説明

天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布およびその製造方法

【課題】天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明は天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布およびその製造方法に係り、本発明による天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布の製造方法は、溶融可塑性樹脂を溶融して多数のオリフィスから押し出すことによりフィラメントを形成するステップと、前記形成されたフィラメントを延伸過程を通じて小さな繊維径を有する延伸フィラメントとするステップと、前記延伸フィラメントを集積して不織布ウェブを形成するステップと、前記集積された不織布ウェブに形態安定性を付与するステップと、キスロール方式によりオリーブ抽出物を含有するエマルジョンを不織布ウェブに塗布するステップと、不織布を乾燥するステップと、を含むことを特徴とする。
上記の如き構成を有する本発明に係る天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布およびその製造方法は、長繊維不織布の表面にオリーブ抽出物を所定の割合にてキスロール方式により一層容易で且つ確実に塗布して、不織布を衛生用品のトップシート材料として使用することによりユーザーの皮膚と接触しても皮膚刺激反応をほとんど引き起こさず、且つ、皮膚保湿効果を示すだけではなく、迅速な吸収透過性および良好なソフト性を示して衛生用品のトップシートとして一層有効に使用可能な長繊維スパンボンド不織布とこの不織布を一層容易に製造可能な方法を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布およびその製造方法に係り、さらに詳しくは、長繊維スパンボンド不織布を製造するに当たって、オリーブ抽出物を長繊維の表面にコーティング処理することにより繊維の皮膚に対する刺激を防ぐと共に、皮膚保湿性を良好に維持する長繊維スパンボンド不織布とこの天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布をインライン方式により一層容易に製造することのできる製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、衛生用品のトップシートとして短繊維不織布が使用されてきており、特に、おむつの吸収透過体の場合、短繊維熱粘着不織布が主として使用されてきている。最近にはソフト性(柔らかさ)に優れた長繊維不織布であるスパンボンド不織布の適用例が次第に増大しているのが現状である。このように、従来の衛生材の吸収透過体として使用される短繊維不織布の場合には単位面積当たりの目付けがほとんど20〜22g/m2であるものが主として使用されており、長繊維スパンボンド不織布の場合には14〜18g/m2のものが使用されている。
【0003】
ところが、前記吸収体として使用される不織布は、通常的に人体の皮膚に直接的に接する部分であって、乾性の皮膚を有するなど皮膚敏感性がある者には刺激性を示して皮膚びらんなどの副作用があった。このため、かような問題点を解消するために、不織布を構成する短繊維の表面に黄土、キトサンまたは緑茶抽出物などの天然物質の抽出物を所定の割合にて塗布して皮膚刺激性を除去する方法が提案されているが、例えば、下記の特許文献1は、機能性ポリオレフィン短繊維およびこの製造方法とこれを用いた不織布に関するものであり、第1ポリオレフィン系樹脂と機能性マスターバッチを混合して溶融するが、前記機能性マスターバッチには第2ポリオレフィン系樹脂、黄土成分、銀成分が含まれ、前記樹脂とマスターバッチを一緒に溶融する溶融ステップと、前記溶融物を250℃内外の紡糸温度において80〜200m/分の速度にて紡糸するステップと、前記紡糸された未延伸糸を延伸比1.1〜3.0、予熱温度50〜80℃において延伸するステップと、前記延伸されたフィラメントに捲縮を付与するクリンピングステップと、前記捲縮の付与されたフィラメントの表面に紡糸エマルジョン含有液状樹脂を付着する表面処理ステップと、前記表面処理されたフィラメントを熱固定した後に、予め設定された長さだけ切断する短繊維形成ステップと、を含む機能性ポリオレフィン系短繊維の製造方法を開示している。
【0004】
ところが、上述した発明の機能性不織布の製造方法は、短繊維不織布に黄土などの天然物質を含有させる製法であるためソフト性が低いという欠点があり、その製造方法もマスターバッチに天然物質の特定の成分を混合して製造する工程であって、製造工程上フィラメントの紡糸などの工程における作業性が顕著に低下し、これにより製造コストが上がるという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国特許出願第2007−0029970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の目的は、迅速な吸収透過性と良好なソフト性を有しながらも皮膚刺激反応をほとんど引き起こさず、且つ、皮膚保湿効果を示すことから、おむつなどの衛生用品のトップシートとして有効に使用可能な天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布を提供するところにある。
【0007】
本発明の他の目的は、上述した特性を有する長繊維スパンボンド不織布を高い作業性にて製造可能な方法を提供することにより、製造工程上の難点やコスト上昇などの問題点をきたすことなく天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布を一層容易に製造することのできる製造方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明に係る天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布の製造方法は、溶融可塑性樹脂を溶融して多数のオリフィスから押し出すことによりフィラメントを形成するステップと、前記形成されたフィラメントに冷却空気を付与して固体化させた後、固体化されたフィラメントを延伸過程を通じて小さな繊維径を有する延伸フィラメントとするステップと、前記延伸フィラメントを連続して駆動される多孔性スクリーンベルトに集積して不織布ウェブを形成するステップと、前記集積された不織布ウェブに熱カレンダーを用いて熱と圧力を付与して熱粘着することにより不織布ウェブに形態安定性を付与するステップと、キスロール方式によりオリーブ抽出物を含有するエマルジョンをバスに連続して供給してバス内において回転するローラーを前記不織布ウェブに接触させることにより不織布ウェブにエマルジョンを塗布するステップと、熱風ドラム方式、シリンダー接触乾燥方式、赤外線(IR)のように熱を直接的に加熱して水分を蒸発する方法により不織布を乾燥するステップと、を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の他の構成によれば、前記オリーブ抽出物を含有するエマルジョンは、水、親水剤および液状オリーブ抽出物から構成されたものであることを特徴とする。
【0010】
本発明のさらに他の構成によれば、前記エマルジョンは、水:親水剤:液状オリーブ抽出物が6〜8:1.5〜2.5:1の重量比にて混合されたものであることを特徴とする。
【0011】
本発明のさらに他の構成によれば、前記キスロール方式による不織布へのエマルジョンの塗布は、キスロールの1分当たりの回転数を調整して、エマルジョンの塗布量が30%になるように行うことを特徴とする。上述したようにエマルジョンの塗布量を調整するので、乾燥後の不織布の単位面積当たりのオリーブのOPU(オイルピックアップ)は0.8%内になるように塗布される。
【0012】
前記他の目的を達成するために、本発明に係る天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布は、溶融可塑性樹脂を溶融して多数のオリフィスから押し出すことによりフィラメントを形成するステップと、前記形成されたフィラメントに冷却空気を付与して固体化させた後、固体化されたフィラメントを延伸過程を通じて小さな繊維径を有する延伸フィラメントとするステップと、前記延伸フィラメントを連続して駆動される多孔性スクリーンベルトに集積して不織布ウェブを形成するステップと、前記集積された不織布ウェブに熱カレンダーを用いて熱と圧力を付与して熱粘着することにより不織布ウェブに形態安定性を付与するステップと、キスロール方式によりオリーブ抽出物を含有するエマルジョンをバスに連続して供給してバス内において回転するローラーを前記不織布ウェブに接触させることにより不織布ウェブにエマルジョンを塗布するステップと、熱風ドラム方式、シリンダー接触乾燥方式、赤外線(IR)のように熱を直接的に加熱して水分を蒸発する方法により不織布を乾燥するステップと、を含む方法により製造されたものであり、スパンボンド不織布の目付けが15〜18g/m2であり、繊維径が12〜25μmであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
上記の如き構成を有する本発明に係る天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布およびその製造方法は、長繊維不織布の表面にオリーブ抽出物を所定の割合にてキスロール方式により一層容易で且つ確実に塗布して、不織布を衛生用品のトップシート材料として使用することによりユーザーの皮膚と接触しても皮膚刺激反応をほとんど引き起こさず、且つ、皮膚保湿効果を示すだけではなく、迅速な吸収透過性および良好なソフト性を示して衛生用品のトップシートとして一層有効に使用可能な長繊維スパンボンド不織布とこの不織布を一層容易に製造可能な方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面に基づき、本発明を好適な実施形態を挙げて一層具体的に説明するが、本発明の範疇がこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0015】
本発明の好適な実施形態によれば、本発明に係る天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布は、溶融可塑性樹脂を溶融して多数のオリフィスから押し出すことによりフィラメントを形成し、形成されたフィラメントを固体化させるために冷却チャンバーから吹き飛ばされる冷却空気によりフィラメントを冷却して固体化させ、このようにして冷却により固体化されたフィラメントを延伸過程を通じて小さな繊維径を有する延伸フィラメントとする。このようにして製造された延伸フィラメントの繊維径は12〜25μmである。
【0016】
次に、延伸フィラメントを連続して駆動される多孔性スクリーンベルトに集積することにより不織布ウェブを形成する。このようにして集積された不織布ウェブは自体結合性を有していないため、熱カレンダーを用いて熱と圧力を付与して熱粘着することにより不織布ウェブに形態安定性を付与する。
【0017】
本発明の好適な実施形態によれば、本発明のスパンボンド不織布の製造過程中に前記溶融可塑性樹脂は1成分以上使用可能であり、1成分内には帯電防止剤、着色剤および酸化防止剤のように通常的に添加可能な添加剤を含むことができる。ここで、1成分以上とは2成分または多成分を意味し、2成分とは2種以上の重合体をそれぞれの押出器から押出して一緒に紡糸することにより単一本の繊維を形成することを言う。このような2成分繊維は、例えば、ポリエチレンとポリプロピレンであってもよく、これらの分散形態としては、内部と外部がそれぞれ異なる成分から構成されるシース−コア形態、両側に区分されるサイドバイサイド形態および1成分が他の成分に分散された海島形態が採用可能である。
【0018】
本発明の一実施形態によって前記溶融樹脂が2成分から構成されるとき、これらの分布比は、特に限定されるものではないが、好ましくは、10/90〜90/10の範囲内において要求される特性に応じて変更することができる。
【0019】
前記熱カレンダーを用いて熱と圧力を付与されて熱粘着されて形態安定性を有する不織布ウェブは、次に、キスロール方式によりオリーブ抽出物を含有するエマルジョンをバスに連続して供給されてバス内において回転するローラーと互いに接触するように駆動されることにより、不織布ウェブの表面に所定量のエマルジョンが容易に塗布される。このとき、簡単に駆動速度を調節することにより、一層容易にエマルジョンの塗布量を調節することが可能になる。
【0020】
本発明の好適な実施形態によれば、前記エマルジョンは水に親水剤とオリーブ抽出物が所定の割合にて混合されて得られるものであり、親水剤としてはポリジメチルシロキサン系を含有しているシラストールPHP26(登録商標)を使用することができ、具体的に、水70重量部に対して親水剤約20重量部を付加し、さらにオリーブ抽出物10重量部を付加して均質に混合することにより得られる。
【0021】
また、本発明の好適な実施形態によれば、本発明の長繊維スパンボンド不織布に塗布されるエマルジョンの量は、好ましくは、30%であり、このとき、含浸されたエマルジョンの乾燥後に長繊維スパンボンド不織布に塗布されたオリーブ抽出物の量(OPU)は0.8%以内となる。本発明によれば、前記エマルジョンの塗布量はキスロールの1分当たりの回転数を調節することにより容易に調節可能である。
【0022】
上述したように、エマルジョンの塗布された長繊維スパンボンド不織布は、熱風ドラム方式、シリンダー接触乾燥方式、赤外線(IR)のように熱を直接的に加熱して水分を蒸発する方法により乾燥可能である。
【0023】
上述したように、本発明の天然物質処理長繊維スパンボンド不織布は、おむつなどの衛生用品のトップシートとして使用される不織布に要求される特性である優れた吸収力を維持しながらもソフト性に優れており、皮膚刺激性を引き起こさず、且つ、保湿性の維持に最も効果的であるためおむつなどの衛生用品のトップシートとして有効に使用可能なものであり、このような優れた特性を有する本発明の長繊維スパンボンド不織布は、不織布の一表面に天然物質としてオリーブ抽出物を含むエマルジョンを製造し、これを不織布の製造工程中においてインライン方式により塗布することから一層容易に塗布できるようにし、且つ、キスロール方式によりスパンボンド不織布の表面に所定量を塗布することから作業性にも優れており、前記従来の製造工程上の難点やコスト上昇などの問題点を解消することが可能になる。
【実施例】
【0024】
以下、本発明を実施例を挙げて一層具体的に説明するが、本発明の範疇がこれらの実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
【0025】
下記の実施例中の各種の特性の測定および評価値は下記の方法により分析した。
【0026】
[評価方法]
1.吸収速度:ヨーロッパ不織布産業協会(EDANA)150.3−96NON-WOVEN COVER STOCK LIQUID STRIKE-THROUGH TIME方法を用いて測定し、その結果を表2に示す。
2.ソフト性:曲げ長さ測定機を用いてWSP90.5不織布曲げ長さ方法により剛軟度を測定し、その結果を表2に示す。
3.皮膚刺激性:本発明によりオリーブ液抽出物を含有するエマルジョンを処理した不織布(実施例1)の皮膚刺激性を評価するために健常な成人男女50名を対象として閉鎖貼布試験を実施した。実施例1の皮膚刺激の度合いを調べるために、一般的に皮膚保護に使用される化粧品と比較し、実施例1に従い得られた不織布を被試験者の皮膚に24時間貼付した後、不織布を除去してから2時間後の皮膚状態の変化と化粧品試料をピンチャンバーに所定量(0.2g)加えた後、試料の損失を最小化させた状態で被試験者の皮膚に24時間貼付した後、ピンチャンバーを除去し、2時間後の皮膚状態の変化を専門家2人が判定する方法により刺激度および刺激反応を表2に示す基準に準拠して評価し、下記の数学式により算出して、その結果を表3に示す。
【0027】
数学式:皮膚刺激指数=刺激度X反応を示す試験者数/全体被試験者数
【0028】
実施例1
ポリプロピレンスパンボンド不織布の目付けを17g/m2、繊維径を20μmとして不織布ウェブを生産し、その一表面にキスロール方法によりエマルジョンを塗布し、このとき、エマルジョンの溶媒である水を蒸発するためにシリンダードラム方式により乾燥した。前記エマルジョンは、親水剤としてポリジメチルシロキサン系を含有しているシラストールPHP26とオリーブ抽出物をそれぞれ水70重量部に対して20および10重量部を混合して使用した。なお、エマルジョンの塗布量は30%になるようにキスロールの1分当たりの回転数により調整した。
【0029】
実施例2
エマルジョンの構成比を水:親水剤:液状オリーブ抽出物=60:25:10の重量部とした以外は、実施例1の方法と同様にして不織布を得た。
【0030】
実施例3
エマルジョンの構成比を水:親水剤:液状オリーブ抽出物=85:15:10の重量部とした以外は、実施例1の方法と同様にして不織布を得た。
【0031】
比較例1
前記不織布の目付けを20g/mとした以外は、実施例1の方法と同様にして不織布を得た。
【0032】
比較例2
エマルジョンの構成比を水:親水剤:液状オリーブ抽出物=50:35:15の重量部とした以外は、実施例1の方法と同様にして不織布を得た。
【0033】
比較例3
エマルジョンの構成比を水:親水剤:液状オリーブ抽出物=90:10:5の重量部とした以外は、実施例1の方法と同様にして不織布を得た。
【0034】
実験例
前記各実施例および比較例に従い製造された不織布に対して上述した測定方法により吸収速度、ソフト性、皮膚刺激性と作業性を測定および判断し、その結果を下記表1〜3に示す。本発明に係る実施例の不織布は作業性が良好であるだけではなく、下記表から明らかなように、吸収速度、ソフト性に優れており、皮膚刺激性が全くなく、しかも、保湿効果に優れていた。これに対し、比較例1の場合にはソフト性が不良であるだけではなく、作業が円滑に行われないため作業性が不良であり、比較例2および3のものは吸収速度、ソフト性には優れていたものの、皮膚刺激性を示し、保湿性が不良であり、特に比較例1のものは製造コストが上昇した。
【0035】
【表1】

【0036】
【表2】

【0037】

【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融可塑性樹脂を溶融して多数のオリフィスから押し出すことによりフィラメントを形成するステップと、
前記形成されたフィラメントに冷却空気を付与して固体化させた後、固体化されたフィラメントを延伸過程を通じて小さな繊維径を有する延伸フィラメントとするステップと、
前記延伸フィラメントを連続して駆動される多孔性スクリーンベルトに集積して不織布ウェブを形成するステップと、
前記集積された不織布ウェブに熱カレンダーを用いて熱と圧力を付与して熱粘着することにより不織布ウェブに形態安定性を付与するステップと、
キスロール方式によりオリーブ抽出物を含有するエマルジョンをバスに連続して供給してバス内において回転するローラーを前記不織布ウェブに接触させることにより不織布ウェブにエマルジョンを塗布するステップと、
熱風ドラム方式、シリンダー接触乾燥方式、赤外線(IR)のように熱を直接的に加熱して水分を蒸発する方法により不織布を乾燥するステップと、
を含むことを特徴とする天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布の製造方法。
【請求項2】
前記オリーブ抽出物を含有するエマルジョンは、水、親水剤および液状オリーブ抽出物から構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布の製造方法。
【請求項3】
前記エマルジョンは、水:親水剤:液状オリーブ抽出物が6〜8:1.5〜2.5:1の重量比にて混合されたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布の製造方法。
【請求項4】
前記キスロール方式による不織布へのエマルジョンの塗布は、キスロールの1分当たりの回転数を調整して、エマルジョンの塗布量が30%になるように行うことを特徴とする請求項1に記載の天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布の製造方法。
【請求項5】
溶融可塑性樹脂を溶融して多数のオリフィスから押し出すことによりフィラメントを形成するステップと、
前記形成されたフィラメントに冷却空気を付与して固体化させた後、固体化されたフィラメントを延伸過程を通じて小さな繊維径を有する延伸フィラメントとするステップと、
前記延伸フィラメントを連続して駆動される多孔性スクリーンベルトに集積して不織布ウェブを形成するステップと、
前記集積された不織布ウェブに熱カレンダーを用いて熱と圧力を付与して熱粘着することにより不織布ウェブに形態安定性を付与するステップと、
キスロール方式によりオリーブ抽出物を含有するエマルジョンをバスに連続して供給してバス内において回転するローラーを前記不織布ウェブに接触させることにより不織布ウェブにエマルジョンを塗布するステップと、
熱風ドラム方式、シリンダー接触乾燥方式、赤外線(IR)のように熱を直接的に加熱して水分を蒸発する方法により不織布を乾燥するステップと、を含む方法により製造されたものであり、
スパンボンド不織布の目付けが15〜18g/m2であり、繊維径が12〜25μmであることを特徴とする天然抽出物処理長繊維スパンボンド不織布。

【公開番号】特開2011−63921(P2011−63921A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−90044(P2010−90044)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【出願人】(504244069)トーレ セハン インク (7)
【Fターム(参考)】