説明

太陽光採光システム及び該太陽光採光システムの設置方法

【課題】高精度で容易に設置することが可能な太陽光採光システム及びこの太陽光採光システムの設置方法を提供する。
【解決手段】受光した太陽光を反射または透過させて所望の位置に導くための採光部3を備える太陽光採光システムAであって、採光部3が傾動可能に接続されるとともにこの採光部3を吊り下げ状態で支持する支持軸部1を備えており、支持軸部1は、上端1aが回動機構2に接続されて振り子運動可能に支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受光した太陽光を反射または透過させて、該太陽光を建築物の内部や中庭などの所望の位置に導光するための太陽光採光システム及びこの太陽光採光システムの設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば建築物の屋根や屋上などに設置され、受光した太陽光を反射もしくは透過させつつその光軸方向を変化させて、建築物の居住空間(内部)や中庭などの所望の位置に太陽光を導く太陽光採光システムが用いられている。この種の太陽光採光システムは、底面が開放されている透明な風防ドーム(ドーム)内に、回転可能な支柱の上部に反射鏡やプリズム、レンズなどを備えた採光部を上下方向に回転可能(傾動可能)に設けて構成したものがある。この太陽光採光システムにおいては、採光部の受光面が、常時太陽光を受光できるように、太陽を追尾しながら支柱を回転させ、且つ採光部の俯角(斜動)を制御して、太陽光を下方に位置する建築物の内部や中庭の所望の位置に導くようにしている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−81760号公報
【特許文献2】特開2005−215509号公報
【特許文献3】特開2001−133676号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の太陽光採光システムにおいては、建築物の内部や中庭の所望の位置に精確に太陽光を導光するため、太陽光採光システムを設置する際に、太陽光採光システムの傾斜角度を設計通り精度良く設置するか、設置後、その傾斜角度を精度良く計測する必要があった。このため、特に、太陽光採光システムを設置する建築物の屋根などが傾斜している場合などでは、太陽光採光システムの設置作業に多大な労力と時間を要するという問題があった。
【0004】
また、上記の太陽光採光システムにおいては、建築物の屋根の上などの屋外に設置する関係上、採光部などを保護する透明な風防ドームが必要不可欠とされるが、この風防ドームを備えることによって、太陽光採光システムの重量が大きくなり、また、風防ドームの太陽光の透過率が影響して採光効率の低下を招くという欠点があった。さらに、粉塵などが付着して透過率が低下することを防止するために、建築物のメンテナンス(清掃など)とは別に、頻繁に風防ドームのメンテナンスを要する場合があった。
【0005】
本発明は、上記事情を鑑み、高精度で容易に設置することが可能な太陽光採光システム及びこの太陽光採光システムの設置方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
【0007】
本発明の太陽光採光システムは、受光した太陽光を反射または透過させて所望の位置に導くための採光部を備える太陽光採光システムであって、傾動可能に接続された前記採光部を吊り下げ状態で支持する支持軸部を備えており、該支持軸部が、上端を回動機構に接続して振り子運動可能に支持されていることを特徴とする。
【0008】
この発明においては、採光部が回動機構に接続されて振り子運動可能な支持軸部によって吊り下げ状態で支持されているため、太陽光採光システムを設置する際に、吊り下げ状態で支持させた太陽光採光システムは、その自重によって振り子運動が収束してゆくことになり、この運動が停止した状態で、太陽光採光システムの重心位置に基づいて決まる所定の位置に自動的に配されることになる。これにより、振り子運動が停止した段階で回動機構に対し支持軸部を固定するという簡易な操作で、太陽光採光システムひいては採光部を所定の位置に高精度で設置することができる。
【0009】
また、本発明の太陽光採光システムにおいては、前記採光部が、前記支持軸部に対して傾動していない初期状態で前記太陽光採光システムの重心位置となる部分の前記支持軸部に接続されていることが望ましい。この場合には、採光部を吊り下げ支持する支持軸部を、振り子運動が停止した状態で鉛直方向に向けることができるので、確実に太陽光採光システムを高精度で設置することが可能になる。
【0010】
さらに、本発明の太陽光採光システムにおいては、前記回動機構がボールクランプであることがより望ましい。この場合には、確実に支持軸部及び採光部を振り子運動可能に吊り下げることができ、振り子運動が停止した段階で、例えばクランプネジを締め付けるという簡易な操作によって支持軸部を回動機構に固定して、太陽光採光システムを所定の位置に設置することができる。
【0011】
本発明の太陽光採光システムの設置方法は、受光した太陽光を反射または透過させて所望の位置に導くための採光部を備える太陽光採光システムを設置する方法であって、前記太陽光採光システムが、傾動可能に接続された前記採光部を吊り下げ状態で支持する支持軸部を備え、且つ該支持軸部の上端が接続され、前記支持軸部を振り子運動可能に支持する回動機構を備えて構成されており、前記支持軸部に対して前記採光部が傾動していない初期状態で、前記回動機構に前記支持軸部を接続し、前記振り子運動が停止した段階で、前記回動機構と前記支持軸部を固定することを特徴とする。
【0012】
この発明においては、振り子運動が収束してこの運動が停止する位置を一定にすることができ、この振り子運動が停止した段階で回動機構に対し支持軸部を固定するという簡易な操作で、採光部ひいては太陽光採光システムを所定の位置に高精度で設置することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の太陽光採光システム及び太陽光採光システムの設置方法によれば、支持軸部及び回動機構を介して採光部を吊り下げ状態で支持することによって、採光部ひいては太陽光採光システムを容易に所定の位置に高精度で設置することができる。そして、このように吊り下げ状態で太陽光採光システムを設けることによって、例えば建築物のガラスなどの透明部材で形成された屋根の下方や吹き抜けの最上部などの建築物の屋内側に設置することが可能になり、従来の太陽光採光システムのように風防ドームを設ける必要がなく、軽量化、採光効率の向上、メンテナンス性の向上を図ることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図1から図4を参照し、本発明の一実施形態に係る太陽光採光システム及び太陽光採光システムの設置方法について説明する。本実施形態は、例えば、ガラスなどの透明部材の屋根の下方や吹き抜けの最上部などの建築物の屋内に吊り下げ状態で設置されて、屋外から照射される太陽光を所望の位置に導光する太陽光採光システム及びこの設置方法に関するものである。
【0015】
本実施形態の太陽光採光システムAは、図1及び図2に示すように、棒状の支持軸部1と、建築物の透明部材(屋根部材)を支持する例えばH形鋼などの建物部材Sに接続して設けられるとともに、支持軸部1の軸線O1方向一端(上端1a)が接続してこの支持軸部1を回動可能に吊り下げ支持する回動機構2と、支持軸部1の他端(下端1b)側に接続して設けられた採光部3とを備えて構成されている。
【0016】
支持軸部1は、回動機構2と繋がる上端1a側に、例えばステッピングモータなどの第一駆動部4が取り付けられており、この第一駆動部4の駆動によって軸線O1回りに回動可能に設けられている。また、支持軸部1には、例えばステッピングモータなどの第二駆動部5と、第二駆動部5に一端が繋がり、支持軸部1を貫通するように設けられたねじ棒6とからなる傾斜機構7が取り付けられている。この傾斜機構7の第二駆動部5は、図2に示すように、支持軸部1の軸線O1に直交しつつ支持軸部1に支持された回動軸8に取り付けられ、この回動軸8回りに回動可能に支持されている。また、支持軸部1には、図1に示すように、軸線O1直交方向に貫通し軸線O1方向に延びるスリット9が形成されており、このスリット9内に、傾斜機構7のねじ棒6が挿通されている。ねじ棒6には、略全外周面に螺刻が施されており、支持軸部1を挟んで第二駆動部5と反対側の部分(スリット9を貫通した他端側)に、採光部3の接続部材10が螺合して繋げられている。
【0017】
採光部3は、受光した太陽光を反射もしくは透過させてその光軸方向を変化させるための略円板状の採光板11を備えて構成されており、この採光板11は、外周端から径方向に延びて凹む凹部12を備えて形成されている。また、採光板11には、太陽光を受光する一面(受光面)11a側に、凹部12を挟み、凹部12の延設方向に沿って平行に延びる一対の支持部材13が取り付けられている。そして、この一対の支持部材13のそれぞれに端部を繋げて架設した軸部14が、支持軸部1の下端1b側に貫通して設けられることによって、採光板(採光部3)11が支持軸部1に回動可能に支持(接続)される。ここで、本実施形態では、この軸部14が貫通して支持軸部1と採光部3が接続する部分が、図1及び図2に示す採光部3の初期状態での太陽光採光システムA全体の重心H位置とされている。また、この採光部3には、一対の支持部材13に一端が繋がり、他端側がスリット9を挿通して採光板11の他面11bよりも外側に延びる接続部材10が設けられており、この接続部材10が前記ねじ棒6に螺合して接続されている。なお、本実施形態では、図1及び図2に示す接続部材10を最も支持軸部1に近づけた状態が、採光部3の初期位置(初期状態)とされる。この初期状態において、採光板11に形成された凹部12内に支持軸部1が配置され、採光板11の一面(受光面)11a及び他面11bが支持軸部1の軸線O1と平行するように配置される。
【0018】
そして、上記のように構成した支持軸部1と採光部3においては、まず、第一駆動部4を駆動すると、支持軸部1が軸線O1回りに回動し、これとともに軸部14を介して接続した採光部3が軸線O1回りに回動する。一方、第二駆動部5を駆動して、ねじ棒6がその軸線O2回りに正逆回転すると、図3に示すように、その回転方向に応じて採光部3の接続部材10がねじ棒6の軸線O2方向に進退移動し、これに伴って、採光部3が支持軸部1に対して傾斜するように、すなわち受光面11aを傾斜させるように移動(傾動)する。また、このとき、採光部3の傾動を円滑に行なえるように、第二駆動部5は回動軸8回りに回動し、これに伴いねじ棒6が支持軸部1のスリット9内を上下方向に移動する。そして、このような第一駆動部4と第二駆動部5の駆動は、支持軸部1に取り付けられた制御部15によって制御され、この制御部15によって常時受光面11aに太陽光が受光されるように採光部3が太陽を追尾して移動する。
【0019】
一方、回動機構2は、ボールクランプ(ボールジョイント)であり、一端に略球状のボール部2aを備えた連結部2bと、このボール部2aを内包するブロック状の接続部2c及び締付部2dと、接続部2cと締付部2dを締結するクランプネジ2eとを備えて構成されている。この回動機構2は、接続部2cが建築物の屋内側を向くH形鋼(建物部材S)のフランジ面に固着されて設けられ、締付部2dを貫通した連結部2bの他端に、支持軸部1の上端1aが接続することにより、支持軸部1及び採光部3を吊り下げ状態で支持している。また、クランプネジ2eを緩めた状態では、連結部2bの一端側のボール部2aがこれを内包する接続部2cと締付部2dの内部で回動可能とされ、これにより、支持軸部1及び採光部3が上端側を中心として(ボール部2aを中心として)振り子運動するように回動可能に支持される。一方、クランプネジ2eを締め付けて、接続部2cと締付部2dを強固に接続した場合には、接続部2cと締付部2dの球面座にボール部2aが押圧され、その回動が規制されて、支持軸部1が回動機構2に固定される。
【0020】
ついで、上記の構成からなる太陽光採光システムAを設置する方法について説明し、本実施形態の太陽光採光システムA及び太陽光採光システムAの設置方法の作用及び効果について説明する。
【0021】
はじめに、建築物の屋内側を向くH形鋼Sのフランジ面に回動機構2を取り付け、この回動機構2の連結部2bに支持軸部1の上端1aを連結して、太陽光採光システムAを吊り下げ状態で支持させる。このとき、回動機構2のクランプネジ2eを緩めて、ボール部2aが回動可能な状態とされており、作業者が支持軸部1を回動機構2に連結させた段階で支持軸部1及び採光部3を離すと、図4に示すように、回動機構2によって支持軸部1及び採光部3が振り子運動(矢印T方向に往復運動)する。そして、この振り子運動した支持軸部1及び採光部3は、太陽光採光システムA全体の自重によって徐々にその振れ幅が小さくなって収束してゆき、最終的に振り子運動が停止する。
【0022】
本実施形態では、太陽光採光システムAの各部材の重量を予め計測して、この計測結果を基に太陽光採光システムAの重心Hに位置する部分の支持軸部1に採光部3を接続させている。このため、振り子運動が停止した段階で、支持軸部1の軸線O1を鉛直方向に配して、支持軸部1及び採光部3(太陽光採光システムA)が停止する。このように、本実施形態の太陽光採光システムAにおいては、従来の太陽光採光システムがその設置の際に、太陽光採光システムの傾斜角度を設計通り精度良く設置したり、設置後、その傾斜角度を精度良く計測する必要があるのに対し、吊り下げ状態で支持した太陽光採光システムAの振り子運動が停止するのを待つという単純な操作で、太陽光採光システムAが所定の位置に配置される。そして、所定の位置に配置された段階で、回動機構2のクランプネジ2eを締め付けて支持軸部1を回動機構2に固定することで、太陽光採光システムAが、例えば支持軸部1の軸線O1と鉛直方向の角度が±0.1°以内を示す高精度で設置される。
【0023】
また、本実施形態の太陽光採光システムAにおいては、上記のように建築物の屋内に吊り下げられて、精度よく所定の位置に設置されるため、図3に示すように、制御部15の動作指令に基づく第一駆動部4及び第二駆動部5の駆動によって、初期状態から採光部3が回動、傾動し、太陽の方位、高度、角度の変化に応じて太陽を追尾して、確実に所定の方向から採光板11の受光面11aに太陽光が照射される。そして、受光した太陽光が、採光板11を反射もしくは透過し、その光軸方向が変化して、確実に太陽光採光システムAの下方に位置する建築物の屋内の所望の位置に導光される。また、このように建築物の屋内に設置することで、従来の太陽光採光システムのように風防ドームを具備する必要がなく、太陽光採光システムAの重量が大きくなったり、また、風防ドームの太陽光の透過率が影響して採光効率の低下を招くという欠点が解消される。さらに、粉塵などが付着して透過率が低下することを防止するために、建築物のメンテナンス(清掃など)とは別に、風防ドームをメンテナンスすることを不要にできる。
【0024】
したがって、本実施形態の太陽光採光システムA及びこの設置方法においては、採光部3が回動機構2に接続されて振り子運動可能な支持軸部1で吊り下げ支持されているため、太陽光採光システムAを設置する際に、振り子運動が停止した状態で、太陽光採光システムAの重心H位置に基づいて決まる所定の位置に自動的に配されることになる。これにより、振り子運動が停止した段階で回動機構2に対し支持軸部1を固定するという簡易な操作で、太陽光採光システムAひいては採光部3を所定の位置に高精度で設置することができる。また、回動機構2がボールクランプであることによって、確実に、支持軸部1及び採光部3を振り子運動可能に吊り下げることができるとともに、振り子運動が停止した段階で、クランプネジ2eを締め付けるという簡易な操作で確実に太陽光採光システムAを所定の位置に設置することが可能になる。
【0025】
また、採光部3が、支持軸部1に対して傾動していない初期状態で太陽光採光システムAの重心H位置となる部分の支持軸部1に接続されていることにより、採光部3を吊り下げ支持する支持軸部1を、振り子運動が停止した状態で確実に鉛直方向に向けることができるので、確実に太陽光採光システムAを高精度で設置することが可能になる。
【0026】
よって、本実施形態の太陽光採光システムA及び太陽光採光システムAの設置方法によれば、支持軸部1及び回動機構2を介して採光部3を吊り下げ状態で支持することで、採光部3ひいては太陽光採光システムAを容易に所定の位置に高精度で設置することができる。また、このように吊り下げ状態で太陽光採光システムAを設けることによって、建築物のガラスなどの透明部材で形成された屋根の下方や吹き抜けの最上部などの建築物の屋内側に設置することが可能になり、従来の太陽光採光システムのように風防ドームを設ける必要がないため、軽量化、採光効率の向上、メンテナンス性の向上を図ることが可能になる。
【0027】
以上、本発明に係る太陽光採光システム及び太陽光採光システムの設置方法の実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記の実施形態では、回動機構2がボールクランプ(ボールジョイント)であるものとしたが、支持軸部1が繋がりこの支持軸部1及び採光部3を振り子運動させるように回動可能とする構成であれば他の構成の回動機構であってもよい。また、振り子運動が停止した状態で支持軸部1の軸線O1が鉛直方向を向くように、採光部3が太陽光採光システムAの全体の重心Hに位置する部分の支持軸部1に接続されているものとしたが、振り子運動が停止した状態で、鉛直方向に対して支持軸部1の軸線O1を交差させて設置してもよく、特に採光部3と支持軸部1は、太陽光採光システムA全体の重心Hに位置する部分で接続されなくてもよい。さらに、支持軸部1が棒状であるものとしたが、特に支持軸部1の形状が限定される必要はない。
【0028】
また、本実施形態では、採光部3が、受光した太陽光を所望の位置に導光する略円板状の採光板11を備えてなるものとしたが、採光板11の形状は限定を必要としない。さらに、採光部3を傾動させる傾斜機構7が、第二駆動部5とねじ棒6で構成されているものとしたが、特に採光部3を傾動させるための構成を限定する必要はない。
【0029】
さらに、本実施形態では、建築物の屋根の下方や吹き抜けの最上部などの屋内に太陽光採光システムAを設置するものとしたが、吊り下げ状態で設置し、振り子運動が停止した段階で所定の設置位置に配置されれば、例えば、風防ドーム内に吊り下げて屋外に設置してもよく、この場合においても、従来の太陽光採光システムと比較して、水平角度や傾斜角度を精確に計測する必要がないため、やはり容易に設置することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係る太陽光採光システムを示す正面図であり、採光部を初期位置に配した状態を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る太陽光採光システムを示す側面図であり、採光部を初期位置に配した状態を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る太陽光採光システムを示す側面図であり、採光部を傾動させた状態を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る太陽光採光システムを示す正面図であり、設置時に振り子運動した状態を示す図である。
【符号の説明】
【0031】
1 支持軸部
1a 上端
1b 下端
2 回動機構
2a ボール部
2b 連結部
2c 接続部
2d 締付部
2e クランプネジ
3 採光部
4 第一駆動部
5 第二駆動部
6 ねじ棒
7 傾斜機構
8 回動軸
9 スリット
10 接続部材
11 採光板
11a 受光面
12 凹部
13 支持部材
14 軸部
15 制御部
A 太陽光採光システム
O1 支持軸部の軸線
O2 ねじ棒の軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受光した太陽光を反射または透過させて所望の位置に導くための採光部を備える太陽光採光システムであって、
傾動可能に接続された前記採光部を吊り下げ状態で支持する支持軸部を備えており、該支持軸部が、上端を回動機構に接続して振り子運動可能に支持されていることを特徴とする太陽光採光システム。
【請求項2】
請求項1記載の太陽光採光システムにおいて、
前記採光部が、前記支持軸部に対して傾動していない初期状態で前記太陽光採光システムの重心位置となる部分の前記支持軸部に接続されていることを特徴とする太陽光採光システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の太陽光採光システムにおいて、
前記回動機構がボールクランプであることを特徴とする太陽光採光システム。
【請求項4】
受光した太陽光を反射または透過させて所望の位置に導くための採光部を備える太陽光採光システムを設置する方法であって、
前記太陽光採光システムが、傾動可能に接続された前記採光部を吊り下げ状態で支持する支持軸部を備え、且つ該支持軸部の上端が接続され、前記支持軸部を振り子運動可能に支持する回動機構を備えて構成されており、
前記支持軸部に対して前記採光部が傾動していない初期状態で、前記回動機構に前記支持軸部を接続し、前記振り子運動が停止した段階で、前記回動機構と前記支持軸部を固定することを特徴とする太陽光採光システムの設置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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