説明

姿勢制御治具

【課題】車体フレーム等のワークを溶接するにあたり、高精度に位置決め保持するとともに、姿勢の変換を簡単な構成で行うことができるようにし、しかも、すべての機種に簡易に対応できるようにする。
【解決手段】基台20の枢支軸21周りに回動自在な回転体22に、車体フレーム(ワークW)のヘッドパイプを保持するヘッドパイプ固定部23と、ピボットを保持するピボット支持台26の基準ピン部27を設け、ピボット支持台26をスライド自在にすることで、基準ピン部27とヘッドパイプ固定部23の相互距離を調整可能にする。また、ヘッドパイプ固定部23の挿入バーjの傾斜角を固定、フリー状態自在にし、あらゆる機種のワークWを保持できるようにする。また、枢支軸21と基準ピン部27を結ぶ線周りに回転体22を回転自在にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば自動二輪車等のバイク型車両の車体フレームを溶接する際、あらゆる方向から最適な姿勢で溶接することができ、また、すべての機種の車体フレームを確実に位置決め保持できる簡易な構造の姿勢制御治具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、溶接時において車体フレーム等のワークを精度良く保持し、また、ワークの姿勢を自在に変化させることのできるワーク受台として、昇降機構とスイング機構と回転機構を備えた溶接作業台が知られており、この技術では、溶接箇所に応じてワークを昇降させたり、ワークを傾けたり、ワークを回転させたりすることで溶接作業を効率的に行うようにしている。(例えば、特許文献1参照。)
また、溶接時に車体フレームの機種に合わせて高精度に位置決めする装置として、ワークが位置決め固定される位置決め治具を、位置決めロボットと、位置決め治具保持機構によって保持すると同時に、ワークの作業姿勢を変更するため、位置決め保持機構の係合部を変位可能にした技術も知られている。(例えば、特許文献2参照。)
【特許文献1】特開2001−198697号公報
【特許文献2】特開2004−284553号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、前記特許文献1のような溶接作業台は、ワークの姿勢を自在に変化させることができるものの、ワークの保持が、車体フレームのヘッドパイプの一ヶ所だけであるため、位置決め精度に限度があり、高精度に位置決めしておく必要のある場合には適用することができない。
また、特許文献2のように、ワークが位置決めされる位置決め治具を、位置決めロボットと、位置決め治具保持機構によって保持する技術は、位置決め治具を機種に合わせて複数準備する必要が生じると同時に、設備スペースが広がり、また装置構成も複雑化するという問題がある。
【0004】
そこで本発明は、車体フレーム等のワークを溶接するにあたり、高精度に位置決め保持するとともに、姿勢の変換を簡単な構成で行うことができるようにし、しかも、すべての機種に簡易に対応できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため本発明は、溶接時にワークを保持して姿勢を制御する姿勢制御治具において、基台の枢支軸周りに回動自在な回転体と、この回転体に所定の距離間隔で配設される第1、第2のクランプ部を設け、前記回転体を、前記枢支軸と直交する一軸周りに回動自在にするとともに、前記第2のクランプ部を第1のクランプ部に対して接近、離反方向にスライド自在にし、また、前記第1のクランプ部として、ワークの所定箇所をクランプする際は傾動角が固定状態となり、その後傾動角がフリーになるようにした。
【0006】
そして、回転体の第1、第2のクランプ部でワークを保持することにより、位置決め精度を高めるようにし、回転体を枢支軸と、これに直交する一軸との二軸周りに回動させることにより、ワークの姿勢を変化させる。このことにより、溶接に最適な方向から精度よく溶接することができるようになり、また、溶接時のスパッタがワークに与える悪影響を避けることができる。
また、第1のクランプ部を固定、フリー状態自在にし、第2のクランプ部をスライド自在にすれば、異なった機種のワークでも簡易にクランプして位置決めできるようになり、設備スペースも広がらない。
【0007】
この際、前記ワークをバイク型車両の車体フレームとし、前記第1のクランプ部を、車体フレームのヘッドパイプを保持するヘッドパイプ固定部にするとともに、前記第2のクランプ部を、車体フレームのピボットを保持するピボット支持部にすれば好適であり、すべての機種の車体フレームの溶接に適用できるようになる。
なお、バイク型車両としては、オートバイ等の二輪車のほか、四輪バイクや三輪バイク等も含まれるものとする。
【発明の効果】
【0008】
溶接時にワークを保持して姿勢を制御する姿勢制御治具として、二軸周りに回動自在な回転体に第1、第2のクランプ部を設け、第2のクランプ部を第1のクランプ部に対して接近、離反方向にスライド自在にするともに、第1のクランプ部を固定、フリー状態自在にすれば、ワークの機種が異なる場合でも容易に対応できる。
この際、ワークをバイク型車両の車体フレームとし、第1のクランプ部を、車体フレームのヘッドパイプを保持するヘッドパイプ固定部にするとともに、第2のクランプ部を、車体フレームのピボットを保持するピボット支持部にすれば好適である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の実施の形態について添付した図面に基づき説明する。
ここで図1は自動溶接システムの構成概要の一例を示す全体図、図2は搬送ロボットの説明図、図3は二輪バイク型車両の車体フレームの一例を示す斜視図、図4は二輪バイク型車両の車体フレームの機種による形態の違いの一例を示す説明図、図5は搬送ロボットによるワーク把持要領の一例を示す説明図、図6は増打ステーションに配置されるワークセット・姿勢制御治具の説明図、図7はワークセット・姿勢制御治具によるワーク保持要領の一例を示す説明図、図8はワークセット・姿勢制御治具によるワーク姿勢制御の一例を示す説明図である。
【0010】
本発明に係る姿勢制御治具は、本実施例では、仮付け溶接されたバイク用車両の車体フレーム等のワークを増打溶接する自動溶接システムの増打ステーションに配設され、ワークを高精度に位置決め保持するとともに、姿勢の変換を簡単な構成で行うことができるようにし、しかも、すべての機種に簡易に対応できるようにされている。
【0011】
まず、自動溶接システム全体から説明すると、図1に示すように、自動溶接システム1は、作業者が手作業で仮付け治具2上に部品をセットする部品セット部3と、部品セット部3から搬送された仮付け治具2上の部品を不図示の溶接ロボットで仮付け溶接する仮付けステーション4と、仮付けステーション4で仮付けされたワークWを増打ステーション6に搬送する搬送ロボット5と、増打ステーション6に配設されるワークセット・姿勢制御治具7を備えており、搬送ロボット5は仮付けされたワークWをワークセット・姿勢制御治具7に受渡すようにされるとともに、このワークセット・姿勢制御治具7上で不図示の溶接ロボットで本付け溶接を行うようにされている。そして前記部品セット部3がワーク投入部とされるとともに、前記搬送ロボット5の可動範囲内に不図示のワーク払出部が設けられており、増打ステーション6で本付け溶接されたワークWは、搬送ロボット5に把持されてワーク払出部に払出されるようにされている。
【0012】
ここで、一台の搬送ロボット5の可動範囲内に仮付けステーション4や増打ステーション6のような複数の溶接ステーションを設ければ、設備スペースを縮小化することができるが、搬送ロボット5の役割として、仮付けステーション4で仮付けされたワークを増打ステーション6に搬送する役割と、増打ステーション6で本付けされたワークWをワーク払出部に搬送する役割との両方を果す必要があるため、一般的に搬送ロボット5のロボットハンドの移動軌跡に無駄が多くなりがちである。
このため、本システムでは、搬送ロボット5の移動軌跡の無駄をなくすと同時に、ワークWの機種が変更された場合でも簡易に対応できるようにされ、本実施例では、バイク型車両のすべての車体フレームの溶接に適用できるようにされている。
【0013】
すなわち、搬送ロボット5は、図2に示すように、多関節ロボットとして構成されるロボットアームの先端に、上下一対の把持部8a、8bを備えており、これら把持部8a、8bによって複数のワークWを同時に把持できるようにされている。
【0014】
前記把持部8a、8bは、アーム10の中心軸xを基本にして上下対称形に同じ形態で設けられており、アーム10は中心軸x周りに回転自在にされている。このため、任意の側の把持部8a、8bを下向きにすることができるようにされるとともに、アーム10の先端部には、二輪バイク型車両の車体フレームのヘッドパイプを保持するためのそれぞれのヘッドパイプ固定部11a、11bと、このヘッドパイプ固定部11a、11bの挿入バーiの傾斜角を変化させるためのエアシリンダ13が設けられており、またアーム10の上面と下面には、スライド部10sが設けられている。そしてヘッドパイプ固定部11a、11bの挿入バーiは、ヘッドパイプ内に挿入された後、例えば拡縮自在な爪チャック機構によりヘッドパイプ内に固定できるような構造にされている。
【0015】
そして、各スライド部10sには、それぞれ紙面垂直方向の左右一対のフレームクランプ部14a、14bが矢印方向にスライド自在に設けられ、また、ヘッドパイプ固定部11a、11bよりやや内側に奥まった箇所には、四輪バイク型車両のフロントフレームをクランプするためのフロント固定部15a、15bが設けられ、クランプ部が矢印方向に進退動自在にされている。そして、一方側のヘッドパイプ固定部11aと同側のフレームクランプ部14a、フロント固定部15aにより一方側の把持部8aが構成され、他方側のヘッドパイプ固定部11bと同側のフレームクランプ部14b、フロント固定部15bにより他方側の把持部8bが構成されている。
【0016】
そして、いずれの把持部8a、8bでも、二輪バイク型車両の場合、ヘッドパイプ固定部11a、11bの挿入バーiを図3に示すワークWのヘッドパイプa内に挿入して内側から固定し、フレームクランプ部14a、14bにより、ワークWのリヤフレームの所定位置cを両側から挟み込んでクランプするようにされ、四輪バイク型車両の場合、フロント固定部15a、15bによりフロントフレームをクランプし、フレームクランプ部14a、14bにより、ワークWのリヤフレームの所定のクランプ位置を両側から挟み込んでクランプするようにされている。
【0017】
ここで、二輪バイク型車両の車体フレームの形態の違いの一例について図4に基づき説明する。
二輪バイク型車両の車体フレームのヘッドパイプaとリヤフレームのクランプ位置c(ハッチングで示す。)とピボットbの水平、垂直距離の関係や、ヘッドパイプaの傾斜角は、ワークWの機種によってすべて異なっている。
【0018】
このため、搬送ロボット5の把持部8a、8bでワークWを把持する際、機種に合わせてヘッドパイプ固定部11a、11bの挿入バーiの傾斜角を調整することは勿論であるが、挿入バーiをヘッドパイプaに挿入して固定しただけでは、フレームクランプ部14a、14bを水平、垂直の二軸方向に移動させなければ、リヤフレームの所望のクランプ位置cをクランプすることはできない。
しかしながら、フレームクランプ部14a、14bを二軸方向に移動させようとすると、装置が複雑化して重量増加を招くようになり、この場合は、ロボットアーム先端の重量増加を招くため好ましくない。
【0019】
そこで、本システムでは、搬送ロボット5でワークWを把持する際、まず、ヘッドパイプ固定部11a、11bの挿入バーiの傾斜角を、エアシリンダ13の作動により、取扱う機種のヘッドパイプaの傾斜角に合わせた後、ヘッドパイプa内に挿入して固定し、その後、エアシリンダ13の圧力を抜いて挿入バーiの傾斜角がフリーになるようにし、その後、フレームクランプ部14a、14bをスライドさせてリヤフレームの所望のクランプ位置cを把持するようにしている。
このような把持方法を採用することで、図5に示すように、機種によってヘッドパイプaの傾斜角や、所望のクランプ位置cまでの位置関係が異なる場合であっても、フレームクランプ部14a、14bを一軸方向にスライドさせるだけでリヤフレームの所望のクランプ位置cを把持できるようになり、装置の簡素化、軽量化が図られる。
【0020】
次に、前記増打ステーション6に配設される本発明のワークセット・姿勢制御治具7について図6乃至図8に基づき説明する。
このワークセット・姿勢制御治具7は、基台20に対して枢支軸21周りに回動自在な回転体22と、この回転体22の基台20寄り側に設けられる第1のクランプ部としてのヘッドパイプ固定部23と、このヘッドパイプ固定部23の挿入バーjの傾斜角を変化させるためのエアシリンダ24と、回転体22のスライド台25にスライド自在に設けられる左右一対のピボット支持台26と、スライド台25の基台20寄り側に設けられるフロント固定部30を備えており、前記ピボット支持台26は、駆動モータ28の作動によって、図6の矢印方向にスライド自在にされるとともに、各ピボット支持台26の上部には、車体フレームのピボットbを支持することのできる第2のクランプ部としての基準ピン部27が設けられている。また、ヘッドパイプ固定部23の挿入バーjは、ヘッドパイプa内に挿入された後、例えば拡縮自在な爪チャック機構によりヘッドパイプa内に固定できるような構造にされている。
【0021】
このワークセット・姿勢制御治具7でワークWを保持する場合、機種に応じた車体フレームのヘッドパイプaの傾斜角に合わせてヘッドパイプ固定部23の挿入バーjの傾斜角を調整することは勿論であるが、挿入バーjをヘッドパイプaに挿入して固定しただけでは、ピボット支持台26を上下、水平の二軸方向に移動させなければ、基準ピン部27を所望のピボットbの位置に合わせることはできない。
このため、本ワークセット・姿勢制御治具7では、ヘッドパイプ固定部23の挿入バーjの傾斜角を、エアシリンダ24の作動により、取扱う機種のヘッドパイプaの傾斜角に合わせた後、ヘッドパイプa内に挿入して固定し、その後、エアシリンダ24の圧力を抜いて挿入バーjの傾斜角がフリーになるようにし、その後、ピボット支持台26を一軸方向にだけスライドさせて各基準ピン部27により左右のピボットbを保持できるようにしている。
【0022】
このような保持方法を採用することで、図7に示すように、機種によってヘッドパイプaの傾斜角や、ピボットb位置までの水平、垂直距離が異なる場合であっても、ピボット支持台26を一軸方向にスライドさせるだけでの基準ピン部27によりピボットbを保持できるようになり、装置の簡素化、軽量化が図られる。
なお、ワークセット・姿勢制御治具7により車体フレームの両側のピボットbを保持するのは、溶接段階では正確に位置決め保持する必要があるからであり、前記搬送ロボット5が車体フレームのリヤフレームのクランプ位置cを把持するのは、搬送段階ではさほど正確な位置決めは必要とされないからである。
【0023】
なお、このワークセット・姿勢制御治具7にセットされたワークの姿勢は、図8に示すように、回転体22が枢支軸21周りに回転自在にされるとともに、枢支軸21と基準ピン部27を結ぶ軸線y周りに回動自在にされることから、ワークWの姿勢を任意に変更することができ、最適の方向から溶接できるとともに、溶接時のスパッタの発生方向等がワークWに不具合を与えない姿勢で溶接することができる。
【0024】
以上のような自動溶接システム1全体の作用等を説明する。
図1の部品セット部3において仮付け治具2上に作業者が組付部品をセットし、その後、仮付け治具2を仮付けステーション4に搬送する。すると、仮付けステーション4では不図示の溶接ロボットにより部品の仮付け溶接が行われる。
【0025】
仮付け治具2上で部品が仮付け溶接されると、搬送ロボット5が作動し、いずれか一方側の把持部8bでワークWを把持する。すなわち、エアシリンダ13の作動により、ヘッドパイプ固定部11bの挿入バーiの傾斜角を、所定のヘッドパイプaの傾斜角に合わせた後、ヘッドパイプa内に上方から挿入して固定し、その後、エアシリンダ13の圧力を抜いて挿入バーiの傾斜角がフリーになるようにし、その後、フレームクランプ部14bをスライドさせてリヤフレームのクランプ位置cを把持する。
【0026】
次いで、把持したワークWを増打ステーション6に搬送し、ワークWをワークセット・姿勢制御治具7に受渡すが、この際、ワークセット・姿勢制御治具7上には、その前の段階で本付け溶接されたワークWが存在するため、この本付け溶接されたワークWを払出さなければ、仮付けしたワークWを受渡すことができない。
そこで、搬送ロボット5は、アーム10が中心軸x周りに180度回転して、他方側の把持部8aが下方向きとなり、この把持部8aで払出し用のワークWを把持した後、再び反転して仮付けしたワークWをワークセット・姿勢制御治具7に受渡す。
【0027】
すなわち、ワークセット・姿勢制御治具7では、ヘッドパイプ固定部23の挿入バーjの傾斜角を、エアシリンダ24の作動により、ヘッドパイプaの所定の傾斜角に合わせた後、ヘッドパイプa内に下方から挿入して固定し、その後、エアシリンダ24の圧力を抜いて挿入バーjの傾斜角がフリーになるようにし、その後、ピボット支持台26を一軸方向にだけスライドさせて基準ピン27によりピボットbを保持する。そして、ワークセット・姿勢制御治具7がワークWを保持すると、搬送ロボット5の把持部8bは把持を開放して離脱し、他方側の把持部8aで把持するワークWをワーク払出部に搬送する。
【0028】
以上のような要領により、搬送ロボット5の移動軌跡を最小にすることができ、搬送効率を高めることができる。
【0029】
そして、本発明に係るワークセット・姿勢制御治具7では、位置決めされたワークWを本付け溶接するにあたり、図8に示すように、ワークWの姿勢を任意に変更しながら行うことで、最適な方向から溶接できるとともに、溶接時のスパッタがワークWに与える悪影響を避けることができる。
また、ワークセット・姿勢制御治具7本体の構成は簡素であり、あらゆる機種のワークWに一台で対応できるため、設備スペースをみやみに広げる必要がない。
【0030】
なお、以上の実施例では、二輪バイク型車両の車体フレームを例にとって説明したが、四輪バイク型車両を把持する場合は、搬送ロボット5においては、フロント固定部15a、15bとフレームクランプ部14a、14bによって行い、ワークセット・姿勢制御治具7においては、フロント固定部30とピボット支持台26の基準ピン27によって行う。
【産業上の利用可能性】
【0031】
以上のように、本姿勢制御治具は、ワークの複数箇所をクランプして正確に位置決めできるとともに、任意の姿勢に変換して溶接できるので、自動化率が向上し、スパッタによる不具合も抑制されると同時に、すべての機種のワークに一台で対応することができるので、特にバイク型車両の車体フレームの自動溶接に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】自動溶接システム全体の構成概要の一例を示す全体図
【図2】搬送ロボットの説明図
【図3】二輪バイク型車両の車体フレームの一例を示す斜視図
【図4】二輪バイク型車両の車体フレームの機種による形態の違いの一例を示す説明図
【図5】搬送ロボットによるワーク把持要領の一例を示す説明図
【図6】増打ステーションに配置されるワークセット・姿勢制御治具の説明図
【図7】ワークセット・姿勢制御治具によるワーク保持要領の一例を示す説明図
【図8】ワークセット・姿勢制御治具によるワーク姿勢制御の一例を示す説明図
【符号の説明】
【0033】
6…増打ステーション、7…ワークセット・姿勢制御治具、20…基台、21…枢支軸、22…回転体、23…ヘッドパイプ固定部、26…ピボット支持台、27…基準ピン部、W…ワーク、a…ヘッドパイプ、b…ピボット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接時にワークを保持して姿勢を制御する姿勢制御治具であって、基台の枢支軸周りに回動自在な回転体と、この回転体に所定の距離間隔で設けられる第1、第2のクランプ部を備え、前記回転体は、前記枢支軸と直交する一軸周りに回動自在にされるとともに、前記第2のクランプ部は第1のクランプ部に対して接近、離反方向にスライド自在にされ、また、前記第1のクランプ部は、ワークの所定箇所をクランプする際は傾動角が固定状態とされ、その後傾動角がフリーにされることを特徴とする姿勢制御治具。
【請求項2】
前記ワークはバイク型車両の車体フレームであり、前記第1のクランプ部は、車体フレームのヘッドパイプを保持するヘッドパイプ固定部であり、前記第2のクランプ部は、車体フレームのピボットを保持するピボット支持部であることを特徴とする請求項1に記載の姿勢制御治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−203345(P2007−203345A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−26101(P2006−26101)
【出願日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】