説明

太陽電池モジュールとその製造方法

【課題】成層圏で使用可能な軽量の太陽電池モジュールとその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】太陽電池モジュールを構成する複数の太陽電池セルが、その非受光面側において断熱材板と直接接触するように配置され、かつその受光面側において透明保護フィルムで被覆され、前記太陽電池セルが配置されていない前記断熱材板表面および前記断熱材板に接触していない前記太陽電池セル表面と、前記透明保護フィルムとの間が透明接着剤層で封止されてなることを特徴とする太陽電池モジュールにより、上記の課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛行船の電源として好適に用いられる軽量の太陽電池モジュールとその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、成層圏に大型の飛行船を長期間停留させる成層圏プラットフォームが、人工衛星に代わる新しい無線中継手段や地上観測手段として注目されている。成層圏プラットフォームを用いた無線中継システムは、地上設置の中継局と比べて、1中継局当たりのサービスエリアが広い、中継局設置のための土地を必要としない、自然災害の影響を受けにくいなどの特長を有する。また、人工衛星通信システムと比べても、打ち上げコストが安価であり、中継局との距離が短く、通信時間を短縮できるなどの特長も有する。
【0003】
成層圏プラットフォームには、長期間、安定した電力を供給することができる太陽電池モジュールとバッテリー、再生型の燃料電池およびこれらを組み合わせた電源システムが用いられる。特に気象の安定している成層圏で太陽光を受けることで確実に発電できる太陽電池モジュールは、その電源システムにおいても重要な役割を担うことになる。
成層圏プラットフォームで用いられる太陽電池モジュールは、軽量であることに加え、紫外線や昼夜の温度差に対する耐候性が要求される。また、太陽光により太陽電池モジュールの温度が上昇し、この熱が飛行船本体に伝わると、飛行船本体に装備されたヘリウムガスの温度が上昇し、飛行船の浮力制御が困難になるため、飛行船の外壁を断熱すると共に太陽電池モジュールの断熱性が重要となってくる。
【0004】
現在、太陽電池モジュールは、住宅の屋根に設置して発電を行うシステムとして広く使用されている。しかし、成層圏の環境は地上とは異なり過酷であるため、この太陽電池モジュールを転用することは困難である。
すなわち、成層圏の空気密度は地上の1/15〜1/20程度であり、飛行船の受ける浮力が小さくなるため、飛行船の構成材料を軽量にする必要がある。太陽電池モジュールにおいては、単位電気出力あたりの重量を3g/W以下にする必要がある。しかし、一般に市販されている地上用の太陽電池モジュールにおける単位電気出力当たりの重量は、住宅用で80〜100g/W程度、軽量性が求められるソーラーカーレース用でも10〜20g/W程度であり、成層圏用のスペックを満足しない。また、地上用の太陽電池モジュールは地上環境を想定し作製されているので、成層圏の環境に耐えることができない。
【0005】
一方、人工衛星用の太陽電池モジュールとしては、基盤にカプトンフィルムなどを用いた、単位電気出力当たりの重量が3g/W程度のフレキシブル太陽電池モジュールが作製されている。しかし、この太陽電池モジュールは非常に薄く、取り扱いが困難である。また、人工衛星用の太陽電池モジュールは、成層圏よりも過酷な温度差や紫外線、電子線が照射される環境で使用されるが、宇宙環境では水分の付着や大気に長期間曝されることがないため、成層圏での使用においてはこれらの対策が不十分であり、やはり成層圏の環境に耐えることができない。
【0006】
実開平7−42518号公報(特許文献1)には、基板上に配置した太陽電池素子の受光面側を透光性の粘着層および透光性の保護フィルムで被覆した、粘着層と保護フィルムの厚み合計を100μm以下とした軽量化された太陽電池モジュールが開示されている。
しかし、このモジュールは、ローラーを使用した圧着により製造されるので、厚さに制限がある。また、このモジュールは、断熱材となる基板上に小さな凹凸があるために、粘着フィルム状の層の中に小さな気泡が残り、成層圏の気圧状態では気泡が大きくなりフィルムが剥離するという問題がある。
【0007】
また、特開2005−136194号公報(特許文献2)には、太陽電池セルが透明接着剤層で封止され、さらに封止された太陽電池セルの受光面側に透明保護フィルムを、一方非受光面側に断熱材板を配置してなる、特に成層圏プラットフォーム用に好適な軽量太陽電池モジュールが開示されている。
しかし、このモジュールは、断熱材板と透明保護フィルムの上に透明接着剤を塗布する工程において、樹脂(透明接着剤)の塗布量の管理が難しいという問題がある。また、このモジュールは、気泡の混入を防止するためにディスペンサーを用いるので、大面積のモジュールを作製することが難しいという問題がある。さらに、このモジュールは、軽量化するために薄膜の透明保護フィルムを使用するので、しわや気泡が混入しないように張り合わせる作業が非常に難しいという問題があり、モジュールの大面積化、大量生産という生産性において難点がある。
【0008】
【特許文献1】実開平7−42518号公報
【特許文献2】特開2005−136194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、成層圏で使用可能な軽量の太陽電池モジュールとその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かくして、本発明によれば、太陽電池モジュールを構成する複数の太陽電池セルが、その非受光面側において断熱材板と直接接触するように配置され、かつその受光面側において透明保護フィルムで被覆され、前記太陽電池セルが配置されていない前記断熱材板表面および前記断熱材板に接触していない前記太陽電池セル表面と、前記透明保護フィルムとの間が透明接着剤層で封止されてなることを特徴とする太陽電池モジュールが提供される。
【0011】
また、本発明によれば、上記の太陽電池モジュールの製造方法であり、断熱材板上に該断熱材板と直接接触するように複数の太陽電池セルを配置し、前記断熱材板を完全に被うように透明保護フィルムと透明接着剤層とが一体となったラミネートフィルムを配置し、前記断熱材板を支持体として前記ラミネートフィルム側から真空下で圧縮力を加えラミネート処理して、前記透明接着剤層で封止された太陽電池モジュールを得ることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、軽量でかつ取り扱いが容易な太陽電池モジュール、特に成層圏プラットフォームの中継局として運用される飛行船の本体に備え付ける太陽電池モジュールを提供することができる。本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池セルの裏面(非受光面)側に透明接着剤層がない構造であり、従来のものより軽量である。
また、本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、透明保護フィルムと透明接着剤層とが一体となったラミネートフィルムを用いるので、太陽電池セルの受光面側に透明保護フィルムを、一方非受光面側に断熱材板を配置してなる太陽電池モジュールを高い生産性をもって製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の太陽電池モジュールは、それを構成する複数の太陽電池セルが、その非受光面側において断熱材板と直接接触するように配置され、かつその受光面側において透明保護フィルムで被覆され、太陽電池セルが配置されていない断熱材板表面および断熱材板に接触していない太陽電池セル表面と、透明保護フィルムとの間が透明接着剤層で封止されてなることを特徴とする。
【0014】
本発明において、「複数の太陽電池セルが断熱材板と直接接触するように配置される」とは、封止材である透明接着剤層が、太陽電池セルと断熱材板との間に介在しないことを意味する。これにより透明接着剤層の重量と容積を減少させることができ、太陽電池モジュールをより軽量化し、薄膜化することができる。したがって、太陽電池モジュールを構成するすべての太陽電池セルと断熱材板との間に透明接着剤層が介在しないことが好ましいが、その一部の太陽電池セルと断熱材板との間に透明接着剤層が介在しない場合であっても本発明の効果を得ることができる。
【0015】
図1は、本発明の太陽電池モジュールの一例を示す概略断面図である。このモジュールは、太陽電池セルの受光面側の表面保護フィルムとなる透明保護フィルム1、基板となる断熱材板2、透明接着剤層3および太陽電池セル4からなる。
【0016】
透明保護フィルム1は、次のような特性が求められる。
(1−1)低密度であること
成層圏の空気密度は地上の1/15〜1/20程度であり、飛行船の浮力が小さくなるため、飛行船の構成材料を軽量にする必要がある。したがって、透明保護フィルム1の構成材料の密度は、3g/cm3以下が好ましく、2.5g/cm3以下が特に好ましい。
【0017】
(1−2)薄膜化が可能であること
上記(1−1)と同様の理由により、太陽電池モジュールを軽量化するためには、透明保護フィルム1の膜厚を薄くする必要がある。したがって、透明保護フィルム1の構成材料は、使用環境に耐え得る機械的強度を維持しつつ薄膜加工が可能であることが要求される。その膜厚は、5〜30μm程度が好ましく、10〜20μmが特に好ましい。
【0018】
(1−3)光透過率が高く、屈折率が小さいこと
高出力の太陽電池モジュールを得るためには、透明保護フィルム1の光透過率は高く、屈折率は小さい方が好ましい。具体的には、太陽電池の感度領域(例えば、シリコン太陽電池の場合、300〜1200nm)での平均光透過率は80%以上、好ましくは90%以上であり、屈折率は1〜1.6程度、好ましくは1.2〜1.4である。
【0019】
(1−4)成層圏環境での耐候性を有すること
第1に、太陽電池モジュールは、長時間の屋外暴露による特性の変化が少なく、紫外線による劣化が小さいことが求められる。特に成層圏では、太陽電池モジュールは、過酷な温度や紫外線の環境に加えて、水分が付着し、大気に長時間曝される。したがって、このような環境に耐え得る材料が求められる。
第2に、太陽電池モジュールは、−50〜100℃程度の温度変化に耐え得ること、すなわち幅広い温度範囲における安定性が求められる。したがって、透明保護フィルム1の耐熱温度は、−50〜100℃、好ましくは−60〜110℃である。
【0020】
上記の条件を満たす材料としては、ポリ塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフロオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル樹脂が挙げられ、これらを好適に用いることができる。表1にこれらの材料の代表的な物性値を示す。
また、これらのフィルムは単体で使用する他に、共重合体や積層フィルムとして使用してもよい。
【0021】
【表1】

【0022】
断熱材板2は、次のような特性が求められる。
(2−1)高断熱性を有すること
太陽電池モジュールを飛行船の電源として使用する場合、太陽電池モジュールの熱が飛行船に装備されたヘリウムガスに伝わると、飛行船の浮力制御が困難となるため、太陽電池モジュールと飛行船の外壁を断熱する必要がある。したがって、断熱材板2の構成材料の熱伝導率は0.1(W/m/K)以下が好ましく、0.05(W/m/K)以下が特に好ましい。
【0023】
(2−2)低密度であること
上記(1−1)と同様の理由による。太陽電池モジュールを軽量化するためには、断熱材板2も軽量にする必要がある。したがって、断熱材板2の構成材料は発泡体が好ましく、断熱材板2に透明接着剤層3が浸透すると、太陽電池モジュールの重量増加になるため、断熱材板2の発泡体は、連続気泡構造ではなく、独立気泡構造の発泡体が特に好ましい。密度は、40kg/m3(0.004g/cm3)以下が好ましく、30kg/m3(0.003g/cm3)以下が特に好ましい。
【0024】
(2−3)成層圏環境での耐候性を有すること
第1に、太陽電池モジュールは、長時間の屋外暴露による特性の変化が少なく、紫外線による劣化が小さいことが求められる。特に成層圏では、太陽電池モジュールは、過酷な温度や紫外線の環境に加えて、水分が付着し、大気に長時間曝される。したがって、このような環境に耐え得る材料が求められる。
第2に、太陽電池モジュールは、−50〜100℃程度の温度変化に耐え得ること、すなわち幅広い温度範囲における安定性が求められる。したがって、断熱材板2の耐熱温度は、−50〜100℃、好ましくは−60〜110℃である。
【0025】
上記の条件を満たす材料としては、独立気泡構造のフェノール樹脂発泡体が特に好ましい。表2にこの代表的な物性値を示す。
ポリスチレンやポリウレタンなどの低密度発泡体は、紫外線に対して劣化し易く、フェノール樹脂発泡体に比べて耐熱性が低く、飛行船の電源として使用する太陽電池モジュールには適さない。また、ポリイミドなどのスポンジ状の低密度発泡体は、連続気泡構造であり、非常に柔らかく、剛性が殆どなく、大型パネルの作製や取り扱いが非常に困難であるため、飛行船の電源として使用する太陽電池モジュールには適さない。
断熱材板2の厚さは、例えば、5000〜20000μm程度である。
【0026】
【表2】

【0027】
透明接着剤層3は、透明保護フィルム1と同様の特性(1−1)〜(1−4)が求められる。
このような条件を満たす材料としては、シリコン樹脂が特に好ましい。
また、地上用(住宅用)やソーラーカーレース用の太陽電池パネルにおいてラミネートフィルムの接着剤として実績のある、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)を用いることもできる。このEVAの使用により、生産性が向上する。
透明接着剤層3の厚さは、30〜100μm程度である。
また、その密度は、0.8〜1.2/cm3程度であり、0.9〜1.1/cm3が特に好ましい。
【0028】
太陽電池セル4は、特に限定されず、例えばpn接合を有する半導体基板とそれを挟持する電極からなる公知の太陽電池セルが挙げられ、複数枚の太陽電池セルを接続した太陽電池ストリングであってもよい。例えばシリコン単結晶セルの場合、人工衛星用に用いられている30〜100μm程度の厚さのものが、軽量性、電気出力の高さの点から、また飛行船という曲面に設置することを考慮してそのフレキシブル性の点から好ましい。
【0029】
本発明の太陽電池モジュールは、断熱材板上に該断熱材板と直接接触するように複数の太陽電池セルを配置し、断熱材板を完全に被うように透明保護フィルムと透明接着剤層とが一体となったラミネートフィルムを配置し、断熱材板を支持体としてラミネートフィルム側から真空下で圧縮力を加えラミネート処理して、透明接着剤層で封止することにより製造することができる。
以下に、本発明の太陽電池モジュールの製造方法を具体的に説明するが、この説明により本発明が限定されるものではない。
【0030】
まず、複数枚の太陽電池セルを接続して太陽電池ストリングを作製する。
このとき、太陽電池セル同士の間隔が小さいほど、太陽電池モジュールへの充填率が向上するので好ましいが、透明接着剤層と断熱材板との接着により太陽電池セルを所定の位置に固定する必要があることから、太陽電池セル同士の間隔は0.5〜5mmが好ましく、1mm程度が特に好ましい。
【0031】
次いで、得られた太陽電池ストリングを断熱材板上の所定の位置に配置する。
次いで、断熱材板を完全に被うように透明保護フィルムと透明接着剤層とが一体となったラミネートフィルムを配置する。具体的には、断熱材板よりも10〜100mm程度大きいサイズにカットしたラミネートフィルムを断熱材板上に配置する。
【0032】
次いで、断熱材板を支持体としてラミネートフィルム側から真空下で圧縮力を加えラミネート処理して、気泡の混入のない図1の太陽電池モジュールを得る(図2参照)。
【0033】
また、ラミネート処理においては、断熱材板と同一の厚さを有するダミー枠を前記断熱材板の外周に配置し、真空下で圧縮力を加えたときに断熱材板の周縁部、特に4辺の縁の部分への圧縮力の集中を防止するのが好ましい。これにより、太陽電池モジュールの周辺部の変形や割れを防止することができる
図2は、本発明の太陽電池モジュールの製造方法の一例を示し、(a)は概略平面図、(b)は(a)におけるA−A’概略断面図であり、5は太陽電池モジュール、6はダミー枠、7はラミネートフィルムを示す。
【0034】
このようなダミー枠は、断熱材板サイズよりも5mm程度大きい開口部を有し、断熱材板と同一の厚さを有するものが好ましい。また、ダミー枠の材質は真空下での圧縮力に耐え得るものであれば特に限定されず、例えばアルミニウムが挙げられる。
【0035】
真空下で圧縮力を加えたときに、ダミー枠にラミネートフィルムの透明接着剤が強固に粘着することを防止するために、ダミー枠の表面にはテフロン(登録商標)シートのカバーを設けるのが好ましい。
ラミネート処理後、断熱材板の縁に沿って余分な透明保護フィルム、透明接着剤を刃物などでカットして除去する。
以上の工程により、本発明の太陽電池モジュールが得られる。
【0036】
表3に示す構成材料、すなわち寸法50cm×50cmの断熱材板、寸法60cm×60cmのラミネートフィルム(透明保護フィルム+透明接着剤)、寸法4cm×6cmの太陽電池セル(AM0での光電変換効率13.5%)96枚を用いて、寸法50cm×50cmの太陽電池モジュールを作製した。なお、太陽電池ストリングの太陽電池セル同士の間隔は1mmとした。
得られたモジュールは電気出力が42.08Wで、その重量116.2gから算出した単位電気出力当たりの重量は2.76g/Wであった。
【0037】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の太陽電池モジュールの一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の太陽電池モジュールの製造方法の一例を示す(a)概略平面図および(b)概略断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 透明保護フィルム
2 断熱材板
3 透明接着剤層
4 太陽電池セル
5 太陽電池モジュール
6 ダミー枠
7 ラミネートフィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池モジュールを構成する複数の太陽電池セルが、その非受光面側において断熱材板と直接接触するように配置され、かつその受光面側において透明保護フィルムで被覆され、前記太陽電池セルが配置されていない前記断熱材板表面および前記断熱材板に接触していない前記太陽電池セル表面と、前記透明保護フィルムとの間が透明接着剤層で封止されてなることを特徴とする太陽電池モジュール。
【請求項2】
前記透明保護フィルムが、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂およびそれらの共重合体から選択されるフィルムまたはそれらの積層体からなる請求項1に記載の太陽電モジュール。
【請求項3】
前記断熱材板が、独立気泡構造のフェノール樹脂発泡体からなる請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
【請求項4】
前記太陽電池セルが、30〜100μmの厚さを有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の太陽電池モジュール。
【請求項5】
前記透明接着剤層が、シリコン樹脂またはエチレン酢酸ビニル共重合体からなる請求項1〜4のいずれか1つに記載の太陽電池モジュール。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1つに記載の太陽電池モジュールの製造方法であり、断熱材板上に該断熱材板と直接接触するように複数の太陽電池セルを配置し、前記断熱材板を完全に被うように透明保護フィルムと透明接着剤層とが一体となったラミネートフィルムを配置し、前記断熱材板を支持体として前記ラミネートフィルム側から真空下で圧縮力を加えラミネート処理して、前記透明接着剤層で封止された太陽電池モジュールを得ることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
【請求項7】
前記ラミネート処理において、前記断熱材板と同一の厚さを有するダミー枠を前記断熱材板の外周に配置し、真空下で圧縮力を加えたときに前記断熱材板の周縁部への圧縮力の集中を防止する請求項6に記載の太陽電池モジュールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−305784(P2007−305784A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−132721(P2006−132721)
【出願日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】