説明

安全性を向上させた中型または大型バッテリーモジュール

本発明は、複数のバッテリーセルまたはユニットモジュールからなるバッテリーモジュールのうち中型または大型バッテリーモジュールを提供し、その中型または大型バッテリーモジュールは、測定電圧信号および/または測定温度信号をワイヤ型接続部材を介して送受信するための接続構造を有する。中型または大型バッテリーモジュールは、雄雌結合方法によって接続対応部に機械的に結合する、接続部材の少なくとも一方の端部を含む。接続部材のワイヤは、接続部材に凝結した水滴が重力によって接続結合部に流れ込む場合に備えて、接続結合部に隣接する部分において接続結合部より低い高さの所に向けて下方に曲げられた部分(下方湾曲部)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安全性を向上させた中型または大型バッテリーモジュールに関し、より詳細には、複数のバッテリーセルまたはユニットモジュールを含み、バッテリーセルまたはユニットモジュールの測定電圧信号および/または測定温度信号がワイヤ型接続部材によって送受信される接続構造を有するように構成された中型または大型バッテリーモジュールに関し、このうち、接続部材の少なくとも一方の端部は、雄雌係合型機械結合方法で接続相手側部品に接続されており、接続部材は、接続部品に隣接した部分に形成された下方湾曲部分(下方湾曲部)を有し、下方湾曲部は、接続部材に凝結した水滴が重力によって接続部品に導かれないように接続部品より低い高さの所まで下方に曲げられている。
【背景技術】
【0002】
近年、充放電可能な二次バッテリーが、無線モバイルデバイス用のエネルギー源として広く使われている。また、二次バッテリーは、化石燃料を使用する既存のガソリン車およびディーゼル車によって引き起こされる大気汚染などの問題を解決するために開発された電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、およびプラグインハイブリッド電気自動車(Plug-in HEV)用の電源として、多くの注目を集めている。
【0003】
小型のモバイルデバイスでは、それぞれのデバイス用に1個または数個のバッテリーセルが用いられる。一方、自動車などの中型または大型デバイスでは、中型または大型デバイス用に高電力および大容量が必要であるため、互いに電気的に接続された複数のバッテリーセルを有する中型または大型バッテリーモジュールが用いられる。
【0004】
中型または大型バッテリーモジュールは、できるだけ小型軽量になるように製造されることが好ましい。このため、高集積化して積み重ねることができ、容量比に対して重量の少ない角形バッテリーまたはポーチ形バッテリーが、中型または大型バッテリーモジュールのバッテリーセルとして一般に用いられている。特に、現在では、被覆部材としてアルミニウム積層シートを用いるポーチ形バッテリーに多くの関心が集まっているが、これはポーチ形バッテリーの重量が少なく、ポーチ形バッテリーの製造コストが低く、またポーチ形バッテリーの形状を変更することが容易であるためである。
【0005】
一方、バッテリーモジュールは、互いに結合した複数のバッテリーセルを有する構造体であるため、バッテリーセルの一部に過電圧、過電流、およびオーバーヒートが生じると、そのバッテリーモジュールの安全性および動作効率が低下する恐れがある。したがって、過電圧、過電流、およびオーバーヒートを検知する検知ユニットが必要とされる。具体的には、リアルタイムまたは所定の時間間隔でバッテリーセルの動作を検知および管理するために、電圧センサまたは温度センサがバッテリーセルに接続される。
【0006】
すなわち、ワイヤ型接続部材は、バッテリーセルの電圧および温度をバッテリーマネジメントシステム(BMS)に伝送するための経路として使用される。ワイヤ型接続部材は、例えば、それぞれの端部にプラグまたはキャップ型コネクタを設けることができる被覆データケーブルの束で実装され得る。
【0007】
しかし、バッテリーセルの充放電中に、そのバッテリーセルの温度変化によってワイヤ型接続部材の表面に水滴が形成されると、もしワイヤ型接続部材の端部に設けられたコネクタが防水機能を有していなければ、重力によって、ワイヤ型接続部材の水滴がワイヤ型接続部材の表面に沿ってワイヤ型接続部材の対応する端部に配置された接続部品に導かれてしまう。その結果、接続部品と接続相手側部品の間の結合部分に短絡が生じる恐れがある。
【0008】
また、接続相手側部品に電気的に接続されたBMSによって、各バッテリーセルの電圧値が測定される。このため、正確な検知が必要とされるため、短絡の発生を防ぐことができる特定構造のワイヤ型接続部材を提供する必要がある。
【0009】
そのため、上記のように接続部品と接続相手側部品の間の結合部分における水滴による短絡の発生と、それによるバッテリーセルの短絡の発生を防ぐことができる特定構造のワイヤ型接続部材を含む中型または大型バッテリーモジュールの必要性が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明は、上記の課題、および未だ解決されていない他の技術的課題を解決するようになされている。
【0011】
具体的には、本発明の目的は、ワイヤ型接続部材の接続部品が防水機能を有していない場合でも、水滴による短絡の発生を防ぐことができる特定構造のワイヤ型接続部材を含む中型または大型バッテリーモジュールを提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、バッテリーセルの電圧および温度を安定して検知し、バッテリーセル間の異常なずれを防ぐことができる、安全性を向上させた中型または大型バッテリーモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様によれば、上記および他の目的は、複数のバッテリーセルまたはユニットモジュールを含み、バッテリーセルまたはユニットモジュールの測定電圧信号および/または測定温度信号がワイヤ型接続部材によって送受信される接続構造を有するように構成された中型または大型バッテリーモジュールの提供によって達成することができ、このうち、接続部材の少なくとも一方の端部は、雄雌係合型機械結合方法で接続相手側部品に接続されており、接続部材は、接続部品に隣接した部分に形成された下方湾曲部分(下方湾曲部)を有し、下方湾曲部は、接続部材に凝結した水滴が重力によって接続部品に導かれないように接続部品より低い高さの所まで下方に曲げられている。
【0014】
本発明による中型または大型バッテリーモジュールでは、接続部材は、接続部品より低い高さの所まで下方に曲げられた下方湾曲部分(下方湾曲部)を有し、それによって、ワイヤ型接続部材に凝結した水滴が重力によって接続部品に導かれることを効果的に防ぐことができる。
【0015】
また、上記で説明したように、この接続部材は、防水機能を有する追加のコネクタを用いることなく、水滴によるバッテリーセルの短絡の発生を容易に防ぐことができる。そのため、バッテリーセルまたはユニットモジュールの温度または電圧を安定して検知することができ、それによってバッテリーモジュールの安全性を向上させることができる。
【0016】
バッテリーモジュールの横方向に立っている、互いに直列に接続された複数のバッテリーセルまたはユニットモジュールを含むバッテリーセルスタックがモジュールケースに取り付けられた構造で、バッテリーモジュールは構成されている。そのため、モジュールケースは、バッテリーセルスタックを外的な力から安全に保護することができる。接続相手側部品は、接続部材の一方の端部に接続される部分である。例えば、接続相手側部品は、バッテリーモジュールの動作を監視および管理するためのバッテリーマネジメントシステム(BMS)の所に配置されてもよい。
【0017】
例えば、接続相手側部品は、その接続相手側部品が雄雌結合方法で接続部材の一方の端部に機械的に結合され得るように、BMSの頂部に配置することができる。
【0018】
接続部材の水滴が重力によって接続部材の接続部品に導かれることを下方湾曲部が防ぐ限り、下方湾曲部の形状は特に限定されない。例えば、下方湾曲部は、平面上では半楕円形状で構成されてもよい。
【0019】
また、下方湾曲部は、接続部品から1cmから10cm離して配置することができる。
【0020】
下方湾曲部が、接続相手側部品に機械的に結合した接続部品に極端に近い位置に配置される場合は、下方湾曲部の抵抗値が増加し、また、曲げによって下方湾曲部の破損が生じる恐れがある。一方、下方湾曲部が、接続部品から極端に遠い位置に配置される場合には、下方湾曲部と接続部品の間の接続部材のワイヤに凝結した水滴が、下方湾曲部だけでなく接続部品にも導かれ得る多大な可能性があり、好ましくない。
【0021】
場合によっては、下方湾曲部の下部端は、接続部材の水滴が接続部品に導かれることを効果的に防ぐために、接続部品より0.5cmから10cm低い高さの所に配置することができる。
【0022】
下方湾曲部の下部端と接続部品の間の高低差が小さすぎると、水滴が接続部品に導かれることを防ぐのが難しくなる場合がある。一方、下方湾曲部の下部端と接続部品の間の高低差が大きすぎると、水滴の導入は好ましく防ぐことができるが、接続部材が長くなるため、接続部材の抵抗が増え、またスペースの制約が生じる恐れがあり、好ましくない。
【0023】
例えば、下方湾曲部は、第1の垂直湾曲点、水平湾曲点、および第2の垂直湾曲点が連続的に配置されている構造で構成することができる。この構造は、接続部材を容易に曲げることができながら、水滴の導入を防ぐ所望の効果を容易に達成することができる点で好ましい。
【0024】
上記の構造では、下方湾曲部は、湾曲点におけるワイヤの極端な抵抗の増加を抑制するのに十分な特定の半径を有することが好ましい。例えば、湾曲点は、0.3cmから3cmの半径を有することができる。
【0025】
好ましい例では、下方湾曲部は、下方湾曲部が元の状態に戻らないようにするための絶縁用バンドによって囲われ得る。そのため、下方湾曲部が元の状態に戻ることによって接続部材の水滴が接続部品に導かれることを効果的に防ぐことができる。
【0026】
上記の構造では、絶縁用バンドの構造は、下方湾曲部が元の状態に戻ることを絶縁用バンドが容易に防ぐことができる限り、特に限定されない。例では、下方湾曲部を囲うための絶縁用バンドはキャップ形状で構成することができ、その絶縁用バンドの上部は開口している。
【0027】
別の例では、絶縁用バンドは、下方湾曲部に相当するワイヤ部分を囲うための中空パイプの形状で構成することができる。この構造は、キャップ形状で構成された絶縁用バンドより小さい設置スペースを要するため、中空パイプ形状で構成された絶縁用バンドが、より好ましい。
【0028】
上記の構造では、キャップ形状または中空パイプ形状で構成された絶縁用バンドは、脱湿剤で充填することができ、また、キャップ形状または中空パイプ形状で構成された絶縁用バンドの内部に脱湿剤を加えることができる。そのため、キャップ形状または中空パイプ形状で構成された絶縁用バンドは、充填された脱湿剤または内部に加えられた脱湿剤を有さない絶縁用バンドに比べて、下方湾曲部の外側表面に凝結した水滴をより効果的に吸収することができる。脱湿剤の例としては、シリカベース材料およびアルミナベース材料を挙げることができる。脱湿剤の代表例としてシリカゲルを使用することができるが、本発明はシリカゲルに限定されない。
【0029】
一方、接続部材は、接続部材が容易に曲げられるワイヤ形状で構成される限り、特に限定されない。例では、接続部材はワイヤハーネスでもよい。
【0030】
参考のため、ワイヤハーネスは、自動車用の低電圧ケーブルとして一般に使用されている。このワイヤハーネスは、可撓性のある銅線をより合わせることによって製造された導電ワイヤの外側が合成樹脂で覆われた構造で構成された接続部材である。
【0031】
接続相手側部品と接続するために、接続部材の端部は、プラグまたはキャップ型コネクタの形状で構成されることが好ましい。それによって、接続部材と接続相手側部品の間の機械的結合を雄雌結合方法で容易に達成することができる。
【0032】
場合によっては、接続部材は、連続的に形成された2つ以上の下方湾曲部を有することができる。
【0033】
例えば、バッテリーセルスタックは複数のユニットモジュールを含むことができ、各ユニットモジュールはプレート形バッテリーセルを含むことができ、各プレート形バッテリーセルは、各プレート形バッテリーセルの上部端および下部端に形成された電極端子を有することができ、ユニットモジュールのそれぞれは、バッテリーセルの電極端子が互いに直列に接続され、電極端子間の接続部が曲げられた構造で構成された2つ以上のバッテリーセルを含むことができ、バッテリーセルは積み重ねられており、また、一対の高強度セルカバーは、バッテリーセルの電極端子を除いてバッテリーセルの外側を囲うために互いに結合している。
【0034】
それぞれのプレート形バッテリーセルは、わずかな厚さと、バッテリーモジュールを構成するプレート形バッテリーセルが積み重ねられたときの全体のサイズを最小にするのに十分な比較的大きい幅と長さとを有する二次バッテリーでもよい。好ましい例では、それぞれのプレート形バッテリーセルは、樹脂層および金属層を含む積層シートから形成されたバッテリーケースに電極アセンブリが取り付けられ、そのバッテリーケースの上部端および下部端から電極端子が外側に突き出ている構造で構成された二次バッテリーでもよい。具体的には、それぞれのプレート形バッテリーセルは、アルミニウム積層シートから形成されたポーチ形バッテリーケースに電極アセンブリが取り付けられた構造で構成することができる。このような構造を有する二次バッテリーは、ポーチ形バッテリーセルと呼ぶことができる。
【0035】
ポーチ形バッテリーセルのポーチ形バッテリーケースは、様々な構造で構成することができる。例えば、そのケースは、2つの部材を含むことができる。電極アセンブリは、バッテリーケースの上部部分および/または下部部分の内側に形成された受け部分に取り付けることができ、上部接触部分および下部接触部分は、気密封止するように互いに結合され得る。
【0036】
電極アセンブリは、カソードとアノードを含み、バッテリーセルは、このカソードとアノードを通じて充放電することができる。例えば、電極アセンブリは、セパレータがジェリーロール型構造(jelly-roll type structure)、スタック型構造、またはスタック/折りたたみ型構造(stack/folding type structure)でカソードとアノードの間に配置されつつ、カソードとアノードが積み重ねられるように構成することができる。電極アセンブリのカソードとアノードは、カソードとアノードの電極タブがバッテリーから外側にそのまま突き出ている構造、または、カソードとアノードの電極タブが追加のリード(lead)に接続された状態で、それらの電極タブがバッテリーから外側に突き出ている構造で構成することができる。
【0037】
バッテリーセルは、合成樹脂または金属材料から作られた高強度セルカバーによって1つまたは複数のバッテリーセルが囲われた構造で構成されたユニットモジュールを構成する。高強度セルカバーは、機械的強度の低いバッテリーセルを保護し、バッテリーセルの充放電の間のバッテリーセルの膨張と収縮の繰返しによるバッテリーセルの変形を抑制して、それぞれのバッテリーセルの封止部分が互いから分離することを防ぐ。したがって、より優れた安全性を有する中型または大型バッテリーモジュールを製造することができる。
【0038】
ユニットモジュールにおける1つまたは複数のバッテリーセル、および隣接する別のユニットモジュールにおける別のバッテリーセルは、互いに直列および/または並列に接続される。例えば、複数のユニットモジュールを製造するために、電極端子が互いに隣接して連続的に配置され、2つ以上のバッテリーセルが積み重ねられた構造で折り畳まれ、また折り畳まれたバッテリーセルがセルカバーによって囲われるように、電極端子がバッテリーセルの長手方向に直列に配置された状態で、バッテリーセルの電極端子を互いに結合することができる。
【0039】
バッテリーセルの電極端子は、溶接、半田付け、および機械的結合などの様々な方法によって互いに結合され得る。好ましくは、バッテリーセルの電極端子は、溶接によって互いに結合している。
【0040】
バッテリーセルの電極端子が互いに接続され、バッテリーセルが高集積化して積み重ねられたバッテリーセルスタックは、例えば、組立て構造において互いに結合する上部ケースと下部ケースに垂直に取り付けられる。
【0041】
上部ケースと下部ケースは、上部ケースと下部ケースがバッテリーセルスタックの外側の縁だけを囲う構造で構成されており、そのため、好ましくは上部ケースと下部ケースが互いに結合している状態においてバッテリーセルスタックからの熱を容易に放散できるように、バッテリーセルスタックの外面の大部分は外部に露出している。したがって、先に説明したように、上部ケースは、バッテリーセルスタックの一方の面、ならびにバッテリーセルスタックの上方端の一部分および下方端の一部分を囲うように構成されており、下部ケースは、バッテリーセルスタックの他方の面、ならびにバッテリーセルスタックの上方端の一部分および下方端の一部分を囲うように構成されている。
【0042】
好ましい例では、モジュールケースは、(a)バッテリーセルまたはユニットモジュールによって構成されたバッテリーセルスタックの一方の面、ならびにバッテリーセルスタックの上方端の一部分および下方端の一部分を囲うように構成された、正面に外部入出力端子を設けられている上部ケースと、(b)上部ケースに結合しており、バッテリーセルスタックの他方の面、ならびにバッテリーセルスタックの上方端の一部分および下方端の一部分を囲うように構成され、バッテリーセルスタックの電極端子を外部入出力端子に接続するためのバスバーを正面に設けられている下部ケースとを含むことができる。
【0043】
モジュールケースは2つの部材、すなわち上部ケースと下部ケースを含むため、上部ケースと下部ケースの間の組立て効率が向上し、またバッテリーセルスタックが不完全である場合に、修理および保守作業を容易に行うことができる。
【0044】
また、上部ケースと下部ケースは、バッテリーセルスタックの外面が上部ケースと下部ケースの外に露出するように上部ケースと下部ケースがバッテリーセルスタックの外側の周だけを囲う構造で構成されており、それによってバッテリーセルスタックの熱放散効率が向上する。
【0045】
下部ケースには、下部ケースの正面および/または背面の下部端に、下部ケースを外部デバイスに固定する結合部を設けることができ、この結合部は、結合部の中央に形成された貫通孔を有する。
【0046】
本発明による中型または大型バッテリーモジュールは、全体的に小型の構造で構成されており、構造的に安定な機械結合および電気接続が、多数の部材を用いることなく達成される。また、バッテリーモジュールを構成するために、4個、6個、8個、10個などの所定数のバッテリーセルが用いられる。そのため、限られたスペースに必要数のバッテリーモジュールを効果的に取り付けることができる。
【0047】
したがって、本発明の別の態様によれば、単体として上記構造を有する複数のバッテリーモジュールを接続することによって製造される、高電力および大容量を有する中型または大型バッテリーシステムが提供される。
【0048】
本発明による中型または大型バッテリーシステムは、所望の電力および容量に基づいてバッテリーモジュールを結合させることによって製造することができる。このバッテリーシステムは、安全性が重要と考えられている電気自動車、ハイブリッド電気自動車、またはプラグインハイブリッド電気自動車用の電源として使用することができる。
【0049】
本発明のさらなる態様によれば、複数のバッテリーセルまたはユニットモジュールを含むバッテリーモジュールから計測された電圧信号および/または温度信号を、バッテリーモジュールの動作を監視および管理するためのバッテリーマネジメントシステム(BMS)に伝送するために用いられる中型または大型バッテリーモジュール用のワイヤ型接続部材が提供される。
【0050】
具体的には、接続部材の一方の端部は、雄雌係合型機械結合方法でBMSのコネクタに接続されるプラグまたはキャップ構造体で構成されており、接続部材は、接続部品に隣接する部分に形成された下方湾曲部分(下方湾曲部)を有し、下方湾曲部は、接続部材に凝結した水滴が重力によって接続部品に導かれないように接続部品より低い高さの所まで下方に曲げられている。
【0051】
上記のように、接続部材がプラグまたはキャップ構造体で構成されているため、接続部材と、BMSのコネクタとの間の機械結合を、雄雌結合方法で容易に達成することができる。
【0052】
また、接続部材が、接続部品に隣接する部分に形成された下方湾曲部分(下方湾曲部)を有し、下方湾曲部が、接続部品より低い高さの所まで下方に曲げられているため、接続部材に凝結した水滴が重力によって接続部品に導入されることによる接続部品における短絡の発生を容易に防ぐことができる。
【0053】
本発明の上記および他の目的、特徴、ならびに他の利点は、添付図面に関連して行う以下の詳細な説明から、より明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】従来のワイヤ型接続部材を用いる中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図である。
【図2】本発明の実施形態による中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図である。
【図3】図2の下方湾曲部を示す拡大典型図である。
【図4】図2に示されているワイヤ型接続部材の別の実施形態を用いる中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図である。
【図5】本発明の他の実施形態による中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図である。
【図6】本発明の他の実施形態による中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図である。
【図7】本発明の別の実施形態によるワイヤ型接続部材を示す典型図である。
【図8】図2に示されているワイヤ型接続部材の別の実施形態を用いる中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図である。
【図9】代表的なポーチ形バッテリーを示す斜視図である。
【図10】図2に示されている各ユニットモジュールを構成する一対のセルカバー示す斜視図である。
【図11】複数のユニットモジュールによって構成されたバッテリーセルスタックを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
次に、添付図面を参照して本発明の例示的実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明の範囲は、例示された実施形態によって限定されないことに留意されたい。
【0056】
図1は、従来のワイヤ型接続部材を用いる中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図である。
【0057】
図1の中型または大型バッテリーモジュール10では、ワイヤハーネスでもよいワイヤ型接続部材20の一方の端部に設けられた接続部品22が、バッテリーマネジメントシステム(BMS)30の頂部に設けられた接続相手側部品32に雄雌結合方法で結合している。
【0058】
しかし、この構造では、ワイヤ型接続部材20の表面に凝結した水滴が、重力によってワイヤ型接続部材20の最も高い部分24から接続部品22に流れ、その結果、接続部品22と接続相手側部品32の間の結合部分に短絡が生じる恐れがある。
【0059】
図2は、本発明の実施形態による中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図であり、図3は、図2の下方湾曲部を示す拡大典型図である。
【0060】
これらの図を参照すると、中型または大型バッテリーモジュール400は、中型または大型バッテリーモジュール400の横方向に立っている、互いに直列に接続された複数のユニットモジュールを含むバッテリーセルスタックがモジュールケースに取り付けられた構造で構成されている。
【0061】
モジュールケースは、バッテリーセルスタックの一方の面、ならびにバッテリーセルスタックの上方端の一部分および下方端の一部分を囲うように構成された、正面に外部入出力端子が設けられている上部ケース410と、上部ケース410に結合しており、バッテリーセルスタックの他方の面、ならびにバッテリーセルスタックの上方端の一部分および下方端の一部分を囲うように構成され、バッテリーセルスタックの電極端子を外部入出力端子に接続するためのバスバーが正面に設けられている下部ケース412とを含む。
【0062】
下部ケース412には、下部ケース412の背面の下部端に、外部デバイスに固定されるように構成された結合部が設けられており、その結合部は、結合部の中央に形成された貫通孔414を有する。
【0063】
ユニットモジュールの測定電圧信号および/または測定温度信号を送受信するためのワイヤ型接続部材420の一方の端部、すなわち接続部品422は、ソケット430の頂部に設けられた接続相手側部品432に、雄雌結合方法などの機械結合方法で電気的に接続されている。ワイヤ型接続部材420の他方の端部は、測定された信号を処理するBMS(図示せず)に接続されている。
【0064】
ワイヤ型接続部材420は、接続部品422から約2cm離れた、dの間隔を空けて配置された位置から、接続部品422より約5cm低い高さhの所まで下方に曲げられた下方湾曲部Aを有する。したがって、接続部材420に凝結した水滴が重力によって接続部品422に導かれないようにすることができる。
【0065】
下方湾曲部Aは、第1の垂直湾曲点421、水平湾曲点424、および第2の垂直湾曲点426が接続部品422から連続的に配置された構造で構成されている。下方湾曲部Aは、平面上では半楕円形状で構成されている。
【0066】
例えば、第1の垂直湾曲点421は、約2cmの半径R1を有することができ、第2の垂直湾曲点426は、約3cmの半径R3を有することができ、また水平湾曲点424は、約0.5cmの半径R2を有することができる。しかし、これらの湾曲点の半径は、湾曲点の内部抵抗、および湾曲点の復元度合いを考慮して適切に決定することができる。
【0067】
図4は、図2に示されているワイヤ型接続部材の別の実施形態を用いる中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図である。
【0068】
図4を図2と共に参照すると、ワイヤ型接続部材420aの下方湾曲部が元の状態に戻らないようにするための絶縁用バンド428によってワイヤ型接続部材420aが囲われ、また、下方湾曲部を囲うための絶縁用バンド428がキャップ形状で構成され、その絶縁用バンド428の上部が開口していること以外は、中型または大型バッテリーモジュール400aは、図2に示されている中型または大型バッテリーモジュールの構造と同じである。そのため、中型または大型バッテリーモジュール400aの詳細な説明はしない。
【0069】
図5および図6は、本発明の他の実施形態による中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図である。
【0070】
図5に示されている中型または大型バッテリーモジュール400bは、図2のワイヤ型接続部材420が接続相手側部品412と平行に接続されていること以外は、図2に示されている中型または大型バッテリーモジュール400の構造と同じである。
【0071】
図6に示されている中型または大型バッテリーモジュール400cは、図4のワイヤ型接続部材420aが接続相手側部品412と平行に接続されていること以外は、図4に示されている中型または大型バッテリーモジュール400aの構造と同じである。
【0072】
図7は、本発明の別の実施形態によるワイヤ型接続部材を示す典型断面図である。
【0073】
図7のワイヤ型接続部材420dは、2つの下方湾曲部BおよびCが連続的に形成されている点で、図3のワイヤ型接続部材420と構造において異なる。この構造でも、接続部材420dに凝結した水滴が重力によって接続部品422dに導かれないようにすることができる。したがって、図7のワイヤ型接続部材420dは、図3のワイヤ型接続部材420と同じ効果をもたらす。
【0074】
図8は、図2に示されているワイヤ型接続部材の別の実施形態を用いる中型または大型バッテリーモジュールを示す典型図である。
【0075】
図8を図2と共に参照すると、中型または大型バッテリーモジュール400dは、ワイヤ型接続部材420aの下方湾曲部に相当するワイヤ部分を囲うための絶縁用バンド429が中空パイプの形状で構成されており、この中空パイプがシリカゲルなどの脱湿剤で充填されていることを特徴としている。あるいは、中空パイプの内部に脱湿剤を加えることもできる。
【0076】
図9は、代表的なポーチ形バッテリーを典型的に示す斜視図である。図9のポーチ形バッテリー100は、2つの電極リード110および120が、互いに反対側に、バッテリー本体130の上部端および下部端から外側に突き出ている構造で構成されている。被覆部材140は、上部被覆部および下部被覆部を含む。電極アセンブリ(図示せず)は、被覆部材140の上部被覆部と下部被覆部の間に画定された受け部に収容されている。被覆部材140の上部被覆部および下部被覆部の接触部分である対向面140b、上部端140a、および下部端140cが互いに接合され、それによってポーチ形バッテリー100が製造される。被覆部材140は、樹脂層/金属膜層/樹脂層の積層構造で構成されている。したがって、樹脂層を互いに溶接するように被覆部材140の上部被覆部および下部被覆部の対向面140b、上部端140a、および下部端140cに熱と圧力を加えることによって、互いに接触している被覆部材140の上部被覆部および下部被覆部の対向面140b、上部端140a、および下部端140cを互いに接合させることができる。場合によっては、被覆部材140の上部被覆部および下部被覆部の対向面140b、上部端140a、および下部端140cは、結合剤を用いて互いに結合させることもできる。被覆部材140の対向面140bの場合は、被覆部材140の上部被覆部および下部被覆部の同じ樹脂層が互いに直接接触しているため、被覆部材140の対向面140bにおける均一な封止が溶接によって達成される。一方、被覆部材140の上部端140aおよび下部端140cの場合は、電極リード110および120が、被覆部材140の上部端140aおよび下部端140cから外側に突き出ている。このため、被覆部材140の上部被覆部および下部被覆部の上部端140aおよび下部端140cは、封止能力を向上させるために、電極リード110および120の厚さ、電極リード110と被覆部材140の間の材料の違い、ならびに電極リード120と被覆部材140の間の材料の違いを考慮して、電極リード110と120の間に膜形封止部材160を介在させて、互いに熱によって溶接される。
【0077】
図10は、図2に示されている、各ユニットモジュールを構成する一対のセルカバーを示す斜視図である。
【0078】
図10を参照すると、セルカバー200は、2つのポーチ形バッテリーセルを有しており、その一方が図9に示されている。このポーチ形バッテリーセルは、ポーチ形バッテリーセルの機械的強度を強化し、またポーチ形バッテリーセルをモジュールケース(図示せず)に容易に取り付けられるように、セルカバー200に取り付けられる。2つのバッテリーセルの対応する電極端子は、互いに直列に接続され、次に、接続された電極端子は、バッテリーセルが互いに緊密に接触するように曲げられる。その後、バッテリーセルは、セルカバー200に取り付けられる。
【0079】
セルカバー200は、互いに結合している一対の部材210および220を含む。部材210および220のそれぞれは、高強度金属シートで作られている。セルカバー200には、左側と右側に、バッテリーモジュールを容易に固定するための段230が設けられている。また、セルカバー200には、上部端および下部端にも同様に、バッテリーモジュールを容易に固定するための段240が設けられている。さらに、セルカバー200には、上部端および下部端に隣接する部分に、モジュールケース(図示せず)を容易に取り付けるための側面固定部250が設けられている。
【0080】
セルカバー200の側面には、セルカバー200の長手方向に、互いに間隔を空けて配置された複数の直線状突起部260が形成されている。これらの突起部の中央の1つ、すなわち突起部261には、サーミスタ(図示せず)が取り付けられるように窪み262が形成されている。また、突起部の上方端には突出部263が形成されており、突起部の下方端には、突出部263の形状と逆の形状で構成された別の突出部264が形成されている。
【0081】
図11は、複数のユニットモジュールによって構成されたバッテリーセルスタック300を示す斜視図である。
【0082】
図11を参照すると、バッテリーセルスタック300は、4つのユニットモジュール200および201を含んでいる。ユニットモジュール200のそれぞれは、それぞれのユニットモジュールに取り付けられた2つのバッテリーセル(図示せず)を有する。そのため、バッテリーセルスタック300は、合計8つのバッテリーセルを含む。各バッテリーセル間の電極端子は、互いに直列に接続されており、また、各ユニットモジュール間の電極端子も互いに直列に接続されている。電極端子接続部310は、バッテリーセルスタックを構成するために断面において「[」形に曲げられている。最も外側のユニットモジュール200および201の外側電極端子320および321は、この外側電極端子320および321が他の電極端子接続部310よりわずかに多く突き出ている状態で、断面において「「」形に、内向きに曲げられている。
【産業上の利用可能性】
【0083】
上記の説明から明らかなように、本発明による中型または大型バッテリーモジュールは、接続部品に隣接した部分に形成され、接続部品より低い高さの所まで下方に曲げられた下方湾曲部を有するワイヤ型接続部材を含む。そのため、ワイヤ型接続部材の接続部品が防水機能を有していない場合でも、接続部品と接続相手側部品の間の水滴による短絡の発生を容易に防ぐことができる。
【0084】
また、上記で説明したワイヤ型接続部材の特定構造によって、バッテリーセルの電圧、温度などを安定して測定することができ、またバッテリーセル間の異常なずれの発生を防ぐことができ、それによって中型または大型バッテリーモジュールの安全性が向上する。
【0085】
説明のために本発明の例示的実施形態を開示したが、当業者は、添付の特許請求の範囲に開示されている本発明の主旨および範囲から逸脱することなく様々な変更、追加、および代用が可能であることを理解するであろう。
【符号の説明】
【0086】
100 ポーチ形バッテリー
200 セルカバー
200 ユニットモジュール
201 ユニットモジュール
300 バッテリーセルスタック
310 電極端子接続部
320 外側電極端子
321 外側電極端子
400 中型または大型バッテリーモジュール
400a 中型または大型バッテリーモジュール
400b 中型または大型バッテリーモジュール
400c 中型または大型バッテリーモジュール
400d 中型または大型バッテリーモジュール
410 上部ケース
412 下部ケース
414 貫通孔
420 ワイヤ型接続部材
420a ワイヤ型接続部材
420b ワイヤ型接続部材
420c ワイヤ型接続部材
420d ワイヤ型接続部材
421 第1の垂直湾曲点
422 接続部品
424 水平湾曲点
426 第2の垂直湾曲点
428 絶縁用バンド
429 絶縁用バンド
430 ソケット
432 接続相手側部品
A 下方湾曲部
B 下方湾曲部
C 下方湾曲部
d 間隔
h 高さ
R1 半径
R2 半径
R3 半径

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリーセルまたはユニットモジュールを含み、前記バッテリーセルまたは前記ユニットモジュールの測定電圧信号および/または測定温度信号がワイヤ型接続部材によって送受信される接続構造を有するように構成された中型または大型バッテリーモジュールであって、前記接続部材の少なくとも一方の端部が、雄雌係合型機械結合方法で接続相手側部品に接続されており、前記接続部材が、接続部品に隣接した部分に形成された下方湾曲部分(下方湾曲部)を有し、前記下方湾曲部が、前記接続部材に凝結した水滴が重力によって前記接続部品に導かれないように前記接続部品より低い高さの所まで下方に曲げられている、中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項2】
前記バッテリーモジュールの横方向に立っている、互いに直列に接続された複数のバッテリーセルまたはユニットモジュールを含むバッテリーセルスタックがモジュールケースに取り付けられた構造で、前記バッテリーモジュールが構成されている、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項3】
前記接続相手側部品が、前記バッテリーモジュールの動作を監視および管理するためのバッテリーマネジメントシステム(BMS)の所に配置されている、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項4】
前記下方湾曲部が、平面上では半楕円形状で構成されている、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項5】
前記下方湾曲部が、前記接続部品から1cmから10cm離れて配置されている、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項6】
前記下方湾曲部の下部端が、前記接続部品より0.5cmから10cm低い高さの所に配置されている、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項7】
第1の垂直湾曲点、水平湾曲点、および第2の垂直湾曲点が連続的に配置されている構造で前記下方湾曲部が構成されている、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項8】
前記湾曲点が、0.3cmから3cmの半径を有する、請求項7に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項9】
前記下方湾曲部が元の状態に戻らないようにするための絶縁用バンドによって前記下方湾曲部が囲われている、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項10】
前記下方湾曲部を囲うための前記絶縁用バンドがキャップ形状で構成されており、前記絶縁用バンドの上部が開口している、請求項9に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項11】
前記絶縁用バンドが、前記下方湾曲部に相当するワイヤ部分を囲うための中空パイプの形状で構成されている、請求項9に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項12】
前記キャップまたは前記中空パイプが脱湿剤で充填されているか、または前記脱湿剤が前記キャップまたは前記中空パイプの内部に加えられている、請求項10または11に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項13】
前記接続部材がワイヤハーネスである、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項14】
前記接続相手側部品と接続するために、前記接続部材の端部がプラグまたはキャップ型コネクタの形状で構成されている、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項15】
前記接続部材が、連続的に形成された2つ以上の下方湾曲部を有する、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項16】
前記ユニットセルスタックが複数のユニットモジュールを含み、各ユニットモジュールがプレート形バッテリーセルを含み、各プレート形バッテリーセルが各プレート形バッテリーセルの上部端および下部端に形成された電極端子を有し、前記ユニットモジュールのそれぞれが、前記バッテリーセルの電極端子が互いに直列に接続され、前記電極端子間の接続部が曲げられた構造で構成された2つ以上のバッテリーセルを含み、前記バッテリーセルが積み重ねられており、また、一対の高強度セルカバーが、前記バッテリーセルの電極端子を除いて前記バッテリーセルの外側を囲うために互いに結合している、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項17】
前記モジュールケースが、
(a)前記バッテリーセルまたは前記ユニットモジュールによって構成されたバッテリーセルスタックの一方の面、ならびに前記バッテリーセルスタックの上方端の一部分および下方端の一部分を囲うように構成された、正面に外部入出力端子が設けられている上部ケースと、
(b)前記上部ケースに結合しており、前記バッテリーセルスタックの他方の面、ならびに前記バッテリーセルスタックの上方端の一部分および下方端の一部分を囲うように構成され、バッテリーセルスタックの電極端子を前記外部入出力端子に接続するためのバスバーが正面に設けられている下部ケースと
を含む、請求項1に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項18】
前記下部ケースには、前記下部ケースの正面および/または背面の下部端に、前記下部ケースを外部デバイスに固定する結合部が設けられており、前記結合部が、前記結合部の中央に形成された貫通孔を有する、請求項17に記載の中型または大型バッテリーモジュール。
【請求項19】
請求項1に記載のバッテリーモジュールを単体として使用して製造される、高電力および大容量を有する中型または大型バッテリーシステム。
【請求項20】
前記バッテリーシステムが、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、またはプラグインハイブリッド電気自動車用の電源として使用される、請求項19に記載の中型または大型バッテリーシステム。
【請求項21】
複数のバッテリーセルまたはユニットモジュールを含むバッテリーモジュールから計測された電圧信号および/または温度信号を、バッテリーモジュールの動作を監視および管理するためのバッテリーマネジメントシステム(BMS)に伝送するために用いられる中型または大型バッテリーモジュール用のワイヤ型接続部材であって、前記接続部材の一方の端部が、雄雌係合型機械結合方法で前記BMSのコネクタに接続されるプラグまたはキャップ構造体で構成されており、接続部品に隣接する部分に形成された下方湾曲部分(下方湾曲部)を有し、前記下方湾曲部が、前記接続部材に凝結した水滴が重力によって前記接続部品に導かれないように前記接続部品より低い高さの所まで下方に曲げられている、ワイヤ型接続部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2012−523084(P2012−523084A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−503327(P2012−503327)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【国際出願番号】PCT/KR2010/001960
【国際公開番号】WO2010/114299
【国際公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】