説明

天然温泉水及び温泉泥を用いたレアメタル及び金(Au)、銀(Ag)の抽出

【課題】 温泉の浴用に供する脱衣場に掲げられる温泉法に基づく温
泉成分が公表されている温泉成分分析表には、レアメタル30鋼種の内、リチ
ウム(Li),マンガン(Mn)、ホウ素(B)、ホウ酸(HB02)ストロンチウム
(Sr)、バリウム(Ba)イオン等々の含有量が表示されている。この他、温泉法
に基づく成分に記載されず、温泉と共に湧出する温泉泥中に含有するうちの使
用率が高く且つ高価格のレアメタル及び金(Au)、銀(Ag)を抽出する。
【解決手段】地球上に点在する温泉源で、自噴若しくは汲み上げて湧出する天然温泉水及
びその温泉泥を採取し、レアメタル及び金(Au)、銀(Ag)の成分が含有す
る天然温泉水及びその泥を用いることを特徴とするレアメタルの抽出方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地球上に点在する温泉源のうち、レアメタル30鋼種及びレアア−
ス17鋼種と、金(Au)、銀(Ag)が含有されている天然温泉水並びにその
排水及び温泉泥を用いたレアメタル及び金(Au)、銀(Ag)の抽出に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は、天与の恵みである天然資源の温泉は浴用ならびに飲用及び温熱利用
の用途に限られていて、温泉利用に関する他の利用技術は考えなかった。
【0003】
工業排水からレアメタル及び金(Au)、の回収は、見直されてきて、海水な
どからレアメタルの抽出を行ない始めた。
【0004】
レアメタルを家電製遺品からリサイクル、回収を急速に行なわれるようにな
った他、成分を定めない浴用に使った温泉排水から溶存する特定した金属でリ
チウム、ストロンチウム、マンガンをイオン交換による採取方法が見られたが
効率は全く悪い。
その文献を下記に示す。例えば、下記特許文献1には、特に成分を特定しな
い温泉廃水溶存金属の抽出にイオン交換法を用いている。特許文献2には、レ
アメタル抽出剤を用い、特許文献3には、塩化揮発法によるレアメタルの分離
精製法用いていて、特許文献4には、レアメタル白金系金属の抽出法方を用い
ている。また、特許文献5には、廃棄蛍光材からレアメタル成分を選択分離す
る方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−036176号公報
【特許文献2】特開2008−236024号公報
【特許文献3】特開2008−222499号公報
【特許文献4】特開2007−239066号公報
【特許文献5】特開2000−192167号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
JOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)の資料に
よれば、レアメタル30鋼種、レアア−ス17鋼種の輸入不安定及び減少によ
り、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)、
タングステン(W)、コバルト(Co)、パナジウム(V)の7鋼種を対象に緊
急時に備えて国家備蓄を実施、国内使用量の60日分目標とし、国42日分、
民間18日分を目標とし、更に独自の資源開発を強化することが報じられてい
る。
【0007】
本発明の目的は、温泉の浴用に供する脱衣場に掲げられる温泉法に基づく温
泉成分が公表されている温泉成分分析表には、レアメタル30鋼種の内、リチ
ウム(Li),マンガン(Mn)、ホウ素(B)、ホウ酸(HB02)ストロンチウム
(Sr)、バリウム(Ba)イオン等々の含有量が表示されている。この他、温泉法
に基づく成分に記載されず、温泉と共に湧出する温泉泥中に含有するうちの使
用率が高く且つ高価格のレアメタル及び金(Au)、銀(Ag)を抽出すること
にある。
【0008】
前記目的を達成すべく発明者が研究を重ねたところ、地球上に分布する温泉
において、公表されている温泉成分分析表からレアメタルの含有量の検索及び
温泉地の泥をICPによる分析によって含有量を分析し、特定する含有量を定
めた温泉名又は、温泉泥の分布状況を確認して、レメタル及び金(Au)、銀(A
g)の抽出とそのレアメタルに」適合した抽出方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、請求項1に記載した自噴若しくは汲み上げて湧出
する天然温泉水又は温泉泥は、レアメタルが含有することをICP(誘導結合
プラズマ質量分析法)により含有量を測定し確認した上で、レアメタル及び金
(Au)、銀(Ag)を最も効率良が良い溶媒抽出法等により抽出する。
請求項2に記載したレアメタル及びレアア−スは、地球上に点在する温泉源
のうち、レアメタル30鋼種、レアア−ス17鋼種及び金(Au)、銀(Ag)
が含有する天然温泉水及びその排水、温泉泥を用いて前記レアメタル7鋼種及
び金(Au)、銀(Ag)を特定し鋼種を定めて抽出する。
請求項3に記載した天然温泉水及び温泉泥を採取し、ICP測定によってレ
アメタル7鋼種及び金(Au)、銀(Ag)を採算考慮により特定して抽出する。
請求項4の抽出方法は、天然温泉水および温泉泥を採取し、真空濃縮し、溶
媒抽出法、凝集沈殿法、イオン交換法等々を用いてそれぞれの金属イオンに適
合した抽出方法によりレアメタル及び金(Au)、銀(Ag)を最も効率よく抽出する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1に記載する自噴若しくは汲み上げて湧出する天然温泉水又
は温泉泥は、レアメタルが含有することは温泉成分表により明確化されている
が、温泉法に基づく成分ではない成分中で、特に温泉水が濃縮された温泉泥に
レアメタル及び金(Au)、銀(Ag)がイオン化し含有しているためこれらか
らレアメタル及び金(Au)、銀(Ag)を最も効率良く抽出することに効果を
有する。
【0011】
レアメタル抽出において他には類を見ない天然温泉水、温泉泥からレアメタ
ル及び金(Au)、銀(Ag)を効率良く回収することができる。
天然温泉水及びその温泉泥を採取した水又は温泉泥は、真空濃縮により濃縮
し、溶媒抽出法、凝集沈殿法、イオン交換法を用い、それぞれの金属イオンに
適合した方法により、温泉が湧出すると共に温泉泥が湧出する限り国内でレア
メタル及び金(Au)、銀(Ag)が抽出できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る天然温泉水及び温泉泥の採取からレアメタル抽出までを説明するフロ−チャ−トである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
天然温泉水採取及び温泉泥は、予めレアメタル含有温泉地の温泉法に基づく
温泉成分情報を得て鋼種を分類し無駄なく採取する。
天然温泉水及び温泉泥はICPによりレアメタル及び金(Au)、銀(Ag)
の含有量を確認した上でレアメタル及び金(Au)、銀(Ag)の抽出を決める。
【0014】
レアメタル及び金(Au)、銀(Ag)を抽出するために採取した天然温泉水
及び温泉泥は、レアメタル及び金(Au)、銀(Ag)抽出のため真空濃縮し、
水分のみ蒸発させレアメタルの抽出を早める。
本発明の濃縮された温泉水及び温泉泥は、溶媒抽出法、凝集沈殿法、イオン
交換法を用い、抽出する鋼種の最も適する方法を選定し、レアメタル及び金(A
u)、銀(Ag)を抽出する。
【実施例1】
【0015】
本発明の1例を図1を用いる。
【0016】
レアメタル及び金(Au)、銀(Ag)抽出に当り、全国の各温泉地で天然温
泉及び温泉泥採取ができる場所でレアメタル及び金(Au)、銀(Ag)抽出工
場の設置若しくは特定の場所でレアメタル抽出工場を設置する。
【0017】
特定する場所でレアメタル及び金(Au)、銀(Ag)抽出工場を設置する場
合、予め天然温泉水を保存するステンレスタンク(SUS304)及び温泉泥
を保存するステンレスタンク(SUS304)を予め設置しておく。
【0018】
レアメタル抽出の際に、真空濃縮時に発生する水は、精製水若しくは純水と
もなるため発生する水は二次利用も可能となる。
【0019】

レアメタル抽出の最終処理上発生する水は、温泉水の特殊な有害成分が含ま
れないため河川に放流することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明の天然温泉水及び温泉泥を採取し、抽出するレアメタルは、輸送コス
トも削減できる国内産レアメタルで、地球上に分布する温泉成分にレアメタル
が含有する温泉地のあらゆる地域で抽出が可能となり、広く地域産業の発展に
活躍でき、従来からの課題の解決を図る助けとなることができ、社会に大きく
貢献することができる。


































【特許請求の範囲】
【請求項1】
地球上に点在する温泉源で、自噴若しくは汲み上げて湧出する天然温泉水及
びその温泉泥を採取し、レアメタル及び金(Au)、銀(Ag)の成分が含有す
る天然温泉水及びその泥を用いることを特徴とするレアメタルの抽出方法。

【請求項2】
レアメタル30鋼種及びレアア−ス17鋼種の内、高価な貴金属で特に白金
(Pt)、セシウム(Cs)、パラジウム(Pd)、ホウ素(B)、バリウム(B
a)の他、金(Au)、銀(Ag)が含有されている天然温泉水並びにその排水
及び温泉泥を用いることを特徴とする請求項1に記載のレアメタルの抽出方法。

【請求項3】
採取した天然温泉水及びその温泉泥を、ICP(誘導結合プラズマ質量分析
法)により成分分析し、特定するレアメタル鋼種のみを適応させることを特徴
とする請求項1に記載のレアメタルの抽出方法。

【請求項4】
天然温泉水及びその温泉泥を採取した水又は温泉泥は、真空濃縮により濃縮
し、溶媒抽出法、凝集沈殿法、イオン交換法を用い、それぞれの金属イオンに
適合した方法でレアメタルを最も効率よく抽出する方法を選択する。

























【図1】
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【公開番号】特開2012−197500(P2012−197500A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−63497(P2011−63497)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(500044847)
【Fターム(参考)】