説明

定量分配を用いた流体分配装置

流体分配装置(10)は、中に内部流体貯蔵領域(22)を有する容器(20)を備える。可撓性計量筐体(26)が、上記流体貯蔵領域(22)と流体連通して設けられ、上記容器と可撓性計量筐体(26)との間に第1の一方向弁(30)が配置される。上記容器(20)の内部流体貯蔵領域(22)からの一方向の流れは、ボタン(36)が押下されてから解放されると、所定容積の計量室(32)を減圧作用によって流体で満たす。第2の弁(40)は、計量筐体(26)と流体連通し、計量筐体(26)が再び押下されると一方向流体流を計量室(32)から容器(20)の外部領域に通す。計量筐体(26)が押下される度に、ほぼ等量の流体(24)が容器(20)から計量分配される。容器(20)の外面のさらなる発泡層(12)により、流体(24)の散布及び分配が容易となる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
本発明は、包括的に、計量分配装置及びパッケージに関する。より詳細には、本発明は、流体媒体源から流体媒体を制御可能に分配することができる計量装置に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2004年3月10日に出願された、先の米国仮出願第60/551,993号からの優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
種々のタイプの流体材料及び媒体が、商業及び産業全体を通して種々の異なる目的に用いられている。例えば、かかる材料源から流体材料を何らかの形式で分配することを必要とする、パーソナルケア、ホームケア、エアケア、輸送ケア、及び食品産業における種々の製品が見られる。このような材料は、市販される際に何らかの形式の容器に収容及び貯蔵されなければならない。そのような製品は、使用する際には、使用のためにその貯蔵容器から或る位置へ分配されねばならない。
【0004】
従来技術において、流体材料を分配するための多くの種々の形式の計量分配が見られる。例えば、ノズルチップを備えた可撓性容器体がこのような目的のために一般的に提供されている。かかる使用用途は、使用者が容器体を絞ってノズルチップから所望の位置に正確に流体材料を押し出す、ケチャップの分配のためのものである。分配される流体の量は、使用者が容器体をどの程度絞ったかに応じて決まる。しかしながら、このようなやり方は、容器体を続けて絞る度に流体材料がより多く又はより少なく分配される、一定でない結果を生む。また、このような容器は、弁を全く採用していないため、漏れないように真っ直ぐに保持されなければならない。
【0005】
従来技術の分配装置の別の例では、可撓性容器は分配すべき或る量の流体材料を保持する。1つの一方向逆止弁が可撓性容器からの出口ポートとして設けられる。可撓性体が絞られると、材料が圧力下で弁を介して押し出される。
【0006】
流体材料を分配するだけでなく、それらを表面等に施すのに役立たせることも要望されている。従来技術では、このために、絞り出し可能な(squeezable:スクイズ可能な)容器体に何らかの形式のアプリケータヘッドが備わっている。例えば、パーソナルケア産業では、ボディウォッシュ用具は一般的に、何らかの形式の絞り出し可能な容器体、及びそれに適用される織物又は発泡体等の研磨用アプリケータ部材を有する。したがって、流体材料が容器体外にあるときに、アプリケータが、アプリケータ内の流体を散布することで使用者の身体にこの材料を広げ延ばして、より良好且つより均一な分配を行うようにするのに役立つ。アプリケータは、均一且つ滑らかな高品質コーティングを確実にするために、靴磨き等のパーソナルケア産業での均一な分配に特に有用である。
【0007】
容器体の周りに位置するアプリケータに流体材料を容易に分配することができる計量分配装置を提供することが、従来技術において試みられている。これらの従来技術の装置は、例えば、容器本体の出口ポートを開いて外側のアプリケータ部材層に流出させるようにするばね付勢ボタンを採用している。これは対照的に、使用者が容器体全体を絞るようにする必要がある。しかしながら、これらの装置は、単に容器体を開いて重力によってアプリケータ部材に流体を流すようにするため、各分配作業にてほぼ等量の流体を分配することができない。結果として、流体材料は容器の下側面に存在せざるを得なくなる。したがって、容器の2つ以上の側面に、すなわち重力の方向とは反対の方向に流体を分配することができない。重力とは関係なく流体材料を分配するために、上述の欠点すべてを有する従来技術において絞り出し可能な容器体が用いられなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記に鑑みて、従来技術の流体分配及び装置は、使用を困難且つ不便にするとともに予期せぬ結果を伴うという種々の欠点を被る。したがって、流体分配装置の動作が容易である必要がある。さらに、流体分配装置が、流体材料をより良好に施す期待流量で各分配作業時に定量の流体を分配することが可能である必要がある。また、かかる計量分配装置が重力に左右されない必要がある。さらに、流体が、容器の表面の任意の地点に存在するように分配されることが可能である必要がある。さらに、計量分配装置が、所望に応じて、流体材料を均一に分布する且つ均一に施すためにアプリケータ部材を備える必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、従来技術の計量分配装置の利点を存続させている。さらに、本発明は、現在利用可能な装置には見られない新たな利点を提供し、且つ、そのような現在利用可能な装置の多くの欠点を克服する。
【0010】
本発明は、包括的に、計量された流体材料の均一な分布のための任意選択的なアプリケータを備えた、各計量作業時にほぼ等量の定量の流体材料を分配する新規且つ特有の計量分配装置を対象とする。
【0011】
流体分配装置は、中に内部流体貯蔵領域を備えた容器を備える。可撓性計量筐体が流体貯蔵領域と流体連通して配置され、容器と可撓性計量筐体との間に第1の一方向弁が配置される。容器の内部流体貯蔵領域からの一方向の流れは、可撓性計量筐体が押下され、次いで解放されると、所定容積の計量室を減圧(真空)作用によって流体で満たす。第2の弁は、計量筐体出口ポートと流体連通し、計量筐体が再び押下されると、一方向流体流を計量室から容器の外部領域に通す。計量筐体が押下される度に、ほぼ等量の流体が容器から分配される。容器の外面のさらなる発泡層により、流体の散布及び分配が容易となる。
【0012】
したがって、本発明の目的は、各分配作業からほぼ等量の流体材料を分配することができる流体分配装置を提供することである。
【0013】
本発明の目的は、重力に左右されない流体分配装置を提供することである。
【0014】
本発明のさらなる目的は、流体材料の均一な分配を確実にするアプリケータを備える流体分配装置を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、流体分配装置の任意の地点に流体流を分配することができる流体分配装置を提供することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、流体分配装置から複数の位置に流体流を分配することができる流体分配装置を提供することである。
【0017】
本発明の特徴である新規の特徴は、添付の特許請求の範囲内に記載されている。しかしながら、本発明の好適な実施形態は、他の目的及び関連する利点とともに、添付の図面に関する以下の詳述を参照することで最もよく理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[好適な実施形態の詳細な説明]
まず、図1及び図2を参照すると、本発明の計量分配装置(分配装置)10が、全体として12で示される、アプリケータ部材として作用する外カバーを有して示されている。このアプリケータ部材12は、手近な用途に適するように任意のタイプの材料から形成されることができる。例えば、図1及び図2から分かるように、カバー12は、好ましくは、使用の際に2つの目的を果たすために2つの異なるタイプの材料12a、12bから形成される。好ましくは、頂部12aは発泡材料から成り、底部12bはメッシュ又は「プーフ(pouf)」材料から成る。頂部12aは、例えば溶接によって底部12bに固着されることができる。図3に関してさらに詳細に後述するように、スナップフィットカバー14が詰替ポート(re-fill port:詰替口)16を密閉する。また、吊りストラップ又はコード18も設けられ得る。アプリケータ12の構成は、以下にさらに詳述する本発明の多くの異なる種々の形式の用途の1つにすぎない。
【0019】
次に、図3を参照すると、図1の線3−3に沿った断面図が本発明の計量分配装置10の内部構造を表すように示されている。中に或る量の流体材料24を収容する流体貯蔵領域22を有する容器体20が設けられている。容器20は、好ましくはプラスチック又はナイロン等の可撓性材料から作られる。したがって、流体材料24が容器体20内からなくなるにつれ、容器体は次第につぶれてコンパクトな構造となる。
【0020】
計量筐体26が、容器体20の第1の開口28に設けられる。計量筐体26は、容器体20の流体貯蔵領域22から所定サイズの計量室32に流体24を引き込む、逆止弁等の一方向吸気弁30を有する。任意の形式の弁を用いて所与の用途に適すようにすることができる。吸気弁30は、計量筐体26のベースプレート34に位置付けされる。したがって、流体24は、流体貯蔵領域22から計量室32への一方向にしか流れることができない。計量室32は、アプリケータ部材12内の間隙38からアクセス可能且つ操作可能であるボタン又は突起(bulb)の形態をした可撓性膜36によって画定されている。ボタン36は、定量の流体材料24が分配される準備が整っているときを消費者に示す指標を与えるために透明であることが好ましい。
【0021】
出力弁40が計量筐体26の計量室32と流体連通して設けられる。したがって、計量室内にある流体は出力弁40からしか出ることができない。また、流体24の出口に導くために流体導管42が容器体中の任意の位置に設けられる。好ましくは、図3に見られるように、流体導管42は計量筐体26の出力弁40を容器体の底面に位置する出口ポート44に接続する。このため、流体24が出る側とは反対側に計量筐体26があるようにすることができる。流体導管42は、手近な用途に応じて、容器体20中の任意の地点で出るように導かれるとともにそのように位置付けられることができる。また、出力弁40は、用途の要件に応じて代替として出口ポート44に位置付けられてもよい。
【0022】
依然として図3を参照して、計量分配装置10の動作をさらに説明する。計量筐体26のボタン36が押下されて減圧動作が開始する。より具体的には、ボタン36がさらに解放されると、流体24が、容器体20の流体貯蔵領域22から、特定の既知の容積を有するように構成されている計量室32に引き込まれる。ボタン36の解放が行われると、計量室32が実質的な容量まで満たされる。よって、定量の流体材料24が計量室32内に収容されて分配のための準備が整う。計量室32のサイズは、分配すべき流体材料24のタイプ及びその用途並びに所望の用量に応じて選択されることができる。
【0023】
ボタン36をさらに押下することにより、計量室32内の定量の流体24が計量筐体26の出力弁40から出るように付勢される。次いで、この既知の量の流体材料24は、使用のためにアプリケータ12に直接、又は図3に示すように流体導管42を介して経路付けされて、さらに目標を定めてアプリケータ12に導入される。この例では、定量の流体材料24が容器体20の底面に経路付けされて、その底面のアプリケータ部12bに分散されるようにすることが好ましい。例えば、このような構成は特に、入浴用のボディウォッシュの分配によく適している。他の用途によっては、種々の異なる出口及びアプリケータ部材12への導入位置が必要となる場合がある。
【0024】
図4には、変更された計量筐体126を有する容器120の代替的な構造が示されている。この実施形態では、出力弁128のアレイが、計量筐体126の外周に放射状に位置付けされて、容器体20の内部に経路付けされる流体導管42を用いずに、流体材料124を同じ側のアプリケータ部材(説明を簡単にするために図4には示さず)に直接分配するようにする。このような放射状分配パターンは、スキンコンディショナの塗布等、計量筐体付近の内容物の同時分散を必要とする塗布装置における使用によく適している。
【0025】
さらに、図5は、本発明の、変更された計量筐体226を有する容器220の別の代替的な構造を示し、ここでは、出力弁228のアレイが容器体220の頂面にわたって線形に位置付けされて、流体導管を採用せずに、流体材料を同じ側のアプリケータ部材(説明を簡単にするために図5には示さず)に直接分配するようにする。このような線形分配パターンは、装置の長軸に沿って線形ストロークに基くようにして流体を塗布するアプリケータとしての使用によく適している。
【0026】
本発明によれば、流体材料24の分配方向は、手近な用途に適するように容易に変更することができる。或る特定の用途では、容器体20の頂面及び底面に位置するアプリケータ部材12が、均一に分配されるようにして流体材料を受け取ることが望ましい。上述に示すように、流体材料24は、所望に応じて、容器20の任意の位置から導かれて流体を分配することができる。多くの場合、流体24が容器20の一方の側20aから容器20の対向側20bに、特にその縁20cに確実に流れることができることが望ましい。
【0027】
図1を再び参照すると、高品質(a quality)計量分配装置10を製造する効率的な方法は、熱溶接を用いて、容器20及びその上にアプリケータ部材12を設けることである。例えば、頂部20aは通常、底部20bの外周20cに熱溶接されて、中に内部流体貯蔵領域22を有する容器20を形成する。アプリケータ部材12も同様に、熱溶接によって、又は接着等の他の同様なプロセスによって、容器20の外周又は容器20との接触面全体に固着される。
【0028】
容器20の外周20cに熱溶接シーム20dが用いられる場合、これにより、一方の側のアプリケータ部材12a内の流体24の、他方の側のアプリケータ部材12bへの、且つ、それとは逆に、他方の側のアプリケータ部材12b内の流体24の、一方の側のアプリケータ部材12aへの流れ及びウィッキング(吸上)作用が低減する。したがって、流体24は、容器のシーム20d及び対向側にあるアプリケータ部材12のシーム12dを乗り越えて移動せねばならない。このシーム12d、20dは、容器20の前面から後面へ、且つそれとは逆に後面から前面へ流体24が自由に流れないようにする。
【0029】
図6は、上記に示した問題に対処するための、容器20に対する本発明の範囲内の変更形態を示す。より具体的には、複数のノッチ46が容器20の外周縁20dに形成されて、容器20の一方の側から他方の側へ流体材料24を容易に流すことができるようにする。アプリケータ部材12が容器の外周縁に熱シールされてシーム12dを形成すると、複数の貫通開口48がシーム20d、12dとアプリケータ材料12との間に形成されて、外周シーム12d、20dを乗り越えて移動する必要なく、装置10の一方の側から他方の側に、且つその逆に他方の側から一方の側に、流体材料24を自由に流動させるようにすることができる。
【0030】
次に、図1、図7、及び図8を参照すると、計量筐体26の構造に対するさらなる向上が詳細に示されている。図1及び図7に見られるように、複数の支柱脚部50が計量筐体26のベースプレート34から下方に出ている。これらの脚部50は、ベースプレート34が完全に底付きしないようにし、また、吸気弁30への流体材料24の流れを遮断する。支柱脚部50は、容器20内に残っている流体材料24の量が残り少なくなっているとともに、容器20の形状が比較的平坦となっている場合に特に有用である。このような状況では上記の底付きが起こる場合がある可能性がある。しかしながら、図1及び図7の支柱脚部50の使用により、このような底付きが起こることが防止される。
【0031】
図1を再び参照しながら、図8は、最大吸引を達成すること、及び、ボタン36が押下及び解放される度に計量室32全体を充填することを確実にするための、計量筐体26のさらなる変更を示す。ばね付勢構造52が計量筐体26のボタン又は突起構造36内にある。したがって、ボタン36は、強度の吸引又は減圧を行うとともに迅速に復帰して、所望の定量容積の流体材料24で計量室32の内部を充填するようにする。ばね付勢構造52にはコイルばねが好ましいが、このために板ばね及び発泡材料等の他のばね付勢構造を用いてもよい。
【0032】
図9は、本発明のさらなる代替の実施形態300を示し、ここでは、容器220又は120等の容器は、容器220から外方に出ている一連のタブ302を有する。外枠すなわち骨組304は、タブ302を介して容器220に連結される。次に、「プーフ」又は織物材等のアプリケータ部材306が、中に容器220を有した状態で枠304に取り付けられる。この実施形態300は、計量分配装置300の周りに流体材料を自由に流すことを可能にするのに特によく適している。
【0033】
本発明の計量分配装置10は、本発明の固有の定量性能を利用するための広範の多くの使用用途を有する。任意のタイプのアプリケータ部材又は種々の異なる構成のアプリケータ部材の組み合わせを有する実質的に任意の計量分配装置が、本発明を採用することができる。
【0034】
例えば、パーソナルケア産業は、入浴ジェル及びシャワージェルを制御式に定量分配する際の特定の用途を有する。また、医薬製品、化粧品製品、ヘアケア製品(例えばシャンプー)、スキンケア製品(例えばローション)、防虫剤、及びサンスクリーン製品も本発明を採用することができる。
【0035】
また、種々の家庭用製品を本発明による装置10において分配することができる。これらの家庭用製品としては、家具用洗浄製品及び家具用研磨製品、浴槽用洗浄製品及びシャワー用洗浄製品、床用洗浄製品及び床用研磨製品、窓用洗浄製品、消臭剤製品、オーブン洗浄製品、ランドリークリーニング製品、及び衣類処理製品が挙げられる。また、空気処理装置も本発明を用いることができる。
【0036】
さらに、自動車、オートバイ、飛行機、及びトラックを洗浄する製品等の洗浄製品を制御式に分配することができる。食品産業は、いくつかの可能性のある用途、特に薬味、ソース、及びビタミンを分配するための用途を有する。
【0037】
本発明の計量分配装置10を用いるために、計量筐体26のサイズ及び構成、並びに流体材料24を装置の表面のどこに分配するかの位置付けを、所与の用途に適するようにするために容易に変更することができる。容器20及び計量筐体26に用いられる材料は、好ましくは可撓性プラスチックであるが、手近な用途に適した任意の材料とすることができる。また、容器20は、計量筐体26とは異なる材料から作ることもできる。
【0038】
最も重要なことには、所与の用途に適するように本発明を変更することは特に、アプリケータ部材12自体の性質及び構成に関する。
【0039】
アプリケータ部材12は、連続気泡発泡体、織物、混合物、共押出し材料、及びそれらの組み合わせ等、発泡体とすることができる。これらの材料は、本発明の計量分配装置10とともに用いることができる材料のタイプの例にすぎないことを理解されたい。特定の材料は、所与の用途及び分配すべき材料のタイプによって決まる。
【0040】
したがって、流体材料24が発泡体内で分配される場合、流体24は、高湿度点から低湿度点に湿度を移行させることによって湿度を平衡にさせる傾向が高い。このようなウィッキング作用により、流体24はアプリケータ部材12を通して自然に伝播する。アプリケータ部材12が外周にないため、図6のノッチ46及び貫通開口48は、その用途に必要であれば、装置10の一方の側から他方の側へのウィッキング作用を容易にする。
【0041】
また、不織布材料又はファイバを装置の一方の側又は双方の側のアプリケータ12用の材料として用いてもよい。例えば、網状発泡体を用いてもよい。これらの材料は、頑強である必要があるタイヤ用クリーナ及び塗料剥離剤等のより荒い化学薬品用のアプリケータ12としてよく適するであろう。
【0042】
また、装置の一方の側に、よりアグレッシブな洗浄用の研磨材料を設け、その一方で、例えば対向側が研磨タイプの表面を有することができる。
【0043】
一般に、アプリケータ12のセル及びサイズ全体のサイズ、密度、及びウィッキング作用を、適用すべき特定の流体に適するように変更することができる。
【0044】
要するに、定量のかかる流体材料24を分配することができる新規(new and novel)の計量分配装置10が提供される。計量分配装置10は、より効率的且つより効果的な流体計量分配のために流体材料24がアプリケータ部材12全体中に均一に分配される、大幅に改良された構造を有する。
【0045】
当業者は、本発明の精神から逸脱しない限り、図示の実施形態に対し種々の改変及び変更を行うことができることを理解するであろう。かかる変更及び改変は全て、添付の特許請求の範囲によって網羅されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の計量分配装置の上面斜視図である。
【図2】本発明の計量分配装置の底面斜視図である。
【図3】図1の線3−3に沿った断面図である。
【図4】本発明の第1の代替的な実施形態の上面図である。
【図5】本発明の第2の代替的な実施形態の上面図である。
【図6】流れ促進ノッチを示す、本発明の計量分配装置の上面図である。
【図7】支柱脚部を有する計量筐体の拡大斜視図である。
【図8】コイルばねを有する計量筐体の拡大斜視図である。
【図9】本発明の代替的な一実施形態の上面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体分配装置であって、
外表面及び開口を有し、中に内部流体貯蔵領域、及び外部領域を画定している容器と、
所定容積を有する計量室を中に有し、前記第1の開口を介して前記流体貯蔵領域と流体連通して配置される可撓性計量筐体であって、前記容器と該可撓性計量筐体との間に配置されるとともに、前記容器の前記内部流体貯蔵領域から前記計量室に一方向の流体流を通すことで前記計量室の前記所定容積を満たすようにする第1の弁を有し、計量筐体出力ポートをさらに有する、可撓性計量筐体と、
第2の弁であって、第2の弁出力ポートを有し、前記計量筐体出力ポートと流体連通し、前記計量室から、前記可撓性計量筐体の前記所定容積にほぼ等しい流体量を有する前記容器の前記外部領域に、一方向の流体流を通すようにする第2の弁と
を備える、流体分配装置。
【請求項2】
前記容器の前記外部領域の周りに流体を分配する手段をさらに備える、請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項3】
前記分配する手段は、前記容器の周りに位置する発泡層である、請求項2に記載の流体分配装置。
【請求項4】
前記分配する手段は、前記容器の周りに位置する織物層である、請求項2に記載の流体分配装置。
【請求項5】
一端が、前記第2の弁出口ポートに、他端が、前記容器によって画定されている出口ポートに接続される、流体導管をさらに備える、請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項6】
前記計量筐体出力ポートと前記第2の弁との間に配置される流体導管をさらに備える、請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項7】
前記容器に接続される入口ポートをさらに備える、請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項8】
前記第2の弁出力ポート及び前記出口ポートは互いに前記容器の対向側にある、請求項5に記載の流体分配装置。
【請求項9】
前記流体導管は、前記容器の前記内部流体貯蔵領域中に経路付けされる、請求項5に記載の流体分配装置。
【請求項10】
複数の第2の弁をさらに備える、請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項11】
前記第1の弁及び前記第2の弁は一方向逆止弁である、請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項12】
前記容器に接続されるストラップをさらに備える、請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項13】
一端が前記第2の弁出力ポートに、且つ、前記容器によって画定されている複数の出口ポートにそれぞれ接続される、複数の流体導管をさらに備える、請求項5に記載の流体分配装置。
【請求項14】
前記容器は、中に少なくとも1つのノッチを画定している、請求項2に記載の流体分配装置。
【請求項15】
前記計量筐体に前記第1の弁と近接して連結されて、該第1の弁が遮断しないようにする支柱手段をさらに備える、請求項の流体分配装置。
【請求項16】
前記支柱手段は少なくとも1つの脚部である、請求項15に記載の流体分配装置。
【請求項17】
前記支柱手段はばねである、請求項15に記載の流体分配装置。
【請求項18】
前記容器に取り付けられる枠と、
前記枠に取り付けられるアプリケータ部材と
をさらに備える、請求項1に記載の流体分配装置。
【請求項19】
流体を分配する方法であって、
外表面、開口、及び中に内部流体貯蔵領域を有する容器を設けること、
前記内部流体貯蔵領域内に或る量の流体を供給すること、
所定容積を有する計量室を中に有し、前記第1の開口を介して前記流体貯蔵室と流体連通して配置される、可撓性計量筐体を設けること、
前記容器と前記可撓性計量筐体との間に配置されて、前記容器の前記内部流体貯蔵領域から前記計量室に一方向の流体流を通すようにする第1の弁を設けること、
第2の弁が前記計量室との間に配置される、前記容器と流体連通する出口ポートを設けること、
前記可撓性計量筐体を押下すること、
前記可撓性計量筐体を解放すること、
前記計量室を該計量室の容積量だけ真空力によって或る量の流体で満たすこと、
前記可撓性計量筐体を再び押下すること、及び
前記計量室内の前記或る量の流体を前記第2の弁を介して前記出口ポートから押し出すこと
を含む、流体を分配する方法。
【請求項20】
前記容器の前記外表面に近接した前記出口ポートから出た流体を散布するステップをさらに含む、請求項19に記載の流体を分配する方法。
【請求項21】
一端が、前記第2の弁に、他端が、前記容器によって画定されている前記出口ポートに接続される、流体導管を設けるステップ、及び
前記計量室からの流体を前記出口ポートから出るように経路付けするステップ
をさらに含む、請求項19に記載の流体を分配する方法。
【請求項22】
前記流体導管は、前記容器の前記内部流体貯蔵領域中に位置付けされる、請求項21に記載の流体を分配する方法。
【請求項23】
前記或る量の流体を押し出すステップは、該或る量の流体を放射状パターンで外方に押し出すことである、請求項19に記載の流体を分配する方法。
【請求項24】
前記容器の前記外表面の周りに流体を流すのに役立つ少なくとも1つのノッチを前記容器内に設けるステップをさらに含む、請求項19に記載の流体を分配する方法。
【請求項25】
前記第1の弁が遮断しないようにするステップをさらに含む、請求項19に記載の流体を分配する方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2007−528327(P2007−528327A)
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−502953(P2007−502953)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/007725
【国際公開番号】WO2005/086852
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(506305713)
【出願人】(506305610)
【Fターム(参考)】