説明

太陽光発電モジュール用接続箱

【課題】
容易で、迅速で、効率的で、自動的に太陽光発電モジュールに結合可能な太陽光発電モジュールのための接続箱が求められている。
【解決方法】
絶縁ハウジングと、その絶縁ハウジングが太陽光発電モジュールに装着された際において前記絶縁ハウジング内に配置される結合装置であって、クランプばねとカウンタクランプ要素とを有し、そのクランプばねは、クランプばねの一端の側とカウンタクランプ要素との間にクランプばねの他端の側がクランプばねの一端の側とカウンタクランプ要素のそれぞれに対して隙間を持って配置される接触クランプを有する前記結合装置と装置により解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電モジュールの表面から突出する可撓性の平坦導体帯を有する太陽光発電モジュールのための接続箱と、接続箱を太陽光モジュールに接続する方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
過去数年間にわたって、太陽光発電モジュールの生産は、文字通り、ブームになっていて、とりわけ、それは環境にやさしいエネルギー生産の要求の高まりに起因する。太陽光発電モジュールで、直接、太陽光を電流に変換することにより、完全に排出物質が無く、人間および環境にとってリスクが無いと、ほぼ言える。例えば、最近では、新しい建物の屋根には完全に太陽光発電モジュールがかぶせられ、“太陽光発電プラント”さえも建造されている。太陽光発電の技術的な進歩により、太陽光発電モジュールは中央ヨーロッパおよび北アメリカなど好ましくない緯度においてさえますます効率的になっており、とりわけこれらの地域において大きな需要が存在する。化石燃料または原子力エネルギーとしての他のエネルギー媒体でのエネルギー生産上のコストが上昇していることはいうまでもなく、一方においてさらなる技術的な発展に起因した太陽光モジュールの効率の継続的な進歩により、太陽光発電はますます競争的になっている。
【0003】
明らかに、他のエネルギー媒体との経済的競争において、太陽光モジュールの成功は、太陽光モジュールの生産および取付けコスト次第である。
【0004】
代表的に、太陽光モジュールは、半導体技術を基礎とする複数の太陽電池セルからなっていて、これらのセルが相互に接合されて、大規模な太陽電池パネルになる。代表的な太陽光モジュールは、太陽に面する側にガラス板を有し、背面に透明なプラスチック層を有していて、この層の中に太陽電池セルが埋設されている。代表的に、太陽光モジュールの背面は、例えば、ポリ弗化ビニルおよびポリエステルなどの耐候性プラスチック化合物の薄膜で被覆される。モノ型またはポリ型の結晶性の太陽電池セルは、小さな半田線によって互いに電気的に相互に接続されている。代表的に、太陽光発電モジュールは、さらに金属輪郭フレームに取り付けられ、該化合物を固定して剛性を高めている。従って、太陽光発電モジュールは、基本的に、厚いガラス板と同様な、二次元の存在である。
【0005】
代表的に、太陽光モジュールは、太陽から外れた側に、薄い平坦導体帯を有している。多くの場合、これらの帯は銅から作られており、太陽光発電モジュールの背面側から垂直に突出している。これらの平坦導体帯は極めて繊細であり、接続が困難である。加えて、太陽光発電モジュールが円板状の形状であるために、電気コネクタを固定するための機械的な挿入も困難である。従って、特殊な種類の電気コネクタが、そのような太陽光発電モジュールのために発達しており、この種類のものは結合箱または接続箱と称される。代表的に、接続箱は、太陽光発電モジュールの背面に接着され、太陽光発電モジュールにおける可撓性の平坦導体帯と接触するための電気接続装置を内部に有している。さらに、必要に応じて、接続箱は電気接続ケーブルを接続するための装置を有し、これが太陽光発電モジュールによって発生した電流を導くための接続箱によって、太陽光発電モジュールにおける可撓性の平坦導体帯と結合される。
【0006】
さらに、いくつかの太陽光発電モジュールは代表的に直列接続において動作し、いわゆるバイパスダイオードまたはフリーホイールダイオードは、それぞれのモジュールに逆並列で接続される。接続箱の内部では、フリーホイールダイオードが電気接続装置に接続されている。モジュールが日陰に入り、または欠陥のために電気を発生しないならば、モジュールは、直列接続における太陽光発電モジュールの出力を低下させ、または、バイパスダイオードが無ければ、損傷することさえある。これはバイパスダイオードによって回避される。電流がダイオードを通って流れ、持続するからである。
【0007】
機械的な状態,特に太陽光発電モジュールの形態と可撓性の平坦導体帯の繊細さに起因して、明らかに、接続箱を構成する際に多数の困難が生じる。
【0008】
これまで、可撓性の平坦導体帯に装着される接続箱が知られている。その装着の際、可撓性の平坦導体帯は、手作業で曲げられて、接触クランプまたは半田付け接続によって、接続される。接続箱は、さらなる手順段階で、閉じられる。そのような接続配置または接続箱は、それぞれ、特許文献1および特許文献2に開示されている。そのような接続装置または接続箱を取り付けることは、それぞれ根気を要し、自動化された大量生産には適していないことが明らかである。
【0009】
太陽光発電モジュールのための電気的な接続箱は特許文献3により知られるところであり、この箱はその下側に案内構造を有している。薄い導体帯はこの案内構造によって少ない遊びで横方向に案内され、クランプ装置の中に挿入するとき、導体帯が座屈または折り曲げられることを回避している。ここでは、導体帯を狭い案内構造にねじ入れなければならず、それにもかかわらず、クランプ構造の保持力は薄い導体帯をクランプ構造に挿入できるようにするため、比較的低く不利である。
【0010】
これらすべてを見ると、太陽光発電モジュールの生産を革新するために、高い圧力によって、この観点を改良するための要望が存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2005 025 632A1号明細書
【特許文献2】独国実用新案第20 2005 018 884U1号明細書
【特許文献3】独国特許発明第103 58 140 B4号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明の目的は、容易で、迅速で、効率的で、特に、自動的に、例えばロボットによって、太陽光発電モジュールに結合される太陽光発電モジュールのための接続箱を提供することである。
【0013】
本発明のさらに別の目的は、高い接触信頼性と長寿命とを提供する、そのような接続箱を提供することである。
【0014】
本発明のさらに別の目的は、そのような接続箱であって、現在の技術水準における不都合を少なくとも軽減し、コスト効率的に、生産され、取り付けられるものを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の目的は、独立請求項に記載した内容によって解決される。有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0016】
本発明によれば、太陽光発電モジュールのための接続箱が提供され、太陽光発電モジュールの表面から突出した、一以上の可撓性の平坦導体帯と接触する。
【0017】
接続箱は、太陽光発電モジュールに装着される絶縁ハウジングを備え、ハウジングの下側には挿入口を有している。“下側側面”という用語は、空間内における絶対的な向きの意味に理解されないことは明らかであるが、接続箱またはハウジングのそれぞれの側面は、下側と称され、取り付け状態における太陽光発電モジュールに対向する。すなわち、この側が、太陽光発電モジュールと係合する。
【0018】
ハウジングの下側には挿入口が設けられ、その中にはハウジングが挿入口にて平坦導体帯に装着されたとき、平坦導体帯は自動的に挿入される。特に、挿入口は平坦導体帯のサイズに比べて本質的に大きく形成されており、平坦導体帯がハウジングの中に真っ直ぐに自由に挿入され、ハウジングによって案内されることがない。これは、平坦導体帯がハウジングと係合しないという利点を有している。これにより、特に、挿入中に帯が折り曲げられて、繊細な平坦導体帯を損傷させる危険が回避される。
【0019】
ハウジング内には、電気的な結合装置が配置され、これは可撓性の平坦導体帯と電気的に接触するための接触クランプを有している。ハウジングが太陽光発電モジュールに装着され、平坦導体帯を覆っている取付状態においては、接触クランプは開かれていて、開いた接触クランプの内側の自由領域中に、繊細な平坦導体帯が衝突せずに挿入されることを可能にしている。この領域では、接触クランプを閉じるとき、平坦導体帯は、受け取られ(把持され)および接触する。従って、接触クランプのこの領域は、キャッチ領域と称される。しかるに、接続箱は2つの異なる状態を有し、すなわち、接触クランプが開かれた取付状態と、接触クランプが閉じられて、平坦導体帯を保持し、これと電気的に接触する、接触状態とがある。
【0020】
接触クランプを閉じるには、すなわち接続箱を取付状態から接触状態に変化させるには、接続箱を太陽光発電モジュールに装着して、可撓性の平坦導体帯をハウジングに挿入した後で、作動構造によって接触クランプを活動的に作動させる。接続箱の設計に応じて、作動は、単一の生産段階における取付工程中に直ちに実行され、または第2の段階における取付けの後に実行される。そのために、作動構造は、ハウジングの内側に作動ノーズを備え、これは、例えば、作動裂け目または作動ピンであって、力を適用して、接触クランプを開き、および接触クランプを閉じる。
【0021】
本発明においては、活動的に閉じる接触クランプによって、有利に、平坦導体帯を把持するクランプ力を選択可能であり、望むならば、高くできる。これは、接触の信頼性と耐久性とに対して、有利に影響する。
【0022】
本発明の好ましい実施形態によれば、ハウジングは、少なくとも2部品から形成され、2つのハウジング部分は、例えば、互いに対して摺動可能であるように、互い対して可動になっている。取付状態においては、2つのハウジング部分のうち第1の部分は、さらに、2つのハウジング部分のうち第2の部分を、太陽光発電モジュールを向いている側に於いて、突き出している。従って、接続箱に装着したとき、最初に、2つのハウジング部分のうち第1の部分だけが太陽光発電モジュールと係合する。接続箱は、この第1のハウジング部分に取り付けられる。第2のハウジング部分を太陽光発電モジュールに向けて押すことで、互いに対する2つのハウジング部分の動きが、およびそれとともに結合装置に対する第2のハウジング部分の動きが、開始される。というのは、結合装置を有する第1のハウジング部分は、太陽光発電モジュールにそれ自体を支持し、第2のハウジング部分に固定された作動構造が、自動的に接触クランプを閉じるためである。従って、有利な点としては、外部からハウジングを係合することで、もっぱら接触クランプが閉じられて、手作業の介入はない。
【0023】
この目的のために、2つのハウジング部分のうち、一方は複数の案内スリーブを有すると都合が良く、また、他方のハウジング部分は、それに対応する整列ピンを有し、これらが一緒になって、太陽光発電モジュールの表面に対して垂直な直動ガイドを形成している。取付状態においては、整列ピンは、特に好ましくは、案内スリーブに未だ完全に挿入されておらず、この位置で自己ロックまたは自己クランプで固定されていて、第2のハウジング部分が、例えば、取付ロボットによって取り外され、上から太陽光発電モジュールに装置されるとき、第1のハウジング部分は結合装置と共に落下することはない。接続箱を太陽光発電モジュールに装着したとき、摺動構造における自己ロックは、第1のハウジング部分に対して第2のハウジング部分の移動を喚起するために太陽光発電モジュールに向けて第2のハウジング部分に力を負荷することで克服され、第2のハウジング部分にて作動構造によって、接触クランプを閉じる。従って、接触クランプを閉じることは、接続箱を相対的な動きによって装着するとき、自動的に実行される。
【0024】
これらの手段は、特に、容易で効率的な自動化された取付けを可能にするが、それは、主として、接続箱を太陽光発電モジュールに装着するとき、取付ロボットが接続箱を供給構造から取り上げて、太陽光発電モジュールに対して垂直に直動することだけが必要な場合に当てはまる。
【0025】
従って、第1のハウジング部分は太陽光発電モジュールと係合するための底部要素として形成されるが、同時に、結合装置のための保持として働き、結合装置は、底部要素に固定して結合される。このために、底部要素は、ラッチ要素を提供し、例えば、これによって、結合装置は底部要素に係止される。第2のハウジング部分は、キャップ部分として形成される。2つのハウジング部分のうち少なくとも一方、つまり、好ましくはキャップ部分は、外周に側壁を有し、第1および第2のハウジング部分が一緒になって、例えば、下側および接続ケーブルを挿入するための側壁に設けられた所定の開口部を除き、ハウジングが接触状態において太陽光発電モジュールに固定されて結合されたとき、結合構造のための閉じられた少なくとも水しぶきに対して不浸透性の箱を形成する。好ましくは、キャップ部分は、山型帽子状に形成され、外周に唇部を有し、接触状態において、太陽光発電モジュールの表面に、キャップ部分を接着するためのグルー切欠部を備えている。接触状態においては、キャップ要素はいうまでもなく底部要素は、太陽光発電モジュールに対して面一に当接する。しかるに、底部要素は、必ずしも接続箱における底部全体をカバーする必要はない。底部要素の寸法は、太陽光発電モジュールに支持し、接続箱を固定するというその機能を満足すれば、むしろ充分である。望むならば、キャップ要素に加えて、底部要素は、太陽光発電モジュールに接着される。
【0026】
好ましくは、接触クランプは、例えば、ばね金属でできているクランプばねでカウンタクランプ要素とを備えたばね力クランプとして形成され、ばね力クランプは接触状態において自発的に開き、作動構造によって適用される力によって閉じられる。このために、クランプばねを開いた状態で係止するラッチ機構を有し、例えばそれはラッチノーズの形態であって、取付状態において、接触クランプの保持フレームの箇所で突出部の背面に固定されることに打ち勝つかのように、禁止できる。これにより、接触クランプは、作動構造によってスナップ嵌合が開くのを克服して、活動的に閉じられるまで、作動しているとき、しっかりと開いて保持される。
【0027】
特に、好ましくは、接触クランプは、クランプばねおよび/またはカウンタクランプ要素と共に使用され、結合装置における保持フレームに回動可能に取り付けられる。接触クランプを作動させると、次に、少なくとも1つのクランプばねの回動、または接触クランプを閉じるためのカウンタクランプ要素の回動を生じさせ、従って、可撓性の平坦導体帯との電気的な接触が閉じられる。好ましくは、平坦導体帯は、太陽光発電モジュールの法線に対して角度をなすように(例えば、45度または90度)、接触する。従って、2つの接触要素(ばねクランプおよびカウンタクランプ要素)の間における接触クランプの接触力は、太陽光発電モジュールの表面に対して垂直なベクトル成分を有している。接触クランプの形態に応じて、高くて長持ちする接触の信頼性にもかかわらず、作動構造は、ここでは簡素化される。
【0028】
以下、2つの実施形態について詳細に説明する。すなわち、1つでは、可撓性の平坦導体帯は、接続箱が装着されたとき、開かれた接触クランプにおける開いたキャッチ領域の中に直接挿入される。別の実施形態では、可撓性の平坦導体帯は、接続箱が装着されるとき、最初に、ハウジングの開いた中間的領域の中に挿入され、接続箱は可撓性の平坦導体帯のための偏向構造を有し、この構造は、可撓性の平坦導体帯を、中間的領域から接触クランプのキャッチ領域の中に曲げこむ。2つ目に述べられる実施形態においては、偏向構造は、好ましくは、偏向アームを備え、このアームは、接続箱が太陽光発電モジュールに装着されたときに作動して、可撓性の平坦導体帯が曲げられた後にキャッチ領域に延在するように挿入口を通して挿入した後で、可撓性の平坦導体帯をハウジングの中の接触クランプに向けて曲げこみ、次に、接触クランプを閉じることで、把持および電気的に接触させる。
【0029】
説明される両方の実施形態に共通することは、先に説明した現在の技術水準とは対照的に、接触クランプは、薄い平坦導体帯によって押し開かれることがなく、平坦導体帯は、最初には、実質的に抵抗を受けず、接続箱のハウジング内の開いた領域の中に、挿入口を通して全体的に挿入されることである。特に、挿入口は、平坦導体帯の横断面寸法に比べてかなり大きくなっている。有利には、繊細な平坦導体帯を損傷する危険は、これにより減少する。
【0030】
以下、本発明について、実施形態と図面とに基づいて、より詳細に説明することとし、図面において、両方の実施形態にて同一または類似の要素には、同一の参照符号を付しており、2つの実施形態の特徴は、互いに組み合わせることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】第1の実施形態による接続箱における、ハウジングキャップを上から見た斜視図である。
【図2】図1のハウジングキャップを下から見た斜視図である。
【図3】第1の実施形態に従った接続箱を通る、太陽光発電モジュールを横切る断面図であって、電気結合装置は開いた取付状態にて示している。
【図4】第1の実施形態に従った接続箱を通る、太陽光発電モジュールを横切る断面図であって、電気結合装置は閉じた結合状態にて示している。
【図5】第1の実施形態に従った、底部要素を備えた2つの結合装置を示した斜視図である。
【図6】図5の1つの結合装置を拡大して示した斜視図である。
【図7】第2の実施形態による接続箱における、ハウジングキャップを上から見た斜視図である。
【図8】図7のハウジングキャップを下から見た斜視図である。
【図9】第2の実施形態に従った接続箱を通る、太陽光発電モジュールを横切る断面図であって、電気結合装置は開いた取付状態にて示している。
【図10】図9の接続箱を通る、太陽光発電モジュールを横切る断面図であって、結合装置は中間的な状態にて示している。
【図11】図9の接続箱を通る、太陽光発電モジュールを横切る断面図であって、結合装置は閉じた接触状態にて示している。
【図12】いくつかの実施形態に従った、2つの結合装置を備えた、底部要素を部分的に切り欠いて示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1および図2を参照すると、接続箱は、プラスチックから作られたハウジングキャップ2を有している。ハウジングキャップ2は、4つの側壁2aから2dと、太陽光発電モジュールに対して平行に延在する閉じたキャップ板2eとから作られた、実質的に矩形のフレームによって形成されている。ハウジングキャップ2は、5つの側面で閉じられて、下向きに開いている。例えば、これは、プラスチックの射出成形から作られる。別々の折曲保護鳩目6(図3および図4参照)は、それぞれ、接続ケーブルのリードスルー4に挿入されている。
【0033】
図2を参照すると、ハウジングキャップは下向きに開いていて、保持フレーム8は外向きに突出していて、このフレームは外周にグルー切欠部10を有し、ハウジングキャップ2は、山型帽子状の形状を有している。最終的には、接続箱は、グルー切欠部10に挿入された接着剤によって、太陽光発電モジュール上に永久的に接着される。ハウジングキャップの山型帽子状またはフライパン状の形状は、内側に中空空間12を形成し、その中に、図2には示していない結合装置が、取付状態において、実質的に防水されて配置される。
【0034】
整列ピン14は、キャップ板2eの下側から、中空空間12に延在している。不図示の接続ケーブルのためのクランプバー17は、2つの整列ピン14の間において、接続ケーブルのリードスルー4の内側に提供されている。さらに、キャップ板2eの下側には、2つの作動構造18が設けられる。この実施形態においては、作動構造18は、その機能についてさらに詳しく説明するが、横方向に延在する作動バーとして形成され、ハウジングキャップ2と一体的に形成されている。
【0035】
図3を参照すると、2つの同一である結合装置20が、接続箱1のハウジング3の中に配置され、このハウジングは、ハウジングキャップ2と底部要素50とから形成されている。2つの結合装置20は同一に形成されているので、2つの結合装置20のうち一方だけについて、以下に説明する。
【0036】
図3は、取付状態における接続箱を示しており、接触クランプ22は開いている。底部要素50には、結合装置20が取り付けられ、案内スリーブ15を有し、その中に整列ピン14が挿入される。整列ピン14は、関連する案内スリーブ15をクランプし、接続箱1が太陽光発電モジュール24に装着されたとき、底部要素50はハウジングキャップ2にてクランプされて保持され、ハウジング3はハウジングキャップ2にて把持され、自動的に装着され、底部要素50および結合装置20が落下することがない。一方、結合装置20でハウジングキャップ2と底部要素50との間の相対的な動きを可能とする力を加えることで、すなわち、最小力を越えるならば、整列ピン14と案内スリーブ15との間のクランプは打ち勝つかもしれない。この例においては、案内スリーブ15には、スロットが設けられ、整列ピン14でのクランプ共作用の克服を改善する。
【0037】
開いた取付状態においては、結合装置20は未だ完全にはハウジングキャップ2の中に挿入されておらず、底部要素50は、ハウジングキャップ2から若干(数ミリメートル)だけ下向きに突出し、すなわち、太陽光発電モジュールに対面する側に突出している。従って、取付状態においては、底部要素50の下側50aと、ハウジングキャップ2の保持フレーム8との間にはオフセットが存在し、接続箱1を装着したとき、最初に、底部要素50は太陽光発電モジュール24に係合し、図3に示したこの状態においては、保持フレーム8は、依然として、太陽光発電モジュール24における表面24aから離間している。
【0038】
底部要素50は、その下側50aに、太陽光発電モジュール24と対面するように、比較的大きな口26を有している。取付状態においては、繊細な可撓性の平坦導体帯28、いわゆる“リボン”が、バリアフリーで抵抗無く、下から挿入され挿入口26を通って、ハウジング3および結合装置20の中に入る。平坦導体帯28を破損する危険は、これにより減少する。この状態において、接触クランプ22は、開いたキャッチ領域31を形成し、ここに、接続箱を装着したとき、平坦導体帯28が下から侵入する。好ましくは、接触クランプ22と平坦導体帯28との間には、未だ接触が存在せず、平坦導体帯の挿入および接触は、2つの連続した段階において行われる。
【0039】
ここで、ハウジングキャップ2には、太陽光発電モジュール24に対して力が加えられ、しかるに接触クランプを閉じる一方、底部要素50はそれ自体を太陽光発電モジュール24にて支持する。ハウジングキャップ2と結合装置20を備えた底部要素50との間の直動的な相対運動によって、ハウジングキャップ2は、グルー切欠部10を備えた保持フレーム8が、太陽光発電モジュール24の表面24aに係合するまで、底部要素50と接触クランプ20とにかぶせられて摺動する効果を有し、底部要素50とハウジングキャップ2との下側は、太陽光発電モジュール24と面一に当接する。この状態は、図4に示される。
【0040】
図4を参照すると、ハウジングキャップ2は、グルー切欠部10の中にある接着剤によって、太陽光発電モジュールに接着される。しかし、底部要素50については、太陽光発電モジュール24に接着する必要がない。ハウジングキャップ2が、底部要素50および結合装置20に向けて相対的に運動する間、この例においては、作動構造18と作動バーが、クランプばね32と共に、さらに相互作用する。この作動のために、接触クランプ22は、クランプばね32を回動することで閉じられる。そのために、クランプばね32におけるクランプ部分34は、キャッチ領域31を通り抜け、平坦導体帯の上端部を把持し、クランプばね32のクランプ部分34と、カウンタクランプ要素36との間において、それと電気的にクランプ接触する。そうするとき、平坦導体帯28は屈曲されるが、というのは、この例においては、カウンタクランプ要素26は、太陽光発電モジュールの法線に対して、約45゜傾斜しているためである。
【0041】
クランプばね32は、作動部分38を有し、これは、屈曲した部分40と、実質的に直線状の部分42とに分割される。閉じるとき、作動要素18は、最初に、屈曲部分40に作用し(図3参照)、接続箱1の閉じた状態において、直線状部分42に対して締め付けられ、この状態を図4に示している。すなわち、閉じるとき、作動要素18は、クランプばね32の作動部分18を通り過ぎる。
【0042】
さらに、結合装置20は、不図示の接続ケーブルのためのケーブル接続クランプ40を有している。
【0043】
この例においては、ケーブル接続クランプ40にも、クランプばね48が設けられる。これに関して、ねじクランプなど、その他の接続変形例を使用できる。
【0044】
ここに示した実施形態においては、接続箱1は、2つの同一に形成された結合装置20を備え、2つの平坦導体帯28に同時に接触する。しかし、本発明がそれに限定されないことは明らかであり、接続箱1は、1つだけのまたは2つを越える結合装置20を備えることができる。
【0045】
図5を参照すると、結合装置20は、底部要素50に取り付けられ、これは、この例においては、好ましくはプラスチックから作られた、絶縁キャリアとして形成されている。底部要素50の下側50aは、太陽光発電モジュール24に係合する主たる領域と、挿入口26とを形成している。結合装置20はさらに、実質的にU字形の金属製の保持フレームを、好ましくは銅から作られて有しており、これは、スナップ嵌合52によって、底部要素50に係止される。
【0046】
図5および図6は、接触クランプ22の閉じた接触状態を示しており、接触クランプ22は係止されている。このために、クランプばね32は、2つのラッチ軸を有し、これらは、金属製の保持フレーム51における対応するノーズ55の背面に係止される。クランプばね32は、この係止された状態においては、カウンタクランプ36に対して予張力を与えられている。これは、永久的なしっかりした電気接触を与える。平坦導体帯28は、図5および図6には示していない。
【0047】
さらに、クランプばね32は、ベアリング軸56によって、スロット付きのベアリング開口部58に吊下される。従って、接続箱を生産するとき、クランプばね32は容易に挿入される。平坦ベアリング軸の位置に起因して、この位置は、取付状態および接触状態において、軸60に対して回動し、クランプばね32が固定される。クランプばね32は、鋼板から打ち抜いて形成され、実質的にU字形に屈曲している。
【0048】
金属製の保持フレーム51はさらに、バイパスダイオードのための絶縁結合要素を有し、この要素は、底部要素50にあるソケット62によって支持される。
【0049】
クランプばね32の作動部分38における2つの部分40,42の形態に起因して、クランプばね32は、開いた取付状態において固定され、キャッチ領域31は取付状態において開いて保たれる。接続箱1を太陽光発電モジュールに装着することで、導電帯28は、太陽光発電モジュールから突出して、図1乃至図6に示した実施形態の場合には、下から直接、このキャッチ領域31に達する。
【0050】
ハウジングキャップ2と、結合装置20を備えた底部要素50との間の相互作用に起因して、作動要素18によって、クランプばね32は、開いた位置に強制的に残され、回動を生じる。
【0051】
平坦導体帯28は、キャッチ領域31内にあって、クランプ部分34によって把持され、この例においては、45゜の角度の回動を維持することで、カウンタクランプ要素36に押し付けられる。回動の終了時には、クランプばねは、そのラッチノーズ54と共に、接触または運転状態において、金属製の保持フレーム51の中に係止する(図4)。クランプばね32の予張力に起因して、平坦導体帯28とカウンタクランプ要素36との間には、永久的で所定の押圧力が確立する。
【0052】
再び図2を参照すると、この例においては、4つの整列ピン14が設けられ、ハウジングキャップ2における横方向に異なる位置にて、結合装置20を底部要素50に配置できるようになっている。
【0053】
図7および図8は、本発明の第2の実施形態に従った接続箱1を示しており、ハウジングキャップ2は、むしろ正方形に形成されて、第1の実施形態(図1乃至図6)におけるように次々と並べる代わりに、2つの結合装置20を横並びに配置する。接触クランプ22および摺動構造14,15は、第1の実施形態と第2の実施形態とにおいて、ほとんど同一に形成されているので、繰り返しを避けることとして、第1の実施形態の説明を参照されたい。
【0054】
キャップ板2eの下側には、偏向アームを作動させるための横方向カムの形状である、第1の作動構造14を有している(図8には不図示。図9乃至図11を参照。)。さらに、接触クランプを作動させるための作動ピン18が、キャップ板2eから、ハウジングキャップ2の内部空間内に突出している。この実施形態においては、カム16と作動装置18とは、ハウジングキャップ2と一体的に形成されている。
【0055】
図9乃至図11を参照すると、結合構造20は、接続箱1のハウジング3の中に配置されている。図12を参照すると、接続箱は、2つの同一である結合装置20を有し、以下、2つのうち一方だけを参照する。
【0056】
図9は、平坦導体帯28にかぶせられた後の接続箱を示している。かぶせたとき、接続箱は、第1の状態、つまり取付状態にあり、偏向アーム21は第1の位置にある。取付状態は、好ましくは接続箱がもたらされる状態であり、挿入口26の上の中間的領域30は、空洞に保たれ、接触クランプ22は開いている。
【0057】
接続箱1は、比較的大きい挿入口26を有し、太陽光発電モジュールに対面する側に設けられる。これは、いわゆる“リボン”である繊細な可撓性の平坦導体帯28が、取付状態において、バリアフリーで抵抗無く下から接続箱内に挿入されることを意味する。平坦導体帯28を破損する危険は、これにより減少する。この状態において、接続箱1は、接触クランプ22と偏向アーム21との間に、開いた中間的または挿入領域30を形成し、この領域には、接続箱を装着したとき、平坦導体帯28が、抵抗無く、下から入る。好ましくは、この状態においては、接触クランプ22または偏向アーム21と、平坦導体帯28との間に未だ接触は存在しない。
【0058】
ここで、ハウジングキャップ2には、太陽光発電モジュール24に対して力が加えられ、平坦導体帯28を接触させ、結合装置20は、それ自体を太陽光発電モジュール24に支持する。結合構造20を備えた底部要素50に対するハウジングキャップ2の直接運動は、グルー切欠部10の中の接着剤(図示せず)を備えた保持フレーム8が、太陽光発電モジュール24の表面に係合するまで、ハウジングキャップ2が結合装置20にかぶせて摺動され、底部要素50の下側側面50aとハウジングキャップ2とが、太陽光発電モジュール24に面一に当接するようになっている。この閉じた接触状態は、最終的または運転状態を表し、図11に示されている。運転状態においては、ハウジング3は、グルー切欠部10の中にある接着剤によって、太陽光発電モジュール24に接着される。
【0059】
しかし、接続箱1が最終的状態に達する前に、接続箱は、図10に示した中間的状態を経由し、この状態においては、平坦導体帯28は既に曲げられ、接触クランプ22は依然として開いている。接続箱1を装着するとき、平坦導体帯は、従って、最初に、挿入領域30の中に挿入される。続いて、底部要素50の下側側面50aが太陽光発電モジュール24に係合した後で、平坦導体帯28は、曲げられて、偏向アーム21によって、接触クランプ22におけるキャッチ領域31の中に入る。さらに続いて、接触クランプ22は、第2の作動要素18によって、活動的に閉じられる。従って、接続箱1は、3つの事前に定義された状態を呈し、すなわち、偏向アーム21が第1の位置にあり、キャッチ領域は空洞で、接触クランプ22が開かれている、取付状態(図9)と、平坦導体帯28は、偏向アーム21によって依然として開いている接触クランプ22のキャッチ領域の中に、曲げられて入れられる中間的状態(図10)と、接触クランプ22が閉じられ、クランプ接触によって、平坦導体帯28との電気的接触を確立する、最終的または運転状態(図11)とである。この実施形態では、平坦導体帯28の接触は、太陽光発電モジュール24の表面に対して平行に実行される。
【0060】
ハウジングキャップ2と底部要素50と結合装置20との間の相対的な運動中に、第1の作動要素16、この例においては、作動カムは、従って、最初に、偏向アーム21と相互作用し、その後に、第2の作動要素18、この例においては、作動ピンはクランプばね32と相互作用する。この連続的な作動によって、偏向アーム21における屈曲部分21aは、最初に、カム16による作動に応答して、偏向される。その後に、接触クランプ22は、クランプばね22を回動することで閉じられる。この例においては、カム16は、ハウジングキャップ2の側壁のノーズとして形成され、ハウジングキャップ2と一体的になっている。その後に、クランプばね32におけるクランプ部分34は、接触クランプにおけるキャッチ領域31を通り過ぎ、クランプばね32のクランプ部分34とカウンタクランプ要素36との間に、平坦導体帯28の自由端をクランプして接触する。偏向アーム21におけるクランプ部分21aは、折曲ヒンジ21bによって、保持部分21cと一体的に結合される。保持部分21cは、底部要素50に取り付けられ、より正確には、底部要素と共に一体的に形成される。
【0061】
図12を参照すると、接続箱1は、この例においては、2つの結合装置20を備えている。結合装置は、頂部にて絶縁性の底部要素50に取り付けられる。図12は、開いた取付状態において、接触クランプ22を示している。クランプばね32は、2つのラッチノーズ54を有し、これらはそれぞれ、開いた取付状態においては、金属製の保持フレーム53における凹部53を克服してクランプする。
【0062】
次に、再び図9乃至図11を参照する。ハウジングキャップ2と、結合装置20が取り付けられたプラスチック製の底部要素50とが一緒に働くので、偏向アーム21の屈曲部分21aと、クランプばね21とは、作動要素16および18によって回動する。回動動作の終了時には、クランプばねは、接触状態(図11)においては、保持フレーム51のノーズ55の背部で、ラッチノーズ54に係止される。クランプばね32の予張力のために、平坦導体帯28と、導電カウンタクランプ要素36との間には、永久的で所定の押圧力が確立される。
【0063】
当業者には明らかなように、上述した実施形態は例示として理解されるべきであり、本発明は、それらに限定されないが、本発明の範囲から逸脱せずに、様々な方法で変形できる。特に、接続箱は、1つの箱内に、一以上の接触クランプを有し、一以上の平坦導体帯と接触できる。さらに、明らかに、特徴は、個々に、本発明の本質的部分を形成し、たとえ、それらが他の特徴と一緒に一般的に説明されていたとしても、それらが説明、図面、または別な具合に開示されているか否かにかかわりない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光発電モジュールの表面から突出する少なくとも1つの可撓性の平坦導体(28)を有する前記太陽光発電モジュール(24)用の接続箱(1)であって、その接続箱は、
作動構造(18)を有し、前記太陽光発電モジュール(24)に装着される絶縁ハウジング(3)であって、その絶縁ハウジング(3)は前記太陽光発電モジュール(24)に面する側(50a)に挿入口(26)が配置され、前記作動構造(18)は前記絶縁ハウジング(3)の内側に配置される前記絶縁ハウジング(3)と、
前記絶縁ハウジング(3)が前記太陽光発電モジュール(24)に装着された際において前記絶縁ハウジング(3)内に配置される結合装置(20)であって、クランプばね(32)とカウンタクランプ要素(36)とを有し、前記クランプばね(32)は、前記クランプばね(32)の一端の側と前記カウンタクランプ要素(36)との間に前記クランプばね(32)の他端の側が前記クランプばね(32)の一端の側と前記カウンタクランプ要素(36)のそれぞれに対して隙間を持って配置される接触クランプ(22)を有する前記結合装置(20)とを備え、
前記絶縁ハウジング(3)が前記太陽光発電モジュール(24)に装着され前記接続箱(1)の装着状態では、前記クランプばね(32)と前記カウンタクランプ要素(36)とは、前記クランプばね(32)と前記カウンタクランプ要素(36)との間に空間を維持するように配置されていて、前記少なくとも1つの可撓性の平坦導体(28)は前記挿入口(26)から前記絶縁ハウジング(3)内に導入され、
前記絶縁ハウジング(3)が前記太陽光発電モジュール(24)に完全に装着された前記接続箱(1)の取付状態では、前記絶縁ハウジング(3)の前記作動構造(18)は前記クランプばね(32)の一端の側を押圧すると前記クランプばね(32)の他端の側は前記クランプばね(32)の一端の側に当接することなく前記接触クランプ(22)の前記空間を閉じて前記空間内の前記少なくとも1つの可撓性の平坦導体(28)を前記カウンタクランプ要素(36)上に押し付け、前記接触クランプ(22)と前記少なくとも1つの可撓性の平坦導体(28)とを電気的に接続することを特徴とする接続箱。
【請求項2】
請求項1に記載の接続箱であって、
前記絶縁ハウジング(3)は、互いに可動な少なくとも2つの部材(2,50)から形成され、
前記可動な少なくとも2つのハウジング部分(2,50)は、該太陽光発電モジュール(24)の表面(24a)に対して横方向に、互いに対して摺動可能であって、
前記作動構造(18)が前記クランプばね(32)を押圧する動作は、前記可動な少なくとも2つのハウジング部分(2,50)のお互いに対しての移動に応答して生じることを特徴とする接続箱。
【請求項3】
請求項2に記載の接続箱であって、
前記絶縁ハウジング(3)は、摺動構造(14,15)を有し、
前記摺動構造(14,15)は案内スリーブに案内された複数の整列ピンを有し、前記整列ピンは前記可動な少なくとも2つのハウジング部分(2,50)に設けられていることを特徴とする接続箱。
【請求項4】
請求項2または3に記載の接続箱であって、
前記摺動構造(14,15)は、取付状態において自己ロック式であり、前記可動な少なくとも2つのハウジング部分のうちの第1のハウジング部分(50)は、前記可動な少なくとも2つのハウジング部分のうちの第2のハウジング部分(2)だけを把持して取り扱う際に、落下しないように配置されていることを特徴とする接続箱。
【請求項5】
請求項4のいずれか一項に記載の接続箱であって、
前記可動な少なくとも2つのハウジング部分のうちの第1のハウジング部分(50)は、装着状態において、前記太陽光発電モジュール(24)を向いた側において、前記可動な少なくとも2つのハウジング部分のうちの第2のハウジング部分(2)を突き出し、該接続箱(1)が前記太陽光発電モジュール(24)上に載置された際に、まず前記第1のハウジング部分(50)のみが前記太陽光発電モジュール(24)と係合し、しかるに前記第1のハウジング部分(50)に対する該第2のハウジング部分(2)の移動は、前記作動構造(18)により前記接触クランプ(22)を閉じるために、前記太陽光発電モジュール(24)の方向に向かって該第2のハウジング部分(2)に力を付与することにより引き起こされることを特徴とする接続箱。
【請求項6】
請求項4または5に記載の接続箱であって、
前記第1のハウジング部分(50)は、前記太陽光発電モジュール(24)に係合するための底部要素として形成され、該第2のハウジング部分(2)はキャップ部分として形成され、前記可動な少なくとも2つのハウジング部分のうち少なくとも一方は、外周に側壁(2aからd)を有し、前記第1のハウジング部分(50)および前記第2のハウジング部分(2)は共に、事前に形成された開口部を除いて閉じられて、前記絶縁ハウジング(3)が接触状態において太陽光発電モジュール(24)としっかり結合されたとき、少なくとも水しぶきに対して不浸透性の箱を結合構造(1)が備えることを特徴とする接続箱。
【請求項7】
請求項6に記載の接続箱であって、
前記キャップ部分は外周に唇部(8)を有し、前記キャップ部分(2)を太陽光発電モジュール(24)の表面(24a)に接着するためのグルー切欠部を備えていることを特徴とする接続箱。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の接続箱であって、
前記接触クランプ(22)は、前記絶縁ハウジング(3)の前記作動構造(18)は前記クランプばね(32)に押圧力に抗するように前記クランプばね(32)と前記カウンタクランプ要素(36)とによるばね力を形成し、前記クランプばね(32)と前記カウンタクランプ要素(36)との間における前記空間の維持はそのばね力によって生じることを特徴とする接続箱。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の接続箱であって、
前記接触クランプ(22)はラッチ機構(54,55)を有し、これにより接触ばね(32)は接触状態に係止されることを特徴とする記載の接続箱。
【請求項10】
請求項1から11のいずれか一項に記載の接続箱であって、
前記絶縁ハウジング(3)が前記太陽光発電モジュール(24)に装着される際には、前記少なくとも1つの可撓性の平坦導体帯(28)は、ほぼ無抵抗で前記挿入口(26)から挿通可能であることを特徴とする接続箱。
【請求項11】
太陽光発電モジュールであって、その太陽光発電モジュールは、
その太陽光発電モジュールの表面(24a)から突出する少なくとも1つの可撓性の平坦導体帯(28)と、
請求項1から10のいずれか一項に記載の少なくとも1つの接続箱(1)とを備えることを特徴とする太陽光発電モジュール。
【請求項12】
太陽光発電モジュールの表面から突出する少なくとも1つの可撓性の平坦導体(28)を有する前記太陽光発電モジュール(24)用の接続箱(1)を太陽光発電モジュール(24)に結合する方法であって、その方法は、
太陽光発電モジュール(24)の表面(24a)から、前記少なくとも1つの可撓性の平坦導体帯(28)を突出する前記太陽光発電モジュール(24)を準備する工程と、
作動構造(18)を有し、前記太陽光発電モジュール(24)に装着される絶縁ハウジング(3)であって、その絶縁ハウジング(3)は前記ハウジングの側(50a)に挿入口(26)が配置され、前記作動構造(18)は前記絶縁ハウジング(3)の内側に配置される前記絶縁ハウジング(3)と、
前記絶縁ハウジング(3)が前記太陽光発電モジュール(24)に装着された際において前記絶縁ハウジング(3)内に配置される結合装置(20)であって、クランプばね(32)とカウンタクランプ要素(36)とを有し、前記クランプばね(32)は、前記クランプばね(32)の一端の側と前記カウンタクランプ要素(36)との間に前記クランプばね(32)の他端の側が前記クランプばね(32)の一端の側と前記カウンタクランプ要素(36)のそれぞれに対して隙間を持って配置される接触クランプ(22)を有する前記結合装置(20)とを備える工程と、
前記絶縁ハウジング(3)が前記太陽光発電モジュール(24)に装着されようとしている前記接続箱(1)の装着状態では、前記クランプばね(32)と前記カウンタクランプ要素(36)とは、前記クランプばね(32)と前記カウンタクランプ要素(36)との間に空間を維持するように配置されていて、前記少なくとも1つの可撓性の平坦導体(28)は前記挿入口(26)から前記絶縁ハウジング(3)内に導入する工程と、
前記絶縁ハウジング(3)が前記太陽光発電モジュール(24)に完全に装着された前記接続箱(1)の取付状態では、前記絶縁ハウジング(3)の前記作動構造(18)は前記クランプばね(32)の一端の側を押圧すると前記クランプばね(32)の他端の側は前記クランプばね(32)の一端の側に当接することなく前記空間内の前記少なくとも1つの可撓性の平坦導体(28)を前記カウンタクランプ要素(36)上に押し付けて前記接触クランプ(22)と前記少なくとも1つの可撓性の平坦導体(28)とを電気的に接続する工程とを備えることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
前記絶縁ハウジング(3)は、底部要素(50)とキャップ部分(2)とから形成された、少なくとも2部品からなり、前記結合装置(20)は、前記底部要素(50)に取り付けられると共に、前記底部要素(50)と一緒に、前記キャップ部分(2)に対して摺動可能であり、前記摺動装置(14,15)は、別々の自己ロック式であり、前記底部要素(50)と前記結合装置(20)とは、前記接続箱(1)を太陽光発電モジュール(24)に装着されたとき、キャップ部分(2)から落下することがなく、前記底部要素(50)は前記キャップ部分(2)から下向きに突出し、前記太陽光発電モジュール(24)に装着されたとき、最初に、前記底部要素(50)だけが、太陽光発電モジュールの表面(24a)に係合し、
前記太陽光発電モジュール(24)に向けて前記キャップ部分(2)から力が加えられ、前記キャップ部分(2)は前記太陽光発電モジュール(24)と係合するまで、前記キャップ部分(2)は、前記底部要素(50)と前記結合装置(20)とに対してシフトして、前記キャップ部分(2)と前記底部要素(50)との相対的な動きに応答して、前記接触クランプ(22)は前記空間を自動的に閉じることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−80959(P2013−80959A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−69(P2013−69)
【出願日】平成25年1月4日(2013.1.4)
【分割の表示】特願2009−548615(P2009−548615)の分割
【原出願日】平成20年2月4日(2008.2.4)
【出願人】(504019733)フェニックス コンタクト ゲーエムベーハー ウント コムパニー カーゲー (72)
【Fターム(参考)】