘口) 及び全体的な嗜好度に対する検査を7点評点法(1:非常に嫌い、〜7:非常に良い)で評価した。ここで、前記実験結果は、スタチスチカルパッケージフォーソシアルサイエンス(Statistical Package for Social Sceiences:SPSS、10.0)を使用して、ワンウエイアノーバ(One Way ANOVA)で分析し、試料間の有意性は、ダンカンマルチレンジテスト(Duncan's multiple range test)でp<0.05水準で比べた。
【0048】
その結果、梨汁100%を使用した梨酢に比べてぶどう汁を20%添加した梨ぶどう混合酢は、外観面、味(酸味または甘口)及び香りのすべてで嗜好度が高いことが分かった(表 3)。
【0049】
【表3】

【0050】
特に、梨ぶどう混合酢において、ぶどう汁添加による酸味の嗜好度増加及び香り嗜好度増加は、前記製品の官能的品質を向上させるものと判断することができる。また、イオン化エネルギーの照射後の官能的品質評価では、外観上放射線処理線量の増加するほど嗜好度が下がるように見える。しかし、これは色度検査と同様にイオン化エネルギーの照射によって含有されているクロロフィルとフラボノイド類が多少分解されることによって赤色度(a値)及び黄色度(b値)が減少したことで、白色度(L値)が高くなり、普段天然果実飲料等の濁色に慣れた消費者等が、外観上澄んで透明になったイオン化エネルギーが照射された梨ぶどう混合酢に対して低い点数をつけたものと判断される。味の嗜好度評価では酸味と甘口の両方で統計的に有意な差を示さなかった。しかし、これらを総合した全体的な嗜好度では、イオン化エネルギー照射群がイオン化エネルギーを照射しない群に比べて相対的に良い評価を受けた。特に、10kGyで照射された梨ぶどう混合酢の全体的な嗜好度(4.67)は、イオン化エネルギー滅菌過程を経ていない梨ぶどう混合酢の嗜好度(3.67)に比べて、統計的に有意性ある高い数値を得た。前記結果から、イオン化エネルギーを照射した梨ぶどう混合酢では、微生物増殖が抑制されるのみならず官能的品質が改善したことが分かる。
【0051】
実施例5:有機酸分析
本発明の梨ぶどう混合酢原液をヘキサン(hexane)で油脂成分を除去した後、0.45μm膜フィルター(membrane filter)とSep-pak C18ろ過で色素及びタンパク質成分を除去した後、分析した。詳細には、各試料はHPLC(Water-600、Waters Co., アメリカ)、μ-Bondapak C18カラムと移動相(mobile phase)で蒸溜水を使用して、流速(flow rate)は0.6ml/分で、注入量は5μlにして放射線検出機(RI detector)で分析した。また、同一の分析条件で酒石酸(tartaric acid)、シュウ酸(oxalic acid)、乳酸(lactic acid)、りんご酸(malic acid) 及びアセト酸(acetic acid)標準品の検量曲線を作成してそれぞれの有機酸を定量した。
【0052】
前記のような方法で、酢酸発酵が完了した梨酢及び梨ぶどう混合酢の有機酸含量を分析した結果、梨酢と梨ぶどう混合酢のすべてでリンゴ酸は検出されず、酒石酸含量において梨酢は175.3mg%であり、梨ぶどう混合酢は553.4mg%で、梨ぶどう混合酢がぶどうを添加しない梨酢に比べて約3.2倍程度高い含量を含んでいることを確認した(表4及び図4)。また、シュウ酸とアセト酸含量は、梨酢と梨ぶどう混合酢の間で有意性ある差が見られず、梨ぶどう混合酢では乳酸が検出されなかった(表4及び図4)。
【0053】
【表4】

【0054】
続いて、酢酸発酵が完了した梨ぶどう混合酢において、イオン化エネルギーの照射による有機酸含量変化を分析した結果、酒石酸含量はイオン化エネルギーを処理しない未処理群(553.4mg%)に比べて、イオン化エネルギーを処理した群では53%(3kGy:236.8mg%)及び65%(10kGy:195.3mg%)で若干減少し、シュウ酸とアセト酸含量はイオン化エネルギー処理群と未処理群で統計的な有意差がなかった。特に、注目に値することは、イオン化エネルギー未処理群と同様に処理群でも乳酸が検出されなかったということである。これは、酢の異臭原因として知られている乳酸含量に対し、本発明のイオン化エネルギーが照射された梨ぶどう混合酢が影響されないということを意味する。
【0055】
実施例6:抗酸化効能評価
抗酸化効能評価は、一般的に生体外でスクリーニングに多く活用されているDPPHラジカル分析方法を使用して、梨酢と梨ぶどう混合酢との間の電子供与能を比較分析した。詳細には、1mlの各試料に1mlのα,α'-ジフェニル-β-ピクリル-ヒドラジル(DPPH;0.2mM)を添加し、撹拌して30分間放置した後、517nmで吸光度を測定した。消去能力は、下記の数式1のように電子供与能(Electron donating ability、EDA)で示した。
【0056】
[式1]
電子供与能(EDA)=1-(試料添加群の吸光度/試料無添加群の吸光度)×100
【0057】
すなわち、試料がDDPHラジカルに電子を供与することによりラジカル消去効果を測定したブロイス(Blois:1958)の方法によって、ぶどうを添加しない梨酢液とぶどうを添加した梨酢液に対してイオン化エネルギーによる電子供与能を測定して比較分析した結果、図5に示すようにぶどうを添加しない梨酢液は2mg/mlの濃度で7kGyのイオン化エネルギーを照射した時、約50〜53%のDPPHラジカル消去能を示したが、最大10kGyを照射した時は非照射の梨酢液より10%以上増加したDPPHラジカル消去活性を示した。前記と同じ濃度でぶどうを添加した梨ぶどう混合酢液の場合、7kGyまでは非照射のものと同様の71〜78%程度のラジカル消去能を示したが、10kGyでは非照射のものより約13%程度高い86%のDPPHラジカル消去能示すことが分かった。また、ぶどうを添加しない梨酢液とぶどうを添加した梨酢液のEDA値を比較すると、約20%以上の消去活性差を示した。
【0058】
前記結果から、イオン化エネルギー線量(10kGy)によるDPPHラジカル消去能の増加は、一部含有されているフラボノイドが酸性条件下でイオン化エネルギーの照射によって置換されている配糖体の離脱により、生体外でラジカル消去活性が増加したものと判断される。また、ぶどうが添加されていない梨酢液よりぶどうを添加した梨ぶどう混合酢液の消去能が大きい理由は、ぶどうの種と皮に多量に含有されているレスベラトールとフラボノイド化合物の一種であるオリゴマー類(procyanolic oligomers)及びロイコシアニジン類(leucocyanidins)が豊かに含有されていて、これらの化合物が非常に強い抗酸化剤機能をするのでDPPHラジカル消去能が高く現われたものと判断される。
【産業上の利用可能性】
【0059】
前記で詳しく見たように、本発明の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢は、既存の梨酢に比べて抗酸化機能が向上して高品質化及び差別化された高付加価値食品産業での製品化が可能であり、このような技術をパターンに多くの種類の穀物類または他の果物からの機能性酢を製造することができる。また、本発明で使用したイオン化エネルギーの照射天然酢製造工程技術は、一般営農組合または生産企業に対する技術移転形態や既存の工程加工施設を改良化するのに使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の梨ぶどう混合酢の製造工程を図式化して示した図である。
【図2】本発明の梨ぶどう混合酢の製造時において、アルコール発酵及び酢酸発酵を連携して遂行することができる2段階発酵システム発酵槽の特性及び外観を示した図である。
【図3】本発明の梨ぶどう混合酢にイオン化エネルギーを照射した後の、じゃがいも寒天培養培地(potato dextrose agar)の微生物増殖に対する100%殺菌の可否を示した図である。
【図4】本発明の梨ぶどう混合酢にイオン化エネルギーを照射した後の有機酸含量をHPLCにより定量化して示したグラフである。
【図5】本発明の梨ぶどう混合酢にイオン化エネルギーを照射した後、DPPHラジカル消去能力を測定して抗酸化効果を分析したグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程を通じて製造される天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢。
【請求項2】
梨とぶどうの混合割合(梨:ぶどう)を、9:1乃至5:5のいずれかの重量比とすることにより製造されることを特徴とする、請求項1に記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢。
【請求項3】
梨とぶどうの混合割合(梨:ぶどう)を、8:2とすることを特徴とする、請求項2に記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢。
【請求項4】
イオン化エネルギーを用いて製造されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢。
【請求項5】
イオン化エネルギーが、ガンマ線であることを特徴とする、請求項4に記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢。
【請求項6】
ガンマ線を1乃至10kGy照射することを特徴とする、請求項5に記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢。
【請求項7】
1)原料である梨とぶどうを洗浄する工程、
2)工程1の原料を破砕または粉砕して搾汁する工程、
3)工程2の梨ぶどう汁をアルコール発酵工程及び酢酸発酵工程からなる2段階発酵工程で発酵させる工程、及び
4)工程3の発酵液を低温熟成させる工程を含む、天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢の製造方法。
【請求項8】
工程4の熟成物をろ過した後、イオン化エネルギーを照射して滅菌する工程を追加的に含むことを特徴とする、請求項7に記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢の製造方法。
【請求項9】
工程3の梨ぶどう汁の混合割合を、9:1乃至5:5のいずれかの重量比とすることにより製造されることを特徴とする、請求項7又は8に記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢製造方法。
【請求項10】
工程3の梨ぶどう汁混合の割合を、8:2の重量比とすることを特徴とする、請求項9に記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢製造方法。
【請求項11】
工程3のアルコール発酵が、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)R12、サッカロマイセスセレビシエATCC4124及びサッカロマイセスセレビシエ・バヤヌス(bayanus)菌株の中の少なくとも一つを使用して遂行されることを特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢の製造方法。
【請求項12】
工程3の酢酸発酵が、アセトバクター・アセチ、アセトバクター族(Acetobacter sp.)PA97、アセトバクター族E及びアセトバクター・パステルイアヌス(pasteruianus) 菌株の中の少なくとも一つを使用して遂行されることを特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載の抗酸化機能性発酵酢の製造方法。
【請求項13】
イオン化エネルギーが、ガンマ線であることを特徴とする、請求項8に記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢の製造方法。
【請求項14】
ガンマ線を1乃至10kGy照射することを特徴とする、請求項13に記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢製造方法。
【請求項15】
請求項7〜14のいずれかに記載の方法により製造された、請求項1に記載の天然抗酸化機能性梨ぶどう混合酢。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−17830(P2008−17830A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−311492(P2006−311492)
【出願日】平成18年11月17日(2006.11.17)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2006年6月14日 社団法人韓国食品学会発行の「韓国食品学会 第73次学術大会及び定期総会発表要旨集」に発表
【出願人】(501399968)韓国原子力研究院 (8)
【Fターム(参考)】