説明

定着システムの洗浄装置

【課題】定着器部材および外部加熱部材などのゼログラフィ部材を含む電気写真部材のための洗浄機構の提供。
【解決手段】洗浄機構は、定着器部材と接触する研磨用洗浄ロール紙を含むことが出来、研磨用洗浄ロール紙は、不織布、および少なくとも1つの研磨剤を含む。洗浄機構はさらに、研磨用洗浄ロール紙を前進させるように構成された供給ロールと、研磨用洗浄ロール紙を収集するように構成された巻き取りロールとを含むことが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、洗浄ロール紙に関し、さらに詳細には、定着器部材および外部加熱部材などのゼログラフィ部材を含む電気写真部材のための洗浄ロール紙と、その洗浄ロール紙を作成する方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
電気写真印刷装置において、複写される原本の光画像が、感光性部材上に静電潜像の形式で記録され、次に、潜像が、検電的熱可塑性樹脂粒子および着色剤粒子(「トナー」)の塗布によって可視化される。目の粗い粉末の形式の可視トナー画像は、容易に散布または破壊されることが出来るので、トナー画像は、通常、外部加熱部材によって加熱された定着器部材を使用して、サポートに熱的に固定または定着される。サポートは、それ自体が感光性部材であっても、単純な紙などの何らかの他のサポートであってもよい。
【0003】
最終的に、定着器部材は、トナーや紙の破片や副産物、例えば、蓄積されたトナーやゲル化された定着器オイルで汚染される可能性がある。この汚染は、通常、定着器部材の表面を覆う膜として現れ、時の経過と共に積み重なり、それにより、定着器部材の性能および動作寿命に有害な影響を与える。定着器部材の汚染は、複写物上の斑点(MOC)という問題を引き起こし、画像の明瞭さと品質とを不充分なものにすることの一因となり、装置の他の部材に有害な影響を与える可能性があり、これらの全てが、最終的に、定着システム全体を早く故障させることとなる。従って、定着器の汚染は、適切に対処されなかった場合には、広範囲の定着器部材の生涯効用を実質的に短くしてしまう可能性がある。同様に、外部加熱部材は、定着器部材に密接に関連するので、外部加熱部材も、同様な汚染問題にさらされる。定着器部材の汚染と同様に、外部加熱部材の汚染は、広範囲の機器の生涯効用を低下させ、維持費を増加させる。
【0004】
これらの問題は、被覆された媒体(例えば、グラフィックアート)または光沢紙上で広い範囲の適用範囲を含む仕事において特に言われ、ここでは、汚染された定着器部材は、典型的には、頻繁な修理または交換を必要とする。さらに、定着器部材の表面は、より小さい文書の作業により、不均一な摩損パターンを有し得るので、より小さい文書の長期の作業後で、より大きな文書サイズに切り替えた時に、差分光沢の問題が生じ得る。従って、定着器および外部加熱部材の生涯効用を延長するために、従来技術に関するこれらの問題や他の問題を克服する必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
様々な実施形態によって、定着器部材と、定着器部材のための洗浄機構とを含むゼログラフィ定着装置が、提供される。洗浄機構は、定着器部材と接触する研磨用洗浄ロール紙を含み、研磨用洗浄ロール紙は、不織布と、少なくとも1つの研磨剤とを備える。少なくとも1つの研磨剤は、炭酸塩、ケイ酸塩、炭化物、粘土、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。洗浄機構はさらに、研磨用洗浄ロール紙を前進させるように構成された供給ロールと、研磨用洗浄ロール紙を収集するように構成された巻き取りロールとを含む。
【0006】
様々な実施形態によって、外部加熱部材と、外部加熱部材のための洗浄機構とを含むゼログラフィ定着装置が、提供される。洗浄機構は、定着器部材と接触する研磨用洗浄ロール紙を含み、研磨用洗浄ロール紙は、不織布と、少なくとも1つの研磨剤とを備え、少なくとも1つの研磨剤は、炭酸塩、ケイ酸塩、炭化物、粘土、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。洗浄機構はさらに、研磨用洗浄ロール紙を前進させるように構成された供給ロールと、研磨用洗浄ロール紙を収集するように構成された巻き取りロールとを含む。
【0007】
様々な実施形態によって、ゼログラフィ定着装置を洗浄するための方法もまた提供される。方法は、ポリアラミド繊維と、炭酸塩、ケイ酸塩、炭化物、粘土、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの研磨剤とを備える研磨用洗浄ロール紙とゼログラフィ部材を接触させることと、研磨用洗浄ロール紙を用いてゼログラフィ部材から汚染を除去することとを含む。
【0008】
本明細書の一部に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を説明し、そして、詳細な説明と共に、本開示の原理を説明することに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本教示の様々な実施形態による例示的なゼログラフィ定着装置を概略的に説明する図である。
【図2】図2は、本教示の様々な実施形態による別の例示的なゼログラフィ定着装置の一部分を概略的に説明する図である。
【図3A】図3Aは、本教示の様々な実施形態による例示的な洗浄ロール紙を概略的に説明する図である。
【図3B】図3Bは、本教示の様々な実施形態による例示的な洗浄ロール紙を概略的に説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1では、本教示の様々な実施形態による例示的なゼログラフィ定着装置1を概略的に説明する。定着器部材2と、圧縮部材3と、ロール2とロール3との間の定着ニップを通過するように基板5を導く紙輸送装置4とを有する定着装置1が、説明され、そして、基板上のトナー画像は、基板上に定着されることが出来る。定着器部材2および圧縮部材3の上の矢印は、各部材の回転方向を示す。離型剤リザーバ6は、メータロール7とドナーロール8とに対して適切に作用する関係(すなわち、装置が動作中である時に見られるような関係)で示される。定着器部材2を加熱するための2つの外部加熱部材9(Xロール)は、定着器部材2と適切に作用するように接触(すなわち、装置が動作中であるときに生じる接触)する。Xロール9は両方とも、洗浄機構と適切に作用するように接触する。洗浄機構は、研磨用表面を有する洗浄ロール紙10を含んでもよい。洗浄ロール紙10の研磨用表面は、適切に作用するように接触しているときには、Xロール9の表面から汚染を「磨いて落とす」ことも、洗浄することも出来る。ローラ2、3、および9に隣接して位置決めされる箱17は、サーモスタットである。洗浄ロール紙10は、供給ローラ15から供給され、そして、後に再使用または交換するために収集するための巻き取りローラ14に移動する。
【0011】
図2では、本教示の様々な実施形態による別の例示的なゼログラフィ定着装置1の一部分を概略的に説明する。図2において、定着器部材2は、洗浄機構と適切に作用するように接触して示される。洗浄機構は、研磨用表面を有する洗浄ロール紙10を含んでもよい。洗浄ロール紙10の研磨用表面は、適切に作用するように接触しているときには、定着器部材2の表面から汚染を「磨いて落とす」ことも、洗浄することも出来る。または、図1に関する上記の考察の全てが、図2に等しく適用される。
【0012】
定着器部材2は、定着器ロールまたは定着器ベルトの形態であってもよい。定着器部材2は、フルオロエラストマ、シリコーンエラストマなどのエラストマ層で被覆されたコアを含んでもよい。市販のフルオロエラストマは、例えば、VITON(登録商標) A:HFPおよびVDF(またはVF2)のコポリマ、VITON(登録商標)B:TFE、VDF、およびHFPのターポリマ、VITON(登録商標) GF:TFE、VF2、およびHFPのテトラポリマ、ならびにVITON(登録商標) E、VITON(登録商標) E−60C、VITON(登録商標) E430、VITON(登録商標) 910、VITON(登録商標) GH、およびVITON(登録商標) GFを含んでもよい。VITON(登録商標)の称号は、E.I. DuPont de Nemours, Inc.(Wilmington、DE)の商標である。他の市販のフルオロエラストマは、例えば、DYNEON(商標)フルオロエラストマ、AFLAS(登録商標)フルオロエラストマ(例えば、ポリ(プロピレン−テトラフルオロエチレン))、およびFLUOREL(登録商標)フルオロエラストマ(例えば、FLUOREL(登録商標)II(例えば、LII900)ポリ(プロピレン−テトラフルオロエチレンビニリデンフルオリド)、FLUOREL(登録商標)2170、FLUOREL(登録商標)2174、FLUOREL(登録商標)2176、FLUOREL(登録商標)2177、および/またはFLUOREL(登録商標)LVS 76を含む、3M Corporation(St. Paul, Minnesota)から入手可能なものを含んでもよい。さらなる市販のフルオロエラストマ材料は、Solvay Solexis(West Deptford、NJ)から入手可能なFOR(登録商標)−60KIR、FOR(登録商標)−LHF、FOR(登録商標)−NM、FOR(登録商標)−THF、FOR(登録商標)−TFS、FOR(登録商標)−TH、およびFOR(登録商標)−TN505として識別される「テクノフロン」を含んでもよい。鉄、アルミニウム、ニッケル、鋼鉄などの金属、および合成樹脂を含むが、それらには限定されない任意の適切な材料から、定着器部材2のコアは、作成されることが出来る。コアは、中空であり、定着動作のための熱を供給するために中空のコアの内部に配置された加熱素子を含むことが出来る。あるいは、定着器部材2は、例えば、Xロール9と直接接触する外部手段によって加熱されてもよい。実施形態において、定着器部材2は、内部手段、外部手段、または両者の組み合わせによって加熱されてもよい。記録基板5にトナーを定着するために充分な熱を提供するための加熱手段は、当該分野において周知である。
【0013】
外部加熱部材9(Xロール)は、熱エネルギー(熱)を定着器部材2に提供する。Xロール9は、図1および図2に示されるように、中空の円筒であっても、中空の円筒を中に有するコアであってもよい。円筒またはコアは、アルミニウム、陽極酸化アルミニウム、鋼鉄、ニッケル、銅などの任意の適切な材料から作られることが出来る。Xロール9は、それの中空部分に配置された適切な加熱素子を有してもよい。
【0014】
洗浄ロール紙10は、不織布であってもよい。不織布は、ポリアラミド繊維を含んでもよい。本明細書において使用されるように、「不織布」という用語は、結合されたシート、または繊維もしくはフィラメントを絡ませること、あるいは膜を共に穿孔することによって形成された結合されたロール紙を指す。不織布における結合は、機械的結合、熱的結合、および/または化学的結合であってもよい。不織布は、織ること、または編むことによって作成されず、繊維を糸に転換することを必要としない。不織布は、実質的に、平坦および/または多孔性であってもよい。不織布は、多孔性である場合には、約1%〜約99%、例えば、約60%〜約80%といった、約50%〜約95%などの範囲の多孔性を有してもよい。実施形態において、多孔性構造は、約50nm〜約500μm、例えば、約1μm〜約10μmといった、約500nm〜約50μmの範囲の平均孔径を有してもよい。
【0015】
本明細書において使用されるように、「ポリアラミド」は、当該分野において公知のような通常の意味を有するように理解され、芳香族ポリアミドから形成された耐熱性のある強い合成繊維の一種を指す(「ポリアラミド」という用語は、「芳香族ポリアミド」の混生語である)。当該分野において公知の任意のポリアラミドが、本明細書において使用されてもよい。例示的なポリアラミドは、パラ−アラミド(パラ結合によって結合された芳香族ポリアミド)、メタ−アラミド(メタ結合によって結合された芳香族ポリアミド)、およびそれらの組み合わせを含むが、それらには限定されない。一態様において、パラ−アラミドは、1位と4位とにおいてフェニル環に結合されたアミド基を有するパラ−フェニレンを含んでもよい。市販のパラ−アラミドの例は、Wilmington、DEのE. I. du Pont de Nemours and Companyから入手可能なKevlar(登録商標)である。別の態様において、メタ−アラミドは、1位と3位とにおいてフェニル環に結合されたアミド基を有するメタ−フェニレンを含んでもよい。市販のメタ−アラミドの例は、Wilmington、DEのE.I.du Pont de Nemours and Companyから入手可能なNomex(登録商標)である。不織布はまた、ポリアラミド繊維に加えて他の耐熱性ポリマを含んでもよい。実施形態において、ポリアラミド繊維は、例えば、約50重量%〜約95重量%、または約75重量%〜約90重量%などの約0重量%〜約100重量%の範囲の量で不織布に存在してもよい。実施形態において、不織布は、約0.4g/cm〜約1.2cm、例えば、約0.5g/cm〜約0.7g/cmなどの約0.4g/cm〜約0.8g/cmの範囲の特定の重量を有してもよい。一態様において、不織布は、約0.6g/cmの特定の重量を有してもよい。
【0016】
不織布は、洗浄ロール紙10を形成するために表面を覆って配置された研磨剤20を有してもよい。本明細書において使用されるように、「研磨用洗浄ロール紙」は、表面を覆って配置された研磨剤を含む不織布を意味するように理解される。研磨剤の種類は、典型的には、定着システムに依存するが、任意の研磨剤が、使用されてもよい。研磨剤が、定着器部材、外部加熱部材、または他の定着器コンポーネントを時期尚早に摩損させない限り、または定着器流体の塗布と干渉しない限り、任意の量の研磨剤が、所望の量の研磨を提供するために使用されてもよい。
【0017】
例示的な研磨剤20は、炭酸塩、炭化物、ケイ酸塩、粘土、およびそれらの組み合わせを含んでもよいが、それらには限定されない。実施形態において、研磨剤20は、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、ケイ酸塩、およびそれらの組み合わせを含んでもよい。研磨剤20を含む、水溶液もしくは溶媒ベースの溶液、または研磨剤20を含む、水性スラリもしくは溶媒ベースのスラリは、当該分野において公知の任意の方法によって、不織布の表面に塗布されることが出来る。水または溶媒は、研磨剤20が、研磨剤洗浄ロール紙を形成するように不織布の表面に残るように蒸発されることが出来る。不織布は、不織布と物理的に相互作用する研磨剤20を有する洗浄ロール紙10をもたらすようにロール状に巻き付けられるので、研磨剤20はまた、当該分野において公知の任意の方法、例えば、不織布の表面に研磨剤20を撒くことによって乾燥形態で不織布に塗布されてもよい。研磨剤20はさらに、研磨剤20を含むオイルベースのスラリ(例えば、定着器オイルのスラリ)を用いて不織布に塗布されてもよい。研磨剤20を含むオイルベースのスラリは、洗浄ロール紙10を形成するために、当該分野において公知の任意の方法によって不織布の表面に塗布されてもよい。
【0018】
態様において、研磨剤20は、洗浄ロール紙10と物理的に相互作用してもよい。本明細書において使用されるように、「物理的に相互作用する」は、研磨剤が、洗浄ロール紙10と物理的に接触するが、洗浄ロール紙10に化学的に結合されないことを意味するように理解される。実施形態において、研磨剤は、不織布と物理的に相互作用してもよく、洗浄ロール紙10が、Xロール9などの別の部材と接触する時には、研磨剤は、洗浄ロール紙10からXロール9に運ばれてもよい。そこから、研磨剤は、定着器部材2の汚染を磨いて落とすことを促進するために、ロール2とロール3との間の定着ニップに運ばれてもよい。
【0019】
一態様において、水溶液もしくは溶媒ベースの溶液、または水性スラリもしくは溶媒ベースのスラリは、研磨剤20と、不織布の表面に研磨剤20を結合するための有機または無機の耐熱性結合剤とを含んでもよい。例示的な耐熱性結合剤は、例えば、コロイドシリカ、有機チタン酸塩および有機ジルコン酸塩、無機ケイ酸塩、ポリイミド、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン含有混合物/コポリマ、フルオロポリマなどの高温結合剤、およびそれらの組み合わせを含むが、それらには限定されない。適切な耐熱性結合剤は、2009年4月の、Phil Phillipsによる「High heat resistant coating systems」(www.coatingsworld.com)という記事に記載されており、その開示は、その全体が参照により組み込まれる。塗布の後、溶液またはスラリの中の水または溶媒は、研磨剤20が、研磨用洗浄ロール紙10を形成するように、結合剤によって不織布の表面に結合されたままであるように蒸発されることが出来る。実施形態において、洗浄ロール紙10が、Xロール9などの別の部材と接触した時には、研磨剤は、Xロールの表面から汚染物質等を磨いて落とすことによって外部加熱ロールの表面を活性化させながら、洗浄ロール紙10に残ることが出来る。他の実施形態において、研磨剤20のうちの一部は、Xロール9を洗浄するために洗浄ロール紙10に残ることが出来るが、研磨剤20のうちの一部は、定着器部材2から汚染を磨いて落とすことを促進するために、ロール2とロール3との間の定着ニップに運ばれることが出来る。実施形態において、結合剤は、約1%〜約95%、例えば、約10%〜約20%といった、約5%〜約60%の範囲の量で溶液またはスラリに存在してもよい。
【0020】
図3Aに示されるように、研磨剤20は、定着装置1において周期的な洗浄サイクルを提供することが出来る洗浄ロール紙10を形成するように、不織布材料上の複数の部分に塗布されてもよい。あるいは、図3Bに示されるように、研磨剤20は、研磨剤20が、定着装置1において継続的な洗浄を提供するように洗浄ロール紙10の表面全体に均一に分散されるように、不織布に均一に塗布されてもよい。実施形態において、研磨剤20は、約1%〜約50%、例えば、約10%〜約20%といった、約5%〜約30%の範囲の量で研磨用洗浄ロール紙の表面に存在してもよい。
【0021】
研磨用洗浄ロール紙10は、供給ロール15から供給され、使用後、収集のために巻き取りロール14に移動する。供給ロール15は、新たな研磨表面を提供し、定着器部材2および/またはXロール9の表面からの汚染物質の除去を強化することを促進するために、定期的な間隔で研磨用洗浄ロール紙10を前進させるように構成される。巻き取りロール14は、後に再使用または交換されるように、研磨用洗浄ロール紙10の使用された部分を収集するように構成される。このようにして、研磨用洗浄ロール紙10が、前進させられると、未使用の研磨剤20が、露出されるので、有効性は、時の経過と共には失われない。実施形態において、研磨用洗浄ロール紙10の露出された研磨剤の表面は、定着器およびXロールの表面を「磨き」、汚染を除去するように、定期的な間隔で、定着器部材2および/またはXロール9と適切に作用するように接触するように構成される。
【0022】
開示された洗浄ロール紙10を使用することによって、一部の先行技術において使用されるような追加の洗浄ステーションは、定着装置1に設置される必要はない。ゼログラフィシステムにおいて、空間は、常に真剣に考慮するべき事項であるので、余分な洗浄ステーションの必要性を回避することは、重要である。また、Xロール9および定着器部材2から汚染を除去するために洗浄ロール紙10を使用することは、有利なことに、外部洗浄のために定着器部材2を除去する必要性を回避し、Xロール9および定着器部材2の生涯効用を長くする。開示された洗浄ロール紙10は、定着器部材、外部加熱ロール、および定着装置の他の部材の汚染を防止することが出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定着器部材と、
前記定着器部材のための洗浄機構と
を備えるゼログラフィ定着装置であって、前記洗浄機構は、
前記定着器部材と接触する研磨用洗浄ロール紙であって、前記研磨用洗浄ロール紙は、不織布、および少なくとも1つの研磨剤を備え、前記少なくとも1つの研磨剤は、炭酸塩、ケイ酸塩、炭化物、粘土、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、研磨用洗浄ロール紙と、
前記研磨用洗浄ロール紙を前進させるように構成された供給ロールと、
前記研磨用洗浄ロール紙を収集するように構成された巻き取りロールと
を備える、ゼログラフィ定着装置。
【請求項2】
前記不織布は、ポリアラミド繊維を備える、請求項1に記載のゼログラフィ定着装置。
【請求項3】
前記ポリアラミド繊維は、メタアラミド繊維を備える、請求項2に記載のゼログラフィ定着装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つの研磨剤は、炭酸塩、炭化物、ケイ酸塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載のゼログラフィ定着装置。
【請求項5】
前記研磨剤は、約1%〜約50%の範囲の量で、前記研磨用洗浄ロール紙の表面に存在する、請求項1に記載のゼログラフィ定着装置。
【請求項6】
前記研磨剤は、前記研磨用洗浄ロール紙の表面に結合剤によって結合される、請求項5に記載のゼログラフィ定着装置。
【請求項7】
前記結合剤は、コロイドシリカ、有機チタン酸塩および有機ジルコン酸塩、無機ケイ酸塩、ポリイミド、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン含有混合物/コポリマ、フルオロポリマ、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項6に記載のゼログラフィ定着装置。
【請求項8】
前記研磨用洗浄ロール紙は、前記定着器部材に接触するように構成される、請求項1に記載のゼログラフィ定着装置。
【請求項9】
外部加熱部材と、
前記外部加熱部材のための洗浄機構と
を備えるゼログラフィ定着装置であって、前記洗浄機構は、
前記外部加熱部材と接触する研磨用洗浄ロール紙であって、前記研磨用洗浄ロール紙は、不織布、および少なくとも1つの研磨剤を備え、前記少なくとも1つの研磨剤は、炭酸塩、ケイ酸塩、炭化物、粘土、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、研磨用洗浄ロール紙と、
前記研磨用洗浄ロール紙を前進させるように構成された供給ロールと、
前記研磨用洗浄ロール紙を収集するように構成された巻き取りロールと
を備える、ゼログラフィ定着装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つの研磨剤は、炭酸塩、炭化物、ケイ酸塩、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項9に記載のゼログラフィ定着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【公開番号】特開2013−11887(P2013−11887A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−131427(P2012−131427)
【出願日】平成24年6月8日(2012.6.8)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】