学習装置、学習プログラムおよびその学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
【課題】学習コンテンツを構成する文章の間に新たな記号を付加するような文字飾りを施すことを可能にする。
【解決手段】学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータと、学習コンテンツに文字飾りを施すための飾りデータと、文章を構成する各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させるためのデータとを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータを文章の文単位で記憶する記憶手段6と、マークアップ言語により記述されたテキストデータを解釈して、飾りデータにより文字飾りを施すとともに、各単語を文字飾りの設定のための設定手段8として機能させる学習コンテンツを表示する表示手段7と、設定手段8として機能する各単語上で所定の操作がなされたことを検出すると、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために飾りデータを更新する更新手段9とを有する。
【解決手段】学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータと、学習コンテンツに文字飾りを施すための飾りデータと、文章を構成する各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させるためのデータとを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータを文章の文単位で記憶する記憶手段6と、マークアップ言語により記述されたテキストデータを解釈して、飾りデータにより文字飾りを施すとともに、各単語を文字飾りの設定のための設定手段8として機能させる学習コンテンツを表示する表示手段7と、設定手段8として機能する各単語上で所定の操作がなされたことを検出すると、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために飾りデータを更新する更新手段9とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、英語、フランス語、ドイツ語、中国語や韓国語などの外国語やその他の学習科目について学習するための学習装置、学習プログラムおよびその学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
英語学習用のソフトウェアとして、例えば、非特許文献1,2に記載のものが知られている。非特許文献1には、音声にリンクした英語のテキストを表示することにより、テキストを見ながら音声を聞く学習をすることができるソフトウェアが記載されている。非特許文献2には、全文リスニングでは、全テキストを見ながら聞き取りが可能であること、センテンスをタップして自分の好きな箇所から何度でも聞くことが可能であることが記載されている。
【0003】
また、特許文献1には、英語などの学習用の電子機器において、表示領域に表示されている情報の一部を指定した際に、この指定された情報の一部であるマーク部分を表示領域において特定色、黒色、白色のいずれかで塗りつぶして非表示にする技術が記載されている。また、特許文献2には、電子教材の再生中、学習者は、テキスト情報表示領域に表示されているテキスト情報において、重要と思った箇所や疑問に思った箇所等にマーカーを付加することができる学習システムが記載されている。
【0004】
また、特許文献3には、タッチパネル上で非表示とする部分がタッチペン等でドラッグされ、非表示ボタン等が押されると、当該コンテンツのコンテンツID、ページ番号、行番号、当該行の位置を表す座標情報の非表示情報が生成され、不揮発性のフラッシュROMに保存される学習装置が記載されている。保存された非表示部情報は、学習装置の電源がOFF状態でも保持され、同じコンテンツを起動して学習する際に読み出され、対応するコンテンツ、ページが表示される前にフラッシュROMに記憶されている非表示部を非表示にしてからページ表示されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−293186号公報
【特許文献2】特開2007−150552号公報
【特許文献3】特開2009−58772号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】“学研の(iPod用)学習ソフト:iPodで新TOEIC(R)テストリスニング完全攻略”,iPodを使った新しく効果的な学習方法,[online],株式会社学習研究社,[平成21年5月1日検索],インターネット<URL:http://www.gakken.co.jp/dc/gogaku/eigo/ipod_newtopic.html>
【非特許文献2】“究極英語シリーズ”,全文リスニング,[online],掲載年月日(発行年月日),株式会社アルク,[平成21年5月1日検索],インターネット<URL:http://www.alc.co.jp/elearning/app/kyukyoku/index.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の特許文献1〜3に記載のシステムでは、文章の一部である文字や単語を塗りつぶしてマーキングすることが可能であるものの、文章の文字や単語の間にスラッシュ記号やハット記号等の新たな記号を付加するような文字飾りを施すことはできない。
【0008】
そこで、本発明においては、学習コンテンツを構成する文章の間に新たな記号を付加するような文字飾りを施すことが可能な学習装置、学習プログラムおよびその学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の学習装置は、学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータと、学習コンテンツに文字飾りを施すための飾りデータと、文章を構成する各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させるためのデータとを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータを文章の文単位で記憶する記憶手段と、マークアップ言語により記述されたテキストデータを解釈して、飾りデータにより文字飾りを施すとともに、各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させる学習コンテンツを表示する表示手段と、設定手段として機能する各単語上で所定の操作がなされたことを検出すると、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために飾りデータを更新する更新手段とを有するものである。
【0010】
本発明の学習装置によれば、表示手段により表示された学習コンテンツは、各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させるものであり、この設定手段として機能する各単語上で所定の操作がなされると、更新手段によりそれぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために飾りデータが更新される。そして、記憶手段には、この更新された飾りデータと、学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータと、文章を構成する各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させるためのデータとを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータがテキストの文単位で記憶される。
【0011】
これにより、本発明の学習装置では、表示手段によってマークアップ言語により記述されたテキストデータが解釈され、飾りデータにより文字飾りが施された学習コンテンツが文単位で表示される。このようなマークアップ言語により記述されたテキストデータに基づいて飾りデータにより文字飾りを施す学習コンテンツでは、文章の一部である単語に着色、下線や網掛けなどの文字飾りを施すだけでなく、文章の間にスラッシュ記号やハット記号などの新たな記号やタグなどを付加するような文字飾りを施すことができる。
【0012】
ここで、記憶手段は、文章のデータを文単位で保持するとともに各文の文字飾りの対応を示す履歴IDを保持するノート情報テーブルと、マークアップ言語により記述されたテキストデータを、履歴IDをキーとして保持する文字飾りテーブルとを含むデータベースを記憶するものであり、更新手段は、更新された飾りデータを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータを履歴IDと関連付けて文字飾りテーブルに記録するとともに、当該履歴IDをノート情報テーブルの該当する各文の文章のデータに関連付けて記録するものであることが望ましい。
【0013】
これにより、各単語上で所定の操作がなされることによって、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために更新された飾りデータは、この更新されたデータを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータとして履歴IDと関連付けて文字飾りテーブルに記録される。また、この履歴IDはノート情報テーブルの該当する各文の文章のデータに関連付けて記録されるため、学習コンテンツの各文の表示の際には、各文の文章データに関連付けられた履歴IDによりマークアップ言語により記述されたテキストデータが文字飾りテーブルから取得され、表示手段により表示される。
【0014】
また、データベースは、文章に対応する他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持するとともに文章の各文と訳文との対応を示す訳文IDを保持する他言語訳文テーブルを含むものであり、ノート情報テーブルは、文章の各文に対応する訳文IDを保持するものであり、表示手段は、文章に加えて、当該文章の各文に対応する訳文を訳文IDに基づいて表示するものであることが望ましい。
【0015】
これにより、前述のように、飾りデータにより文字飾りが施された学習コンテンツが文単位で表示される際に、この学習コンテンツの文章の各文に対応する他言語による訳文が訳文IDに基づいて他言語訳文テーブルから取得され、表示手段により表示される。
【0016】
また、他言語訳文テーブルは、文章の各文に対して複数の他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持するものであることが望ましい。これにより、上述のように学習コンテンツの文章の各文に対応して表示させる際の訳文を複数の他言語の中から選択することが可能となる。
【0017】
また、本発明の学習プログラムは、上記学習装置としてコンピュータを機能させるためのものである。この学習プログラムを実行したコンピュータによれば、上記本発明の学習装置と同様の作用、効果を奏することができる。また、この学習プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することによって頒布することが可能である。この場合、この記録媒体に記録された学習プログラムをコンピュータにより読み取り、実行することにより、上記本発明の学習装置と同様の作用、効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0018】
(1)本発明によれば、表示手段により表示された学習コンテンツの各単語上で所定の操作がなされると、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために、飾りデータが更新され、この更新された飾りデータと、学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータと、文章を構成する各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させるためのデータとを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータが記憶手段に記憶され、このマークアップ言語により記述されたテキストデータが解釈されて、飾りデータにより文字飾りが施されたコンテンツが表示手段により表示されるので、文章の一部である単語に着色、下線や網掛けなどの文字飾りを施すだけでなく、文章の間にスラッシュ記号やハット記号などの新たな記号やタグなどを付加するような文字飾りを施すことが可能となる。これにより、学習者は、学習コンテンツに着色、下線、網掛け、スラッシュ記号やハット記号などの記号や、タグなどの文字飾りを施しながら、ノートを取るように学習することが可能となり、高い学習効果が得られる。
【0019】
(2)データベースが、文章に対応する他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持するとともに文章の各文と訳文との対応を示す訳文IDを保持する他言語訳文テーブルを含むものであり、ノート情報テーブルが、文章の各文に対応する訳文IDを保持するものであり、表示手段が、文章に加えて、当該文章の各文に対応する訳文を訳文IDに基づいて表示するものであることにより、上述のように学習コンテンツに着色、下線、網掛け、スラッシュ記号やハット記号などの記号や、タグなどの文字飾りを施しながら学習する際、各文に対応する多言語による訳文が表示されるので、学習コンテンツの各文を訳文と対比させながらノートを取るように学習することが可能となり、高い言語学習効果が得られる。
【0020】
(3)他言語訳文テーブルが、文章の各文に対して複数の他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持するものであることによって、上述のように学習コンテンツの文章の各文に対応して表示させる際の訳文を他言語の中から選択することが可能となるので、学習コンテンツの各文を複数言語による訳文と対比させながらノートを取るように学習することが可能となり、複数言語の高い学習効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態における学習装置を示す図である。
【図2】図1の学習装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1の学習装置の機能ブロック図である。
【図4】図3の記憶手段に構成されるデータベースの構成を示す図である。
【図5】図4の文字飾りテーブルに保持される文字飾りされた再生文テキストデータの例を示す図である。
【図6】起動時および文ごとリスニング時の画面遷移図である。
【図7】自動リスニング時の画面遷移図である。
【図8】本実施形態における学習装置の機能画面の遷移図である。
【図9】本実施形態における学習装置の編集画面を示す図である。
【図10】本実施形態における学習装置の編集画面を示す図である。
【図11】本実施形態における学習装置の編集画面を示す図である。
【図12】本実施形態における学習装置の編集画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は本発明の実施の形態における学習装置を示す図、図2は図1の学習装置の機能ブロック図である。図1および図2に示すように、本実施形態における学習装置1は、表示装置兼入力装置としてのタッチパネル2と、中央演算処理装置としてのCPU3と、主記憶装置としての揮発性メモリ4と、補助記憶装置としての不揮発性メモリ5とを有する一種のコンピュータである。
【0023】
タッチパネル2は、液晶パネルのような表示装置とタッチパッドのような位置入力装置が組み合わされたものであり、単に画面が押されたことを認識するだけでなく、どの位置をどの程度の速度でなぞっているかを認識することが可能なものである。CPU3は、タッチパネル2、揮発性メモリ3および不揮発性メモリ4を制御して、以下に説明する学習装置1を実現する。
【0024】
不揮発性メモリ5には、本実施形態における学習装置1を動作させるための学習プログラムが記録されている。CPU3は、この不揮発性メモリ5に記録された学習プログラムを読み取り、実行することにより、揮発性メモリ4または不揮発性メモリ5を図3に示す記憶手段6として、タッチパネル2を表示手段7として機能させる。また、CPU3は、この学習プログラムの実行により、後述の設定手段8および更新手段9として機能する。
【0025】
図4は記憶手段6に構成されるデータベースを示している。図4に示すように、このデータベースには、再生表示番号を主キーとして学習コンテンツの書籍名、章名、再生音声データ、再生時間数、再生文テキストデータ、再生文履歴IDおよび訳文IDが保持されるノート情報テーブルと、再生文履歴IDを主キーとして文字飾りされた再生文テキストデータが保持される文字飾りテーブルと、訳文IDを主キーとして訳文テキストデータが保持される他言語訳文テーブルと、再生表示番号を主キーとして文字飾りされた再生文テキストデータおよび訳文テキストデータが保持される表示用追加テーブルとが含まれる。
【0026】
再生表示番号は、学習コンテンツを構成する文章の先頭を“001”として一文ごとに連番を付し、その連番の後方に文章の言語を示すアルファベット(図示例では、英語文であることを示すアルファベット“E”)を付したものである。ノート情報テーブルに記録される再生文テキストデータは、学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータである。ノート情報テーブルに保持される各データは、学習コンテンツを構成する文章の文単位で保持される。例えば、ノート情報テーブルに保持される一文の再生文テキストデータは、“I stand here today humbled by the task before us, grateful for the trust you have bestowed, mindful of the sacrifices borne by our ancestors.”である。
【0027】
再生文履歴IDは、このような再生文テキストデータの各文の文字飾りの対応を示す履歴IDである。例えば、再生文テキストデータの再生表示番号が“001”のとき、再生文履歴IDは、“001E−010518−200636”のようになる。この再生文履歴IDは、対応する再生文テキストデータの再生表示番号が001であり、文字飾りテーブルに文字飾りされた再生文テキストデータが記録された日時が01年05月18日20時06分36秒を意味している。
【0028】
図5は文字飾りテーブルに保持される文字飾りされた再生文テキストデータの例を示している。図5に示すように、文字飾りされた再生文テキストデータは、マークアップ言語により記述されたテキストデータであり、学習コンテンツの対応する再生文テキストデータを構成する単語10a,10b,10c,10d,10e,10f,・・・,10zからなる一文のデータ10と、この学習コンテンツに文字飾りを施すための飾りデータ11a,11bと、各単語10a〜10zを文字飾りの設定のための設定手段8として機能させるためのデータ12a,12b,12c,12d,12e,12f,・・・,12zとを含む。
【0029】
各単語10a〜10zは、<a>タグおよび</a>タグに挟まれており、各単語10a〜10zの後方には一文字の空白が挿入されている。<a>タグおよび</a>タグと、この<a>タグおよび</a>タグに挟まれた部分は、各単語10a〜10zを文字飾りの設定のための設定手段8として機能させるためのデータ12a〜12zを構成している。
【0030】
各単語10a〜10zの<a>タグ内には、再生表示番号と、各単語10a〜10zの先頭を“001”として連番を付した単語番号とからなる各単語10a〜10zを識別するためのIDがidプロパティにより指定されている。また、<a>タグ内には、各単語10a〜10zが、タッチパネル2上でシングル・タッチ(シングル・クリック)、ダブル・タッチ(ダブル・クリック)、タッチ・アンド・ムーブ、フリックや、タッチ・アンド・ホールドなどの所定の操作がなされた場合に、それぞれの操作に応じた文字飾りを設定するために呼び出す関数が指定されている。設定手段8は、この呼び出し関数へのリンクである。
【0031】
例えば、シングル・タッチ時の動作(例えば、下線飾り。)はEwordOnclick関数で指定されている。EwordOnclick関数では、スタイルとリンク先が指定されている。同様に、ダブル・タッチ(ダブル・クリック)、タッチ・アンド・ムーブ、フリックや、タッチ・アンド・ホールドなどの所定の操作に応じて、Dclick関数、Drag関数、Tstart関数やTend関数などにより、各単語10a〜10zへの着色や網掛け、各単語10a〜10zの前方へのスラッシュ記号やハット記号の挿入などの文字飾りのためのスタイルとリンク先が指定されている。
【0032】
飾りデータ11a,11bは、<span>タグおよび</span>タグと、<span>タグ内にインラインで設定されたstyleプロパティと、この<span>タグおよび</span>タグに挟まれたスラッシュ記号やハット記号などの記号により構成される。styleプロパティでは、<span>タグおよび</span>タグに囲まれた記号の色や大きさなどが指定される。
【0033】
また、図4に示すように、他言語訳文テーブルに保持される訳文テキストデータは、再生文テキストに対応する他言語による訳文のデータである。この訳文テキストデータは、再生文テキストの文単位で保持される。訳文IDは、再生文テキストの各文と訳文との対応を示すものであり、文章の先頭を“001”として一文ごとに連番を付し、その連番の後方に訳文の種類を示すアルファベット(図示例では、日本語文であることを示すアルファベット“J”、中国語文であることを示すアルファベット“C”)を付したものである。他言語訳文テーブルには、再生文テキストの各文に対して複数の他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持する。
【0034】
表示用追加テーブルは、表示手段7によって学習コンテンツを表示するために、学習装置1の起動時に準備されるものであり、再生表示番号を主キーとして文字飾りされた再生文テキストデータおよび訳文テキストデータが保持される。すなわち、文字飾りテーブルには、再生表示番号に従って文字飾りされた再生文テキストデータを全て準備するために、文字飾りテーブルに対して再生文履歴IDのソートが行われ、再生文履歴IDの最新日時に相当する文字飾りされた再生テキストデータが選び出されて保持される。
【0035】
表示手段7は、タッチパネル2上に学習コンテンツを表示するブラウザにより実現される。CPU3は、本実施形態における学習プログラムの実行により、ブラウザを制御し、表示手段7として機能させる。ブラウザは、マークアップ言語により記述されたテキストデータである文字飾りされた再生文テキストデータを解釈して、再生文テキストに文字飾りを施すとともに、各単語を前述の設定手段8として機能させる。
【0036】
更新手段9は、この表示手段7により表示された設定手段8として機能する各単語上での所定の操作がなされたことを検出すると、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために飾りデータを更新する。更新手段9は、更新された飾りデータを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータを再生文履歴IDと関連付けて文字飾りテーブルに記録するとともに、当該再生文履歴IDをノート情報テーブルの該当する各文のデータに関連付けて記録する。
【0037】
すなわち、表示手段7上に表示された文の各単語に対して、タッチパネル2上でシングル・タッチ、ダブル・タッチ、タッチ・アンド・ムーブ、フリックや、タッチ・アンド・ホールドなどの所定の操作が行われると、それぞれの操作に応じた関数が呼び出され、文字飾りの表示と飾りデータの更新とが行われる。この表示手段7上での文字飾りの表示と飾りデータの更新は、Ajax(エイジャックス)技術の非同期通信処理により行うことが可能である。
【0038】
次に、上記構成の学習装置1の動作について説明する。図6は起動時および文ごとリスニング時の画面遷移図、図7は自動リスニング時の画面遷移図、図8は本実施形態における学習装置1の機能画面の遷移図である。
【0039】
本実施形態における学習装置1を起動すると、タッチパネル2上には図7(a)に示す起動画面30が表示される。この起動画面30には、再生(next-play)ボタン31や自動再生(auto-play)ボタン32などが配置されている。この起動画面30において、再生ボタン31がタッチされると、文ごとリスニングが開始され、再生文テキストの先頭の再生表示番号001に該当する再生音声データがノート情報テーブルから取得され、音声再生されるとともに、その再生表示番号001の再生文テキストの先頭の一文40がノート情報テーブルから取得され、同図(b)に示すように見出し“Now”の右側に表示される。
【0040】
ここで、同図(b)の再生ボタン31がタッチされると、再生文テキストの次の再生表示番号002に該当する再生音声データがノート情報テーブルから取得され、音声再生されるとともに、その再生表示番号002の再生文テキストの一文41がノート情報テーブルから取得され、同図(c)に示すように表示される。このように再生ボタン31が繰り返しタッチされると、次の再生表示番号003以降の再生音声データが音声再生されるとともに、同図(d)に示すようにその再生文テキストの一文42が表示される。
【0041】
また、同図(b)に示す見出し“Now”の右側に表示されているリプレイ(Replay)ボタン34がタッチされると、このリプレイ34がタッチされる度に、見出し“Now”の右側に表示された再生文テキストの一文40の再生音声データが繰り返し再生される。また、文送り(Inc.)ボタン35または文戻し(Dec.)ボタン36がタッチされた場合には、音声再生せずに、それぞれ次の再生表示番号の一文および前の再生表示番号の一文が表示される。
【0042】
また、図6(a)〜(d)の自動再生ボタン32がタッチされた場合には、再生文テキストの先頭の再生表示番号001に該当する一文から音声再生データが順次ノート情報テーブルから取得され、音声再生されるとともに、図7の(a)〜(d)に示すように、その音声再生データの再生時間に合わせて、その音声に相当する文43,44,45,46が自動的に切り替えられて表示される。図8に示すように、この自動リスニングの画面51には、起動時および文ごとリスニングの画面50から遷移する。
【0043】
また、起動時および文ごとリスニングの画面50において、設定ボタン(図示せず。)がタッチされると、図8に示すように、プレーヤとノート設定の画面52へと遷移する。そして、プレーヤとノート設定の画面52においてノート編集の機能が選択されると、ノート編集画面53への切り替えが行われる。
【0044】
このノート編集画面53への切り替えが行われると、ノート情報テーブルが読み込まれ、表示手段7により文字飾りテーブルから飾りデータ(マークアップ言語により記述されたテキストデータ)が読み込まれ、タッチパネル2上に図9に示す編集画面60が表示される。表示手段7は、このマークアップ言語により記述された飾りデータを解釈し、編集画面60として表示する。前述のように、この編集画面60に表示される各単語10a〜10zは、文字飾りの設定のための設定手段8として機能する。
【0045】
このタッチパネル2上に表示された編集画面60において、タッチパネル2上でそれぞれの各単語10a〜10zがシングル・タッチ、ダブル・タッチ、タッチ・アンド・ムーブ、フリックや、タッチ・アンド・ホールドなどの所定の操作がなされると、それぞれの操作に応じた文字飾りが設定手段8により設定される。
【0046】
例えば、単語“stand”がダブル・タッチ操作されると、設定手段8は、このダブル・タッチ操作された再生文テキストデータの単語10bが挟まれたid="002E002"の<a>タグの前に、図5に示す飾りデータ11aを追加する。この飾りデータ11aは、スラッシュ記号“/”61を他の単語と異なる色である緑色で表示するデータとなっている。これにより、タッチパネル2上には、図10に示すように、単語“stand”の前に緑色のスラッシュ記号“/”61が表示される。なお、この状態で再び単語“stand”がダブル・タッチ操作されると、追加された飾りデータ11aは削除され、元の状態へ戻る。
【0047】
また、例えば、単語“by”がフリック操作されると、設定手段8は、このフリック操作された再生文テキストデータの単語10fが挟まれたid="002E006"の<a>タグの前に、図5に示す飾りデータ11bを追加する。この飾りデータ11bは、ハット記号“^”62を他の単語と異なる色である緑色で表示するデータとなっている。これにより、タッチパネル2上には、図11に示すように、単語“by”の前に緑色のハット記号“^”62が表示される。この状態で再び単語“by”がフリック操作されると、追加された飾りデータ11bは削除され、元の状態へ戻るのは、前述と同様である。
【0048】
また、例えば、単語“humbled”がシングル・タッチ操作されると、設定手段8は、このシングル・タッチされた再生文テキストデータの単語10eが挟まれたid="002E005"の<a>タグ内のstyleプロパティによって下線付きで表示するための飾りデータ(図示せず。)を設定する。これにより、タッチパネル2上には、図12に示すように、単語“humbled”が下線63付きで表示される。この状態で再び単語“hunbled”がシングル・タッチ操作されると、元の状態へ戻るのは、前述と同様である。
【0049】
このようにタッチパネル2上に表示された編集画面60において、設定手段8により文字飾りが設定された再生文テキストデータは、ユーザが保存操作した際に更新手段9によって文字飾りテーブルへ記録される。こうして文字飾りテーブルへ記録された文字飾りされた再生文テキストデータは、表示用追加テーブルに対応する再生表示番号とともに記録され、表示手段7によって学習コンテンツを表示するために使用される。
【0050】
また、図8に示すプレーヤとノート設定の画面52では、ノート情報テーブルの訳文テキストデータのデフォルト設定を行うことが可能である。他言語訳文テーブルには、再生文テキストの各文に対して複数の他言語による訳文のデータが文章の文単位で保持されており、この複数の他言語による訳文のデータからデフォルトで使用される言語が選択されると、選択された言語の訳文IDがノート情報テーブルに記録される。
【0051】
そして、表示手段7は、図6に示す再生文テキストの表示に加えて、当該再生文テキストの各文に対応する訳文を訳文IDに基づいて表示する(図1参照。)。訳文は、訳文表示ボタン37のタッチ操作によって表示または非表示が切り替えられる。
【0052】
以上のように、本実施形態における学習装置1によれば、表示手段7により表示された学習コンテンツの各単語10a〜10z上で、シングル・タッチ、ダブル・タッチ、タッチ・アンド・ムーブ、フリックや、タッチ・アンド・ホールドなどの所定の操作がなされると、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために、飾りデータが更新され、マークアップ言語により記述されたテキストデータである文字飾りされた再生文テキストデータが文字飾りテーブルによって記憶手段6のデータベースに記憶される。そして、この再生文テキストデータが表示手段7により解釈されて、飾りデータにより文字飾りが施されたコンテンツが表示される。
【0053】
これにより、文章の一部である単語10a〜10zに着色、下線や網掛けなどの文字飾りを施すだけでなく、文章の間にスラッシュ記号やハット記号などの新たな記号やタグなどを付加するような文字飾りを施すことが可能となる。したがって、学習者は、このような学習コンテンツに着色、下線、網掛け、スラッシュ記号やハット記号などの記号や、タグなどの文字飾りを施しながら、ノートを取るように学習することが可能となり、高い学習効果を得ることができる。
【0054】
また、本実施形態における学習装置1では、前述の文章に加えて、当該文章の各文に対応する訳文を訳文IDに基づいて表示することが可能であるため、上述のように学習コンテンツに着色、下線、網掛け、スラッシュ記号やハット記号などの記号や、タグなどの文字飾りを施しながら学習する際、各文に対応する多言語による訳文が表示することができ、学習コンテンツの各文を訳文と対比させながらノートを取るように学習することが可能となり、高い言語学習効果が得られる。
【0055】
さらに、この学習装置1では、他言語訳文テーブルが、文章の各文に対して複数の他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持するものであるため、上述のように学習コンテンツの文章の各文に対応して表示させる際の訳文を他言語の中から選択することが可能であり、学習コンテンツの各文を複数言語による訳文と対比させながらノートを取るように学習することが可能であり、複数言語の高い学習効果が得られる。
【0056】
なお、本実施形態においては、図1に示す学習装置1に内蔵された揮発性メモリ4または不揮発性メモリ5内に図4に示すデータベースの全てを構成しているが、このデータベースの一部または全てを別のサーバコンピュータの記憶装置上に構成することも可能である。この場合、このデータベースを構成したサーバコンピュータと学習装置1との間で電気通信回線を介した通信を行うことにより、上記と同様の処理を行うことが可能である。
【0057】
また、本実施形態における学習プログラムは、電気通信回線を介して別のサーバコンピュータからダウンロードすることにより不揮発性メモリ5内に記録されるものであるが、この学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を介して不揮発性メモリ5内にコピーする構成とすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明の学習装置、学習プログラムおよびその学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、英語、フランス語、ドイツ語、中国語や韓国語などの外国語やその他の学習科目について学習するための装置等として有用である。
【符号の説明】
【0059】
1 学習装置
2 タッチパネル
3 CPU
4 揮発性メモリ
5 不揮発性メモリ
6 記憶手段
7 表示装置
8 設定手段
9 更新手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、英語、フランス語、ドイツ語、中国語や韓国語などの外国語やその他の学習科目について学習するための学習装置、学習プログラムおよびその学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
英語学習用のソフトウェアとして、例えば、非特許文献1,2に記載のものが知られている。非特許文献1には、音声にリンクした英語のテキストを表示することにより、テキストを見ながら音声を聞く学習をすることができるソフトウェアが記載されている。非特許文献2には、全文リスニングでは、全テキストを見ながら聞き取りが可能であること、センテンスをタップして自分の好きな箇所から何度でも聞くことが可能であることが記載されている。
【0003】
また、特許文献1には、英語などの学習用の電子機器において、表示領域に表示されている情報の一部を指定した際に、この指定された情報の一部であるマーク部分を表示領域において特定色、黒色、白色のいずれかで塗りつぶして非表示にする技術が記載されている。また、特許文献2には、電子教材の再生中、学習者は、テキスト情報表示領域に表示されているテキスト情報において、重要と思った箇所や疑問に思った箇所等にマーカーを付加することができる学習システムが記載されている。
【0004】
また、特許文献3には、タッチパネル上で非表示とする部分がタッチペン等でドラッグされ、非表示ボタン等が押されると、当該コンテンツのコンテンツID、ページ番号、行番号、当該行の位置を表す座標情報の非表示情報が生成され、不揮発性のフラッシュROMに保存される学習装置が記載されている。保存された非表示部情報は、学習装置の電源がOFF状態でも保持され、同じコンテンツを起動して学習する際に読み出され、対応するコンテンツ、ページが表示される前にフラッシュROMに記憶されている非表示部を非表示にしてからページ表示されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−293186号公報
【特許文献2】特開2007−150552号公報
【特許文献3】特開2009−58772号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】“学研の(iPod用)学習ソフト:iPodで新TOEIC(R)テストリスニング完全攻略”,iPodを使った新しく効果的な学習方法,[online],株式会社学習研究社,[平成21年5月1日検索],インターネット<URL:http://www.gakken.co.jp/dc/gogaku/eigo/ipod_newtopic.html>
【非特許文献2】“究極英語シリーズ”,全文リスニング,[online],掲載年月日(発行年月日),株式会社アルク,[平成21年5月1日検索],インターネット<URL:http://www.alc.co.jp/elearning/app/kyukyoku/index.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述の特許文献1〜3に記載のシステムでは、文章の一部である文字や単語を塗りつぶしてマーキングすることが可能であるものの、文章の文字や単語の間にスラッシュ記号やハット記号等の新たな記号を付加するような文字飾りを施すことはできない。
【0008】
そこで、本発明においては、学習コンテンツを構成する文章の間に新たな記号を付加するような文字飾りを施すことが可能な学習装置、学習プログラムおよびその学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の学習装置は、学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータと、学習コンテンツに文字飾りを施すための飾りデータと、文章を構成する各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させるためのデータとを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータを文章の文単位で記憶する記憶手段と、マークアップ言語により記述されたテキストデータを解釈して、飾りデータにより文字飾りを施すとともに、各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させる学習コンテンツを表示する表示手段と、設定手段として機能する各単語上で所定の操作がなされたことを検出すると、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために飾りデータを更新する更新手段とを有するものである。
【0010】
本発明の学習装置によれば、表示手段により表示された学習コンテンツは、各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させるものであり、この設定手段として機能する各単語上で所定の操作がなされると、更新手段によりそれぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために飾りデータが更新される。そして、記憶手段には、この更新された飾りデータと、学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータと、文章を構成する各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させるためのデータとを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータがテキストの文単位で記憶される。
【0011】
これにより、本発明の学習装置では、表示手段によってマークアップ言語により記述されたテキストデータが解釈され、飾りデータにより文字飾りが施された学習コンテンツが文単位で表示される。このようなマークアップ言語により記述されたテキストデータに基づいて飾りデータにより文字飾りを施す学習コンテンツでは、文章の一部である単語に着色、下線や網掛けなどの文字飾りを施すだけでなく、文章の間にスラッシュ記号やハット記号などの新たな記号やタグなどを付加するような文字飾りを施すことができる。
【0012】
ここで、記憶手段は、文章のデータを文単位で保持するとともに各文の文字飾りの対応を示す履歴IDを保持するノート情報テーブルと、マークアップ言語により記述されたテキストデータを、履歴IDをキーとして保持する文字飾りテーブルとを含むデータベースを記憶するものであり、更新手段は、更新された飾りデータを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータを履歴IDと関連付けて文字飾りテーブルに記録するとともに、当該履歴IDをノート情報テーブルの該当する各文の文章のデータに関連付けて記録するものであることが望ましい。
【0013】
これにより、各単語上で所定の操作がなされることによって、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために更新された飾りデータは、この更新されたデータを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータとして履歴IDと関連付けて文字飾りテーブルに記録される。また、この履歴IDはノート情報テーブルの該当する各文の文章のデータに関連付けて記録されるため、学習コンテンツの各文の表示の際には、各文の文章データに関連付けられた履歴IDによりマークアップ言語により記述されたテキストデータが文字飾りテーブルから取得され、表示手段により表示される。
【0014】
また、データベースは、文章に対応する他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持するとともに文章の各文と訳文との対応を示す訳文IDを保持する他言語訳文テーブルを含むものであり、ノート情報テーブルは、文章の各文に対応する訳文IDを保持するものであり、表示手段は、文章に加えて、当該文章の各文に対応する訳文を訳文IDに基づいて表示するものであることが望ましい。
【0015】
これにより、前述のように、飾りデータにより文字飾りが施された学習コンテンツが文単位で表示される際に、この学習コンテンツの文章の各文に対応する他言語による訳文が訳文IDに基づいて他言語訳文テーブルから取得され、表示手段により表示される。
【0016】
また、他言語訳文テーブルは、文章の各文に対して複数の他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持するものであることが望ましい。これにより、上述のように学習コンテンツの文章の各文に対応して表示させる際の訳文を複数の他言語の中から選択することが可能となる。
【0017】
また、本発明の学習プログラムは、上記学習装置としてコンピュータを機能させるためのものである。この学習プログラムを実行したコンピュータによれば、上記本発明の学習装置と同様の作用、効果を奏することができる。また、この学習プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することによって頒布することが可能である。この場合、この記録媒体に記録された学習プログラムをコンピュータにより読み取り、実行することにより、上記本発明の学習装置と同様の作用、効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0018】
(1)本発明によれば、表示手段により表示された学習コンテンツの各単語上で所定の操作がなされると、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために、飾りデータが更新され、この更新された飾りデータと、学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータと、文章を構成する各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させるためのデータとを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータが記憶手段に記憶され、このマークアップ言語により記述されたテキストデータが解釈されて、飾りデータにより文字飾りが施されたコンテンツが表示手段により表示されるので、文章の一部である単語に着色、下線や網掛けなどの文字飾りを施すだけでなく、文章の間にスラッシュ記号やハット記号などの新たな記号やタグなどを付加するような文字飾りを施すことが可能となる。これにより、学習者は、学習コンテンツに着色、下線、網掛け、スラッシュ記号やハット記号などの記号や、タグなどの文字飾りを施しながら、ノートを取るように学習することが可能となり、高い学習効果が得られる。
【0019】
(2)データベースが、文章に対応する他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持するとともに文章の各文と訳文との対応を示す訳文IDを保持する他言語訳文テーブルを含むものであり、ノート情報テーブルが、文章の各文に対応する訳文IDを保持するものであり、表示手段が、文章に加えて、当該文章の各文に対応する訳文を訳文IDに基づいて表示するものであることにより、上述のように学習コンテンツに着色、下線、網掛け、スラッシュ記号やハット記号などの記号や、タグなどの文字飾りを施しながら学習する際、各文に対応する多言語による訳文が表示されるので、学習コンテンツの各文を訳文と対比させながらノートを取るように学習することが可能となり、高い言語学習効果が得られる。
【0020】
(3)他言語訳文テーブルが、文章の各文に対して複数の他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持するものであることによって、上述のように学習コンテンツの文章の各文に対応して表示させる際の訳文を他言語の中から選択することが可能となるので、学習コンテンツの各文を複数言語による訳文と対比させながらノートを取るように学習することが可能となり、複数言語の高い学習効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施の形態における学習装置を示す図である。
【図2】図1の学習装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図1の学習装置の機能ブロック図である。
【図4】図3の記憶手段に構成されるデータベースの構成を示す図である。
【図5】図4の文字飾りテーブルに保持される文字飾りされた再生文テキストデータの例を示す図である。
【図6】起動時および文ごとリスニング時の画面遷移図である。
【図7】自動リスニング時の画面遷移図である。
【図8】本実施形態における学習装置の機能画面の遷移図である。
【図9】本実施形態における学習装置の編集画面を示す図である。
【図10】本実施形態における学習装置の編集画面を示す図である。
【図11】本実施形態における学習装置の編集画面を示す図である。
【図12】本実施形態における学習装置の編集画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は本発明の実施の形態における学習装置を示す図、図2は図1の学習装置の機能ブロック図である。図1および図2に示すように、本実施形態における学習装置1は、表示装置兼入力装置としてのタッチパネル2と、中央演算処理装置としてのCPU3と、主記憶装置としての揮発性メモリ4と、補助記憶装置としての不揮発性メモリ5とを有する一種のコンピュータである。
【0023】
タッチパネル2は、液晶パネルのような表示装置とタッチパッドのような位置入力装置が組み合わされたものであり、単に画面が押されたことを認識するだけでなく、どの位置をどの程度の速度でなぞっているかを認識することが可能なものである。CPU3は、タッチパネル2、揮発性メモリ3および不揮発性メモリ4を制御して、以下に説明する学習装置1を実現する。
【0024】
不揮発性メモリ5には、本実施形態における学習装置1を動作させるための学習プログラムが記録されている。CPU3は、この不揮発性メモリ5に記録された学習プログラムを読み取り、実行することにより、揮発性メモリ4または不揮発性メモリ5を図3に示す記憶手段6として、タッチパネル2を表示手段7として機能させる。また、CPU3は、この学習プログラムの実行により、後述の設定手段8および更新手段9として機能する。
【0025】
図4は記憶手段6に構成されるデータベースを示している。図4に示すように、このデータベースには、再生表示番号を主キーとして学習コンテンツの書籍名、章名、再生音声データ、再生時間数、再生文テキストデータ、再生文履歴IDおよび訳文IDが保持されるノート情報テーブルと、再生文履歴IDを主キーとして文字飾りされた再生文テキストデータが保持される文字飾りテーブルと、訳文IDを主キーとして訳文テキストデータが保持される他言語訳文テーブルと、再生表示番号を主キーとして文字飾りされた再生文テキストデータおよび訳文テキストデータが保持される表示用追加テーブルとが含まれる。
【0026】
再生表示番号は、学習コンテンツを構成する文章の先頭を“001”として一文ごとに連番を付し、その連番の後方に文章の言語を示すアルファベット(図示例では、英語文であることを示すアルファベット“E”)を付したものである。ノート情報テーブルに記録される再生文テキストデータは、学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータである。ノート情報テーブルに保持される各データは、学習コンテンツを構成する文章の文単位で保持される。例えば、ノート情報テーブルに保持される一文の再生文テキストデータは、“I stand here today humbled by the task before us, grateful for the trust you have bestowed, mindful of the sacrifices borne by our ancestors.”である。
【0027】
再生文履歴IDは、このような再生文テキストデータの各文の文字飾りの対応を示す履歴IDである。例えば、再生文テキストデータの再生表示番号が“001”のとき、再生文履歴IDは、“001E−010518−200636”のようになる。この再生文履歴IDは、対応する再生文テキストデータの再生表示番号が001であり、文字飾りテーブルに文字飾りされた再生文テキストデータが記録された日時が01年05月18日20時06分36秒を意味している。
【0028】
図5は文字飾りテーブルに保持される文字飾りされた再生文テキストデータの例を示している。図5に示すように、文字飾りされた再生文テキストデータは、マークアップ言語により記述されたテキストデータであり、学習コンテンツの対応する再生文テキストデータを構成する単語10a,10b,10c,10d,10e,10f,・・・,10zからなる一文のデータ10と、この学習コンテンツに文字飾りを施すための飾りデータ11a,11bと、各単語10a〜10zを文字飾りの設定のための設定手段8として機能させるためのデータ12a,12b,12c,12d,12e,12f,・・・,12zとを含む。
【0029】
各単語10a〜10zは、<a>タグおよび</a>タグに挟まれており、各単語10a〜10zの後方には一文字の空白が挿入されている。<a>タグおよび</a>タグと、この<a>タグおよび</a>タグに挟まれた部分は、各単語10a〜10zを文字飾りの設定のための設定手段8として機能させるためのデータ12a〜12zを構成している。
【0030】
各単語10a〜10zの<a>タグ内には、再生表示番号と、各単語10a〜10zの先頭を“001”として連番を付した単語番号とからなる各単語10a〜10zを識別するためのIDがidプロパティにより指定されている。また、<a>タグ内には、各単語10a〜10zが、タッチパネル2上でシングル・タッチ(シングル・クリック)、ダブル・タッチ(ダブル・クリック)、タッチ・アンド・ムーブ、フリックや、タッチ・アンド・ホールドなどの所定の操作がなされた場合に、それぞれの操作に応じた文字飾りを設定するために呼び出す関数が指定されている。設定手段8は、この呼び出し関数へのリンクである。
【0031】
例えば、シングル・タッチ時の動作(例えば、下線飾り。)はEwordOnclick関数で指定されている。EwordOnclick関数では、スタイルとリンク先が指定されている。同様に、ダブル・タッチ(ダブル・クリック)、タッチ・アンド・ムーブ、フリックや、タッチ・アンド・ホールドなどの所定の操作に応じて、Dclick関数、Drag関数、Tstart関数やTend関数などにより、各単語10a〜10zへの着色や網掛け、各単語10a〜10zの前方へのスラッシュ記号やハット記号の挿入などの文字飾りのためのスタイルとリンク先が指定されている。
【0032】
飾りデータ11a,11bは、<span>タグおよび</span>タグと、<span>タグ内にインラインで設定されたstyleプロパティと、この<span>タグおよび</span>タグに挟まれたスラッシュ記号やハット記号などの記号により構成される。styleプロパティでは、<span>タグおよび</span>タグに囲まれた記号の色や大きさなどが指定される。
【0033】
また、図4に示すように、他言語訳文テーブルに保持される訳文テキストデータは、再生文テキストに対応する他言語による訳文のデータである。この訳文テキストデータは、再生文テキストの文単位で保持される。訳文IDは、再生文テキストの各文と訳文との対応を示すものであり、文章の先頭を“001”として一文ごとに連番を付し、その連番の後方に訳文の種類を示すアルファベット(図示例では、日本語文であることを示すアルファベット“J”、中国語文であることを示すアルファベット“C”)を付したものである。他言語訳文テーブルには、再生文テキストの各文に対して複数の他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持する。
【0034】
表示用追加テーブルは、表示手段7によって学習コンテンツを表示するために、学習装置1の起動時に準備されるものであり、再生表示番号を主キーとして文字飾りされた再生文テキストデータおよび訳文テキストデータが保持される。すなわち、文字飾りテーブルには、再生表示番号に従って文字飾りされた再生文テキストデータを全て準備するために、文字飾りテーブルに対して再生文履歴IDのソートが行われ、再生文履歴IDの最新日時に相当する文字飾りされた再生テキストデータが選び出されて保持される。
【0035】
表示手段7は、タッチパネル2上に学習コンテンツを表示するブラウザにより実現される。CPU3は、本実施形態における学習プログラムの実行により、ブラウザを制御し、表示手段7として機能させる。ブラウザは、マークアップ言語により記述されたテキストデータである文字飾りされた再生文テキストデータを解釈して、再生文テキストに文字飾りを施すとともに、各単語を前述の設定手段8として機能させる。
【0036】
更新手段9は、この表示手段7により表示された設定手段8として機能する各単語上での所定の操作がなされたことを検出すると、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために飾りデータを更新する。更新手段9は、更新された飾りデータを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータを再生文履歴IDと関連付けて文字飾りテーブルに記録するとともに、当該再生文履歴IDをノート情報テーブルの該当する各文のデータに関連付けて記録する。
【0037】
すなわち、表示手段7上に表示された文の各単語に対して、タッチパネル2上でシングル・タッチ、ダブル・タッチ、タッチ・アンド・ムーブ、フリックや、タッチ・アンド・ホールドなどの所定の操作が行われると、それぞれの操作に応じた関数が呼び出され、文字飾りの表示と飾りデータの更新とが行われる。この表示手段7上での文字飾りの表示と飾りデータの更新は、Ajax(エイジャックス)技術の非同期通信処理により行うことが可能である。
【0038】
次に、上記構成の学習装置1の動作について説明する。図6は起動時および文ごとリスニング時の画面遷移図、図7は自動リスニング時の画面遷移図、図8は本実施形態における学習装置1の機能画面の遷移図である。
【0039】
本実施形態における学習装置1を起動すると、タッチパネル2上には図7(a)に示す起動画面30が表示される。この起動画面30には、再生(next-play)ボタン31や自動再生(auto-play)ボタン32などが配置されている。この起動画面30において、再生ボタン31がタッチされると、文ごとリスニングが開始され、再生文テキストの先頭の再生表示番号001に該当する再生音声データがノート情報テーブルから取得され、音声再生されるとともに、その再生表示番号001の再生文テキストの先頭の一文40がノート情報テーブルから取得され、同図(b)に示すように見出し“Now”の右側に表示される。
【0040】
ここで、同図(b)の再生ボタン31がタッチされると、再生文テキストの次の再生表示番号002に該当する再生音声データがノート情報テーブルから取得され、音声再生されるとともに、その再生表示番号002の再生文テキストの一文41がノート情報テーブルから取得され、同図(c)に示すように表示される。このように再生ボタン31が繰り返しタッチされると、次の再生表示番号003以降の再生音声データが音声再生されるとともに、同図(d)に示すようにその再生文テキストの一文42が表示される。
【0041】
また、同図(b)に示す見出し“Now”の右側に表示されているリプレイ(Replay)ボタン34がタッチされると、このリプレイ34がタッチされる度に、見出し“Now”の右側に表示された再生文テキストの一文40の再生音声データが繰り返し再生される。また、文送り(Inc.)ボタン35または文戻し(Dec.)ボタン36がタッチされた場合には、音声再生せずに、それぞれ次の再生表示番号の一文および前の再生表示番号の一文が表示される。
【0042】
また、図6(a)〜(d)の自動再生ボタン32がタッチされた場合には、再生文テキストの先頭の再生表示番号001に該当する一文から音声再生データが順次ノート情報テーブルから取得され、音声再生されるとともに、図7の(a)〜(d)に示すように、その音声再生データの再生時間に合わせて、その音声に相当する文43,44,45,46が自動的に切り替えられて表示される。図8に示すように、この自動リスニングの画面51には、起動時および文ごとリスニングの画面50から遷移する。
【0043】
また、起動時および文ごとリスニングの画面50において、設定ボタン(図示せず。)がタッチされると、図8に示すように、プレーヤとノート設定の画面52へと遷移する。そして、プレーヤとノート設定の画面52においてノート編集の機能が選択されると、ノート編集画面53への切り替えが行われる。
【0044】
このノート編集画面53への切り替えが行われると、ノート情報テーブルが読み込まれ、表示手段7により文字飾りテーブルから飾りデータ(マークアップ言語により記述されたテキストデータ)が読み込まれ、タッチパネル2上に図9に示す編集画面60が表示される。表示手段7は、このマークアップ言語により記述された飾りデータを解釈し、編集画面60として表示する。前述のように、この編集画面60に表示される各単語10a〜10zは、文字飾りの設定のための設定手段8として機能する。
【0045】
このタッチパネル2上に表示された編集画面60において、タッチパネル2上でそれぞれの各単語10a〜10zがシングル・タッチ、ダブル・タッチ、タッチ・アンド・ムーブ、フリックや、タッチ・アンド・ホールドなどの所定の操作がなされると、それぞれの操作に応じた文字飾りが設定手段8により設定される。
【0046】
例えば、単語“stand”がダブル・タッチ操作されると、設定手段8は、このダブル・タッチ操作された再生文テキストデータの単語10bが挟まれたid="002E002"の<a>タグの前に、図5に示す飾りデータ11aを追加する。この飾りデータ11aは、スラッシュ記号“/”61を他の単語と異なる色である緑色で表示するデータとなっている。これにより、タッチパネル2上には、図10に示すように、単語“stand”の前に緑色のスラッシュ記号“/”61が表示される。なお、この状態で再び単語“stand”がダブル・タッチ操作されると、追加された飾りデータ11aは削除され、元の状態へ戻る。
【0047】
また、例えば、単語“by”がフリック操作されると、設定手段8は、このフリック操作された再生文テキストデータの単語10fが挟まれたid="002E006"の<a>タグの前に、図5に示す飾りデータ11bを追加する。この飾りデータ11bは、ハット記号“^”62を他の単語と異なる色である緑色で表示するデータとなっている。これにより、タッチパネル2上には、図11に示すように、単語“by”の前に緑色のハット記号“^”62が表示される。この状態で再び単語“by”がフリック操作されると、追加された飾りデータ11bは削除され、元の状態へ戻るのは、前述と同様である。
【0048】
また、例えば、単語“humbled”がシングル・タッチ操作されると、設定手段8は、このシングル・タッチされた再生文テキストデータの単語10eが挟まれたid="002E005"の<a>タグ内のstyleプロパティによって下線付きで表示するための飾りデータ(図示せず。)を設定する。これにより、タッチパネル2上には、図12に示すように、単語“humbled”が下線63付きで表示される。この状態で再び単語“hunbled”がシングル・タッチ操作されると、元の状態へ戻るのは、前述と同様である。
【0049】
このようにタッチパネル2上に表示された編集画面60において、設定手段8により文字飾りが設定された再生文テキストデータは、ユーザが保存操作した際に更新手段9によって文字飾りテーブルへ記録される。こうして文字飾りテーブルへ記録された文字飾りされた再生文テキストデータは、表示用追加テーブルに対応する再生表示番号とともに記録され、表示手段7によって学習コンテンツを表示するために使用される。
【0050】
また、図8に示すプレーヤとノート設定の画面52では、ノート情報テーブルの訳文テキストデータのデフォルト設定を行うことが可能である。他言語訳文テーブルには、再生文テキストの各文に対して複数の他言語による訳文のデータが文章の文単位で保持されており、この複数の他言語による訳文のデータからデフォルトで使用される言語が選択されると、選択された言語の訳文IDがノート情報テーブルに記録される。
【0051】
そして、表示手段7は、図6に示す再生文テキストの表示に加えて、当該再生文テキストの各文に対応する訳文を訳文IDに基づいて表示する(図1参照。)。訳文は、訳文表示ボタン37のタッチ操作によって表示または非表示が切り替えられる。
【0052】
以上のように、本実施形態における学習装置1によれば、表示手段7により表示された学習コンテンツの各単語10a〜10z上で、シングル・タッチ、ダブル・タッチ、タッチ・アンド・ムーブ、フリックや、タッチ・アンド・ホールドなどの所定の操作がなされると、それぞれの操作に応じた文字飾りを学習コンテンツに施すために、飾りデータが更新され、マークアップ言語により記述されたテキストデータである文字飾りされた再生文テキストデータが文字飾りテーブルによって記憶手段6のデータベースに記憶される。そして、この再生文テキストデータが表示手段7により解釈されて、飾りデータにより文字飾りが施されたコンテンツが表示される。
【0053】
これにより、文章の一部である単語10a〜10zに着色、下線や網掛けなどの文字飾りを施すだけでなく、文章の間にスラッシュ記号やハット記号などの新たな記号やタグなどを付加するような文字飾りを施すことが可能となる。したがって、学習者は、このような学習コンテンツに着色、下線、網掛け、スラッシュ記号やハット記号などの記号や、タグなどの文字飾りを施しながら、ノートを取るように学習することが可能となり、高い学習効果を得ることができる。
【0054】
また、本実施形態における学習装置1では、前述の文章に加えて、当該文章の各文に対応する訳文を訳文IDに基づいて表示することが可能であるため、上述のように学習コンテンツに着色、下線、網掛け、スラッシュ記号やハット記号などの記号や、タグなどの文字飾りを施しながら学習する際、各文に対応する多言語による訳文が表示することができ、学習コンテンツの各文を訳文と対比させながらノートを取るように学習することが可能となり、高い言語学習効果が得られる。
【0055】
さらに、この学習装置1では、他言語訳文テーブルが、文章の各文に対して複数の他言語による訳文のデータを文章の文単位で保持するものであるため、上述のように学習コンテンツの文章の各文に対応して表示させる際の訳文を他言語の中から選択することが可能であり、学習コンテンツの各文を複数言語による訳文と対比させながらノートを取るように学習することが可能であり、複数言語の高い学習効果が得られる。
【0056】
なお、本実施形態においては、図1に示す学習装置1に内蔵された揮発性メモリ4または不揮発性メモリ5内に図4に示すデータベースの全てを構成しているが、このデータベースの一部または全てを別のサーバコンピュータの記憶装置上に構成することも可能である。この場合、このデータベースを構成したサーバコンピュータと学習装置1との間で電気通信回線を介した通信を行うことにより、上記と同様の処理を行うことが可能である。
【0057】
また、本実施形態における学習プログラムは、電気通信回線を介して別のサーバコンピュータからダウンロードすることにより不揮発性メモリ5内に記録されるものであるが、この学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を介して不揮発性メモリ5内にコピーする構成とすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明の学習装置、学習プログラムおよびその学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、英語、フランス語、ドイツ語、中国語や韓国語などの外国語やその他の学習科目について学習するための装置等として有用である。
【符号の説明】
【0059】
1 学習装置
2 タッチパネル
3 CPU
4 揮発性メモリ
5 不揮発性メモリ
6 記憶手段
7 表示装置
8 設定手段
9 更新手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータと、前記学習コンテンツに文字飾りを施すための飾りデータと、前記文章を構成する各単語を前記文字飾りの設定のための設定手段として機能させるためのデータとを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータを前記文章の文単位で記憶する記憶手段と、
前記マークアップ言語により記述されたテキストデータを解釈して、前記飾りデータにより文字飾りを施すとともに、前記各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させる前記学習コンテンツを表示する表示手段と、
前記設定手段として機能する各単語上で所定の操作がなされたことを検出すると、それぞれの操作に応じた文字飾りを前記学習コンテンツに施すために前記飾りデータを更新する更新手段と
を有する学習装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記文章のデータを文単位で保持するとともに各文の文字飾りの対応を示す履歴IDを保持するノート情報テーブルと、前記マークアップ言語により記述されたテキストデータを、前記履歴IDをキーとして保持する文字飾りテーブルとを含むデータベースを記憶するものであり、
前記更新手段は、前記更新された飾りデータを含む前記マークアップ言語により記述されたテキストデータを前記履歴IDと関連付けて前記文字飾りテーブルに記録するとともに、当該履歴IDを前記ノート情報テーブルの該当する各文の文章のデータに関連付けて記録するものである
請求項1記載の学習装置。
【請求項3】
前記データベースは、前記文章に対応する他言語による訳文のデータを前記文章の文単位で保持するとともに前記文章の各文と前記訳文との対応を示す訳文IDを保持する他言語訳文テーブルを含むものであり、
前記ノート情報テーブルは、前記文章の各文に対応する訳文IDを保持するものであり、
前記表示手段は、前記文章に加えて、当該文章の各文に対応する訳文を前記訳文IDに基づいて表示するものである
請求項2記載の学習装置。
【請求項4】
前記他言語訳文テーブルは、前記文章の各文に対して複数の他言語による訳文のデータを前記文章の文単位で保持するものである請求項3記載の学習装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の学習装置としてコンピュータを機能させるための学習プログラム。
【請求項6】
請求項5記載の学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
学習コンテンツを構成する複数の単語からなる文章のデータと、前記学習コンテンツに文字飾りを施すための飾りデータと、前記文章を構成する各単語を前記文字飾りの設定のための設定手段として機能させるためのデータとを含むマークアップ言語により記述されたテキストデータを前記文章の文単位で記憶する記憶手段と、
前記マークアップ言語により記述されたテキストデータを解釈して、前記飾りデータにより文字飾りを施すとともに、前記各単語を文字飾りの設定のための設定手段として機能させる前記学習コンテンツを表示する表示手段と、
前記設定手段として機能する各単語上で所定の操作がなされたことを検出すると、それぞれの操作に応じた文字飾りを前記学習コンテンツに施すために前記飾りデータを更新する更新手段と
を有する学習装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記文章のデータを文単位で保持するとともに各文の文字飾りの対応を示す履歴IDを保持するノート情報テーブルと、前記マークアップ言語により記述されたテキストデータを、前記履歴IDをキーとして保持する文字飾りテーブルとを含むデータベースを記憶するものであり、
前記更新手段は、前記更新された飾りデータを含む前記マークアップ言語により記述されたテキストデータを前記履歴IDと関連付けて前記文字飾りテーブルに記録するとともに、当該履歴IDを前記ノート情報テーブルの該当する各文の文章のデータに関連付けて記録するものである
請求項1記載の学習装置。
【請求項3】
前記データベースは、前記文章に対応する他言語による訳文のデータを前記文章の文単位で保持するとともに前記文章の各文と前記訳文との対応を示す訳文IDを保持する他言語訳文テーブルを含むものであり、
前記ノート情報テーブルは、前記文章の各文に対応する訳文IDを保持するものであり、
前記表示手段は、前記文章に加えて、当該文章の各文に対応する訳文を前記訳文IDに基づいて表示するものである
請求項2記載の学習装置。
【請求項4】
前記他言語訳文テーブルは、前記文章の各文に対して複数の他言語による訳文のデータを前記文章の文単位で保持するものである請求項3記載の学習装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の学習装置としてコンピュータを機能させるための学習プログラム。
【請求項6】
請求項5記載の学習プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図8】
【図1】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図3】
【図4】
【図5】
【図8】
【図1】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−282097(P2010−282097A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−136614(P2009−136614)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【出願人】(509159713)ジェネシスシステム総研株式会社 (1)
【出願人】(509160074)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【出願人】(509159713)ジェネシスシステム総研株式会社 (1)
【出願人】(509160074)
【Fターム(参考)】
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